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2020.09.10

【DAZN観戦記】20年第15節:浦和 2-2 鳥栖 ~ 浦和の練習って何なんだろう・・・

・またしても監督の力量差を選手の能力差で辛うじて埋めたような試合でした。コロナ禍のため鳥栖は満足に練習してないのに、チームとしての出来の差が一切感じられないとは!!

《スタメン》

・浦和、鳥栖共に前節から中3日。浦和は左SB山中→岩武、CHエヴェルトン→青木、右SH長澤→柏木と3人入れ替え。前節ベンチ外の柏木がスタメンに入ったので汰木がベンチ外になったが、それ以外の面子はベンチも含めて前節同様。

・鳥栖はCB宮→原、CH原川→リャン、左SH小屋松→本田とこちらもスタメン3人入れ替え。

・なお鳥栖は前節横浜FC戦がコロナ禍を受けてほぼ1ヶ月ぶりの試合。8月26日練習を再開したものの、新型コロナウイルスに感染していた監督、選手、スタッフがトレーニングに合流したのはなんと横浜FC戦の前日だったとのこと。

《試合展開》

・浦和の立ち上がりは悪くはなく、4分右サイドでのボール奪取からのショートカウンターで柏木縦パス→レオナルドに好機。またC大阪戦よりはかなり前からハメに行く意識が強く、最初は相手にアバウトに蹴らせて中盤で回収も出来ていました。

・しかし、その前ハメを逆手に取ったかのように12分CB原から縦ポン一発で右SB森下が岩武の裏を取り、森下のクロスをチョ・ドンゴンがヘッド。鳥栖が最初の決定機をいきなりモノにして先制に成功しました。

・先制された浦和はその後しばらくビルドアップに苦しみ、かつ前からハメに行ってもボールの奪いどころが定まらずに鳥栖のボール回しに翻弄されるテイタラクで、反撃どころか鳥栖に押し込まれる時間帯が長く続きました。16分にはどフリーで浮き球の縦パスを入れられて本田に決定機。芳しくない戦況を受けて選手達もイライラが昂じているのか、関根が樋口との競り合いの後に思わず頭を叩いてしまう一幕も。

・しかし、給水タイムを挟んだ辺りからようやくボールを繋いで相手を押し込むことに成功。25分柴戸の縦パスがレオナルドに通り、レオナルドのスルーパスを受けた興梠がボックス内でDFを交わす絶好機がありましたが、興梠はシュートに持ち込めず。興梠はこのところレオナルドへのアシスト役&中盤でのボールの引き出し役に徹している風があって、自らシュートに持ち込む感覚を失っているのかもと傍目には感じたのですが・・・

・また鳥栖は4-4-2ながら中央にかなり絞った形で守っているのに対し、浦和も柏木が中へ絞って縦パスを入れるのが悪いほうに働いて、中央にやたら人数と手数をかけて攻めてしまうという残念な状況に。もっともサイドに展開したところで、橋岡のクロスががが・・・

・47分CKこぼれ玉を関根がアーク付近からシュート。シュートはボックス内で松岡の広げた手に当たっているのでVARがあれば間違いなく松岡のハンド=PKを取っているはずですが、飯田主審からは見えなかったのかも。

・鳥栖は後半頭から本田に代えて小屋松を投入。48分小屋松がタッチ際で橋岡&柏木を交わして浦和ゴールに迫る見せ場も(クロスはわずかに金森に合わず)。

・しかし、その直後に浦和が反撃。興梠への縦パスのリターンをアーク付近で受けた関根がミドルシュート。GK高丘が弾いたところを興梠が詰めてなんとか同点に。

・不意に追いつかれた鳥栖は56分CHリャン→原川、FWチョ・ドンゴン→林と早い時間帯に選手を相次いで投入。この辺り、鳥栖は練習を再開して間もないのでゲーム体力に不安がある選手が少なくなく、試合展開に関係がない予定された交代なのかも。

・そして60分には樋口の無回転ミドルを西川が弾いたところを林が詰めるという、浦和の得点と非常に似た形で鳥栖が追加点。この場面鳥栖のCKからの流れだったので浦和右サイドに橋岡がおらず、柏木・柴戸・青木で右サイドを守っているような塩梅でしたが鳥栖に良いようにボールを回されて、ペナ角で樋口にフリーでシュートを撃たせてしまったのが残念至極。

・再びビハインドに陥った浦和は61分柏木→武藤、青木→エヴェルトン、65分興梠→杉本と早めに選手を入れ替え。67分センターサークル内で相手のバックパスをカットしたレオナルドがGK高丘が前に出ているのを見てロングシュートを放つ見せ場がありましたが、レオナルドの脇を疾走する杉本を使ってショートカウンターに持ち込まなかったのは杉本を信用してない表れなのかも。

・ただこの日の杉本は悪くはなく、ハイボールのターゲットになり、前線でのボールキープ役にもなり、79分には右SHに転じた関根からの縦パスでレオナルドがポスト→杉本ボレーシュートという良い形も。もっともその前の76分ボックス内での関根の折り返しからの好機で空振りしてしまったのがまたしても悪印象に。

・80分には右サイドで橋岡が縦パスの受け手を潰しきれなかったのが契機となって小屋松にサイドを深々とやぶられ、原川に決定機を許してしまいましたが、ここはなんとか西川がセーブ。

・双方陣形がスカスカになってどつき合いの様相を呈する中、81分岩武のスルーパスを受けて左サイドからカットインした武藤がDFを前にほとんどシュートコースが無いように見えるにも関わらず、巻いてミドルシュートを決めて再度同点に。

・最後に浦和は山中、鳥栖は豊田と双方「どつき合い向けのハンマー」を取り揃えたものの、92分森下が小屋松とのワン・ツーでボックス内からシュートを放ったのが惜しかったくらいで、そのままドローで試合終了。

Muto

《総評》

・2度ビハインドに陥ったにも関わらず、なんとか同点に追いついてのドローと最低限の結果は残しましたが、冒頭に記したように鳥栖はコロナ禍のため全体練習を再開してから日が浅いというとんでもないハンデを負っていたにも関わらず、チームの出来にさほど差がないどころか鳥栖のほうが上出来に見える時間帯も少なくなかったのが何より衝撃的でした。

・浦和はなんとか同点に追いついたものの、2点目はどう見ても個人能力で押し切ったようなもの(と言いきれるほど武藤のシュート精度は高くないのですが)で、チームの狙い通り、監督の仕込み通りの得点と言って良いものかどうか。試合後の監督コメントでも深い位置から縦パスを積極的に入れるのはともかく、ミドルシュートを積極的に狙ったのかどうかは判然とせず。

・ボールを持たされた時の手詰まり感なんて過密日程下では一朝一夕には解消されないでしょうから、その辺はあまり期待していないのですが、もともと得意だったカウンターの精度も落ち気味なような気が。この辺はお疲れゆえか守→攻の切り替えが遅くなっているのと、「要するに最後はレオナルド」と相手に見切られているのかも。

・この試合で残念だったのは攻撃面以上に守備面。前からハメるにせよ、守備ブロックをセットするにせよ、とにかくボールの奪いどころが定まらずに鳥栖にいいようにボールを回される場面が目立ちました。酷使を余儀なくされている橋岡がとうとう金属疲労ならぬ勤続疲労を起こしているのか、本来なら奪えるところで奪えずに突破される場面が散見されるのが気がかりでしたが、守備重視で試合に入っているのに前節に続いて複数失点。しかもC大阪同様、どちらかといえば攻撃力に乏しい鳥栖相手に複数失点。

・一方、金監督は1点目について「練習どおりというか相手がいるものなので、なかなか再現することは難しいのですが、空いてくるスペースやタイミング、そういったものは事前にスカウティングで準備していたものでもあります。」と語っており、とんでもなく短い練習時間で結果を出したようです。

・金監督と大槻監督はどちらも下部組織での指導経験が長く、かつ2018年にリリーフ登板して短期間で結果を出したとか、2019年途中から再登板して現在に至るという3点で非常に似たキャリアを経ています。ところが、残念ながらトップチームの監督としての能力差はかなり差が付いてしまった模様。

・「大槻監督のやろうとしているサッカーに手駒が見合わない」という擁護論は判らなくもないのですが、鳥栖はトーレス等への無駄遣いが祟ってチーム存続が危ぶまれる巨額の赤字を計上したため昨オフには高額選手は売却せざるを得ず、チーム戦術に適した手駒を揃えるどころか頭数を揃えるのが精一杯の状況。この試合では大畑・松岡・本田と10代の選手を3人もスタメン起用してなんとか闘っている状況なのに浦和と互角以上となると、さすがに大槻監督への擁護論も無理がありましょう。

・戦術転換を図る過程で若手を積極的に起用している鹿島に(暫定順位ながら)とうとう追い越されてしまった浦和は、この先何を目指してゆくのでしょうか? 現状では特に何も得るところがないままボトムハーフの上のほうでシーズンを終えるような気がしてなりませんが。

《選手評等》

・1点目のアシストのみならず、後半は闘志剥き出しのプレーが目についた関根に敢闘賞。ただ前半樋口の頭を叩いた場面は一発レッドでも不思議はない、飯田主審が不問に付したのが不可解(当然金監督は激怒)なくらいの愚行でした。今のチームの出来に対する関根なりの憤りの表れなのでしょうが・・・

・岩武は左SBとして今季リーグ戦初スタメン。宇賀神の故障&山中3連戦3連闘を回避するための岩武投入と目されますが、残念ながらホロ苦どころか激苦デビューに。攻撃に多くを期待できないとか、関根との連携がメロメロといった辺りは想定内でしたが、最初の失点場面=豪快に裏を取られた場面が山中そっくりだったというのがとにかく悪印象に。とはいえ、宇賀神復帰まで岩武をなんとか我慢して使うしかないのかも。

・久しぶりに右SHとしてスタメンに復帰した柏木。コンディションには何の問題もないのだが戦術的に使い道がないのでベンチ外が続いているものと思っていたのですが、試合後の監督コメントによれば「ケガを含めて、少しコンディションを崩していた時期がありました」とのこと。よって全くの戦力外というわけでもなさそうなのですが、この試合の出来を見るとやはり使い道は極めて限られているという印象を強く受けました。

・長澤と比べるとボール奪取力がガタ落ちなのはともかく、鳥栖にボールの奪いどころとして狙われている風でもあったのは残念。前半給水タイム後に中へ絞った位置から急所への縦パスを繰り出すという長澤にはない長所を何度か見せてはいましたが、前述の短所を補って余りあるとは思えず、現状スタメンでは無理。せいぜいビハインド時の投入要員でしか使いづらいと思いました。でもそもそも柏木がいる時の攻撃に周囲が全然慣れてなくて使うほうも使われるほうも困惑気味。少なくとも柏木を走らせるスルーパスは無意味すぎ・・・

・しかし、試合後に興梠が「ここ最近、自分が後ろに下がることが多いなと自分でも思っていましたけど、あれをしないと組み立てがうまくいかないなというのも感じていました。そういう意味で陽介が入ったときにはなるべく下がり過ぎずに、ラストパスのチャンスを狙おうかなというのを今日の試合では考えていました。」と語っていて、柏木の存在を前向きに捉えている様子も。もっとも世代交代の観点からは無理やり柏木を使わんでもと思いますが。

---レオナルド-興梠---
関根--------柏木
---青木--柴戸---
岩武-槙野--デン-橋岡
-----西川-----

(得点)
48分 興梠
81分 武藤

(交代)
62分 柏木→武藤
62分 青木→エヴェルトン
65分 興梠→杉本
82分 岩武→山中


---ドンゴン-金森---
本田--------樋口
---リャン---松岡---
大畑-エドゥアルド-原-森下
-----高丘-----

(得点)
12分 チョ・ドンゴン
60分 林

(交代)
HT 本田→小屋松
56分 リャン→原川
56分 チョ・ドンゴン→林
66分 松岡→パク・ジョンス
83分 金森→豊田

※写真は試合とは全く関係がありません。

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