【祝】キャスパー ユンカー選手、完全移籍加入のクラブ間合意
・昨日、キャスパー ユンカー選手のFKボーデ/グリムト(ノルウェー1部)からの完全移籍加入が両クラブ間で合意された旨がクラブから公式発表されました。
・浦和はレオナルドが沖縄キャンプ期間中に突然山東魯能泰山へ完全移籍してしまい、しかも興梠が昨年末に故障して離脱中だったので、過密日程にも関わらずシーズン序盤のCFは杉本一人に頼らざるを得ない状況に追い込まれていました。
・杉本は好機に一応絡んでくるものの、その好機を悉く外してしまって流れの中からは未だ得点無し。興梠も3月下旬になってようやく復帰したばかりでコンディションは万全とは言えず、そもそも年齢的に興梠に頼りっぱなしになる訳にもいかず、レオナルドの代わりとなる外国人CFの補強に動いた結果、ユンカー獲得に至ったようです。もっともユンカー獲得の公表直後に開催された西野TD記者会見によると、ユンカー獲得は意外にも監督の目先の要望ではなく、今年の後半から来年をかけてのことを考えての補強とされています。
・ユンカーはノルウェーのクラブに在籍していますが、デンマーク出身。2020シーズンに25試合・27ゴールを決めて得点王に輝き、チームをリーグ優勝に導いたとのこと。
・浦和フロントのウリ文句は「左利きの長身ストライカー。周りの選手と連携協力して、ボックス内へ侵入し、ゴールを量産する。献身的な前線からの守備も対戦相手にとっては脅威となる」とのこと。北欧人らしく186cmと長身ですが、周りも長身だらけのせいか特にヘディングなりハイボールの競り合いなりに強みがあるわけではなさそう。西野TDによると得点もさることながら守備がしっかりできることを評価しているようです。
・またユンカーは「一人で出来た!!」系のCFではなく、ボックス内のユンカーまでボールを運べて初めて真価を発揮するタイプの模様。西野TDもその辺を理解してか「今シーズンに関しては時間が掛かると思っています。得点を取るためには得点を取る場所にボールを運ぶ、正確なボールを入れるということも併せて必要になってきます。そうした態勢が整ったときにはリーグのトップスコアラーになってくれる可能性がある選手だと思って獲得しています」と、目先の得点力不足を解消するだけの即効性はないことを認めています。
・ノルウェーリーグは日本では全く馴染みが無いため、そこの得点王といっても、かつて浦和で極めて残念な結果に終わったイスラエルリーグ得点王を否が応でも思い出してしまうのですが、その一方でFIFAが選出した「2020年に無名ながらも輝きを放ったストライカー5人」に選ばれた隠れた逸材のようで、最初から色眼鏡で見ることだけは止めることにします。
・ユンカー獲得が噂になりだしたのは3/30になってから。昨オフにユンカーのもとには、セリエAのFCクロトーネやトルコ1部のカイセリ・スポルからオファーがあったものの、いずれもクラブは拒否。さらに3/27に浦和からのオファーもクラブが断った時点で、ユンカーがブチ切れてスペイン合宿を無断離脱したという曰くつき案件の模様。
・ユンカーとグリムトとの契約も残っていたので浦和は移籍金を払っての獲得となり、その移籍金(約2.6億円)はレオナルド放出で得た移籍金とほぼ同額との噂。
・西野TD記者会見によると、ユンカーが浦和へ来るのは希望的観測込みで4/20頃。またユンカー獲得に際しては浦和と提携関係があるフェイエノールトでメディカルチェックを受けたとのこと。
・フェイエノールトとの提携なんて、大槻氏が突然オリヴェイラ体制下のコーチを辞めて「海外クラブとのネットワーク構築推進プロジェクト」の責任者となり、その成果として形ばかりの成果をでっち上げたもの(=本人も含めて誰もその成果に期待していない)と個人的には思い込んでいたのですが、その契約は更新されていて、しかもこんなところで役に立つとは!!
・西野TDはフェイエノールトとの提携を選手獲得に生かしてゆきたい模様。浦和はこれまでとにかく海外へのネットワークが弱く、往々にして怪しい代理人が持ちかけてきた案件を言い値で払い、これまた往々にして金をドブに捨ててきましたが、ようやくその悪習におさらばする決意をしたようです。ひょっとするとユンカー獲得以上にこの話が浦和にとってビッグニュースなのかもしれません。
・そして春の補強はこれで打ち止めと西野TDは明言。よって、後はユンカーが一刻も早くが浦和に馴染み、リカのもとで得点力向上の一助となってくれることを祈るばかりです。
| 固定リンク