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2021.06.07

【観戦記】21年ル杯PO第1戦:神戸 1-2 浦和 ~ 芝に対するアラートが足りなかったのではないでしょうか?

 神戸の出方に戸惑っているうちに早々に失点を喫し、その後も神戸ペースで試合は進みましたが、そこからの修正に次ぐ修正がリカの真骨頂。ただ試合を決定づけたのは監督の力量差ではなく、なんとノエスタの芝でした(苦笑)。

《スタメン》

・浦和はU-24代表招集で不在の彩艶に代えて西川をスタメン起用したのはともかく、リーグ戦から西→宇賀神、岩波→デン、武田→敦樹、山中→汰木、小泉→達也、ユンカー→興梠と入れ替えて、このところリーグ戦ではベンチスタートに留まっているメンバーを多数スタメンに起用。

・この試合はリーグ戦から中6日と間隔が空いた一方、その後に中2日で天皇杯2回戦が控えているので「この試合はリーグ戦のメンバー、天皇杯で大胆にターンオーバーを仕掛ける」と予想したのですが、リカの判断は意外にもこの試合で半分入れ替え。その代わりに天皇杯もJ3富山相手に極端な面子を落としたりはしないということなのでしょう。

・しかも入れ替えに際して小泉&ユンカーと今の浦和の攻撃のキーマンを共にベンチ外としたのには心底驚きました。代わって塩田、金子、杉本がベンチ入り。

・神戸は古橋とフェルマーレンが代表招集で不在。リーグ戦から古橋→マシカ、郷家→大崎、フェルマーレン→小林、山川→初瀬と入れ替え。リーグ戦ではほとんど出番がないCB大崎をスタメン起用したのがサプライズでした。

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《試合展開》

・大﨑ったのですが、ざっくり3-5-2、攻撃時サンペールアンカーの3-1-4-2、守備時5-3-2といったところでしょうか。

・神戸が3バックを採用したのはこれが初めてだった模様。それゆえこの神戸の出方はリカは全く予想しておらず、ピッチ上の選手達にも戸惑いがあったのか、何も出来ないでいるうちに早々に失点。初瀬CK→ニアでサンペールが頭ですらしたボールをドウグラスが押し込むという形でしたが、サンペールもドウグラスもどフリー。浦和に集中力のかけらも見受けられない情けない失点でした。

・序盤厄介だったのは後方から浦和左サイド裏へ飛び出してくる山口。失点の契機となったCKも浦和左サイド裏へ飛び出しきた山口がどフリーでクロスを入れたところからですし、7分にはサンペール縦パス→浦和左サイド裏へ飛び出しきた山口がクロス→マシカという危ない形を作られてしまいました。18分にもイニエスタの縦パスに反応した山口がボックス内に飛び出してシュート。

・神戸の「奇襲」を食らった浦和は序盤大苦戦。関根をトップ下に配した布陣はあくまでも神戸が4バックで来ることを想定したものなので、関根トップ下は笑ってしまうくらい空回り。前プレは全くハマらず、下手に前に出たのが仇となってスカスカの中盤を蹂躙される始末。なんとか深い位置でボールを奪ってもビルドアップはままならず。特に宇賀神は試合感を完全に失っているのか、右サイドでのビルドアップは全く形にならないのは参りました。

・ところが給水タイムを挟んだ辺りから神戸の攻勢もすっかり沙汰止みに。面倒だった山口に対しては敦樹が試合後「自分と海くんの位置を変えて、自分たちの左サイドで酒井 高徳選手や山口 蛍選手にチャンスを作られていたので、海くんに対応してもらいました」と手の内を披露。また全くハマらない前プレも控えめになり(神戸がGK前川にボールを下げた時だけ強めに行って菊池へ誘導する作戦だけは続行)、かなりリトリート気味に切り替えたようにも見受けられました。

・また給水タイム後は浦和がボールを一方的に支配。ただ後方でゆっくりボールを回しているだけの時間がやたら長いだけでボールはほとんど前に進まず、まさにボールを持たされている状態。神戸に追加点が入る可能性はほとんどないが、浦和もおよそ点を取れそうにないという興行的にはどうなんだ???という試合展開には参りましたが、そんな浦和も30分過ぎからようやく反撃開始。

・30分初瀬の緩すぎるバックパスを宇賀神奪取→関根が単騎で仕掛けてボックス内に突入(→大崎シュートブロック)がこの試合浦和の初めてのチャンスらしいチャンス。33分自陣左サイドでボールを奪取した汰木が前方進出→ファーの達也へパスが通るものの、達也のシュートは小林がブロック。

・そして前半終了間際に浦和のゆるーーーい攻勢がついに結実。左サイドに流れていた関根がどフリーでサイドチェンジ→達也がダイレクトに折り返したところに後方から敦樹が飛び込んでゴール!! 敦樹の談によれば、中へ入った宇賀神に初瀬が釣られてしまったがために大外が空き、達也に付き切れないというのは偶然でもなんでもなく、練習の賜物なんだとか。

・三浦監督は後半頭から大﨑に代えて郷家を投入。これでフォーメーションを4バックベースに変えるのかと思いきや、フォーメーションはそのままでサンペールが3バックの中央に入ったのには驚きました(山口がアンカー、郷家が右IHへ)。しかもこの交代は攻勢を強めるという意図からではなく、大﨑の故障によるものだったことが試合後に判明。

・意図はともかく、選手交代を契機に前半半ば以降とは一転して後半は神戸もそれなりにボールを握れるようになり、53分CKからの流れでマシカヘッドの好機を得るものの、ここは西川がセーブ。心持ち神戸ペースになりかかったところで、リカは57分達也に代えて武藤を投入して4-4-2へ布陣変更。神戸も61分マシカ→佐々木、ドウグラス→リンコンと一気に二枚替え

・だが試合を決定づけたのは両監督の采配の妙とか、選手の超絶個人技とか、そういう見る者を唸らせる何かではなくてノエスタの芝。71分山口のバックパスを受けようとした菊池がまさかの転倒! ラッキーすぎる形でボールを拾った興梠は前に出てきた前川の位置をしっかり見てループシュート。

・もともと芝が劣悪だったノエスタは2018年にハイブリッド芝を導入。天然芝と人工芝が混ざった特殊な芝だそうで、これで以前の畑も同然だった状態よりは遥かにマシになったのでしょうが、それでも浦和の選手どころか神戸の選手ですら転倒する場面が続出。そして最も決定的な形でその芝がホームチームに祟るとは(苦笑)。

・神戸にさしたる攻め手はないので、リカは「今日は勝ったな、風呂でも入るか!」と言わんばかりに76分デン→岩波、宇賀神→西、興梠→杉本と一気に三枚替え。しかし、選手を休ませる以上の意図が見出しにくい選手交代がかえって良くなかったのか、浦和の試合運びは「盤石の逃げ切り態勢」にはほど遠いものに。

・81分岩波がリンコンに絡まれてボールを失った挙句に一気にフィニッシュへ持って行かれた場面に象徴されるように浦和は攻守とも雑すぎるプレーを連発。ボールをしっかり握るでもなく、自陣に堅固な守備ブロックを敷いてカウンターを狙うでもなく、緩慢に攻め、緩慢に守って神戸に何度もゴールに迫られる始末。

・87分サンペール縦パス→イニエスタ→リンコンの決定機には肝を冷やしましたが、リンコンは既に角度が厳しくて西川がなんとかセーブ。ATにもイニエスタの縦パスを受けて山口がボックス内に突入する見せ場がありましたが、槙野が辛うじて寄せたがために山口の倒れこみながらのシュートは枠を捉えきれずにそのまま試合終了。

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《総評》

・スカパーの集計では浦和のシュートはなんと2本!! いくらなんでもこれはブロックされたシュートをカウントしなさすぎで、公式記録5本のほうが実感に近いと思いましたが、いずれにしても浦和の決定機は僅少で三浦監督が試合後「ほとんど相手にチャンスは無かったと思います。」と負け惜しみを語るのも道理。

・ただ神戸が明らかに良かったのは前半の給水タイムまでと最後の10分強だけ。その時間帯にたった1点しか取れなかっただけでなく、決定機を量産した訳でもないので神戸の勝利が妥当な試合とも言い切れず、アクシデントで負けるのはありうる事態でしょう。

・またリーグ戦以上に「結果が全て」なのがカップ戦。神戸が3バックで来るという「奇襲」を食らって浦和は序盤は大混乱に陥り、しかもその後も決定機はほとんど作れませんでしたが、何だかんだと言っても「アウェーゴールを2つ奪っての勝利」という第1戦としてはこれ以上ない結果を掴み取りました。しかもユンカー&小泉抜きという1.5軍っぽいチーム構成で。

・差し馬リカはいつもの前半が今日の第一戦相当。すなわち「リカなりに考えて臨んではいるのだが、だいたいうまく行かずに苦戦する。でも致命傷は負わないまま第一戦終了。そして第二戦で一気にまくり差し!!」という2試合トータルでの試合展開を個人的には予想していたのですが、案の定スタートは大きく出遅れ。でも4角どころか向こう正面で早くも先頭に立った感じでしょうか。

・一方神戸は現有戦力ではベストに近い面子を揃え、かつ「奇襲」に成功したにも関わらず結果は大凶。結局のところ「古橋のいないFC古橋を機能させる術が今の三浦監督にはない」ということなのかも。イニエスタもサンペールも「寄せても全然ボール取れねえ!!」とか「お前、そこ見てたんか!」とか、局所的にスゲーと思うところがままあるにも関わらず、結局その凄腕をゴールには結びつけられないって。いったい誰のせいなのかなぁ・・・

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《選手評等》

・スタメンを見てこの試合は「関根が小泉の代役になりうるか」「デンが岩波の代役になりうるか」が2大評価ポイントだと思いながら観戦していましたが、結果は共に不合格。デンは「難しいハイブリッドピッチでのプレーでしたので、少し疲労が溜まりました」とのことで90分持たず。ショルツがやってくる8月までにコンディションを上げ、90分出られる状態に復さないとベンチ入りすら難しくなりそう。

・関根に至ってはそもそもリカは神戸が4バックで来るものと予想してのトップ下起用だったのでかなり気の毒でしたが、やっぱりドリブラーを2列目に三枚も配するのは無理があって、パサー不在が興梠までボールが渡らない惨状を招くことに。小泉不在時の布陣にまだまだリカは苦悩しそう。

・ユンカー&ショルツがやって来て、さらに近々酒井ゴリも来ると噂される中、今後もう出番が無くなりそうな選手からあんまり危機感が感じられなかったのは残念でした。

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-----興梠-----
汰木---関根---達也
---敦樹--柴戸---
明本-槙野-デン-宇賀神
-----西川-----


(得点)
45+1分 伊藤敦
71分 興梠

(交代)
57分 田中→武藤(関根が右SHへ回って4-4-2へ)
76分 興梠→杉本
76分 デン→岩波
76分 宇賀神→西
90+2分 汰木→山中(山中が左SB、明本が左SHへ)


--ドウグラス--マシカ---
--イニエスタ----山口--
初瀬--サンペール---酒井
-小林--大﨑--菊池-
-----前川-----

(得点)
3分 ドウグラス

(交代)
HT 大﨑→郷家(サンペールがCB中央、山口がアンカー、郷家が右IHへ)
61分 マシカ→佐々木
61分 ドウグラス→リンコン

 

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