藤原優大選手、SC相模原へ育成型期限付き移籍
本日、藤原優大選手のSC相模原への育成型期限付き移籍が公表されました。期限付き移籍期間は2021年7月1日~2022年1月31日まで。今朝報知から第一報が出て、その日のうちに公表というスピード決着です。浦和が高卒orユース卒の新人を1年目からレンタルに出すのは異例(ユースから昇格即レンタルの井澤の例があるくらい?)で、その辺にも浦和強化部の変化を感じます。
藤原は青森山田高校卒の一年目。シーズン開幕時はデンが長期離脱中で、使えるCBが槙野と岩波しかいないという苦しい台所事情もあってルヴァン杯第1戦湘南戦で早々とスタメン出場機会に恵まれましたが、そこで石原直樹のラフプレーで左眼窩底を骨折したのがケチのつけ始め。
藤原離脱中にユースの工藤が2種登録でベンチ入りし始め、ルヴァン杯第3戦横浜C戦ではとうとう工藤がスタメン起用され、藤原はベンチどまりという屈辱も。その後の藤原の出番は結局ルヴァン杯第4戦湘南戦だけに留まりました。藤原は飛んできたボールを跳ね返す能力はピカイチですがビルドアップ能力に課題を抱えていて、そこで工藤に差をつけられた感じ。藤原自身もその課題を強く認識しているようです。
さらに5月にはとうとうデンが復帰。おまけに五輪明けにはショルツと、3バック採用時など場合によってはCBも出来る酒井が加入する運びとなり、あれほど苦しかったCBの台所事情は一気に好転。天皇杯やルヴァン杯でのターンオーバーを考慮しても藤原の出番はまずなくなってしまいました。
よって浦和では目先出番がないと思われる藤原をレンタルに出して経験を積ませようと考えるのは自然なこと。西野TDも「チームの成長や発展と、選手個人の成長をともに追及していくために、クラブとして今回の決断をしました。10代から20歳過ぎまでの選手にとって成長スピードを上げるために最も重要なことは、真剣勝負の試合経験を数多く積むことです。藤原選手にとって今のベストな環境はなにか、という観点で、育成型期限付き移籍の形をとることになりました。」とレンタル移籍の意義を力強く語っています。
もっとも浦和がレンタルに出したいと思っても相手もそれなりに思惑があること。そこで「SC相模原の高木監督からも今回強い要望がありました」というのが重要で、大なり小なり相手の強化したいポイントに合わせてのレンタル移籍なら、出場機会も得られやすいことでしょう。相模原がCBにビルドアップ能力を求めるチームなのかどうかはよく判りませんが、とにかく藤原は試合に出ないことには話になりません。世代交代の観点から言えば、今年34歳になる槙野と数年後入れ替わる形で浦和CB陣の一角を担うクラスに成長してくれれば嬉しいのですが。
| 固定リンク