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2021.06.21

【観戦記】21年第18節:浦和 2-3 湘南 ~ 間違いなく勝てた試合だったのに・・・

 GKの差が結果に直結するというある意味残酷な試合でしたが、「内容では相手を圧倒していたが、結果だけは付いてこなかった試合なんてここ数年来無かったんやで!!」と無理やり前を向くしかないでしょう。

《スタメン》

・共に週央に試合がなかったチーム同士の一戦。但し湘南は今週も週央に試合がないのに対し、浦和は中2日で柏戦、さらに中3日で福岡戦の3連戦になるので、その辺が選手起用に影響した可能性はありましょう。

・浦和はルヴァン杯から西川→彩艶、宇賀神→西、デン→岩波、山中→明本、汰木→大久保、関根→達也と6名スタメン入れ替え。天皇杯で曲がりなりにも結果を出した大久保を早速リーグ戦でも使うあたりがいかにもリカ流。かたやルヴァン杯でさほどインパクトを残した訳でもない金子を引き続き起用したのは柴戸が先週のトレーニング公開時にフルメニューをこなしていなかった状態だったので、厳しい3連戦へ向けて無理使いを避けたのかもしれません。

・大久保をスタメン起用した一方、汰木がいきなりベンチ外になったのはともかく、FWの控えの評価がなにげに杉本>武藤になっているのが気になりました。武藤はルヴァン杯神戸戦第1戦での途中出場を最後に3試合連続ベンチ外。試合前の記者会見でリカは「どの選手も試合に出られる状態になっています」と語っていたので、武藤は怪我という訳ではなさそうですが、

・湘南はルヴァン杯からの連闘は3バックと山田、髙橋だけでこちらもスタメンを6人入れ替え。

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《試合展開》

・湘南は守備時5-3-2,さらにはIHも加えて5-2-3のような形で浦和の最終ラインに前から激しくプレスをかけてきましたが、浦和は彩艶を上手く使って湘南のプレスを空回りに終わらせ、早い時間帯からボールを握るのに成功。この辺りは久しぶりにまとまったトレーニング時間が取れた効果が観て取れました。

・そしてしっかりボールを握ったら小泉を司令塔然とした引き気味の位置に置く代わりに高い位置に張り出したSHを湘南最終ライン裏に走らせて攻める狙いが、5分明本→小泉→大久保クロスと言う攻撃で早くも見え隠れ。

・浦和のCK&FKが延々と続いた挙句、早くも9分に試合が動きました。FKからの流れから明本クロスをゴール前に残っていた槙野が倒れながらもなんとかキープ&ユンカーに繋ぐと、ユンカーはいつもながら冷静かつ正確無比にシュートを流し込んでくれました。

・その後も試合は一方的な浦和ペースで試合が進み、ボールを全然奪えない苛立ちからかタリクはラフプレーを繰り出し、湘南は「慌てるな、慌てるな!!」と後方から声を張り上げる選手も。

・しかし「好事魔多し」という諺そのまんまの事案が発生。27分ゴールキックから金子が岩波へ繋ごうとしたパスが緩くてウエリントンにカットされたのを契機にショートカウンターを食らって失点。超危険な位置でボールを失いながらも浦和守備陣はボックス周りで4対4で耐えていたのに西や小泉の加勢が遅れた結果、最後は直輝が後方から走りこんだ直輝がフィニッシュ。明本はどこいったんや・・・

・金子はこの失点場面の前にも彩艶との連携ミスでヒヤリとしたプレーがありましたが、こういう失点は浦和がやろうとしていることに付きまといがちな「成長痛」みたいなものと割り切るしかないでしょう。選手達もそう考えて気持ちをすぐに切り替えたのか、その後も浦和が攻勢。

・29分小泉の縦パスを受けた達也が右サイドを駆け上がってクロスというのは立ち上がりから見られた浦和の狙いそのまんまで、その後も達也は卓越したスピードで湘南左サイドを決壊寸前に追い込む大活躍。また35分湘南が珍しく浦和を押し込んだ場面からのロングカウンター(ユンカー→小泉→ユンカー→達也が独走に成功)は残念ながらシュート体勢に入った達也が減速したところで湘南DFに追いつかれてシュート撃てずという結果に終わりましたが、これは浦和2点目の原型みたいなもので偶発的事象ではないでしょう、たぶん。

・そして53分珍しく湘南が浦和を押し込んで波状攻撃を仕掛けた(ウエリントンと交錯して傷んだ岩波がヨレヨレになりながらも立ち上がってヘッドでクリア!なんて感動的な場面も)ものの、チャンスをいくら作っても決め手がないのが湘南の仕様。そこで小泉→ユンカーのロングシンプルなカウンターが炸裂して浦和が2点目。ユンカー様、またまた見事なループシュートでさすがのGK谷もどうにもならず。

・ビハインドを負った湘南が61分タリク→町野、池田→名古と早めに動いたのは理解できますが、浦和も64分達也→関根、金子→柴戸と内容は悪くないのに早めに動いたのはこの後の柏・福岡と続く厳しい3連戦を念頭に置いたものかどうか。

・ただこの選手交代で流れが暗転したわけでも何でもなく、64分大久保が自陣から長い距離を走ってユンカーへスルーパス→ユンカーシュートがポスト直撃。その直後の65分関根のサイドチェンジを受けた大久保がボックス内での深い切り返しからシュート→GK谷が弾いたところにユンカーシュート!と立て続けに決定機を作ったものの、谷がゴールを死守。

・一方、70分に彩艶が痛恨のミス。61分の選手交代時に左WBへ回っていた畑のクロスに対して彩艶が飛び出してパンチングを試みるも及ばず、ウエリントンにヘッドを叩きこまれてしまいました。槙野もウエリントンに自由にやらせすぎな気もしますが・・・

・まさかまさかの同点に追いつかれたところで浦和は小泉を下げて興梠を投入した一方、湘南は畑に代えて岡本を投入。小泉に代えて投入された興梠はどう見ても純然たる2トップではなく、小泉同様やや引いた位置にいましたが、これがほとんど機能せず。そういう仕事なら武藤のほうが得意のはずですが・・・ 79分西→ユンカーのスルーパスを受けた関根がボックス内から決定機を掴むもバーの上。

・そして87分彩艶のパスミスからまたしても致命的なショートカウンターを浴び、まさかすぎる3失点目。失点の契機は彩艶のパスミスなのは明白ですが、湘南の攻撃をいったん敦樹が弾き返して浦和は守備陣形を整えていたので、失点への関与度は岡本をどフリーにしている大久保のほうがでかいかと。直輝といい、岡本といい、なにげに「絶対浦和殺すマン」に変身。

・リカは90分に杉本を投入し、槙野も最前線へ上げてパワープレーを試みましたが、どこからどう見てもただの時間の無駄でした。ハイボールを飛び出してきた谷にキャッチされて心が萎えたのなんの。

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《総評》

・公式記録でシュート数17対4。CK9対2。DAZNのスタッツだとシュート数19対5(枠内13対3)、浦和のボール支配率59%と大差が付きました。浦和は勝った試合でも相手よりシュート数が少ないのが通例なだけに、これはある意味異常なスタッツです。

・また最近は結果が出てきてもボールは相手に支配されてしまう試合が目立ったので、プレスのきつい湘南相手にボールをしっかり握れたのは実に良い傾向でしょう。

・リカが試合後「少し説明するのが難しい試合になってしまったと思っています。いい試合ができたとは思います。相手に危険な場面を作らせることもほとんどなかったですし」「今回の試合に関しては、試合はほぼ我々の手中に収まっているというくらいの内容で、展開もそれくらいできていたと思います。」と総括した通り、どう見ても浦和が勝って然るべき試合内容で、湘南には失点場面以外ほとんど何もやらせませんでした。

・ただあれだけ致命的なミス、自爆ボタン連打に等しいミスを連発してはこういう結果にもなりうる。最後尾からボールをしっかり繋ぐサッカーを志向している以上、やむを得ない失点なのかもしれませんが、危機的な局面だったにも関わらず前残りしている選手の戻りの遅さはパスミス以上に気になりました。

・また神戸戦でドウグラスに食らったヘッドといい、この試合でウエリントンに食らったヘッドといい、ハイクロスのターゲットはそれしかいないのに簡単にヘッドを許してしまう辺りは彩艶のミス以上に要修正事項でしょう。

・さらにリカは「2-2に追いつかれた後もチャンスを作れていて、3-2と勝ち越せるチャンス自体はありました。そういった最後の最後の決定力が、今回の試合では欠けてしまったと思います。」と嘆いていますが、残念ながらまたしても小泉を下げた後の手詰まり傾向は顕著だったかと。そして最後は時間の無駄過ぎるパワープレー。

・一方、浮嶋監督はクロスを入れやすくすべく途中でWBの左右を入れ替え、かつ最初は突破力のある畑を出して、相手がバテたタイミングで岡本投入という狙いがいずれも的中してご満悦の様子。でもルヴァン杯で2度の対戦では全くの互角、いや第2戦では湘南が押し気味だったのに、この試合は一転して内容的にはボコボコにされているのをどう捉えているのか気になります。

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《選手評等》

・五輪代表の座を争う谷が逆サイドで好守を連発した反面、2失点目、3失点目に大きく絡んでしまい、正直GKの差が試合結果に表れたと批判されても仕方がない彩艶。試合後彩艶は涙を浮かべながらスタジアムを周回していましたが、その後も逃げずに記者会見に対応。GKというミスが失点に直結しやすいポジションを務めている以上、今後も厳しい立場に立たされることは多いかと思いますが、ここで逃げなかった姿勢には感服しました。このミス連発を受けてリカは正GKを再度入れ替えるかもしれませんが、それもまた成長の糧になるはず。頑張れ!!

・リーグ戦で大抜擢された大久保はフィジカルが弱くて競り合いの末にボールを失いがちな上に、守備に多くを期待できないので、明本は後方待機で攻守分断になりがち。ゆえに明本の良さは失われ、それを上回るだけの大久保の攻撃力は64分&65分に炸裂しかかっただけで前半はほぼ消えていました。セットプレーのキッカーも任されていましたが一つも決定機にならず。ゆえにスタメンで継続的に使うのは時期尚早という感じでしたが、大久保の正しい使い方が判ったのは収穫。途中投入なら戦力にカウント出来るレベルかと。

・金子は1失点目に大きく関与してしまいましたが、無難なプレー、安全運転に終始していた頃に比べれば相手のプレスを交わして縦パスを入れようという意欲には満ち満ちていて、柴戸プレイクの予兆を感じさせた時期とそっくりだと思いました。彩艶共々高い授業料だったかもしれませんが、これまた姿勢は買いたいと思います。

・試合終了後に梅崎・直輝・岡本と浦和OBがスタジアムをわざわざ周回。こんな試合展開&結果の後で、スタジアムを周回できる3選手の神経が全く理解できないのですが、それに対して拍手を送る客の心理もまた理解不可能。5000人制限試合なので観客はシーチケ歴が長い方だらけのはずですが、シーチケ保有と共に歳を重ねて人間丸くなりすぎて目先の勝ち負けなんてもうどうでも良くなり、孫の活躍を見守る感じで試合見てるのでしょうなぁ・・・他所へ行っても孫は孫。浦女の観客層とかなり被るような気も。

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-----ユンカー-----
大久保--小泉---達也
---敦樹--金子---
明本-槙野--岩波--西
-----彩艶-----

(得点)
9分 ユンカー
53分 ユンカー

(交代)
64分 田中→関根
64分 金子→柴戸
75分 小泉→興梠
90分 大久保→杉本


---タリク---ウエリントン--
---山田--池田---
高橋---田中----畑
-大野--石原広--舘-
-----谷------

(得点)
27分 山田
70分 ウェリントン
87分 岡本

(交代)
61分 タリク→町野
61分 池田→名古
75分 畑→岡本
83分 田中→オリベイラ
83分 山田→梅崎

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