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2021.06.28

【観戦記】21年第20節:浦和 2-0 福岡 ~ チーム内の激烈な競争が織りなす快勝劇!!

 西川の凡ミスで早い時間帯に先制を許した前回対戦時とは裏腹に、今回は小泉のスーパーショットで早い時間帯に先制。それが効いてその後も浦和が終始押し気味に試合を進め、大量得点で勝っても不思議はなかったレベルの完勝でした。

《スタメン》

・浦和は前節柏戦から中3日、福岡は週央に試合がなくて中7日とコンディション面では福岡有利。ただ浦和は柏戦でスタメン9人を入れ替える大胆なターンオーバーを敢行したので、カレンダーほど浦和に不利ではないといったところでしょうか。

・そこで浦和は柏戦から西川、岩波、柴戸、敦樹を除くスタメン7名を入れ替え。前々節湘南戦と比べると彩艶→西川、金子→柴戸と二人入れ替わっただけ。

・守備に多くを期待できない大久保がサロモンソン&クルークスがいて右サイドが手強い福岡相手に湘南戦に続いて再度スタメン起用されたのが個人的にはサプライズ。

・また西川と彩艶の立場が再逆転。ルヴァン杯や柏戦を見る限り、西川の出来は盤石とは言い難いのですが、彩艶は五輪バックアップメンバーとしてしばらくチームを離れてしまうのがここに来て不利に働いたかも。

・さらに湘南戦と比較するとサブが山中ではなく宇賀神、興梠ではなく武藤というのも驚き。FWの控えが武藤だけでSHが関根、汰木と2枚いる辺りで後半両SHを入れ替えて勝負というリカの考えが透けて見えます。

・一方福岡は日程に余裕があったにも関わらず、出場停止の奈良に代えて宮をスタメン起用しただけでなく、輪湖→湯澤、杉本→金森、メンデス→マリとスタメンを4名も入れ替え。前回対戦時に豪快な一発を決めたマリは長らくベンチ外だったのでてっきり故障したのかと思っていたのですが、まさかここでいきなり復帰するとは!!

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《試合展開》

・福岡は高めに4-4-2の守備ブロックを敷くだけであまり前から追ってこないので、立ち上がりから浦和が安定的にボールを支配。そして11分西の横パスを受けた小泉が前のタックルを簡単に交わし、アーク付近からいきなり左足でミドルをぶち込んで浦和先制。福岡はユンカーばかり気にし過ぎたのか、あるいは小泉が撃って来ない、撃っても枠内にはまず飛ばないと舐め切っていたのか、CBグローリの寄せがあまりにも甘すぎました。

・長谷部監督の試合後会見によると、福岡はこのところ早い時間帯での失点が続き、それが連敗に直結しているとのこと。J2時代から堅守速攻型のチームで得点力は高くないので先制点を取られるとどうしても厳しくなってしまいますが、先制されたにも関わらず福岡はなかなか前に出てこないのが実に不思議。あまり動かない福岡2トップの脇を槙野どころか岩波すら楽々ボールを前に運んで攻撃するという心温まる場面がちらほら。

・試合後CB宮は「特に前半は浦和さんのビルドアップに対して、前からの守備、前向きな守備がなかなかうまくハマらなかったという印象です」とコメントしているので、前に出て来ないというよりは、不用意に前に出るのが怖かったという感じなのかな? 一方リカは「(前半は)ポジショニングや人と人との立ち位置の入れ替え、そういったところはすごく良くなっていると思います。」と激賞しており、福岡のようにオーソドックスな4-4-2で守るチームを崩すのはもはや得意と言える領域に入ったのかも。

・ボールを一方的に支配する浦和は給水タイムを挟んで大攻勢。29分宮の緩すぎるパスを拾ったユンカーが左サイドへ展開→大久保マイナスの折り返しを小泉シュート(この場面も福岡守備陣はユンカーに釣られすぎて小泉がフリー)、38分敦樹サイドチェンジから明本クロス→ユンカー、43分カウンターで柴戸スルーパス→ユンカーと決定機がありましたが追加点ならず。それ以外にも達也や西を縦に走らせてクロスという良い形も作れていました。

・福岡の攻撃はとにかくマリや山岸目掛けてのロングボール攻撃一辺倒。しかし、マリへのロングボール攻撃はACL仕様と化したかのような槙野が適切に対応しており、槙野ほどガチムチ系が得意ではない岩波も無難に対処。

・後半になってさすがに福岡もリスクをかけて前に出て来ざるを得なくなり、前半孤立がちだった2トップと中盤の距離が縮まってセカンドボールを拾えるようになったせいか福岡がボールを支配する時間が長くなり、体格に勝る福岡のごり押しに浦和守備陣が押し込まれ、福岡得意のサロモンソンからのクロス攻撃を許す場面も。

・リカは後半の出来について「後半は相手が放り込んで来るのに対して少し影響した部分があって、こちらもそのような展開になってしまいました。少しボールが行ったり来たりするような展開になってしまったと思います。チャンスもボールを奪った後の速い縦への展開などが少し多くなりました。」と不満げ。

・確かに浦和らしい試合運びではないのですが、福岡の決定機らしい決定機はクロスのこぼれ球を拾ったクルークスのミドルシュートくらいで、それも西川の正面。決定機には至りませんでしたが、69分に小泉が自陣深い位置でボールロスト&明本のプレゼントパスで波状攻撃を食らった場面のほうがむしろ危なかったかな? リカが「慌てるな!」と言わんばかりなのは、この場面のことかも。

・福岡は63分金森→杉本、65分山岸→メンデスと前目を代えてきたのに対し、浦和は65分達也→関根、大久保→汰木といかにも予定通り臭い勝負手を繰り出して反撃。67分前プレが嵌まってのショートカウンターから敦樹→汰木→ユンカーといきなり決定機。その直後には福岡の攻撃を寸断した槙野がそのまま攻撃参加し、前をあっさり交わしてボックス内から枠内シュートという大椿事も!

・74分には高い位置でのボール奪回から小泉→汰木に決定機。汰木のシュートはブロックされてCKになってしまいましたが、76分汰木CK→ニアで明本ヘッドでようやく浦和に待望の追加点。

・78分には福岡CKからのロングカウンター。3対2の数的優位でしたが、ユンカーのお膳立てをなぜか関根は決められず(ユンカー自ら撃っても誰も怒らないでしょうに・・・)。さらに81分ユンカーとのワンツーでボックス内に突入した汰木がサロモンソンに倒されてPKゲット。そのPKをなんとユンカーがなんとGK正面に蹴ってしまう大惨事(軸足が微妙に滑った?)もあって、一気に得失点差を稼ぐには至らず。リカが試合後「よりゴールに迫ったときに決めきれるようにしていくのが今後の課題」とボヤくのも道理。

・致命的な2点目を取られた福岡は重廣→渡の交代後に渡トップ下の4-3-1-2のような形で反撃しようと試みましたが、ATにメンデスのヘッドが力なく西川のもとへ飛んだだけ。リカは福岡のロングボールの基点を抑えるかのように明本をFWへ送り出して難なく試合終了。

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《総評》

・シュート数15対8と福岡を圧倒。DAZNのスタッツだと浦和のシュート16本中13本が枠内で、正直大量得点で勝って然るべき試合内容だったと思います。ただ守備が堅い福岡を圧倒出来たのは何といっても早い時間帯での先制点。これで長谷部監督のゲームプランは早々と崩壊。福岡は早い時間帯での失点を契機に負けが混み始めているようですが、今の手駒ではセカンドプランを打ち出せないのでしょう。

・小泉はビルドアップを円滑にする上でも、最前線へ決定的なパスを出す上でも、今や浦和では全く代えが効かない絶対的存在と化していますが、残念ながら得点能力だけはなかった。これまで数々の決定機を外しに外し、浦和移籍後の初ゴールはルヴァン杯神戸戦でのユンカーからのプレゼント。ゆえに福岡守備陣に舐められるのも仕方ないのでしょうが、ついに自力でゴールゲット。しかもスーペルな形で。

・こういうのを見ると小泉は自分とポジションが被るだけでなく、両足が使えるという特徴まで似ており、しかも自分よりは遥かに得点能力がある江坂の加入に刺激を受けたと思わざるを得ません。

・また後半途中から出てきた汰木の出来も圧巻。これまた大久保が台頭して左SHのポジション争いが激化したためでしょう。槙野や岩波が満点の出来だったのもデンの復活、そしてショルツや酒井の加入に刺激を受けてのことでしょう。

・湘南戦は自爆ボタン連打で結果こそ得られませんでしたが試合内容では相手を圧倒していましたし、続く柏戦・福岡戦では大幅に選手を入れ替えながら結果・内容とも上々。誰が試合に出ても、リカの言葉を借りれば「全体的には今話したポジショニングをとるところなどは、すごく成長している」ためなのでしょう。

・リカは後半「ボールを奪い返してもまた失って、また奪い返しては失って、という繰り返しになってしまいました」と、ああいうオープンな展開、ボールをしっかりコントロールできず、ガチャガチャして事故が起こりやすい展開が嫌いな辺りはロティーナと似ているのかも。ただそんな展開になっても福岡に決定機らしい決定機はなく、決定機を数多く作り出していたのは浦和。G大阪然り、神戸戦然り、「ボール持てないと死んじゃう!!」わけではないのがリカの面白いところ。それが目指す理想形ではないにしても。

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《選手評等》

・明本は「上背がない割にはハイボールに強い」という点だけは暢久にそっくり。それ以外はほぼ真逆w 「やる気のある暢久」「向上心のある暢久」と言ってしまうと、それは即欧州行きになってしまいますが・・・

・また明本は90分になんと最前線へ配転。SBで90分出てからFWに回される選手って、交代枠使い切ってから怪我しちゃったSBくらいしかおらんだろ、フツーwww でもなぜかFWに回ってバテるどころか再起動する明本。こいつもダミーシステム搭載系か!!!

・汰木>大久保なのはプロキャリアの差そのまんまなので仕方ありませんが、どう見ても達也>関根になってしまったのはちょっと寂しい。関根はアレ外したらいかんやろう・・・

・汰木は昨年興梠にPKのもらい方を教えてもらって、この試合でもまたまた実践。一方ユンカーはまた興梠に学ぶものが増えたみたいで。あと浦和の2列目はどいつもこいつもあんまり決定力はないので「こいつらにお膳立てするだけ無駄やな!!」と少々お怒りかも。

・今日の西川は安全運転に徹していましたが、サイドへのロングキックが左右とも直接タッチを割ったのが複数回あったのが気になりました。

・長谷部監督は「球際のところも、私自身は納得のいかないジャッジがたくさんありました」となぜか判定にご不満。概してフィジカルが強い福岡ゆえ、球際の競り合いであんまりファウルを取らない主審ってどう考えてもフツーは福岡に有利に働きそうなものですが、長谷部監督は何が不満だったのかな?? 今日の荒木主審は恐怖の「あ行主審」にしてはマシなほうと思いましたが。

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-----ユンカー-----
大久保--小泉---達也
---敦樹--柴戸---
明本-槙野--岩波--西
-----西川-----

(得点)
11分 小泉
76分 明本

(交代)
65分 田中→関根
65分 大久保→汰木
90分 柴戸→金子
90分 ユンカー→宇賀神(宇賀神が左SB、明本がFWへ)
90+2分 小泉→武藤


---山岸--マリ---
金森--------クルクス
---前---重廣---
湯澤-宮---グロリ-サロモン
-----村上-----

(交代)
63分 金森→杉本
65分 山岸→メンデス
82分 湯澤→輪湖
82分 重廣→渡

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