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2021.08.30

【DAZN観戦記】21年第27節:湘南 0-0 浦和 ~ 練度不足&疲労困憊ではどうにもならず

 相変わらず連携に難がある上に、酷使に次ぐ酷使が祟って精彩を欠く選手が続出してほとんど試合にならず。数少ない決定機は決められず、優勢だった湘南の詰めの甘さに助けられてのスコアレスドローも已む無し。

《スタメン》

・共に前節から中3日の一戦。浦和は明本→小泉、江坂→大久保、岩波→宇賀神とスタメン3名入れ替え。明本&江坂はベンチスタート。達也がベンチに戻って来たので、このところ出番がなかった興梠はとうとうベンチ外に。

・湘南は池田→山田、畑→高橋とスタメン2名入れ替え。

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《試合展開》

・浦和のフォーメーションは前節広島戦のようなFW縦並びっぽい4-4-2ではなく、かなりはっきりした4-2-3-1。明本と比較すると小泉は中盤に下がり勝ちで、守備時は4-5-1に見えるくらい。また広島戦と違って湘南の3バックに対してはほとんど前からハメに行かず、たまにハメに行った時もユンカー&両SHの3人で行ったようで、小泉が関与することはあまりありませんでした。

・浦和はお疲れなのか湘南のビルドアップをたいして制限しないので、序盤は湘南に押し込まれ気味。ただ3分ロングボールに反応した大橋が右サイド奥深くでキープ→古林がクロスを入れるもタリクに合わず、8分大橋が左サイドからカットインして角度がやや厳しいところからシュートを放つもDFにブロックされて枠外と、湘南は早々と良い形を作りながらも決定機には至らず。終わってみればこの日の湘南はずっとこんな感じでした・・・

・浦和はビルドアップ時に広島戦のような酒井あるいは逆に宇賀神を前に押し出しての3バックの形を取るのかも?と思って全体像が判り辛いDAZNの画面を凝視していましたが、広島戦ほどはっきりした形は取っていなかったかと。むしろ平野が時々最終ラインに降りてビルドアップに加わっていたのが目につきました。しかし、いつもながら前からのプレッシャーがきつい湘南相手にビルドアップはなかなか上手く行かず、

・それでも給水タイムの前後から浦和がなんとかボールを保持して湘南を押し込む場面が増え始め、21分深い位置から平野縦パス→小泉右サイドへ展開→関根カットインしてクロスとこの試合で初めて良い形。

・35分にはチャンス。GK谷のクリアボールをショルツがヘディングで跳ね返し、こぼれ玉を拾った平野が縦パス→大久保がドリブルで運んで左へ展開→ユンカー斜めにラストパスを送って小泉スルー&ゴール前に走り込んだ大久保に合うも大久保のシュートはまさかの宇宙開発事業団。

・でも前半の浦和が良かったのはこの2回だけ。あとは連携にスムーズさを欠いてシュートを撃てないどころか決定機に至らずにボールロストを連発。

・フェイスガード装着状態のまま3試合連続スタメンのユンカーは蒸し暑い日本の夏にすっかり参ってしまったのか全く動きにキレがありませんでした。もともと身体を張ってのボールキープは得意ではないのである程度致し方ありませんが、ロストしても全然奪い返しに行こうとしませんし・・・ また小泉との距離が遠くて終始孤立気味なのもユンカーの悪目立ちに拍車をかけていた感も。

・40分にはユンカーのパスミスを契機にカウンターを食らい、古林が宇賀神をなぎ倒して右サイドからどフリーでクロスを上げられてしまいましたが槙野が辛うじてクリアしてファーのタリクには合わず。タリクは23分にも同じような形での決定機でなぜかバレーボールばりのスパイクを試み、しかも枠外という失態を犯してこちらも悪目立ち。当然ながらイエロー。

・リカは故障明けの小泉と疲労困憊の関根に配慮したのか、あるいは孤立無援のユンカーの救援が急務と思ったのか、後半頭から小泉→江坂、関根→明本と代えて江坂を右SH、明本をFWへ入れてはっきりした4-4-2にシフト。これでユンカーの孤立状態はかなり解消され、江坂は広島戦同様絞り気味のポジションを取るので酒井も前に出やすくなって攻撃に厚みが生まれ、さらに明本が盛んに湘南最終ライン裏を突き出したのが効いて浦和は俄然優勢に。

・56分ショルツ縦パスを契機に江坂→ユンカー→大久保と繋がり、大久保のクロスをボックス内で受けた江坂がシュートの決定機を作りましたが、シュートは枠の外。そして終わってみれば後半の浦和が良かったのはこの10分強だけ。

・湘南も59分タリク→ウエリントン、古林→畑と投入してお約束のハイクロス攻撃。しかし肝心なところでFKを含めて精度が劣悪で、決定機らしきものは66分右サイドから池田クロス→ウエリントンヘッドが枠内を襲っただけ。しかも西川が楽々セーブ。左サイド深い位置で2回FKの好機を得るも、池田のキック精度が酷すぎて2回とも同じような軌道を描いて誰にも合わずにそのままゴールラインを割ってしまうのには大笑い。

・膠着した戦況を打開すべく、リカは73分宇賀神→達也、平野→柴戸と代えて最終ラインにショルツ・槙野・酒井、両ワイドに達也・大久保と並べた3-4-2-1っぽい並びに変えたものの、この形の練習はロクにしていないせいか、守備はともかく攻撃はほとんど成り立たず。最後にユンカーに代えて木下を投入するも、木下は露骨に練習不足が祟って明後日の方向に動き続けてそのまま試合終了。

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《総評》

・シュート数はわずかに湘南が優勢で、シュートに至らずとも湘南の方が手数は多い印象を受けましたが如何せん詰めが甘すぎて決定機らしい決定機は66分のウエリントンヘッドだけ。むしろ決定機が2回あった浦和のほうが勝利に近かった気さえしますが、それもたった2回だけなので第三者的には全く見所がない塩試合と見做されても仕方ないでしょう。

・蒸し暑い過酷な環境下で鳥栖戦から中2日or中3日で続く連戦も5試合目。西川と酒井以外はリカなりにスタメンを入れ替えたり、途中で下げたりしながら連戦をこなしているけれども、怪我等でベンチにすら入れられない主力級が何人もいるのが祟ってやり繰りにも限度があり、とうとうこの試合で浦和はボロ雑巾状態になってしまいました。

・毎度の繰り返しになりますが、連戦連戦でまとまった練習時間が取れない中で夏に獲得したばかりの選手を早々にフル稼働させた以上、連係面で難があるのは致し方ありません。特に攻撃面ではそれが顕著。守備は全く破綻なくやっていますが、これも正直酒井を筆頭にDF陣の個人能力でなんとかしている印象が強いかと。

・守備陣が踏ん張って無失点で凌ぎに凌いでいるうちに攻撃陣がほんのちょっとしかない決定機を決められれば勝機も見えてきますが、この試合は如何せん枠内シュートゼロですからスコアレスドローも致し方ないでしょう。

・残念でならないのは長身選手がやたら多くてターゲットが豊富な割にはセットプレーが全く決定機にならないこと。これも練習してないからかなぁ? 大久保はともかく江坂はキッカーとして計算できるはずですが・・・

・見所に乏しい塩試合の連続ですが、それでも曲がりなりにも新戦力をチームに馴染ませながらクソミソな内容でズタボロに撒けた札幌戦からチームを立て直して天皇杯を勝ち進み、かつリーグ戦4試合では勝ち点10をゲット。しかもこの試合ではついに本格的な3バックを試行するなど戦術の幅を広げながら、ACL圏入りまで勝ち点2の位置に付けているのは上出来と言って良いでしょう。

・ACL圏入りが現実的な位置にいるので、難しくなったのが中2日でやってくるルヴァン杯準々決勝への取組姿勢。正直ルヴァン杯にも色気を出してリーグ戦でボロボロになってしまう愚は避けたいところ。第1戦ホームゲームはとにかく失点しなければいいので、最終ライン以外は大幅入れ替えでもなんら差し支えないとでしょうし、今の疲労困憊ぶりからすればそうすべきだと思います。代表選出で抜ける酒井の穴がデカすぎるのが心配ですが。

・気温28.6℃、湿度83%ともともと蒸し暑い環境下だったのに加え、前半途中から雨が降り出し、後半にはとうとう豪雨に。選手も辛いでしょうが、雨具を持ってない観客も多数おられたでしょうし、そんな中での塩試合。いろんな意味で誠にお疲れさまでした。

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《選手評等》

・大久保はリーグ戦では鳥栖戦以来のスタメン出場で、中断明け後は汰木と地位が逆転した模様。スタメンだろうが途中出場だろうが必ず一回は見せ場を作る大久保ですが、この日は最大の決定機でシュートを上空へ打ち上げ花火。前目の選手なので早く結果が欲しいのでしょうが残念無念。

・宇賀神は札幌戦以来のリーグ戦スタメン。鳥栖戦で西が左SBに回った際にはいよいよ宇賀神も進退窮まったか!!と思われたのですが、その後途中出場、しかもごく短時間の出場でしかないのにやるべきことをしっかりやっていたことをリカはちゃんと見ていたようで、この日晴れてスタメン復帰。控え選手の鑑ですなぁ、ホンマ。ただ試合勘がないのか、前半古林に2回弾き飛ばされたのは気になりました。

・達也は本人希望の左で久しぶりに出場機会を得たものの、決定的な仕事は出来ず終い。酒井との相性が良くないことを考えれば今後も左での起用がメインになるかと思いますが、汰木同様達也もSHとしての評価が落ち気味なのが気になります。真っ当な競争の結果なので仕方ありませんが。

・最後に投入された木下は最後まで迷走続き。前節広島戦での途中出場は勝っている試合でのクローザーだったのでタスクが判りやすくて浦和デビュー戦にしては悪くない出来と思いましたが、練習不足でリカ流に全然馴染んでないゆえ点を取らないといけない展開で使うにはまだまだしんどそう。

・そしてとうとうベンチ外になってしまった興梠。興梠は瞬発力があるタイプではないから途中投入では活きないのは判らんでもないのですが、途中投入された天皇杯京都戦の出来だと最低限の仕事すら出来なかったから木下との競争に負けてベンチ外になってしまうのもやむを得ないでしょう。

・でもユンカーはもはやヘロヘロ。木下も現状スターターでは全く使いものにならないことも判ってしまった以上、ルヴァン杯第1戦はとにかく興梠にすがるしかない。そこでなんとかリカの信頼を取り戻し、リーグ戦終盤の大反撃に力添えして欲しいものです。

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-----ユンカー------
大久保--小泉---関根
---敦樹--平野---
宇賀神-槙野-ショルツ-酒井
-----西川-----

(交代)
HT 小泉→江坂
HT 関根→明本(4-4-2にシフト。明本がFW、江坂が右SHへ)
73分 宇賀神→田中
73分 平野→柴戸(3-4-2-1にシフト、達也が左WB、大久保が右WBへ)
83分 ユンカー→木下


---大橋--タリク----
---山田--茨田---
高橋---田中---古林
-杉岡--大岩-石原広-
-----谷------

(交代)
HT 茨田→池田
59分 古林→畑(畑が左WB、高橋が右WBへ)
59分 タリク→ウェリントン
85分 高橋→岡本

※写真は試合と全く関係ありません。

 

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