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2021.09.26

【DAZN観戦記】21年第30節:FC東京 1-2 浦和 ~ 戻って来た日常的光景「うなだれる飛田給」

 試合の入りは最悪でしたが、その後は浦和が好きなようにボールを回してF東京守備陣の体力を削りながら隙を伺い続け、相手のセットプレーに脅威を感じながらも終わってみれば必然に近いような逆転勝ちでした。

《スタメン》

・F東京は水曜日に前倒しで第32節を消化しての中2日、浦和は週央に試合がなく中6日でコンディション面では浦和が圧倒的に有利な一戦。

・ルヴァン杯で川崎相手に自信をつけ、その後も内容を伴った勝利を重ねているせいか「勝っているチームは弄らない」とばかりに浦和はいつもの鉄板スタメン。サブまで前節と同じ。試合間隔がノーマルな形に戻っているので、怪我人でも出なかればローテーションの必要もありませんし。

・一方過密日程を余儀なくされたF東京は今節出場停止のレアンドロに代えて高萩、前節故障退場した小川に代えて鈴木を起用した他、オリヴェイラ→田川、アダイウトン→永井、東→渡邊と前目をごっそり入れ替え。攻撃はほぼ外国人選手任せのチームなのにスタメンの外国人選手がCBオマリだけなのには意表を突かれました。

Gas011

《試合展開》

・浦和はとにかくゲームの入りが最悪でした。F東京が予想以上に前目の面子を弄って来て意表を突かれたのか、いかにも「とりあえずは様子見」といわんばかりに前からプレスをかけることもなくゆったりと試合に入ったところ、ノープレッシャーの森重に楽々縦ポンを許し、しかもその先ではあろうことか酒井の対応が非常に緩慢。難なく裏抜けに成功した田川はGKとの一対一を制していきなり先制。

・9分にはスローインを受けようとした平野が安部に絡まれて自陣深い位置でボールを失い、そのままフィニッシュまで持って行かれる失態。幸いシュートはほぼ西川の正面で事なきを得ましたが、平野はF東京の厳しいプレッシャーを受け続けて、明らかに序盤精彩を欠いていました。

・ところがF東京はこの決定機を境にほとんど前に出て来なくなり、早々に4-4-2の守備ブロックで自陣に引きこもり。試合後の長谷川監督の会見を読む限りでは意図的に引いたわけではなく、前にボールを運ぼうとしても「今日は起点になれる選手がいなかった」ので「ボールを奪った後になかなかつなぐことができなかった」模様。要するにオリヴェイラをベンチスタートにした弊害がこんな形で顕わになっただけみたいで。

・従って前半30分あたりまでは浦和が敵陣深くで一方的にぐるぐるボールを回す展開に。ただF東京はドン引きながらも中央をしっかり固めているのが厄介で、浦和は何度かサイド攻撃を繰り返すも全くと言っていいほど決定機を作れず。惜しかったのは15分江坂FKが枠を襲った場面くらい。それどころか30分過ぎにはセットプレーからの流れでオマリに立て続けに危ない場面を作られてしまいました。

・ただ浦和が執拗にボールを回しているのがなんだかんだとF東京守備陣にじわじわ効いてきたようで、早くも足が止まり気味のF東京相手に対して前半終了間際柴戸の縦パス→ボックス内で平野がボックス内右側でぽっかり空いている酒井へ展開→酒井が角度のないところから冷静にGKの股下を抜いてゴール!! 副審はなぜかオフサイドと見たようですが、VAR判定の結果無事ゴールに。酒井はこれが浦和加入後初ゴールでしたが、VAR判定を挟んだので喜ぶタイミングを逸してしまって照れ笑い。

・長谷川監督は後半頭から高萩→オリヴェイラ、渡邊→東と2枚替えを敢行し、フォーメーションも永井&オリヴェイラのはっきりした2トップ(4-4-2)へ変更。ボールがキープできるオリヴェイラはそれなりに面倒で51分には永井のポストプレーからオリヴェイラがアーク付近からシュートを放つという良くも悪くもF東京らしい超シンプルな攻撃を見せましたが、シュートはわずかに枠の外。

・さらに60分には永井に代えてアダイウトンを投入(アダイウトン左SH、田川FWへ)し、その直後に敵陣深い位置からのスローイン→森重のクロスから田川ヘッドがバーを直撃する見せ場も。

・ただ後半のF東京の攻撃は散発的で、浦和が敵陣でボールを回し続ける基本的な構図は前半と変わりなし。49分小泉が左サイドで何度も深い切り返しを見せてクロス→ファーで江坂ヘッド、53分小泉の折り返し→アーク付近から平野がシュート、63分明本ミドルとじわじわと敵ゴールに迫ったところで、64分リカは切り札と言わんばかりに汰木に代えてユンカーを最前線に投入(江坂が右SH、関根が左SHへ)。

・試合が動いたのはその直後。平野からのパスを受けた関根が対面の東をなんら苦にせずにボックス左手前から強引にシュート。シュートはバーを直撃しましたがこぼれ球を江坂が左足ワンタッチで流し込んで浦和が逆転に成功!! 関根のシュートがバーを直撃した際にF東京のDF陣全員の足が「あー良かった!!!命拾いした」とばかりに止まっていて実に笑えます。そうじゃなかったら江坂にはそんなに余裕なかったでしょうに(苦笑)。

・給水タイムを挟んだ辺りでF東京は東アンカー、左WBアダイウトン、右WB長友の3-1-4-2の布陣で反撃に転じましたが、攻撃が多少なりとも形になったのは75分長友クロス→ファーでアダイウトンヘッドだけかな?

・リカは78分アダイウトンと交錯して傷んだ酒井を西に代え、同時に平野に代えて敦樹を投入して守備固め。相手が85分田川に代えて本職CBのウヴィニを最前線に投入してパワープレーに転じてきたと見るや、すかさず関根→達也、小泉→槙野と代えて槙野センターの5-4-1に転じて全く危なげなく逃げ切り勝ち。前節C大阪戦と違って相手に止めを刺すカウンターの形を全く作れなかったのが残念と言えば残念でしたが。

Gas010

《総評》

・試合の入りが最悪だった上に終始セットプレーの守備が怪しげ。何かの拍子にぽこっと失点してしまいかねず、解説福田氏が不安感を煽るようなネガティブコメントを連発することもあってDAZN観戦している者としては最後まで気が抜けませんでしたが、試合後のコメントを読む限りでは監督も選手達も余裕ありげ。

・試合後の酒井の「全く焦れませんでした。相手を広げて、狭めて、ということの繰り返しでしたし、みんないつ行くかという共有はできていました。あのまま点が入らないという展開もサッカーなのでありえますが、点が入る確率は徐々に高めていけたと思います」というコメントに全てがこの試合の全て要約されているかと。「点が入る確率を徐々に高めてゆく」のがリカ流。カオスの中に勝機を見出し、ひたすらサイコロを振っていたあの頃とは真逆のアプローチ。

・コンディション面で浦和が相当有利だったことは否めませんが、基本的にはリーグ開幕戦とほぼ同じ、すなわち浦和がほぼ一方的にボールを支配し、F東京得意のカウンターを封じ続けるという構図の繰り返し。開幕戦ではセットプレー一発で引き分けに持ち込まれたけれども、半年の時を経て成熟度を増した浦和がこの試合は勝ち切れたと言っても良いでしょう。

・長谷川監督は試合後「(前半の相手の同点ゴールについて)前半の終盤で体力的にきつい状況だった」「連戦のため体力的に厳しいということは試合前から分かっていたので、うまくベンチワークをして、勝利に結び付けたいと思っていた。システム変更も考えながら、できればそのままで行きたかったが、ボランチの選手の疲れも見えたなかでの失点だったので、体力的にきつかったのかなと感じた。その部分をうまくローテーションをしながら選手起用ができればと思った」と過密日程から来るコンディション面での不利を強調していて、それはそれで間違ってはいないのですが、そもそも体力任せ、勢い任せのサッカーをやっているので過密日程に弱いという構造的問題が露呈しただけであってなぁ・・・

・そしていったん押し込まれるとボールを前に運べない、繋げないので自陣から抜け出ることも難しい。前半だけでお役御免になった渡邊が試合後「もう少し前からプレッシャーに行きたかったが、行くことができなかったというところは感じている」「どうすればよかったのかは、自分の中ではわかっていたつもりで、それを一人だけで取り組んでも難しいことはわかっていた。チームとしてもっとやる方法はあったのかなと思っている」と押し込まれ続けた前半をふり返り、守備が組織として体をなしておらず、座して死を待つだけだったことを言外に滲ませています。

・そしてなんとかボールを奪った後にやれることと言えばひたすらボールを前に蹴って超優秀な外国人FWになんとかしてもらうだけ。その結果が浦和の半分強でしかないパス数、そしてパス成功率たった68%!!

・そんなサッカーでもトップハーフにいられるのがJリーグであり、F東京の恐ろしさですが・・・

Gas012

《選手評等》

・78分で交代を余儀なくされた酒井は「お尻の骨の近くの筋肉にアダイウトン選手の膝が当たってしまい、スプリントやジャンプがしづらくなってしまいました」「骨や筋肉系のトラブルではありませんので、治り次第」とのことでたいしたことはなさそう。それよりも「ベンチのことを考えた結果、レッズには贅沢なことに大伍さんがいますので、ベストコンディションではない僕よりは絶対に大伍さんの方がいいと思いました」と実に殊勝なお言葉!!

・一方加入早々「正直ぬるいなと、勝つチームの熱量ではないと思った」「FC東京に勝利のメンタリティーを植え付けたい」と大言壮語連発のあの方。ところがそのパフォーマンスはしばらく無所属だっただけあって特にごくフツーのJ1レベルの選手に過ぎず、これといった見せ場は作れずじまい。こんなのが今後も上から目線で放言しまくってたら、さぞかしチーム内で煙たがられるでしょうなぁ・・・

Gas013

-----江坂-----
汰木---小泉---関根
---柴戸--平野---
明本-ショルツ--岩波-酒井
-----西川-----

(得点)
45+1分 酒井
66分 江坂

(交代)
64分 汰木→ユンカー(関根が左SH、江坂が右SHへ)
78分 酒井→西(故障による交代)
78分 平野→伊藤
87分 関根→田中(田中右SH、江坂左SHへ)、
87分 小泉→槙野(槙野センターの5-4-1化)

-----永井-----
田川---高萩---渡邊
---安部--青木---
長友-オマリ---森重-鈴木
-----波多野----

(得点)
1分 田川

(交代)
HT 髙萩→オリヴェイラ(永井&オリヴェイラFWの4-4-2へ)
HT 渡邊→東
60分 永井→アダイウトン(アダイウトン左SH、田川FWへ)
64分 青木→三田(給水タイム後3-5-2に)
85分 田川→ウヴィニ

※写真は試合とは全く関係ありません。

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