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2021.10.23

【観戦記】21年第33節:浦和 5-1 柏 ~ 圧倒的じゃないか、我が軍は!!

 前節とは打って変わって「撃てば入る!」みたいな圧倒的な高パフォーマンス。発展途上のチームらしい出来不出来の激しさにはクラクラさせられると同時に、リカのチーム作りは平均的に見れば着実に前へ進んでいることを実感させられた好ゲームでした。

《スタメン》

・浦和は前節故障した明本に代わって故障明けのユンカーがスタメンに復帰しただけ。

・西に代わって宇賀神が久しぶりにベンチ入りしたのが目を惹きました。西は神戸時代の女性スキャンダルをなぜか今頃になって週刊誌に暴露される一幕がありましたが、ベンチ外になったのはそれとは関係なく、単に目先のパフォーマンスで宇賀神が西を上回っただけでしょう。山中が依然90分使えるかどうか怪しく、左SBで途中投入するなら西より宇賀神のほうがベターという判断だったのかもしれません。

・試合前の記者会見で、「興梠慎三に関しては膝の状態は良くなかったですが、良くなってきてすでにメンバーの入りの競争に入ってきています。」との言及があったものの、興梠はなおもベンチ入りならず。

・柏は出場停止の大南に代わって川口がスタメン入りした他、武藤→戸嶋とスタメン2名入れ替え。武藤のベンチスタートには驚きましたが、武藤はこのところスタメンで出ても早い時間帯に交代させられているのでコンディション面で問題を抱えているのかも。大南出場停止で峻希に出番が回ってくるものと期待しましたがベンチ外、というか最近はずっとベンチ外みたいで。

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《試合展開》

・往々にして相手に応じてフォーメーションを変えてくるネルシーニョ監督。この試合は4-2-3-1で、守備時は4-4-2と浦和と似た形でした。また試合開始当初は柏の出足が良く、柏がボールを支配する時間が長いという意外な形になりました。

・しかし、7分&10分と浦和が好位置でFKを得た辺りから試合は浦和ペースに。13分山中がどフリーで放ったミドルシュートはわずかに枠外。

・そして15分山中のボール奪取を契機に、後方からビルドアップ開始。酒井→平野→柴戸のパス回しで柏のプレス網をズダズタに。どフリーでボールを受けた江坂がユンカーへスルーパス→ユンカーの汰木への折り返しはやや外へ流れたものの、汰木が体をひねりながらゴールに捻じ込んで浦和先制!!

・19分山中クロスを契機にゴール前で混戦となるも、珍しくボックス内に突入していた柴戸をCBサントスが後方から削ってしまって、当然のようにPK。そのPKをユンカーでも江坂でもなくなぜか関根が蹴り、コースが甘々でヒヤヒヤものでしたがGKの脇をすり抜けてなんとかゴール。

・23分山中のクロスを拾ったサントスのクリアがあまりにも短くてボールは汰木の足元へ。汰木は左斜めから巻いてゴール右隅にシュートを叩きこんで3点目。

・守備が全く機能しないことにネルシーニョ監督も業を煮やしたのか、給水タイムを挟んだ辺りからサヴィオと戸嶋の位置を入れ替えたり、さらには守備時4-5-1の形(試合後の会見によればヒシャルジソンアンカーの4-1-4-1の意図だったみたい)にしてみたり。そして33分左サイドから神谷の高速クロスに後方から上手く岩波&ショルツの間に入り込んだサヴィオがどフリーで頭で合わせてようやく反撃開始。

・しかしかすかに灯った柏の反撃ムードをばっさり断ち切ったのが45分のユンカーのゴール。平野が深い位置から半身のような恰好でロングフィード。ユンカーはサントスとの競り合いになって完全に抜け出すには至らなかったものの、サントスは19分柴戸を削った際にイエローをもらっているのが災いしてユンカーに強く当たれないのが致命傷に。ユンカーのシュートは緩かったものの精度はさすがで4点目。

・前半だけで3点差がついたためか、リカは故障明けのユンカーを早々と下げて小泉を投入。

・柏は再三自陣で大穴を開けていた椎橋を前半で諦めて仲間を投入して、既に壊れている堤防を修復しようと試みるも大破綻している右サイドの守備はどうにもならず、縦パスを受けて裏抜けに成功した山中のマイナスの折り返しがわずかに中で合わない決定機が立て続けに2度。

・そして59分左サイドから小泉が江坂へクロス。江坂はボックス内でどフリーで胸トラップする余裕をかまし、シュートはやや緩かったもののCB古賀に当たってわずかにコースが変わったのが幸いしてゴール!! 江坂は4ヶ月前まで在籍していた古巣相手のゴールでしたが、柏サポがいないせいか両手を広げてフツーに喜んでいました(苦笑)。

・これで完全に勝負あり。リカは中4日で控える天皇杯準々決勝へ向けて主力温存とばかりに、65分江坂→大久保、関根→達也、山中→宇賀神と3選手を一挙に交代しましたが、さすがにゼロトップどころか前でボールを収められる選手が全くいない布陣が機能するわけがなく、ピッチ上は完全に混乱状態に。

・74分には途中投入の細谷が単騎ドリブルで浦和守備網を切り裂くもシュートは西川が前に出て難なくセーブ。77分には珍しく柏のプレッシングが機能して浦和のビルドアップミスを誘い、これまた途中投入の武藤がシュートを放つものの、ここも西川が左手一本でファインセーブ。

・さすがにこれは拙いと思ったのか、リカは78分汰木に代えて槙野を投入し、槙野中央の3-4-3へ布陣変更。前3人は相変わらず右往左往するばかりでしたがなんとか鎮火には成功。84分FKからの流れで宇賀神ミドルシュートが急激に曲がり落ちてゴールを襲ったり、89分大久保FK→大外で酒井ヘッドもGKキム・スンギュがなんとか触ったのが奏功してバーを直撃とセットプレーで最後もそれなりに見せ場を作って試合終了。

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《総評》

・前節G大阪戦ではアホほど決定機を作りながらも1点が遠くて痛恨のドローに終わってしまいましたが、今節は一転して実力差通りの大差。本来はG大阪戦もこうあって然るべきで、さらに言えばC大阪とのルヴァン杯第1戦も前半で事実上試合を終わらせて然るべき試合で、久しぶりに試合内容と結果がマッチした試合でした。逆に言えば「試合内容と結果がそぐわない試合が多い」という意味で浦和はまだまだ未成熟なのでしょう。

・この日2ゴールの汰木は「『ラストのゴール前でのクオリティーを上げていこう』という反省点を生かせた試合だったので、チームとして自信になるゲームだったと思います。」と喜んでいますが、ラストのゴール前でのクオリティーなんてそんなに簡単に上がるものなのかなぁ?でもこの試合のフィニッシュの精度は圧巻でした。「それが決まらんのか???」というのは最後の酒井ヘッドしかなく(あれはGKを褒めるべき)、むしろ普段は入りそうにないシュートがバンバン入っていました。まるで大敗した神戸戦の神戸がそうであったように。

・この試合で面白かったのは浦和と柏でボール支配率にほとんど差がなかったこと。しかし、カウンターこそそこそこ鋭利なもののビルドアップが稚拙でボールを持たさせると何も出来ない柏と、ボールを握って相手を崩せる上にカウンターも出来る浦和とのチーム力の差は歴然でした。そしてこの試合は浦和がボールを握る時間帯は思ったより短く、むしろ中途半端に前に出てくる柏を引き込んでカウンター気味に崩すパターンが多かったように感じました。

・1点目が典型ですが、柏がたいして強度も高くなく、それでいてめっちゃ食いついてくるところを浦和は「相手を引きつけて離す」の連続で柏が無駄に食いつきすぎることで出来たスペースにバシバシパスを通しまくって、柏の守備を完全に無力化したのは痛快でした。完全に相手のやることの逆を取ることの連続。そして相手の裏を取るところで平野が、江坂が、そしてなんと柴戸までが大活躍!! ちょっと前までその役は小泉しか出来なかったのに!

・ネルシーニョは試合後なぜか「このような機会を悪く受け止めずに、自分自身しっかりと何ができたのか、何が足りなかったのかを自問自答する時間に充ててほしいと選手たちにも話をした。」と選手に責任を転嫁するかのような物言いをしていますが、あれほど機能しないプレッシングって仕込む側の問題じゃないかと。「守備のところが前からアグレッシブにプレスをかける、そこが狙いとしてこれまでもやってきた一つのスタンダードでもある」らしいのですが、もうシーズンも終わろうとする時期でこれではなぁ・・・

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《選手評等》

・この試合で2ゴールを決めた汰木。ドッペルパックは浦和在籍時どころかプロ入り後初めてだとか。得意の角度だった2点目はともかく、1点目なんて普段なら絶対に入らないどころか枠にも飛ばず、そもそもシュートを試みたかどうかすら怪しいもの。鱗滝さんのところで修業して来たんか!! なおご両親が埼スタ観戦していたらしいのですが、「山形からはるばる」とちょっと思ってしまったのはナイショ(笑)

・柴戸が得たPKを蹴ったのはユンカーでも江坂でもなく、なんと関根。元同僚GKに癖を読まれているであろう江坂を避けたのは判りますが、ユンカーはあんまりPKが得意ではないのかなぁ?軸足が滑ってPK失敗も記憶に新しいところ。でも関根のPKも怪しさ満点でした。関根はPKを蹴ったのは初めてだとか(たぶんPK戦除きで)。

・山中は離脱が長引いて夏に試合に出てないのが良い方に転んでいるのか、一人だけ突出してコンディションが良さげ。この試合でもクロスがグイングインとうなりを上げていました。後半裏抜けに成功しながらマイナスの折り返しだけがわずかに合わないの連続が残念だったくらい。山中はもともと「偽SB」とか言われてインサイドでプレーできることが評価されてたけど、山中が離脱している間に汰木がインサイドでの芸風を学んでために、山中は外に張りっぱなしで良さが出ているというのが実に面白い。万物は流転する。

・今の平野の凄さを見るにつけ、水戸では何をしていたのか気になりました。欧州の5大リーグでバリバリやっていた連中は別格としても、それ以外は個人レベルではJ1とJ2でそんなに差はない、使いようによってはJ2の選手でもJ1で十分やれることを実感させられる2021浦和。そしてその組成に大きく寄与した西野TDの慧眼に感謝。逆にコスパの落ちてきたベテランには厳しい時代です。

・柴戸は昨年までやたら相手に食いつくワンワン系でしかなかったのに、今年になって縦パスが出せるようになるどころか、相手が対応に困るポジションを取ってボールに触らずとも味方を助けることまで覚える破格の成長ぶり。シーズン序盤は敦樹>柴戸だったのに、今や完全に立場逆転。

・4バックのCBなのに、ボールを持ち上がるだけでは飽き足らず、どう見ても流れの中で点を取りに行こうとするショルツ!! 大差が付いたので気持ちは判りますが、37分カウンターを食らってクリスティアーノの独走を許す大ピンチに。ショルツのモーゼ攻撃は面白いのですが、リスクマネジメントは不完全みたいな。でもショルツの守備は圧巻で、クリスティアーノ1トップを完全に無力化してしまうCBはJリーグではなかなかいません。恐れ入りました。

・過去「金J」で浦和が勝った記憶がないと思ったら案の定、フライデーナイトJリーグ、通称「金J」に名前が変わってから9試合目にして初勝利だったそうで。この試合は折悪しく真冬のような寒さで、しかも雨。おまけにコロナ禍対応でキックオフが19時に繰り上がるおまけつき。スタジアムのアクセスが良くない浦和は「金J]なんてやりたくないのでしょうが、DAZN様のご意向でどこかで1試合はお付き合いせざるを得ないのでしょうが、せめて夏にしてくれないかなぁ・・・

・また前回柏と対戦したのは6月下旬。浦和移籍の噂が立っていた江坂はベンチ外で、浦和は大胆なターンオーバーをしたのでスタメンは興梠&武藤の2トップだったとか、デンがスタメンで出ていたとか、彩艶登録漏れが発覚して塩田がスクランブル発進したとか、たった4ヶ月前の話とは思えないくらいのアナザーワールド感(@_@) 

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-----ユンカー-----
汰木---江坂---関根
---柴戸--平野---
山中-ショルツ--岩波-酒井
-----西川-----

(得点)
15分 汰木
21分 関根
23分 汰木
45分 ユンカー
59分 江坂

(交代)
HT ユンカー→小泉(江坂がCFへ)
65分 江坂→大久保
65分 関根→田中
65分 山中→宇賀神
78分 汰木→槙野(槙野CB中央の3-4-3へシフト)


-----クリスチアノ----
神谷---サヴィオ---戸嶋
---椎橋--ヒシャルジ--
三丸-古賀--サントス-川口
-----スンギュー----

(得点)
33分 サヴィオ

(交代)
HT 椎橋→仲間
65分 サヴィオ→武藤
65分 戸嶋→三原
73分 神谷→細谷

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