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2021.12.27

田中達也選手 アビスパ福岡へ完全移籍

・昨日(12/26)、田中達也選手のアビスパ福岡への完全移籍が公表されました。達也の移籍話は12/13に報知とスポニチから「福岡がオファーを出した」という記事が出てから目立った進展がなかったものの、その後話は流れることなくそのまま決まってしまったようです。

・達也は昨オフに大分から完全移籍で加入したばかり。しかも途中からの出場が多いとはいえリーグ戦で28試合も出ていて準主力的な位置づけだったのに、たった1年で福岡へ移籍してしまうのは少々不思議な気がします。

Tatuya12

・加入当初の達也はキャンプ中に捻挫したのが祟ってコンディションが整わずにリーグ戦ではせいぜい途中からの出場で専らルヴァン杯要員といった扱いでしたが、5月に古巣のG大阪相手に点を取った辺りからリーグ戦でスタメン出場する機会が増え始め、一時はライバル関根とのポジション争いに勝ってそのままレギュラーに定着するかと思われました。

・ところが8月のアウェー徳島戦で全くいいところなく前半一杯でお役御免となったのを契機に達也の立場は一変。再び後半途中投入の立場へ逆戻り。スタメン出場の機会はシーズン最終盤の横浜M戦までなく、最後の3試合はベンチにも入れませんでした。

・達也の魅力はなんといってもその圧倒的なスピード。がら空きの敵陣を一直線に駆け上がる達也の姿は浦和保守本流好みだったと思います。ただ達也のゴール場面はだいたいクロスに対してファーへさぼらずに激走したご褒美として押し込むみたいな泥臭い形が多く、上手く裏抜けしてGKと一対一みたいな局面ではがっかりさせられっぱなしだったような(苦笑)。

・大分で大活躍したことでも判るようにJ1で十分通用する能力は持っているものの、その使える幅が狭い、使い方が難しいというのが達也の難儀なところ。相手を押し込んでいるがために敵陣にスペースがない局面では活きず、またタッチ際に張って縦に突き抜けるのが得意な選手で中に絞ってIHっぽく振る舞うのは苦手。

・この達也の使い道の狭さがシーズン後半になって関根にポジションを奪回された主因だと思います。後ろが西だと西が中へ絞ってボランチ然とした振る舞いが出来るのでタッチ際にいる達也との相性は良かったのですが、後ろがタッチ際に張りがちな酒井だと達也とは往々にしてレーンが丸かぶり。この辺、絞った位置でもそれなりに使えるようになった関根との差がついたような気がしました。

・とはいえ移籍一年目、しかもそれなりに試合に出ていたにも関わらずいきなり福岡へ完全移籍するとは驚きを禁じえません。もう29歳なのでスタメンで出られそうなJ1チームを選んだということなのでしょうか? また浦和とは単年契約だったとは考えづらいので福岡がそれなりの移籍金を提示し、それだけ高く評価してもらったことに達也が恩義を感じたのかもしれません。

・また達也がG大阪をわずか半年で去ったのはホームシックが原因だったという噂があり、「九州を離れてしまうとまるでダメ男」な達也が出身地の福岡へ帰るのは自然なことなのかもしれません。

・インスタグラムでの挨拶を読む限りでは浦和での日々はそんなに悪いものではなく、むしろチームメイトにはあれこれ良くしてもらったという印象しか受けないのですが、練習や試合以外の時間の方が長いからなぁ・・・

 

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