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2022.05.14

【観戦記】22年第13節:浦和 0-0 広島 ~ 結果が出ないどころか、内容も退化の一途

「内容は悪くないが結果だけが付いてこなかった」から「内容通りの引き分け」になり、今や「よく引き分けで済んだな」という状態にまで退化。なんでこうなった??

《スタメン》

・前節柏戦から中4日の浦和は江坂→小泉、柴戸→伊藤とスタメン2名を変更しただけで、他は前節柏戦と同じ。柏戦で失態続きだった岩波は引き続きスタメンなところを見ると現状リカの知念への信頼はあまり高く無さげ。

・「右第4指基節骨骨折」と診断されたユンカーがベンチ入りして松崎がベンチ外に。同じく骨折組の大畑も練習に合流しているようですが、今節での復帰はならず。

・広島は前節鹿島戦から中5日。鹿島戦で3-0と快勝したこともあって前節と全く同じスタメン。

・広島は監督が代わったせいか、昨年主力だった青山、ドウグラス、エゼキエウ、浅野、東、松本らの出番が激減して、大卒新人の満田が早くもブレイク中。レンタルでいろんなクラブを転々とたらい回しになっていた野津田が知らん間に広島に復帰していて、しかも主力になっているのには驚きました!!

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《試合展開》

・2トップを始め、前からガンガンプレッシャーをかけてくる広島の出方は戦前予想通り。浦和は柏戦と違って馬渡はあまり上がらず、明本だけを高く押し上げる左肩上がりの形でビルドアップ。ボール保持時には明本・シャルク・モーベルグの3トップ気味&関根が中に絞ってトップ下然としている場面が目立ったかと思います。

・そして平野が繰り返し語るように「1つ目の相手の前線のフィルターはうまく剥がせている」ので、浦和がボールを保持している時間がやや長いものの、一転して5-3-2で守備を固める相手を崩しきれずに時間だけが徒過してゆく、そんな前半だったかと思います。

・崩せそうなところでも「距離があるところからのシュート、シュートを打つことが悪いのではなく、可能性があまり高くないシチュエーションが多かったと思います。」とリカがぼやくように、シャルクが無理目のシュートを撃ってしまう場面がちらほら。平野が「外国籍選手と日本人選手が組み合わさったときのコンビネーションがまだあまりうまくいっていない」というのはこの辺を指しているのかも。

・また小泉がボール欲しさにズルズル下がってくる場面も目立ちました。一応小泉の代わりに伊藤が前に出てバランスを取ろうとしている風ではありましたが、あまり効果的とは言えず。この辺も「後ろでうまく使っている分、前に行ったときに人が少なくなるイメージがあります」という平野の嘆きそのまんま。

・浦和のゲームの入りは悪くはないが良くもないという状態で時間が進む中、突如ゲームが動いたのが14分の馬渡FK。かなり距離のあるFKがワンバウンドして直接ゴール!!!と思ったのですが、なぜかVARが発動。現地では何がなんやら全く判らなかったのですが、どうやら腕がちょっと出ていた岩波がオフサイドと認定されてゴール取り消しに。でも岩波がGKの視界を遮る等、ゴールに関与しているようには見えないのですが・・・ ということでゲームは振り出しに。

・広島は前プレ&ショートカウンターこそ全くハマっていないものの、自陣でボールを奪ってカウンターで何度か反撃。この試合を通じてミドルシュートを狙う意識が非常に強く、23分には野津田が曲がり落ちるようなミドルシュートを放って西川が辛うじてパンチングで逃れる場面があり、さらに27分には平野の自陣での横パスをカットしたところから満田のミドルがゴールポストを掠める一幕も。

・また高い位置にいる明本の裏は当然のように狙われ続け、42分スピードのある右WB藤井の裏抜けを許したのを契機にジュニオール・サントスに決定機を許してしまいましたが、ここは西川がセーブ。

・浦和がボールを保持している時間がやや長いものの、ゴールの可能性がより高いのは広島という内容でハーフタイムを迎えたところで先に動いたのは広島。ベンカリファを後半頭から松本に代え、布陣も3-3-2-2から3-4-2-1へ変更。

・この点についてスキッペ監督は試合後「まずナス(ナッシム ベン カリファ)がイエローカードをもらっていて、そのあともアグレッシブなプレーが続いていました。そういったところが売りの選手ですから、レッドカードをもらわないようにという配慮の下で交代になりました。それと同時に、前半は中盤のところがイマイチ機能していなかったので、松本を入れて中盤を支配しようと考えました。そこはうまくいったと思います。」とこれ以上ないレベルで判りやすく解説しており、実際この交代以降しばらく広島がボールを支配し、一転して浦和がカウンターで反撃に出るという試合展開になりました。

・55分シャルクの素早いリスタートから前で関根が粘ってモーベルグへ展開。モーベルグがボックス内に突入して複数人に囲まれながら決定的なシュートを放ったものの、GK大迫がセーブ。

・60分関根→江坂、シャルク→ユンカーと代えるも、リカが試合後「彼らがボールを持っているときに、我々もアレックス(シャルク)や小泉のプレー強度が疲労と共に落ちてきてしまって、なかなかボールを握ってコントロールすることが少し難しい展開になりました。」とぼやく通り広島の優勢に変化はなく、69分ぽっかり空いたバイタルエリアから松本のミドルがゴールマウスを急襲!!これは西川も弾くのが精一杯。

・72分自陣左サイドでの明本ボール奪取を契機にユンカー→江坂→ユンカーとカウンターで決定機を掴むも、遅れて飛び込んできたCB荒木がシュートコースを制限したのが響いてかGK大迫がセーブ。

・リカは遅まきながら74分小泉→ 松尾、伊藤→柴戸と代えてようやく浦和がボールを握る時間も増えてきましたが、相変わらず明本の裏を狙われ続けてヒヤヒヤの連続。79分右サイド深く侵入した松本のクロスに中央でサントスが浦和DF陣を釣ってファーでどフリーの柏が飛び込む超決定機がありましたが、柏のシュートは地面に叩きつけ過ぎてバーの上へ。

・浦和は82分CKからの流れで松尾ミドルシュートがゴールマウスを襲った場面くらいでしょうか、終盤多少なりとも可能性があったのは。

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《総評》

・「内容は悪くないが結果だけが付いてこなかった」から「内容通りの引き分け」になり、今や「よく引き分けで済んだな」という状態にまで退化。この試合の後半は組織性のかけらも感じられず、攻撃はほぼ偶然頼み、個人頼みという大槻時代と大差ない惨状でした。どうしてこうなってしまったのでしょうか??? リカはこんなサッカーなんて全く志向していないはずなのに・・・

・「SPORTERIA」のゴール期待値では20分あたりから広島のゴール期待値が浦和を上回り続け、その後終始「広島のゴール期待値は浦和のほぼ2倍ある」という、試合を見た感想そのまんまの数値を叩き出しています。「Football LAB」のスタッツだと今年の浦和のゴール期待値は横浜Mに次いで高く、「結果は出ていないが内容は悪くない」という見た目を数値的に裏付けていましたが、残念ながら浦和の試合内容が退化しているという感想は広島戦で数値的にも実証された感じに。

・広島の攻撃には組織としてはっきりとした狙いがあり、当然ながら再現性があるのに対し、この試合の浦和はただただ個々人が頑張っているだけにしか見えませんでした。この試合2度あった決定機はいずれもモーベルグなりユンカーなりの個人能力に頼ったものでした。しかもそれに頼るような試合設計はしていない、志向していないはずなのにそうなっているという摩訶不思議な状態に浦和は陥っています。これでは「攻撃はもはや偶然頼み」と評されても仕方ないでしょう。

・最初から相手がリトリート主体か、それなりに前プレを仕掛けてくるかの違いこそあれ、とにかく相手に5バックでどっしり構えられると手も足も出ない。フィニッシュだけ、あるいはラストパスだけ精度を欠いているならまだしも、もはやそこまで辿り着いていないのが現状。ゴール期待値が低くなったのも当然でしょう。

・「可能性があまり高くないシチュエーションでのものが多かった」って、言っちゃたんだがリカはシャルクとモーベルグにちょっとフリーダムにやらせすぎな気も。特にモーベルグは相手にかなり研究されてる上に、ファウルを取ってもらえずにイライラしっぱなしで現状チームに悪い影響しか与えていないような風にも見えなくもなく・・・

・でもそんなモーベルグの個の突破に期待するしかないって、もはや「マルちゃんサイコロの旅」の相似形でしょうに。結局のところモーベルグやシャルクの「リカ流」への組み込みはあまり上手く行っておらず、勝ち点欲しさにご両人のやりやすいスタイルへ流されてしまった結果が今の惨状に繋がっているような気も。

・リカは試合前「ホーム3連戦で勝ち点9を取り、選手たちにうなぎを振る舞いたいと思います。」と語っていましたが、これでは鰻は夢のまた夢ですなぁ。

・もはや「リーグ優勝」なんて夢物語はなかったことにして、リカが本当にやりたいことをやって今年のJ1残留を確実なものとし、かつ来年のリーグ優勝へ向けて布石を打ってくれればそれで十分だと思います。広島戦のような試合内容ではリカの3年目はないでしょう、おそらく。

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《選手評等》

・結果が出ないせいか、夏の移籍期間へ向けて外国人選手の補強話がちらほら出ています。

・まず噂になっているのはフェイエノールトのFWブライアン・リンセン(31歳)。2023年6月まで契約を残しているので、移籍金を払っての獲得になります。実績は文句なしなのですが、不思議なのは170cm、64キロと今の浦和にはいない電柱型FWではなく、浦和の狙いが判然としないこと。

・リカは試合前「体が大きくてターゲットになる(中略)タイプは、レッズにはいません」「そういう選手がいればダイレクトプレーからセカンドボールを狙うという選択肢も出てきます」「我々にはクロスを入れたときに、それをアタックするシューターのようなタイプの選手はいませんので、クロスは多用しません」と語っていて、電柱型FWがいたらありがたいと思っている風なのですが・・・

・続いて、オールボーBK(デンマーク1部リーグ)のDFラスムス・テランダーの話がデンマークメディアで浮上。今シーズンはリーグ戦では出場停止となった最終節を除く全21試合に3バックの右ストッパーとしてフル出場。今季でオールボーとの契約満了を迎えるので、FCコペンハーゲンとの争奪戦になっているんだとか。

・こちらは犬飼の長期離脱を受けての動きでしょうから、多少信憑性はあります。2人のCBからバシバシ縦パスが入れば、浦和はもっと攻撃時に前目に人数を割いて迫力ある攻撃が出来ましょう。

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-----シャルク-----
関根---小泉--モベルグ
---平野--伊藤---
明本-ショルツ--岩波-馬渡
-----西川-----

(交代)
60分 関根→江坂(江坂トップ下、小泉左SH)
60分 シャルク→ユンカー
74分 小泉→松尾
74分 伊藤→柴戸

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---サントス--ベンカリ---
--満田----森島--
柏---野津田---藤井
-佐々木-荒木--塩谷-
-----大迫-----

(交代)
HT ベン カリファ→松本(松本がCHに入って3-4-2-1へ)
84分 満田→浅野
84分 森島→柴﨑
90分 ジュニオール サントス→永井

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