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2022.06.19

【観戦記】22年第17節:浦和 3-0 名古屋 ~ リーグ戦ほぼ3ヶ月ぶりの勝利、しかも完勝

 3週間の中断期間で心身ともにリフレッシュ&まとまった練習時間が取れた効果は確かにあったようで、著しく精彩を欠いた名古屋相手に文句なしの完勝でした。

《スタメン》

・浦和は天皇杯福島戦から平野→岩尾、シャルク→大久保、モーベルグ→関根、松尾→大畑とスタメンを4名入れ替え。大久保はこれが今年リーグ戦初スタメン。

・シャルク&モーベルグが共にベンチスタートの上に小泉、平野、松尾が揃ってベンチ外なのにはびっくり!!おそらく中3日で迎える天皇杯群馬戦を睨んでのローテーション含みなのでしょうが、下司の勘繰り的に言えばリーグ戦優勝はもはや絶望的なので早くも天皇杯連覇にシフトし始めたのかも。

・中断期間前から故障離脱していたユンカーは引き続きベンチ外。まぁ中断期間中にインスタ等で見る限りは大原にいる様子は全くなかったので、これは想定内。

・名古屋はルヴァン杯プレーオフ京都戦があったため中断期間はなく、その京都戦から酒井→石田の入れ替えのみ。石田はこれがリーグ戦初スタメン。酒井や金崎はベンチにもおらず、これまたサプライズ。

・なおGKランゲラックが故障離脱中。

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《試合展開》

・名古屋の布陣は最近の定番の3-4-2-1ではなく、どちらかといえば3-3-2-2に近い感じでしょうか。浦和は明本1トップのかなりはっきりした4-2-3-1。ビルドアップ時もCHが最終ラインに落ちず、かつ両SBを高く押し出しての4バックのままで構えていました。

・浦和は中断期間を全て休養&トレーニングに充てて練習試合を一切組まなかったので試合勘の無さが案じられましたが、ぼんやりとふわっと試合に入ってしまうような素振りは一切なく、いきなりCKを獲得する等試合の入りは上々でした。

・しかし、最初に決定機を掴んだのは名古屋。5分丸山の縦パスが左サイドに流れていたマテウスに通り、マテウスのマイナスの折り返しに稲垣が後方から飛び込んでシュート。しかもそのシュートが岩波に当たってコースが変わる不運があったにも関わらず西川がビッグセーブ!! 高めの位置にいる宮本の裏を突かれた危ない場面でした。

・この大ピンチを凌いだ後はほぼ一方的な浦和ペース。名古屋は最終ラインを高く押し上げて2トップを先頭に前からプレスをかけてきましたが、浦和はパス回しで名古屋の前プレを難なく凌いで反撃。

・試合後伊藤が「中断期間で相手の裏を狙うことをかなり意識していました。後で回すだけではなく、相手の裏をどんどん狙おうという意識があったことで、今日のいい試合ができたと思います」と語っていた通り、両サイドから名古屋最終ラインの裏へ飛び出す、あるいは相手がやたら食いついてくるのを逆用して、その裏に出来たスペースをパス回しで突くといった場面が再三見られました。

・また個人技で対面の相手をぶち抜いてしまう、あるいはくるりと身を交わしてしまう場面もしばしば。中でも大久保の切れ味は凄まじく、10分右サイドで相馬をぶち抜いて単騎でフィニッシュにまで持って行く見せ場も。この場面に象徴されるようにこの日の浦和は中断期間前よりもシュートで終わる意識も高かったようにも見受けられました。

・この大久保のプレー辺りから名古屋はほとんど意味がない前プレを諦めて5-3-2でリトリート主体の守備に切り替え。そのため浦和のボール保持は一層安定的になって立て続けにCKを獲得。そして21分岩尾CK→ショルツが下がりながらヘッドを決めてついに浦和先制。

・さらに23分岩尾CK→ニアで明本がヘッドですらせてファーでフリーの伊藤が押し込むといういかにも練習してきた臭い形で追加点。ここでなぜかVARが発動しましたが、この日は「VARの祟り」も「VARの呪い」もなくてひと安心。

・長谷川監督はたまらず26分に石田を早々と諦めて阿部と投入し、フォーメーションもはっきりした3-4-2-1に変えて再び前から強くプレッシャーをかけてきましたが、全くハマらないのは相変わらず。

・それはまだしも名古屋のビルドアップの稚拙さは噴飯もの。浦和の前ハメの前にパスミスが続出。中盤でまごまごしているうちに浦和のプレス網に絡め取られてしまう場面も多々。マテウスが頻繁に中盤まで下がって独力で打開を図る場面も少なくなく、マテウス一人で一人二人と浦和守備陣を剥がしてゆくのには恐れ入りましたが、さすがのマテウスもボックス内には辿り着けず。ロングボールを蹴ったところで最前線でショルツ相手にボールを収められる訳もなく、やむなく相馬目掛けて蹴ってタッチを割るとか(苦笑)。

・そんな名古屋を相手に浦和はショートカウンターでも何度もチャンスメーク。36分センターサークル付近で伊藤がマテウスからボールを奪ったのを契機に、左サイドから江坂くさびのパス→ボックス内で関根が伊藤とのワンツーで裏抜けに成功し、かつ見事にGK武田の股を抜くシュートを決めて3点目。伊藤が語る「相手の裏狙い」が嵌まったものであると同時に、浦和では久しく見られなかった人数をかけた見事な崩しでもありました。

・後半の浦和は運動量が落ち、かつ球際での競り負けも目立つようになって中盤でのボール奪取が前半ほど容易ではなくなり、押し込まれて名古屋のサイド攻撃を受ける場面が目立ちました。

・この辺についてリカは試合後「ここまでの、試合をやれていなかったというリズムが影響していると思います。そして今日の試合の展開、前半は全体がインテンシティー高くプレーしていました。前線で言うと江坂、明本、サイドの関根、大久保と、すごく戦って走って、激しくプレーしていて、1試合を通してあの強度を保ち続けるのは難しいと思います。」と語っており、要するに久しぶりの試合で選手達が張り切りすぎて前半かなり飛ばしてしまったということなのでしょう。

・それでも61分に右サイドを抉られ、その押し返しから阿部のシュートを宮本がブロックした場面に象徴されるように、名古屋得意のピッチをワイドに使ったサイド攻撃の形は何度も作られながらも浦和守備陣は最後の最後でクロスは中央で弾き返し、なんだかんだと決定的なシュートは撃たせずじまい。

・リカは69分大畑→シャルク、伊藤→柴戸、73分大久保→松崎、80分関根→モーベルグと単に天皇杯での連闘を睨んだ単なる出場時間調整ないし試合勘を取り戻すのが主眼としか思えない、戦術的な意味合いがあまりなさそうな交代が相次ぎましたが、残念ながら何度もあったカウンターのチャンスでは個々人が奮闘しているのは判るものの崩しの場面でわずかに合わないという中断期間前によく見た光景が続出。

・90+2分にCKからの流れで岩尾クロス→明本ヘッドがバーを直撃、90+4分のカウンターチャンスでは松崎が右サイドからカットイン&シュートもポストを直撃→こぼれ玉にモーベルグが詰めるも今後は転んでいるGKを直撃して4点目はならず。

・一方、名古屋は最初から最後まで何から何までマテウス頼みで、全く良いところなし。かつての「FC興梠」状態だった浦和でもここまで特定個人に頼り切りではなかったような・・・なんでルヴァン杯で京都相手に爆勝出来たのが不思議でなりませんでしたが、京都の前プレのかけ方がよほど非効率だったのかな???

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《総評》

・シュート数16対8、うち枠内8対1。ボックス内からのシュートでも浦和が圧倒。若干竜頭蛇尾感は否めない試合内容で後半は名古屋にボールを持たれる時間帯が長くはなりましたが、それでも結局名古屋の決定機は最初の稲垣しかありませんでしたからどこからどう見ても浦和のスコア通りの完勝でしょう。試合後のリカも「今日は完全な試合ができたと思っています」とご満悦。

・久しぶりにまとまった休養期間を得て、開幕以来連戦また連戦でヘロヘロになっていた浦和の選手達は心身ともにリフレッシュしたようで前半の動きはまさに見違えるよう!! また中断期間前は何の可能性も感じなかったセットプレーで2得点。ショルツの先制点のCK時には江坂らが何やら怪しいサインを出していましたし。

・さらに左サイドからのクロスにファーで宮本が飛び込む形が2回等、流れの中からもいかにも事前に仕込んだ臭いプレーがチラホラ。まとまった練習時間が取れた効果も確かにあったようです。とにかく中断期間中に何をやっていたのかさっぱり判らなかった「夕張キャンプ」の再来にはならなかったのは何より幸いでした。

・リカは中断期間中での選手の出来不出来、連携の良し悪しをちゃんと見ていたのでしょう。大久保をいきなりスタメンに抜擢したことに象徴されるように、リカは選手の名前だけでスタメンを選ぶようなことはまずしない。大金叩いて獲得した選手だからといった理由で使うこともない。練習で良かった選手は使う。十分なアピールが出来なかった選手は使わない。ただそれだけ。そしていきなりスタメンに抜擢した選手が活躍して勝ったとなるとこれはもう監督冥利に尽きましょう。チーム内の競争激化を促す意味でも価値ある勝利でした。

・リーグ戦では3月19日の磐田戦以来、10試合ぶり&3ヶ月ぶりの勝利。おまけに史上3クラブ目のJ1通算450勝と同ホーム通算250勝というオマケ付き。オリジナル10とはいえ最初の10年間は暗黒時代で降格も経験しており、リーグ優勝はたった1度しかないクラブにも関わらず「史上3クラブ目のJ1通算450勝」とは不思議な気もしますが、ミシャ期に随分白星を稼いだのが効いているのかなぁ???

・また今節は湘南・清水・磐田と下位チームが悉く勝ったため、浦和の順位は一つ上がって13位に上がっただけで17位湘南との勝ち点差は2と依然危険水域のままでリーグ戦を折り返し。今後リーグ戦は神戸→G大阪→京都→F東→清水と残留争いの渦中orすぐに巻き込まれそうなチーム相手との対戦が続くので、悉く撃破してなんとか危険水域を脱したいものです。

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《選手評等》

・走行距離でチーム2位、スプリント回数では両チームを通じて1位を記録した宮本バクシンオーは守備力の差で馬渡に先んじたようで、酒井長期離脱後は完全に右SBのスタメンの座を確保。前の大久保が常に相馬の裏を脅かしていることもあってか、宮本は相馬にほぼ何もさせず。最後は足を攣りながらもなんとか90分プレー出来たのは大きな自信に繋がったかもしれません。

・逆に徐々に出番を減らしているのが馬渡。馬渡は一応左右のSBができるので何かあった時のためにサブにおいて置くほうが監督は安心という側面もありましょうが、宮本が足を攣っているにも関わらず既に3回の交代回数を使い切っていたがために馬渡に出番がなかったのは気の毒でした。

・最前線で身体を張りまくり、かつフォアチェックも全力でこなしていたCFを後半途中から左SBに回して守備タスクを強化する(しかも90分フル出場)ってリカはどんだけブラック企業体質なんやwww この場面でも大畑に代えて投入されない馬渡の辛さ。

・敦樹も関根も今季リーグ戦初ゴール。関根はここまで好機で変に力んでシュートが枠にすら飛ばないの連続でしたから、リフレッシュしたのが効果てきめんだったのかも。見事な股抜きゴールでした。これで吹っ切れてくれると嬉しいのですが。

・一方江坂はドツボではないものの、依然好調時のパフォーマンスには程遠い感じ。悩みは深そう。

・浦和は今年3月に株式会社タニタ様とオフィシャルヘルスケアパートナー契約を締結しており、この試合はタニタ様がマッチパートナーに。浦和からお腹ぽっこり系の選手がいなくなったから、タニタ様がスポンサーに付いたのかも(苦笑)。

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-----明本-----
関根---江坂--大久保
---岩尾--伊藤---
大畑-岩波--ショルツ-宮本
-----西川-----

(得点)
21分 ショルツ
23分 伊藤
36分 関根

(交代)
69分 大畑→シャルク(明本が左SB、シャルクがCFへ)
69分 伊藤→柴戸
73分 大久保→松崎
80分 関根→モーベルグ(モーベルグが右SH、松崎が左SHへ)

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---石田--マテウス---
--仙頭----稲垣--
相馬---レオシルバ--森下
-丸山--藤井--中谷-
-----武田-----

(交代)
26分 石田→阿部
51分 仙頭→内田
74分 レオシルバ→柿谷(柿谷がシャドー、内田がCHへ)

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