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2022.07.17

【観戦記】22年第22節:清水 1-2 浦和 ~ 土砂降りは辛いよ、日本平・・・

 アクセスが極めて悪い上に雨が猛烈に降ったり止んだりと極めて過酷な観戦環境でしたが、浦和が勝てばそんなことはどうでも良いのだ!!

《スタメン》

・浦和は大畑→明本、大久保→関根と前節からスタメン2名入れ替え。大畑と大久保はベンチにもおらず、小破かも?代わって松崎と宮本がベンチ入り

・清水は出場停止の片山に代えて故障明けのCB立田をスタメン起用し、原を右SBへ戻したのみ。

・リンセンとか北川とか補強したばかりの選手のサプライズベンチ入りはどちらもなし。

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《試合展開》

・清水の守備は前ハメ志向という話を聞いていましたが、思ったほど前からプレスはかけてこず、4-4-2でリトリート主体。浦和は開始早々自陣深い位置でのスローインから小泉→松尾の決定機をつくり、11分には酒井クロス→ファーで関根折り返し→松尾の決定機を作ったもののいずれも決められず、それ以降は攻めあぐみ気味に。

・むしろ序盤はやや清水ペース。6分には左SB山原に際どいミドルシュートを撃たれ、そこで得たCKからの流れでカルリーニョスのシュートがサンタナの足に当たって角度が変わってゴールに向かったものの、西川が辛うじてセーブ。

・浦和の守備は前節FC東京戦と違って前プレがハマっているとは言い難く、高い位置でのボール奪回が出来ず、神谷をスペースに走らせたり、ぽっかり空いているサイドへ展開される形を作られたり。ゼ・リカルド監督が就任してからの清水を見るのは初めてでしたがビルドアップはかなり上手くなっているように見受けられました。少なくともFC東京よりは。

・また浦和の攻撃は右サイド偏重気味で、前節からSHもSBも代わってしまった左サイドでは何も起こらず。

・しかし、徐々にボールを保持する浦和の優勢は明らかになり、32分モーベルグCKをGK権田が弾いたこぼれ玉を関根が拾ってシュートを放つもこれまた権田がセーブ。

・42分明本のクロスは誰にも合わずに逆サイドのモーベルグのもとへ転々と。「ああ、またしても白ヤギさん黒ヤギさんかぁ・・・」と天を仰ぎそうになりましたが、今の浦和はとにかく黒ヤギさんが凄い。モーベルグのマイナスの折り返しを関根がシュート。これをGK権田が弾いた場所が悪くて、松尾が詰めて浦和が先制!!

・松尾はオフサイドポジションにいた臭かったので、浦和の選手達はVAR介入を予想してゴール直後はあんまり喜んでいないといういかにも今時な珍光景が見られましたが、福島主審はVARと交信してゴールを認定。関根がシュートを撃った瞬間は山原が左サイドで残っていて松尾がオフサイドにはならなかったようで。

・後半も浦和ペース。53分カウンターの好機で左サイドから伊藤クロスが僅かにモーベルグに合わなかったり、清水のビルドアップミスを突いてショートカウンターの好機を作りながらもシュートで終われなかったりと、いつもの浦和仕様に。

・清水は62分神谷→後藤、宮本→ホナウドと2枚替えでサンタナ&カルリーニョスの2トップに変更。この辺りから浦和はリトリート主体の守備に切り替えたせいか、清水がボールを支配する時間帯が長くなったものの、特段何事も起こらず。

・さらにリカは72分モーベルグ→馬渡、小泉→江坂と交代して、さらに左右のSHも入れ替え(左SH明本、右SH関根)。すると73分右サイドでボールを繋いだ後に江坂が高速クロス。現地では明本謎のスルー!!と思ったのですが、どうもヒールでわずかに触っていたようで、その背後にいた原は虚をつかれて対応しきれずに豪快にオウンゴール!!

・76分カウンターからの決定機は伊藤が決められなかったもののこのまま浦和楽勝と思われましたが、79分やや遠目の位置からのFKでホナウドがちょん蹴り→山原のシュートは見事なブレ球となってバーを直撃しながらもそのままゴールマウスへ。山原は6分のシュートもブレ球で、その手のシュートが得意なことを西川を含めて浦和守備陣は知らなかったのかも??

・清水が一点返したことで無駄に試合はややこしくなりましたが、山原ゴールの直前に清水が長身FWオ・セフンを投入したこともあってか、リカは80分に関根に代えて宮本を投入し、守備時は5-4-1へ。最後は知念を左WBに投入する念の入れようで、清水のクロス攻撃を淡々と跳ね返して試合終了。

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《総評》

・公式記録ではシュート数清水11vs浦和6、DAZNでは13対11(うち枠内7対8)とえらく乖離しているのが気になりますが、浦和のシュートは相手を崩した形、あるいはカウンターからの決定機が多いのに対し、清水は相手を崩しきれずにミドルとかセットプレーとかが多い印象。

・また浦和は例によって例のごとくに決定機になりかかりながらもシュートで終われない場面がままあったので、観戦した感想はスタッツほど試合は拮抗しておらず、浦和の勝利は順当。むしろGK権田の奮戦もあって2点しか入らなかったという印象を受けました。

・得点シーンは2ゴールとも多数の選手が関与したリカ好みっぽい形。1点目はモーベルグの折り返しを予感して前に松尾・小泉・伊藤と3人も突っ込んでいるので、その手前で関根がどフリーに。2点目は最後の場面こそ江坂→明本とシンプルですが、江坂がフリーでクロスを入れるに至る右サイドでの酒井・伊藤・関根のパス交換による崩しが見事。

・いずれも「全体の理解が高まった」「既存の選手、新加入の選手、全員がチームのやるべきことをしっかり整理できたところ、そしてピッチの中で全員が闘ってくれる、そこも非常に良くなった点だと思っています。以前からできていた闘う部分がさらに高まっている」とリカが繰り返し語っているのを実感する場面でした。

・試合後の両監督の感想で面白かったのは共に前半が不出来だと思っていたこと。浦和は「前からプレスに行きたいところもありましたが、前半に関しては相手が流動的に立ち位置を変えてきて、うまくハマらない部分がありました。」といい、清水は「前半は浦和陣内でのわれわれの守備がうまくハマらず、彼らの前進を許してしまいました。」と語っていて、確かにそんな感じ。

・浦和は前節FC東京戦と違って高い位置でのボール奪回が全然出来ませんでしたし、清水は清水で下手に前プレに行くとたちまち中盤がスカスカになってすぐに小泉へ縦パスを通されてしまう惨状でした。そんな中でより多く決定機を作っていた浦和が先制したのは道理と言えば道理。先制さえしてしまえば、あとはリカの志向通りにゲームをコントロールして完封こそ逃したものの危なげなく試合終了。

・リカは試合前の会見で「一つは自分たちがボールを持ってチアゴ サンタナ選手にプレーさせない、もう一つはクロスを上げさせないということもあります。」と語っていましたが、最後までサンタナへ良い形でボールが入ることはありませんでしたから、その辺は準備通りだったかと。

・清水は降格圏に沈んでいるとは言え、思ったより手強い印象を受けました。ビルドアップ能力なんてFC東京よりは全然マシで、その点に限って言えば既に成長を諦めているように見えたFC東京よりも成長率は高そう。

・ただ上手く行ったのは浦和の前プレを簡単に交わすところまで。前プレを交わしてからのカウンターにこそ勝機はありましたが、終盤のようにボールを持たされてしまうと何もできず、放り込み攻撃以外に手立てなし。また守備はまだまだこれからの模様。あっさり降格する感じは全然しませんでしたが、残留できるかどうかは微妙といったところでしょうか。

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《選手評等》

・大久保同様、松尾も自分で狙って撃ったシュートではなく、合わせるとか、押し込むとか、そんな反射神経系のシュートが浦和での初ゴールというのは偶然ではないでしょう。とにかくおめでとう!!

・伊藤と岩尾の組み合わせは日に日に熟成度を増していて、岩尾を後ろにおいて伊藤がボックス内で乱舞する様もすっかり板についてきました。平野は岩尾の代わりになるかもしれませんが、柴戸は岩尾にも伊藤にもなれないので現状ちょっと辛いかなあ。

・江坂は前節に続いて投入直後に大仕事。江坂ってどう見てもスタメンで起用してナンボのタイプなのに、いつの間にか追加点が欲しい時の切り札に!! 小泉とこんな形で使い分けされるとは実に感慨深い。小泉は江坂と違って途中投入で何か出来るタイプでは全くないので、これはこれで合理的かと。

・知念は「ピッチャー鹿取!!」になるのも。この試合ではその仕事は宮本にはちょっとしんどそうでしたし。そして知念的には今日の出番は「まさかやー」ではなかったでしょう。清水は最後は放り込みしかなかったので迎撃機としての出番を伺っていたはず。そして最後は岸本の縦への突破を阻止する見せ場を作り、試合終了時にはショルツと熱い、熱すぎる抱擁!!

・この試合の明本の変態=左SB→左SH→CFってパワープレー要員もないのにどんどん前に行く選手っておらんやろ、フツーwww

・関根の出来は今一つ、二つかなぁ。もうドリブルのキレはすっかり失われ、大久保とはだいぶ差がついてしまった感も。ただシュート精度は大久保や松尾よりはマシで1点目は関根のアシストみたいなものですし、右サイドに回って2点目にもしっかり関与しているのでトータルでは悪くはないのですが、左サイドでは攻撃の停滞要因になっていたように見受けられましたし、攻めきれずにカウンターの起点になったことも。

・謎の金満清水は対戦する度に見知らぬ外国人選手がおる気が。

・雨の日本平は実に辛い。清水駅でバスに乗るのに30分かかり、着いたら着いたで土砂降りでずぶ濡れ。帰りはまたまた雨の中でひたすらバスを待つ地獄。でもあんな土砂降りでも田んぼにならないどころか水たまりすら出来ないピッチ状態は絶賛ものでした。

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-----松尾-----
関根---小泉--モーベルグ
---岩尾--伊藤---
明本-ショルツ--岩波-酒井
-----西川-----

(得点)
42分 松尾
73分 オウンゴール(原)

(交代)
72分 モーベルグ→馬渡(馬渡左SB、明本左SH、関根右SHへ)
72分 小泉→江坂
80分 関根→宮本(5-4-1の右WBに宮本)
90+1分 松尾→知念(知念左WB、馬渡左SH、明本CF)

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---サンタナ--神谷---
カルリーニョス-------西澤
---宮本--白崎---
山原-鈴木義-立田--原
-----権田-----

(得点)
79分 山原

(交代)
62分 宮本→ホナウド
62分 神谷→後藤
77分 西澤→オ セフン
87分 白崎→松岡
87分 カルリーニョス→岸本

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