【雑感】阿部勇樹引退試合
「阿部勇樹引退試合」は浦和ユースvs千葉U18のエキシビションマッチに始まり、阿部の挨拶、そして最後のスタジアム周回と阿部らしい配慮に配慮を重ねた結果5時間超に及んだものの、埼スタに詰めかけた観客、そして阿部のために駆けつけてくれたかつての仲間たちをも巻き込んで一緒に盛り上げ、最後の最後まで全く飽きることなく楽しませてくれた素晴らしいひと時となりました。
残念ながらJ3在籍組はまだリーグ戦の真っ最中で大怪我の柏木以外の招聘は無理だったようですが、案の定というかなんというかこの方が無駄に長くて暑苦しいビデオメッセージを寄せてきて、ビデオメッセージなのにブーイングされる一幕も(苦笑)。
前半は途中から岡野・闘莉王・播戸による小ネタの披露合戦に。攻撃参加したまま戻ってこない(もはや戻ってくる体力がないw)闘莉王が「俺にボールを出せ!!」と言わんばかりの大きなジェスチャーで笑いを取りに来るかと思えば、シュートの威力や精度に驚かされる場面も。そして何度も走らされる50歳!最後の方はただの老人虐待にw 播戸は播戸で「これやったら確実にゴール裏からブーイングされるよな!」というツボをしっかり押さえてくるし。
家本主審もノリノリで、VARと交信するジェスチャー付きで阿部にFKが蹴りやすいところまでボールを動かすとは(爆笑)
後半は浦和側に現役選手が増えたせいか、一転して試合らしい試合に。ミシャ期の主力が揃っていて、しかもミシャが長年にわたって仕込みに仕込んだコンビネーションプレーが身体に沁み込んでいるせいか、今の浦和ではとんと見られなくなった鮮やかな崩しをあっさり再現するとは!!
退団時、そしてその後もいろいろあって評判ダダ下がりだった梅崎もゴール裏からある意味「お許し」が出たのか往時のチャントを盛大に歌ってもらって、その直後に豪快な一発!!闘莉王もそうですが、退団時やその後にひと悶着があった選手との和解の場になるのがこういう花試合の効用です。
個人能力で笑いが取れる選手がいなくなって真面目な試合になりすぎることを懸念したオジェックがすかさず阿部Jr.を投入して「ほっこりムード」に転換したのはオジェックらしくない名采配でしたw
興梠は途中から阿部Jr.のお膳立てに俄然本気を出し始めて、興梠CF、次男トップ下、長男右SHでトライアングル作りまくり!!主役の阿部本人はその下で苦笑いするしかありませんでしたw また興梠は早くも完全にオフ仕様の身体になっていましたが、動き自体は不振を極めた昨年よりははるかにマシでひと安心(謎)。
そして興梠を先頭に浦和の面々が阿部Jr.にせっせとお膳立てをしているにも関わらず、そこに敢然と立ちはだかる今野!!ドリームクラッシャー今野は花試合ですら空気を読まないのには笑いました。小さな次男くんに猛然とプレスバックしてボールを奪うかよ、フツーw でもこれまた今野らしさ全開。また前線では昼間にYS横浜の選手として63分も出場していた松井がなぜかこの試合にも現れて凄まじいドリブルの切れ味を披露!!
長男も次男もなんとかゴールを決め、最後は長男のクロスを阿部が決めて試合終了。いやぁ、最後で主役にちゃんと見せ場を持ってくるとは!! でもその前に長男CK→ニアに阿部が飛び込んでヘッドを決めたほうが現役時代の阿部っぽかったんですが(苦笑)。
最後は阿部らしいお世話になった方々への感謝や配慮に溢れた、それでいて長くなり過ぎないスピーチ。場内一周後は北ゴール裏に乱入して、阿部コールリーダーの発声の下で"We are Diamonds"で締め。
浦和一筋ではない選手の引退試合を浦和が主催するのは井原以来でしょうか。また井原は浦和在籍が短かったので浦和主催とはいえそんなに浦和色は濃くなく、「浦和一筋ではないけれどもめっちゃ浦和色が強い引退試合」という意味では阿部が初。今後はこんな引退試合だらけになるのかも。
長かった選手生活、誠にお疲れさまでした。そしてかくも楽しい場を設けていただきありがとうございました。
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