初夏天丼@てんや
「てんや」が2023年4月20日から6月上旬までの期間限定メニューとして販売中の「初夏天丼(920円)」を試食。
「初夏天丼」は、初夏に旬を迎えるほたるいかと「紅生姜」「三つ葉」を合わせた「ほたるいかと紅生姜のかき揚げ(三つ葉入り)」、漬けにして旨みをまとった「生姜醤油漬けかつお」、尾付きの「赤魚」、シャキシャキ食感にほのかな甘みの「ひらさやいんげんの天ぷら」をのせたもので、さらに箸休めとして爽やかな甘酢風味の「紅白はじかみ」を添え、豊かな彩りと清涼感のある天丼に仕上げたとのこと。
昨年期間限定販売された「初夏天丼」は、「宮城県気仙沼港で水揚げされ、静岡県焼津にて藁でいぶし香ばしくたたきにした『鰹のたたき』の天ぷらを前面に押し出していたのに対し、今年はほたるいかメインなので食材的にグレードダウンした気がしてなりませんが、それでも30円値上がり。
でも昨年試食した際はその肝心の「鰹のたたきの天ぷら」が「はっきりと鰹の身であることが判り、これはこれで悪くはないのですが、天ぷらにして完全に火が通ってしまうとそれはもはや『鰹のたたき』でもなんでもなく、ただの鰹なのではないかという根源的な疑問」を抱いたレベルだったので主役から引きずり降ろされたのは仕方ないでしょう。
メイン食材のほたるいかは富山県産ではなく、兵庫県浜坂港に水揚げされたもの。実は兵庫県も富山県に肩を並べるほどの漁獲地で、浜坂港の「ほたるいか」は他県に比べ、小粒で淡白ながらもプリプリとした食感が特徴とのこと。
でも残念ながらほたるいかはいかにもボリューム不足で、看板に押し出すには甚だ力不足かと。しかもほたるいかは単独で天ぷらになっているわけではく、かき揚げの中の一具材に過ぎません。またそのかき揚げもさほど大きくはなく、「生姜醤油漬けかつお」「赤魚」「ひらさやいんげんの天ぷら」の陰に隠れるように天ぷらの一番下に隠れていますし。
やっぱほたるいかはシンプルにボイルしたのを酢味噌和えなどでいただくのが一番美味そう・・・
もっとも売り方の巧拙はともかく、「ほたるいかと紅生姜のかき揚げ」自体は悪いわけでもなんでもなく、普段天ぷらとしては口にすることはない初夏を代表する食材を並べた「初夏天丼」トータルとしては結構よく出来ていて十分満足できました。
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