知念哲矢選手 ベガルタ仙台へ完全移籍
昨日(12/26)知念哲矢選手のベガルタ仙台への完全移籍が公表されました。
仙台が知念にオファーを出している件については12/7に報知から報じられていましたが、12/26のスポニチでは「今夏にも獲得を目指して」いたことが明るみになり、熱意に心を動かされたそうです。
知念は2022年に琉球から完全移籍加入。加入時は大卒2年目で、左利きのCBで正確な長短パスが繰り出せるという、いかにもリカ好みのCBです。また加入時は槙野&デンとCBが2枚抜けたところを右CB犬飼&左CB知念で埋めた格好になっていて、補強ポイントとしては間違ってはいませんでした。
しかしレギュラーCBであるショルツ&岩波の壁は厚く、ベンチ入りの座を争っていた犬飼が負傷離脱したにも関わらず、リーグ戦で知念の出番は終盤に短時間起用されるだけに留まっていました。知念がリーグ戦で初めてスタメン起用されたのはショルツ欠場を受けた第23節ホーム川崎戦。この時は相手がコロナ禍で壊滅状態でしたが、知念への個人的な感想も「残念ながら知念の出来はイマイチ。現状では迎撃機止まりかなぁ。対地攻撃は全く期待できない上に、航続距離も短い『雷電』みたいな感じ。」といった感じ。そして運命のアウェー名古屋戦がやってきます。
前節に続くショルツ欠場を受けて知念は再度スタメン起用されましたが、ここで知念は大失態を連発。基本的には浦和にボールを持たさせてカウンターという名古屋の狙いにまんまと嵌められた試合でしたが、そんな中で知念は自爆ボタンを連打。その極め付きが前半終了間際に名古屋DFのクリアボールに対して知念がまさかのトラップミス!!すかさず永井に拾われてマテウスに繋がれる大惨事。
それでも第29戦柏戦、第26戦C大阪戦ではコロナ禍が浦和を襲って岩波の代わりにスタメン出場し、柏戦では57分岩尾CK→明本がどフリーで左足アウトサイドで合わせ、そのままでもゴールになりそうなところをファーサイドで知念が押し込んで、結果的に浦和のリーグ戦最初で最後になる得点を上げています。
しかし翌2023年はCBにマリウスが加入した他、中東への移籍濃厚のはずだった岩波がまさかの破談=残留となり、おまけに犬飼まで故障から復帰。スコルジャ新監督は一貫して4バックだったのでCBはだだ余り状態になり、そうこうしているうちに知念は故障してしまったようで超過密日程だったにも関わらず知念の出番は全くなく、ベンチ入りすらルヴァン杯のグループステージ2試合、ACLグループステージ2試合に留まりました。
CBだだ余り&ショルツとマリウスの実力が傑出しすぎて実績十分な岩波ですらたいして出番がなかった2年目に知念の出番がなかったのは仕方ないでしょう。残念なのは1年目にようやく巡ってきたチャンスを活かせなかったこと。控え選手の宿命ですがそのチャンスを一発で活かすかどうかでサッカー人生が変わってしまうのはよくあること。その点知念は名古屋戦のアレ一発で浦和でのキャリアが終わってしまったようなものでした。
貴重な左利きCBでビルドアップ能力もそこそこあり、かつ琉球では1対1の強さや的確なカバリングにも定評があったらしいので、J2仙台では貴重な戦力になれるかもしれません。短い間でしたが、ありがとうございました。
| 固定リンク
