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2023.12.30

犬飼智也選手 柏レイソルへ完全移籍

 昨日(12/29)犬飼智也選手の柏レイソルへの完全移籍が公表されました。

 犬飼は2022年に鹿島アントラーズからの完全移籍加入。報道によれば犬飼は鹿島と契約を残しており、移籍金を払っての獲得だったようです。

 犬飼は清水の下部組織育ちらしい今風のCB。具体的に言えば単に飛んできたボールを跳ね返すだけでなく、後方からのビルドアップに長け、自分で持ち運ぶこともでき、DFラインの統率能力も高い感じ。おまけにセットプレーでの得点も期待できる模様でした。

 リカの期待も高くて2022年リーグ開幕戦ではスタメン出場。その後も岩波とポジションを争っていましたが、犬飼の運命が暗転したのが第6節アウェー札幌戦。左膝蓋骨骨折、膝蓋腱部分断裂で全治約6か月の重傷を負って2022年シーズンは完全に終了。
 
 2023年シーズンに再起を賭けたものの、CBにマリウス ホイブラーテンがやって来て、リーグ戦では岩波共々出番がなくなり、ルヴァン杯3試合、天皇杯1試合の出場に留まりました。またルヴァン杯の出来を見ると「攻守ともに結構怪しくて、試合勘のなさ丸出し」と思えた試合もあり、リーグ戦ではCBの控えとしてとうとう岩波を抜けずにベンチ入りすら出来ませんでした。
 
 浦和はリーグ戦に加えてACL、天皇杯、ルヴァン杯が残っているので夏場以降は超過密日程。とはいえ、CBはショルツ&マリウスが鉄板で、控えの一番手が岩波、さらに知念まで残っているCBだだ余り状態。しかも犬飼は既に30歳。補強に先だってA契約の枠を開けるという意味合いから残念ながら足下戦力になってない&ベテランの域に差し掛かった選手を放出するのはやむを得ない判断だったと思います。出場機会が欲しい犬飼にとってもJ1かつ近場の柏からのオファーは渡りに船だったでしょうし。

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 そしてまともなCBが全くいない柏では犬飼の持てる力が存分に発揮されたようで、欠かすことが出来ない鉄板のレギュラーCBとしてリーグ戦12試合に出場。犬飼の期限付き移籍期間は2024年1月31日まででしたが、当然ながら柏はすかさず犬飼確保に動いて早くも12/10には「完全移籍での獲得オファーを出している」ことが報じられ、その後やや時間はかかったものの正式決定の運びとなったようです。
 
 犬飼と浦和の契約はまだ残っていたようで柏は移籍金を払っての獲得になります。金額は明らかでありませんが、浦和は鹿島から犬飼を移籍金を払って獲得しており、何が何でも犬飼の完全移籍を実現させたい柏の足元を見て移籍金を満額近く支払わせようと策動した結果、正式発表までに案外時間がかかったのかもしれません。身も蓋もない話をすれば、CBだだ余り状態の浦和は犬飼を売って移籍金を幾ばくか回収できただけマシということになります。
 
 とにかく犬飼にとってアウェー札幌戦での大怪我が全て。あれで浦和で描いていたであろうキャリアパスが完全に狂ってしまいました。あれさえなければショルツとのコンビで2022年の浦和はもうちょっとマシな成績を残せたかもしれませんし、そうするとリカの3年目があったかもしれません。犬飼本人にもチームにもダメージが大きすぎた、不運の重傷でした。無念としか言いようがありません。浦和戦以外での活躍をお祈り申し上げます。

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