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2023.12.04

【DAZN観戦記】23年第34節:札幌 0-2 浦和 ~ 札幌にダブル達成で伸二引退に花を添えるの巻

 過密日程が祟って浦和の選手達の動きは芳しくありませんでしたが、それでも負けないサッカーに徹したのが奏功して毎度お馴染みのPKゲット。数少ないチャンスを活かして守り勝つ今季の浦和らしい試合でした。

《スタメン》

 武漢戦から中3日の浦和は荻原→関根、大畑→明本、安居→伊藤、中島→エカニット、髙橋→大久保、リンセン→カンテとスタメン6名入れ替え。
 
 荻原は出場停止、大畑&髙橋は武漢戦で負傷したのでこの3名の入れ替えは当然ですが、神戸戦で負傷し、今年一杯絶望の可能性すら伝えられた伊藤がいきなりスタメンに復帰したのがビッグサプライズ。
 
 札幌は菅野→高木、岡村→中村、菅→馬場、福森→小野とスタメン4名入れ替え。小野は現役ラストゲームの「さよなら運転」。CB岡村は前節FC東京戦で負傷した模様で、本職CH宮澤がCB中央に下がった関係で、日程スカスカの割には玉突き的にスタメンを入れ替えたのかも。

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《試合展開》

 浦和は2分ショートカウンターから最後は右サイドから関根クロス→ファーで伊藤ボレーの決定機を作りましたが、序盤良かったのはこれだけ。
 
 どちらも相手の厳しい前プレを嫌ってロングボールを多用していましたが、ロングボール攻撃がより有効だったのは札幌。特に左サイドから右WG浅野へ大きく展開する攻撃が効き、浦和は前半を通じてシュートブロックで札幌の攻勢をなんとか凌ぐ場面が目立ちました。日程が厳しい浦和はおしなべて動きが悪く、ガツガツ系の札幌相手に球際での競り負けも目立ちました。
 
 前半浦和が最も危なかったのは35分マリウスのクリアミスを青木に拾われた場面でしょうか。37分田中スルーパス→浅野が裏抜けしてシュートを流し込んだ場面は浅野がVARの確認が要らないはっきりしたオフサイド。

 浦和も18分ショルツ縦パス→関根シュート、24分大久保スルーパス→カンテ、33分高い位置でのボール奪取からカンテシュートとショートカウンター主体に反撃の姿勢を見せてはいましたが、シュートブロックされたのはまだしも、24分の好機でカンテがシュートモーションに入ったところで切れ味鋭いコケ芸を披露!!またこの場面のみならず、浦和は前半なぜか滑り芸を披露する選手が続出して参りました。
 
 「さよなら運転」の小野は22分にスパチョークと交代。浦和は特に小野に対して遠慮している感じはしませんでしたが、そうは言っても「伸二を怪我させてはいけない」とか多少心理的な縛りはあったでしょうなぁ。小野がピッチを去った時点で「さあここからやで!!」とばかりに気合を入れ直していた気も。
 
 浦和は前半全くいいところなしだったエカニットに代えて後半頭から中島、さらに伊藤→安居と交代。伊藤は故障明けで無理使いを避けての交代でしょう。

 53分関根のパスを受けてボックス内に大久保が突入してCB宮澤を交わそうとしたところ、宮澤の脚に当たったボールが高々と上げている自分の右手に当たってしまい、笠原主審は全く躊躇することなくハンド=PKを宣告。OFRでも判定は変わらず。不運だとは思いますが割とはっきりしたハンド(笠原主審も宮澤へハンドと判定した理由を説明している)なので、なんで試合後ミシャがダラダラと文句を言っているのかさっぱり判りませんが(苦笑)。
 
 58分ショルツがGKの逆を突いて浦和先制。
 
 その直後荒野ロングフィード→青木ヘッドが枠内を襲うも西川が難なくセーブ。札幌は前半とは一転して関根を狙い撃ちしてきた感がありましたが関根は特に破綻をみせず。66分CH馬場がバイタルエリアで強引にミドルを放つも僅かに枠外。69分後方から駆け上がったCB中村がボックス内で転倒。僅かに関根の手がかかっているようにも見えますが、笠原主審は「勝手にこけたに近い」と判断したのかノーファウル。
 
 72分自陣深い位置からのショルツFK→カンテが競り勝ってのこぼれ玉をボックス内で拾った中島は馬場を背負っての反転&股抜きシュートで追加点!!中島はこれが浦和移籍後初ゴール。「お待たせしました!いやお待たせし過ぎたかもしれません」と言わんばかりのファインゴール。中島の巧さが浦和で初めて結果に繋がった場面でした。
 
 そしてこのゴールの基点となったFKは中村の大久保への悪質な、なんでイエローが出ないのか不可解なレベルのファウルによるものだったというのが因縁めいた何かを感じました。

 その後は自陣深くに守備ブロックを敷く浦和相手に札幌は手も足も出ず、決定機どころか満足にシュートすら撃てず。選手交代も全く奏功せず、特にキムゴンヒのようなあまり動かない電柱系FWの投入はショルツ&マリウスがいる浦和相手には最大級の悪手でしょう。
 
 浦和は中2日で控えるハノイ戦を睨んでお疲れの選手を順次代え、最後はちょっと傷んだ関根に代えて岩波を入れてショルツを右SBに出す奇策も演じながら楽々逃げ切り勝ち。

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《総評》

 リーグ戦最終節が小野伸二現役引退に伴うラストゲームになったため札幌ドームは珍しく満員御礼。ただ札幌は純然たる消化試合だったのに対して、浦和は3位入り=ACL2出場権がかかった試合で多少モチベーションの差があるとはいえ、如何せん連戦また連戦で浦和の選手達の動きは鈍く、キレもなく、面白い試合なんて望むべくもありませんでした。
 
 それでもとにかく負けないことを重視して我慢に我慢を重ねた結果、ちょっとしかない決定機を掴んでクリーンシートで逃げ切り勝ち。しかもそのうちの一つはPKだという、完全に今季の浦和の勝ちパターンでの勝利でした。浦和の決定機は僅少でしたが、札幌の決定機も59分青木ヘッドくらいなので札幌がゲームをコントロールしていた訳でもありません。小野伸二ラストゲームだったので誰も文句は言いませんが、内容的にはどう見ても塩試合で、塩試合はだいたい浦和ペースです(苦笑)。
 
 浦和は最終節に勝つには勝ちましたが、3位を争っていた広島が試合終了直前のゴールで福岡を下したため4位止まりに。直接的には「3位には意味がない」と考えて監督の指示を無視したあの独善的なプレーで神戸戦で負けたのが響いた格好になってしまい、そんな心構えでプレーしているようでは3位にもなれないのは仕方ないでしょう。
 
 長いリーグ戦の中で、あのシュートが!とか、あのミスが!!とかあの判定が!!とかで最終結果を論じるのは一般論としては全く意味がないと思いますが、監督への造反はかなり別格でしょう。その造反に対して監督がどういう処分を下すかはまさに監督マターなので、そこはとやかく言いませんが。
 
 まぁそんなモヤモヤ感はさておき、ACL優勝後も続く超過密日程で、しかもロクな補強もないまま連戦また連戦を強いられたスコルジャ監督が最終的に4位を確保したのは高く評価されて然るべきでしょう。
 
 ACL決勝で僅かな勝ち目をつかみ取るためにとにかく試合は守備から入り、その結果ACL優勝というビッグタイトルを得たものの、その後は超過密日程&しょぼい2列目が祟って攻撃面での積み上げに乏しく、とうとう「PKか理不尽ゴール以外で点が取れない」というあんまりな得点力不足からは脱しきれませんでした。その結果がスコアレスドローの山。これでは優勝争いどころか3位に入るのもフツーは無理ゲーに近いでしょうに。でもスコルジャは優勝争いを演じたとは言い難いものの、ACL圏入りの可能性が最後まで残るくらいの闘いを見せてくれました。
 
 リーグ戦3位での24-25年ACL2出場権確保はなりませんでしたが、ACL武漢戦に続いて札幌戦にも勝って疲労困憊だがチーム状態やメンタル面までどん底でハノイへ向かう訳ではなくなったのが救いでしょう。もっともACLグループステージ確保も他力本願寺で極めて厳しい道のりですが。

 一方傍目には完全に行き詰まり、もはや袋小路に陥っていて降格の心配はないが上がり目もない、そして守備は絶対に上手くならないし、そもそも選手として汎用性がなくなってしまうミシャサッカーを札幌が来年も続けることを試合後高々と宣言していてびっくり。試合後の会見で浅野も高木も「あらためて引いた相手をどう崩していくかという部分」「結局、相手陣に押し込んだあとにシュートなどをなかなか打たせてもらえなかったし、相手にブロックを作られた中で崩し切れなかった感じもあった。」と同じ話をしており、来年も同じ話をしていると思いますよ、たぶん。
 
 あれでは「ここにいても成長はない」と見限って出てゆく選手も多くなるでしょうし、あのサッカーに惹かれてやってくる選手も少なくなるでしょうなぁ。

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《選手評等》

・関根はSBとして急成長。特に守備が非常に良くなっていて、ハイボールで関根を狙い撃ちするような単純な攻撃ではやられにくくなっていました。明本がいない&大畑故障のハノイ戦も関根を無理使いするしかないかなぁ。

・さすがに今日の敦樹はまさに出ただけでした。試合後の会見によると、「しっかりと動けたのはここ3~4日くらい。前に出るスプリントをした後に戻ることが以前と比べてきつかったし、体力面でまだまだだと思った」ので「(交代は)プラン通り。スコルジャ監督から『できるところまでやってほしい』と言われてて、前半途中に自分から前半で代えてほしいと伝えた」とのこと。札幌戦出場はハノイ戦ないしCWCで出場を睨んでの「体力面やコンディション面、試合勘などを含めてプラン」の一環だったようです。とにかく来季に響くような大怪我ではなくて何より。

・小泉は琉球でお世話になった小野に対してなぜかスーツ姿で挨拶。浦和は即座にハノイへ移動だからもうスーツ姿なのか!!言い換えればクールダウンしてそのままトレーニングウェア姿では移動しないと(笑)何も知らない大泉洋の移動とは違う!!

・エカニットはスパチョーク先輩との共演が叶いましたが、残念ながら全くいいところなく前半だけでお役御免。ガツガツ系の札幌相手では強度不足が目立ちました。

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-----カンテ----
小泉---エカニット--大久保
---岩尾--伊藤---
明本-マリウス--ショルツ-関根
-----西川-----

(得点)
58分 ショルツ(PK)
72分 中島

(交代)
HT 伊藤→安居
HT エカニット→中島
79分 大久保→シャルク
88分 カンテ→リンセン
90分 関根→岩波

-----小柏-----
--小野----駒井--
青木-荒野--馬場-浅野
-中村--宮澤--田中-
-----高木-----

(交代)
22分 小野→スパチョーク
74分 馬場→菅
79分 中村→キム ゴンヒ

※写真は試合には全く関係ありません

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