【短感】24年皇后杯準決勝:浦和L 3-3(PK4-2) 広島R
浦和は準々決勝千葉L戦から石川→高橋、菅澤→島田とスタメン2枚入れ替え。これまでベンチスタートだった高橋がスタメンに戻ってきたのが心強い反面、石川と併用しないのはどちらかが欧州へ行ってしまう可能性が高いせいなのかどうか。
試合は序盤から浦和ペースで進み、19分猶本CK→高橋ヘッドが炸裂!!(記録上はゴールマウスの直前でわずかに触った安藤のゴール)。その直後に安藤が#18(渡邊)と交錯して伊藤との交代を余儀なくされるアクシデントがあったものの浦和の優位はなんら動くことなく、42分には猶本の豪快なミドルシュートで追加点。
今日は楽勝かと思いきや、前半終了間際に両CHが左WB中嶋にあっさりぶち抜かれたのが契機となって失点。これがケチのつけ始め。
そして楠瀬監督は何を思ったのか、後半頭から島田に代えて塩越を投入。島田はゴールこそなかったもののボールの引き出し役、そしてポストプレーヤーとして頑張っていて、解説矢野にも激賞されていただけにこの交代はなんとも不可解。しかも運が悪いことに今後は50分猶本がCB呉屋からボールを奪おうとした際に負傷。
楠瀬監督はやむなく佐々木を投入したものの、安藤&猶本とベテランを立て続けにアクシデントで失ったメンタル面での衝撃がデカかった上に、島田→塩越の謎過ぎる交代が祟って前でボールが全く収まらない→最終ラインを上げるに上げられない→前プレが全く効かずに前半何もやらせていなかった広島の中盤が活き返る→左WB中嶋&左シャドー瀧澤に遠藤の裏を徹底的に突かれ出すという流れで浦和は防戦一方に。そして60分左から中嶋クロス→ファーで立花ヘッドで折り返し→瀧澤ヘッドで押し込んで同点に。
いつ逆転されても不思議ではない惨状を見かねたのか、楠瀬監督は61分に石川を投入し、さらに清家をCFに上げて一応鎮火は成功したものの、既に清家は疲労の色が濃く、トップ下に下がった塩越はいないも同然で攻撃が成り立たずに戦況は広島優勢のまま。87分には呉屋のシュートはバーを直撃する場面も。
石川投入で3回の交代機会を早々と使い切った浦和は延長に入ったら菅澤を投入するものと思いきや、交代はないまま延長戦に突入。そして延長開始早々またしても右サイドを深々と抉られたのを契機に混戦から中嶋に押し込まれてついに逆転を許してしまいました。
とうとうビハインドに陥った浦和はなんと「高橋大作戦」を敢行。しかし、高橋は如何せん久しぶりのスタメン出場で燃料を使い切っていたせいか、この大作戦は完全に不発。ところが広島は控え選手の層が薄いのか、浦和とは対照的に延長戦に入っても交代は2名だけ。この選手層の薄さが祟って全体に足が止まり勝ちになり、双方陣形はスカスカに。これが浦和に幸いして延長後半7分遠藤がどフリーで超高精度クロス→清家ヘッドが咆哮して土壇場で同点に追いつき、PK戦に突入。
PK戦は浦和が菅澤・高橋・塩越・池田と広島GKがシュート方向に反応しても取れなさそうなコースへ蹴り込んで全員成功。一方守ってはGK池田が広島の3人目、4人目を阻止して浦和がPK戦を制して決勝の舞台へ駒を進めました。池田は広島4人目のPKで最後までじっと我慢してのビッグセーブが光りました。さらに言えばPK戦では最後に池田止め→池田得点→池田止めという文句なしのMOMで、2失点目の失態を自ら帳消しに。
勝てば良かろうなカップ戦なのでPK戦だろうが何だろうが勝ちは勝ち。ただ安藤&猶本とアクシデントで大駒2枚を欠き、しかも伊藤や菅澤のコンディションが良くないと目される中で一週間後にINAC神戸と決勝を闘うことになってしまいました。決勝で負けると心象的に一回戦負けと大差がないのもカップ戦。この試合のような謎采配、クソ采配で自分で自分の首を絞めて負けることだけは絶対に避けてほしいものです。
-----島田-----
安藤---猶本---清家
---柴田--角田---
水谷-長嶋--高橋-遠藤
-----池田-----
(得点)
19分 安藤、
42分 猶本、
45+3分 立花(広島R)、
60分 瀧澤(広島R)、
91分 中嶋(広島R)、
112分 清家
(交代)
24分 安藤→伊藤
HT 島田→塩越
54分 猶本→佐々木
61分 水谷→石川
延長後半前 角田→菅澤
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