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2024.04.25

【SPOOX観戦記】24年ル杯2回戦:鳥取 2-5 浦和 ~ この内容ではヘグモはもう長くないかも

 現有のほぼフルメンバーでJ3相手に攻守ともにこの内容ではヘグモはもう長くないかもしれんなぁ。やらかしこそなかったものの、リーグ戦に向けて楽観視できる材料は乏しい試合でした。

《スタメン》

 G大阪戦から中3日の浦和のスタメンは大久保→武田、ショルツ→佐藤、西川→牲川の3枚入れ替えのみ。ただサブに吉田、井上、エカニット、堀内、早川と新鮮な面子が並び、大久保と西川はベンチ外に。牲川と武田 は今季初出場。

 試合前の会見でヘグモは「スタートもしくはベンチに新たな4人くらいの選手が入ってきます。ですのでメンバー編成としてはミックスと言えると思います」と語っており、その言葉通りの入れ替えに留まりました。

 他チームはルヴァン杯で大胆なターンオーバーを敷いているチームも目立ちます(その結果往々にして下位カテゴリー相手に敗戦)が、浦和は残念ながら今季天皇杯に出られないのでルヴァン杯の比重が他チームよりもでかく、それゆえ極端なターンオーバーはしづらいものものと目されます。

 なお、昨季までルヴァン杯で導入されていたU-21日本人選手をスタメンに含むレギュレーションは、ルヴァン杯がノックアウト方式に変わったせいか撤廃されました。

 またなぜかルヴァン杯に限ってベンチ入りメンバーが9人にまで拡大。ここまでベンチ入り枠が広がってもベンチ入りできなかった選手はけがをしているか、完全に構想外なのでしょう。端的に言えば、大畑がU-23日本代表に招集されて不在にも関わらず、SBの控えとしてベンチ入りできなかった宇賀神の立場はかなり厳しいと思わざるを得ません。

 鳥取は21日の天皇杯鳥取県予選決勝で完全なターンオーバーを敢行。そのため14日のリーグ前節・富山戦からのスタメン入れ替えは2名のみとこちらもほぼガチメンだったとのこと。

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《試合展開》

 浦和の布陣はいつもの4-1-2-3ですが、伊藤の立ち位置を変えてIHの右に武田、左に伊藤と据えたのが目を惹きました。鳥取は普段の基本フォーメーションは浦和と同じ4-1-2-3ですが、この試合は4-2-1-3に近い感じでした。

 立ち上がり鳥取の前からのプレッシングに対して浦和はビルドアップに苦しみましたが、12分相手を自陣に押し込んだ状態で中島→前田→オーバーラップしてきた石原が右サイドからクロス→武田のシュートは利き足ではない右足だったせいか緩かったものの、なぜかGKのニアを突いて浦和先制。

 さらに16分中島のパスを受けてボックス内でドリブル突破を図った前田の足を左SB丸山が引っかけてしまってPK。17分サンタナがGKの逆を突いた形で難なく決めて2点目。

 しかし早々と2点先制したのがかえって良くなかったのか、浦和はすっかりペースダウンしてもともと苦しんでいたビルドアップはますます窮屈に。「西川を牲川に代えればビルドアップはマシになるはず!!」というのは幻想にすぎなかったみたいで・・・試合に出てない選手には往々にして夢を見がちだからなぁ・・・

 おまけに守っては浦和の前プレは全くハマらず、鳥取にあっさり交わされて自陣へ押し込まれる始末。

 33分世瀬スルーパスで右SB田中が見事に渡邊の裏を取るも、どフリーで放ったシュートは枠を捉えきれず。渡邊の裏を狙う攻撃はJ3にもしっかり浸透しているみたいで(苦笑)。続く34分には浦和の守備の緩さに乗じてアーク付近から右WG常安がシュートを放つもこれまた枠外。

 そして35分左WG小澤のカットインをCB佐藤が難なく防いだと思いきや、その後のボール処理を誤ってなんと小澤に再度ボールをプレゼントする大失態。小澤はボックス内で粘って後方から走りこんできた右SB田中 がズドン!! 佐藤の残念過ぎるプレーが引き金になってはいますが個人のミスに全てを帰着させて済ませられるレベルの失点ではなく、試合の流れとして必然としか思えない失点でした。

 どう見ても鳥取ペースになりかかったにも関わらず大崩壊はしなかった辺りはさすが2つもカテゴリーが上のチーム。しかもほぼフルメンバーで闘っているがゆえでしょう。

 後半に入ると52分武田→右サイドから石原がどフリーでクロス→ニアで前田が右足で合わせる決定機を作りましたが、ここはGKが好セーブ。しかしこれで得た武田CKのこぼれ玉をファーで拾った伊藤のシュートがディフレクトした幸運も手伝って3点目。

 さらに55分武田が佐藤の縦パスを収め損ねてピンチに陥りかかったものの、相手のシュートをブロックしたボールがそのまま前方にいるサンタナまで転がってカウンター発動。サンタナのシュートの跳ね返りを中島がループ気味のヘッドで押し込んで幸運すぎる4点目。

 これで事実上勝負ありと思ったのかヘグモは62分に一気にサンタナ→興梠、武田→安居、伊藤→小泉と三枚替えの余裕を見せたものの守備は相変わらずピリッとせず。64分笑えるレベルで前プレがハマらずに鳥取に自由自在にパスを繋がれ、浦和左サイドから右SB田中がどフリーでクロス→ファーで途中投入の左WG松木が石原に競り勝ってゴール!!

 しかし終盤は鳥取の運動量が落ちて前プレが効かずに自陣に押し込まれがちに。こうなると個人能力に勝る浦和の攻撃も良くなりはじめ、ようやく決定機を量産。73分前田→興梠→安居で見事に右サイドを崩してどフリーで安居クロスがファーの中島まで流れるも中島のシュートはGKキャッチ。74分安居が高い位置でボール奪取→興梠がボックス内でGKまで交わして粘りに粘るも自らはシュートを撃てず、最後は前田に託すもシュートはバーの上。

 89分には渡邊サイドチェンジ→最後に右WGに投入されたエカニットからのクロス→ボックス内で小泉スルーが効いてファーでボックス内の興梠に通る絶好機がありましたが、ここで「赤吉2の呪い」が発動したのか興梠はまさかの空振り。

 しかし90+3分超前がかりになった相手に乗じた3対2のカウンターの好機でエカニット→中島がボックス内でDF二人を交わして5点目を取って試合終了。

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《総評》

 カップ戦なので「勝てばよかろう」。しかも90分での勝利なので、その内容にケチをつけるのは野暮というか少々筋違いな気もしますが、必勝を期してほぼフルメンバーで臨んだにも関わらず2つも下のカテゴリーの鳥取相手に攻守とも良いところなく、文字通り「点差ほどの差はない」試合内容での勝利となると少々苦言を呈さざるを得ません。

 浦和のビルドアップが稚拙(どう見ても鳥取のほうが上手いってヘグモの普段の指導はどうなっているのか???)だとか、岩尾がいないとグスタフソンの持てる力を十分に発揮できないとか、浦和の攻撃に見るべきものが乏しいのは今に始まったものではないのであえて目を瞑りましょう。この試合は5点も入りましたが、結局ヘグモらしい崩しで取ったのは最初の武田だけでしたし。

 この試合で残念だったのは守備がまるでダメだったこと。前節G大阪戦は「上手く行っていないチーム同士の塩試合」で数少ないチャンスを決めたチームが勝ったという試合内容。G大阪の後半のシュートは決勝点になった1本だけで、ヘグモがしきりに言っている「ハイプレスの文化」=「前のめりな守備」とそれがはまらなかった時の守備ブロック形成への切り替えだけは徐々に成果が出てきたという印象を持ちました。

 しかし、この試合はその成果が見事なまでに雲散霧消。前からのプレスは笑えるくらいに最初から最後まで全くハマらず、鳥取のパス回しに翻弄されっぱなし。しかも遅れて守備ブロック形成に移行しようにも、全然守備ブロックになっていないという残念さ。それでもたった2失点で済んだのは「さすがJ3」としか言いようがないシュート精度の低さに助けられただけで、J1相手なら大量失点していたと思われるくらい酷い守備でした。

 WGにけが人続出なのでやむなく左WGに中島を起用していますが、WGに中島と前田を併用するとどうしても守備力は落ちがち。よってそれをカバーするためにはどうしてもIHには運動量が多くて守備意識が高い馬車馬系が必要。G大阪戦で守備だけは良かったのは大久保のおかげで、大久保を下げたら失点したのは偶然ではないでしょう。

 そしてこの試合の伊藤の相方は大久保とは真逆の=守備が壊滅的な武田だったので、そりゃ内容的に鳥取にボコボコにされるのも道理。武田がここまでベンチ入りすら出来なかったのは守備が出来なさすぎるでしょう。逆にこのありさまなのにいきなりスタメン起用されたのかが謎でしたが。

 また中島と渡邊が並ぶ左サイドの守備は目も当てらません。この試合もまた左サイドからしっかりやられてしまいました。リカ時代の汰木&山中の「べニア板二枚並べ」にもクラクラさせられましたが、中島&渡邊の守備力はあれより酷いかもなぁ・・・「段ボール二枚並べ」級かなぁ・・・そして渡邊の裏を狙う攻撃パターンは鳥取にもしっかり浸透していて悲しくなりました。またこの問題は大畑に代えたところでそんなに良くなりそうにないのが辛いのなんの。

 攻守とも残念な状態で、日程面で不利な形で迎える次節名古屋戦。昨年来どちらかというと試合とは関係のないとこで因縁つくまくりの相手にホームで負けるようだと、いよいよヘグモの首が飛びそう。

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《選手評等》

・ここまでベンチ入りすらなかったのにいきなりスタメンに抜擢された武田。1ゴール1アシスト(しかも残念なIH勢で今季初ゴール!)と結果は出しましたが、前述のようにそれを帳消しにしてあまりあるくらい守備面での貢献度が低すぎて、せいぜい「ビハインド時の特攻兵器」にしかならなさそう。

・武田は水戸で活躍して浦和へ復帰しましたが、水戸でのプレーぶり=相手のプレッシャーの薄いところで王様然としてた辺りが、岡山時代の矢なんとかと似ていたのが気になっていました。やっぱりあのプレースタイルではJ1ではしんどいかもなぁ・・・

・普段出番がない選手の中では、武田より堀内やエカニットのほうがよく見えましたが、終盤は鳥取の運動量が落ちていたので相当割り引く必要もあって評価は難しいかと。

・佐藤がG大阪で出番僅少だったのは、これがあるからか・・・井上は鳥取凱旋出場ならず残念。

・この試合は旧スカパー!オンデマンドのSPOOXで観戦。解説はレノファの試合で頻出の中島氏だったのでまだしも、実況がうるさくて難儀。この試合のための仕込んできたであろう小ネタをマラソンの増田明美ばりに挿入しまくってうるさいのなんの。昔スカパーがJリーグ中継をやっていた頃に中四国のJ2実況がこんな感じだったなぁとなんか悪い意味で懐かしさ満載の残念な実況でした。

・「ララ浦和」とか「浦和カモン」とか「赤吉2」とか、古老的にはここでソレなのか???と思うことが多いなあ。まあ世代が違うと捉え方も違うでしょうから、それが良いとか悪いとかの話をしても仕方ないのですが・・・

・今季からJ3クラブも加わってのノックアウト方式に変わったルヴァン杯。J1チームをホームに迎えるJ3チームはどこもかしこも大賑わいだったようで、フォーマット変更はJ3クラブの経営補助が主眼なんでしょうなぁ。若手の出場機会が減ってしまうのと引き換えに。

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中島---サンタナ---前田
--伊藤----武田--
-----グスタフ-----
渡邊-マリウス--佐藤-石原
-----牲川-----

(得点)
12分 武田
17分 サンタナ(PK)
35分 田中 恵太(鳥取)
52分 伊藤
55分 中島
64分 松本(鳥取)
90+3分 中島

(交代)
62分 サンタナ→興梠
62分 武田→安居
62分 伊藤→小泉
78分 グスタフソン→堀内(堀内右IH、安居アンカーへ)
81分 前田→エカニット

※写真は試合とは全く関係ありません。

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