【短感】23-24年第21節:I神戸 0-2 浦和L
既に浦和の優勝は決定しており、この試合は純然たる消化試合でしたが、浦和は「今季I神戸に勝っていない」という事実を重く受け止めて特に面子を落とすことなくノエスタに乗り込んできました。高橋がついにスタメンに復帰して長嶋がサブに回った他、塩越がなぜかベンチ外となって代わってトップ下に角田を起用。
神戸はいつもの3バックではなく4バックの布陣。これは予想外だったのか、浦和はボールを持つ時間こそ長いものの、決定機は3分左サイドからボックス内に突入した清家が右SB竹重を交わしてシュートを放った見せ場があっただけ。その後は神戸の守備ブロックを崩せないまま時間が徒過しました。
トップ下には角田が起用されましたが、角田は塩越ほど相手のプレッシャーを受けながらでもボールがキープできるタイプではありません。それが祟ってか、浦和は神戸の最終ラインを下げる工夫に乏しくて攻撃の糸口を見つけられないような印象を受けました。
しかし、22分左サイドから伊藤クロス→ファーで清家が折り返したところに角田が飛び込んでシュートと良い形を作り、続く29分にはハーフライン付近で高橋FK→清家ヘッドで落としたボールを島田が拾ってボックス内深い位置からマイナスに折り返したところに角田が飛び込んで浦和先制!!
ボックス内に飛び込んで点を取る嗅覚は角田のほうが塩越より勝っているようで、角田トップ下起用が良いほうに転んだシーンでした。
前半の神戸はロングボールを多用してシンプルに浦和最終ライン裏を狙うだけの絶望的な攻撃に終始して全く良いところなし。
そこで神戸は後半頭から成宮→高瀬、山本→天野の2枚替え。特に高瀬投入の効果は絶大で、やたら中盤に下がってボールを受けたがる田中に代わって高瀬が最前線でボールを持てるようになったためか、浦和の最終ラインはたまらず下がってしまう場面が目立ちだしました。
こうなるととにかく一発があるのが神戸の恐ろしさ。後半も始めのほうは無理目のミドルシュートをやたら撃つだけでしたが、69分には田中の強烈なシュートを高橋がブロック、続く72分には田中のシュートがポスト直撃と危ない場面が続出。
しかし劣勢の時間帯を凌いだ74分に分厚い攻撃を仕掛け、相手の不十分なクリアボールをボックス内で拾った清家が豪快なバイシクルシュートを決めて試合を決定づける2点目をゲット!!いかにも「シュートコースなんて全然見えてないけど枠内に飛べばいい!!」と思い切って撃ったのが奏功した点取り屋らしいゴールでした。
その後は若手に出場機会を与えてそのまま試合終了。久々にまとまった出場機会をもらった丹野が少々強度に難があるものの見せ場をそれなりに作ったのに対し、西尾は好機でいかにも思い切りが悪くてちょっと残念だったかな。
前後半ともそれほど良い内容ではありませんでしたが、神戸にも田中の2発以外たいして決定機は与えておらず、高橋&石川が揃い踏みした浦和最終ラインの強さを再確認したような格好で完勝。皇后杯決勝PK戦負けの悔しさをちょっとだけ晴らせたかな?
-----島田-----
伊藤---角田---清家
---柴田--栗島---
水谷-石川--高橋-遠藤
-----池田-----
(得点)
29分 角田
74分 清家
(交代)
60分 水谷→長嶋
77分 栗島→丹野(丹野左SH、伊藤トップ下、角田CHへ)
77分 島田→西尾
81分 角田→佐々木(角田が両足攣ったため)
ただの消化試合になってしまったせいか、バックスタンドに一万人無料招待の大号令も虚しく、この試合の観客数は3千人ちょっと。それはともかくバックスタンドしか入り口を開けてないので、メインスタンド側の金を払ってる客がメインスタンドまでぐるっと大回りさせられる謎運営には参りました。金を払っている客より無料の客の方が便利なスタジアム運営ってプロの興行とはとても思えないんですが???
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