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2024.05.12

【DAZN観戦記】24年第13節:新潟 2-4 浦和 ~ これが新潟クリニックの効果なのか!!

 「大量得点まで紙一重のところまで来ている」と前節抱いた予感がついに具現化!!しかしその副作用なのか安い失点も連発。安定して勝つ道のりはまだまだ遠いようで。

《スタメン》

 浦和のスタメンは前節と全く同じ。石原は腰痛を抱えていて注射を打ちながら強行出場中とカミングアウトし、しかも前節とうとう耐えきれずに後半途中で交代を余儀なくされたにも関わらず、この試合でもスタメン起用されたのには心底驚きました。

 前節試合後ヘグモが「選手たちの関係性を深めるという意味では、毎試合メンバーを変えなければいけない状況は、一つのチャレンジになります。」と語っており、やはりヘグモはできればスタメン固定で毎試合やりたい時期だと思っているようです。

 U-23代表帰りの大畑がついにベンチ入りしたので井上がベンチ外に。それ以外のベンチメンバーは前節と全く同じ。興梠は前節に続いてベンチ外で、故障明けのリンセンと序列が完全に入れ替わったのでしょう。

 新潟のスタメンは前節から星→早川、太田→松田、高木→長倉と3名入れ替え。

 故障明けで全体練習に復帰したと伝えられたCBデンは結局ベンチ入りならず。新潟も故障者が多いようで、CF鈴木、OMF高木、SB堀米などがベンチ外。

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《試合展開》

 新潟の布陣はDAZN予想では小野&長倉の2トップで4-4-2でしたが、実際は小野が前、長倉がやや引いた位置にいる縦並び2トップの4-4-1-1に近い感じでした。

 新潟がボールを支配して浦和を自陣に押し込むという戦前予想通りの展開になりかかったところで、4分浦和が左サイドからカウンターで反撃。前ハメに来た右SB藤原の裏を取った渡邊がスルーパス→サンタナがGKとの一対一を制していきなり先制。

 この試合で少々不思議だったのはボールポゼッションに拘る新潟に対して浦和の前ハメがかなり効いたこと。浦和が前からハメに行っても新潟のパス回しで簡単に交わされて徒労に終わるのを予想していただけに、新潟はビルドアップに困って浦和が一方的にボールを支配するという試合展開は非常に意外でした。

 18分の中島の決定機も浦和の前ハメが効いたもの。GK小島のアバウトすぎるクリアをグスタフソンが跳ね返したところから、サンタナの縦パスをボックス内で受けた中島が切り返し一発で対面のDFは思わず転倒。しかし中島のシュートは小島がセーブ。

 しかし25分に大久保が傷んだのがケチのつけ始め。30分くらいから浦和の前プレが控え気味になると一転して新潟ペースに。32分右サイドから右SH松田クロス→CF小野ヘッドは西川の正面。35分長谷川CK→小野ヘッドがループ気味に枠内を襲うも西川セーブ。さらに44分カウンターの好機で長倉がアーク付近からミドルシュートを放つも西川がセーブ。

 浦和は良い時間帯に一点しか取れず、西川の好守で助かってはいるが無失点で終わりそうな気配ゼロというお馴染みの展開で前半を折り返したところでヘグモは珍しく早めに動いて後半頭から大久保に代えて大畑を左SBへ投入し、渡邊を左IHへ転用。

 これで浦和の前プレが再びハマりだして再攻勢。しかも不運にも51分左SH長谷川が負傷して小見との交代を余儀なくされるアクシデントも。

 52分敵陣ながらゴールまで距離がある前田FKをマリウスが折り返し、そのボールを小野がクリアし損ねてオウンゴール!!と思われましたが、VAR判定の結果マリウスがオフサイドで追加点ならず。

 しかし65分渡邊スルーパスをどフリーで受けたグスタフソンが待望の追加点。一応カウンターの形ですが縦ポン一発みたいなシンプル系ではなく、新潟のいかにも強度が足りない中途半端すぎる前プレを逆用するかのように西川の大畑へのフィードを皮切りに左サイドでボールを繋ぎまくって渡邊スルーパスに繋げた見事なものでした。さらにグスタフソンの前を前田が横切って新潟守備陣を惹き付け、グスタフソンをフリーにしたのも文句なしの良い仕事でした。

 新潟が66分松田→谷口、小野→太田と代えたところでヘグモはまた珍しく早めに動いて66分に伊藤→安居、中島→小泉と交代。小泉は適性皆無と思しき左WGに配されましたがこれも悪くはなく、左サイドで小泉が藤原とのルーズボールの競り合いを制したのが効いてカウンター発動。サンタナがDFのスライディングタックルを簡単に交わしてどフリーの前田に折り返し、前田が3点目。

 これで勝負ありと思いきや、再び浦和の足が止まり始めて自陣で守備ブロックを作る展開になるともういけません。75分グスタフソンの自陣でのあんまりなボールロストを契機にショートカウンターを食らい、左サイドから早川→長倉と繋がれ、長倉の折り返しを渡邊がクリアしきれずにファーの途中投入の太田に通ってしまう不運もあって失点。

 絶望的な戦況に一縷の望みを見出した新潟は75分島田→奥村、早川→星と交代。一方浦和は83分に前田に代えてエカニットを投入したものの、これが「代えれば代えるほど悪くなる」といういつものヘグモコースの再来。エカニットは85分西川のロングフィード一発でカウンターの好機をもらいながらボックス内で新潟DFを交わすのに失敗。

 守っては87分左サイド深い位置でのスローインからエカニットの緩慢な対応が仇となって舞行龍がノープレッシャーでクロス→ファーで長倉ヘッドが炸裂して1点差に。クロスに被ってしまうマリウス、目の前に飛び込まれる大畑。いずれもよく見る光景・・・

 ヘグモはグスタフソンがちょっと傷んだのを奇貨として、ATにグスタフソンに代えて佐藤を投入し、布陣を5-3-2へ変更(エカニットをFWに出して小泉・安居・渡邊の3CH)。これは大当たりでクロス攻撃の形を作れなくなった新潟はたちまち手詰まりに。

 浦和はそのまま時間を潰して試合終了と思いきや、石原が敵陣右コーナーで時間を潰さずにボックス内のエカニットに折り返し。これには意表を突かれたのか、エカニットの足をCB遠藤が蹴る形になってPK。90+12分サンタナがPKを決めて事実上試合終了。

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《総評》

 DAZNのスタッフではシュート数新潟19対浦和10(うち枠内11対8)、CK6対1、ゴール期待値2.16対1.85と、試合内容では新潟が浦和を圧倒したような数値が並んでいますが、4失点も喫してしまうも全ては虚しいばかり。4点も取られた、しかも不運でもなんでもなくカウンターを食らいまくったチームがこれらの数値を見て「内容では勝っていた」なんて思わないでしょうなぁ、どう考えても。

 新潟は両CBが強度不足なのでリトリート主体の守備はあまり得意ではなく、前ハメで極力高い位置でのボール奪取を目指しているようですが、それがこれまたいかにも強度不足。1失点目と3失点目はいずれもサイドでの競り負けを契機にカウンターを食らったもの。

 2失点目に至っては新潟のプレッシングを浦和がパス回しで交わしまくってからのカウンターが決まるという両チームにとって衝撃的なものでした。

 シーズン序盤キックがいきなりタッチを割る場面が続出していた西川のキック精度がいつの間にか劇的に改善。相手の前プレをロングフィードではなく、サイドに張っている選手へのふんわりフィードで相手の前プレを裏返す場面が目立つようになりました。浦和の2点目もそれが契機。

 相手の前プレを剥がしさえすれば、あとはこれまた劇的に良くなった選手間の連携プレーの積み重ねでボールを素早く敵陣深くに運び、かつ人数をかけて攻めて、最後は決めるべき選手が確実に決めるだけ。浦和のビルドアップもいつの間にか様になってきました。

 前節横浜M戦で「大量得点まで紙一重のところまで来ている」と感じたのは夢幻でもなんでもなかったようで、この試合ついに4得点という形で具現化しました。ボールを支配し、相手を敵陣に押し込みまくってのゲームコントロールでの大量得点ではありませんが、新潟の弱点を突きまくったという意味では確実にゲームコントロール出来ていた試合でした。

 しかし、残念ながらゲームコントロール出来ていたのは70分まで。それ以降の20分(さらに言えば前半最後の15分も)は酷すぎました。

 ヘグモは試合後の会見で「本日は特に、クロスからのチャンスを相手に与えてしまっていました。今までの試合でこういうことはありませんでしたので、本日は初めて、そのような形が多かった試合になりました。」と語っていますが、新潟がクロスを多用してくること自体が予想外だったという意味なのかなぁ?

 それにしてもショルツ&マリウスを擁する昨年の浦和なら相手のクロス攻撃では失点する予兆すらないまま試合を終えていたはず。今季も名古屋戦で相手がなぜかクロス攻撃に堕してからはしっかり守れていました。今季の浦和はクロス攻撃ではなく地上戦、特にポケットを取られる形に滅法弱くて(=浦和殺し2024)、しかも新潟はその形を作るのが得意なチーム。それで複数失点を喫したのなら判らなくもないのですが、まさかクロス攻撃でやられまくりとはなぁ・・・

 しかしその問題はグスタフソンがちょっと傷んだことによってやむを得ず取った5バックであっさり解消。まるで「塞翁が馬」というかなんというか。

 良かったところと悪かったところがいずれもくっきりと顕れた試合でしたが、浦和は今季とにかく苦手だったアウェーゲームに勝って、しかも今季初の連勝。これは伝統的に浦和が超得意とする新潟様の霊験あらたかなのか、あるいは「新潟と対戦したチームは今までうまくいっていなかった部分が新潟戦で改善されることが多い」と評される新潟クリニックの効果なのか(苦笑)。

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《選手評等》

・腰痛に苦しむ石原は最後まで代えられることなく100分以上を激走に次ぐ激走。ホンマ頭が下がります。

・PKキッカーはショルツが故障明けの関係なのか、どうもサンタナに代わったようで。サンタナは名古屋戦では蹴る前から蹴る方向を決めていた(=GKが正しく反応しても止められないコースにきっちり蹴る)とコメントしていましたが、この試合ではGKの反応を見てきっちり逆を取る正攻法でした。

・CB遠藤は浦和ユース出身で伊藤と同期。FW長倉も浦和ユース出身で彼らの一つ下。長倉は前半ATに西川といざこざを起こしていてなんか素行悪そう・・・

・とにかく価値判断が滅茶苦茶で悪名高いライダーキック笠原主審ですが、この試合はかなりまともでした。さすがに後半のAT11分には驚きましたが、マリウスのオフサイド判定に随分時間がかかったのは確かなので許容範囲内かと。

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中島---サンタナ---前田
--大久保---伊藤--
-----グスタフ-----
渡邊-マリウス--ショルツ-石原
-----西川-----

(得点)
4分  サンタナ
65分 グスタフソン
69分 前田
90+12分 サンタナ(PK)

(交代)
HT 大久保→大畑(大畑左SB、渡邊左IH)
66分 伊藤→安居
66分 中島→小泉
83分 前田→エカニット
90+1分 グスタフソン→佐藤

-----小野-----
長谷川--長倉---松田
---秋山--島田---
早川-舞行龍-遠藤-藤原
-----小島-----

(得点)
75分 太田
87分 長倉

(交代)
51分 長谷川元→小見(負傷による交代)
66分 松田→谷口
66分 小野→太田
75分 島田→奥村
75分 早川→星

※写真は試合とは全く関係ありません。

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