【備忘録】24年第28節:浦和 1-0 川崎(試合中止)
断続的な豪雨によるピッチコンディションの悪化=選手の負傷リスク回避のため、前半終了時点で試合中止。前半のスコアはなかったものされるのかどうか判りませんが、良い内容だったので備忘録を残しておきます。
《スタメン》
浦和は出場停止明けの西川が牲川に代わってスタメンに復帰しただけ。前節前半に負傷した大久保は大事には至らなかった模様。またサブに二田が戻ってサンタナがベンチ外になったのが目を惹きました。
川崎は出場停止の高井に代わって車屋がスタメン入りした他、GKが前節謎のベンチ外だったソンリョンがスタメンに復帰。ジェジエウと丸山が故障中な上に今夏に大南がベルギーのクラブへ移籍したので、赤者に大人気の車屋がCB起用された模様。
前回対戦時はCFゴミスのポストプレーに随分やられた記憶がありますが、ゴミスが試合に出ていたのはそれからひと月くらいで、6月下旬くらいからほとんどベンチ入りもなし。何だったんだ、あれは???
《試合展開》
立ち上がりの浦和は圧巻。2分前ハメが効いて大島の緩い横パスを関根がカット。そのままシュートに持ち込みましたが、川崎両CBがシュートコースを狭めたこともあってか関根のシュートは緩い上にGKの正面。4分にも前ハメからハーフライン付近でボール奪取に成功。リンセンのスルーパス→大久保の決定機を作りましたが、シュートはポスト直撃。
鹿島戦は引いて半ば相手にボールを持たせる形になりましたが、この試合は一転して積極的に前へ出る格好に。10分には川崎を自陣に押し込んだ状態から関根スルーパス→左サイドから渡邊クロスが川崎DFに当たってフリーの石原の前に転がったものの、石原のシュートは大島が辛うじてブロック。
序盤良いところがない川崎は19分に素早いリスタートからマルシーニョに決定機があったくらい。しかしそこは西川がセーブ。すると23分石原のクロス→リンセンヘッドですらせた格好になってファーへ抜け、大畑折り返しを中で渡邊が合わせて浦和先制。
先制した浦和はいきなりペースダウンしてその後は川崎がボールを握って浦和を自陣に押し込みがちに。
しかも30分くらいから雨が激しくなって埼スタには珍しくピッチに水が浮く感じに。マリウスのバックパスが途中で止まったり、完全に崩されかけた場面で水たまりが実質的に守備をしていたりと、事故になる要素満載になりましたが、なんとか無失点で前半終了。
ハーフタイムで一度は20分遅れの20時20分試合開始と発表されましたが、それからさほど間を置かずに試合中止の決定が下されました。
現場では中止の理由はよく判りませんでしたが、試合後に公表された浦和社長の声明によると「中止の判断をさせていただいた時点において雷の発生は確認されておりませんでしたが、激しい雨が断続的に降り続いていたことによりピッチに水が溜まるなどしていたため、選手の負傷リスクが極めて高く、両クラブの選手のコンディションを守るためにこうした判断をいたしました。」とのこと。
日程スカスカの浦和はともかく、今後ACLE参戦&ルヴァン杯も残っていることに伴う過密日程が控える川崎にとって試合中止はおいそれとは受け入れがたい話だったとは思いますが、怪我人を出しては元も子もないのでやむを得なかったのでしょう。
《短感》
この試合のすべてがなかったことになるかもしれませんが、とにかく先制点を取るまでの浦和の出来は圧巻でした。間違いなく今季最高レベル。シーズンも終盤になってようやく昨年からの継続が感じられるだけでなく、昨年できなかったことを徐々に解消しつつある試合、昨年からの積み上げを感じられるような試合が見られるようになるとは!!言い換えれば、なんかいろんな意味でヘグモへの期初のオーダーが間違っていて時間を無駄にしたのかもしれんなあ・・・
ヘグモがゾーンディフェンスの再建に成功しつつあるだけで大したもの。怪我人が戻ってある程度スタメンが固定できるようになれば守備は立て直せるとヘグモは幾度も語っていましたが、どうもそれは強弁でもなんでもなかった模様。
それに加えて川崎くらいの前プレ強度なら難なく交わしてビルドアップできるとか、ボール奪取位置が高くなったとか、複数人でちゃんと敵陣を崩して点取れるといった辺りは明らかに昨年からの進歩と言っていいでしょう。
前述のようにリトリート守備主体だった鹿島戦とは一転してこの試合は積極的に前からのボール奪取を狙いに行ったのが光りました。川崎って敵陣に押し込んでからの崩しこそ一日の長がありますが、最終ラインからのビルドアップはそんなに巧くはないのに目を付けたのかも。
あとは圧巻だった前半の前半の出来をどのくらい長く続けられるかどうか。思った以上に飛ばし気味に試合に入っていましたが、試合の入りが糞過ぎるケースが多い今季にしてはとにかく珍しいものを見たような。試合2日前に突然オフを取って「超回復およびエネルギーを貯め」たのが奏功したようで、浦和の選手たちの動きはとにかく見違えるようにキレキレでした。ヘグモなりに日本の夏の過ごしたかを会得しつつあるのかも。
川崎が過密日程すぎて代替試合開催日は極めて限られていると思いますが、願わくば渡邊のゴールがなかったことにされないよう、1-0で後半頭からの試合開始にしてほしいものです。
-----リンセン-----
関根---渡邊--大久保
---安居--グスタフ---
大畑-マリウス--井上-石原
-----西川-----
(得点)
23分 渡邊
-----山田-----
マルシ-ニョ--脇坂---家長
---大島--橘田---
三浦-車屋--佐々木-際
-----ソンリョン-----
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