【短感】24-25年第2節:浦和L 0-1 I神戸
浦和のスタメンは前節と全く同じ。強敵ベレーザに完勝した以上、怪我人でも出なければ代えないのは当然でしょう。サブに丹野が入ったのが唯一の変更点。
外国人選手がやたら増えた今季のI神戸は布陣も従来の3-4-2-1から4-2-3-1がベースになった模様。ただ攻撃は長身FWスアレス(#9)目掛けてやたらロングボールを蹴り込むとか、手数をかけずにサイド奥にボールを運んでハイクロスとか、相変わらずの力任せな単調な攻撃に終始。
飛ばし気味に試合に入ったI神戸に対して序盤浦和は押され気味でしたが、次第に相手の手口にも慣れた浦和がボールを握って神戸を押し込む展開に。藤崎に見せ場もありましたが、とにかくラストパスに精度欠きまくり。さらにI神戸の伝統芸=ラフプレーの嵐にも悩まされて決定機どころかシュートすら撃てず。
38分ハイボールの競り合いで高橋に対して後ろから遅れて飛び込むというラフプレーを仕掛けたスアレス(当然イエロー)が傷んでしまう一幕があり、I神戸はやむなく高瀬を投入。
そして先制したのは途中から完全に攻め手を失っていたI神戸。39分に右サイドから守屋ハイクロス→ファーの水野ヘッドはいったんポストを直撃したものの、自ら詰めて先制。遠藤がボールウォッチャーになって水野を掴まえていないという残念さ。シンプルすぎるが狙いははっきりしているI神戸の攻撃をまんまと食らってしまいました。一方浦和の決定機はATに伊藤のシュートがGK正面を突いた場面だけ。
後半になるとスアレスがいなくなったせいか、I神戸も一転してしっかりボールを繋ぐようになったためか、しばらくは中盤での蹴りあいに終始。それでも70分くらいから再び浦和がボールをしっかり握って相手を自陣深く押し込む展開に。
ところが神戸守備陣を崩すアイデア不足が顕著でした。CBサンプソン(#55)の制空能力はWEリーグでは傑出しているようで、浦和のハイクロスなんて全く無意味。地上戦を仕掛けようにも最前線の島田がしっかり掴まえられてロクにポストプレーをさせてもらず。さらにI神戸が守備ブロックを整える前に攻め込まれそうになると容赦なくファウルで止めてくるのにも参りました。そしてファウルを取られると選手・スタッフが一体となって執拗に抗議。
また浦和は安藤・猶本・菅澤・水谷と主力を4人も欠いて、ユース所属の選手をスタメンで出しているくらいなのでビハインドに陥った際に一縷の望みを託せそうな替え駒がいないのも辛いところ。83分に丹野を左SBに投入してサイドからの地上戦突破を仕掛けましたが、ATに藤崎クロスを丹野がファーで受けて放ったシュートは枠を捉えきれず完封負け。
ラフプレーで傷む選手が続出してしょっちゅう長時間プレーが途切れるって女子サッカーでは珍しく、まともな主審ならI神戸に複数人退場者が出ていたと思いますが、残念ながらまともな主審がいないのがWEリーグ。そんな状態を上手く利用してシンプルかつパワー頼みの攻撃を仕掛けてくるって「まるで町田」なI神戸ですが、そんな相手に対して今季の浦和はひ弱すぎました。世界を相手にするつもりならこんな手合いにも打開策を見つけないと。また一から出直しです。
3500人強もの観客が入った浦和vsI神戸の大一番で繰り広げられたのは今時メンズでもそんなにはないラフプレー三昧&力任せのクソサッカーとそれに屈するチャカチャカ系だったって、これじゃ片手間理事長の野々村もさぞかし頭が痛かろうに。とにかく興行的魅力はゼロな試合でした。
-----島田-----
伊藤---塩越---藤崎
---柴田--栗島---
長嶋-石川--高橋-遠藤
-----池田-----
(得点)
39分 水野(I神戸)
(交代)
83分 長嶋→丹野
83分 栗島→前原
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