【短感】ACL24-25年GS第3節:浦和L 2-0 ホーチミン・シティ
共にグループステージ2連勝でグループステージ突破を決めている者同士の中2日での対戦。浦和のスタメンは前節から塩越・伊藤・柴田・遠藤・岡村以外の6人を入れ替え。うち塩越・伊藤・柴田・遠藤の4名は3試合連続スタメンで、柴田と遠藤は前2試合ともフル出場。
ホーチミンは自陣高めの位置に5-4-1の守備ブロックを敷いてはいるもののあまり前からプレスをかけてこないので、立ち上がりから浦和がボールを握る時間が多く、13分には伊藤が右サイドからクロス→島田に早速決定機。18分には左サイド高い位置でのボール奪取から藤崎のシュートはわずかに枠外。
そして25分石川のロングフィードで右サイドから相手最終ラインの裏に抜け出しかかった遠藤がトラップ一発で対面のDFを交わしてボックス内突入→マイナスの折り返しを島田がヒールでゴールマウスに流し込んで浦和先制。
この試合は藤崎を左SHへ回して伊藤を右SHに置きましたが、藤崎より伊藤のほうがボールキープはずっと確実なので遠藤を高い位置に押し出しやすく、その布陣の妙が先制点として結実しました。
しかし先制点を取られたホーチキンは一転してやや前に出てくるようになり、その出方の変化に浦和は戸惑ったのか急激にグダグダに。右サイドの選手起用が見事にハマったのに対し、左サイドの藤崎&岡村は一緒にプレーした経験なんてないでしょうし、おまけに共に使われてナンボ系なので相互の連携はどう見ても良いとは言い難く、これがグダグダ感の主因だったかも。
そこで楠瀬監督は後半頭から藤崎に代えて角田を投入。これで左サイドが活性化して両サイドの攻撃のバランスも好転。そして50分栗島のクイックリスタートを受けて相手最終ライン裏へ塩越が抜け出し、その折り返しをファーで角田が詰めて追加点。相手の隙を見逃さなかった栗島&塩越、そしてそんなに足が速そうには見えないのにクロスが来ると信じて走ってホーチミンDFを後方からぶっこ抜いた角田。いずれも天晴れ!!
浦和この試合最大のピンチは55分自陣右奥でボール奪取に成功したものの、柴田の縦パスが短くて相手にボールをプレゼントしたような格好になったところから。最後は#24にボックス内から決定的なシュートを浴びてしまいましたが、幸いにもシュートはわずかに枠外。59分にはGK伊能のフィードが相手に直接渡ってしまう残念極まりない場面も。
2試合フル出場の柴田&遠藤への配慮もあってか、楠瀬監督は60分には柴田→竹内、遠藤→西尾、島田→前原の3枚替えを敢行。しかし、相手はこれまでの2試合と違って守備が格段に固い上に、塩越がお疲れのためかミスが目立つようになって試合は再びグダグダに。見せ場らしい見せ場は82分塩越スルーパスを前原がボックス内で受けてシュートまで持っていった場面と、90+1分に西尾クロス→ファーで竹内シュートくらいでしょうか。
素早い攻→守の切り替え&高い位置での複数人での囲い込みという浦和得意の守備は過密日程にも関わらず機能し続け、先の55分のピンチ以外で失点する可能性はほとんどありませんでした。ただなんだかんだとお疲れのせいかパスミスというか精度を欠きまくったのも事実で、試合後監督も選手も反省しきりだったのも納得。
とはいえ、3連勝でグループステージ首位通過を決め、かつ無失点&けが人なしだったのでチームとしては100点満点の出来。次週から再開するWEリーグに備えてのコンディションが大変でしょうが(昨季はAFC女子チャンピオンズリーグ・グループステージでタイから帰国後コンディションを崩したように見受けられました)、それはチャンピオンチームの宿命。なんとか頑張ってほしいものです。
水谷長期離脱を受けて、楠瀬監督はこの3試合を左SBのテストに使いまくりましたが、お眼鏡にかなう選手はいたかどうか。また監督は西尾の身体能力を高く評価していて、もう前目での起用は難しそうだけど何か使い道はないかとSBやCBで試行錯誤しているようですが、この試合の右SBでの出来は残念ながら壊滅的でした(つД`) また若手の中では角田が別格なのは一目瞭然。後は丹野が使える目途が立ったという感じでしょうか。
-----島田-----
藤崎---塩越---伊藤
---柴田--栗島---
岡村-長嶋--石川-遠藤
-----伊能-----
(得点)
25分 島田
50分 角田
(交代)
HT 藤崎→角田
59分 柴田→竹内(竹内左SH、角田CHへ)
60分 遠藤→西尾
60分 島田→前原
80分 岡村→高塚
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