【短感】ACL24-25年GS第2節:浦和L 2-0 台中藍鯨
浦和のスタメンは前節から塩越・伊藤・柴田・遠藤を除く7名入れ替え。前原&秋本はユース所属の学徒出陣組。
ホーチミンは試合前に猛烈な雷雨に見舞われてキックオフは20分遅れ。しかもピッチは水はけが悪くていたるところでボールが止まってしまうありさま。こんなピッチではサッカーらしいサッカー、しっかりボールを繋いでの組織だったサッカーなんてやりようがなく、立ち上がりは双方単なる前方への球蹴りに終始。
それでも10分を過ぎたあたりから浦和が浮き球を多用しながら着実にボールを選手間で繋いで前進させる術を駆使して、次第に台中を自陣に押し込み始めました。14分にはボックス内での混戦からこぼれ球を拾った遠藤→伊藤のシュートがポストを叩いてこの試合初めての決定機。
その後もびちゃびちゃ&ドロドロのピッチをものともせずにドリブルで力強く前進する丹野&秋本を軸に何回か左サイドから良い形を作りましたが、台中がタイトな5-4-1の守備ブロックを作っている上に、思いのほか守備範囲が広そうなGKに直接キャッチされてしまうようなクロスも目立ってシュートに持ち込めず。
試合の転機となったのは53分右サイド深い位置での塩越のFKゲット。この試合の主審は前半台中のファウルをあまり取らない割には浦和のファウルはしっかり取る傾向があって難儀でしたが、この場面は塩越に対するなんだがよく判らないファウルを取ってFK。
そして54分塩越FKに反応した後藤の肩を#3が掴んで引き倒してしまい、当然ながらPK。56分塩越がGKの逆を取り、かつGKが正しく反応しても難しいような左隅にPKを決めてようやく浦和先制。ただでさえ先制点が取れるかどうかというプレッシャーのかかる場面なのに、下手にゴロのシュートを撃つと途中で止まってしまいかねないのでボールを浮かせるしかなく、でも浮かせるとボールコントロールが難しくなるという悪条件も重なって大変だったと思いますが、ここで塩越の巧さが光りました。
台中この試合唯一かつ最大の決定機は66分#23の縦ポンが最前線の#17に通ったところから。しかし後藤がいったん裏を取られかかりながら最後はなんとか寄せてシュートコースを限定したのが効いてか、シュートはバーの上へ。台中は一貫してこの形を狙っていて、まさに千載一遇のチャンスでしたが残念無念。
そして70分柴田の浮き球縦パスで裏抜けに成功した丹野がゴール右隅に決めて追加点。柴田の浮き球技術の確かさは前半から際立っていて、ここでそれが見事に活きました。そしてこれまた前半から激走につぐ激走を重ねていた丹野の苦労もここで報われました。
浦和は67分から中2日で控える3試合目を睨んでの選手交代を続々と敢行。丹野が全くへばる様子がない上に、途中から俊足の藤崎が出てきたとあっては台中はたまったものではないようで傷む選手が続出。藤崎や丹野に3点目のチャンスがありましたが追加点は奪えずに試合終了。
ピッチコンディションが劣悪すぎたので「勝てばよかろう」としか言いようがなく、加えて「無失点」「怪我人が出なかった」の3点セットで満点の出来だと思います。個人的にはぱっと見フィジカルが強いようには見えない丹野が意外にもスタミナ系で長い時間走り回っても全然バてず、しかも重馬場得意だったのは刮目しました。
台中はユニフォームを掴むような「手癖系」のファウルこそ多かった(=それがPKに直結)ものの、滅茶苦茶なピッチコンディションにも拘らずバックチャージだとかカニばさみだとか相手の大怪我に繋がるようなファウルがなかったのは幸いでした。
-----前原-----
丹野---塩越---伊藤
---角田--柴田---
秋本-岡村--後藤-遠藤
-----福田-----
(得点)
56分 塩越(PK)
70分 丹野
(交代)
67分 伊藤→藤崎
67分 前原→島田
75分 塩越→栗島(栗島CH、角田トップ下へ)
75分 秋本→西尾
83分 角田→竹内
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