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2024.11.10

【短感】24-25年第8節:浦和L 2-1 広島R

 浦和のスタメンは前節相模原戦から丹野→高塚、後藤→石川と2名入れ替え。前節なぜかベンチ外だった石川がスタメンに復帰したのはともかく、それを奇貨としたかのように高橋をCF起用したのにはびっくり。

 前節島田が不振を極め、やむなく「はな大作戦」に転じたのが奏功して辛うじて勝ち点1をもぎとった流れがこのスタメンに反映したのでしょう。前節に続いて勝ち点3を取りこぼすようだとI神戸や東京NBに追いつくのが難しくなってしまうという現実的な計算が働いたと言ってもいいかもしれません。

 また若手の間で競争が激しい左SHには高塚を抜擢。前節前半限りでお役御免となった丹野はなんといきなりベンチ外。

 浦和の試合の入り試合は悪くはなく、立ち上がりから一方的に広島を自陣に押し込み続けましたが、広島の守備ブロックの回りでボールを回しているだけでほとんど決定機を作れないという前節と全く同じ展開に。浦和が初めて掴んだチャンスらしいチャンスは15分伊藤スルーパスを受けて高塚が広島最終ラインを破りかかった場面でしたが、DFに寄せられてシュートコースが狭かったせいか、シュートはGKの正面へ。

 また浦和はわざわざ高橋をCFに起用したにも関わらず、高橋をあまり有効に使えていないようにも見受けられました。さすがに序盤からいきなり「高橋目掛けてロングボール放り込みまくり」みたいなことはやらず、いつも通り地上戦主体で闘っていたように見受けられましたが、正直高橋CF起用時の練習なんてたいしてやっていないのではないかと思われるくらい組織として機能せず。高橋がしょっちゅうサイドに流れてボールを受けたがるのも謎でしたし。

 ただ浦和の選手間の修正力はたいしたもので、30分を過ぎた辺りからようやく高橋の使い方・使われ方も様になり始め、39分広島のミスに乗じて高い位置でボールを拾った塩越→高橋の決定機が生まれましたがシュートはわずかに枠外。

 広島は攻撃時4-1-2-3、守備時4-4-2でしょうか。低い位置にしっかり守備ブロックを作って、ボールを奪ったら手数をかけずに3トップへロングボールを蹴って浦和最終ライン裏を狙うというシンプル極まりない手口でしたが、何をやりたいのか判然としない浦和よりは狙いがはっきりしているだけマシ。

 43分にはなぜかいつもとは逆の右WGに置かれていた中島が対面の長嶋を全く苦にせずにマイナスのクロス→中に滝沢が飛び込む広島の狙い通りの決定機を作りましたが、シュートはバーの上。その直後にも長嶋がボックス内で中島に絡まれてヒヤリとする場面があり、塩試合ながら広島のほうが僅かにゴールの匂いがする戦況で前半終了。

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 そこで戦況を一変すべく楠瀬監督が放った一手は後半頭から角田に代えて藤崎を入れ、伊藤CH、藤崎右SHへ。これは相当効果があって51分右サイドから高橋スルーパス→藤崎シュートはGKがなんとかセーブ。

 そして61分栗島横パスを塩越が最前線で収めそこなったのがかえって良かったのか、その裏にいた藤崎がワンタッチで折り返し、塩越のコントロールショットが見事に決まって浦和先制。塩越のゴールはだいたいゴラッソ伝説再び!!

 楠瀬監督は全く手を緩めることなく、その直後に高塚に代えて島田を投入してはっきりした2トップへフォーメーション変更。これまた奏功して65分には右サイドから塩越クロスのこぼれ玉に反応した島田が反転シュートを放つものの、ここは至近距離のシュートに反応したGKが見事にセーブ。しかし、73分塩越CKをニアで島田が決めて追加点。もっとも島田に付いていたはずのDFが集中を切らしていて島田がどフリーなのには苦笑するしかありませんが。

 後半の広島には全く何もやらせていなかったのでこの追加点で勝負ありと思ったのですが、浦和の消耗も激しかったようで終盤は双方中盤スカスカのオープンな展開になってしまったのが仇に。79分には後方から上がってきた塩田スルーパス→後半投入された上野がゴールと「まさかやー!!」な鮮やかな中央突破を決められて1点差に。ATにも右サイドを破られてヒヤッとしましたが、クロスを池田ががっちりキャッチして事なきを得てそのまま試合終了。

 1点取られてややこしい試合になってしまいましたが、現地で見ている分にはシュート数16対5というスタッツそのまんま、手数の差通りの試合結果で浦和の勝利は妥当だと思いました。

 ただ攻撃に関して言えば何をやりたいのかはっきりしている広島と比べると浦和はモヤモヤ続き。組織的に相手を崩すと言ってもフィニッシュに持ってゆく形は依然不透明。やっぱこの2シーズン「戦術兵器清家」で相手を崩しまくっていた、悪く言えば清家に頼って楽をしていたツケを払っているのが現状で、塩試合から抜け出すには時間がかかりそう。

 とはいえ「はな大作戦」はなんだかんだと相手DFには脅威だとか、また島田が2トップで使ったほうが遥かに出来が良いとか、左SHの若手のポジション争いでは高塚が一歩抜け出しそうだとか、勝ち点3を得た上で上積みとなる収穫もそれなりに。

 一方藤崎は無理にドリブルで密集を抜け出そうとしてボールロストみたいな「勝っている試合で絶対やったらアカン」プレーが散見されて、「アホの子疑惑」が沸々と・・・

 またこの試合の審判団にはホトホト参りました。主審がファウルを取る基準が滅茶苦茶な上に、メイン側の副審は「その辺のオバハンを借りてきたんとちゃう?」疑惑が浮上するレベル。オフサイド見逃し疑惑、スローインが逆疑惑なんてまだまだ序の口。目の前で後ろから塩越が突き飛ばされているのにファウルの旗降らないって「昭和のプロレスのレフェリー」もびっくりみたいな。

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-----高橋-----
高塚---塩越---伊藤
---柴田--角田---
栗島-長嶋--石川-遠藤
-----池田-----

(得点)
61分 塩越
73分 島田
79分 上野(広島R)


(交代)
HT 角田→藤崎
62分 高塚→島田
90+5分 塩越→西尾

 

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