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2024.12.13

シン・浦和レッズの真実2024(1) ~ 木に竹は継げず、竹に木も継げず

 公式戦終了後1週間も経たないうちに、浦和フロントから”ファン・サポーターのみなさまへ「2024シーズンの振り返りと2025シーズンに向けて」”と銘打たれた反省文がリリースされました。

 日程スカスカだったにも関わらずリーグ戦は13位に終わるという結果が残念だっただけでなく、主力選手の大量流出、強化責任者のトンズラ、夏の補強の失敗、そして謎過ぎるタイミングでの監督交代とFB本部の失態が相次いだ一年だっただけに、多大な批判が入ることを予想して早くから時間をかけ、練りに練って用意周到に作成されたことが伺われる長文の反省文でした。

 とはいえ、クラブや関係者の内部事情をすべて記す訳にもいかないせいか隔靴掻痒の感がある部分、あえて触れてなさそうな部分があるのも否めません。

 そこでそのモヤモヤ感を多少なりとも解消すべく、反省文を読んでの個人的な感想を五月雨的に備忘録代わりにだらだらと書き連ねておくことにしました。個人的な感想なので多分に断片的な事実を妄想に妄想を重ねて繋ぎ合わせている側面がある点についてはご了承願います。

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2024シーズンにおけるチーム強化の大方針は、「2023シーズンに構築した強固な守備に、攻撃面での改善を上乗せする」というものでした。

 今年の浦和の大低迷はこの「上乗せ」に大失敗したことに尽きましょう。浦和も「フットボールにおいて守備と攻撃は不可分であり、機械的に「2023シーズンの守備+2024シーズンの攻撃」という組み合わせを実現することができないことを理解しつつ」とこの課題の難易度が高いことは判っていたようですが、案の定というかなんというか大失敗に終わりました。

 大失敗の主因はスコルジャとヘグモの持ち味が違いすぎたことに尽きましょうか。守備のやり方一つとってもスコルジャは低い位置に守備ブロックを敷いて待ち構えるのが得意なのに対し、ヘグモはハイライン&ハイプレス志向。従ってヘグモ流がチームに定着するには長い時間を要することは容易に予想できました。

 ところが残念ながらシーズン序盤から怪我人が大量発生。これはヘグモが「日々負荷の高いトレーニングメニューを用いながら、若手、ベテランを問わず全ての選手に対して100%以上の知力、体力をもってトレーニングに取り組むことを求め」た結果なので、運の問題ではありません。昨季の過密日程でボロボロになった選手のコンディションを弁えずに負荷の高いトレーニングを課したのが失敗のもとでしょう。

 その結果「メンバーを固定して闘うことができなかったことにより、闘い方の積み上げを図れないままに試合数を重ねることとなり、得点と失点が同時に増え勝ち点が停滞する」結果に陥りました。スコルジャの築き上げた堅守は雲散霧消した代わりにビルドアップは格段に上手くなったのでやたら点が入る試合は増えてエンタメ的には悪くなかったのですが・・・

 ただヘグモの失敗を考えるにあたって鳥栖戦の前の会見(8/5)でヘグモが「レッズに来たとき、クラブとして最もやりたかったことが攻撃の発展でした。ですので、スタートから攻撃により時間を割くようにしました」と語ると同時に、「私も基本的にどのチームに行ってもまずは守備から始めます。そこで堅固なプラットフォームを作ります。」と語っていたのが気になりました。

 FB本部が「攻撃面での改善を上乗せ」するのを焦るあまりにヘグモに過剰な注文をつけたのが失敗の遠因ではないのか?ヘグモの好きなようにやらせていたら、ここまでの惨状には陥らなかったのではないか?怪我人が大量に出るのは同じだったでしょうが、なんか失敗をすべてヘグモのせいにするのもなんかおかしい気もします。

 そして「2023シーズンに構築した強固な守備に攻撃面での改善を上乗せする」という方針を継続すると称して、FB本部はヘグモを更迭してスコルジャを再招聘しましたが、今後は失点が減った代わりにヘグモの最大の遺産=ビルドアップの巧さが雲散霧消。シーズン中に「上乗せ」に2回失敗したのですから、そりゃ13位で終わるのも当然でしょう。FB本部の立てた大方針と監督選びのミスマッチがもたらした惨状。今季の浦和の大低迷の原因はそれに尽きます。

シン・浦和レッズの真実2024(2)に続く

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