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2025.01.05

【祝】荻原拓也選手 浦和レッズ復帰

 昨日(1/4)、荻原拓也選手のGNKディナモ・ザグレブ(クロアチア1部)への期限付き移籍から復帰することが公表されました。

 荻原の浦和復帰は12/24に機関紙スポニチが「浦和へ復帰することが24日、決定的となった。複数の関係者によると、近日中に正式発表される。」と当確を出していましたし、それ以前にディナモ・ザグレブが買い取りオプションを行使しないとの噂が海外メディアで流れていたのでかなり早い時点から既定路線だったと言っていいでしょう。

 買取オプションを行使してもらえるだけの活躍が出来なかった選手をだらだらとレンタル継続せずに浦和へ連れ戻した点では松尾と同じコースです。もっとも買い取りオプションが行使されたところで50万ユーロでしかないしょっぱい契約内容、まるで安売り王ロヂャーズだった訳ですが、その行使すら渋るとはなぁ(苦笑)。

 なおクロアチアメディア「Germanijak」が「12月2日の練習中に接触プレーで負傷。直ちに病院で検査を受けた」との報もあり、それがどの程度の怪我なのかは全くわかりません。

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 荻原は2018年加入の浦和ユース育ち。2021年にレンタル先を新潟から京都に変更したところ、キジェ流がよほど荻原の気性にあっていたのか左SBを主戦場に40試合2858分出場、しかも38試合がスタメンというバリバリの主力選手にのし上がりました。荻原が左サイドをドリブルで切り裂いてからのウタカ目掛けてのクロス攻撃はこの年の京都の十八番でしたし。2022年も荻原自ら望んで京都へのレンタルを継続し、2023年に2年半に及ぶレンタル修行を経て浦和に戻ってきたという経緯があります。
 
 荻原はドリブルに強烈なストロングポイントを持っている反面、往々にして相手に食いつきすぎる「狂犬型」の選手で、かつての浦和在籍時には気性難で空回り気味というか、競馬で言う「かかり気味」で終わってしまう試合が目立ちました。キジェ式の「根性で走れ!!」的なサッカーでその悪癖がさらに酷くなっているかも?と心配しましたが、浦和に復帰した荻原は意外にも攻守のバランスはかなり改善されていて、かつてほど豪快に裏を取られる場面は少なくなりました。一方得意のドリブルからのクロスはターゲットの人材不足から不発に終わった感も。もっとも相性が良いリンセンは如何せん出場機会が少なくて・・・荻原本人も決定機逸が目立ちましたし。
 
 そんな荻原へのスコルジャの評価も悪くはなかったようで、大畑を抜いて左SBの控え一番手に。酒井が故障がちで明本を右SBへ転用せざるを得ない試合が多かったこともあって、左SBでスタメン出場する試合も増え、さらに明本も故障して右SBで出場する試合もあって荻原は2023年リーグ戦28試合(うち15試合)1512分出場と準レギュラー格の戦力となり、浦和のレンタルバック組としては珍しい成功例にもなりました。
 
 ただシーズン終盤は疲労困憊も相まってか元来の欠点=守備不安を露呈。簡単に裏を取られてボックス内で思わず手を出して相手を倒してPKを取られる試合が続きました。そんな荻原のどこをディナモ・ザグレブが評価したのか全く判りませんが、残念ながら結果的にディナモ・ザグレブも浦和も幸せにならなかったレンタル移籍劇になってしまいました。

 そして荻原の難点がディナモ・ザグレブでどの程度解消されているかどうか。左SBは荻原の突然の海外移籍で昨季穴が開きっぱなしだったので「自分で自分の穴を埋めた」格好になってしまいましたが、経緯はともあれ意義深いレンタルバックになったと思います。もっとも荻原にしても同ポジションの大畑にしても依然として「トンズラの野望」を隠していないのが困りものですが・・・

 

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