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2025.04.30

花道@川口 ~ 淡麗中華そば

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 川口駅東口「樹モール商店街」からさらに北へ続く「ふじの市商店街」の北端近く。「ふじの市商店街」も市役所通りを過ぎると店も疎らになって寂しい限り。駅からは徒歩約10分と距離があるので客は専ら近所の方々でしょうか。先客、後客ともゼロ。なお派手な外観から想像がつくように個人店ではなく、名古屋を拠点にラーメン店を運営する株式会社エフリードのプロデュース店のようです。

 店内の券売機ボタンを見て最上段の「淡麗中華そば(900円)」を注文。

 メニューは他にピリ辛味噌そば、貝ダシ中華そば、鰹昆布水つけそばとなんか見事なまでに方向性がバラバラ。往訪時は期間限定メニューとして「生姜中華」も用意。

 店内は入口近くにカウンター3席と2人卓×6。卓上にはなめたけ、藻塩、昆布酢、ダシ醤油、一味、和山椒、花かつお。

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 スープは[熟成醤油の深い味わいと、国産鶏・鰹・煮干しから丁寧に抽出した極上のダシが絶妙に調和。 クリアなスープながらも力強い旨味が広がり、ひと口ごとに満足感を味わえる一杯です。」「厳選した濃厚で旨味の強い厳選国産鶏を惜しみなく使用し7種の野菜を加えた、深いコクのあるダシが特徴です。さらに、老舗蔵元の再仕込み熟成醤油を加え、豊かな香りとキレのある深みを演出しています。」というのが店のウリ文句。ウリ文句からはと鶏が強そうな印象を受けますが、個人的には節系、特に鰹がかなり前に出ているように思いました。端的に言えば少々旨味過多のきらいが。店では好みに応じて花かつおの投入を勧めていましたが、もともと鰹の旨味が強いので花かつおは全く不要かと。

 近藤食品製の麺は中細ストレートタイプ。「国産小麦を使用した全粒粉低加水細麺」らしいのですが、全粒粉低加水っぽい麺のざらつきは特に感じず。スープのとの相性、絡みぐらいは文句なし。

 バラ肉チャーシューは値段相応にペラペラ。他に刻み青ネギ、なると、海苔。

 いたって無難な一杯。超近所なのでいずれ他のメニューを試してみます。ほぼ住宅地の真ん中といっていいような立地なので、物珍しさで近所の方が一通りやってきた後のリピーターがどの程度付くかが気になりますが。

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2025.04.29

にんにくからあげとガリバタ焼き定食@からやま

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 2025年4月18日から期間限定発売中の「にんにくからあげとガリバタ焼き定食(979円)」を試食。

 「にんにくからあげとガリバタ焼き定食」は、「特製にんにくダレで味付けした豚肩ロース肉を、鉄板でバターを溶かしながら焼き上げ、つやのある照りと濃厚でコク深い一品に仕上げました。」というのがからやまのウリ文句。

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 合い盛りになっている「にんにくからあげ」には「特製にんにくダレ」がまとわりつかないように盛り付けの際に配慮されているので、にんにくからあげ本体の旨味も、そしてからっとした食感もなんら損なわれず。

 また特製にんにくダレとバターの相性もいたって良好。強いて難を言えば個人的な好みよりは少々甘目で、かつ味が濃厚すぎるかな?といった程度。豚肩ロース肉も硬くなる寸前のところまで焼き上げており、作り手の技量は近所の松屋の店員より格段に上という印象。

 ただ極めて残念だったのは付け合わせの「ガリバタポテト」の量が予想以上に多かったこと。値段を千円未満に抑えるために豚肉を減らしてガリバタポテトでかさ増しした感がありあり。商品名に「豚肉」を入れなかったのはからやまの良心なのかも。

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2025.04.28

海かぜ天丼@てんや

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 「てんや」が2025年4月24日から期間限定で販売中の「海かぜ天丼(1080円)」を試食。6月中旬まで販売予定。

 「富山県産の『ほたるいか』と、磯の香りがふわっと広がる『あおさ』、甘みのある『たまねぎ』を合わせたかき揚げに、柔らかく淡白な国産『太刀魚』、上品な甘みが特徴の鹿児島県産『白姫えび』と、定番の『海老』『いんげん』を合わせ、初夏ならではの食材と磯の香りが楽しめる一杯です。」というのがてんやのウリ文句。

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 「海かぜ」とはなかなか面白いネーミングで、磯の香りがふわっと広がる「あおさ」に加え、ほたるいか・白姫えび・海老とこれまた海産物らしい旨味がはっきりしたものを取り揃えて「海かぜ」を演出。

 ただこれだけでは個性というか癖がやや強すぎるので、味が淡泊な太刀魚やいんげんで半ば箸休めにしたといったところでしょうか。太刀魚はサイズこそ大きいけれどもこの天丼の中では事実上脇役というかほたるいか・白姫えび・海老の引き立て役。

 なお太刀魚ってやたら小骨が多くて食べにくい割には身が少なくて安いせいか、貧乏だったウチの食卓に塩焼きがしょっちゅう出てきた記憶がありますが、なんか天ぷらにすると全然別物ですなぁ・・・

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2025.04.27

うどん市場 兵庫町店@高松 ~ 骨付き鶏ほろよいセット

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 香川県でちょいと一杯にもってこいなのが「骨付鶏」。以前某有名店で試食したことがあり、確かに美味いことは美味いのですが、同時に「お上品な店でかしこまって食べるようなもんではないだろう???」という感想も抱いたので、今回は超お手軽な店を選んでみました。

 往訪したのは「うどん市場兵庫町店」。店名通り本業はセルフ方式のうどん屋さんですが、店先に「骨付き鶏ほろよいセット(1630円)」というのがあったのでフラフラっと。骨付き鶏ほろよいセットは骨付き鶏にビール中と小鉢付き。本業うどん屋なので「別途うどんを頼むを割り引きがある」等々執拗にうどんを勧めてきますが、昼に食いすぎたのでうどんは割愛。なお本格的な骨付き鶏の店だと親どりと若どりを選べますが、ここはそんなチョイスはありません。

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 10分くらい待ってようやく登場。骨付き鶏は皮に薄くスパイシーな塩味が付いているので、そのままでもビールのアテになります。特に皮のパリパリ感はビールに最適!

 別皿のゆず胡椒やにんにく醤油はアクセントとしてほんのちょっとつければ充分で、つけすぎるとせっかくのジューシーな鶏の旨みが消えてしまいがち。

 徹頭徹尾手でほぐしまくってガブリガブリ、骨までしゃぶりついて完食。オッサンのクリスマスイブに相応しい一品でした。

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2025.04.26

桂花ラーメン 本店@熊本城・市役所前電停 ~ 太肉麺

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 熊本市役所の南、下通アーケード街から2筋程西側の飲食店街に立地。ほぼ1年ぶりの再訪。11時の開店直前に到着したところ先客ゼロで、後客も4と早い時間帯から混む店ではないみたいで。

 店内の券売機でウリものの「太肉麺(1150円)」を注文。来るたびにちょろちょろ値上がりしていて、前回より50円値上がり。

 店のキャパシティーは非常にでかく、入口の近くにU字型カウンターが15席くらい。店奥に4人卓×5、2人卓×3。卓上にはコショウと一味。

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 スープは豚骨と鶏がらを合わせた白湯ですが、あっさりではなく、かといって極端にこってりでもなく、良い意味で中庸な、食べ手を選ばない味わい。それに若干渋みのあるマー油がアクセントを加えています。ただ終盤はややしょっぱく感じるようになり、飲み進むのはきついかと。また生キャベツなど後乗せの具が多いせいか、厳冬期にはスープが少々ぬるくなってしまうのが難。

 麺はやや太目のストレート麺。かつては堅くて生煮えじゃないの?と思わせるくらいだったような記憶がありますが、最近は堅いことは堅いけれども十分許容範囲内に収まっている感じに。なお博多ラーメンと同じノリで「かため」を注文する観光客が多いせいか、店内に「ふつう」=「一般的なかため」で、「かため」=「バリかたに近い」との貼り紙がありました。なお麺茹でに時間がかからないせいか、太肉麺はあっという間に出てきます。

 売り物の太肉(豚バラ肉の角煮)は味付けが濃くて、しかも甘めで。昔はもっと味が濃くて脂も多くて、そこを生キャベツが上手く中和してくれたような記憶がありますが、最近はこれまたこってり度は程よい範囲内に収まっており、その代わりに生キャベツがちょっと浮いた感じに。他に味付玉子半個、メンマ、茎ワカメ、わけぎ。
 
 都内でも食えるのになぜかわざわざ熊本本店で食べたくなる一杯です。

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【観戦記】25年第12節:浦和 1-0 広島 ~ 知らん間に浦和、強くなってね?

 前節横浜M戦は正直「相手が勝手にこけただけ」という試合内容でしたが、この試合で「浦和、ひょっとして強くなってね??」という実感をようやく持てました。下位に低迷していた頃とはまるで別のチームを見ているかのよう。

《スタメン》

 浦和はホーム5連戦の3戦目。国立での町田戦から中2日・中3日・中4日と続く連戦の最中でしたが、スコルジャの選択はまたしてもスタメン、サブとも前節と全く同じ。

 試合前の公開練習で中島とサンタナが練習に合流している様が確認され、試合前の会見ではスコルジャが「チアゴに関しては本日もフルでトレーニングをこなし、いい報告も聞いています。サンフレッチェ戦に間に合うと思われます」と語っていましたが、今はサンタナの復帰を急ぐ必要もないみたいで。

 一方広島は前節から東→菅、中野→井上とスタメン2枚入れ替え。

 広島は前目に故障者が続出しているようで、第4節横浜C戦でアルスランが負傷して長期離脱。第9節C大阪戦で新井が負傷。ACL2で没収試合の引き金となったジェルマンも第10節岡山戦で負傷。さらに昨季後半から出番が激減していた満田を放出する余裕をかまして、満を持して浦和から前田を移籍金を払ってまで獲得したところ、その前田が前節名古屋戦で永井の悪質なファウルを受けて負傷。

 アルスランの負傷についてスキッベ監督は「シーズンが始まる前に、協会やJリーグの方からプレーイングタイムを伸ばすということで、審判はファウルを流す傾向にあるということを話された。だが、そこはうまくいってないと思う」「日本のサッカーがこれだけ良くなって、これだけハードに、当たりも強くなっていく中で、審判がこのような流れになっているのは非常に残念です」と審判団を批判しまくっていました。

 それが伏線となったのか、前田の負傷については「イメージしていた以上に酷い審判のパフォーマンスでした。主審は3メートル前で見ていて、確実にレッドカードを出さないといけないファウルだった」「VARも10回以上は見ないといけないシーンですが、それでもそういう状況でした。フィールドの上で正確に判断するところで、日本のサッカーは遅れをとっていると思います」と試合後不満爆発。

 誰もがスキッベの怒りは至極ごもっともと思ったでしょうが、これが「審判員に対して不適切な発言」とみなされて、スキッベ監督は気の毒なことに2試合のベンチ入り停止と罰金20万円の処分を食らってしまいました。そのため、今節は迫井ヘッドコーチが指揮を執ることに。

 なお2018年には浦和のオリヴェイラ監督が名古屋戦後に「主審及び副審に対する侮辱又は公然の名誉毀損行為」に該当すると判断されて2試合のベンチ入り停止処分を食らっています。相手が共に名古屋戦だというのがいやはやなんとも・・・

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《試合展開》

 広島のフォーメーションはいつもの3-4-2-1でなく、FWはどう見てもジャーメイン&加藤の横並び2トップ。中盤の構成は川辺トップ下の3-4-1-2、ないし田中も前に出して井上アンカーの3-1-4-2のような布陣に見えました。

 この件については試合後当然記者から質問があり、迫田HCは「これまでのゲームは前めの選手の距離感が少し離れている部分があった。もう1個は得点を取るためにゴール前に人を増やすという意味でも、そういう形をとりました。つなぎめのところは前節に井上潮音が入って人と人との距離のつなぎめになってくれたので、そこをつなぎにしながら前に人を多く、距離感を近く、という狙いを持ってやっていきました。」と「距離感」というマジックワードを連発する回答に終始したので、この試合を見ただけではその狙いはよく判らず。

 また普段シャドーに入る中村を右WBに起用した狙いも、これまた迫田HCの説明は「距離感」に終始したので傍目には意味不明でした。

 ただこの広島の出方は想定外すぎて浦和は戸惑ったのか、立ち上がりは完全に広島ペース。浦和は良い形でボールが奪えず、何とかボールを奪っても広島のプレスがきつくて思うようにビルドアップも出来ないので、広島が敵陣でボールを保持する時間が長くなって得意のクロス攻撃の形を作り、CKも複数回取って攻勢に。

 しかし石原が試合後「いまは守備からリズムを作るという感じなので、持たれることは想定していて、去年もそういう展開でした。でも想定していたので落ち着いてやれていたし、いつか自分たちのチャンスや時間帯、流れが来るのは分かっていたので我慢してやれていました。」と語っているのに象徴されるように、浦和はこの苦しい時間帯を我慢できるようになった、昨年の対戦時のように序盤からボコボコにされてなんで失点しないのか不思議でならないような惨状には陥らず、大過なくやり過ごせるようになったのは大きな進歩でしょう。

 そして18分カウンターから渡邊→左サイドからサヴィオがクロス→グスタフソンがシュートとこの試合初めて良い形を作った辺りから試合は徐々に浦和ペースに。

 浦和が空いている選手にパスを回してチャンスメークする場面が目立ち出し、24分にはサイドチェンジからサヴィオ→松尾の決定機。さらに37分サヴィオCK→ボザのヘッドは惜しくもGK正面。

 41分には松尾浮き球縦パス→サヴィオがヘッドで落としたところに安居飛び込む、45分には渡邊スルーパスが松尾に通るといった広島ゴールに迫る場面がありましたが、最後の最後で広島守備陣に阻まれてシュートを撃ちきれず。44分西川ロングキックが松尾まで流れて、松尾がフリーの金子に展開する好機がありましたが、金子はなぜかシュートを撃たずに松尾に折り返してチャンスを潰してしまう場面にはさすがに呆れかえりましたが・・・

 劣勢に転じた広島も相変わらず何度かクロス攻撃の形は作っているものお、クロスは中で淡々とマリウスに弾き返されて決定機に至らず。52分浦和の自陣でのスローインを奪って田中スルーパス→川辺の決定機を作りましたが、川辺にマリウスが寄せているのが効いたのか、川辺のシュートは僅かに枠外。

 また運が悪いことにその直後に右CB塩谷が故障。やむなく広島は55分菅→東、塩谷→中野と交代。

 そして57分広島CKのチャンスから浦和のロングカウンターが炸裂。自陣深い位置で中村のパスをサヴィオカットしたのを契機に、サヴィオは追いすがる中村を振り切って右サイドを激走。そしてサヴィオのパスを受けた金子がGKも交わして浦和移籍後初ゴール!!サヴィオ、渡邊、金子と3選手が長い距離を走り、しかも長い距離を走った後に高精度のパスを出せるサヴィオも見事なら、冷静にGKを交わしてきっちりゴールに流し込める金子も見事。

 その後63分田中の後方からのファウルを受けた渡邊が激怒するなど、木村主審の不安定極まりないレフェリングのために試合は荒れ気味に。スキッベの怒りは至極もっともと思いますが、広島は後方からのタックルこそ少ないものの、手を使うファウルが結構多くてなあ・・・そしてそれを悉く不問に付すJリーグの審判団・・・

 64分FKからボザヘッドは大迫が辛うじてセーブ。66分カウンターからサヴィオ→松尾の決定機も大迫セーブと浦和は追加点が取れず。

 76分サヴィオ→原口、金子→関根と代えて逃げ切り態勢に入ったところまでは良かったものの、石原が足を攣ってしまい、82分石原→松本と代えて関根を右SBへ転用した辺りから急激に雲行きが怪しくなり。最終ラインが下がって相手の攻勢を許してしまういつもの終盤の試合展開に。

 そしてスコルジャは最後に二田&長倉を投入。共に相手に「追加点を取りに行く」という姿勢を見せて脅威を与えながら時間を潰すという、前目の逃げ切り役として完璧な仕事を果たしてくれました。試合終了間際には佐々木クロス→ファーでジャーメインヘッドという危ない場面がありましたが、ヘディングシュートが緩いのが幸いしてゴールマウスをカバーしていたボザが難なくクリアして試合終了。

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《総評》

 DAZNのスタッツだと、シュート数9対12(うち枠内6対7)、ボール支配率48%対52%、ゴール期待値は0.86と奇しくも全く同じで、スタッツ上は全くの互角、むしろ広島が心持ち優勢にすら見えますが、個人的な感想は浦和の完勝。

 浦和はセットプレーでボザに2度決定機があり、さらに流れの中からも何度も良い形を作っていたのに対し、広島の攻撃は総じて手詰まり感が著しく、52分川辺くらいしか良い形を作れていなかったかと。広島のクロス攻撃はマリウスに迎撃され、縦パスで浦和最終ライン裏を狙ったところで結局ボザにカバーされて良い形は作れずじまい。

 前目の選手に故障が多発しているせいか、ジャーメインや加藤を巧く使ってくれる選手がおらず、両名とも、特に「浦和絶対殺すマン」の加藤は終始消えていました。これはフォーメーションを弄ったところでどうにもならないでしょうし、中村の右WB転用も「策士策に溺れる」感がありありで意味不明のまま終わりました。

 ただこの試合で怖かったのは安居といい、長沼といい、西川といい、浦和が結構致命傷になりかねない自爆ボタンを押しまくっていたこと。この件については試合後スコルジャも「ゾーン1でのミスが多すぎたと思います。本日の試合でよくなかった点を挙げるとしたら、トップ3に入ると思います。」とはっきり認めています。

 川辺の決定機も自陣でのスローインを奪われるというトホホな場面からでしたし、最後の危ない場面も原口の意味不明なサイドチェンジが発端になっていました。

 とはいえ、前節横浜M戦は正直「相手が勝手にこけただけ」という試合内容でしたが、この試合で「浦和、ひょっとして強くなってね??」という実感をようやく持てました。前プレとミドルゾーンでの守備ブロック形成の使い分け然り、攻守の切り替えの速さ然り、球際での強さ然り、最終ラインの盤石さ然り、アホほど決定機を作れるようになったセットプレー然り、そしてカウンターの切れ味然り、下位に低迷していた頃とはまるで別のチームを見ているかのよう。

 これで浦和はなんだかんだとリーグ戦4連勝。アウェー京都戦での渡邊負傷を契機に遠回りはしましたが、ようやくスコルジャのチームチーム再建が軌道に乗ったようです。

 それにしても後半はどう見てもサヴィオCF、松尾左SHでしたが、あれはどういう意図だったんだろう???

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《選手評等》

・ようやく浦和で一点取れた金子。試合後の会見で何度も「焦りがあった」と繰り返し語っていて、ずっとスタメン起用されながらも前目の選手でありながら点が取れていないことを相当気に病んでいた模様。44分の決定機逸なんてメンタルがやられているとしか思えなかったからなぁ・・・ただ得点してすっかり気楽になったのか、その後のプレーは何か知らんけどキレが増してて、ここで予定の交代を発動するのはもったいなかった気も。

・スコルジャやチームメイトがフリーダムすぎるサヴィオの使い方に、そしてサヴィオが松尾らと呼応してのプレスのかけ方等スコルジャのやり方に慣れてきた今月はついにサヴィオの魔力が全開放!!サヴィオに広島が複数人でプレスをかけたところで、サヴィオが個人技で交わしてしまう。そして当然ながら浦和にはどフリーの選手が生まれているので、そこへサヴィオが展開。そんな場面が前半半ばから続出しました。得点場面の激走&高精度パスはもちろん、随所でJリーグでは飛びぬけた感のあるスーペルなプレーを披露。いやはや恐れ入りました。

・リードしている時は「カウンターのチャンスになりそうな時でも無理せずにいったん落ち着いてボールを回すことでチーム内で意思統一できている」と思っていたのに、原口だけはどうもよく判ってないみたいで・・・スコルジャはいつ原口を見切るのかなぁ・・・

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-----松尾-----
サヴィオ---渡邊---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
57分 金子

(交代)
76分 サヴィオ→原口
76分 金子→関根
82分 石原→松本(松本右SH、関根右SBへ)
90+1分 渡邊→長倉
90+1分 松尾→二田

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---ジャメ--加藤---
-----川辺-----
菅--井上--田中-中村
-佐々木-荒木--塩谷-
-----大迫-----

(交代)
55分 菅→東
55分 塩谷→中野
79分 井上→越道
82分 川辺→松本
82分 加藤→井上

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2025.04.25

マルカンビル大食堂@花巻 ~ ナポリかつ

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 東北本線花巻駅から徒歩15分くらい。空洞化が顕著な商店街の一角にあった「マルカン百貨店」の6階にある展望大食堂を、百貨店創業当時からの味、内装、食器、雰囲気を「可能な限りそのまま残す」をコンセプトに株式会社上町家守舎が運営し、地元で絶大な人気を集めています。

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 デパートの昔の大食堂のノリそのまんま、ここは前払い食券制。食券売り場の前には和・洋・中なんでもありのどでかいサンプルの数々!! 今回はここの人気メニューらしい「ナポリかつ(1180円)」を注文。食券を買って着席すると係員がやって来て食券を渡します。

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 往訪時は11時半くらいで窓側の席があらかた埋まるくらいの客入りでしたが、街を歩いている人なんてほとんどいないのに、車でどこからともなく客がわらわらやってきて、退店時には食券売り場前に行列が!!しかも客層が非常に幅広く、家族連れや子連れ、カップル、ママ友、老夫婦、さらにはスーツ姿で休んでる方も。寂れた街中でファミレス代わりに利用されているのかも。

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 箸立てが往年のデパートの大食堂の雰囲気の演出に一役買っています。

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 「ナポリかつ」はナポリタン&トンカツ&サラダの盛り合わせ。長崎名物「トルコライス」に似ていますが、トンカツの下にご飯がないので量的には見た目ほど多くありません。トンカツも値段から想像できる通り厚みがありませんし。それでも超ハイカロリーなのは否めませんが。

 メインのナポリタンの麺は心持ち太めかつやや柔らかめの仕上がり。そしてケチャップまみれ、油まみれで食後には口まわりがベタベタになりそう。良くも悪くも昭和感満載の一品でした。

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2025.04.24

富士屋@岡山 ~ 中華そば

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 岡山駅西口から徒歩5分ほど。昔はいかにも駅裏然としていた岡山駅西口も再開発が進み、かつしょちゅつ名前が変わるスタジアムが出来たあたりからすっかり様変わりしましたが、「富士屋」のある裏通り界隈には依然下町っぽい香りが漂っています。富士屋の前には同じく岡山ラーメンの老舗として知られる「浅月」も。

 ここに来るのはなんと14年ぶり。前回来たのは丸亀で天皇杯を観戦した帰りでした。先客ゼロ、後客4。

 券売機はなく、卓上のメニューを見て「中華そば(830円)」を注文。「ネギ多め無料」とあったのネギで多めにしてもらいました。

 大昔のメニューは「中華そば」にトッピングでバリエーションを付けているだけでしたが、今は他に「担々麺」を用意。

 店内は結構奥行きがあって縦長カウンター3+3席と4人卓×2と2人卓×2、さらに小上がりに4人卓×3。卓上にはコショウと一味のみ。

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 最近はいかにもスープをけちったような口が狭くて底が深い丼で出す店が少なくありませんが、ここは逆にかなり広口。こんなになみなみとスープを注いで出してくれる店は最近珍しいかも。

 表面に脂が浮いていますが気になるほどではなく、超あっさり醤油味。見た目は古典的な東京醤油ラーメンと似ていなくもないのですが、豚骨の旨味が強く出ている辺りが全然違うかと。またかえしもやや甘めですが、それが無意味にでしゃばらない辺りが気に入りました。

 麺は細麺ほぼストレートタイプで水気が少なそうな少々ごわついた食感が特徴。スープとの相性、絡み具合はは文句なし。

 バラ肉チャーシューは濃いめの煮込み加減。値段の割には枚数が多いのも嬉しいところ。他に刻み青ネギ、メンマ

 さすが老舗。安心安定の一杯でした。

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2025.04.23

みつ葉@浦和 ~ 塩らーめん

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 産業道路「原山交差点」を東へ入ってすぐ。浦和駅からは結構距離がありますが、浦和駒場スタジアムを知っている方なら判りやすいかも。11時開店10分前に到着したところ先客ゼロでしたが、開店までに後客4。しかし開店後は後続なし。

 店内のタッチパネル式券売機で「塩らーめん(900円)」を注文。

 メニューは他に醤油らーめん、まぜそば、辛まぜそば、カレーまぜそば、背油まぜそばなど。タッチパネル式券売機はメニューを一覧しにくいので、表にメニューが貼ってありました。

 店内はL字型カウンター8席。卓上には酢、一味、ミックスペッパー。

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 スープは魚介系ベースでしょうか。自分の好みよりは若干塩だれが煩いもののしょっぱいと感じるほどではなく、出汁の旨味をかき消すほどでもないので、ついついぐいぐいと飲み進んでしまいました。

 麺はストレート中細タイプ。見た目と違って案外噛み応えが強く、それでいてスープとの相性、絡み具合は文句なし。

 穂先メンマは甘めの味付けて意表を突かれました。他に薄切りチャーシュー、ナルト、刻み青ネギ。

 店主は川口を中心に多店舗展開している葵グループの出身だそうで、葵の塩らーめんに強い影響を受けている気もしますが、基本住宅地でラーメン屋が少ないこのエリアではぶっちぎりの出来でしょう。

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2025.04.22

バターチキンカレー@吉野家

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 吉野家が2025年4月10日より期間限定販売中の「バターチキンカレー(677円)」を「大盛(+55円)」で試食。これは新商品ではなく、昨年5月にも試食済。

 単なる再販に過ぎないためか、店の内外にバターチキンカレーのポスター類が全くないどころか、注文用のタッチパネルにすらバターチキンカレーを積極的に売り出しているものを示すものは一切ありませんでした。

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 「バターチキンカレー」は「チキンの旨味、トマトの酸味、乳製品のコクをバランス良く合わせたカレーです。フェヌグリークというスパイスを加え、爽やかさと甘さが共存するエキゾチックな香りを演出しました。コク深くまろやかな味わいのカレーは旨味・酸味のバランスが良く、食後もすっきりとして後を引きません。一口食べると思わず南国のリゾートの風景が思い浮かぶ、暑い日にぴったりの味わいです」というのが吉野家のウリ文句。

 「フェヌグリークというスパイス」はあまり聞きなれませんが、食べている最中はさほど辛く感じないのに食後にかなり辛さが尾を引くタイプ。一方「乳製品のコク」は良くも悪くも感じられず、バターカレーにありがちな脂っぽさ、バター臭さは皆無。

 そしてカレーそのものは悪くはないのですが、やはり「チキン」で勝負するのはかなり無理がありましょう。牛丼業界のカレーではぶっちぎりの実績を誇る松屋の「ごろチキ」と比べるとチキンの質はともかく量で完敗。相手のストロングポイントで真っ向勝負するのは依然として時期尚早かと。バターカレー自体は悪くないだけに、トッピングを変えて再チャレンジしてほしいものです。

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2025.04.21

牛焼肉ピリ辛炒め定食@松屋

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 松屋が2025年4月15日より期間限定販売中の「牛焼肉ピリ辛炒め定食(890円)」を試食。廉価版の「牛焼肉ピリ辛炒め丼(690円)」も併売。人気の「牛焼肉」の新作という位置づけらしく、しかもわざわざ「松屋の焼肉新定番!第1弾!」と謳っているので、今後微妙に味を変えた「牛焼肉」が続々発売されるのでしょう。

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 「牛焼肉ピリ辛炒め」は「定番の牛焼肉、シャキシャキとした食感の自社工場で作り上げた富士山キムチ、目にも鮮やかな緑色のニンニクの芽、甘みのある玉ねぎなどの具材に、ラー油の風味と、韓国産コチュジャンが効いた松屋特製の旨辛ビビンダレを絡めた逸品です。」というのが松屋のウリ文句。

 ウリ文句は饒舌ですが、残念ながら牛焼肉の量が少ないような・・・玉ねぎでめっちゃかさ増ししている感がありあり。そして少量の牛焼肉でもご飯が進むようにとかなり濃いめの味付け。松屋特製の旨辛ビビンダレががっつり効いている上にラー油やキムチまで加わっているので、辛さは「ピリ辛」を通り越してる気も。そしてかなり脂っぽい。

 それはともかく、焼き加減が結構アバウトで肉が硬くなっているどころか焦げているのも少々。松屋の店員のクオリティで焼肉を出すのは限界があるのかなぁ・・・個人的には松屋の焼肉系定食は概してあまり評価していないのですが、今回もその評価を覆すには至らず。

 ただたまたま往訪した店の「番号呼び出しシステム」が倒れていて、店員が総じてパニクり気味だったのは気の毒でした。

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【観戦記】25年第11節:浦和 3-1 横浜M ~ 解任ブーストなんて無かった・・・

 攻守とも不出来な相手に助けられた感は否めませんが、チームの出来の差をきっちりスコアに反映させて勝つのって浦和はなかなか出来なかったので良しとしましょう。

《スタメン》

 共に前節から中3日の一戦。浦和は「勝っているチームは弄らない」と言わんばかりにスタメン、ベンチともまたしても前節と全て同じ。

 試合前会見でスコルジャは「選手の疲労に関してはメディカルスタッフ、フィジカルコーチからの報告を待っているところです。明日、最後のトレーニングを行った上で最終的に先発メンバーを決めたいと思っています」と語っていましたが、メディカル的に問題がなければ同じメンバーを使いたいというニュアンスが滲み出ていたので案の定といったところ。

 一方横浜Mは試合前々日(4/18)に突如ホーランド監督を解任。目先はキスノーボヘッドコーチが暫定的にチームの指揮を執ることに。ホーランド氏が監督としてはあまりにも経験不足だったのが極度の成績不振(11試合を終えて1勝5分5敗の勝ち点8で17位)の主因のようですが、ホーランド監督の守備重視スタイルに反発したアンデルソン・ロペスが公然と反旗を翻すなど、外部からは伺い知れない闇の部分も多々あるようです。

 突然監督が代わってしまったので横浜Mの出方が判りづらかったのですが、横浜Mのスタメンは前節から井上→宮市、ヤンマテ→ロペスの2枚入れ替えのみと、意外なくらい小幅な入れ替えに留まりました。

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《試合展開》

 試合開始早々ハイボールの競り合いで長沼と頭同士でぶつかってしまった宮市が脳震盪を起こしてしまい、宮市を下手に動かせないせいか長いタイムラグを経て6分になって横浜Mはやむなくヤンマテウスを投入。

 浦和は相手の出方がわからないためか、ミドルゾーンに守備ブロックを作りながら多分に様子見っぽい感じで試合に入ってしまい、最初に決定機を作ったのは横浜M。10分サヴィオ安易にヒールパスを試みてボールロストしたのを契機に、右サイドからヤンマテウスがクロス→ファーで遠野が合わせる決定機を作られてしまいましたが、ここは西川がセーブ。

 しかし、その後はやや浦和がボールを握る時間が長くなる形で時間が経過。横浜Mはどうもハイプレス&ハイラインを志向しているっぽいのですが、いかんせんロペスがたいして動かないのでそこが出口となってプレスは全くかからず、リトリート守備を余儀なくされる場面が目立ちました。

 しかも浦和はグスタフソンがフリーになる場面が多いこともあって、グスタフソンからのサイドへの散らしのパスから横浜Mを自陣に押し込む時間帯が長くなったものの、ラストパスが合わなかったり、肝心なところでシュートをブロックされたり(21分グスタフソン→渡邊→松尾のシンプルな攻めは諏訪間が、31分石原→安居がいずれもシュートブロック)とGKを脅かすような場面は作れませんでした。

 また浦和は徐々にプレスをかける位置を上げてはいたものの、こちらもハマり切らずにカウンターを喰らいかかる場面がちらほら。ただ浦和は案外攻→守の切り替えが相手よりも早くて大過には至らず。

 共にお疲れっぽい低調な内容のままスコアレスでの折り返しの気配濃厚でしたが、前半終了間際に渡邊が好位置でファウルゲット。そこで得たFKをサヴィオが直接ぶち込んで浦和先制!!GK朴がボールとは逆の方向に飛んでいるのが不思議でしたが、横浜Mの壁の前に立っている浦和の選手達がボールの軌道とは何の関係もなく、サヴィオが蹴ると同時に一斉にボールを避けるかのようにお辞儀をしているのに朴が騙されたのかもしれません。

 ヘイ!サヴィオ!鰻食う浦和!! ヘイ!サヴィオ!鰻食う浦和!!

 前半で横浜Mのビルドアップが相当怪しいと思ったのか、スコルジャはハーフタイムに「さらにハイプレスをかけて2点目を取りに行こう』という指示を出したようで、後半になると一転して突如深追いを敢行。

 これが奏功して、渡邊の深追いがCB諏訪間のクリアミスを誘い、こぼれ玉を渡邊が押し込んで追加点。諏訪間は筑波大在学中の特別指定選手(なお2025年3月6日に筑波大学蹴球部を退部して、現在は横浜Mとプロ契約を締結しているとのご指摘をいただきました。)で、大黒柱のキニョーネスの故障を受けてスタメン起用されているようですが、こんな形で経験不足を露呈。それ以前に右SB松原がプレスを受けかねない諏訪間にスローインを入れる必要があったのかどうか?

 その後も浦和のハイプレスは猛威を奮い、51分には珍しくGK朴のパスミスを誘発してサヴィオがシュート。54分には高い位置でデンからボールを奪ってボックス内に突入した松尾がシュートを放ちましたが僅かに枠外。

 しかし59分ボール奪取に前に出た長沼が横浜Mの素早いスローインで定位置に戻り切れない隙をヤンマテウスに突かれ、マリウスが左サイドに吊りだされた穴をグスタフソンが埋める等守備ブロックが順繰りに破綻してしまって、植中のポストプレーから山根がゴール。

 横浜Mはここぞとばかりに60分クルード→渡辺、永戸→加藤と2枚替え。一方浦和は65分金子→松本、サヴィオ→原口、75分渡邊→関根と代えてプレスの開始位置を下げて元のミドルゾーンでの守備ブロック形成に切り替えたものの、相手にプレスがかからない状態でただ引いて守っているだけになってしまい、タコ殴りの憂き目に合ってしまうお約束の終盤の流れに。横浜Mは77分遠野→エウベル、ロペス→天野と代えて大攻勢。

 83分に松尾に代えて二田を投入した直後、右サイドからヤンマテウスがクロス→ファーでエウベル折り返しに植中が詰める超決定機を作られたものの、植中のシュートはなぜか枠を逸れて命拾い。

 そして二田投入はそれなりに効果があって、この辺から浦和もようやく最終ラインを上げられるように。

 88分にはCKからの流れでこぼれ玉を拾った松本のパスを受けた原口が対面のヤンマテウスを何ら苦にすることなくクロス→ファーでボザがどフリーでヘッドで合わせて3点目を取って事実上勝負あり。ヤンマテウスはお疲れなのかほとんど守備になっていませんし、それ以上に横浜M守備陣が全員ボールウォッチャーになっていてボザを誰一人見ていない惨状・・・

 それでも横浜Mは試合を捨てず、90分には浦和守備陣が自陣でクリアしきれずに変にドタバタして失点と思われる場面もありましたが、ここはオフサイドに救われてそのまま試合終了。

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《総評》

 試合後のDAZNのスタッツではシュート数11対11、うち枠内8対4、ゴール期待値1.42対1.47。ボックス内からのシュート数も似たようなもので、最終スコアほどスタッフには差がありませんでした。

 試合後スコルジャが「本日はあまりにも簡単にチャンスを作られてしまったところがありました。」と反省するように、相手を綺麗に崩した決定機は横浜Mのほうが多かったくらいなので、試合内容的には引き分けで終わるのが妥当だったのかもしれません。84分植中のシュートなんて決まらないほうが不思議でしたし。

 さらに言えば伝統的にチーム状態が悪い相手、連敗中の相手にうっかり勝ち点3を与えてしまいがちな浦和なので、その悪しき伝統に則れば逆転負けを食らっていても何の不思議もなかったのかもしれません。

 しかし「決して良くはなかった試合で勝ち点3をちゃんと掴んだ。チーム状態の差を最終スコアにそのまんま反映できた」という意味で浦和は悪しき伝統を打ち破って一歩前に進んだと率直に評価してもいいでしょう。

 ただ浦和が勝ち点3を拾えたのは肝心なところで横浜Mが致命的なミスを連発してくれたことが主因だったのも確か。1点目の朴の不可解な挙動といい、2点目の諏訪間といい、3点目の全員ボールウォッチャー状態といい、横浜Mには「いくら点取っても一緒や!!!」としか言いようがない残念なプレーが守備面で相次ぎました。

 ホーランド前監督は守備の再整備を期待されて就任したようですが、それが結実することなく最後はただのバカ試合製造機になってしまってあえなくクビに。ビルドアップ能力が劇的に劣化しているのも昨年あたりから顕著。こういった体質はキスノーボヘッドコーチには時間がなさ過ぎてどうにもならなかったようです。

 さらにホーランド前監督に公然と反旗を翻し、それが原因で清水戦でベンチ外になったと噂されるるアンデルソン・ロペスをキスノーボヘッドコーチがあっさりスタメンに戻したのも(所詮他人事ですが)チームの規律維持の観点から気になるところ。

 悪いことにロペスは試合後「4カ月、何も変わらない。監督が解任されても同じ戦術。前線のブラジル人を同時に使うこともなかった。このままサウジアラビアに行ったら恥をかく。リーグ戦も降格してしまう」と吠えまくっていて、もうどうにもならなさそう。

 そんな残念な相手に、スコルジャは「サヴィオ・凌磨・佑介の連係」を重視し、「7日間で非常に高い強度の試合が3試合続いていましたが、スタメンを代えないというリスクを冒して」試合に臨んだ賭けに勝って、ヘロヘロが顕在化するまでに2点取って勝ちパターンに。

 当然ながら5月まで中2日、中3日の連戦が続く中でスタメン完全固定なんて出来るわけがないので、「スタメン完全固定」で目先の勝ち点を積みに行ったツケをどこかで払う羽目になるのかもしれません。どこかでスタメンローテーションモードに移行した時の浦和の出来、現状「代えれば代えるほど悪くなりがち」なところがどこまで修正されるか気になります。

 この試合も「代えれば代えるほど悪くなりがち」な状況はなんら変らず、終盤最終ラインが下がってタコ殴りの憂き目に遭ってしまいましたが、交代選手の中で大収穫だったのが二田。スコルジャの「より高い位置でプレスをかけて、自陣のゴールから遠い位置で守る」との指示を受けて、ヘロヘロの松尾に代わって横浜M最終ラインへのプレッシングを再起動された働きは実に見事でした。

 またSHに置くと暴走して守備ブロックに穴を開けがちな関根もトップ下に置いて二田と共にプレッシング要員にしたほうがまだマシ。これも「良かった探し」のうちに入れていいでしょう。右SHの守備固めに大久保が起用されないのは故障明けでコンディションが万全でないかららしいですし。

 3連勝した浦和は1試合消化が多い暫定順位ながら4位に浮上。横浜Mはついに最下位に沈んでしまいましたが、いかんせん超団子レースなのが今季のJ1。この両チームの順位は先月末には大差なかったんだよなぁ・・・(遠い目)

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《選手評等》

・この試合もフル出場のグスタフソン。グスタフソンは総走行距離はこそ長いけれどもどスプリント回数は少ないから、案外連戦に強いのかな?? スクランブル発進で「アフターバーナー」多用してアホみたいに燃料を消費してしまう迎撃機とは真逆のタイプみたいな。おまけに今日は相手のプレスがユルユルでお仕事しやすそうでしたし。

・今日はさすがにお疲れで渡邊も安居も出来は良くなかったと思いましたが、代わってスタメン起用されない松本はちょっと不憫。「勝っているチームは弄らない」鉄則に則ったチームが勝っているので文句も言えないでしょうが。

・京都戦で初めてまとまった時間をもらった長倉を見て「こいつは松尾の代わりにはならんな?」と個人的には思っていましたが、スコルジャの感想も同じだったみたいで。

・試合終了後にそのままクールダウンに引き上げたい選手もいれば、サポーターと共に"We are Diamonds"を歌いたい選手もいるようで。現状なし崩し的に後者に引きずられているようですが、どうなんだろう?前者を重んじてキャプテン関根が「今日は下がるぞ!!!」ってチームメイトを促して、あとで関根がゴール裏にちょこんと「今日はスマン!」とペコリすれば済むと思うんだがなぁ・・・でも関根にそこまでの余裕がないんやろうなぁ・・・

・浦和が最後に4回目、かつ6人目の選手交代を敢行。宮市の脳震盪交代で浦和にも交代枠が一つ増えるのは判っていましたが、回数も人数も1つ多い交代だったのが試合後話題になりました。「脳震盪交代で一つ増えた枠は試合中どこで使っても良い」というのが今回得た知見で、浦和は75分渡邊→関根の交代がそれに相当。これを除くと他は3回かつ5人の交代なので何の問題もありませんでした。ちなみに脳震盪による交代の場合は交代カードの色が違うそうです!!

・暫定的にチームの指揮を執ることになったキスノーボヘッドコーチは暫定監督という位置づけでなく、横浜Mは別途新監督を探しているとのこと。堀監督を更迭した後の「第一次大槻」と全く同じ位置づけで、どこもかしも「一度浦和が通ってきた道」を歩むもんですなぁ・・・「浦和笑うな 行く道だ」

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-----松尾-----
サヴィオ---渡邊---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
45+8分 サヴィオ
46分 渡邊
88分 ボザ

(交代)
64分 金子→松本(松本トップ下、渡邊右SH)
64分 サヴィオ→原口
75分 渡邊→関根(横浜Mの脳震盪交代による追加枠での交代)
83分 松尾→二田
90分 長沼→大久保
90分 安居→荻原(荻原左SB、松本CH、関根トップ下、大久保右SH)

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-----アンロペ-----
遠野---植中---宮市
---山根--ジャン---
永戸-諏訪間-デン-松原
-----朴------

(得点)
59分 山根

(交代)
6分  宮市→マテウス(脳震盪による交代)
60分 クルード→渡辺
60分 永戸→加藤
77分 遠野→エウベル
77分 ロペス→天野

 

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2025.04.20

住よし JR名古屋駅3・4番ホーム店 ~ かき揚げきしめん

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 名古屋駅在来線3・4番ホームの「住よし」を再訪。3・4番ホームは上りの普通列車が主に使用するホームで、新快速の発着するホームよりは明らかに空いています。おまけに店は短い普通車両が止まる位置からかなり離れているので、概して店は空いているのも利点に上げていいかも。店内は10人くらい入れるL字型カウンターだけ。

 注文したのは「かき揚げきしめん(660円)」。食券を渡すと一応きしめんor蕎麦を聞かれます。場所がら客は地元民がほとんどで、実際自分から「きしめん」という客はいませんでした。

 新幹線ホームを含めて名古屋駅構内に数多あるきしめん店の中でここが一番美味いという都市伝説があって、その理由はこの店は揚げたての天ぷらを載せてもらえるからで、他店はこの店で揚げたものを使っているからだそうです。

 今回たまたま袋入りのかき揚げが棚の上にぎっしり積まれている現場を目撃。食べている最中にかき揚げは何処かへと運ばれてしまい、退店時にはきれいさっぱり無くなっていました。

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 運よくかき揚げを大量生産している時間帯に飛び込んだため、かき揚げは立ち食い店とは思えないレベルで小エビのサクサクした食感が楽しめて嬉しいのなんの。もちろん食後の胃もたれ感なんて皆無。

 またつゆは節系の出汁が強く効いている上にさらに鰹節を乗せているので、その香りが食欲をそそります。きしめんはつるつるした口当たりで、ぺらぺらの見た目の割にはコシもそれなりにしっかり。

 相変わらずちょっと小腹が空いたとか、夜に軽く一食というニーズを満たすには最適の一杯です。

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2025.04.19

ニュー柳屋食堂@美濃市 ~ とんちゃん焼ランチ

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 長良川鉄道美濃市駅から徒歩3分くらい。地方小都市の常で、何もかもが幹線道路沿いに移ってしまって駅前には何もなく、寂しいのなんの。

 12時過ぎに店に到着して外待ち2に接続。ただ店内を覗くとテーブルに空きがあるので不審に思ったのですが、店員が少ないので無理やり客を詰め込まないように運営しているのかも。

 屋号に「食堂」とありますが、実態は限りなく焼肉屋で、ランチメニューの中から「とんちゃん焼ランチ(1100円)」を注文。サラダ、フルーツ、たくあんと中京圏らしい赤だしの味噌汁付き。後払い。

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 店内はかなり油くさいというかコゲくさいといか、とにかく換気が良くないのが困りもの。

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 「とんちゃん」とは豚ホルモンとキャベツ、玉ねぎ、もやしなどを炒め合わせたもの。てっきり厨房で焼き上がったものを持ってくるものと思っていたところ、目の前の鉄板で店員が焼いてくれるのには意表を突かれました。ほとんどの客が「とんちゃん」を頼んでいて、それを焼く店員が一人しかいないので客を油臭い店内に無理に詰め込まないのか!!

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 豚ホルモンは特製の味噌だれに漬け込まれているようですが、炒めている最中、あるいは炒めあがった後にさらに何かぶっかける訳ではないので中京圏にしては意外なくらい薄味。豚ホルモンや野菜本来の旨味を存分に味わえる趣向ですが、味噌だれがどうしても焦げてしまうせいか、終盤は焦げの渋味が目立つ格好に。店内が少々焦げ臭いのはこのせいか・・・

 ご飯大盛り頼んでるオッサンもいました、デフォルトでも量多め。

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 食後はすぐ近くの名鉄旧美濃駅を見学。

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2025.04.18

今治焼豚玉子飯@松屋 西川口店

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 松屋フーズが愛媛県今治市に「松屋」と「松のや」の複合型店舗「今治片山店」を出店したことを記念して、4月15日から25日までの期間限定、かつ全国35店舗限定で発売中の「今治焼豚玉子飯(880円)」を試食。レアものな上に、たまたまその35店舗の中に比較的近い西川口店が入っていたので足を運ぶ気になりました。現地へ行って気づいたのですが、「今治辛焼豚玉子飯(980円)」も併売中。

 「今治焼豚玉子飯」は愛媛県今治市のご当地グルメで、現地では今治焼豚玉子飯の人気店「白楽天」で試食済

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 「スライスした焼豚に目玉焼きのハーモニー、焼豚の煮汁をベースに甘辛いしょうゆたれのトリプルパンチが魅力のB-1グランプリでゴールドグランプリを受賞したグルメです。」というのが松屋のウリ文句。

 白楽天で試食した際には滅茶苦茶甘ったるいという印象を受けましたが、やはりあれは地元の好みに合わせたためだったようで、松屋の「焼豚の煮汁をベースに甘辛いしょうゆたれ」は甘さはぐっと控えめ。作り手の問題なのか、タレがやや多すぎて若干しょっぱく思えるくらい。また振りかけられた黒胡椒が目立つ割にはあまりスパイシーな感じもせず。

 スライスした焼豚は若干パサつき加減ながら量が案外多いのは大いに結構。目玉焼きとの相性も文句なしですが、野菜類が全くないので飽きが来るのも早いかなぁ。

 甘さを抑えたのは個人的にはありがたいのですが、総じて期間限定&店舗限定らしい試作品っぽい出来で、完成度はあまり高くないかと。

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2025.04.17

【観戦記】25年第20節:浦和 2-1 京都 ~ 最適解を見出したスコルジャの反撃開始!!

 前回アウェー京都戦で「今季のチームの大黒柱」とスコルジャが考えていたであろう渡邊を削られてからしばらく浦和は迷走を余儀なくされましたが、ついにスコルジャは現有戦力の最適な組み合わせ、そして最適な運用方法を見出したようです。

《スタメン》

 浦和のCWC参戦に伴って前倒しで開催された第20節。浦和は前節町田戦から中二日だったので前節ベンチスタートだった松本のスタメン復帰等何名かスタメン入れ替えがあって当然と個人的には予想しました。

 ところがスコルジャの判断はなんとスタメンの変更なし!!おまけにベンチメンバーすら変更なく、「勝っているチームは弄らない」、いや弄らなさすぎるというものでした。

 一方京都は前節湘南戦から中3日と浦和よりは若干コンディション面で有利な立場にも関わらず、契約上浦和戦には出場できない宮本に代えてウィリアムを起用した他、福岡→ペドロ、平戸→米本、トゥーリオ→奥川とスタメン計4名を入れ替えました。

 この辺は当然試合後記者から質問があり、キジェ監督は「コンディションやフレッシュさを総合的に考えて」と答えていました。

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《試合展開》

 町田のようなロングボール主体に攻撃を組み立ててくるチーム相手にはかなり強いことが実証された感がある今季の浦和ですが、京都は典型的なハイプレス型。2月にアウェーで対戦した際には早い時間帯に渡邊がエリアスのラフプレーで負傷交代を余儀なくされてゲームプランが根底から覆ったこともあって、京都のハイプレスに抗しきれずに攻守ともいいところなく、相手の凡ミスに乗じて勝ち点1を持ち帰るのが精一杯でしたが、この試合ではその反省から十二分に京都対策を練った様子が伺われました。

 具体的には、守備面では清水戦辺りから垣間見られるように無闇やたらに敵陣深くまでプレスをかけに行くのを止めて、ミドルゾーンに守備ブロックを敷くことを基本しながらも、そこからメリハリをつけてプレスに出るようになったこと。

 攻撃面では浦和は無理にショートパスを繋ごうとせず、ロングボールを蹴りまくって京都の高い最終ライン裏を松尾が脅かし続けることで、京都のハイプレスを回避すると同時に京都の最終ラインを下げて守備ブロックを間延びさせる作戦を徹底しました。

 やたら走りまくるチームとやたら蹴りまくるチームの対戦になったので、ゲームはなかなか落ち着きませんでしたが、転機となったのが15分。サヴィオの縦パスで左サイドから松尾が裏抜け→ボックス内に突入した長沼のシュートが鈴木のハンドを誘発して御厨主審はいったんPKを宣告。しかしOFRの結果、PK取り消しに。

 ただ、この辺りから浦和が試合のペースを掴みだし、20分には西川のロングフィードをサヴィオがフリック→渡邊→松尾がシュートという町田戦の松尾ゴールと近似した良い形を作りましたが、松尾のシュートはやや力がなくてGK正面。

 そして24分サヴィオCKのこぼれ玉にいち早く反応した松尾のシュートがエリアス&太田の股を抜けてゴール!! これは偶然のゴールではなく、サヴィオCKを大外からスペースへ走り込んでくる松尾に合わせようという意図から生まれたように伺え、町田戦に続いて日頃のセットプレーの鍛錬が結実したものと言っていいでしょう。

 30分には右サイドから米本がどフリーでクロス→原がヘッドで落としたボールをエリアスシュートという決定機を作られてしまいましたが、ここは西川がセーブ。でもエリアスは石原を突き飛ばしてからシュートを撃っているんですなぁ・・・このファウルを取らない御厨主審に西川は激怒。

 とはいえ前半危なかったのはこの場面だけ。そこで京都は後半頭から佐藤→福田、米本→福岡の2枚替えを敢行。しかし浦和優勢の戦況は変わらず、48分金子が右サイドからカットインして枠内シュート。さらに48分グスタフソンが右サイドへ展開し、金子の折り返しにグスタフソン自ら飛び込むという珍しい形での決定機を作りましたが、角度が厳しくてシュートは僅かに枠外。

 劣勢を挽回したい京都はさらに54分間再三羽交い絞め芸を繰り出して、いつかは退場しそうだったペドロに替えて平戸を投入。そしてその直後福岡のスルーパスを契機に奥川→須貝と見事に左サイドから浦和守備陣を崩して最後はエリアスが同点弾。

 しかし浦和もすぐさま反撃。61分グスタフソンが安居とのパス交換を経て縦パス→渡邊の正面にはウィリアムがいましたが、その股を抜いたシュートがゴール右隅に決まって浦和があっさり京都を突き放しました。

 とはいえ、まだ残り時間が30分もあって中2日の浦和はここからが苦しむ羽目に。62分には渡邊→松本、金子→原口と渡邊のゴールが決まる直前に用意していた交代カードをそのまま切り、75分にはサヴィオ→関根、松尾→長倉と前目を全員代えて「やるべきことはやった」感を出したは良いものの、「代えれば代えるほど悪くなる」感も否めず、80分左サイドから須貝どフリーでクロス→アリエスがヘッドの決定機を作られてしまいましたが、幸いにも僅かに枠外。

 そこから5分ほど浦和はドン引きを余儀なくされて両サイドからクロス攻撃を喰らうしんどい時間帯、今季何度も繰り返された「終盤での失点パターン」に陥ってしまいましたが、そのクロスを守備陣が何とかヘッドで弾き返しまくって決定機は許さず。

 最後の最後はなぜか両チームがハイパントの蹴りあいになったのにはさすがに失笑を禁じえませんでした。時間を潰しながら陣地を回復したい浦和はともかく、なんて京都がハイパントを蹴っているのか訳が判りませんでしたが、そんな京都の失策にも助けられて浦和はなんとか逃げ切り勝ち。今季初めての連勝となりました。

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《総評》

 町田戦に続いて京都戦も良い内容で今季初の連勝。前回アウェー京都戦で「今季のチームの大黒柱」とスコルジャが考えていたであろう渡邊を削られてからしばらく浦和は迷走を余儀なくされましたが、ついにスコルジャは現有戦力の最適な組み合わせ、そして最適な運用方法を見出したようです。

 守っては盛んにハイプレスを仕掛けるも全くハマらずに空転しまくり。ようやくボールを奪い返してもビルドアップに困って仕方なくロングボールをサンタナ目掛けて放り込むもサンタナが全く収められないという、つい先日までの惨めな浦和の姿はどこへやら。サンタナの故障という偶然が生み出したかもしれない松尾の1トップ起用から全てが良いほうに転び始めました。

 極論すれば俊足の松尾が相手最終ライン裏を脅かしつづけて相手の守備ブロックを間延びさせることが全てを解決しているみたいな気も。補助線一本で全てを解決する幾何みたいなスコルジャ解法でした。

 町田ほどではありませんが、京都も3トップへのロングボールを多用しがちなチーム。そのロングボールに対して浦和は相手の守備ブロックが間延びして選手間の距離が浦和より長くなっているのを利用してセカンドボールの拾い合いで優位に立ちました。

 そして相手の網の目が緩んだことで個人技に長けるサヴィオやグスタフソンの力が一気に解放された感も。特に町田戦前の「スコルジャとの長談義」を経た後のグスタフソンの出来はそれまでとは完全に別人としかいいようがありません。相手が単騎でプレスに来たところで動じないどころかそれを逆用するかのような急所へのパスを連発。そしてそのグスタフソンの働きが前目の選手も「グスタフソンからボールが来る」ことを確信できるからこそ迷いなく走れるという良い流れを生んでいます。

 またこの試合は守備でも結構目立ちました。マリウスは当然ながらグスタフソンの長身が守備で活きるとは!!またこの試合も「スプリント回数は少ないのに総走行距離はチームNo.1」という「サボらないグスタフソン」らしいスタッツを叩き出しており、攻守両面でのグスタフソンの働きを数値面で裏付けています。

 松尾の1トップ起用は守備でも好循環を生んでいます。前述のように浦和は無闇やたらに敵陣深くまでプレスをかけに行くのを止めて、ミドルゾーンに守備ブロックを敷くことを基本しながらも、そこからメリハリをつけてプレスに出るようになっています。そして試合後の松尾の会見を読むと、そのメリハリをつけるスイッチャーを松尾が担っているのが効いているようです。この役割をサンタナは出来ないんでしょうなぁ・・・

 サンタナの悪口ばかりで恐縮ですが、ビハインドで終盤を迎えた時、あるいはそもそも浦和にボールを押し付けて引いて守るのを基本コンセプトとしているチームとの対戦となれば松尾が走るスペースがなくなるのは必定。そうなった時にサンタナが活躍してくれれば嬉しいかと。

 この試合の反省点はやはり最後ドン引きに陥ってしまったこと。スコルジャも「本日はアグレッシブなハイプレスが少し足りませんでした。もちろん、我々の狙いは町田戦のようにハイプレスをかけることですが、体力的な影響もあったと思います。」と、あえてドン引きで守った訳ではなく中2日から体力的に厳しくてやむを得ずドン引きになってしまったことを認めています。

 ただ問題は体力的には問題ないはずの途中投入の選手がイマイチなこと。特に両SH。それでも毎度毎度批判に晒されがちな原口がフィジカルの強さを活かしてそこそこ頑張っていたのに対し、関根は「やたら張り切って動き回って、本来の持ち場に穴をあけてしまう」愚を繰り返していたように伺えました。関根の空けた穴から須貝のクロス攻撃を浴びて同点に追いつかれていたら関根はもはやベンチ入りも難しくなっていたかと。そしてこの両SHを介護せざるを得ない松本が気の毒でなりませんでした。

 とはいえ福岡→町田→京都と続いた「パワハラ三連戦」は結局2勝1敗。おまけに試合中の怪我人は出なかったから上出来といっていいでしょう。負けた福岡戦もスコアレスドローが妥当な内容で悪くはありませんでしたし。この3連戦で現有戦力での最適な組み合わせとその活用法が判ったのはとにかく大収穫でした。

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《選手評等》

・狂人的ハイプレス&ファウルを厭わないアタック&ハイクロス攻撃と肉弾戦的要素てんこ盛りの相手に対して両SBが一歩も引かなかったのもこの試合の勝因に上げていいでしょう。もう「なんでこの両名が開幕時からスタメンではなかったのか?」と誰もが訝しくなるレベル。

・両SBとも守備は完璧な反面、攻撃には多くを期待できませんが、下手に攻撃参加してスペースを潰すよりも前のサヴィオや金子に好きなようにやらせたほうがマシなんでしょうなぁ。

・手を使うファウルに寛容すぎる御厨主審にはホトホト参りました。この傾向はなにも御厨主審に限った話ではなく、Jリーグ全体にその傾向が強いのが難儀なところ。CWCにJリーグの審判が選ばれない理由はそんなところから来ているのかも。

・「Jリーグの笛が変」なのはACL出場経験のあるチームならどこも判っているだと思いますが、京都には判らないでしょうなぁ・・・そしてその傾向を上手く利用して勝ち点を積み上げているようです。

・そんな御厨主審ですがが、微妙なプレーにPKの笛を吹いてからOFRに持って行ったのだけは良かったと思いました。PK臭いのが流されてVARも介入しない腹立たしさよりは全然マシ。

・またOFRではシュートが鈴木の腿に当たった後にさして広げてもいない手に当たっているように見えるので、PK取り消しも妥当でしょう。その前のシュート体勢に入った長沼を後方から須貝が削っているほうはどうなんだ?という気はしますが・・・

・この試合の埼スタはとにかく寒かった。昼間は長袖シャツだけで済むくらいの好天だったので、日没後の冷えに備えて厚めのパーカー一枚を念のため着こんで出かけたのですが、全然足りませんでした。もっとも「お寒い試合」ではなかったので、試合途中から寒さは気になりませんでしたが(苦笑)。

Kyoto2504001

-----松尾-----
サヴィオ---渡邊---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
24分 松尾
61分 渡邊

(交代)
62分 渡邊→松本
62分 金子→原口
75分 サヴィオ→関根
75分 松尾→長倉

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原----エリアス---奥川
--ペドロ----米本--
-----川崎-----
佐藤-鈴木-ウィリアム--須貝
-----太田-----


(得点)

55分 エリアス

(交代)
HT 佐藤→福田(福田右SB、須貝左SBへ)
HT 米本→福岡(福岡アンカー、川崎IHへ)
54分 ペドロ→平戸
63分 奥川→トゥーリオ
75分 原→コスタ

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2025.04.16

しぐれ煮温玉ライスセット@小諸そば

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 首都圏の立ち食い蕎麦チェーン店では一番好きな「小諸そば」。小諸そばは頻繁に期間限定メニューを出すのが特徴で、今回は2025年3月24日発売開始の「しぐれ煮」を試食。しぐれ煮がご飯に合うのは間違いないので、蕎麦単品ではなく「しぐれ煮温玉ライスセット(720円)」にしてみました。

 小諸そばは非常にメニューが多くて、ヘビーユーザーでなければタッチパネル式券売機からお目当てのメニューを見つけるのに少々骨が折れます。

 また往訪した今川橋店は純然たる立ち食い蕎麦屋ではなく、壁沿いや窓際にカウンターや小テーブルを用意してあり、むしろ立ち食いカウンターのほうが小さいくらい。主要顧客であるオッサン達の高齢化に対応したものでしょう。相変わらず刻みネギは卓上から取り放題。

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 「甘辛く煮た牛肉のコクと旨みがつゆに溶け込む今だけの特別な一杯。自家製温玉は牛肉に絡めて濃厚な味わいに」が小諸そばのウリ文句。

 しぐれ煮が予想以上に甘ったるくて、つゆまでかなり甘くなってしまったのには参りましたが、それ以上に参ったのはしぐれ煮の量が思ったより少なかったこと。

 これではご飯のおかずとしては完全に力不足。「しぐれ煮だけではしつこかろう」と思って味をマイルドにする目的で付けた温玉を付けたつもりだったのに、肝心のしぐれ煮の量が少ないがゆえに温玉は過剰な存在になり果ててしまいました。

 小諸そばでもハズレはあるということですなぁ・・・

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2025.04.15

親子丼@吉野家

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 吉野家が2025年4月10日より期間限定販売中の「親子丼(591円)」を試食。吉野家の親子丼は全くの新商品ではなく、3年前に試食済。なお今回は「から揚げ親子丼」を併売していますが、同商品は販売店が限られていて、往訪した川口駅東口店では扱っていませんでした。

 親子丼は注文を受けてから調理にかかるせいか、吉野家の丼ものにしては出来上がりに時間がかかります。

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 「たっぷりの特製たれと溶き玉子が、鶏肉、玉ねぎ、ご飯を抱きこむつゆだくの『親子丼』が期間限定で登場します。とろりなめらかな玉子、ふっくらジューシーな鶏肉、シャキっとした玉ねぎ、そして、全体を包み込む風味豊かな特製たれの味わいをお楽しみいただけます。」というのが吉野家のウリ文句。

 丼ものチェーン店の親子丼では圧倒的に先行している「なか卯」の親子丼を相当研究した結果なのでしょう。吉野家の親子丼も結構美味い。特に玉子のふわふわ、とろとろ感はなかなかの出来!!
 
 ただなか卯の親子丼と比べると親でも子でもない、ただの他人である「玉ねぎ」の量が多いような気がしました。そしてそれを覆い隠すかのように特製たれをがっつり効かせてなか卯より濃い味に仕上がっているような気がしました。

 従って個人的な好みとしてはなか卯のほうが上と思いましたが、なか卯よりも吉野家は店舗数が多くて割と近所にあるのが強み。期間限定販売なのが残念ですが、十分再訪に値する出来だと思いました。

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2025.04.14

【DAZN観戦記】25年第10節:町田 0-2 浦和 ~ やれば出来るじゃないか!! 

 スタメン選考からデザインされたセットプレー、対町田の守備、カウンター主体の攻撃、ボールを握りながらの逃げ切りとやとやることなすことすべてが順回転して町田にほぼ何もやらせない完勝でした。

《スタメン》

 浦和は前節福岡戦からサンタナ→サヴィオ、松本→グスタフソンとスタメン2名入れ替え。公開練習時に別メニューと伝えられていたサンタナはいきなりベンチ外に。またグスタフソンがスタメン復帰した代わりにベンチスタートになったのが松本なのには驚きました。

 サブは早川が外れて、荻原と大久保がベンチ入り。

 町田はルヴァン杯甲府戦から中3日ですが、ルヴァン杯ではその前のリーグ戦川崎戦からGKを含めて7名ものスタメンを入れ替える大胆なターンオーバーを敢行しており、リーグ戦川崎戦との比較では仙頭→白崎の入れ替えのみ。3連闘になっているのは下田・林・岡村の3名。

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《試合展開》

 立ち上がりの浦和はさほど前からプレスに行かず、ミドルゾーンで守備ブロックを敷いて防戦。必然的に町田のロングボール攻撃&相馬からのクロス攻撃に悩まされる羽目になりましたが、浦和守備陣が中央で淡々と弾き返して防戦。11分に左サイドからの中山クロスに対して西川のクリアが短くてこぼれ玉を拾った林にヘディングシュートを撃たれてしまいましたが、ここはゴール前のカバーに入ったマリウスがクリアして事なきを得ました。

 浦和もカウンターで反撃に転じ、14分には渡邊→金子のクロスが中で松尾に合いかかる良い形。そして15分金子のショートコーナーからマテウスのクロスをマリウスが左足アウトサイドでゴールマウスに流し込むような形で浦和先制。マリウスが昌子の前にフリーで走り込んだ時点で勝負あり。

 いかにも浦和が事前に仕込みに仕込んだようなデザインされたショートコーナーによる得点でした。CKからの得点が多くはない浦和ですが、過去の試合でもサインプレーらしきものはまま見られており、この試合でようやく練習の成果が実りました。

 それでも相変わらず相馬のクロス攻撃は厄介で、25分には相馬クロス→西村ヘッドでヒヤリ。ただ先制した浦和はプレスをかけにゆく位置を立ち上がりよりは前目に設定し直したのが奏功した上に、町田がロングボールをオセフンに当てた後の浦和守備陣の寄せが速くてセカンドボールの回収合戦で優位に立ち、町田に好きなようにはやらせず。

 そして次第に浦和がカウンターで決定機を量産。

 26分サヴィオが落としたボールへの下田の緩慢な対応に乗じて渡邊が高い位置でボールを奪ってそのままボックス内に突入するもシュートはわずかに枠外。34分グスタフソンの右サイドへの展開を契機に、安居スルーパス→渡邊がボックス内に突入するもシュートコースがやや甘くて谷がセーブ。

 しかし38分西川のロングフィード→渡邊のフリックを受けて裏抜けに成功した松尾がそのまま町田守備陣を振り切ってゴール!!渡邊に食いつきすぎた岡村のいなくなった大穴を松尾が突いたものですが、「やたら食いついてくる選手の裏を取る」攻撃は34分の決定機でも見られており、この辺も町田対策の成果なのかも。

 42分中山のクロスがボックス内のオセフンに通るピンチがありましたが、西川が飛び出して何とかセーブ。そこで町田は後半頭からオセフン→デューク、林→藤尾と2枚替えを敢行。しかし藤尾をなぜか右WBに配したのが謎で後半開始直後に藤尾やデュークが散発的にシュートを放っただけ。

 この藤尾右WB起用については当然試合後も記者から質問が投げかけられ、黒田監督は「前への推進力や仕掛けを期待していました。本来は中央寄りのポジションで起用したほうが、より持ち味が出るのかもしれません。ただ、やはり前に仕掛ける形が右サイドから生まれてこなかったため、不慣れなポジションだったかもしれませんが、藤尾に挑戦させた形です。」と答えていましたが、藤尾が前に仕掛ける形なんて全然出来なかったのでどう見ても完全に失着でした。

 おまけに西村が故障して57分にナサンホを投入。65分谷のロングボール→デュークがヘッドで落としたボールをナサンホが拾って浦和ゴールに迫る町田得意の形を作ったものの、バイタルエリアでシュート体勢に入ったナサンホが滑ってシュートを撃てず(苦笑)。

 後半になって自陣で守る時間帯が長くなった浦和は74分金子に代えて松本を投入した辺りから反撃開始。75分自陣深い位置でボールを奪ったサヴィオが松尾へのファウルで町田守備陣の足が止まった間隙を突いて長い距離を激走。サヴィオ→松本の決定機を作ったものの、シュート体勢に入った松本が岡村に背後から押されたのが響いて強いシュートを撃てず。しかもなぜかイエローどころかファウルもなし。さすが山本主審、目の付け所がアレです。

 勝っている試合の逃げ切り方がとにかく下手な浦和は78分安居→原口を代えた後の交代がなくて、お疲れの選手が目立つ中先行きが案じられましたが、頼みの相馬が消えてしまった町田は完全に攻め手を失ってお得意のラフプレーを連発。そして終盤勝っている浦和が敵陣でボールを回しまくるという極めて珍しい光景が現出。最後に長倉&関根を投入して危なげなく逃げ切り勝ち。

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《総評》

 神戸や鹿島といったロングボールを多用してくるチーム、FWが相手CBに競り勝ってボールをキープしてくれることを大前提に攻撃を仕掛けてくるチームに対してはCBが結構強力な今季の浦和はかなり善戦しています。それゆえ同じロングボール多用型の町田戦も勝てるかどうかはともかく善戦はするだろうと思いながら試合を見ていましたが、結果は予想だにしない完勝でした。

 完勝の主因は何と言っても松尾の1トップ起用でしょう。サンタナの小破に伴うやむを得ない起用だったのかもしれませんが、とにかくこれが当たりました。快足を活かして執拗に町田最終ライン裏を狙い続ける松尾が町田の最終ライン押上げを躊躇させ、それに伴って必然的に中盤が間延び。

 強力な浦和両CBと言えどもオセフンやデュークへのロングボールに完勝とはいかず、競り負ける場面もまま見られましたが、彼らがロングボールを落とした後のセカンドボールの拾い合いを浦和守備陣が制することで浦和は町田にほとんど何もやらせませんでした。

 走行距離(118km/122km)でもスプリント回数(130/174)でも浦和は町田を圧倒しており、選手個々人の奮戦もさることながら、前述のように松尾の1トップ起用が奏功して町田の守備陣形が間延びを余儀なくされたのがセカンドボールの拾い合いを浦和が制した主因でしょう。

 それでも町田のクロス攻撃はなんだかんだと面倒でしたが、ここは両CB&西川に加えて両SBも奮戦しました。攻撃面では多くを期待できない両SBですが、守備は安心して見ていられるので特段不満はありません。

 また町田の前プレに対して有効だったのがグスタフソンの起用。この試合の浦和は細かいビルドアップに拘らず、縦パス一本で松尾や金子を走らせる攻めが目立ちましたが、その前提としてグスタフソンが町田の前プレを個人技で交わして浦和の攻めを助けているのが目を惹きました。先週の練習でスコルジャとグスタフソンが30分に渡って話し込んでいたのが話題になりましたが、どうやらそれは無駄ではなかったようです。

 いかにもスコルジャらしく堅牢な守備を構築できた反面、どうやって点を取るかは相変わらず課題を抱えたままですが、この試合はセットプレーで先制できたので一気に浦和は楽になりました。しかも事前にデザインされた形で点が取れたのは今後の励みにもなることでしょう。

 先制してしまうとなんだかんだと巧い選手が揃っている浦和が手数をかけずに繰り出してくるカウンターは非常に怖い。ボールホルダーに食いつきすぎる相手を逆用して、食いつきすぎる選手の作った穴を的確に突く形で浦和が攻める、攻める!!

 そして圧巻だったのが終盤の逃げ切り方。鹿島戦といい、清水戦といい、岡山戦といい、今季の浦和は勝ち試合の逃げ切り方がとにかく下手。だいたいヘロヘロのサンタナを「セットプレーの守備要員」として放置したがゆえに前プレがかからなくなって最終ラインが下がってしまって相手の猛攻を浴びるのがお約束。

 ところがこの試合は最終ラインが下がらないどころか、浦和が敵陣で悠々とボールを回しながら時間を潰すというある意味これまでの浦和では「ありえない光景」が見られました。こういうボール回しではグスタフソンやサヴィオの巧さが際立ちました。

 町田戦で思いがけない快勝を演じた浦和でしたが、今後はCWC参戦に伴う超過密日程となり、次節は中2日でホーム京都戦。当然多少スタメンの入れ替えはあるでしょうが、松本がスタメンに戻るのは当然として誰をベンチスタートにするか悩ましいところ。松尾も消耗激しそうなので、満を持して長倉スタメンでも不思議はないかと。町田と違って「死なばもろとも」的な特攻ハイプレス型のチーム相手にスコルジャはどんな手を打つか楽しみです。

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《選手評等》

・監督が話したがらないことを理路整然と話してくれる選手といえば遠藤や岩尾が思い出されますが、松尾がその領域に近づいているのにはびっくり。今までの口数少ないクールなキャラが完全崩壊・・・でも松尾が今のチームの成長度合いに自信を持ち、改善点もはっきり判っているのは大きな安心材料です。

・グスタフソンはスペースへ激走するとか、ボールホルダーへガーっと詰めるみたいなわかりやすい走りは少ないんだが、絶えず良い位置でボールを受けようとして動いているので、意外に走行距離が長いタイプなのかも。それにしても渡邊の次に走行距離が長いのには驚きました。

・グスタフソンとは逆にわかりやすく走り回るのがサヴィオ。浦和加入後は動きすぎてその裏を突かれる難点が指摘され続け、「高出力なんだが出力制御ができないポンコツエンジン」みたいな印象が拭えませんでしたが、スコルジャも周囲も、そしてサヴィオ本人もようやく出力制御に成功しつつあるように伺えました。

・解説水沼グランパは左SB長沼を「本職じゃない」って言ってましたが、一応本職の荻原より守備は遥かに安心して見ていられるんだよなぁ。攻撃に多くは期待できませんが、それでもしきりに攻撃参加して何もできずに終わってしまう荻原よりは格段にマシ。

・最後に投入された長倉は試合終了間際に「俺を使え!!」と言わんばかりに特攻プレスを敢行してGK谷に詰め寄ってビルドアップを阻害。時間も時間なのであれでヨシ!!

・町田は昨年も浦和戦でセットプレーで失点。その咎を押し付けられたコーチへの黒田監督のパワハラ疑惑が取り沙汰されていますが、今回もまたセットプレーで失点。またしてもパワハラでメンタルやられてしまう方が出ないかどうか案じられます。

・ロジカルな解説が出来る水沼グランパと自分の体験談を交えながら選手目線で話す柿谷の相性は非常に良さげ。どちらもチームや選手の悪口は言わない。「こうした方がいいんじゃないかな?」という言い方をするので不快感ゼロ。また柿谷の話は居酒屋風でいながら水沼の話の腰を折らないどころか、上手く乗せて話しているので好感度マシマシでした。サッカーが好きでたまらない関西の兄ちゃん風丸出しの柿谷のトークはサッカー好きを増やすのに最適で、コーチより普及のほうが向いてそう。

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-----松尾-----
サヴィオ---渡邊---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
15分 マリウス
38分 松尾

(交代)
74分 金子→松本(松本トップ下、渡邊右SHへ)
78分 安居→原口(原口左SH、サヴィオ右SH、渡邊CHへ)
90分 サヴィオ→関根
90分 松尾→長倉


-----オセフン-----
--相馬----西村--
中山-下田--白崎--林
-昌子--岡村-ドレシェ--
-----谷------

(交代)
HT 林→藤尾
HT オ セフン→デューク
57分 西村→ナ サンホ(故障による交代)
72分 白崎→仙頭
85分 下田→桑山


※写真は試合とは全く関係ありません。

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2025.04.13

明太マヨチーズ牛丼@すき家

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 すき家が2025年3月18日から発売中の「明太マヨチーズ牛丼(690円)」を試食。「とろ~り3種のチーズ牛丼」も併売。すき家は牛丼をベースにトッピングをあれこれ変えただけの安直な商品を乱発しがちですが、「明太マヨチーズ牛丼」は新製品ではなく、過去にも販売されたことがあるようです。

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 「明太マヨの淡いピンク色とチーズの黄色の彩りが春らしい商品です。牛丼にミックスチーズと明太マヨをたっぷりトッピングしました。まろやかな味わいのチーズにピリ辛な明太マヨが絶妙にマッチした、クセになる味わいをご堪能ください。」というのがすき家のウリ文句。

 明太マヨと牛丼の相性は絶妙で、良く言えば牛丼の美味さとなんら喧嘩しない、かき消さない、悪く言えばよほどチーズが多い箇所を食べない限りちょっとした味変アイテムでしかなく、わざわざトッピングする意味は薄いといった印象を受けました。

 その辺は2月に試食した「スパイシー麻婆茄子牛丼」と好対照。こちらは牛丼とは全く違った味のおかずが楽しめ、しかも麻婆茄子と牛丼が喧嘩しない工夫もなされていて、「牛丼をベースにトッピングをあれこれ変えただけの安直な商品」にしては相対的に出来が良いというのが個人的な感想です。

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2025.04.12

うなぎまぶし@豊橋・壺屋弁当部(JR豊橋駅構内 中央売店にて購入)

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 豊橋駅「壺屋」の駅弁といえば「稲荷寿し」が有名ですが、残念ながらビールと合わせるには不向き。そこでアテになりそうなおかずが詰まった「手筒花火弁当」を買おうと思ったのですが、誰しも考えることは同じなのか早々に売り切れ。残った駅弁の中から「うなぎまぶし(1580円)」をチョイス。

 「愛知県産鰻と鰻ナンプラー、バター風味のごはんのハーモニーをお楽しみください。」というのが壺屋のウリ文句。鰻ナンプラー「鰻能」は令和3年度優良ふるさと食品中央コンクールで農林水産大臣賞を受賞したんだとか。

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 厳寒期で冷え込みがきつい駅コンコース内の売店に夕方まで置かれたせいか、飯は冷え切ってカチンコチン!!鰻共々コンディションは最悪でしたが、さすが老舗駅弁店が作っただけあって冷えてもそれなりに美味しくいただける駅弁に仕上がっていました。

 錦糸卵は彩りを添えるだけですが、添付の山椒に加えてわさび菜でアクセントを付けているのも一興。

 量は正直少なめでしたが、夕方なのでこれで十分。しば漬けもビールのアテにひと役。

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2025.04.11

かどや本店@宇和島 ~ 宇和島鯛めし膳

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 宇和島の「かどや本店」を12年ぶりに再訪。もともとは宇和島駅から続く商店街の一角にあったのですが、再開発に伴って駅前通りからちょっと引っ込んだところへ移転。ただ店は明らかに大きくなっていて、もともとちょっとした会席に使われそうな敷居高めの店だったのに、一段と敷居が高くなった気も(苦笑)。

 早速ここのウリである「宇和島鯛めし膳(2140円)」を注文。店から生卵アレルギーの有無だけ確認されました。

 愛媛県の「鯛めし」は2種類あって、今治や北条で食べられる「鯛めし」は鯛を丸ごと一匹、土鍋や釜に入れて炊き込んだもの。一方宇和島の「鯛めし」は鯛の刺身を特製のタレにつけ込み、薬味といっしょに混ぜたものをご飯の上にかけて食べるタイプ。個人的には後者の方が圧倒的に好みでビジュアルも派手。

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 「かどや」の「「宇和島鯛めし膳」は魚の南蛮漬に漬物とお吸い物付き。卓上には4ケ国語で食べ方の指南書あり。まずは卵の入っただし汁をかき混ぜ、そこに鯛の身と海藻を入れてさらに混ぜ、あとはご飯にぶっかけるだけ。個人的な天敵「しその葉」の地雷を踏まないように注意。

 端的に言ってしまえば手が込んだ豪華なTKGに過ぎないのですが、鯛以上にだし汁がとにかく美味いせいか、普段食べているTKGとは全くの別物。一見して判る通りだし汁の量が結構多くてデフォルトのおひつだけではご飯が全然足りません。店もお代わりを勧めてきたので、おひつ半分だけおかわり。

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 宇和島城は貴重な現存12天守の一つ。三重三階と小ぶりですが、街のどこからでも良く見えるところに建っていて宇和島のシンボルになっています。

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2025.04.10

美ゆき@伊予大洲 ~ ちゃんぽん

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 予讃線伊予大洲駅から南へ600mほど。駅前から続く飲食店等が散在するエリアに立地。先客6,後客6。

 看板に大書されている通り「鉄板焼」の店ですが、ここの名物は「ちゃんぽん(1170円)」で先客、後客ともほとんどの方がそれを注文していました。甘口or辛口を聞かれたので辛口で。

 店内は縦長カウンター5席と4人卓×2、さらに入口脇に座敷があって4人卓×2。外観の割に案外こじんまりした店です。換気がイマイチで油煙が店内にこもり気味なのが難。

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 7~8人分の「ちゃんぽん」が一気に完成して次々に配膳。目の前の鉄板で調理過程が丸見えでしたが、ルックスで一目瞭然の通り、ここの「ちゃんぽん」ってほぼ「そばめし」なんですなぁ。なんでこれを「ちゃんぽん」と呼ぶのか謎ですが。

 焼きそばは細めでやや柔らかめ。ご飯もややしっとり加減。豚肉片と共に小エビが入っていて、小エビが瀬戸内らしさと一般的な意味での「ちゃんぽん」らしさを演出している気も。野菜は細もやし主体、ほんのわずかにキャベツ。ソースを辛口にしたので結構スパイシーで終始舌がヒリヒリしましたが、個人的には気に入りました。

 ほぼそばめしなので当然ながら脂っぽいのですが、その割には全く飽きも来ずスプーンも止まらずに一気に完食。ただ女性にはちょっと量が多いかも。ランチメニューの中に「小ちゃんぽん(880円)」があるのも納得。

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 大洲は愛媛県南予地方にある6万石程度の小さな城下町ですが、櫓がいくつか現存している上に4重4階の天守が木造で復元されて威容を誇っています。

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2025.04.09

キッチンABC@大塚 ~ オリエンタルライス

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 山手線大塚駅から新大塚駅方面へ向かう緩い坂を登る。外食店がやたら並ぶ一角にあり、隣の「餃子の王将」と価格帯や客層はほぼ同じなのにメニューは全く被らないという魅惑ゾーンです(苦笑)。予定していたラーメン屋が開店予定時刻の11時を過ぎてもまだ掃除をしていて開く気配がないので、近所のこちらへ転進した次第。相変わらずの人気で店は既に7割がた埋まっていて、退店時にはほぼ満席に。西池袋店には何度も再訪していますが、南大塚店は5年ぶり。

 券売機はなく、メニューを見て「豊島区第1位の人気メニュー」らしい「オリエンタルライス(850円)」を注文。

 この店はインディアンライスとかジャンボ焼きとか豚からし焼肉とか、聞きなれない謎のメニューが多いのが特徴。また黒カレーもウリの一つですが、往訪時にカレーを頼んでいる客は見受けられず。他客の注文は「日替わり」と「オリエンタル」が圧倒的で、焼肉定食が少々といった感じでした。

 店内はカウンターが5+3+4席と4人卓×3、2人卓×1、6人卓×1と広くもない店内に席をじっしり詰め込んだ感じ。いかにもさっと食ってさっと帰る方向けの店です。

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 オリエンタルライスとは要するに豚バラ肉とタマネギ、ニラをニンニクの効いた甘目の焼肉タレみたいもので炒め合わせた感じでしょうか。どこか「オリエンタル」なのかさっぱり判りませんが、他の定食屋なら「スタミナ定食」というネーミングで出てきそう。ただスパイシーさは全くありません。

 個人の好みよりはかなり濃いめの味付けで出てくるので卵黄をちょんちょんと絡めながら食べるとちょうどいい塩梅に。これが効いて見た目の割にはしつこい、くどいという感じはせず一気に完食。豚汁っぽい味噌汁は具だくさんですが、かなりしょっぱいのが難。

 大塚らしいコストパフォーマンス抜群の店なので、また他のメニューを試してみます。

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2025.04.08

川口カレーせいろ@いろり庵きらく

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 JR東日本系列の立ち食い蕎麦屋「いろり庵きらく」が蕨駅、西川口駅、川口駅の3駅限定で、2025年3月27日(木)より「川口カレーせいろ(850円)」を販売していと聞いて試食に出かけました。往訪したのは蕨店。「いろり庵きらく」は改札内にある店がほとんどですが、蕨店は珍しく改札外に店を構えています。

 「川口カレーせいろ」のポスターも控えめながら店外に貼り出されており、タッチパネル式券売機も「川口カレーせいろ」専用のボタンが設けられていました。なお「川口カレーせいろ」は表立っては期間限定とは謳われていませんが、この手の企画ものはいつの間にかしれっとなくなるのが通例なので要注意。

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 「川口カレーせいろ」は「温かいカレーつけ汁に、冷たいそばやうどんをつけて味わう一品です。カレーつけ汁は、オリジナルの特製つゆの風味を残しながらもカレーの旨味をしっかり感じていただけるように仕上げました。」というのが店のウリ文句。

 カレーつけ汁は超サラサラで辛さはほどほど。中には豚肉片や物凄く細かく刻まれたじゃがいもも。「特製つゆの風味を残しながら」というウリ文句からうかがえるように蕎麦汁の出汁の旨味がしっかり感じられる蕎麦屋さんらしいカレーつけ汁で、これはまずまず。

 一方麺は正直イマイチ。普段立ち食い蕎麦屋でもりそば、ざるそばの類はまず食べないので他店との比較もできませんが、せいろだとかけそばよりは遥かに蕎麦本来の実力が問われるので、蕎麦のコシのなさ、風味のなさが際立ってしまいます。JR東日本系列の立ち食い蕎麦屋は大昔の「あじさい」等のブランドで展開していた頃くらべて「いろり庵きらく」に転換されて格段に良くなったのは間違いないのですが・・・

 そこで大活躍したのが無料で付いてくる「姫ライス」。「姫」といっても「半ライス」くらいのサイズで、これを余りに余ったつけ汁にぶちこむと量的に満足が行く上に、つけ汁自体の出来は良いせいか蕎麦よりも質的にも満足度高め。

 この感じだと「川口カレーせいろ」ではなく「カレー南蛮+姫ライス」にしたほうが良さそうですが、カレー南蛮なんていろり庵きらくにはないよなあ、たぶん・・・

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2025.04.07

【DAZN観戦記】25年第9節:福岡 1-0 浦和 ~ 負けるのは正直想定外でした・・・

 福岡に何もやらせていない時間帯は結構長かったもののその間に点が取れないんだから勝てないのは仕方ないが、これといった攻め手はなかった福岡に負けるかねぇ・・・

《スタメン》

 共に前節から中3日。浦和はサヴィオに代わって前節負傷欠場した金子をスタメン起用した他、荻原に代えて長沼と前節から2枚入れ替え。荻原はいきなりベンチ外になり、二田がベンチ入り。

 前節待望の浦和移籍後初ゴールを決めたサヴィオをいきなりベンチスタートにしたのが目を惹きましたが、スコルジャの試合後会見によれば中4日&中3日の3連戦の3戦目だったのでローテーションの意味合いでのベンチスタートだったとのこと。

 福岡はベンカリファ→ザヘディ、名古→紺野、秋野→北島、藤本→岩崎と前目中心にスタメン4枚入れ替え。

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《試合展開》

 福岡は3バックと4バックを併用し、かつ試合中でもフォーメーションを変えてくるチームなので出方が判りづらかったのですが、試合開始時は基本3-4-2-1、守備時は5バックだった様子。ただ岩崎と前嶋の両WBの立ち位置がいつもとは逆だったのが目を惹きました(ただこれは失策だったようで、30分くらいで左右入れ替え)。

 そしてしきりに前からプレスをかけてくる福岡に対して浦和は渡邊が最終ラインに下がってビルドアップするのを基本としながらも適宜ロングボールを織り交ぜて福岡最終ライン裏を狙ったのが奏功して楽々と福岡のプレスを回避するのに成功し、立ち上がりから浦和がボールを保持しながら敵陣でプレーする時間が長くなりました。このロングボール攻撃は福岡には想定外だった様子。

 しかし最初に決定機を掴んだのは福岡。10分志知の縦パス一本でザヘディが裏抜けに成功したがシュートはわずかに枠の外。

 ただその後も浦和が敵陣でボールを支配する時間帯が長く、15分右サイドボックス内でサンタナが反転シュート。17分には左サイドで松尾→長沼→サンタナの決定機を作りましたが、共にGKセーブ。

 また福岡はビルドアップに持ち味がないせいか、浦和はミドル~ローブロックでの守備が専らだった前節から一転して積極的に前からプレスをかけにいって前半半ばまでは相手に何もやらせず。試合後金監督も「前半の20分から30分近く、僕が準備してきた対浦和の、特にボール保持時の狙いと守備のところのかみ合わせのところで少しイレギュラーが起きていた」と話しているので、福岡は浦和にボールを持たせていたのではなく、苦戦を余儀なくされていた模様。

 しかし30分くらいからは浦和のプレス強度が減衰して福岡もボールを持てるようになり、40分紺野のシュートを浴びてヒヤリ。

 後半は立ち上がりから浦和が決定機を量産。50分福岡FKからのロングカウンター、ボールコントロールに手間取る北島から松尾がボールを奪ってそのまま右サイドを激走→ファーでフリーのサンタナにボールが通ったものの、サンタナのトラップが流れてシュートを撃ち切れず・・・

 57分好位置での渡邊FKはバーを直撃。59分金子→渡邊→安居と繋いでからの安居ミドルシュートが枠を捉えるもGK村上が辛うじてセーブ。60分CKからの流れから松尾が放ったシュートはまたまたGKセーブ。

 劣勢の福岡は52分北島に代えて名古を投入。これが効いて65分名古クロスがファーでどフリーの紺野に通る決定機を作りましたが紺野のシュートは枠を捉えきれず。しかし、68分名古CKからのこぼれ玉を拾った岩崎のシュートが決まって福岡先制。岩崎に対する安居の対応が軽すぎるというか実に中途半端というか・・・飛び込むなら強くいかないとダメだし、下手に飛び込まずにシュートコースを消すだけでも良かったはずだし・・・

 まさかのビハインドに陥った浦和は66分松本に代えてサヴィオを投入。「サヴィオを入れてからが勝負」というのは想定通りでしたが、代えるのがまさか松本だとは・・・フリーダムに動きすぎるサヴィオは相手ではなく味方に混乱をもたらすだけに終わりました。

 さらに76分金子→関根と代えてサヴィオを右SHに回し、サンタナ&松尾の2トップ(4-4-2)にしては見たものの、この時間帯になるとロクに前にボールを進められなくなり、さらに83分長沼→原口、サンタナ→長倉と代えたものの「代えれば代えるほど悪くなる」のいつものコースに。

 85分には名古FKを途中投入の藤本が押し込んで試合を決定づける2点目をゲット!!と思いきや、OFRの結果オフサイドで命拾い。しかし、それも虚しく浦和はなんら攻め手を見出せずにそのまま試合終了。

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《総評》

 試合後スコルジャが「今日は相手に上回られた感覚はありません。ただ、サッカーにはこういう残酷なときもあります。我々はより多くのチャンスを作りながら、それを得点につなげなければいけないと思います」とボヤくのも判らなくもありません。C大阪戦のように相手にアホほど決定機を与えてしまった訳ではなく、ゲームをコントロールしていた時間は浦和の方が長かったくらいでしたし。

 またビルドアップが下手で、CF目掛けてバンバン蹴ってくるチーム相手なら浦和は結構強い(勝てるかどうかはともかく)ことをこの試合でも実証。共にさしたる決定機を作れないままスコアレスドローで終わるのがこの試合内容にふさわしい結果だったと思います。福岡とのアウェーゲームはそんな試合だらけでしたし。

 あんまり点が取れそうにないチーム同士の塩試合。低いレベルで拮抗していた試合だからこそ、「神は細部に宿る」というか細部が結果を左右しがち。そして安居の緩慢すぎるというか安直すぎるプレーで全てが決まってしまいました。次節からいきなりスタメン落ちになっても何の不思議もないアホすぎるプレーでしたが、スコルジャは安居をどうするかなぁ・・・相変わらず点があまり入りそうになり今の浦和にとっては1点取られただけでいきなり致命傷だからなぁ・・・

 今の浦和の不思議なところは選手を代えるまでは悪くはないこと。しかも鉄板のスタメンではなく、スタメンに入れ替えがあってもそのスタメンのままの時間帯は悪くはないというのが浦和の謎。この試合ではとうとう関根&荻原の両SBを諦めて石原&長沼でスタートしましたが、「まずは守備から入る」スコルジャらしい良策のように見受けられました。また金子も浦和加入後少々期待外れ感は否めないものの、大過はないどころか最低限の仕事はしていたと思います。

 ところが松本に代えてサヴィオを入れた途端に急激に悪くなるのが今の浦和。スコルジャは全試合松本を使いたいので毎試合早めに松本を下げるのでしょうけど、だいたい松本を下げてからはロクなことがない。この試合では松本に代わってサヴィオがトップ下に入りましたが、同じトップ下でもボールのないところへ四方八方に飛び出す松本とボールを持って動き回りたがるサヴィオとではタイプが違いすぎて、味方が混乱に陥るだけに終わりました。

 それでもサヴィオは悪目立ちしているだけまだマシなほうで、関根や原口は何しに出てきたのかさっぱり判らず。試合後原口は荒れるゴール裏と口論になったそうですが、毎試合毎試合何しに出てきたのか判らない出来を繰り返していてはヤジられるのも仕方ないかと・・・

 また長倉はこれまたサンタナとはプレースタイルが全然違うFWなので長倉へアバウトなロングボールを蹴るのはあまり意味がありません(サンタナへ蹴ってもそんなに意味はないのですが(苦笑))。ビルドアップもへったくれもなくなってしまった現状を後方から一人で解決してくれるかもしれないグスタフソンの投入を見送り、交代枠一つ余らせて決定機どころかシュートすら撃てずに試合終了って何なんだろうなぁ・・・

 名古投入が大当たりの福岡と誰一人として当たらない浦和。そんなに悪くはない試合だったのに勝ち点1すら持ち帰れないのは実に辛い。DAZNの試合後会見ではさすがにスコルジャも元気なさげでした。

 一方パワハラで悪名高い金明輝氏をわざわざ監督に招聘した福岡。なんでこんなに勝ち点を積めているのか不思議な試合内容だったように見受けられましたが、「相手にボールを握られても全然気にしない」「守り倒してセットプレー一発で勝機を見出す」といったゲーム運びは長谷部時代の遺産を活かしている印象で、その分毎度毎度土台から作り直している浦和よりはマシなのかなぁ・・・

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《選手評等》

・この試合の主審はライダーキック笠原。仙頭@鳥栖が岩波の頭目掛けて繰り出したライダーキックをイエローどまりにした事案に象徴されるように、とにかく判定基準が滅茶という悪印象しかない主審でしたが、この試合は手を使ってのファウルをちゃんと取っていただけマシだったかな?幸いけが人も出ませんでしたし。

・OFRにまで持ち込まれるくらい非常に難しい判定だった福岡の「幻の2点目=オフサイド」。あれを九州エリアでお馴染み、百害あって一利なし、単なるラフプレーと強度の高いプレーの区別すらできない中払氏に延々と解説させるのは正直時間の無駄でしかないと思いました。

Fukuoka2022002_20250407081001

-----サンタナ-----
松尾---松本---金子
---安居--渡邊---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(交代)
66分 松本→サヴィオ
76分 金子→関根(関根左SH、サヴィオ右SH、松尾をFWへ上げて4-4-2へ)
83分 長沼→原口(原口左SH、関根左SBへ)
83分 サンタナ→長倉

-----ザヘディ----
--北島----紺野--
前嶋-見木--松岡-岩崎
-志知--安藤--田代-
-----村上-----

(得点)
68分 岩崎

(交代)
52分 北島→名古
76分 ザヘディ→ベン カリファ
76分 岩崎→藤本
90+3分 紺野→金森
90+3分 志知→上島

※写真は試合とは全く関係ありません。

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2025.04.06

肉厚チキンムネかつ定食@松のや

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 「松のや」が2025年4月2日より発売中の「肉厚チキンムネかつ定食(890円)」を試食。

 「松のやから鶏むね肉をサクッと揚げたやわらかチキンかつが登場します。鶏のむね肉はヘルシーでしっとりやわらか。特製パン粉でサクッと香ばしい衣が身を包み、あっさり仕上げのとても食べやすい逸品です。幸せ濃厚バターにパンチの効いたガーリックが食欲そそる『ガーリックバターソース』との相性も抜群です。」というのが松のやのウリ文句。

Chikinmune2504001

 「ヘルシーでしっとりやわらか」かもしれませんが、往々にしてパサつき気味で味気ないむね肉をわざわざチキンかつに使ったのは値段を抑えるための苦肉の策なのかも。

 従って事前の期待値はものすごく低かったのですが、「ガーリックバターソース」との相性は確かに抜群。そのままでは淡白すぎる鶏むね肉を十分美味しくいただけるレベルに引き上げると同時に、卓上のソース類ほど調味料自体が自己主張しない辺りが気に入りました。

 もっともガーリックバターソースをどっぷり浸けてしまうと、やたらガーリックに頼りがちな「いつもの松屋の味」になってしまうので、ちょん浸けがお勧め。また予想ほど鶏むね肉もパサついてはいなかったので、事前の著しく低い期待値は軽くクリアし、絶対水準としても「ハズレではない」くらいの評価に。

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2025.04.05

つーさん@川口前川 ~ 肉うどん

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 イオン川口前川店の北東。飲食店が点在する前川中央通り沿いで「前川4丁目」交差点の北。「僕との麺」の跡地。先客、後客ともゼロ。

 店のウリである小倉の味「肉うどん」を「並(950円)」で注文。後払い。

 メニューは他に九州ではポピュラーな「ごぼう天」や「とり天」など。平日限定で小倉名物の「焼うどん」も用意。

 店内は縦長カウンター8席と4人卓×1。卓上には七味、生姜、しょうゆ。

 結構時間がかかってようやく登場。刻み青ネギの薬味付き。

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 つゆは黒っぽいルックスに反して醤油は無駄にでしゃばらず、出汁が良く効いた好みのタイプ。食べ進むにつれて肉から甘みが染み出してくると思ったのですが、そうでもなさげ。

 麺は意外にもかなり硬め!! 博多のうどんはやわやわでコシが全然なくて個人的には超苦手ですが、小倉はそうでもないのかな? もうこれなら大歓迎。なお昔小倉の「今浪うどん」で肉うどんを試食した際も麺はコシがしっかりした噛み応えのある仕上がりでした。

 そして肝心の肉は立ち食いそば屋・うどん屋にありがちな、肉の切れ端みたいなやたら脂っぽい肉ではなく、明らかに角煮風。甘辛くしっかり煮込まれている上に、結構量があって麺の底にも大量に沈んでいます。これなら肉2倍の「肉肉うどん」にする必要はまったくないかと。

 ただ全部似たような肉で変化に乏しく、野菜等箸休めとなる具が一切なので少々飽きがくるのも早いかと。そこで味変アイテムとして大活躍するのが卓上の生姜。これで一気に飽きが払拭されて目覚めます。

 難点は近隣で競合するうどんチェーン店と比べると明らかに高いこと。ゆえに小倉流「肉うどん」の物珍しさに惹かれてやってくる客が一巡してしまった後はどうなるかなぁ・・・

 なお往訪時には近々朝営業を始めるとの案内があり、その際には昼営業開始が30分繰り下がってしまう(11時→11時半)ため、個人的には行きづらい店になってしまうのも残念でした。

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2025.04.04

マフェ@松屋

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 松屋が2025年4月1日より期間限定販売中の「マフェ(830円)」を試食。

 「マフェ」とは「西アフリカのセネガルで広く親しまれている家庭料理で、ご飯にソースをかけた盛り付けが特徴です。」「本場セネガルの家庭では、ピューレ状に煮込んだピーナッツソースに肉や魚、オクラや玉ねぎなどの野菜を煮込むのが一般的です。」とのこと。

 ただ本場セネガルのマフェそのまんまではご飯には合わないせいか、「初登場となる松屋流のマフェは、食欲をそそるごろごろチキンとピーナッツバター煮込みのソースを使用し、松屋名物"ごろチキ仕様"に仕上げました。クリーミーなソースとチキンの味わいは絶品です。さらに、オクラや玉ねぎとの相性も抜群で、最後の一口まで様々な味わいを楽しめる逸品です。」とお得意の松屋流の魔改造が施された模様。松屋流マフェを試食したセネガル大使館御一行が味噌汁の存在をどう思ったか気になります。

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 で、試食した感想を一言で表すと「癖強めのごろキチカレーじゃね?」になりましょうか。ウリ文句には一言もカレーとは書いてありませんが、そこそこスパイシーなのでトマトから来ると思しき酸味が強いトマトカレーに松屋名物の「ごろチキ」をぶっこんだのと大差がないかと。少々エスニックっぽい癖があるのがセネガル仕様なのかも。

 またにんにくを利かせるのが大好きな「松屋流の魔改造」が施されているので、何をベースにしようが「いつもの松屋の味」になってしまう嫌いがないでもなく。ただそれは大きな当たりハズレはなく、いつでも安心して美味しくいただけるための魔改造なので決して悪い話ではありませんが。

 なお「マフェ」は「定食」ではなく「カレー」寄りの位置づけのせいか、ライス大盛りは別料金なのも要注意。

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2025.04.03

【観戦記】25年第8節:浦和 2-1 清水 ~ ついに目先の勝ち点3を掴みにいったか・・・

試合後「王国浦和」と連呼するのも恥ずかしくなるような試合でしたが、それでも良い試合をしていたのに勝ち切れずに終わるより、内容は良くはなかったが勝った方が格段にマシでしょう。

《スタメン》

 浦和は前節C大阪戦から中4日、清水は前節福岡戦から中3日と日程面では浦和が若干有利な一戦。

 浦和は関根→石原、グスタフソン→渡邊、金子→松尾とスタメン3枚入れ替え。故障が癒えた渡邊が満を持してスタメンに復帰し、代わってグスタフソンがベンチスタートになるのは想定内でしたが、C大阪戦でいきなり先制点を奪われ、その後も相手に狙われ続けた関根がとうとうスタメン落ちし、ここまで出番がなかった石原が右SBでスタメン起用されたのが目を惹きました。

 またこれまた故障明けでコンディションが上がってきた松尾がついにスタメン起用された一方、金子がいきなりベンチ外になったのは何がしかのアクシデントがあった模様。他にサブに長倉や早川が入った一方、中島がベンチ外。

 清水は中3日を考慮したのか、前節福岡戦から北川→アフメドウ、乾→西原、松崎→中原と消耗が激しい前3枚を総入れ替え。

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《試合展開》

 浦和の布陣はいつもの4-2-3-1ながら左SHに松尾が入った関係でサヴィオが右SHへ転じた格好。

 清水は相手に応じて3バックと4バックを使い分ける上に、攻撃時と守備時で布陣が変わりがちなので出方が判りづらかったのですが、どうも基本3-4-2-1でスタートした模様。そして守備時は5-2-3気味に。

 ゲームはいきなり動き、4分右サイドでサヴィオのパスカットから渡邊がミドルシュートをぶち込んで早々と浦和先制。この場面、試合後サヴィオは「スタッフの分析の結果が生んだプレーだと思います。そのプレーを読んでパスカットをしました」と話しており、左CB住吉のフィードが往々にしてしょぼいのが念頭にあったのかもしれません。ただそれ以上にバイタルエリアで前を向いている渡邊への清水守備陣の寄せが甘すぎて、渡邊がまるでFKを蹴っているかのような感覚でスーペルゴラッソを決めてくれました。GK沖は一歩も動けず。

 早々に先制して気楽になった浦和。この試合で驚いたのはとうとうスコルジャが何度トライしても空回りに終わり続けた前ハメを諦めてミドル~ローブロック主体の守備に転じたこと。手駒のバランスの問題はさておきオフに補強はそれなりにしてもらったのに勝ち点が全然伸びず、「今季も残留争い行きか」と囁かれる中でスコルジャはとうとう目先の勝ち点3を掴み取るべく、「スコルジャ2023」への回帰を決断したようです。

 そんな浦和に対して清水はサイドチェンジを多用して両WB、特に右WB北爪を軸に攻勢を仕掛けてきましたが、松尾の奮戦もあって攻めの手数こそ多いもののこれといった決定機は作れず。

 一方浦和のビルドアップは相変わらず悲惨。渡邊不在時はとりあえずグスタフソンに預けることでなんとか凌いできたつけが噴出した感がありあり。渡邉が盛んに、たまに安居が最終ラインに落ちてくるものの、それに何の意味があるのか判らないまま時間が徒過。まぁ勝っているので大過はありませんが・・・

 当然ながら浦和のボールを奪う位置は深く、そして攻撃はカウンター主体となって18分自陣でボールを奪った松尾がそのまま左サイドを激走→松本の決定機を作りましたがシュートはバーの上。時折りロングボールによる清水最終ライン裏狙いも見せてはいましたが、これは全く奏功せず塩分高めながらも浦和1点リードで前半終了。

 そこで清水は「ここから本気を出す」とばかりに後半頭から前3枚を一緒に入れ替え。特に乾投入は即効性があって、51分左サイドからカットインした乾のミドルシュートは西川の正面を突くも西川がキャッチできずにCKに逃れざるを得ない強烈なものでした。

 一方浦和は松尾を前に上げて松本を左SHに配する4-4-2にして反撃。この布陣変更は試合後のスコルジャの会見によると「サンタナと佑介とサヴィオで前からプレスをかけにいきました。ボールを奪った瞬間、この3人を相手ゴールに最も近い位置に置きたかったからです。また、相手がダイアゴナルなロングボールを使っていましたのでそれに対応しようとしました」とのことでしたが、残念ながらこれは悪手だったとスコルジャも認めざるを得なかったようです。

 ただ全くの悪手だったわけでもなく、59分松尾が右サイドでどフリーの石原へ展開→石原クロスが宇野に当たってディフレクトしたものの、左サイドに流れていたサヴィオがダイレクトボレーGKのニアをぶち抜いて2点目!! もうこんなゴールなんて大金叩いて獲得した選手じゃないと絶対無理。お金で取ったようなゴールだと思いますが、試合後のスコルジャは「サイドチェンジからのクロスという、狙っていた形から生まれたゴール」だと高く評価。

 清水は相変わらず手数こそ多いもののこれといった決定機を作れていなかったので、2点リードなら浦和楽勝と思ったのですが、勝っている試合をクローズできないのが浦和の弱さ。ヘロヘロの選手を代えれば代えるほど悪くなるといういつものコースへまっしぐら。

 故障明けの松尾や渡邊を90分使えないのは致し方ありませんが、代わって出てくる面子は守備に持ち味がない選手だらけ。特段使いべりしそうにない松本をいつもあっさり諦めてしまうのも謎ですし、トップ下に原口よりは遥かに守備に強みがある長倉を起用しないのも謎。

 試合後の会見を読むと北爪対策として関根を左SHへ投入したのは失敗だったとスコルジャも認めているようですが・・・77分には関根が北爪を掴まえられず、そこから途中投入の松崎に決定機を作られてしまいましたし。

 またやっと試合を落ち着かせられるグスタフソンが入ったのに周囲がグスタフソンを上手く使えずにやたらボールを蹴りだすのも謎。まぁグスタフソンも途中投入向きではないせいか、上手くゲームに入れていない嫌いがありましたが。

 さらに髙橋はまだ故障中なのか、動けなくなったサンタナをセットプレーの守備要員として最後まで引っ張らざるをえない残念さ。これが響いて最終ラインを上げるに上げられなくなった浦和は終盤清水のクロス攻撃を浴び続けるテイタラクに。

 78分西川の縦パスをグスタフソンが奪われたのを契機にショートカウンターを食らって乾に決定的なコントロールショットを放たれたものの、ここはゴールマウスをカバーしていたボザがヘッドでクリア!!そのまま完封勝ちしていれば後世に語り継がれそうなスーパークリアでしたが、その直後のCKを高木に叩き込まれて1点差に。CKキッカーは途中投入の矢なんとかに代わっていましたが、あれだけアホほどCKを与えていれば完封勝ちは難しかったでしょう。

 その後も最終ラインを上げられずにドン引きに陥った浦和は清水のクロス攻撃を浴び続け、ATには左サイドからの乾クロスに荻原が被ってしまう大失態があったものの、松崎が絶好機を決められず。松崎の選択はシュートではなく横パスだったのが幸いして、自分で尻ぬぐいに走った荻原のカバーが辛うじて間に合った模様。そしてほうほうの体ながらも浦和がなんとか逃げ切り勝ち。

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《総評》

 DAZNのスタッツだとシュート数7対18(うち枠内5対13)、CK1対14。ゴール期待値にいたっては0.39対1.21と大差がついており、なんで浦和が勝ったのかさっぱり判らないスタッツがずらずらと並んでいます。浦和が好機に難しいシュートを二本決め、清水は好機を活かしきれずに一点止まりに終わった。端的に言えば選手のクォリティーの差がそのまま結果に表れた試合だったと思います。

 スタッツが示す通り、勝ったとはいえ浦和の試合内容は褒められたものではありませんでした。試合後「王国浦和」と連呼するのも恥ずかしくなるような試合でしたが、それでも良い試合をしていたのに勝ち切れずに終わるより、内容は良くはなかったが勝った方が格段にマシ。

 甚だ志が低い話で恐縮ですが、とりあえず勝ち点を稼いで残留争いに巻き込まれるのを回避しつつ、少しずつでも内容が伴ってくることを辛抱強く待つしかないでしょう、今のところは。もっとも中断期間明け後のC大阪戦の試合内容からすれはスコルジャに時間を与えてもたいして良くならないのでは?という疑惑がムクムクと沸き起こっているのも否めませんが・・・

 それにしても開幕後8試合目にしてとうとうスコルジャが今季の戦術的な目標の一つ=ハイライン&ハイプレスでボール奪取位置を高くすることを放棄したのには驚きました。昨年の珍妙な再招聘の過程が過程なので、スタートダッシュに失敗したスコルジャの首が早くも涼しくなっているとは思えないのですが、それでもスコルジャへの風当たりは結構きつくなっているのかもしれません。

 そして「スコルジャ2023」仕様へいったん回帰し、攻撃面での寄与よりも守備面での課題がでかすぎて割に合わない関根右SBをついに諦めました。ただ酒井・ショルツ・明本の離脱により最終ラインの面子が2023年より劣化しているのが響いてドン引きのまま完封勝ち出来ないのも確か。2点目が取れないと安定して勝つのは難しく、「スコルジャ2023」仕様へ回帰したところで2023年ほど勝ち点は積み上げられないでしょう。まぁ個人的にはトップハーフでフィニッシュすれば合格と思っているので、「スコルジャ2023」仕様への回帰は特段不満はありませんが。

 また渡邊のスタメン復帰自体は慶事ながら、渡邊がいる時いない時、あるいはグスタフソンがいる時いない時で、「お前らは551の蓬莱がある時ない時か!!」と思えるくらいチームのあり方が変わってしまうのも非常に難儀。沖縄キャンプで仕込んでいた渡邊を軸としたチームが渡邊負傷離脱で瓦解し、代わってグスタフソンを軸に据えたチームを模索し始めたものの形にならないまま渡邊が復帰して振り出しに戻った感じ。この試合は渡邊が下がってグスタフソンが投入された途端、チームが自壊し始めたように伺えましたが・・・

 「試合展開」でも再三触れたように、スコルジャの選手交代も謎だらけ。危うく同点に追いつかれそうになったこの惨状を見て、スコルジャに見切りをつけられる選手がまた出てきても不思議はないと思いますが・・・

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《選手評等》

・今季初出場かついきなりスタメン起用された石原は100点満点の出来。守備は完璧で、途中投入の左WBカピシャーバも封殺し、最後は雄たけびを上げながらカピシャーバを挑発(苦笑)。攻撃面では多くを期待できないと思っていたら、事実上のアシストを記録するのだからとにかく石原右SBスタメン起用は大当たりでした。

・ボザのスーパークリアに至った一連のプレー。グスタフソンのボールロストが直接の契機なのは間違いありませんが、そもそも自陣でのFKで荻原がマリウスへアバウトすぎるバックパスをしたのがきっかけになっていているせいか、スーパークリアの直後に石原が荻原をめっちゃ怒っているのが目を惹きました。

・サヴィオも浦和移籍後初ゴール。初ゴールは実に難易度の高いもので、これでこそ大金叩いて浦和に来ていただいた甲斐があったというもの。動きすぎてその裏を突かれがちという難点は抱えているので、スコルジャはその難点を解消すべく「スコルジャ2023」へ回帰したのかもしれません。この試合サヴィオは1ゴール1アシストとやっと結果を出したせいか、実に機嫌よくプレーしていました。なんかマルシオ以来の「悩みがちなブラジル人」という気がしていたのでこれでひと安心。

・トスン獲得話が流れると共にサンタナのパフォーマンスが劣化というか元の木阿弥に。鹿島戦の出色の出来はなんだったのか・・・そしてカルロスはまだ別メニューのままなのか・・・

・最後に超決定機を決められなかった松崎。浦和でも好機を外しに外した結果、浦和にはいられなくなったんだよなぁ・・・もっとも松崎は能力的にもの足りなかっただけで、赤者で松崎を嫌いな方はあんまりいないでしょう。その点矢なんとかは別格。矢なんとかのCKで1点取られた上に、松崎の同点ゴールで追いつかれた日には埼スタ大荒れだったでしょうが、そういう最悪の事態は辛うじて免れました。

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-----サンタナ-----
松尾---松本---サヴィオ
---安居--渡邊---
荻原-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
4分  渡邊
59分 サヴィオ

(交代)
72分 松尾→グスタフソン
72分 サヴィオ→関根
77分 松本→大久保
77分 渡邊→原口
90+6分 荻原→長沼

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-----アフメドウ----
--西原----中原--
吉田-ブエノ--宇野-北爪
-住吉--高橋--高木-
-----沖------

(得点)
79分 高木

(交代)
HT アフメドフ→北川
HT 中原→松崎
HT 西原→乾
60分 吉田→カピシャーバ
72分 宇野→矢島

 

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2025.04.02

和洋美膳せとうち@岡山 ~ えびめし

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 岡山のご当地グルメ「えびめし」。岡山駅近くで食べられる店をネットで探して、駅前の高島屋8Fにある「和洋美膳せとうち」を往訪。店先にも「えびめし」の幟が揺れています。

 店はデパートの大食堂のなごりっぽい佇まいですが、催し物会場の一角にあるので催し物をやってない期間は周囲がガランとしていて営業に支障ありそう。また場所柄客のほとんどはいかにも買物ついでの年齢高めの女性だらけで、観光客や出張族は見当たらず。でもその手の客が来ることを見越して店はえびめし以外にも岡山名物っぽいメニューを取り揃えています。

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 「えびめし(1210円)」はコーンスープとサラダ付きで登場。そしてえびめしの上にはデカいエビフライがゴロリ。

 えびめしは基本的にはピラフの一種で「具に海老を用いたものを、デミグラスソースとケチャップ、カラメルソースなどをベースにしたえびめしソースを絡めて黒褐色に仕立てたもの」だそうですが、店によって相当違いがあるようで、ここはデカいエビフライを乗せて豪華に仕立てています。

 黒々とした外観からすれば少々意外ですが軽いカレー味でご飯はパラパラ系。具はタマネギだけで他は小エビをわずかに散らしたくらい。脂っぽい上に量もそこそこあるので食後は胃にずっしり。デカいエビフライは正直浮いた存在で、エビフライを止めてえびめし本体の具を増やした方が嬉しいかと・・・

 というか、えびめしはこんなお上品な店ではなく郊外のチェーン店で食べてナンボなのかも。

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 また帰りの岡山駅新幹線コンコースで軽食店がテイクアウトのえびめしを売っているのに気づきましたが、そんなので十分なのかも。

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2025.04.01

神戸のすきやきとステーキ弁当@神戸・淡路屋(東京駅構内「駅弁屋 祭」で購入)

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 神戸というかもはや関西一円を代表する駅弁業者といった感のある淡路屋の「神戸のすきやきとステーキ弁当(1580円)」を購入。冬季に嬉しい加熱式ですが、インバウンド客を中心に加熱に失敗する方が少なくないのか、英文併記の注意書きを別途渡されました。平らなところに置いてひもを引き抜いて5~6分待つだけなのですが、先に蓋を開けてしまうような輩が後を絶たないのかも。

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 「成熟した牛肉を使用し秘伝の特製だれで味付けしたこだわりのすきやきとステーキ弁当です」というのが淡路屋のウリ文句。

 ステーキは食べやすいように細かく刻まれていますが、かなり薄味で牛肉の旨味をそのまんま活かした感じ。一方すきやきの方は秘伝の特製だれがかなり強く出ていて味濃いめな上に、個人的な好みよりは甘ったるいのが難。最初にすきやきを食べてしまうとステーキが物足りなく感じるでしょうから、最初にステーキから食べる方が絶対に良いかと。

 肉以外は糸こんにゃくとじゃがいもが目立つくらいで、他はわずかにネギ、にんじん、茹でインゲンが入っているだけ。よってビールのアテには不向き。また加熱式の宿命で箱の下側にある加熱剤が結構でかいので、弁当箱のデカさの割には駅弁のボリュームはやや少ないように感じます。まあ朝ならこれで十分ですが。

 なお淡路屋はなんと足立区鹿浜という川口の近所に東京工場を持っていて、この駅弁はそこで製造していることが判明!!

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【短感】24-25年第16節:I神戸 0-1 浦和L

 驚天動地の監督人事が敢行された後の最初の公式戦は今季の優勝を大きく左右するアウェーI神戸戦。中断期間明け後は全く試合に出ていない丹野がスタメンに抜擢されたのにも驚きましたが、それ以上に驚いたのは高橋がCBに下がって島田が1トップに起用されたこと。

 試合開始直後は柴田と伊藤がほぼ同じ高さにいたので4-2-3-1と思いましたが、15分くらいから次第に伊藤が上がりだしてはっきりとした4-1-4-1の布陣を敷き始めました。

 開始早々丹野の横パスを受けて島田が枠内シュートを放つ場面がありましたが、早い時間帯に明るみになったのはこのチームはシンプルに速く攻める、ゴール前に速くボールを送りたがること。それ自体は悪くはないのですがフィニッシュで終われないと「早く送ったボールは早く戻ってくる」報いを受ける羽目になります。そして残念ながら島田1トップは全くボールを収められず、極端に言えば相手のカウンターの基点になりつづけました。

 攻め急ぎたがる趣向は守備にも甚大なダメージを与えることに。4-1-4-1でピッチを広く使って攻めようとするのでボールを失った際の選手間の距離は概して遠く、当然ながら複数人で相手ボールホルダーを囲い込んで即時奪回なんてことはできません。楠瀬時代の最大の持ち味(=ハイライン&ハイプレス→素早い攻守の切り替えからの即時ボール奪回)をいきなりまるごと捨ててしまったのには開いた口が塞がりませんでした。

 そしてこれが対I神戸戦では最悪手に。I神戸は最前線のスアレスがボールをキープしてくれることを大前提に、2列目がフォローに走りまくるという神戸メンズと発想が酷似したサッカーを基本としています。石川といえどもスアレス相手に完勝とはいかず、スアレスがサイドに流れてしまうとそれを掴まえられる選手もいません。

 それゆえボールホルダーにプレスをかけて良い体勢で余裕をもってボールを蹴らせないのが肝要なのですが、残念ながら堀監督はハイプレスを捨ててしまったので、I神戸のやりたい放題に。スアレスのフォローに走る成宮らを邪魔しようにも柴田一人ではどうにもならず、柴田の回りのスペースを使われつづけるという大惨事に。

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 「I神戸相手にやったらアカンことのてんこ盛り状態」で決定機を与えに与え、GK池田やクロスバーの奮戦でなんとかスコアレスで前半終了。さすがにこの惨状を受けて何がしか修正が入るものと思っていたのですが、さすが百戦錬磨して成果皆無の堀監督、何の修正もなされず後半へ続く(CV:キートン山田)。

 守備負担がきつすぎて疲労困憊状態のキャプテン柴田を70分で諦めざるを得なくなって角田を投入するも、そんな弥縫策で糊塗できるような穴ではなく、浦和がいつ失点しても不思議はありませんでしたが、なぜかこの日のI神戸は決定機を外しに外してくれました。

 堀監督がようやく勝負手らしい勝負手を放ったのは84分ついに島田CFを諦めて高橋をCFへ転用。そしてその直後の86分CKからの流れで角田ハイクロス→高橋がCB太田に競り勝ってヘッドで先制!!監督が時間がなくてセットプレーまで指導してないのが良かったのかも(苦笑)。

 その後は時間を潰しに潰した浦和がそのまま逃げ切り勝ち。

 チームとして褒めるべきところは何一つありませんでしたが、選手達の奮闘だけは讃えたいと思います。選手達もまさかすぎるACL準々決勝敗退とその直後の不可解すぎる監督交代で思うところが山のようにあったのか、強敵を下して思わず号泣してしまった選手もちらほら。

 試合内容はボロ負けなのにセットプレー一発で勝つことがある。これがサッカーの怖さ。カップ戦ならそれこそ「勝てばよかろう」なのですが、残念ながらリーグ戦では運よく転がり込んだ1勝にはさしたる意味がなく、良くない試合を続けていれば成績は自ずとその内容に見合ったものに収斂してゆきます。

 現時点ではI神戸との勝ち点差は2。消化試合が神戸より一つ少ない浦和は、机上の計算では未消化のベレーザ戦に勝てば首位浮上ですが、この試合内容ではベレーザに勝つどころか、それ以外の試合でも相当勝ち点差を落とすことを覚悟せざるを得ないでしょう。

 楠瀬前監督、いやそれ以前の森監督時代から積み上げたものを早々に投げ捨て、代わりに積み上げたものは皆無。「点を取られる気は全くしないが、ボールを握っている割には点が入らない」監督を更迭して、「点が入る気はしないが、なんで無失点で済んだのかさっぱりわからない」監督を招聘したのが丸わかりな試合で悲しいのなんの。

 悪くはなかったサッカーをわざわざ捨てて、クソミソな内容で負けてたらチームは早々と崩壊したことでしょう。内容が良くない上に負けて得られるものなんてそれこそ何もありません。勝って本当に良かった。選手たちは本当によく頑張った。お疲れ様でした。

 そしてこの事実上のボロ負け試合から堀監督はなんか修正すべきものを見つけられたかどうか(巨大な疑問符)

Inac2503002
-----島田-----
丹野-伊藤--塩越-高塚
-----柴田-----
栗島-石川--高橋-遠藤
-----池田-----

(得点)
86分 高橋

(交代)
70分 柴田→角田
84分 丹野→藤﨑
84分 島田→後藤(後藤CB、高橋CFへ))

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