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2025.04.07

【DAZN観戦記】25年第9節:福岡 1-0 浦和 ~ 負けるのは正直想定外でした・・・

 福岡に何もやらせていない時間帯は結構長かったもののその間に点が取れないんだから勝てないのは仕方ないが、これといった攻め手はなかった福岡に負けるかねぇ・・・

《スタメン》

 共に前節から中3日。浦和はサヴィオに代わって前節負傷欠場した金子をスタメン起用した他、荻原に代えて長沼と前節から2枚入れ替え。荻原はいきなりベンチ外になり、二田がベンチ入り。

 前節待望の浦和移籍後初ゴールを決めたサヴィオをいきなりベンチスタートにしたのが目を惹きましたが、スコルジャの試合後会見によれば中4日&中3日の3連戦の3戦目だったのでローテーションの意味合いでのベンチスタートだったとのこと。

 福岡はベンカリファ→ザヘディ、名古→紺野、秋野→北島、藤本→岩崎と前目中心にスタメン4枚入れ替え。

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《試合展開》

 福岡は3バックと4バックを併用し、かつ試合中でもフォーメーションを変えてくるチームなので出方が判りづらかったのですが、試合開始時は基本3-4-2-1、守備時は5バックだった様子。ただ岩崎と前嶋の両WBの立ち位置がいつもとは逆だったのが目を惹きました(ただこれは失策だったようで、30分くらいで左右入れ替え)。

 そしてしきりに前からプレスをかけてくる福岡に対して浦和は渡邊が最終ラインに下がってビルドアップするのを基本としながらも適宜ロングボールを織り交ぜて福岡最終ライン裏を狙ったのが奏功して楽々と福岡のプレスを回避するのに成功し、立ち上がりから浦和がボールを保持しながら敵陣でプレーする時間が長くなりました。このロングボール攻撃は福岡には想定外だった様子。

 しかし最初に決定機を掴んだのは福岡。10分志知の縦パス一本でザヘディが裏抜けに成功したがシュートはわずかに枠の外。

 ただその後も浦和が敵陣でボールを支配する時間帯が長く、15分右サイドボックス内でサンタナが反転シュート。17分には左サイドで松尾→長沼→サンタナの決定機を作りましたが、共にGKセーブ。

 また福岡はビルドアップに持ち味がないせいか、浦和はミドル~ローブロックでの守備が専らだった前節から一転して積極的に前からプレスをかけにいって前半半ばまでは相手に何もやらせず。試合後金監督も「前半の20分から30分近く、僕が準備してきた対浦和の、特にボール保持時の狙いと守備のところのかみ合わせのところで少しイレギュラーが起きていた」と話しているので、福岡は浦和にボールを持たせていたのではなく、苦戦を余儀なくされていた模様。

 しかし30分くらいからは浦和のプレス強度が減衰して福岡もボールを持てるようになり、40分紺野のシュートを浴びてヒヤリ。

 後半は立ち上がりから浦和が決定機を量産。50分福岡FKからのロングカウンター、ボールコントロールに手間取る北島から松尾がボールを奪ってそのまま右サイドを激走→ファーでフリーのサンタナにボールが通ったものの、サンタナのトラップが流れてシュートを撃ち切れず・・・

 57分好位置での渡邊FKはバーを直撃。59分金子→渡邊→安居と繋いでからの安居ミドルシュートが枠を捉えるもGK村上が辛うじてセーブ。60分CKからの流れから松尾が放ったシュートはまたまたGKセーブ。

 劣勢の福岡は52分北島に代えて名古を投入。これが効いて65分名古クロスがファーでどフリーの紺野に通る決定機を作りましたが紺野のシュートは枠を捉えきれず。しかし、68分名古CKからのこぼれ玉を拾った岩崎のシュートが決まって福岡先制。岩崎に対する安居の対応が軽すぎるというか実に中途半端というか・・・飛び込むなら強くいかないとダメだし、下手に飛び込まずにシュートコースを消すだけでも良かったはずだし・・・

 まさかのビハインドに陥った浦和は66分松本に代えてサヴィオを投入。「サヴィオを入れてからが勝負」というのは想定通りでしたが、代えるのがまさか松本だとは・・・フリーダムに動きすぎるサヴィオは相手ではなく味方に混乱をもたらすだけに終わりました。

 さらに76分金子→関根と代えてサヴィオを右SHに回し、サンタナ&松尾の2トップ(4-4-2)にしては見たものの、この時間帯になるとロクに前にボールを進められなくなり、さらに83分長沼→原口、サンタナ→長倉と代えたものの「代えれば代えるほど悪くなる」のいつものコースに。

 85分には名古FKを途中投入の藤本が押し込んで試合を決定づける2点目をゲット!!と思いきや、OFRの結果オフサイドで命拾い。しかし、それも虚しく浦和はなんら攻め手を見出せずにそのまま試合終了。

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《総評》

 試合後スコルジャが「今日は相手に上回られた感覚はありません。ただ、サッカーにはこういう残酷なときもあります。我々はより多くのチャンスを作りながら、それを得点につなげなければいけないと思います」とボヤくのも判らなくもありません。C大阪戦のように相手にアホほど決定機を与えてしまった訳ではなく、ゲームをコントロールしていた時間は浦和の方が長かったくらいでしたし。

 またビルドアップが下手で、CF目掛けてバンバン蹴ってくるチーム相手なら浦和は結構強い(勝てるかどうかはともかく)ことをこの試合でも実証。共にさしたる決定機を作れないままスコアレスドローで終わるのがこの試合内容にふさわしい結果だったと思います。福岡とのアウェーゲームはそんな試合だらけでしたし。

 あんまり点が取れそうにないチーム同士の塩試合。低いレベルで拮抗していた試合だからこそ、「神は細部に宿る」というか細部が結果を左右しがち。そして安居の緩慢すぎるというか安直すぎるプレーで全てが決まってしまいました。次節からいきなりスタメン落ちになっても何の不思議もないアホすぎるプレーでしたが、スコルジャは安居をどうするかなぁ・・・相変わらず点があまり入りそうになり今の浦和にとっては1点取られただけでいきなり致命傷だからなぁ・・・

 今の浦和の不思議なところは選手を代えるまでは悪くはないこと。しかも鉄板のスタメンではなく、スタメンに入れ替えがあってもそのスタメンのままの時間帯は悪くはないというのが浦和の謎。この試合ではとうとう関根&荻原の両SBを諦めて石原&長沼でスタートしましたが、「まずは守備から入る」スコルジャらしい良策のように見受けられました。また金子も浦和加入後少々期待外れ感は否めないものの、大過はないどころか最低限の仕事はしていたと思います。

 ところが松本に代えてサヴィオを入れた途端に急激に悪くなるのが今の浦和。スコルジャは全試合松本を使いたいので毎試合早めに松本を下げるのでしょうけど、だいたい松本を下げてからはロクなことがない。この試合では松本に代わってサヴィオがトップ下に入りましたが、同じトップ下でもボールのないところへ四方八方に飛び出す松本とボールを持って動き回りたがるサヴィオとではタイプが違いすぎて、味方が混乱に陥るだけに終わりました。

 それでもサヴィオは悪目立ちしているだけまだマシなほうで、関根や原口は何しに出てきたのかさっぱり判らず。試合後原口は荒れるゴール裏と口論になったそうですが、毎試合毎試合何しに出てきたのか判らない出来を繰り返していてはヤジられるのも仕方ないかと・・・

 また長倉はこれまたサンタナとはプレースタイルが全然違うFWなので長倉へアバウトなロングボールを蹴るのはあまり意味がありません(サンタナへ蹴ってもそんなに意味はないのですが(苦笑))。ビルドアップもへったくれもなくなってしまった現状を後方から一人で解決してくれるかもしれないグスタフソンの投入を見送り、交代枠一つ余らせて決定機どころかシュートすら撃てずに試合終了って何なんだろうなぁ・・・

 名古投入が大当たりの福岡と誰一人として当たらない浦和。そんなに悪くはない試合だったのに勝ち点1すら持ち帰れないのは実に辛い。DAZNの試合後会見ではさすがにスコルジャも元気なさげでした。

 一方パワハラで悪名高い金明輝氏をわざわざ監督に招聘した福岡。なんでこんなに勝ち点を積めているのか不思議な試合内容だったように見受けられましたが、「相手にボールを握られても全然気にしない」「守り倒してセットプレー一発で勝機を見出す」といったゲーム運びは長谷部時代の遺産を活かしている印象で、その分毎度毎度土台から作り直している浦和よりはマシなのかなぁ・・・

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《選手評等》

・この試合の主審はライダーキック笠原。仙頭@鳥栖が岩波の頭目掛けて繰り出したライダーキックをイエローどまりにした事案に象徴されるように、とにかく判定基準が滅茶という悪印象しかない主審でしたが、この試合は手を使ってのファウルをちゃんと取っていただけマシだったかな?幸いけが人も出ませんでしたし。

・OFRにまで持ち込まれるくらい非常に難しい判定だった福岡の「幻の2点目=オフサイド」。あれを九州エリアでお馴染み、百害あって一利なし、単なるラフプレーと強度の高いプレーの区別すらできない中払氏に延々と解説させるのは正直時間の無駄でしかないと思いました。

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-----サンタナ-----
松尾---松本---金子
---安居--渡邊---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(交代)
66分 松本→サヴィオ
76分 金子→関根(関根左SH、サヴィオ右SH、松尾をFWへ上げて4-4-2へ)
83分 長沼→原口(原口左SH、関根左SBへ)
83分 サンタナ→長倉

-----ザヘディ----
--北島----紺野--
前嶋-見木--松岡-岩崎
-志知--安藤--田代-
-----村上-----

(得点)
68分 岩崎

(交代)
52分 北島→名古
76分 ザヘディ→ベン カリファ
76分 岩崎→藤本
90+3分 紺野→金森
90+3分 志知→上島

※写真は試合とは全く関係ありません。

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