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2025.05.31

初めての笠松競馬場

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名鉄電車からは丸見えなのに、最寄りの笠松駅からは土手を挟んでいるせいか、ぱっと見はどこにあるのかよくわからないという、割と初見殺しな笠松競馬場。

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入場料無料なのにはびっくり。入り口脇にオグリキャップ像。

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早速アニメ「シンデレラグレイ」でタマモクロスが入ってた「丸金」で「天ぷらきしめん(750円)」を賞味。つゆが美味いというだけで大満足。

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ガラガラなのでタマモクロスが座ってたところに座ります。天ぷらはかき揚げではなく海老天なのには意表を突かれました。

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ついでに「串カツ(120円)」も。一本だけだと皿が付きません。またソースか味噌をセルフで浸けるスタイル。

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ダートコースの向こう側にパドックがあるのか!!

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ここではまだダンマク文化が残っていました。

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スタンドから見ててもお馬さんが近い!!

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2025.05.30

にんにく牛バラ焼定食@松屋

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 松屋が2025年5月27日より期間限定販売中の「にんにく牛バラ焼定食(890円)」を試食。松屋の焼肉新定番第3弾という位置づけで「旨辛豆腐牛バラ焼定食」や廉価版の「焦がしにんにく牛バラ丼」も併売。

 今回の牛バラ焼定食は、ジューシーな牛バラ肉と香ばしく焼いた玉ねぎを合わせ、鉄鍋で焼いて楽しむスタイル。「にんにく牛バラ焼定食」は揚げにんにくとにんにくの芽のダブルパンチがやみつき必至、卓上のカウンターセットのタレで自分流にアレンジも可能です。」というのがウリ文句。

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 デフォルトでやたら濃い味にしがちな松屋には珍しく、卓上のタレで自分の好みに応じて味付けることを前提としているせいか、味噌汁込みでも塩分量が2.2gと松屋にしては破格に低いのがこの商品の最大の特徴かも。

 もっとも松屋は焼肉専門店ではないので卓上のタレにそんなに種類はありません。今回は「バーベキュー」を試してみましたが、これが大当たりでした。

 ただ鉄鍋にタレをぶちまけてしまうと、タレを焼肉にちょんちょんと付けながら食べる楽しみが失われるので、本来は小皿が欲しいところ。今回はたまたま無料券で付けてもらったポテサラの小皿をタレ用に転用して事なきを得ましたが。

 またバラ肉なのでいかんせん脂が多く、それゆえゆっくり食べていると焦げやすいのも難。まぁこまめに肉を動かせばいいのでしょうが。

 細かい難点はありますが、自分の好みに応じて味を調整できるという、ある意味松屋らしくないアイデアが気に入って大満足の一品でした。

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2025.05.29

【観戦記】25年第22節:浦和 0-0 C大阪 ~ ナンボ何でもあの交代はないわ

 超過密日程にも関わらず「ベストメンバー」でこの試合に臨んだ時点で、「ベストメンバー」に電池切れが起こる前に先制できないと苦戦は免れないことは容易に予想できました。ただその苦戦を自らの大失着でさらに酷いものにしてしまったことにはさすがに開いた口が塞がりませんでした。

《スタメン》

 浦和のCWC参戦に伴って前倒しで開催された第22節。共に前節から中3日。

 浦和は前節から原口→渡邊、大久保→金子、松本→安居、荻原→石原、井上→ボザとスタメン5名入れ替え。5連勝した「ベストメンバー」に戻した格好。

 ベンチにサンタナが復帰したのが目を惹きましたが、その代わりに髙橋と中島がベンチ外に。

 C大阪は前節から高橋→登里、北野→アンドラーデ、進藤→柴山とスタメン3名入れ替え。

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《試合展開》

 前回C大阪と対戦した時のフォーメーションは4-1-2-3でしたが勝ち点が伸びず、3-4-2-1に転換してからなぜか急に勝ち始めて目下4勝1敗。「勝っているチームは弄らない」のがフツーなのに、この試合はCB進藤をベンチスタートして4-2-3-1にしたのが不思議でした。でも試合後誰もこの件に突っ込んでくれないので真相不明。

 ただこの相手の出方は完全に予想外だったのか、立ち上がりは完全にC大阪ペース。C大阪は浦和左サイドを狙い撃ちし、フェルナンデスの鋭いクロス攻撃に再三悩まされるハメに。12分にはフェルナンデスのクロス→ハットンのヘッドという決定機を作られてしまいましたが、シュートは幸いにも枠の外。

 あんまりなやられっぷりを見て、スコルジャは20分過ぎくらいからサヴィオと渡邊の位置を入れ替えて応急措置。これは結構効果があって左サイドの鎮火に成功しただけでなく、サヴィオが気ままに動き回るエリアが狭くなったのが攻撃面でもプラス寄与したようにも伺え、ようやく浦和が反撃に。

 とはいえ、自陣でドン引きで守る相手を崩せる気配もなく時間が徒過したのが実情でしたが、43分得意のカウンターでグスタフソンのスルーパス→松尾シュートの良い形を作りましたが、ここはシュートコースが制限されていてGK正面。続く45分には押し込んだ状態からグスタフソンが浮き球縦パス→サヴィオがダイレクトボレーという出す方も撃つ方も難しそうな決定機を作りましたが、サヴィオの強烈はシュートは無情にもGK正面。

 後半に入ってもなおも浦和が優勢。52分サヴィオが右サイドからクロス→いつの間にかボックス内に侵入していた石原がどフリーでヘッド!!これが決まったと思いきや、GK福井がかろうじてセーブ。

 劣勢のC大阪は58分柴山→北野、アンドラーデ→阪田と2枚替え。一方浦和は67分サヴィオに代えてなんとサンタナを投入。以前スコルジャは「CWCの前にどこかでサンタナをテストしたい」と語っていたので、ようやくベンチ入りしたサンタナを終盤投入する可能性が大きいとは思っていましたが、こんなに早い時間帯にサンタナを投入するとは完全に予想外でした。そしてこのサンタナ投入の判断はどこからどう見ても大凶でした。

 サンタナはいかにも身体が重そうで攻守とも何の役にも立たず。特に守備への寄与が皆無に等しいのが致命的。浦和は一人少ないも同然なためサンタナ投入後の試合は一方的なC大阪ペースに。スコルジャは75分グスタフソン→松本、金子→大久保と代えて立て直しを図ろうとするも、事実上一人少ない上に連戦また連戦で「ベストメンバー」の電池切れも顕著でもはやどうにもならず。

 76分には喜田のシュートを西川が弾いたところをハットンに詰められる大ピンチがありましたが、ハットンのシュートはポストを直撃!!78分には登里のミドルシュートがまたしてもポストを直撃。

 スコルジャは79分松尾→関根、長沼→荻原と交代し、82分カウンターから左サイドを激走する関根のクロスに大久保がニアに飛び込む決定機を作りましたが、大久保のシュートはクロスバーを直撃。そしてサンタナ投入後の浦和のチャンスらしいチャンスはこれが最初で最後。

 その後の浦和は自陣に押し込まれ続けて守備陣のシュートブロックなり、西川の奮戦なりでなんとか失点を免れるだけで精一杯。ATにも自陣深い位置でのボールロストからハットンに決定機を与えてしまう失態がありましたが、ここも西川がなんとか防いで試合終了。

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《総評》

 超過密日程にも関わらず「ベストメンバー」でこの試合に臨んだ時点で、「ベストメンバー」に電池切れが起こる前に先制できないと苦戦は免れないことは容易に予想できました。ただその苦戦を自らの大失着でさらに酷いものにしてしまったことにはさすがに開いた口が塞がりませんでした。

 67分サンタナ投入。何だったんだろうなぁ、これ?? 結果論になりますが、お疲れのサヴィオに代えるなら長倉投入のほうが数百倍マシだったような気がしてなりません。

 前述のようにスコルジャはCWCの前にどこかでサンタナをテストしたいと語っていましたが、久しぶりに姿を現したサンタナはどう見ても太目残り。しかもその姿から予想されたように全く動けず。連戦でヘロヘロの渡邊が全く動けないサンタナに代わって全力でプレスバックしているという地獄のような光景には涙を禁じえませんでした。

 スコルジャは試合後「本日ポジティブだったことは、長期離脱をしていたチアゴが戻ってきたことです。もちろん彼も本来のコンディションを取り戻すには、まだ少し時間が必要だと思います。クラブワールドカップに向けても、彼の出場時間をさらに伸ばすことができればと思います」「チームに貢献してくれる選手だと思っていますし、彼のコンディションをできるだけ上げたいと思っています。ただ、そのコンディションを取り戻すのに時間が必要なことは、本日の試合でもはっきりしたと思います」と続く横浜C戦でもサンタナを起用することを示唆していますが、まだまだ試合で使えるコンディションではないんじゃないかと・・・ これではベンチ外になった髙橋が浮かばれません。

 またスコルジャは「今シーズンの前半戦での、チアゴのパフォーマンスはかなり良かったと思います」と語っていますが、これはたぶん大嘘。「とにかく収まらないサンタナ」に頭を抱える試合だらけだったような・・・昨年のCF起用法を見ても、点はそこそこ取るけれども守備をあんまりしないサンタナへのスコルジャの評価は点が取れないリンセンより低く、ボールの収めどころとしては引退が決まっている興梠のほうが遥かにマシと思われていたかと。

 興梠は引退し、リンセンの退団も決まっているので、浦和強化部は今春トルコ代表FWジェンク・トスンの獲得に動きましたが、最後の最後で破談。スコルジャは仕方なく今季サンタナを使っているのが実情だと思います。

 そしてスコルジャはリーグ戦をCWCのためのテストの場と割り切ってしまったのでしょう。2023年ACL決勝へ向けてリンセンやモーベルグをテストしまくったように(だが結果的に両選手とも失格)。CWCで一つ勝ったらJ1優勝なんてどうでも良くなるレベルの賞金が転がり込むんだから、今はとにかくCWCに向けて準備を整える期間と位置づけるのも間違ってはいません。

 ただ開幕時にはCWCにはそんなに重きを置いていなかったんじゃないかと・・・実際バランスが非常に悪い今春の選手補強を見ても浦和強化部がCWCへ向けた意気込みなんてまるで感じられず、CWC直前に特別に設けられた移籍期間でも強化部が動く気配なし。

 なんか今の浦和は大本営と現地軍の考えに相当乖離がある状態で闘っているような気がしてなりません。

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《選手評等》

・各紙報道によれば、サンタナが約7週間ピッチから離れていた理由は「グロインペイン(太ももの付け根やそけい部に痛みが出るスポーツ疾患)」だったとのこと。デンもユンカーも苦しんだ完治が難しいグロインペイン。うーーーーん、これは非常に気の毒ですが、浦和はもう新外国人CFを獲得する他ないんじゃなかろうかと。

・川俣主審をつい「ブリーフ野郎!!」と呼んでしまう昭和脳。見事なまでに笛の基準がバラバラで全く予測不可能。ただゴールに直結するような重大な局面での「謎笛」がなかったのは幸いでした。

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-----松尾-----
サヴィオ---渡邊---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(交代)
67分 サヴィオ→サンタナ(サンタナCF、渡邊トップ下、松尾左SHへ)
75分 グスタフソン→松本
75分 金子→大久保
79分 松尾→関根
79分 長沼→荻原

 

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-----ハットン-----
アンドラ---柴山--フェルナンデ
---香川--喜田---
登里-畠中--西尾-奥田
-----福井-----

(交代)
58分 柴山→北野
58分 アンドラーデ→阪田

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2025.05.28

レストラン矢野@松前 ~ 松前海苔だんだん

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 北海道唯一の城下町松前町。松前町は“手摘み岩海苔”が自慢だそうで、道の駅「北前船 松前」でも岩海苔を猛プッシュ!!

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 そしてその岩海苔をふんだんに使った一品があると聞いて試食してみました。往訪した「レストラン矢野」は温泉旅館付属の食事処。まだ満開にはほど遠かったものの、ぎりぎり桜の見ごろの時期を迎えたせいか、店内は平日にしてはびっくりするくらい混んでいました。

 早速売り物の「松前海苔だんだん(1500円)」を注文。後客の注文も「のりだん」が目立ちました。

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 「松前海苔だんだん」は要するに物ずごく豪華な海苔弁当。松前漬け、茎若布の小鉢、味噌汁と香物が付いてきます。

 お重にたっぷり入ったごはんの上に海苔を敷き詰めているだけでなく、中にも一枚岩海苔が挟まっているのが「だんだん」の名前の由来でしょうか。海苔一枚一枚が普段食べているのよりは厚みがあるせいか、海苔を噛み切るのに案外力が要りました。

 海苔の香り、風味を存分に楽しめてただの海苔弁当とは片づけられない逸品ですが、残念ながら個人的な好みよりは醤油をかけすぎなのが残念。松前漬けはともかく茎若布の小鉢も味噌汁も味濃いめで、しょっぱいの好きなのは対岸の津軽からの流れなのかな?箸袋の「まつまえ方言集」を見ると「あずましい」とか「け」とか津軽弁そのまんまですし。

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 食後は松前城周辺を散策。

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2025.05.27

生姜醤油からあげのタルタル回鍋肉定食@からやま

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 2025年5月16日から期間限定発売中の「生姜醤油からあげのタルタル回鍋肉定食(979円)」を試食。

 「複数の醤油とたっぷりの生姜を合わせた特製ダレに漬け込んだ『生姜醤油からあげ』は、醤油のコクと香りに生姜の風味が堪らない新感覚のからあげです。そのまま食べるのはもちろん、ゴロッとしたたまご感とダイスカットの玉ねぎの食感が楽しめる自家製タルタルソースをかければ、他では味わえないおかずになるからあげです。」「甘辛いタレが絡んだ厚切り肉の回鍋肉とともに、主役級の料理が一皿で楽しめる定食に仕立てました。」というのがからやまのウリ文句。

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 方向性が全く異なる主役級のおかずを合わせ盛にするって同じ「アークランドサービスホールディングス」傘下の「かつや」がやりがちな手法。からやまは唐揚げそのものの出来が非常に良いので、正直からあげにタルタルべっとりなんて素で十分べっぴんさんなのに厚化粧塗りたくるようなもんだと思いますし、ましてや方向性が全く異なる主役級を合わせ盛にするなんて蛇足の極みというか、屋上屋を重ねる以外の何者でもないでしょうに・・・

 ただこういう方向性は個人的には「からやま」に望んでいないというだけの話。生姜醤油からあげも回鍋肉も実績十分でなんらチャレンジングな要素はないのではずれようがなく、ご飯がガンガン進みます。

 もっとも回鍋肉のキャベツが思った以上に多いのはともかく、ぶっとい葉脈まで無理やり刻んで料理に使っているのには参りました。キャベツ高騰は目下一段落していますが、高騰時にやむなく仕入れたのを未だに使っているのかなぁ・・・

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2025.05.26

チキンケバブ丼@松屋

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 松屋が2025年5月20日より期間限定販売中の「チキンケバブ丼(890円)」を試食。

 「チキンケバブ丼」は柔らかくジューシーなチキンに本格スパイシーな松屋特製ソースを合わせもので、「風味豊かなスパイスに漬け込んだごろっとチキンは、ボリューム満点で食べ応えがあり、ひと口ごとに香ばしいスパイスの香りが口いっぱいに広がります。さらに、シャキシャキとした食感の生野菜と、ピクルスの爽やかな酸味が絶妙なアクセントに。辛さと旨さの両方を楽しみたい皆様におすすめの逸品です。」というのが松屋のウリ文句。

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 配膳されるといきなりスパイスの香りが鼻孔を襲います。苦手なエスニック風ではないものの、ちょっと癖のあるスパイスの香りが。そして松屋特製ソースは結構辛い。水を飲みながらじゃないと食べづらいほどではありませんが、ピリ辛を明らかに通り越しています。

 広い意味では概して淡白すぎて往々にして残念な松屋のチキンをやたら味が濃いソースでなんとか誤魔化して美味しくいただけるようにするという松屋の得意技の範疇内。でも普段はガーリックを効かせまくって何をやっても「いつもの松屋の味」になってしまいがちなところを、ガーリックではなく「ごろチキカレー」に寄せたような感じで松屋特製ソースまみれにしたところに創意工夫を感じました。

 チキンの量は「ごろチキ」並みにたっぷり。チキンの下の千切りキャベツが良い箸休めになり、量は少ないもののピクルスも程よいアクセントに。

 チキンメインの丼ながら「いつもの松屋の味」からの脱却を試みて成功したことに賛辞を贈りたいと思います。

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2025.05.25

【DAZN観戦記】25年第18節:名古屋 2-1 浦和 ~ ターンオーバーは実らず

 浦和が大量失点で負けていても何の不思議もない試合内容だったので結果は妥当。浦和の選手層の薄さ、特に最終ラインは全く代えが効かないことが明るみになった試合でした。

《スタメン》

 浦和は前節から中2日なのに対し、名古屋は幸か不幸かルヴァン杯を早々と敗退していたので週央に試合がなく、日程面では名古屋がかなり有利な一戦。

 浦和は過密日程を勘案して、前節から髙橋→松尾、関根→原口、中島→サヴィオ、金子→大久保、安居→グスタフソン、ボザ→井上、石原→荻原と大胆にもスタメン7名を入れ替え。

 松尾、サヴィオ、大久保、荻原は前節川崎戦ではベンチスタート、グスタフソンに至っては完全休養だったのでここでのスタメン起用は想定内でした。

 しかし、全く代えが効かないと思われた安居と石原をついにスタメンから外しただけでなく、前節終了間際に頭を蹴られた石原は完全休養にした上に、ボザまでベンチスタートにして井上をスタメン起用したのには心底驚きました。

 試合後のスコルジャの弁によると超過密日程を受けて「フィジカル的なところを考えますと、この時期はどうしても怪我を避けなければいけない状況」なので、こんな大胆なターンオーバーを敢行せざるを得なかったようです。

 名古屋は山岸→ユンカーの入れ替えのみ。ユンカーは故障&コンディション不良が祟って今季ほとんど試合に出ていなかったので、ここでのスタメン起用はサプライズでした。

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《試合展開》

 3分左サイドからサヴィオFKが直接決まったかと思われましたが、FKに反応した井上がオフサイドでゴールならず。

 その後は一方的な名古屋ペース。名古屋はいつも通り前からマンツーマン気味にハメに来ましたが、浦和はビルドアップしようにも受け手が常に掴まっている状態なのでロクにビルドアップできず。グスタフソンがいるので地上戦でのビルドアップには問題ないだろうと戦前予想したのですが、ずっと相手に絡まれているグスタフソンのプレーに冴えは感じられず、個人技で相手を剥がすような場面はあまり見受けられませんでした。

 やむなくロングボールで前ハメを回避しようにもはっきりとしたターゲットがいないので全くボールは前に進まず。正確には原口をターゲットにしようとしているようでしたが、この日の西川のキック精度はなぜか劣悪であさっての方向へボールが飛んでしまいがちで、やっと原口のほうへ飛んだかと思えば原口は簡単に競り負けるという塩梅でした。

 名古屋もビルドアップにみるべきものはないので、浦和は前からハメにいった様子でしたが、相当お疲れなのかプレス強度が全然なくて中途半端に前に出て自分の体力を削ってしまうだけに。それでも名古屋はボールを奪ったら早めに前線へ蹴るだけという単純極まりない攻撃を続けていましたが(ボザ不在が祟って浦和両CBにスピードがないのでそこを狙われたか?)、ここでコンディションの差が出てしまってセカンドボールを悉く名古屋が回収し、浦和を自陣に押し込む展開に。

 試合は一方的な名古屋ペースとはいえ、名古屋はシュート数こそ多いものの浦和守備陣はそのほとんどをブロックしていたので、危なかったのは35分井上のビルドアップのミスからカウンターを食らい、最後はユンカーにシュートを撃たれた場面くらい。前半終了間際にはユンカースルーパス→和泉のゴールが決まったかと思いきや、ここは和泉がオフサイド。

 やられそうでやられない浦和っぽい試合という言い方も出来ましょうが、前半の浦和のチャンスらしいチャンスは28分松尾が右サイドからカットインして放ったシュートだけ。そして前半の浦和のシュートはそれ1本っきり。

 あんまりな前半の惨状を見て、スコルジャは大久保→金子、原口→渡邊、松本→安居と3枚替え。金子はともかく、安居と渡邊の投入について試合後スコルジャは「本来であれば2人ともさいたまに残して休ませてあげたかったのですが、それもできませんでした。出場するにしても、より短い時間を想定していたのですが、本日はハーフタイムで少しリスクを冒す判断を私が下しました。」と苦渋に満ちた決断だったことを明かしていました。

 48分左WB徳元→ファーで和泉の超決定機を許してしまいましたが、幸いにもシュートは枠外。

 その大ピンチを運良く凌いだ浦和は3枚替えの甲斐あってビルドアップがスムーズになり、名古屋を自陣に押し込んだところで51分金子クロスに渡邊ヘッドという、この試合初めての決定機をいきなり決めて劣勢の浦和が先制!!!

 ターゲットになりうる金子を入れてロングボール攻撃を織り交ぜられるようになったせいか、前半よりは浦和はボールを前に進められるようになりましたが、それでもやはり劣勢は免れず、62分には徳元クロス→ファーで中山シュートと48分の大ピンチと同じような形で決定機を作られてしまいました。

 スコルジャが67分サヴィオに代えて関根を投入。これについてスコルジャは試合後「関根の場合は、フレッシュな状態のウイングを入れることによって、ハイプレスをかけ続けることが狙いでした。」と語っていましたが、要するに再三やられている左サイドの守備の手当てが主眼だったかと。

 しかし同じタイミングで名古屋は和泉→永井、ユンカー→山岸と代えて2トップへ変更。これが効いて80分にはマリウスのバックパスを永井に奪われる大失態。この大ピンチは中山のシュートが大きく枠を逸れて事なきを得ましたが、これが契機になって浦和守備陣は混乱に陥り(永井に対してうっかりスライディングで飛び込んでしまったグスタフソンがこけながら足をバタバタさせているのがその象徴・・・)、81分渡邊がボックス内で原の足を踏んだファウルを取られてPK。83分稲垣がPKをゴールど真ん中に決めて同点。

 85分には縦パス一本で鈍足の井上の裏を永井に突かれてGKと一対一の大ピンチを迎えましたが、ここは西川がどっしりと構えて、とにかくシュートが下手な永井が撃つタイミングを失わせてなんとかセーブ。

 スコルジャは88分松尾に代えて長倉を入れて勝ち点3を狙いに行きましたが名古屋の攻勢は止まらず、90+3分長沼のヘディングクリアが直接永井に渡ってしまったのを契機に永井に逆転ゴールを決められて試合終了。

 長沼が無理にクリアせずにそのまま見送るなり、ヘッドで西川へ戻すなりしていれば何の問題もなかったはずですが、長沼は頭が疲れていたのでしょう。またボールを拾った永井にいきなり撃たれた訳ではなく、永井→山岸→永井と崩してからのシュートでしたが、頭数では優位だった浦和守備陣の対応も疑問符付きまくりでした。特に井上。

 最後の長倉投入については「幹樹を入れたときも、DFを1枚増やすかFWを代えるかというところでストライカーを選びました。」とスコルジャも迷ったようですが、残念ながらその判断は凶でした。

 それにしても永井にやられるとクソむかつくなぁ、なんでか知らんけど・・・

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《総評》

 公式記録ではシュート数24対3。DAZNのスタッツだとシュート数30対4、うち枠内15対2。ゴール期待値4.02対0.22と笑えるくらい大差がつきましたから、逆転負けという悔しい形にはなりましたが、結果は順当でしょう。

 むしろこれだけスタッツに大差がついているにも関わらず最終スコアが2-1でしかない辺りがアホほどあった決定機を決められない名古屋の弱さの表れなのかもしれませんし、なんだかんだと粘り強い浦和の強さなのかもしれません。

 最終スコアはともかく、内容的にここまでボコボコにされてしまった以上、7人もの大胆なターンオーバーは大失敗だったと言わざるを得ません。川崎戦では前目を中心に6人も入れ替えて、それ自体は一定の成果を収めましたが、この試合では最終ラインにまで手をつけたのが完全に仇になってしまいました。ボザをベンチスタートにし、石原を休ませて長沼を右SBに回し、空いた左SBに荻原を起用。ここまで弄るのはさすがに無理があったようです。

 また安居をついにベンチスタートにして松本を起用しましたが、松本とグスタフソンの組み合わせは練習でほとんどやっていないのか、お世辞にも機能したとは言い難い惨状でした。

 とはいえ、ターンオーバーせずに選手を無理使いして、スコルジャが危惧するような怪我人を出してしまったら元も子もありません。本来であれば大胆にターンオーバーなんてやらずに、日頃からちびちび選手を入れ替えて選手の出場時間をコントロールしながら長いシーズンを過ごすのが最善でしょう。

 ただ両SBやCHは如何せん層が薄くて「ちびちび入れ替え」なんてやりたくても出来ず、そもそも選手を入れ替えてもそれなりに機能するほど成熟したチームでもなかったので、今季のスコルジャはある程度スタメン固定で闘わざるを得ませんでした。

 選手層の薄さ=兵站の弱さは指揮官や兵士の奮闘ではカバーできない。長いシーズンを闘うには兵站が弱いとどうにもならない。それを痛感せざるを得ない惨敗でした。まもなくCWC向けに特別に設けられた移籍期間が開きますが、堀之内SDはどうするのかなぁ??

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《選手評等》

・ACLE組やCWCに参戦する浦和は超過密日程を強いられているのですが、それはそもそもJ1を20チームにも増やしたがため。前節長谷部監督が超過密日程について会見であからさまに不満を漏らしていましたが、スコルジャがそれをいうと罰金なり出場停止処分を受けかねないので表向きは黙っているのかなぁ・・・

・超久しぶりに出場機会を得たにもかかわらず全く良い所がなく、チームの足を引っ張り続けた井上。CBの控えが弱いのも顕著でしたが、JリーグでもトップクラスのCBマリウスとボザが揃っているところにそんなに優秀なCBなんて来ないでしょうなぁ・・・ショルツとマリウスがいたところに来たのが井上なので・・・

・そしてこれまた久しぶりのスタメンでの出場機会を得た原口も良いところなし。これでは柴戸やサンタナが戻ってきたらベンチ入りすら難しくなるかと。

・Jリーグでもトップクラスにヤバいと思しき池内主審ですが、事前の期待値が著しく低いせいか、この試合のお裁きは意外にも悪くありませんでした。原へのファウル=PKを取るなら、その前の松尾へのファウル=PKも取るべきだろう!!という不満があるくらいで、Jリーグの主審にありがちな珍妙なファウル見逃しはなかったかと。

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-----松尾-----
原口---サヴィオ--大久保
---グスタフ--松本---
荻原-マリウス--井上-長沼
-----西川-----

(得点)
51分 渡邊

(交代)
HT 松本→安居
HT 原口→渡邊
HT 大久保→金子
67分 サヴィオ→関根
88分 松尾→長倉


-----山岸-----
--マテウス----和泉--
徳元-椎橋--稲垣-中山
-佐藤--三國--原--
-----ピサノ----

(得点)
83分 稲垣(PK)
90+3分 永井

(交代)
67分 ユンカー→山岸
67分 和泉→永井
78分 佐藤→河面
78分 椎橋→森島
90+5分 マテウス→菊地


※写真は試合とは全く関係ありません。

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2025.05.24

しなの@函館 ~ はこだて塩らーめん

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 函館駅前のデカいバスターミナルを挟んでほぼ正面。「キラリス函館」の並び。当初クラフトビールを飲む予定でしたが、日が暮れると急激に冷え込んでビールを飲む意欲を削がれたのでこちらへ転進した次第。外待ち3に接続。後客5。

 券売機はなく、店内のメニューを見て「大本命」とある「はこだて塩らーめん(950円)」を注文。後払い。

 メニューは他に正油、みそ、辛みそなど。

 店内は縦長カウンター10席と2人卓×3。席間は狭め。卓上には醤油、ラー油、コショウ、一味。

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 雑味なく、しかも塩ダレが妙に自己主張せず、鶏と豚をじっくり煮込んだスープの旨味を存分に楽しめます。結構脂は多いのであっさりとは言い難いものの、食後はすっきり、胃もたれ感もなし。

 麺は細めでほぼストレートタイプでつるつるした口当たり。スープの絡み具合も文句なしですが、ただ見た目と違って案外噛みごたえ強め。

 バラ肉チャーシューや半熟卵の煮込み加減が絶妙!! 隣の兄ちゃんが餃子をアテに酒を2,3杯飲んでいましたが、この出来だとラーメンの具で酒飲むのも大アリでしょうなあ(混んでいる時にそれで良いのか?という問題はさておき)。メンマはやや甘めの味付け。他に麩、なると、青菜。

 大満足の一杯でした。

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2025.05.23

あじわい天丼@てんや

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 「てんや」が2025年5月15日から25,850食の数量限定で販売中の「あじわい天丼(920円)」を試食。

 てんやは近年毎夏のように鯵を主役とした天丼を期間限定で売り出していますが、本格的な夏の到来を待たずに鯵を主役とした天丼を数量限定という異例の形で売り出した理由が気になります。しかも店内外に一切広告類がなく、「知る人ぞ知る新メニュー」という形で。

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 「あじわい天丼」は「鳥取の境港水揚げの鯵の天ぷらに、天丼てんやで人気の海老、とり天、舞茸を合わせた」というのがてんやのウリ文句。

 ビジュアル的には鯵は全然主役ではなく、むしろ海老やとり天のほうが目立つくらい。そして鯵は天ぷらの最奥に置かれてラスボス感を醸し出していました。しかもそこそこ肉厚で食べ応えがあります。

 舞茸やいんげんといった箸休めになるものも添えられていて全体のバランスが良く、最後まで全く飽きることなく一気に完食。「知る人ぞ知る新メニュー」に留まっているのが不思議なくらい完成度が高い逸品でした。ひょっとするとこれをマイナーチェンジしたものが今夏に再販されるかも?

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2025.05.22

【DAZN観戦記】25年第13節:川崎 2-2 浦和 ~ 浦和もついに総力戦へ突入

浦和は負け試合だったところから勝ち点1を拾えたので万々歳と言っていいでしょう。また大胆なターンオーバーを試みながらも強敵川崎相手にアウェーで勝ち点1をもぎ取ったという点でも収穫大と言っていいでしょう。

《スタメン》

 川崎がACLEに出場していた関係で先送りされていた第13節。

 前節から中3日の浦和は松尾→髙橋、渡邊→中島、サヴィオ→関根、大久保→金子、グスタフソン→松本、荻原→長沼と一気に6名もスタメン入れ替え。前目を総とっかえした格好で、しかも髙橋と中島のスタメン起用は今季初。

 グスタフソンはベンチ外でしたが、故障明け&そもそも無理が効かないタイプっぽいのでここは自重したのかも。浦和はこの試合の後に日程面でかなり不利なアウェー名古屋戦が控えているので、グスタフソン共々主力は名古屋戦へ向けてプレータイムを抑えて、過密日程同士の川崎相手でターンオーバーを試みたのでしょう。

 だが安居と石原だけは代えがいない模様・・・

 前節から中2日の川崎は山田→エリソン、家長→伊藤、山本→橘田とスタメン3名入れ替え。こちらは想定の範囲内。

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《試合展開》

 浦和はグスタフソン不在で終始ビルドアップに苦しんだ新潟戦を反省材料としたのか、立ち上がりから最終ラインでボールを回しながら機を見て金子や髙橋目掛けてやたらロングボールを多用するという、まるでボールを捨てるかのような手を打ちました。これならスタメンを長倉ではなく髙橋にしたのも納得。

 そして15分くらいからロングボールのこぼれ玉を拾って前進する手(ボール回収能力は安居>>松本なので、基本安居が前、松本が後ろだったのも妙手)がハマりだして、ようやく敵陣でボールを握り始めて左右からクロス攻撃を仕掛けだしました。しかし残念ながらクロスは誰にも合わずに川崎守備陣に弾き返されるばかり。

 この時間帯について試合後スコルジャは「もっと相手のスペースを使うことをしなければいけなかったと思います。川崎のディフェンスラインの背後が空いていて、利樹がそこに対して動き出していたのですが、そこを十分うまく活用できていなかったのかなと思います。」とボヤいていましたが、まぁ確かにそんな気もします。20分には丸山への緩いバックパスを高橋が掻っ攫って丸山の裏に抜け出しそうになる見せ場も。丸山は髙橋を後方から引っかけてイエロー。

 25分金子CKでエリソンがファンウェルメスケルケンと交錯して負傷し、一度はピッチに戻ったもののやはりダメで、32分に山田と交代を余儀なくされるアクシデントも。

 この試合を通じて浦和のハイプレスは有効とは言い難く、結局のところローブロック守備への移行を余儀なくされる場面が目立ちましたが、35分にはその移行過程の中途半端なところを突かれて河原のバスを受けた脇坂に前を向かれ、山田に決定機を許してしまいましたが、幸いにもシュートは西川の正面。

 試合がやや川崎ペースになりかかってところで、42分左サイド奥深くで安居がボールを戻し、中島が金子目掛けてクロス。ところがクロスは金子に合わずにそのままゴール!! 再三のクロス攻撃が妙な恰好ながらもようやく結実しました。

 しかし川崎もすかさず反撃。45+1分浦和を自陣深くに押し込んだ状態で橘田がアーク付近からシュート。ここは西川がなんとかCKに逃れましたが、続く45+2分脇坂CKを西川が被ってしまったのが祟って、こぼれ玉を拾ったマルシーニョが同点ゴール。ハイボールを競っている山田が長沼を手で押さえつけた上にハンド臭いのですが、飯田主審はVARと交信した上でゴール認定。

 川崎は後半頭から伊藤に代えて瀬川を投入。

 56分浦和は石原&金子のコンビで右サイドを綺麗に崩して金子クロス→関根の決定機を作りましたが、シュートはポストを叩いてゴールならず。ポストを叩いたボールはその後GKの尻や足にも当たっており、運が良ければそれがそのままゴールマウスに吸い込まれたのでしょうが・・・

 スコルジャは59分髙橋→松尾、中島→サヴィオ、64分金子→大久保、関根→渡邊と早めに主力を投入。この交代についてスコルジャは試合後「後半の早いタイミングで交代を行いましたが、それは利樹や翔哉が本日悪かったからではなく、クラブワールドカップの前にチェックしたいセットがあったからです。」とやや謎めいたコメントを発しています。

 しかし残念ながらスコルジャが「リズムをつかむことはできませんでした。本日の後半の4人は、前節ほどいい連係を見せることができませんでした。」と認めざるを得ないようにこの選手交代は完全に不発に終わりました。金子も髙橋も下げてしまったのでロングボール攻撃は使いづらく、そうなるとグスタフソン不在が祟ってボールを前進させられず、前4人を代えたところであまり意味がないように見受けられましたが・・・

 逆に70分マルシーニョ→家長、河原→山本と代えたのが効いて試合は完全に川崎のペースに。浦和はローブロックで川崎の攻勢を凌ぐのが精一杯に。

 スコルジャは81分安居→長倉と最後の勝負手を放ったものの、安居に代えて渡邊をCHに下げたのが大悪手に。

 川崎は85分橘田→大関と交代。その交代直後の86分自陣深い位置でボザの縦パスを受けようとした渡邊が山本に絡まれてボールロスト。その後もボール奪回も空振りに終わって、左サイドから大関クロス→ファーでファンウェルメスケルケンがワンタッチで折り返し、瀬川がこれまたダイレクトに蹴り込んで逆転ゴール。浦和がやりたかったような見事なサイドからの崩しでした。

 浦和は56分の関根の決定機を最後に全く良いところがなく、90分石原クロス→渡邊のシュートがGK正面を突いたところで万事休すと思われましたが、試合終了間際にサヴィオがクロス→ファーで長倉が頭で折り返したところにどフリーの大久保が突っ込み、シュートは当たり損ねっぽい形ながらも劇的な同点ゴールを決めてその直後に試合終了!!

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《総評》

 CWC参戦前の超過密日程を前にスコルジャはメンバーを入れ替えながら闘うことをかねてより示唆していましたが、前節FC東京戦でスタメン4名を入れ替えたのに続き、ついにこの試合ではスタメンを一挙に6名も入れ替え。しかもスタメン起用した選手の中に中島&髙橋と今季初スタメンの選手が含まれていたのにはとにかく驚きました。

 前述のようにスコルジャは前半の出来に満足はしていないようですが、それでも守備はさして破綻することなく、J1上位チームらしい息詰まる試合を繰り広げられたのは大収穫と言っていいでしょう。

 そして同点で60分を終えたところで主力を続々投入して勝ちに行く。ここまではスコルジャの算段通りだったと思います。

 ただ極めて残念なことにこの「主力」が全く機能しませんでした。

 川崎はACLEを決勝まで勝ち進んだため浦和より先に超過密日程モードに突入し、ACLE決勝トーナメントを含めて選手のやり繰りに習熟しているせいか、川崎の選手交代は浦和より遥かに効果的で一気に試合は川崎ペースになってしまい、当然のように川崎が逆転。逆転された時点で浦和は完全に負け試合の様相を呈していました。

 ところがさすがの川崎も最後はヘロヘロ。足が止まってしまってまさかの同点弾を許す羽目に。浦和から見れば負け試合だったところから勝ち点1を拾えたので万々歳と言っていいでしょう。また大胆なターンオーバーを試みながらも強敵川崎相手にアウェーで勝ち点1をもぎ取ったという点でも収穫大と言っていいでしょう。そして最後の最後に後半投入の3選手が絡んで点が取れたのも収穫でしょう。

 またスコルジャはこの試合を含めて残るリーグ戦をCWCへの準備期間と位置づけているようですが、その観点からは収穫があったのかどうか。少なくともサンタナが間に合わない場合に備えて髙橋をテスト出来たのは慶事なのでしょうか。

 それにしても川崎は強かった。浦和がズタボロだった時に対戦した柏はともかく、浦和が立ち直った後に対戦した相手では川崎がダントツに強い印象を受けました。現時点で首位を走る鹿島より全然強かったかと。

 ACL決勝で負けるととにかく喪失感が凄まじいもの。浦和2019然り、昨年の横浜Mもそんな印象を受けましたが、驚いたことに今年の川崎にはそんな様子は微塵も感じられませんでした。

 そもそも今季のACLE決勝トーナメントがサウジ中立開催という東地区には無理ゲーで、その中で準々決勝でアル・サッドを、そして準決勝で地元サウジのアル・ナスルを破って決勝へコマを進められたのが大きな自信となり、その自信が喪失感を上回ったのかもしれません。

 そんな川崎と今年はリーグ戦最終節@埼スタで当たることになっていますが、その頃の両チームはどうなっているかなぁ・・・

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《選手評等》

・浦和の起死回生の同点ゴールは石原が瀬川に頭を蹴られたのにも関わらず、プレーを止めずにボックス内でボールを拾ってサヴィオに繋いだところから。試合終了後さすがに石原も痛みを堪えきれずにピッチに倒れこんでしまいました。石原は試合後インタビューに答えているので大事ではないのでしょうが・・・

・長倉がアウェー新潟戦に続いて最終兵器として機能。これがめっちゃ嬉しい。髙橋とは持ち味が全然違うFWなので、スコルジャは使い分けできるでしょうし。

・長沼と河原は鳥栖で一緒だったのは知っていますたが、髙橋と河原は熊本で3年も一緒だったとは!!そしてその活躍が認められて共にJ1へ個人昇格。なお長沼と河原は経営難の鳥栖が昨年夏に売らざるを得なくなった選手という点で同じ。

・2試合連続して渡邊をCHに下げた途端に失点。ヘロヘロの渡邊をCHで起用したがるスコルジャも大概ですが、柴戸が使える目途が立つまでCHの頭数が足りないのでスコルジャも手の打ちようがないのでしょう。総力戦になると資源が最も薄いところがボトルネックになってしまいます。これは選手や監督を責めても仕方なく、フロントの問題かと。

・長谷部監督は試合後「何があったのかは分かりませんが、大変なスケジュールを組んでいただいています。本当に選手が壊れてしまう、他のチームでもおそらく壊れていると思いますけれども、選手には頭が上がりません」とJリーグがACL組に強いている過密日程に文句つけまくり。浦和が言うと罰金取られるので、代わって川崎がリーグに文句たれまくって欲しいわ!!長谷部監督は如何せん超過密日程のやり過ごし方だけは過去経験してないでしょうから、言いたいことは山ほどあるでしょうが、そんな中でもよくやっていると思います。

・エリソンは味方との交錯という不運極まりない形で負傷交代を余儀なくされましたが、脳震盪の疑い等うかつに選手を動かせないような故障でもないのに、飯田主審がエリソンをピッチ外に出さなかったのは正直疑問。代わって投入する山田のアップの時間を稼ぐのを主審が後押ししているように見られても仕方ないかと。逆に石原が頭を蹴られたのにそのままプレーさせたのもどうかと思いましたが、それが結果的に浦和に幸い。

・この試合のDAZN解説松原氏は、もっともらしいタームをずらずら並べるだけで解説にも何にもなっていない、付加価値ゼロのあんまりな虚無解説ぶりで参りました。まぁそれでもネチネチと浦和の難点を論っては高笑いするあの方よりは個人的にはマシなんですが・・・

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-----髙橋-----
関根---中島---金子
---安居--松本---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
42分 中島
90+4分 大久保

(交代)
59分 中島→サヴィオ
59分 髙橋→松尾
66分 金子→大久保
66分 関根→渡邊(渡邊トップ下、サヴィオ左SHへ)
81分 安居→長倉(長倉CF、渡邊CH、松尾左SH、サヴィオトップ下へ)


-----エリソン-----
マルシ-ニョ--脇坂---伊藤
---河原--橘田---
佐々木-丸山-高井-ファンメ
-----山口-----

(得点)
45+2分 マルシーニョ
86分 瀬川

(交代)
32分 エリソン→山田(負傷による交代)
HT 伊藤→瀬川
70分 マルシーニョ→家長(家長右SH、瀬川左SHへ)
70分 河原→山本
85分 橘田→大関

※写真は試合とは全く関係ありません。

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2025.05.21

道の駅 もんじゅ@上ノ国(北海道) ~ てっくい天丼

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 江差と松前の中間にある上ノ国町。大昔はニシン漁で栄えたであろう北海道の日本海沿岸はどこもかしこも今は寂しい限り。そんな過疎の町での昼食は「道の駅」が頼り。

 「道の駅 もんじゅ」のウリの一つである「てっくい天丼(1600円)」を注文。「てっくい」とは、大きなヒラメのことで漁師の手を食いそうになるほど巨大なヒラメなのでその名があるようです。

 出来上がりに案外時間がかかり、最初に出てきたサラダを食べながらしばし待機。天丼には海苔と麩の味噌汁になぜか枝豆が付いてきます。

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 「てっくい天丼」はメインのてっくりがゴロンと横たわっている以外になす、まいたけ、さつまいも、大葉と食材は結構バラエティー豊か。

 しかしメインのてっくりはやたらでかいだけで、残念ながら味はかなり淡白。うーーん、これはちょっと好みから外れていました。たれが控えめなのは嬉しいのですが、それがかえって裏目に出ているかなぁ・・・この感じなら漬け丼か刺身でいただいたほうが良いかも・・・

 なお丼は広口ですが、底が浅いので量は見かけほど多くありません。

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 晴れていればレストランから日本海の絶景が楽しめるそうですが、残念ながら天候に恵まれず色んな意味でどんよりした一日でした。

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2025.05.20

アカモクねばとろ定食@やよい軒

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 やよい軒が2025年5月9日から発売中のの「アカモクねばとろ定食(950円)」を試食。毎年この時期に発売されるお馴染みの商品です。ただ残念ながら年々値上がりが顕著。

 「アカモク」とは耳慣れない食材ですが海藻の一種で、「めかぶよりもさらに栄養価が高く、食物繊維やミネラルを豊富に含んだスーパーフードです。愛媛県産のアカモクを使用し、強い粘りとつるっとした喉ごしを楽しめます。」とのこと。ただ昨年までは熊本・天草産のアカモクを使用していましたが、今年はなぜか愛媛産に変わっています。

 そして「アカモクねばとろ定食」は、「ねばねば食材の納豆・とろろ・オクラとまぐろや海藻サラダ、刻みたくあんなどさまざまな食感と味わいを一皿に盛り込み、見た目にも鮮やかで食欲をそそります。召し上がる際は、たっぷりの具材に卵黄とだし醤油をかけて豪快にまぜていただくのがおすすめ。それぞれの素材が混ざり合うことで、まろやかさと旨みが引き立ち、最後の一口まで飽きのこない味わいを楽しめます。」というのがやよい軒のウリ文句。わさびもちょっとだけ付いてきます。

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 黄色いタクアンの横にある濃緑色の見るからにネバネバしている奴がアカモク。ねばとろの粘り気をパワーアップするために呼ばれた助っ人ですが、納豆やとろろと違って良くも悪くも味わいに個性というか癖がなく、その辺はおくらと立ち位置がちょっと似ているかな? ネバネバ仲間でもかなり地味な役回り。脇役なのに強烈な個性を放つ納豆やとろろとは対照的に、主役のまぐろの引き立て役に徹底しているバックダンサーといったところでしょうか。

 でもアカモクを入れて「ねばとろ」の粘り気が増しているのは確か。ご飯お代わりを念頭に最初は半分だけネバネバをご飯にかけようとしましたが、粘り気が強すぎて全部一体になりがちで半分だけかけるのが結構難儀。とはいえ、ご飯をお代わりしてちょうど良いくらい分量で相変わらず大満足の逸品でした。

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2025.05.19

大宮ラーメン Paitan Works@大宮 ~ 鶏白湯・塩

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 大宮駅西口「DOM」から続く立体駐車場の裏辺りの飲食店街内。ビルの2階というラーメン屋らしくない立地ですが、先客1、後客6と早い時間帯にしては客入りは悪くありませんでした。客は全員スーツ姿で、いかにも近隣で働いているサラリーマン風でしたが。

 店内の券売機ボタンを見て、屋号に敬意を表して「鶏白湯(930円)」を注文。塩と醤油がありましたが、塩のボタンのほうが先なので「塩」で。

 メニューは基本「豚中華そば」との二本立て。ただ往訪時は期間限定メニューとして「黒中華そば」を出していました。

 店内は2人卓×7と島式カウンター8席、さらに店奥にカウンター3席。卓上にはブラックペッパーのみ。

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 鶏白湯スープは最初「あえて塩だれを控えめにして鶏出汁を存分に味わってもらおうという趣向なのかな?」と思ったのですが、食べ進んでも鶏の旨味はたいして伝わって来ず、残念ながら出汁共々単に薄いだけみたいで・・・まぁ「濃厚」と称してやたらしょっぱいスープを出す店よりはマシかもしれませんが、スープがこうも薄いと箸休めと思しき紫玉ねぎの刺激がかえって邪魔に。

 麺は中細ストレートタイプで、つるつるした口当たり。噛み応えもしっかり。

 メンマは甘めの味付けなのはともかく、ちょい筋っぽくて残念。他にチャーシュー、水菜。

 鶏白湯ラーメンはコモディティー化、「またお前か」状態になって久しいのですが、この場所でこのクォリティーでどうなんだろう・・・

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2025.05.18

【観戦記】25年第17節:浦和 3-2 F東京 ~ スコルジャ、超久しぶりの逆転勝ち!!

 試合内容通りの結果が得られたこともさることながら、「超過密日程を睨んでのスタメン入れ替えに部分的ながら目途が立ったこと」、さらに「途中投入の選手が活躍しだしたこと」の2点がこの試合の大きな収穫だと思いました。

《スタメン》

 浦和はこの試合から中3日でアウェー川崎戦、中2日でアウェー名古屋戦、中3日でホームC大阪戦、中3日でホーム横浜C戦と、ちょっと蒸し暑くなってきた環境下でCWC参戦に向けて超過密日程の5連戦が始まります。

 前節アウェー新潟戦でさすがに鉄板スタメン組も疲労の色が濃くて苦戦を余儀なくされたことをスコルジャも認めざるを得なかったのか、浦和は牲川→西川、長沼→大久保、松本→グスタフソン、金子→大久保と前節からスタメンを一気に4枚入れ替え。

 戦前グスタフソンや西川が練習に復帰していると報じられていたのでグスタフソンのスタメン復帰は十分予想できましたが、西川がこんなに早くスタメンに戻ってきたのはポジティブサプライズでした。

 大久保や荻原のスタメン入りは試合前にスコルジャが「今まであまり出場機会がなかった選手たちにそのチャンスを与えたいと思っています。特に来週は川崎戦、名古屋戦と中2日で続きますので、そこで同じメンバーで行くことは難しいと思いますので、必ずローテーションが必要になってくると思います。」と話した通りでしょう。

 グスタフソンと西川が復帰した関係で吉田と髙橋がベンチ外に。長倉と髙橋のベンチ入り競争は実に激烈です。

 一方F東京は前節から小泉→高の入れ替えのみ。

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《試合展開》

 浦和の試合の入りは非常に積極的でした。F東京のビルドアップに難があるのを見越してか、浦和はいつになく高い位置からプレッシングをかけて何度も高い位置でボールを奪って相手ゴールに迫りましたが決定機を掴むには至らず。

 とはいえ、浦和の試合の入りは非常に良かったのですが、7分安居が実にあっさりをPKを献上。ボックス内に突入している遠藤を安居が後方から手で押しているのでPKを取られても仕方がなく、あまりにもPKすぎて主審に抗議する選手もほとんどいませんでした。

 ただJリーグの残念な審判団って概してこの程度のプッシングってファウルを取らない傾向が強く(リンセンや明本が何度泣かされてきたことやら!)、この場面だけきっちりPKを取られたのは正直もやります。9分ヒアンがPKを決めてここまで何もしていなかったはずのF東京が先制。

 昨年のホームF東京戦はCB井上のクリアミスによるオウンゴールで9分に先制を許して試合を難しくしてしまいました、今年もまたしても同じ試合展開に。こうなると試合は一転してカウンター得意のF東京のペースとなり、先制したF東京は高めの位置に5-2-3の守備ブロックを敷いて待ち構える格好に。そんな相手に浦和はボールを持たされ気味に。20分くらいからサヴィオがフリーダムに動き回っていましたがさしたる効果はなく、時折カウンターを食らいかかる場面も。

 28分には安居縦パスで大久保が右サイドで裏抜けに成功→松尾が白井を引き連れながらボックス内で潰れ、こぼれ玉がどフリーのサヴィオに繋がる決定機がありましたが、思った以上にシュートコースがなかったのかサヴィオのシュートはまさかの枠外。

 それでも浦和はF東京を自陣に押し込み続け、執拗に最終ライン裏を狙い続けた甲斐あって、32分には松尾クロス→大久保ヘッドがバーを直撃。その跳ね返りを拾った石原のミドルが決まって浦和同点!! 石原のシュートをF東京守備陣は全く予想していなかったのか、全員足が止まっているのには苦笑せざるを得ませんでした。

 45+1分には荻原がボックス内で佐藤に足を引っかけられた場面があったにも関わらずノーファウル。安居のPKをあっさり取るなら、これも取るだろう、どう考えても・・・さらにその直後に浦和の好機でアドバンテージを取らずに笛を吹いて試合を止める(しかもイエローを出す訳でもない)場面があり、山本主審の残念さが際立ったまま前半終了。

 F東京は48分に橋本に代えて小泉を投入。現地では全く判りませんでしたが、橋本の故障に伴うものでしょう。だからF東京は小泉のアップの時間を稼ぐべく、延々と円陣を組んで試合開始を遅らせていたのか・・・実にせこい、せこすぎる・・・

 49分西川が荻原へ付けようとしたパスを白井にカットされたことを契機にヒアンに決定機を与えてしまいましたが、ここは西川自ら火消し。

 55分石原クロス→ファーでサヴィオヘディングシュートの決定機を掴むもここはGK波多野が好セーブ。さらに続く56分左サイド角度のないところからサヴィオが放ったシュートが枠内を襲うもここもGKセーブ。

 62分には頼みのヒアンが故障して、松橋監督はやむなく安斎を投入。ここを勝負どころと見たのか、あるいは単に久々スタメン出場のグスタフソン&大久保に無理をさせたくなかったのか、67分グスタフソン&大久保と久々スタメン組を下げて金子&長倉を投入。

 ところがこの交代で既にヘロヘロの渡邊をCHに下げたのが仇となったのか、68分浦和右サイドを安斎に破られ、クロスを遠藤に押し込まれて再びリードを許してしまいました。しかも遠藤のシュートはボザに当たって、かつポストにも当たってゴールという半ば不運な形で。

 またしてもビハインドに陥った浦和は73分渡邊→松本、サヴィオ→関根と交代。さらに78分荻原→原口を代えて関根を左SBに下げる攻めダルマと化したスコルジャの強攻策が見事に的中。

 80分CKからの流れで右サイドから金子クロス→松本ゴールで浦和同点。現地では金子のゴールがそのまま入ったように見受けられましたが、結果的に松本が押し込んでいました。ただその後長々とVAR検証が・・・(これについては後述)。

 そのためATはなんと11分もありましたが、90+2分には原口が左サイドからカットイン&シュートという得意の形を見せて埼スタが沸き返り、続く90+3分またしてもCKからの流れで関根クロスをファーで胸で収めた松本が倒れ込みながらも逆転ゴール!!

 11分もあるATってどのくらいあるのか体感的に掴めないので実に気持ち悪かったものの、F東京にチャンスらしいチャンスは与えずにそのまま試合終了。

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《総評》

 先制されるととにかく弱いスコルジャ浦和。試合後のやりとりによると2年前は5月に3試合逆転勝利していたそうで、それ以来の逆転勝ちとなるとそりゃ記憶にないはずですわ!!!

 結果的に接戦になってしまいましたが、それは安居のしょーもないPK与から始まったもの。2失点目はともかく試合トータルでは相手に何もさせてないような印象が強く、2失点目も半ば不運が伴ったもの。一方浦和は狙い通りに裏抜けを何度も敢行して決定機を作り、かつ今年に入って滅法強くなったセットプレーを活かして3点取りましたから、試合内容通りの結果に落ち着いたと言えましょう。

 試合内容通りの結果が得られたこともさることながら、「超過密日程を睨んでのスタメン入れ替えに部分的ながら目途が立ったこと」、さらに「途中投入の選手が活躍しだしたこと」の2点がこの試合の大きな収穫だと思いました。

 「超過密日程を睨んでのスタメン入れ替え」という点では特に右SHで大久保と金子の併用に目途が立ったのは大きいかと。同ポジションながら特徴が全く違う大久保と金子。大久保が90分出られるコンディションではないことを考えると当面60分大久保をスタメンで使って、金子が途中出場というパターンになろうかと思いますし、スピードがある金子が途中から出てくるほうが相手も嫌でしょうし。もっとも大久保はちょっと調子が良くなるとまた故障してしまう懸念が拭えませんが・・・

 「途中投入の選手が活躍しだした」点では今季のチームの顔である関根や原口がついに攻撃面で見せ場を作り始め、チームを勢いづけだした感がありました。前節起死回生の同点ゴールを決めた長倉もこの日はゴールこそありませんでしたが、最前線で身体を張りまくり、前から必死にボールを追って攻撃を活性化するのにひと役買っていました。そして2得点の松本はもう文句なし。正直ヘロヘロの渡邊との交代が遅いと思えたくらい。

 この試合の悪材料を挙げると「フリーダムすぎるサヴィオ問題」でしょうか。サヴィオがワンマンショーよろしく勝手に動き回っていて、あとでスコルジャにこってり絞られるものだと思いきや、試合後の会見によると「前半の数分が経ったところから(松尾)佑介がウイングに移る、というのは試合前からのプランでした。1トップとしての佑介が最近は分析されていて、あまり相手がスペースを与えてくれないという状況がありました。それが最も大きな理由です」とスコルジャが話していて、監督公認の徘徊だったとのこと。

 でもそれが効果的だったかどうか。浦和は前半グスタフソンが普段よりかなり前目にいたせいか、相手守備陣の急所にパスを出し、ポケットを取るといった良い形を作りましたが、結局のところそこからシュートに持ち込めなかったのはゼロトップ化しているか故なのかも。また単に松尾や渡邊、そしてサヴィオ自身もお疲れで、肝心なところであと一歩が出なかったからだったのかも。

 次節の川崎は長谷部監督得意の「あえて相手にボールを渡す」形に持ち込まれることが十分予想できるので、「フリーダムすぎるサヴィオ問題」をスコルジャがどう解消するのかが見ものです。

《選手評等》

・80分の松本ゴールを巡って長々と続いたVARの件。

(1)金子クロスをボザが触っていれば松本がオフサイド
(2)松本がハンドくさい

という二つの問題を一遍にVARで確認していれば、その結論はともかく試合進行上は何の問題もなかったのですが、この試合の審判団はあろうことか(1)だけ検討して「ボザは触ってないので松本のオフサイドはない」と判断していったんゴール認定。ところがF東京の抗議を受けて再度VARを見直して(2)を検討し、「松本のハンドもない」と確認して再度ゴールを認めた模様。もう抗議すればゴール認定が覆るってなんなん???山本主審もVARもJ1を担当する資格ないだろう、これでは・・・

・ボザは触っていないのにゴール後やたら喜んでいて、この所作が事態をややこしくする羽目に(苦笑)

・浦和の途中投入の選手たちが躍動したのに対して、同点に追いつかれたF東京が87分に投入したのは長友&森重の大ベテラン。「こいつら勝つ気あるんかよ!!」と思っていたら予想以上に案の定で大笑い・・・長友は最後にしょーもないイエローをもらう始末w そして長友にイエローが出た瞬間に「ブラボー!!!」って叫ぶセンスには脱帽

・またF東京は新潟を辛うじてJ1残留に導いたに過ぎない松橋監督を招聘したものの、新潟でやっていたようなポゼッションにはもはや全然拘らなくなっており、ビルドアップは相変わらず下手なままで、いったい何をしたいのかよくわからないチームのままでした。こんなチームにちゃんと勝てて良かったなぁ、ホンマ。

Ftokyo2505002
-----松尾-----
サヴィオ---渡邊--大久保
---グスタフ--安居---
荻原-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
32分 石原
80分 松本
90+3分 松本

(交代)
67分 グスタフソン→長倉(松尾&長倉の2トップ気味に。渡邊CHへ)
67分 大久保→金子
73分 渡邊→松本
73分 サヴィオ→関根
78分 荻原→原口(原口左SH、関根左SBへ

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-----ヒアン----
--俵積田---佐藤--
遠藤-高---橋本-白井
-トレビ--木村--土肥-
-----波多野----

(得点)
9分 ヒアン(PK)
68分 遠藤

(交代)
48分 橋本→小泉
62分 ヒアン→安斎(安斎左WB、遠藤シャドー、佐藤CFへ)
87分 佐藤→仲川
87分 トレヴィザン→森重
87分 遠藤→長友

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2025.05.17

爽亭@池袋 ~ 桜えびのせ かき揚げきしめん

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 JR池袋駅中央1改札と南改札の中間、1・2番ホーム脇。近くにユニクロあり。

 「爽亭」は株式会社ジャパン・トラベル・サーヴィス(JTS)が運営する駅そばで、上野駅や熱海駅、三島駅などにも店舗展開しています。ただ名古屋駅の新幹線ホームなどにある「きしめん 住よし」の運営も同社が手がけている関係で池袋の「爽亭」できしめんが食べられると聞いて試食に出かけました。

 店外の券売機ボタンを見て「桜えびのせ かき揚げきしめん(640円)」を注文。

 券売機ボタンを見る限り、店の主力商品はあくまでもそば/うどんで、きしめんはあるにはあるといった程度。きしめんは注文した品の他には最もシンプルな「東京きしめん」と「牛玉きしめん」のボタンしかありませんでした。

 店内は横長カウンター7席程度。給水機は店左奥にあるので、慣れたオッサンは先に水を汲んでから空き席へ向っていました。

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 「桜えびのせ かき揚げきしめん」はかき揚げの他に薄いきつねと花かつお、刻みネギが乗っています。花かつおを乗せた後にかき揚げを置いたせいか、花かつおが汁でシオシオになってしまってビジュアルを損ねています。

 つるつる&ピロピロとした食感のきしめん自体は名古屋のものと大差ありません。ただ残念ながらつゆが決定的に違いました。やはり基本立ち食い蕎麦できしめん用につゆを用意している訳ではなく、蕎麦用のつゆをそのままきしめんに転用しているので、色も濃くて醤油の味が前に出ており、名古屋のきしめんみたいな「節系の出汁の旨味」はかき消されがち。

 かき揚げはごぼう・にんじん・たまねぎが主体で、桜海老の風味がたまに感じられるといった程度。出来合いのものを乗せるだけなので、揚げたてのものが頂ける名古屋駅在来線3・4番ホームの「住よし」と比べるのは酷でしょう。

 またちょうどひと月前に食べた「住よし」のかき揚げきしめんが660円とここよりちょっと高いのはかき揚げのクォリティーの差としてはっきり出ていました。

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2025.05.16

上海焼そば@餃子の王将

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 「餃子の王将」が5月限定メニューとして販売中の「上海焼そば(858円)」を試食。

 「たっぷり野菜に香味豊かな特製オイスターソースと旨みしっかりの魚介出汁を。モチモチの太麺は食べ応えアリアリ!」というのが餃子の王将のウリ文句。

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 具は豚肉、白菜、ニンジン、ネギ、キャベツ、きくらげといったところでしょうか。この手の焼きそばにありがちな、もやし、かまぼこ、たけのこ、チンゲン菜、さつま揚げといったところは見かけませんでした。ウリ文句では「たっぷり野菜」とだけありますが、豚肉の量も案外多くて満足度高め。作り手の問題なのか、味がやたら濃いところがあったり、逆に薄いところがあったりしましたが・・・

 麺は中太ほぼストレートタイプ。若干ざらつきのある口当たりで、少々焦げも目立つ硬めの焼き上がり。

 餃子の王将は4月12日に麺をリニューアルし、「麺に使用する卵の調合などを見直し、麺の厚みや小麦粉の練り具合など絶妙なバランスにすることで、コシのあるしっかりとした弾力感とコクが加わりました。北海道産小麦の風味をより味わっていただけます。」「配合を改良した上で、更に太さのある『平打ち麺』を新開発しました。太さがあることでラーメンスープに良く絡み、具材に負けない存在感と食べ応えがアップしました。」と謳っています。

 当初はラーメン類のみリニューアルだったようですが、「焼そばに使用している麺は4月下旬以降順次変更いたします。」ともあるので、上海焼そばに使っている「モチモチの太麺」がリニューアルされた麺なのかもしれません。

 従前から餃子の王将はとにかくラーメンの麺が残念で、焼きそばの麺の方がずっとマシと思っていましたが、上海焼そばの麺は十分満足がゆくレベルでした。

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2025.05.15

あんかけ太郎 名古屋城金シャチ横丁店 ~ ミラカン

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 名古屋名物「あんかけスパゲティ」のチェーン店で、以前長者町店や名駅サンロード店に行ったことがありますが、名古屋城金シャチ横丁店は初めて。

 ここも名駅サンロード店同様、会計がセルフなどころか、発注も店内のQRコード化されたメニューをスマホで読み取って行うという徹底した省力化を図っていること。地元民だらけの名駅サンロード店ならともかく、インバウンド客を含めて観光客だらけのこの店でトラブルにならないのかな?

 またメニューを電子化してしまうと一覧性に難があるせいか、一応卓上にメニューも置いてあります。あんかけ太郎はやたらメニューが多く、大別して「あんかけスパゲティー」以外にも「インディアン」と「焼きスパ」というカテゴリーがあり、前2者について野菜ベース/ウインナーベース/卵ベース/揚げ物ベースとカテゴライズされたトッピングの違う各メニューが選べる感じ。
 
 今回も無難な「ミラカン」を注文。量もあんかけスパゲティは基本的にオッサンの食い物なのでどの店に行っても量がやたら多く、400gの「レギュラー(1090円)」で十分。一応S(250g)からM(1000g)まで選べます。

 店は観光地立地にも関わらずカウンター席主体。卓上には粉チーズ、タバスコ、ガーリックグラニュー、ブラックペッパー、ナツメグなど。

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 ミラカンは見た目通りウインナー、オニオン、ベーコン、ピーマン 、マッシュルーム、トウモロコシ、トマトなどの炒め物まみれで、脂っこいのが特徴。以前「チャオ」で食べた時はちょっとだけ混じっている生トマトがアクセントというにはちょっと個性が強すぎるという印象を受けましたが、ここはその弊を免れていました。
 
 麺はやや太めで、炒めたせいか心持ち硬め。店の能書きによると「あんかけスパの大きな特徴は極太2.2㎜のスパゲッティを茹で置きし、それをラードにくぐらせるという点です。特に太郎の麺はコシのある茹で方をしますのでモッチモチで噛み応えがありスパゲッティ本来の旨味とラードとの相性が抜群」とのこと。

 そしてその上にソースがたっぷり。大量の野菜とトマトソースから作られているんだとか。「あんかけ」と称してはいますが、ソースは甘いわけではなく、トマトの酸味からも程遠い。スパイスもあんまり強くはない。名古屋らしくやたら味が濃いわけでもない。オリジナリティー抜群だが、かといって際立った個性があるわけでもないというなんとも微妙な存在ですが飽きはが来ないのは確か。

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2025.05.14

牛ハラミと牛すきと牛たんの牛づくし弁当@出水(鹿児島)・松栄軒(アルデ新大阪内「旅弁当 駅弁にぎわい」で購入)

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 御堂筋線から新幹線乗り場へ向う途中にあるアルデ新大阪内「旅弁当 駅弁にぎわい」で駅弁を物色。東京駅構内の「駅弁屋 祭」では売ってなさそうなものということで、鹿児島(出水)・松栄軒の「牛ハラミと牛すきと牛たんの牛づくし弁当(1260円)」を買ってみました。

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 松栄軒は黒豚を中心に肉系の駅弁を多数販売していますが、いろいろ入っていて飽きが来そうにないもの&ビールのアテになりそうなものという観点から「牛ハラミと牛すきと牛たんの牛づくし弁当」を選んだつもりでしたが、味も食感も全然違う牛タンはともかく、牛ハラスと牛すきは味付けが濃いせいか、どちらも混然一体となって区別が付かず。

 でもゆで卵、ニンジン、インゲンがちょっとしたアクセントになり、かつしつこくなりがちなところをきんぴら笹ごぼうが良い箸休めになって全く飽きません。厳寒期の夕方まで残っていた駅弁なのでご飯がカチンコチンなのは仕方ありませんが。

 副食のたたきごぼうと高菜漬けはもっぱらビールのアテに。

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2025.05.13

伊勢本店@神田 ~ 親子丼

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 JR神田駅東口から大通りを挟んだ向かい辺りのガード下。本業は焼き鳥屋さんですが、幟や看板でデカデカと宣伝している通り、ランチタイムは「親子丼」をウリにしています。先客ゼロ、後客3。

 入店後メニューを確認して早速「親子丼(900円)」を注文。ご飯大盛り無料なので大盛にしてもらいました。漬物とお吸い物付きでそれらもお代わり自由。後払い。

 メニューは他に「鶏そぼろ親子丼(20食限定)」も。

 店内はカウンター8席くらい。本来は立ち飲み席ですが、ランチタイムは折りたたみ椅子を用意しているみたい。

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 おおお、親子丼は超ふわとろ!!ビジュアルは実にお見事。出汁も良く効いていますが、なか卯の親子丼に慣れた身としてはやや薄味に感じました。鶏肉も心なしか少なめ。よって別途鶏肉二倍の「倍盛親子丼(1200円)」があるのも納得。

 またご飯大盛りでも特に多い感じはせず、なか卯の並盛と大差ないかも。やや薄味なことと同様、この辺はメイン顧客と思しき中高年のオッサンに合わせているのかも。

 これなら焼き鳥屋のランチメニューとしては上出来なのは間違いありません。

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2025.05.12

お好み焼き風!かき揚げそば@いろり庵きらく

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 JR東日本系列の立ち食い蕎麦屋「いろり庵きらく」が2025年5月8日から6月25日までの期間限定で発売中の「お好み焼き風!かき揚げそば(670円)」を試食。「お好み焼き風!ミニかき揚げ丼セット」も併売。なお往訪したのは蕨店。「いろり庵きらく」は改札内にある店がほとんどですが、蕨店は珍しく改札外に店を構えています。

 「一口食べれば、まるでお好み焼き!?お好み焼きの食材そのままに、イカ、キャベツ、青のり、紅ショウガなどの具材をかき揚げにし香ばしく仕上げました。」というのがいろり庵きらくのウリ文句。

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 でも見た目は全然お好み焼きではなく、限りなくごくごくフツーのかき揚げ。そもそも全然粉もんっぽくありません。もっともそばのトッピングに粉的要素は全然歓迎されないので、その辺をお好み焼きに無理に寄せなかったのは問題ありません。

 そして見た目と違って味は確かにお好み焼き風。たぶんお好み焼き風を演出しているのは紅生姜が主因でしょう。そしてイカの量が意外なくらい多いあたりも「イカ玉」っぽい気分を醸し出すのにひと役買っています。食べている最中にイカはばらけて丼の底へどんどん沈んでゆくので、予めレンゲを用意したほうが食べやすいかと。なおポスターと違ってコテは付いてきません!!

 かなり無理がある企画だと事前の期待値はかなり低かったのですが、かき揚げの変化球としては善戦でしょう。

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【DAZN観戦記】25年第16節:新潟 1-1 浦和 ~ こ、これが恩返し弾なのか・・・・

 グスタフソンと西川の不在が響いたのか浦和は最後までビルドアップに苦しみ、5連勝以前の惨状にまで戻った感じに。負けなくてよかった試合内容でした。

《スタメン》

 浦和は前節から中4日なのに対し、新潟は5/6に試合がなかった(川崎のACLE出場の関係で後送り)ので前節から中7日と日程面では新潟が有利な一戦。

 浦和は過密日程にも関わらず、前節故障した西川に代えて牲川をスタメン起用した以外はいつもの面子。サブもGK吉田が繰り上がった以外は不動。コンディション不良のグスタフソンはまたもベンチ入りならず。

 前節G大阪戦では「勝っているチームは弄らない」と言わんばかりのスタメン固定の弊害=疲労から来ると思しきパスミス&連携ミスが頻発したので、G大阪戦の敗戦を契機に多少スタメンを弄ると予想していただけにスコルジャの判断は意外でした。

 一方新潟は稲村→舞行龍、堀米→橋本、秋山→星、小見→ゴメス、小野→笠井とスタメン5名も入れ替え。相対的に日程が緩い新潟が積極的にスタメンを入れ替える意図はよく判りませんが、如何せん勝っていないチームなのであれこれ試行錯誤しているだけなのかも。

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《試合展開》

 新潟は立ち上がり積極的に前からプレッシング。これが奏功して6分高い位置でボールを奪ってから星が枠内にミドルシュートを放つもここは牲川が難なくセーブ。

 また序盤は新潟も浦和のプレスを受けてビルドアップに難渋していましたが、20分くらいから縦パスが入りだして徐々に浦和を自陣に押し込む展開に。試合後のスコルジャの弁では「その時間帯では、まるでチームワークを忘れてしまったかのように個人プレーが目立っていたと思います。シンプルなボールロストが多かったと思います。」という惨状に陥ってしまいました。

 そして39分にCH新井が大きく左へ展開→左SB橋本クロスにFW笠井が飛び込むものの、ボザがなんとか寄せたのが奏功してポストに救われる場面も。

 ボールを支配する新潟に対して浦和が得意のカウンターをお見舞いする場面は少なく、37分長沼のパスカットからサヴィオが左サイドを激走→松尾がボックス内左へ侵入しての折り返しがサヴィオに繋がったのが惜しかったくらい。しかし、サヴィオのシュートは緩くてGK楽々キャッチ。浦和は中4日でスタメン固定の弊害か総じて身体が重そうで、球際であと一歩が出ずに競り負ける場面が目立ちました。

 浦和は後半選手交代こそなかったものの、松本と渡邊の位置を入れ替え。これも試合後のスコルジャの弁では「凌磨をより多くビルドアップに関わらせるようにしました。そして、新潟のディフェンスラインの背後のスペースをより良く活用しようとしました。」という意図があった模様。

 スコルジャは「本日の試合では十分に効果的なプレーはできませんでした。」と厳しい評価を下していましたが、個人的には前半よりは多少マシになったように思いました。実際浦和がボールを握る時間帯も増え始め、56分石原クロス→ファーで松尾の良い形を作りましたが、ここは松尾をシュートを撃ちきれず。

 さらに浦和は64分渡邊→中島、サヴィオ→原口、金子→大久保の3枚替えを敢行。新潟は同じく64分に笠井→小見と交代。

 浦和がボールを握る時間帯がさらに長くなったところで、74分浦和CKから新潟のカウンターが炸裂。最前線で小見が単騎ボールをキープしたのが効いて新潟のカウンターに厚みが増し、さらに橋本のサイドチェンジも効いて小見のシュートこそいったん牲川がセーブしたものの、こぼれ玉を長谷川が押し込んで新潟先制。

 ただこの場面、単騎でドリブル突破&ボールキープする小見を浦和の選手がファウル覚悟で止めてしまえば何の問題もなかったはずで、特に普段は不用意なファウルが多い原口がなんでここだけ無駄にクリーンにプレーしたのかが不思議でなりませんでした。

 さらに77分右サイド深い位置から橋本FK→CBゲリアがほぼフリーで放ったヘディングシュートが枠内を捉えるも、ここは牲川が辛うじてセーブ。

 およそ点が入る気配がないまま窮地に追い込まれた浦和は78分長沼→荻原、松本→長倉の勝負手を放ち、80分相手を押し込んだ状態から石原クロス→長倉ヘッドが決まって同点。ボックス内には長倉と中島しかいなかったのですが、長倉が後方から藤原とゲリアに間に上手く入りこみました。

 最後は浦和が新潟を自陣に押し込み続ける展開になりましたが、ATにFKからの流れで安居のミドルシュートがポストを叩いただけでそのまま試合終了。

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《総評》

 前節G大阪戦では、「浦和にボールを持たせて、ミドルブロックで待ち構える」といういかにも「対浦和スペシャル」な闘い方を志向したポヤトスにしてやられた感がありました。

 一方今回の相手新潟は典型的な「ボールを持ちたがる」チームなので、カウンター得意の浦和にとっては比較的やりやすい相手を思っていました。しかし結果は残念ながらその予想に反して普段通りのサッカーを繰り出す新潟に対して浦和はさして良いところなく、敗戦一歩手前のところまで追い込まれてしまいました。まさに「引き分け御の字」、勝ち点1を甘受せざるをえない試合でした。

 浦和が大苦戦した主因はなんと言ってもあんまりな「ビルドアップの出来なさすぎ」でしょう。このところ3試合連続でグスタフソン不在ですが、東京V戦は早い時間帯に先制したのが効いたせいか相手の腰が引けてしまいましたし、G大阪戦は相手がおざなりにしか前に出てこなかったので浦和のビルドアップの出来なさにスポットは当たりませんでした。

 ところがこの試合はハイプレスを仕掛けてくる新潟に浦和は大苦戦。東京V戦でも後半生気を取り戻したかのように前に出てきた相手に苦戦していましたし、やはりグスタフソンがいない浦和はハイプレス系の相手に対してはビルドアップに苦しむ羽目になるようです。あたかも5連勝が始まる前の惨状のように。

 試合後の質疑もここに集中し、「人で解決するのではなく仕組みで解決しなければいけないところもあると思う」と尤もな質問も投げかけされていましたが、スコルジャの「凌磨と泰志がポジションチェンジをしながらプレーするということでそれを試みています」とこの試合で試みたやり方を例示するのみ。まぁ正面から記者会見の場で答えるべき話ではないと思いますが、果たして今後どうなることやら?

 浦和がビルドアップに苦しんだもう一つの要因は西川不在でしょう。牲川はシュートストップこそ何の不安もないものの、相手のハイプレスを交わしてSBへ浮き球を駆使してちょいと付けるような、相手のハイプレスを無力化する能力では西川に遠く及ばない様子。

 グスタフソンのコンディション不良が長引いているのは謎ですが、西川も重傷ではなかったものの当面不在なのは確実なので、浦和は「引いた相手もハイプレス系の相手も苦手」というどうしようもない状態も戻ってしまうのかなぁ・・・

 また質疑応答での最後に「連戦の中で今日も同じ先発メンバーを選んだが、どのように判断したのか?」とこれまた尤もな質問があり、スコルジャは「彼らの疲労度もかなり低かった状況でした。それを見て同じ11人で挑みました」と答えていましたが、残念ながらこの判断はどう見ても間違いだったと思いました。特に渡邊とサヴィオのミス連発には頭を抱えざるを得ませんでした。

 サブの選手達に信頼を置けないのでやむを得ず、というのがスコルジャの本音なのかもしれませんが、この試合のあんまりな出来を受けて次節スタメンを弄るのかどうか。

 なんか5連勝で一気に首位浮上の目が出てきたせいか、ちょっと浮かれモードに入ってしまいましたが、主力が二人欠けただけでこの惨状。これでは今季の浦和はやはり「トップハーフ入り」が現実的な目標なのかもしれませんなぁ・・・

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《選手評等》

・浦和は「元浦和の選手」点を取られる=「恩返し」弾を食らうことが結構多いような気がしてなりませんが、この試合は昨年まで新潟にいた長倉が新潟に「恩返し」。長倉はこれが浦和移籍後初ゴール。起死回生といっても過言ではない同点ゴールだったのに得点直後の長倉に笑顔はなく、ネット内のボールを回収にも行かず。おまけに元来無口なこともあってDAZNのインタビューもめっちゃ塩対応。スコルジャの起用を見ているとサブのCFとしては髙橋の後塵を拝しているようですが、先に結果を出したことで順位が入れ替わるかも。

・この試合は珍しく途中投入の選手達がいずれもそれなりに善戦したと感じましたが、唯一の例外が原口。先述のように失点にがっつり関与しただけでなく、攻めては判断が遅くて球離れが悪すぎて無駄に狭いところに突っ込んでゆく場面が目立ちました。もう勝っている時でも点を取りたい時でも使いようがない選手になってしまったみたいで。

・渡邊が新潟にいたことがあるのは全然知りませんでした。もっとも新潟にいたのは渡邊がドイツから戻った直後の2年だけで、しかも当時の新潟はJ2だったので知る由もないんですが・・・

・高崎主審は最近のJ1では珍しくいとも簡単にファウルを取る系で、しかもそれで一貫していたのでそんなにストレスは感じませんでした。

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-----松尾-----
サヴィオ---渡邊---金子
---安居--松本---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----牲川-----

(得点)
80分 長倉

(交代)
64分 渡邊→中島
64分 サヴィオ→原口
64分 金子→大久保
78分 長沼→荻原
78分 松本→長倉

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---笠井--長谷川--
奥村--------ゴメス
---星---新井---
橋本-舞行龍-ゲリア-藤原
-----吉満-----

(得点)
74分 長谷川

(交代)
64分 笠井→小見
86分 ゴメス→矢村
86分 橋本→堀米
86分 星→宮本
90+1分 長谷川→高木

※写真は試合とは全く関係ありません。

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2025.05.11

プルコギ丼@松屋

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 松屋が2025年5月6日より期間限定販売中の「プルコギ丼(690円)」を試食。「プルコギ定食(890円)」も併売されていますが、個人的には松屋の焼肉系定食をあまり評価していないので格安の丼のほうにしました。なお「プルコギ」は4月より発売の「牛焼肉ピリ辛炒め」に続く松屋の焼肉新定番第2弾という位置づけのようです。

 今回登場の「プルコギ」は、「鉄板で香ばしく焼いたやわらか牛肉・シャキシャキとした食感で鮮やかな緑色のにんにくの芽・甘みのある玉ねぎを、やみつきにんにくソースで絡めた逸品です。」というのが松屋のウリ文句。

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 吉野家が2025年3月7日から期間限定販売中の「牛プルコギ丼(674円)」と比べると、松屋のには「3色ピーマン」が入っていないせいか彩りがかなり地味で、概してルックスが華やかな韓国料理っぽくありせん。

 ただ吉野家のを試食した際は「玉ねぎと合わせて野菜類が多すぎるせいか全体に薄味になってしまい、なんかプルコギを食べている気がイマイチせず」という感想を抱いたのに対し、松屋は肉の量がずっと多い気がしました。「華を捨てて実を取る」辺りは松屋らしいというかなんというか。そして肉の少なさゆえ吉野家の「牛プルコギ丼」はコスパが悪い印象を受けましたが、松屋の肉の量なら何の問題もありません。

 また丼にしたのも大正解。松屋は定食だと概してしょぼい気がしならないのですが、どういう訳か丼だと何の不満もありません。

 吉野家と比べて松屋の「プルコギ丼」の難点は個人的な好みよりも味が濃すぎること。吉野家のは食塩相当量は2.3gなのに対し、松屋のは味噌汁除きで3.0gとあって、味の濃さがはっきり数値に表れています。

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2025.05.10

むかん@池袋 ~ 牡蠣塩ラーメン+まかない飯

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 池袋駅東口、駅前のドンキホーテの裏あたり。池袋楽園タウン内。「東京ラーメンショーセレクション極み麺」の跡地。11時開店10分前に到着したところ先客4、開店までに後客2。開店するとすぐに満席になり、退店時には外待ち10人くらい。もともとは中野坂上の人気店のようですが、ここ池袋でも結構な人気店になったようです。

 往訪時は「牡蠣塩ラーメン(950円)」にメニューを絞って営業。ただ単品比でかなり割安に感じた平日ランチセットの「牡蠣塩ラーメン+まかない飯(1050円)」を注文してみました。

 店内は前店から何の変りもなく横長I字型カウンター9席のみ。卓上にはリンゴ酢、一味、コショウ、辛味高菜、ラーメンのタレ、山椒。水セルフ。

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 排気口から店外へ牡蠣の臭いがバンバン排出されていましたが、「広島県産牡蠣100%の濃厚スープ」のウリ文句通り、スープにはこれでもかこれでもかと牡蠣の旨味がぎゅっと押し込められています。ただ塩気がやや強いのと海鮮系スープにしてはこってりした印象を受けました。

 麺は三河屋製麺の細麺ストレートタイプで、まるで博多ラーメンの様な水気の少なそうなちょっとパサつき加減が特徴ですが、力強いスープに全く負けていません。特段量は少ないとは感じませんでしたが、替玉(150円)や半替玉(100円)を頼む客もいました。だから卓上にラーメンのタレや辛味高菜を置いてあるのか・・・

 具は低温調理の薄いチャーシューにバラ海苔、刻みネギ、そして最上段に広がる海藻みたいな粒々がこの店のウリの「牡蠣アヒージョ」でしょうか? スープの味が牡蠣まみれなのはこれが主因なのかも。

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 この日の「まかない飯」は角切りチャーシューとシラスのミニハーフ丼。角切りチャーシューに豆板醤みたいな辛味ダレがかかってはいましたが、総じて薄味でいかにもラーメンと一緒に食べるのが大前提みたいな。

 メニューが増えたら再訪してみたいと思います。

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2025.05.09

はじめての萩・石見空港

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 離島でもないのにとにかく便数が少なくてなかなか利用する機会がない「秘境空港」の一つ、「萩・石見空港」を初体験。空港の愛称に山口県の「萩」が付いていますが、萩には全然近くなくて実際は島根県の最西部にある益田市の郊外にあります。萩からはこの空港も山口宇部空港も似たような距離(どちらも全然近くないw)なので、便数がはるかに多い山口宇部空港を使う方がほとんどではないかと。

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 東京便が一日2便になった喜び!!

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 秘境空港はそもそも飲食店がない、あるいはコロナ禍で閉店してそれっきりという懸念が拭えませんが、ここはレストラン「そらら」が営業していました。メニューに地方色皆無でしたがこういうところはもう営業しているだけで十分でしょう。

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 レストランからは到着した飛行機が丸見え。小さい空港なので地上職員が眼前にいるかのよう。

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 売店もちゃんとありました!!

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2025.05.08

島根牛みそ玉丼@松江・一文字家

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 松江の老舗駅弁業者「一文字家」。ここの駅弁は隣県のアベ鳥取堂と違って早朝の東京駅「祭」で見かけないせいか、バラエティー豊かな駅弁も食べた記憶がないものだらけ。その中から「人気ナンバー1」の「島根牛みそ玉丼(1370円)」を買ってみました。なお店頭に並んでいるのはすべて空箱で、注文すると奥の冷蔵庫から駅弁をだしてくれます。

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 「ご飯は島根県産こしひかり。牛肉は地元でのんびり育ったストレスの無い島根牛。そこに、米どころ島根ならではの奥出雲の天然醸造みそと、地元酒蔵の酒を合わせて、甘辛く炊きます。本物のみそならではの、深い香りに食欲がわき、島根牛の芳醇なこくが口の中で広がります。真ん中のとろとろ玉子に箸を入れると、黄味の甘みがみそに溶け、一段と美味しさが増します。この一口は癖になる味です。」というのが一文字家のウリ文句。

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 ぱっと見はよくあるすき焼き風の牛肉弁当ですが、味噌味なのは案外類例がないかも。ただ味噌はかなり甘め。このままでは少々味が濃すぎて単調で飽きが早そうなところを半熟卵を絡めて味をマイルドにして救っています。なお半熟卵は不思議なくらい弾力がありました。量は心持ち少なめ。

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 車窓に広がる宍道湖や日本海も良いおかずに。大満足の逸品でした。

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2025.05.07

いかすみ弁当黒めし@アベ鳥取堂

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 アベ鳥取堂の駅弁と言えばかに寿しとかにめしが二枚看板。でもそれらは東京駅構内「祭」でも売っているので、そこでは見かけたことがない「いかすみ弁当黒めし(1380円)」を買ってみました。

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 「イカスミで炊いた黒めしにプリップリの煮イカとイカ団子、イカのウマ味がたまりません」というのがアベ鳥取堂のウリ文句。

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 真ん中の大きなイカ。膨らみがあるので「いかめし」みたいに何か詰まっているように見えますが、実際はただの空洞でした(苦笑)。それはともかく、イカ団子の甘味がやや強めなくらいで必要以上に濃く煮込んでないのが気に入りました。イカ本来の旨味を殺さない絶妙な煮込み加減。ビールのアテとしては少々物足りない気がしますが、ご飯のおかずならこれで十分。

 黒めしは黒いというよりセメントみたいな灰色で全く食欲をそそらないのが難ですが、イカスミがイカの薄味をうまく補っています。さらにきゅうり醤油漬けで塩気を補充していますが、それでも塩分1.6gと駅弁にしては極端に低いのも特徴。

 アベ鳥取堂の駅弁って二枚看板以外の駅弁の方が個人的には好みみたいで。

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【観戦記】25年第15節:浦和 0-1 G大阪 ~ 勝ち続けるにはオプションに乏しいか

 浦和はボールを持たされた時、引かれてスペースがない時の課題が露わになった格好。またスタメン固定の弊害か疲労によると思しきミスも目立ち、終始G大阪ペースの試合で完敗でした。

《スタメン》

 共に前節から中2日の一戦。かつ浦和は「ホーム5連戦」の最終戦でしたが、案の定というかなんというか「勝っているチームは弄らない」の鉄則通りにスタメンに一切変更なし。サブも二田→大久保の入れ替えのみ。

 小破が伝えられたグスタフソンもサンタナも前節に続いてベンチ外でした。

 一方G大阪のスタメンは前節から岸本→食野、アラーノ→山下と両SHを入れ替え。

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《試合展開》

 試合開始早々相手と交錯のない場面でGK西川が傷んでしまい、いったんプレーを再開したもののやはりダメで、9分に牲川との交代を余儀なくされるアクシデントが発生。

 浦和はいつも通りいったんミドルゾーンに守備ブロックを作ってから、メリハリをつけて前プレを仕掛けていましたが、この試合は珍しく前プレに出続ける時間が長かったように見受けられました。G大阪のビルドアップがすっかり怪しくなっているとの見立てだったのかもしれませんが、この辺は試合後の会見で誰も突っ込んでくれなかったので真相不明。

 そして浦和の狙い通りに高い位置でボールを奪う場面も散見されましたが、この試合で驚嘆したのはボールを失ってからのG大阪の守備ブロックの立て直しの速さ!!カウンターを食らっても帰陣が速いのなんの。松尾もサヴィオも思うような仕事が出来ず、浦和は得意のカウンターで決定機どころかシュートにすら持ち込めず。

 またG大阪の前プレは宇佐美を抱えている関係か全くハマる様子がなく、浦和はビルドアップには特に苦労しませんでしたがただそれだけで、ほぼボールを持たさせている状態に。

 この辺は試合後ポヤトスが「自分たちがハイプレスに行って間延びをして、ひっくり返されてしまって個人の戦いになってしまうことを避けたかった狙いがありました。そこで(対戦相手が)やられていた(浦和のJ1第11節)マリノス戦を参考にしました。」と試合後語っていて、最近の浦和をしっかり研究し、ミドルゾーンに守備ブロックを作って待ち構える策が見事に奏功したようです。

 浦和が手詰まりに陥る中で最初に決定機を掴んだのはG大阪。35分左サイドでのハイボールの競り合いでマリウスが山下に競り負け(単に山下に押し倒されただけのように見えますが・・・)、山下の折り返しをどフリーでボックス内に突入した食野がフィニッシュという決定機を作られてしまいましたが、食野のシュートは石原がブロック。

 続く40分には自陣深い位置で安居の縦パスをカットされた流れから大ピンチを迎えてしまいましたが、ここは満田のシュートを牲川がビッグセーブ!!

 前半の浦和のチャンスらしいチャンスは44分のショートコーナーから。渡邊クロス→ファーボザがフリーで飛び込むもわずかに枠外。

 後半に入って47分には左SB黒川(?)からのロングフィードに対してマリウスが目測を誤ったのか、あるいは山下の存在に気づいていなかったのか、ロングフィードがそのまま山下に通ってしまうピンチがありましたが、ここも牲川が飛び出してセーブ。

 しかし53分食野からのクロスをファーで山下にヘッドで合わされてついに失点。長沼はボールウォッチャーになってしまって背後の山下を見失った感じでしたが、試合後山下は「長沼選手の特徴として、背後でやられるシーンが映像で見ても多かったので、そこはずっと狙っていました。」と盛大にネタばらし。この辺は善戦しているとはいえSBが本職ではない長沼の泣き所なのでしょう。それにしても2020大槻時代にアホほど見た「浦和殺し」の形をを再び見る羽目になるとは・・・

 浦和は後半サヴィオと松尾のポジションを入れ替えていたものの特段何の効果もなく、痺れを切らしたかのようにスコルジャは68分松本→中島、長沼→荻原、金子→関根の三枚替えを敢行。そしてその直後ボックス内でサヴィオ→中島→サヴィオのパス交換による決定機を作りましたが、サヴィオのループ気味のシュートは枠を捉えきれず。

 79分には石原に代えて髙橋を投入し、終盤はG大阪を自陣に押し込み続けましたが、90+5分に中島の縦パスを受けた渡邊がボックス内で背後から削られている場面がPK臭かったくらい(VARチェックが入らないのが不思議・・・)で、とうとう決定機は作れずそのまま試合終了。

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《総評》

 埼スタ5連戦全勝ならず。しかもどこからどう見ても完敗でした。

 遮二無二前から突っかかってくる相手に対しては俊足CF松尾が相手最終ラインの裏を突きまくることで打開策を見出し、かつスタメン固定で選手間の連携を深めることで国立での町田戦以来5連勝と一気に勝ち点を積み上げてきましたが、さすがにこれだけ勝ち進むと相手も真面目に「浦和対策」を考えるようになります。

 そして前述のポヤトスが語るように、相手がミドルゾーンに守備ブロックを作って待ち構える策に出てきた際の浦和のセカンドプラン、さらに言えば先制した相手が引いてスペースを消しに来た場合のプランがまだまだ不十分だったことを突き付けられたような試合内容でした。

 まぁまだシーズンを半分も終えてない時点で優勝云々を口にするのも愚かしいのですが、優勝を狙うチームなら得意の形一つで勝ち進むのはどだい無理な話。開幕以来迷走していた浦和が得意の形一つを生み出すのに10試合近くを要したのですから、さらに色んなオプションを揃えるところまで求めるのは無理がありましょう。そしてそのオプションが整うまでにまた浦和はいくつもの勝ち点を落とす羽目になるのかもしれません。

 さらに言えばスタメン固定の弊害からくる主力選手の疲労ゆえか、この試合はとにかくパスミスや連携ミスが多発し、決定的なところで精度を欠きまくりました。マリウスが「らしくない」プレー連発だったのも然り。

 この辺はスタメン固定で連携を深めることで、ポジションチェンジしまくっても全体に穴が開かないところまでチームが仕上がり、それゆえに5連勝に繋がったことの代償としか言いようがないでしょう。

 この辺りG大阪は前目をちょろちょろ入れ替えながら過密日程をこなしているのと対照的で、その差ゆえかこの試合は球際での競り合いや攻守の切り替えの速さで浦和が概して劣勢に陥っているようにも見受けられました。またポヤトスが「攻撃面のフレッシュさを求め」てスタメン起用した山下&食野は大当たりでしたし。

 そして残念ながら過密日程で「鉄板のスタメン組」からグスタフソンが小破し、この試合では西川が故障してしまいました。浦和はとにかく控え組が脆弱で「代えれば代えるほど悪くなる」のはつとに知られた話。人的資源という意味での「オプションの乏しさ」も浦和の泣きどころで、これはCWC用の移籍期間でフロントが手当てしないとどうにもならないかもしれません。

 G大阪の守備意識の高さにはとにかく感服。っちゅーか、いつからそんな堅いチームを志向するようになったんやろう??? また正々堂々と渡り合った者同士の一戦だったので、浦和は完敗を喫したけども不快感は一切なし。ラフプレーが多いチームとの対戦だとそういう気持ちにはならんからなあ・・・

《選手評等》

・控えGKの出番って当然ながら突然やってくるのが宿命ですが、それにしても牲川は準備もへったくれもない時間帯に投入されてよくやりました!!! 今日の良かった探しはこれに尽きます。

・GKは変わりもんが多いとよく言われますが、特殊なポジションなのでフィールドプレーヤーとは全く違う苦労が多々あり、それをわかり合ってるGK同士の横の繋がりが強いのかもなあ。故障した西川に一森がわざわざ遠くから駆け寄ってきたのには驚きました。

・守備が計算できないのでビハインド時しか使いようがないパルプンテ中島ですが、ビハインドに「なにかやってくれるかもしれない」理外の理を期待できる選手なのは確かのようで。ただチームメイトも中島の特性を把握しきれず、決定機は投入直後のあれ一回こっきりでした。ビハインド時にしか使いようがない選手との連携を実戦を重ねることで深めるってあんまり考えたくない展開ですが・・・

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-----松尾-----
サヴィオ---渡邊---金子
---安居--松本---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(交代)
9分  西川→牲川(故障による交代)
68分 金子→関根(関根左SH、サヴィオ右SHへ)
68分 長沼→荻原
68分 松本→中島(中島トップ下、渡邊CHへ)
79分 石原→髙橋(髙橋CF、関根右SBへ)

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-----ヒュメット-----
食野---宇佐美--山下
---鈴木--満田---
黒川-福岡--中谷-半田
-----一森-----

(得点)
53分 山下

(交代)
74分 黒川→江川
74分 食野→岸本
79分 満田→倉田
84分 宇佐美→南野
84分 山下→中野

 

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2025.05.06

どんどん 唐樋店(萩) ~ 肉ごぼう天うどん

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 山口県に「どんどん」といううどんチェーン店があると聞いて試食してみました。往訪したのは萩バスセンターのすぐ近くにある唐樋店。ちなみに「どんどん」は萩が発祥ですが、山口県内に幅広く店舗展開していて「ゆめタウン」などのSC内や幹線道路沿いでもしょっちゅう店を見かけます。

 ここは事前に食券を購入する方式で、店先のメニューで大きく取り上げられていた「肉ごぼう天うどん(610円)」を注文。店先のメニューには690円とあったので不思議に思ったのですが、この店は11時まで格安の「モーニング」をやっていて、11時ぎりぎりの入店だったので「モーニング肉うどん(460円)」に「ごぼう天(150円)」トッピングという扱いになっていたようです。

 店内は4人卓×5とカウンター4席。水セルフ。卓上の鉢に刻み青ネギが入って取り放題!!

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 うどんは口当たりこそ柔らかめですが、かろうじて弾力性が保たれているので、全然コシがない博多のうどんよりはだいぶマシ。まぁ「ごぼう天うどん」推しな点からして九州のうどんの影響を強く受けているのでしょう。なお麺は自家製とのこと。

 つゆは「北海道の利尻昆布、九州天草のうるめ節、焼津のさば節など全国から集めたこだわりの素材を使い、毎日お店で丁寧にだしを取っています。」とのこと。やや甘めですが、これは文句なしに美味い。甘めに煮込まれた肉ややたら太いごぼう天から脂が乗り移って、食べ進む毎に旨味マシマシ。

 店内を見渡すとカツ丼にも力を入れていることが判ったので、次は宇部や山口市の店でカツ丼にトライしてみます。

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2025.05.05

ロゼクリームチキン@松屋

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 松屋が2025年4月29日より期間限定販売中の「ロゼクリームチキン(880円)」を試食。

 「ロゼクリーム」は、「まろやかなソースにトマトの酸味と豆板醤の辛さでピリ辛アクセント」「牛乳やトマト、豆板醤などを混ぜて『ロゼ色(ピンク色)』に仕上げた韓国発祥のクリーミーなソースです。本場では、パスタや石焼ビビンバ、チヂミなどに使用されています。今回登場する『ロゼクリームチキン』は、鉄板で焼き上げたチキンに、濃厚でクリーミー、そして少しピリ辛なソースを絡め、松屋自慢のごろチキ風にアレンジしました。」というのが松屋のウリ文句。

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 ポスターをちゃんと見れば一目瞭然なのですが、「ロゼクリームチキン」ってコンロ付きの鍋で出てきたのには意表を突かれました。もはや初夏で昼間は半袖も良いくらいの時期になんで鍋ものを期間限定で売り出すのか、松屋のセンスが謎すぎますが・・・

 また「ロゼ」と謳っていますが、ソースの色はロゼというよりもオレンジ色のほうに遥かに近いんじゃないかと・・・

 さらにウリ文句には「少しピリ辛」とありますが、キムチが少々混じっているだけでソース自体はわずかに豆板醤っぽい味を感じるものの味はピリ辛にも遠く及びません。トマトの酸味もどこへやら。

 ゆえに淡泊すぎる松屋のチキンを美味しくいただけるように、にんにくをがっつり効かせた「いつもの松屋味のソース」をぶっかけてなんとかする路線に多少変化を加えたに過ぎない新商品だと思います。ただ「いつもの松屋味のソース」の出来が良すぎるんだよなぁ・・・多少あれこれ変化を加えても壊れない「頑健な味」。よってハズレようがありません。

 具は他にたまねぎとマッシュルームが少々。

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2025.05.04

四代目 YUTAKA@床波(宇部) ~ 肉肉ラーメン

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 宇部線床波駅から国道190号線を南へ。駅から徒歩10分弱。宇部を中心につけ麺専門店や居酒屋などを展開する「YUTAKAグループ」がプロデュースした店で、先客4,後客2。

 店内の券売機ボタンを見て、ボタン先頭&「おすすめ」とある「肉肉ラーメン(980円)」を注文。「ご飯と最高に合う『おかず系』らーめん」だそうなので「ご飯・小(100円)」もつけてみました。また卵が一個無料で付いてきます。黄身をセパレートするも良し。そのままでも良しとのこと。

 店内はカウンターが6+5席と4人卓×1。卓上には一味、コショウ、おろし生姜、ニンニク、ラー油、醤油、餃子のタレ、ラーメンのタレ。

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 スープは「牛・豚・鶏のトリプルスープ」だそうですが、ご飯を欲するほど味あ滅茶苦茶濃くはありません。ただ肉が強烈に甘ったるくて、終盤はスープに肉の甘さが乗り移って飲むのも躊躇われるレベルに。

 そこで活躍するのが卵。店では卵をラーメンに入れるのを勧めていますが、個人的にはすき焼き風に肉を溶いた卵につけて食べる方がいいかな。

 麺は中太ストレートで心持ちかため。水気が少なそうなちょっとごわついた食感。ご飯つけないと量的にちょい物足りないかも。

 具は他に刻みねぎ、メンマ。

 もともと宇部で馴染み深い豚骨醤油ラーメンに徳島ラーメンの要素を加えた感じですが、宇部の老舗「一久」と比べるとコスパが良くないかと。

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2025.05.03

Nii@大塚 ~ 味噌らぁ麺

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 山手線大塚駅南口正面に広がる飲食店街内。このエリアは道が縦横斜めに錯綜していていつも道に迷います。先客ゼロ、後客1。

 店内の券売機ボタンを見て基本と思しき「味噌らぁ麺(900円)」を注文。

 味噌がウリの店のようでメニューは他に辛味噌らぁ麺、味噌つけ麺、辛味噌つけ麺など。他に限定メニューとして汁なし味噌和えそばがある他、限定で鴨らぁ麺やのどくろとフグのらぁ麺といった味噌とはベクトルが随分違う方向を向いたメニューも用意。

 店内はほぼV字型カウンター12席のみ。卓上にはコショウ、一味、酢、漬けニンニク。水セルフ。

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 若干とろみがかったスープは味噌が前面に出まくったかなりしょっぱいタイプ。しかも炒め物が乗っている上に背脂も少々入れているせいか結構こってり。それを緩和するためかおろし生姜が添えられています。

 麺は村上朝日製麺の太め緩い縮れいりでつるつる&もっちりした食感が特徴。濃厚スープに全く負けていません。なお店では月曜日と雨の日に大盛無料サービスをやっていますが、デフォルトでもやや量多めなのに注意。

 炒め物はもやしと挽き肉、もやしは残念ながらくたり気味。他に後乗せで大ぶりなメンマ、えらく淡白なチャーシュー、刻み青ネギ、海苔。後乗せの具が多くて冬季はスープが緩くなりがちなのが少々鬱。

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2025.05.02

カレーの家@池袋 ~ チキンカツカレー

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 池袋駅西口正面。マクドの裏辺りの飲食店街内。先客1、後客4。客は見事なまでにオッサンだらけ。

 店内の券売機ボタンを見て、「当店のおすすめ品」とある「チキンカツカレー・並(980円)」を注文。カレーは一種類だけで、あとはトッピングでバリエーションをつけているだけ。チキンカツは注文を受けてから揚げているようです。またご飯の量は並で約250g、大盛で約350gとのこと。

 店内はくの字型カウンター10席のみ。卓上には福神漬とソースだけで、甘らっきょうは有料(50円)でした。店員は全員南米系っぽい女性でしたが、接客は何の問題もありませんでした。

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 「オープンで焼き上げた自家製ルー」をウリ文句にしたカレーはとろみ強めで、玉ねぎや豚バラ肉片がルーの中に多少見え隠れしている辺りが日本の家庭で作った昔懐かしいカレー風。それもそのはず、「カレーの家」のルーツは昭和37年蒲田で創業した店にあるらしく、その頃のカレーならこんな感じになるのも納得。辛さはそこそこで旨みで押しまくる逸品のせいか、辛口(+20円)を注文している客もいました。

 チキンカツは薄めでスプーンだけで簡単に切り分けられます。またチキンなのでかなり淡白な味わい。残念ながら店がわざわざ推すほどの出来とは思えず、これならずっと安いコロッケやウインナーで十分と思いました。

 帰りにコロッケorサラダの無料サービス券をもらったので、プレーンなカレー・並(680円)にこの券でコロッケをつけるとめっちゃ安上がり。値段の割にカレー自体はかなり美味く、コスパが良い店だと思います。

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2025.05.01

吉そば 日本橋店 ~ 豚しゃぶ極幅そば

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 首都圏の立ち食いそばチェーン店では個人的には「小諸そば」と並んで気に入っている「吉そば」。ただ「小諸そば」と比べると店舗数が少なく、公式サイトを見ると現在は10店舗しかないようです。かつて毎朝のようにお世話になった神田店もかなり前に閉店し、店舗網は縮小傾向みたいで。

 そんな吉そばが何を思ったのか、2025年4月12日にそば麺をリニューアルすると同時に麺大盛り無料サービスを始めたと聞いて驚きました。

 蕎麦は挽きぐるみそば粉を使用した「平打ちそば」と「極幅そば」を用意。「平打ちそば」は「そば実を表層・中層・内層までまるごと挽いた『挽きぐるみそば粉』を使用。近年の健康志向にも合うと注目されているこの粉を、吉そば独自の香り高く奥深い味わいの田舎そばに仕上げました」、「極幅そば」は「驚きの太さがもたらす、しっかりとしたコシと噛みごたえ。吉そばでしか味わえない唯一無二の食べごたえは一度食べるとやみつきになる逸品です。」というのが吉そばのウリ文句。

 極幅そばの麺幅はなんと10ミリ!!平打ちそばでも3ミリあって立ち食いそばとしては太いほうだと思いますが、10ミリとなると一般的な蕎麦屋でも出しているところは滅多にないかと。

 麺のリニューアルは銀座店、日本橋店、渋谷店、不動前店、池尻大橋店の5店舗で先行スタートし、その後4月末までに順次全店舗へと展開とのことだったので日本橋店で出かけてみました。日本橋店は日本橋三越の向かいに建つ「コレド室町3」の裏辺り。7人しか入れない狭小店です。

 今回は他のチェーン店ではあまり見かけない「豚しゃぶ(750円)」を注文。食券を渡すと同時に麺の種類を伝えます。ここは当然「極幅」で。

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 豚しゃぶに隠れて判りづらいかもしれませんが、やはり麺幅10ミリともなるとそのビジュアルに圧倒されます!! しかもきしめんと違って厚みもそこそこありました。

 ただ「温」にしたのは失敗だったかなぁ・・・所詮立ち食い蕎麦屋なので蕎麦の風味を期待するのは酷で、「温」だとなおさら。ざるなり「冷」なりだったらまた違った感想を持ったかもしれませんが、「温」だとつゆの絡みがイマイチなので、正直粉もんの塊を食べているような気が・・・ 「温」なら「平打ちそば」の一択だなと思ったものの、時すでに遅し。

 今度は「冷」で再チャレンジしてみます。

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