2024.12.09

【観戦記】24年第38節:浦和 0-0 新潟 ~ 誰も傷つかない超凡戦

 負けなければJ1残留が確定するので普段のスタイルを捨てて守りに徹した新潟を浦和は攻めあぐんだまま90分が徒過して試合終了。もう試合はなかったことにして最初から退団&引退セレモニーだけやれば良かったのに(苦笑)。

《スタメン》

 浦和は前節福岡戦から牲川→西川、佐藤→井上、小泉→グスタフソン、サンタナ→興梠とスタメン4名入れ替え。これまで出場機会が少なかった選手のお試し色が非常に強かった前節と比べ、最終節かつホームゲームなのでほぼ主力を揃えてきました。

 その中で唯一の例外が興梠のスタメン起用。今季限りで引退する興梠をなぜか前節福岡戦で後半途中から起用したので、「最終節で興梠をスタメン起用するための試運転か?」と個人的に邪推していましたが、その予感が見事的中!!

 ただ興梠が90分持つわけがないので途中でサンタナに代えるとも予想していましたが、なんとサンタナはベンチにすらおらず、今季限りで退団が決まっているリンセンがベンチ入り。うーーーーん、福岡戦でのあんまりなプレーぶりを見てサンタナは見限られた気配がムンムン・・・

 また興梠同様今季限りで引退する宇賀神がベンチ入り。怪我でもないのに前節・今節でベンチ入りすら出来なかった選手の去就が案じられます。特に中島。前節最後の最後で大失態を演じた本間はベンチに入れず、自分のゴールで恩義ある新潟に引導を渡せず。

 新潟は前節G大阪戦から小見→谷口、ゴメス→太田、星→宮本、橋本→堀米、稲村→早川となぜかスタメンを5名も変更。

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《試合展開》

 ビルドアップの巧さではJ1でもトップクラスの新潟がボールを支配し、浦和がカウンターで対抗する試合展開を思い描いた方がほとんどだったでしょうが、非常に意外なことに立ち上がりから浦和がボールを支配。しかもぞの構図は最後まで変わりませんでした。

 新潟はボールを支配している割には決め手を欠きがちなチームでゴール数はそれほど多くない反面、残留争いから最後まで抜け出せないチームらしく失点は多いのが特徴。この試合で負けなければ自力でJ1残留が決まるという状況なので、この試合は「普段のチームスタイルを捨てて守備に徹した=下手にボールを握ってカウンターを食らうのを避けた」のだろうと思いながら試合を見ていました。

 そして試合後の会見で「前半の入りから、それほど前へ奪いに行きませんでした。ミドルブロックを作るところを徹底されたと思うのですが、それは残留の条件を加味してか、それとも相手が浦和だったからなのでしょうか?」との記者の質問に対して松橋監督は「前者です」と明言(苦笑)。

 新潟がたいして前からプレスをかけてこないので、浦和の稚拙なビルドアップ能力でもボールを前に運ぶことには難渋しませんでしたが、そこから先が恐ろしいくらい何もなくて新潟の守備ブロックは微動だにせず。

 前半多少なりとも浦和にチャンスがあったのは7分渡邊FKが枠内を急襲した場面くらい。16分には縦パスを興梠が高い位置でキープし、原口→関根のパスを興梠がボックス内で受ける良い形を作りましたが興梠は新潟DFに囲まれてシュートを撃てず。

 そして案の定興梠は前半一杯も持たずに電池切れとなり、得意のボールキープもままならなくなって、ただでさえしょっぱい浦和の攻撃はますますシオシオに。およそ何も起こりそうにない戦況を見て、バックスタンドではハーフタイムを待たずにトイレへ向かう方がワラワラと現れる始末。

 ゆえに後半頭から興梠をリンセンに代えると予想しましたが、スコルジャは興梠劇場追加公演を決定。そして54分ハイボールに渡邊が競り勝ったのを契機に興梠スルーパス→原口の好機を作りましたが、原口は飛び出してきたGK小島を交わしきれず、こぼれ玉を拾った前田はシュートをDFにぶち当ててしまいました。

 新潟は57分に三枚替えを敢行し、長倉・ゴメス・小見と攻撃的な選手を一斉に投入しましたが攻勢に転じる様子はなく、依然として浦和にボールを持たせる策を遂行。63分には興梠劇場もついにフィナーレを迎え、浦和の面々どころか「磐田が負けている」との報が入った臭い新潟も余裕綽々で整列して興梠を見送る一幕も。

 浦和は71分グスタフソン→小泉、前田→石原、80分原口→二田、関根→宇賀神と代えるも全く戦況に変化はなく、新潟も83分左サイドからのクロスを受けて難しい体勢ながら長倉がなんとか放ったヘディングシュートがバーをヒットしたのが唯一の見せ場。超凡戦のスコアレスドローで試合終了。

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《総評》

 浦和のシュートは6本、新潟は4本。CKは5本対4本というスタッツ通りの超凡戦。ゴール期待値は共に限りなくゼロに近いだろうとおもっていましたが、DAZNのスタッツでは0.50対0.20と案外高めでした。あまりにも退屈な試合ゆえDAZNは試合ダイジェストの編集に困ったことでしょうし、実況&解説はエピソードトークで場を繋ぐしかなかったことでしょう(苦笑)。

 ビジター用の自由席&指定席では収まり切れず、メインアッパーの南半分を埋め尽くさんばかりに新潟サポが埼スタに押し寄せてきましたが、試合途中で18位磐田が降格が決まっている鳥栖相手に大敗しているとの報が新潟サポ間に行き渡っているせいか、試合終了後も「J1残留が決まって大歓声!!」にはほど遠い感じの盛り上がり。

 一方浦和ゴール裏からは試合終了後軽いブーイング。まぁそれも当然でしょう。特段守備に持ち味がある訳ではない新潟を攻めあぐんで、これといった決定機も作れないまま試合終了では。

 スコルジャもスコルジャで試合終了後「来シーズンにやろうとしているサッカーのことを考えると、それに合った特長のある選手を獲得しなければいけません。そして来季、レッズに最適な選手たちをそろえ、パフォーマンスを上げていきたいと思います。」と、「今季のこの面子ではやれることなんてたいしてないわなぁ」と言わんばかり。それも一理あるのですが・・・J1残留がスコルジャに課せられた今季唯一無二のタスクで、それ以外はもうどうでも良かったのかなぁ・・・

 この試合で数少ない良かった探しをすると、西川のポジションがいつもより高めで最終ラインも心なしか押し上がり、それゆえ前プレが思いのほかハマっていたこと。もっとも新潟が無理にボールを繋がずに「浦和にボールを渡していた」ことの裏返しかもしれませんが・・・

 とはいえ、ホーム最終節といえばここ数年悲惨極まりない試合が少なくなく、荒れに荒れそうになった埼スタを功労者の引退・退団セレモニーやクマさんキャップを被った「ショル子」投入でなんとかごまかして何事も有耶無耶にしがちだったことを思えば、何もないスコアレスドローで興梠&宇賀神を送り出せたのはかなりマシなほうだと考えるべきなのかも。

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《選手評等》

 失態続きでボロクソに言われても仕方がない、あんまりなシーズンを受けて浦和フロントを糾弾するダンマクが試合後ワラワラ出てくると予想したのですが、ゴール裏の反応は意外にも「黒字で満足しているのは誰?株主、クラブ、選手、サポーターの情熱なしに栄光なし」の一枚だけ。しかも「株主」だけちょっと太字になっています。

 サッカークラブは株式会社の形を取っているとはいえ営利企業ではないので、多額の黒字を計上して株主に還元する必要はありません。もっとも赤字続きでJリーグのライセンスに抵触してしまうのはお話にならないのでその辺のさじ加減は難しい(自然体だと赤字になりそうなところを親会社が広告料の形で補填してくれるクラブでない場合は特に)のですが、ショルツや酒井等の移籍で多額の移籍金を手にしているはずの浦和の今夏の金の使わなさっぷりは指弾されるのも当然でしょうなあ。

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-----興梠-----
原口---渡邊---前田
---安居--グスタフ---
長沼-マリウス--井上-関根
-----西川-----

(交代)
63分 興梠→リンセン
71分 グスタフソン→小泉(小泉トップ下、渡邊CHへ)
71分 前田→石原(石原右SB、関根右SHへ)
80分 原口→二田(二田右SH、長沼左SH、宇賀神左SBへ)
80分 関根→宇賀神

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-----小野-----
谷口--長谷川---太田
---宮本--秋山---
堀米-早川-舞行龍-藤原
-----小島-----

(交代)
57分 小野→長倉
57分 谷口→ゴメス
57分 太田→小見
90分 舞行龍→デン
90分 堀米→橋本

 

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2024.12.08

富すし 高田駅前店 ~ にぎりランチ & 高田散策

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 新潟県上越エリアの中心駅「高田」。駅舎は随分奇怪なフォルムをなしていますが、実は櫓でもなんでもなくただのハリボテ。旧熊本駅もびっくりなハリボテ。

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 雪深い高田は冬季の通路を確保するために家屋の一部や庇などを道路側に延長した「雁木」が発達したことでも有名。駅舎にも雁木が取り入れられています。

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 ちょっと高田でランチでもと思ったのですが、予定していたラーメン屋の臨休を食らってしまったので近隣の「富すし」へ転進。「富すし」は新潟県内で幅広く展開しているチェーン店なので無難と言えば無難。

 ランチメニューの中から「にぎりランチ(1078円)」を注文。「日替わりランチ(1320円)」もありましたが茶碗蒸しはあんまり好きではないし、海老かつにも食指は伸びず。

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 「にぎりランチ」はえび、まぐろ、いか、サーモン他二種のにぎりとまぐろ軍艦巻、さらにサラダ、味噌汁といった構成。回転寿司ではないので、あら汁おかわりし放題みたいなサービスはなさげ(^-^;

 ネタは可もなく不可もなしという感じでしたが、シャリがちょい堅めなのが残念。新潟だと期待値が高いからなあ。でも値段を考えるとこんなもんかなぁ・・・

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 高田はバリバリの城下町。戦国期には近隣の春日山に上杉謙信が巨城を築き、江戸期でも一時75万石を有する大藩になったくらい歴史的には越後の中心として重視されていたので、新興の新潟市に対してはちょっと屈折した思いがあるかも。

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2024.12.07

やなぎ庵@新潟 ~ カレー風味新潟唐揚げそば

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 新潟駅旧駅舎の解体工事に伴い閉店していた立ち食いそば屋「やなぎ庵」。上写真は閉店前の様子。

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 駅ビル建て替えに伴って立ち食い蕎麦屋がそのまま無くなってしまう例は少なくないのですが、「やなぎ庵」は新駅ビル完成と共に力強く復活!!場所は西口在来線改札外すぐ脇で便利と言えば便利ですが、万代口で営業していた頃よりはちょっと立地悪いかも。

 数多あるメニューの中から新潟らしいものをと思って「カレー風味新潟唐揚げそば(650円)」を注文。ひなどりを真っ二つに割りカレー粉と塩をまぶしてカリッカリに揚げた新潟を代表するご当地グルメ「半身揚げ」インスパイアな商品なのかも(苦笑)。メニューは麺類の他、カレーやタレカツ丼などご飯ものも用意。

 ここは券売機で食券を買うと、食券を店に渡さなくても厨房に注文が通って食券に記された番号で呼び出されるという牛丼屋にありがちな方式を採用。立ち食いオンリーと思いきや店奥に2つだけ椅子席も!

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 麺の上には小さめに刻まれた唐揚げが四つ。やたらデカいのがゴロンとしてるより食べやすい。ただ鶏肉は堅め、かつ味も淡白。正直カレー味で鶏肉の物足りなさを補った感じ。ただ衣は厚くはないので脂臭さはなく、当然胃もたれ皆無なのでこれはこれで一興かと。

 麺は平たいタイプで、ちょっと硬めの茹で上がり。つゆは辛めで特筆事項なし。ワカメと薬味のネギが多め。

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2024.12.06

リン@村上 ~ 麻婆飯 & 村上散策

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 鈍行列車の旅を続けていると必ずと言っていいほど乗り換えを余儀なくされる羽越本線村上駅。村上駅の中心部は駅から東へ2kmほど離れた旧城下にあるせいか、駅周辺には飲食店があまりありません。

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 数少ない飲食店のうち「リン」を往訪。外観からは判りづらいのですが中華料理屋さんです。先ゼロ、後客2。

 卓上のメニューを見ると麻婆が店の推しっぽいので、その中から「10種類以上の香辛料を使った本格的な味」がウリの「本格麻婆飯(990円)」を注文。別途「家庭の味とは少し違う中華屋さんの麻婆」がウリの「麻婆飯(880円)」も。同然共に「飯」だけでなく「麺」も用意。

 ただ店内をよく見ると人気メニューの1位は五目タンメンで後客もそれを注文していました。以下豚肉飯、豚肉タンメン、チャーハン、麻婆飯の順。

 店内は縦長カウンター4席と小上がりに4人卓×4。2階にも客席がある模様。卓上にはコショウ、ラー油、醤油、酢。おしぼりサービスあり。水セルフ。

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 麻婆は痺れ、辛さともかなり強めで絶えず舌をひりつかせる感じ。丸美屋などで作る家庭の麻婆豆腐とは完全に一線を画していて、確かにこれは本格的。

 ご飯はぱっと見皿の面積の半分くらいしかなく、最初は麻婆豆腐が大量にあまるかな?と思いながら食べ進んでいたところ、ご飯の標高が結構あって終盤は麻婆豆腐が不足気味になるアクシデントも(苦笑)。よって量的にも大満足。

 表に「人出不足で少人数で営業しており、料理の提供に時間がかかる」旨の貼り紙があり、店が混んでいると列車の乗り換え時間内で食事を済ませられないリスクがあるようですが、空いていたら他のメニューを試してみます。

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 往訪時はアホほど時間があったので村上城址まで足を伸ばしてみました。市役所の裏山には思いのほか立派な石垣の遺構も。

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 天守跡からの眺望も見事。

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 村上は鮭でも有名。市内の「千年鮭 きっかわ」では塩引き鮭を作るため、塩に漬けこんだあとの鮭を熟成させるべく天井から大量の鮭が吊り下がっている奇怪な光景を堪能できます!!

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2024.12.05

絶品親子重@なか卯

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 「なか卯」で2024年12月4日から期間限定で発売中の「絶品親子重(690円)」を試食。

 「絶品親子重」は、「1羽からわずかしか取れない希少部位"鶏トロ(肩小肉)"と柔らかな鶏団子をなか卯の"こだわり卵"でとじ、さらに鶏節をトッピングした贅沢な親子重です。弾力のある食感としっとりとした舌触りの両方を兼ね備えた"鶏トロ"はまさに絶品。食感にアクセントを加える軟骨入りの柔らかな鶏団子と、かつお節の製造技術を応用し藻塩で味付けした鹿児島県産鶏肉から作った鶏節と一緒に、鶏の旨みを心ゆくまでご堪能ください。」というのがなか卯のウリ文句。

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 鶏団子はともかく、ぱっと見ではどれが鶏トロなのかよく判りませんが、鶏にしてはやたら柔らかくてとろっとした食感なのが鶏トロなのでしょう。これは確かに一興。わずかにコリコリ感がある鶏団子とは食感が対照的。ただ「1羽からわずかしか取れない希少部位」を使っているにも関わらず親子重の値段はたいして高くないのが謎。

 一方もう一つのウリである鶏節のほうは甘めで旨味も強い卵とじの海に圧倒されて、正直あってもなくてもいい感じ。

 とはいえ、親子丼には絶対的な自信をもっているなか卯らしい大満足の逸品。途中で卓上の山椒でアクセントを増しながら一気に完食。個人的にはちょっと期待外れだった「ほろチキ親子重」の失策を大いに挽回したと言っていいでしょう。

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2024.12.04

心@大師前 ~ 太麺ラーメン

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 東武大師線の高架と尾竹橋通りが交差するところに立地。高架を挟んだ並びに「らーめん涌井」あり。先客ゼロ、後客3。

 店内の券売機ボタン先頭の「太麺ラーメン(850円)」を注文。ランチサービスなし。

 メニューは他に細麺ラーメン、つけ麺など。スープは屋号に掲げられた「豚骨醤油」だけで、麺とトッピングでバリエーションをつけているだけの模様。また細麺は麺の硬さを選べる旨が店内に明示されていますが、太麺は何も聞かれませんでした。

 店内は厨房に向かって横長カウンター4席と4人卓×3。卓上には揚げニンニク、おろしニンニク、豆板醤、ごま、コショウ、らーめんたれ。

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 とろみがかったスープは豚骨の旨みをかえしが下手に邪魔しない優れもの。家系にありがちなやたらしょっぱいスープよりは個人的にはずっと好みですが、表面の油は多め。

 麺は中太ストレートタイプ。心持ちざらつきのある口当たりで、「もっちり」という形容がしっくり。スープとの相性は文句なし。それゆえ細麺というオプションがあるのが不思議に思いました。

 しっとりタイプのチャーシューはそこそこ厚みあり。他にほうれん草、海苔。デフォルトの出来がいいので、味変アイテムは揚げにんにくだけに留めました。

 個人的にはかなり気に入りましたが、隣の「らーめん涌井」といかにも客層が丸かぶりしそう。

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2024.12.03

白えび・ぶりかま・紅ずわい蟹@富山・源(東京駅構内「駅弁屋 祭」にて購入)

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 「ますのすし」で有名な富山の源が「ますのすし」でも「ぶりのすし」でもない駅弁を出していることに気づいて思わず購入。

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 パッケージには「白えび・ぶりかま・紅ずわい蟹」とあるだけですが、これが商品名なのかな?そして一見してわかる通りぶりかまの存在感が圧倒的で、他二つはほんの添え物に過ぎません。

 フックンやミキちゃんみたいに三人組で一人だけ人気がないケースは良くありますが、もはやなんで三人組なのかよくわからないくらい一人だけあらゆる意味で傑出している例はあまりないかも。

 ぶりかまは「ぶりかま煮焼き」とありますが、「焼き」ではなく「煮」の要素がかなり強くて非常に柔らかいのが特徴。普段居酒屋などでぶりかまの焼いたのばかり食べていると柔らかな食感が新鮮です。味はやや甘めの煮込み加減。

 酢飯にまぶされた刻み昆布酢煮、さらに紅ずわい蟹の酢煮、蓮根酢煮、蕗煮なども良いアクセントになって、ぶりかまでご飯を食べ進んでも全く飽きが来ません。

 またぶりかまは表面積もさることながら厚みも結構あって、ご飯を食べ尽くしてもまだ余るくらい。そこで残しておいた白海老天甘酢煮共々ビールの格好のアテに。

 大満足の逸品でした。

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2024.12.02

ふくいサーモン炊き込みめし@福井・番匠本店(京都駅南北自由通路「駅弁にぎわい京都店」にて購入)

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 福井の番匠本店といえば「かにめし」が有名ですが、「ふくいサーモン炊き込みめし(1480円)」という見慣れない駅弁を見かけたので早速試食してみました。番匠本店の駅弁といえば「かに」や「さば」が有名ですが、そのどちらとも縁がない駅弁は珍しいかも。もっとも京都駅で最も品ぞろえが充実している京都駅南北自由通路「駅弁にぎわい京都店」も17時くらいになると棚に空きが目立ち、そんなに選ぶ余地がなかったのですが(苦笑) 

 「ふくいサーモン炊き込みめし」はご飯の上にトラウトサーモンの切り身とほぐし身、そしてといくら醤油漬けを散らしたもので、仙台などでよく見かける人気駅弁「鮭はらこめし」と同趣向。「ふくいサーモン」はトラウトサーモンを養殖したもので、掛け紙に「越前大野育ち」とあるのは最初は大野市を中心とした淡水の養魚場で飼育しているからでしょう。

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 トラウトサーモンの切り身は薄い上に、総じて「はらこめし」よりもビジュアルが貧相なのはともかく、極めて残念だったのはご飯が酷くパサついて、すっかり硬くなってるところも少々。調製からかなり時間が経っているからでしょうが、これでは実質的な賞味期限は切れているといわざるを得ません。

 またやや上げ底気味で、夜はともかく昼には量的に物足りないかも。

 昆布煮と野沢菜が「居酒屋のぞみ」の格好のあてになりましたが、コンディションの良いものを食べたかったなぁ・・・残念。炊き込み加減は薄すぎず、やたら濃くもなく、十分可能性を感じられただけに。

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2024.12.01

【DAZN観戦記】24年第37節:福岡 1-0 浦和 ~ この中で来季何人残っているだろう?

 非常にお試し色が強い選手起用だった割には善戦していましたが、ボールを持たされる展開が苦手なのは相変わらず。そして久しぶりに出場機会にも関わらず期待外れに終わる選手がゾロゾロ。

《スタメン》

 浦和は前節川崎戦後半のスタメンからなんと渡邊・安居・関根・マリウスを除く7名を入れ替え。サブも普段のスタメン級は井上と石原だけ。

 スコルジャは試合前の会見で「今までベンチスタートが多かった選手にプレーする機会を与えるチャンスでもあります」「少し勇気を持ったメンバー選びができる試合になります。トレーニングでいいパフォーマンスを見せている選手が何人もいます。そのような選手にJ1リーグでプレーする機会を与えたいと思っています」と公言していたので少なからずフレッシュな顔ぶれが並ぶことは予想されましたが、ここまで極端に入れ替えるとは全くの予想外。非常にお試し色が強いスタメン&ベンチ構成でした。

 一方福岡は前節C大阪戦から負傷したGK永石に代えて村上をスタメン起用した他、宮→井上と計2名入れ替え。また福岡はなんと11/9以来20日間以上公式試合をしていないようで・・・代表ウィークが挟まるせいでサッカー観戦向きの季節に試合がなく、酷暑&気候要因で中止の恐れがある夏季に過密日程というバカバカしさ。This is Jリーグ(苦笑)。

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《試合展開》

 福岡はいつものようにボールを捨てる作戦を徹底。とりあえず浦和にボールを持たせて前三人で浦和最終ライン&GKに強くプレスをかけてきましたが、浦和は福岡の前ハメを逆用するかのように適宜ロングボールを織り交ぜて中盤で浮いている選手にボールを付けてビルドアップ。これはこの試合の「良かった探し」に上げていいと思ったのですが、巧みに敵陣にボールを運んだところで、そそくさと自陣に戻って堅固な5-4-1の守備ブロックを形成する相手の前に手も足も出ず。全くといっていいほど最前線でボールキープできないサンタナのあんまりな残念さが浮き彫りに。

 そうこうしているうちに15分余裕をかましてボールを持ち運ぼうとしてなぜか急に足元不如意になってしまった佐藤がウェリントンに絡まれてボールロスト。ウエリントンのパスを受けた紺野が決定的なシュートを放つも枠を捉えきれず。その直後には前のロングフィードを受けた岩崎が左サイドからあっさり関根を交わしてシュートを放つもここは牲川ががっちりキャッチ。

 浦和は20分くらいからようやくボックス内に入り始め、29分関根のロングフィードを受けて右サイドを激走する前田の折り返しから渡邊に決定機が生まれましたが、シュートはバーの上。

 これでなんとか浦和が試合の流れを掴むかと思いきや、40分関根が重見にプレゼントパス。すかさずボール奪回に動いた渡邊も重見に競り負けてしまい、重見のパスを受けた紺野のミドルシュートが決まって福岡先制。渡邊は重見と交錯した後そのままうずくまってしまいましたが、重見のファウルは認定されず。

 なお重見は4分に一発レッドでも不思議はないサンタナへの足裏攻撃でイエローをもらっており、その後も再三のラフプレーで今にも退場しそうだったせいか、前半限りでお役御免。前半のうちに二枚目のイエローを提示して重見を退場させなかった上村主審の迷裁きが結果的にこの試合のあやに。

 先制した福岡はやるべきことが一層はっきりするようになり、再びボールを持たされる羽目に陥った浦和は前半終了間際に前田が右サイドからミドルシュートを放つのが精一杯。49分小泉縦パス→原口→前田の決定機はシュートが枠に飛ばず。59分長沼のパスをボックス内で小泉が収めて原口がシュートを放つも勢いがなくてGK村上が楽々キャッチ。

 スコルジャは64分サンタナ→興梠、前田→二田と2枚替えを敢行し、72分左サイドから原口クロス→ファーで二田ヘッドの良い形を作るも枠を捉えきれず。

 スコルジャは73分小泉→武田、原口→本間とさらに2枚代え。その後のオープンな試合展開は福岡の得手ではないと思いましたが、浦和も浦和でここまで一人でチームを成り立たせていた感があった渡邊の電池切れが顕著でどうにもならず。84分関根とのワンツーで渡邊がボックス内に突入するもシュートコースが制限されていたせいかシュートはGKが難なくキャッチ。

 それでも試合終了間際に佐藤のロングフィードをCB井上がクリアしきれずにボールが二田を直撃。ボールを拾った二田のクロスを中で本間が詰めるだけという絶好機が生まれましたが、なんと本間が詰め切れず!!!純然たる消化試合にも関わらず博多の森にわんさか詰めかけた赤者の目の前で起こった大惨事。あれには吉本新喜劇ばりに全員がずっこけたでしょうなぁ・・・

 そして最終節の相手はJ1残留が決まっていない状態で埼スタに乗り込んでくる新潟。絶好機を決められなかった本間は試合後泣いていたそうですが、その悔しさは新潟相手に断腸の思いでゴールを叩き込むことで晴らすしかないでしょうなぁ・・・

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《総評》

 「この中で来季の戦力構想に入れる、いやそれ以前に来季の契約を勝ち取れるのは誰かな?」と言わんばかりの選手構成だったので、この試合の出来不出来、さらには来季に繋がりそうだったかどうかを語ってもあまり意味はないでしょう。

 それでも前述のようにグスタフソンがいないにも関わらずビルドアップに難渋した感じを受けなかったことに加え、福岡がビルドアップを放棄するスタイルなのも手伝って浦和の前ハメが珍しく機能している印象を受けました。この両面にはGKが牲川に代わった効果があるのかもしれません。

 なお試合後スコルジャは「いい形での背後への供給がありませんでした」と嘆いていましたが、さすがにグスタフソン抜きのこの面子でそれをやるのはいくらなんでも無理じゃないかなぁ・・・渡邊や小泉が駆けずり回ってなんとかチームを支えていましたが共に後方から相手の急所を突くような球出しが出来るタイプではありません。強いて言えば武田が出来そうですが・・・

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《選手評等》

・選手選考会というかトライアウトと化した感のあった試合でしたが、正直がっかりさせられた選手がゾロゾロ。

・特に衝撃的だったのは最終節ホーム新潟戦を最後に引退する興梠のボールキープ能力が全く錆びついておらず、CFとしてはサンタナより遥かにマシと思われたこと。ただ今の興梠の辛さはもともと短時間で結果を出すスーパーサブタイプではないし、かといって頭から使うともはや前半すら持たないかもしれない点。だから今年限るでの引退は妥当な引き際とは思いますが、代わってスタメンで出ているサンタナのパフォーマンスがどう見ても興梠より下というのは極めて切ないのなんの・・・まぁサンタナにそもそもポストプレーなんて求めるのが無理なのでしょうが、それが出来ないCFをスコルジャは求めてないだろうからなぁ・・・FB本部が連れてきた選手と監督の好みがすれ違う例が多すぎてなぁ、何でか知らんけど。

・前田は開幕時の期待感がすっかり剥落してしまったなぁ。コンディション不良なのかドリブルで全然剥がせない上にミスも多い。右SHの控えで二田が優先されるのも納得。敵としては極めて面倒だったのに、味方になったらたいして頼りにならない選手が多すぎるような気がするんだよなぁ、浦和は(´・ω・`)ショボーン

・前田以上に原口がダメダメでした。ドイツで全然試合に出ていなかったのが祟ってこれまたコンディションが良くないのかもしれませんが、現状は試合に出すどころかベンチ入りさせたらあかんレベルかと。

・関根の右SBも限界。窮余の一策の域を出ない。石原の守備の怪しさを考えればここも補強ポイントでしょう。逆に長沼は良かったと思いました。復調の兆しが感じられた小泉共々この試合の良かった探し。

・そして佐藤・・・井上も似たような「やらかし系CB」ですがやらかしの頻度が違いすぎる・・・ひと試合で何回即死レベルの凡ミスをやらかすんや・・・

・結局のところショルツ・酒井・ソルバッケンと強力な駒がいなくなったポジションがそのまんま補強すべきポイントになってるってどんだけFB本部は夏にサボり倒したんや・・・またCFは誰も取れないのを恐れてサンタナで妥協したらやっぱり物足りなかった始末。でも今のFB本部にはもはや何の期待も出来ないからなぁ・・・

・なおレギュラー格でも怪我でもなく、まして退団が決まっている訳でもないのに、非常にお試し色が強かったこの試合でベンチ入りすら出来なかった選手の去就が気になります。大畑は火曜日にあった公開練習の時点で別メニューだったので無理に帯同させなかったのかもしれませんが、中島がベンチ入り出来なかったのは結構謎。守備は計算できないけれども負けている試合で何かを起こせるかもしれない「パルプンデ」な選手は本間で十分で中島は構想外なのかも。本間は本間でJ1ではプレー強度が物足りないと思いますが・・・

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-----サンタナ-----
原口---小泉---前田
---安居--渡邊---
長沼-マリウス--佐藤-関根
-----牲川-----

(交代)
64分 サンタナ→興梠
64分 前田→二田
73分 原口→本間
73分 小泉→武田(渡邊トップ下、武田CH)


-----ウェリントン----
--金森----紺野--
岩崎-前---重見-前嶋
--井上-田代-グローリ--
-----村上-----

(交代)
HT 重見→松岡
56分 ウェリントン→ザヘディ
56分 金森→佐藤
56分 紺野→ベン カリファ
90+3分 前嶋→亀川

※写真は試合とは全く関係ありません。

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2024.11.30

牛肉どまん中・塩味@米沢・新杵屋(東京駅構内「駅弁屋 祭」にて購入)

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 米沢駅「新杵屋」の有名駅弁「牛肉どまん中」の塩味バージョン。「カレー」は1年前に試食済ですが、「しお」は試食どころか見かけたこと自体初めてかも。また往訪したのが新幹線の始発が出る前=6時前だったせいか、「牛肉どまん中」はなぜか「しお」しかなく、オリジナルの「醤油」はみかけず。パッケージの色が「醤油」や「カレー」とは全く異なる紺色ベースで、駅弁ではあまり見かけない色彩のためか非常に目立ちます。

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 蓋を開けると牛肉!牛肉!牛肉! 牛肉煮を弁当箱一杯に敷き詰め、箸休め代わりにちょっとだけ煮物や漬物を添えただけの、まさに「牛肉どまん中」。うなりを上げて剛速球を投げ込んでくる、故津田恒美投手を髣髴させるネーミングがぴったりの思い切りの良さが光ります。牛肉煮だけだとコスト高になるためか手前2/3くらいが牛肉煮で、上1/3が牛そぼろという感じ。

 新杵屋のウリ文句によると「しお」は「山形県産米『どまんなか』をふっくら炊き上げ、その上に特製の塩だれで味付けした牛そぼろと牛肉煮をのせた牛丼風のお弁当です。」とのこと。「醤油」だとすき焼きにも似たやや甘めの味わいで、その甘さゆえ最後のほうはちょっと飽きてしまう難がありましたが、「しお」はよりシンプルな味付けのせいか牛肉の美味さをより巧みに引き出していている気がしました。

 ただ手前から食べると奥のそぼろばかり残って食べづらい上に、そぼろのほうが一段と味が濃いので飽きを加速させる傾向があるのは「醤油」と同じ。

 また新杵屋のウリ文句には「コショウが付いておりますので、お好みでかけてお召し上がりください」とありますが、コショウは付いていません!! コストカットのためしれっと無くしたのかも。

 箸休めに玉子焼き、蒲鉾、里芋煮、人参煮、にしん昆布巻、桜漬け大根と量はともかくバリエーションは案外多彩。見た目通りビールのアテには不向きでがっつり食べたい方向けですが、大満足の逸品でした。

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2024.11.29

ブライアン リンセン選手 契約満了

 昨日(11/28)、ブライアン リンセン選手が契約満了に伴い今シーズン限りでチームを離れることが公表されました。

 リンセンは2022年6月27日にフェイエノールト(オランダ1部)からの完全移籍加入。当時の浦和にCFらしいCFはユンカーしかおらず、その頼みのユンカーはグロインペイン症候群を患っていてコンスタントな出場が見込めないという残念な状況に置かれていました。

 ただその後の西野TDの記者会見によると、リンセン獲得は2022年シーズンのあんまりな得点力不足、決定力不足を鑑みて慌てて探しにいった結果ではなく、その前年の夏から追い続けていたようです。

 リンセンは浦和に来る直前の2021-22シーズンで名門フェイエノールトで34試合中26試合に先発出場して13ゴール8アシストを記録。オランダ1部リーグキャリア通算では341試合108得点47アシストを記録しているバリバリの点取り屋。獲得時の浦和のウリ文句には「前への推進力・スピードがあり、テクニックも兼ね備えた得点力高いストライカー。周囲の選手を活かすプレーもでき、守備面での貢献も期待できる。」と頼もしげな言葉が並んでいました。

Linssen2024

 リンセンは7月23日のパリサンジェルマンとのプレシーズンマッチ、後半頭からの投入でついにベールを脱ぎましたが、右太もも裏を痛めて55分に途中交代。しかもこの故障は案外重くて復帰に時間を要してリンセンの再出場は10月に入ってからのわずか3試合の出場に留まりました。

 それでも個人的には2023年ACL決勝に間に合えばいいと楽観視し、スコルジャもリーグ開幕戦&第2戦でリンセンをスタメン出場させてその復活に大いに期待を寄せていた風でしたが、リンセンのコンディションはなかなか上がらず、この年の序盤のCFは大ベテランの興梠に託す羽目に。そして肝心のACL決勝は獲得したばかりでチームにフィットしているとは言い難いカンテが外国人枠に滑り込んでリンセンの出場は叶いませんでした。

 その後もなんだかんだとリンセンは故障がちで、2023年もコンスタントなベンチ入りはならず、断続的な出場、さらに過密日程下で思い出したようにスタメンで出る程度に留まりました。そしてこのシーズンのリンセンのリーグ戦出場はたった19試合(うちスタメン5)486分、得点2と同年開幕時にはCFとして絶対的な存在になると期待されていた割にはあまりにも寂しい結果に終わりました。

 2024年シーズンも相変わらず故障がちで、リンセンがコンスタントに試合に出始めたのは6月も半ばになってから。監督がスコルジャに代わってからはサンタナを押しのけてCFのファーストチョイスになった感がありましたが、それでもFC東京戦(9/21)で負傷してその後2試合離脱。うーーーん、日程スカスカでもやっぱり怪我をするのか・・・

 リンセンは結局今シーズンもリーグ戦出場はここまで16試合(うちスタメン11)815分、そして肝心のゴールはわずか2と、これでは130万ユーロもの移籍金を払って獲得した割には完全に期待外れの烙印を押されても仕方ないでしょう。しかも何かと故障がちな34歳なので、浦和が契約更新を見送ったのは当然でしょう。

 しかし、そんな残念な結果しか残せなかった割にリンセンを悪く言う向きが少ないのは、出場機会を得た時のリンセンの献身性を誰もが認めているからでしょう。それがどんなに空回りに終わっていようととも。「プレスバックをさぼらない」みたいな判りやすい献身的プレーだけでなく、相手DFをブロックして味方の得点を助けているみたいな「事実上のアシスト」みたいなプレーも多かったのではないかと。

 また得点は多くはありませんが、結構難しいゴールを決めていた気も。身長170cmとオランダ人にしてはえらく小柄なのにポジショニングがよほど良いのかヘディングで点を取っている辺りが印象に残っています。一方イージーに見えるゴールを往々にして・・・

 さらにリンセンが愛されたのはその明るいキャラクラー。同郷の舎弟シャルクや謎のコミュニケーション能力を有する明本とは特にウマがあったようで「兄貴」の愛称で親しまれました。全然出番が回ってこなくてもリンセンは練習に手を抜く素振りなんて全然なかった話もそこかしこから。

 それだけに「こんなに一生懸命やっている選手なんだから、なんとかゴールという形で報われてほしい」と思う方も少なくなかったようですが、現実は非情でした。そしてリンセンの不幸の始まりはやはりあのキレッキレの「出オチ芸」だったのでしょうなぁ。でも2年半ありがとうございました。

 

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エカニット パンヤ選手 期限付き移籍期間満了

 昨日(11/28)ムアントン ユナイテッド(タイ1部)より期限付き移籍で在籍していたエカニット パンヤ選手(愛称「ブック」)が同移籍期間の満了に伴い退団することが決まった旨が公表されました。

 ブックは2023年7月に浦和加入。浦和はムアントン ユナイテッドとパートナーシップ契約を結んでいる関係で、同年5月中旬から約2週間浦和の練習にチームメート2選手と参加し、そこで一定の評価を受けたのがブックの獲得に繋がったようです。

 当初の期限付き移籍期間は2023年12月31日までと短く、いかにも「お試し期間」っぽい感じの加入でした。悪く言えば単にタイ市場の開拓というビジネス優先の選手獲得と陰口を叩かれるのも仕方ない感じでしたが、過密日程に悩まされたスコルジャはACLグループリーグハノイ戦(H:10/4)でついにブックを途中投入。しかもいきなり得点も取る華々しい浦和デビューを遂げました。

 その後終盤の途中出場を続けながら、ACLグループリーグ浦項戦、そして続くリーグ戦神戸戦でついに立て続けにスタメン出場。さらにリーグ戦札幌戦、ACLグループリーグハノイ戦(A)でもスタメン出場して主力に近い位置づけとなり、期限付き移籍契約の延長を勝ち取って2024年シーズンも浦和で闘うことになりました。

 浦和で十分やれると手応えを感じたのか、ブックはヘグモ新体制となった浦和の沖縄キャンプに参加することを望んでアジア杯タイ代表招集を辞退。この行動には当然ながらタイ国内で非難囂囂だったようですが、浦和から観れば男気を感じるお話でした。

Panya2024

 しかしヘグモ体制下でのブックの出場機会はなかなか訪れず、ルヴァン杯2回戦鳥取戦でようやく途中出場。その後途中出場がしばらく続き、ルヴァン杯2回戦長崎戦でついにスタメン出場を果たしましたがヘグモの信頼を得るには至らず。リーグ戦湘南戦(7/4)でスタメン出場して前半限りでお役御免となったのが実質的に浦和での最後の出場になってしまいました。以後はベンチ入りも叶わず。

 ブックの最適ポジションは4-2-3-1のトップ下。過密日程&2023年夏の補強の目玉だったはずの中島が完全に期待外れに終わったことも手伝って、ブックはその年の終盤に得意のトップ下で活躍の場を得ました。狭い局面でちょこちょこ動き、スピードも結構ある点でいかにもタイ出身らしい選手でしたが、ブック本人も認めるように戦術理解にあやふやなところがあり、絶えず周囲をきょろきょろ見てて連動しようとする意識があるものの、やはりCFと連動してのプレスのかけ方に怪しさ満点でした。そして最大の難点はプレー強度の乏しさ。

 翌2024年ヘグモの基本フォーメーションは4-1-2-3でしたが、そのプレー強度の乏しさが祟ってかブックはしばらくベンチ入りすら出来ず。怪我人続出を受けて4月下旬になってようやく途中出場の機会を得たものの、全く適性がないWGでの起用ばかりで当然ながらこれといった活躍もできませんでした。

 スコルジャが浦和に戻ってきて基本フォーメーションは再び4-2-3-1に変わりましたが、前年と違って日程スカスカ、かつトップ下には渡邊が絶対的存在になっていたのでブックの出番はありませんでした。

 大失敗に終わった2023年夏の補強選手の中では出場機会があっただけマシという前向きな評価も出来ましょうが、総じて浦和でポジションを掴むにはちょっと力不足。チャナティップやスパチョークの域には遠く及びませんでした。宮本とそっくりで遠目には区別がつかないのが一番の思い出かも。1年半でしたがありがとうございました。

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2024.11.28

有家@大多喜(千葉) ~ 家老とんかつ定食

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 徳川家康配下の勇将本多忠勝が初代藩主となった大多喜藩10万石。房総半島の真ん中、その小高い丘の上に大多喜城が建っています。大多喜藩が10万石だったのはごく初期だけで江戸期の大半は2万石程度の小藩だったようですが、それでも城下はわずかに城下町らしい名残をとどめています。

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 昼飯はそんな街中にある人気店「有家」で「家老とんかつ定食・竹(1480円)」を賞味。早い時間帯からオッサンばかりがゾロゾロやってきて退店時には全卓が埋まるくらいの人気ぶりでした。

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 「家老とんかつ定食・竹」はロース肉が140gという内容。とんかつは結構厚みがあるのに柔らかくて簡単に噛み切れます。卓上に野菜ソース・玉ねぎソース・ごまソース・減塩醤油と置いてあるので、一片ごとにソースを変えてみるのも一興。千切りキャベツがフワフワに仕上がっているのも好印象。

 結構ボリュームがあるのに食べている最中は全く重さを感じず。ただ食後はさすがに胃にずっしりと。

 この辺りは外食できる店が少ないので人気が集中しているのかもしれませんが、同価格帯のとんかつチェーン店をクオリティで圧倒しているかな。大満足の一品でした。

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2024.11.27

三代目 野中家@十条 ~ (家系)ラーメン

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 十条駅北口からすぐの十条銀座商店街アーケード内。「富士そば」の手前。西川口「裏野中家」、蕨「二代目野中家」に続く店ですが、暑すぎるせいか先客、後客ともゼロ。

 券売機ボタンを見て「ラーメン(850円)」を麺硬めで注文。ここはライスは有料(100円)で食べ放題。店の中ほどにジャーが置いてあるので、ご飯はセルフ方式かな?

 メニューは他につけ麺や油そばも用意。また往訪時は家系では珍しい「冷やし中華」を始めていました。

 店内は縦長カウンター7+3+4席と入口近くに2人卓×1。卓上にはおろしニンニク、おろし生姜、豆板醤、酢、ブラックペッパー、マヨネーズ、刻みニンニク、ふりかけ。水セルフですが、店が縦長すぎるせいか入口脇の給水機だけではさすがに不親切と思ったのか、奥の方には水ボトルを2本用意。

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 スープは典型的なハードパンチャーの「裏野中家」とは対照的に、かえしや脂を抑えて豚骨の旨味がはっきりと感じられる一般受けタイプ。当然ながらご飯なしでも十分美味しくいただけ、終盤ちょっとかえしがうるさいかな?と感じる程度。高齢者だらけのこの商店街に合わせたのかな?

 野中家と記された麺箱が見える麺はやたら短い中太ストレートタイプ。ちゃんと硬めで出てきました。

 チャーシューはちょっとスモーキーな味わい。他にほうれん草、刻みネギ、海苔。

 「裏野中家」や「二代目野中家」よりは個人的には好み。

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2024.11.26

冬天丼@てんや

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 「てんや」が2024年11月8日から期間限定で販売中の「冬天丼(1080円)」を試食。「冬 ご馳走天丼(1480円)」も併売。なお往訪した秋葉原店は場所柄外国人観光客の来店が多いせいか、てんやには珍しく券売機で先に食券を買う方式でした。

 「冬天丼」は、強い甘みの冬の定番「ずわい蟹」、凝縮された旨味と弾力ある尾付きの身が特長の「ふぐ」、鮮やかな彩りとサクサクの歯ごたえの「春菊と紅芯大根のつまみ揚げ」、ジューシーで食べ応えのある「国産しいたけ」に、人気の「海老」の天ぷらを組み合わせたもの。クーポン利用で「いか」も追加。茶色だらけのビジュアルに「赤かぶ酢漬」でちょっと華を添えています。

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 配膳された時に「海老が二本??」とちょっとびっくりしたのですが、よく見るとうち一本はずわい蟹でした。具材の中で一番驚かされたのは椎茸の分厚さ。一方「春菊と紅芯大根のつまみ揚げ」は「サクサク歯応え」どころかえらくもっちりとした仕上がりで、おまけにご飯がくっついてもっちり加減マシマシという残念さ。また「ふぐ」自体は悪くはないのですが、如何せん味が淡白なので他の具材を比べるとキャラが弱くて存在感に乏しい気がしました。

 張り切って単価が高そうな具材をいろいろ乗せたため、丼もの単品で千円超というてんやにしてはチャレンジングなお値段になってしまいましたが、「金をかけてネームバリューのある選手をかき集めたは良いが、組織としてはイマイチ機能していない残念なチーム」みたいになっている気も。

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2024.11.25

味噌からあげ合盛り定食@からやま

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 「からやま」が2024年11月22日より期間限定で販売中の「味噌からあげ合盛り定食(792円)」を試食。からやまは同時発売の「味噌煮込みうどん盛り定食(979円)」を推しているようですが、うどんやらポテトフライやらただのかさ増しとしか思えない具材には全く食指が伸びないので「味噌からあげ2個+カリッともも2個」からなる「合盛り」にしました。

 「カリッともも」用には醤油ベースの甘辛だれとニンニク風味の極だれと2種類のタレが付いてくるので、計3通りの味が楽しめる上に、「合盛り」のほうがずっと安いので、どう考えても「合盛り」のほうがお値打ちでしょう。

 なお「味噌煮込みうどん盛り定食」は「冬の鉄板メニュー」とあるので、過去何度も販売されているのかもしれません。

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 「味噌からあげ」も過去試食済で、その際のウリ文句は「ニンニク/生姜を使わず、数種類のこだわり醤油をベースに鶏肉の旨味を引き出す『からあげ縁』秘伝の漬け込みダレに、深いコクと旨みのある特製辛味噌ダレをブレンドした」ものでした。

 唐揚げに味噌ダレをべっとり付けた訳ではないせいか、「味噌からあげ」というネーミング、「長期熟成した八丁味噌を使用しコク深く仕上げた」という今回のウリ文句とは裏腹にそれほど味噌味は支配的ではありません。ただ「カリッともも」よりはずっと濃いめに漬け込まれているせいか、そのままで美味しくいただけます。以前はから揚げなのに焦げから来ると思しき渋味が強いのが気になりましたが、あれは作り手の力量差による下ブレだったようで今回は全く問題なし。

 大満足の逸品でした。

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【短感】24-25年第10節:新潟L 0-0 浦和L

 前節EL埼玉戦から中3日の浦和は前節から後藤→石川、藤﨑→高塚とスタメン2名入れ替え。ただ週央に試合がない新潟と比べてコンディション面での不利は免れない一戦。なおこれまで専ら左SHないし左SBで起用されていた高塚がなぜか右SHで起用されていましたが、その意図は判らずじまい。

 新潟は積極的に最終ラインを押し上げて果敢に前からプレッシング。浦和はそれを逆手に取るかのように11分栗島ロングフィードから高橋が左サイドで新潟最終ラインの裏に抜け出したものの、高橋のクロスはわずかに高塚に合わず。さらにその流れから新潟の不十分なクリアボールが高橋の前に転がるも高橋のシュートはGK正面に飛んでしまって平尾は難なくセーブ。

 17分には自陣でのボール奪取から塩越スルーパス→高橋の決定機を作りましたがやや角度が厳しくてこれも平尾がセーブ。前半終了間際には相手を押し込んだ状態で最前線で高橋ポストプレーを活かして塩越がアーク手前からミドルシュートを放つも僅かに枠外。

 浦和はお疲れなのか、あるいかビッグスワンのピッチ状態は見た目と違ってあまり良くないのか、負担よりもパスやクロスの精度が低く、新潟のタイトな守備ブロックを崩せずじまい。新潟は後方からしっかりボールを繋いではいるものの、結局FWに浦和最終ライン裏を狙わせるだけという単純極まりない攻撃に終始したので全く決定機を作れず、塩分高めで前半終了。

 58分には前半沈黙していた遠藤のカットイン&斜めのパスから塩越→高橋と良い形を作りかかりましたが、高橋が押し込み切れず。

 楠瀬監督は60分高塚→藤﨑、さらに71分伊藤→島田と代えて2トップ気味にシフトし、新潟を自陣に押し込み続けましたが、新潟は低い位置ながらもコンパクトな守備ブロックを維持し続けたので浦和は攻めきれず、76分新潟のクリアボールを拾った栗島のミドルシュートはバーを直撃。

 終盤になるとコンディション面での不利が如実に表れて浦和は球際での競り負けも目立つようになり、86分即死級のカウンターを食らってしまいましたが、石川が寄せてシュートコースを限定したのがちょっとは効いたのか、滝川のシュートはポストを直撃。新潟はこれがこの試合最大かつ唯一の決定機。

 89分には石川の縦パスを受けた島田がいきなり反転してミドルシュートを放つものの、これまたバーを直撃。お互い決定機をたいして作れない塩試合らしくスコアレスドローで試合終了。

 前節EL埼玉戦はそれなりに決定機を作ってはいるものの相手GKの奮戦で2点目が取れないうちに最後の最後で「かいしんのいちげき」を食らってしまうという「サッカーあるある」だったので「こんな日もある」と切り替えるしかないと思いますが、この試合はそもそもたいして決定機を作れていないので同じドローでもダメージは遥かにデカそう。

 そして中2日&中3日の3連戦なのに怪我人続出の影響で使える手駒は極めて限られていて、鉄板スタメンの10人&残り1枠を島田・藤﨑・高塚の3人で回す他なく、それ以外の選手は競った試合で使うのは躊躇われるくらい信頼がない。

 経験の浅い藤﨑や高塚に多くを期待するのは無理があり(特に藤﨑はスペースがないと辛いのが早々とバレバレ)。そして使い詰めのレギュラー陣は遠藤や塩越を筆頭に見るからにヘロヘロ。うーーーん、これは実に辛い。大宮戦後の監督コメントによると安藤・猶本・水谷は年明けの復帰が見込まれるようなので、リーグ戦は後半戦の巻き返しに期待するしかないのかなぁ。

Niigata2411
-----高橋-----
伊藤---塩越---高塚
---柴田--角田---
栗島-長嶋--石川-遠藤
-----池田-----

(交代)
60分 高塚→藤﨑
71分 伊藤→島田

※写真は試合とは全く関係ありません。

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2024.11.24

ざぼんラーメン 鹿児島中央駅店 ~ ざぼんラーメン

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 鹿児島中央駅の奥まったところにある食堂街の一角。朝10時から開店しており、入店時は先客ゼロでしたが、後客10くらい。ほぼ9年ぶりの再訪。昭和27年に西鹿児島駅の構内にオープンした「西鹿児島駅構内食堂」がルーツの店で、それから駅舎は何代も建て替わりましたが構内営業はずっと続いている格好。

 券売機はなく、メニューを見て基本の「ざぼんラーメン(900円)」を注文。後払い。注文時に「替え玉がない」旨の注意喚起がありました。

 店内は意外にもボックス席主体でL字型カウンター10席ほど。駅改札口に近くていかにも一人客がドタバタと入っては出てゆくといった感じのロケーションなのにボックス席が多いのは新幹線で行き来する旅行者を意識したものかな?

 卓上には鹿児島のラーメン店にありがちな大根の漬物がスタンバイ。他にラー油、一味、おろしニンニク、しょうゆ、餃子のタレ。

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 「丁寧に煮込んだ豚骨に野菜・昆布・煮干し・干し椎茸から取った出汁を使用」しているとされる白っぽいスープを一口すすってみると驚くほど淡白かつあっさりしていて、博多や熊本の豚骨スープと比べるとびっくりします。もっとも丼の底に旨味を凝縮したタレが仕込んであって、麺や野菜を何度も天地をひっくり返しながらまぜまぜするとスープの旨みが増していい塩梅に。そして焦がしネギが良いアクセントに。

 麺は細めのストレート麺で心持ち柔らかめの茹で上がり。スープとの相性は文句なし。細切りキャベツや細もやしがたっぷり添えてあって、しかもまぜまぜする過程でそれらが麺に絡まりまくるせいか、野菜ラーメンあるいはチャンポンを食べている気さえします。

 他に豚バラチャーシューが多め、キクラゲ、刻みネギ。

 なお「ざぼんラーメン」を運営するざぼんラーメングループは後継者難から「味千ラーメン」を手掛ける重光産業(熊本県菊陽町)に経営統合されたようです。もっとも県内7店舗は屋号も味もそのままに営業を続け、雇用も継続されるようでひと安心。

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2024.11.23

上海菜館@川口前川 ~ 日替わり定食

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 イオンモール川口とイオンモール川口前川の中間辺りの住宅地内。どの駅からも遠く、強いて言えばSR鳩ケ谷駅が最寄。チェーン店っぽい外観の大箱の店です。

 早速卓上のメニュー先頭の「日替わり定食(670円)」を注文。日替わりの内容は入口脇に掲げられていて、往訪時は「牛肉と竹の子味噌炒め」でした。写真に⑥と番号が振られていることから、日替わりメニューにローテーションがあるのかもしれません。

 定食メニューは他に5種類あって670~720円。麺類&半炒飯の系列も9種類あって720~1000円といったところ。川口駅近くの中華料理屋は値上がり著しくて激安店はほとんどなくなってしまいましたが、郊外にくると川口らしい激安店はまだまだ健在のようです。

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 杏仁豆腐と漬物付きで登場。中華スープは付いてこないのかな?と思ったのですが、後客の様子を見るとドリンクバー横にセルフサービスの中華スープが置いてありました。

 メニューには「定食ライス大盛りサービス」とありますが、最初からどんぶり一杯にご飯が出てくるので安易に大盛りを頼むには危険。これも川口の激安中華料理屋にありがちなことですが。

 「牛肉と竹の子味噌炒め」は牛肉も竹の子も細切りのためか、食感的にはまるで「ピーマンのない青椒肉絲」。でも味噌味で、旨辛の「辛」に寄ったあたりは回鍋肉っぽい感じがしました。

 いかにもご飯が進みそうな濃いめの味付けですが濃すぎる訳ではなく、「ガチ中華」にありがちな妙な癖もなく、完全に日本人向けにアレンジされた良い意味での中庸さが気に入りました。

 帰りしなに平日ランチ限定で10%割引のクーポンをもらいましたが、ただでさえ激安なのにそこまでするか!!といっても有効期限がひと月しかなのが難ですが、とにかくコスパ抜群なのでまた他のメニューを試してみます。

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【観戦記】24年第28節:浦和 1-1 川崎 ~ 試合への取り組み姿勢が違いすぎて話にならず

 川崎は45分仕様のサッカーをしていたが、浦和は90分仕様のサッカーの前半で終わった。それに尽きましょう、この試合は。結果は引き分けですが気持ち的には負け試合。しかも「闘う前から負けている」ような試合でした。

《スタメン》

 8/24に行われた第28節ホーム川崎戦は雷雨の影響で前半のみで中止。そしてほぼ3ヶ月もの時を経て後半から試合再開。ただその間に浦和は監督が代わっている(というか、中断された川崎戦が結果的にヘグモ前監督の最後の試合になった)という珍妙な再開試合になってしまいました。

 後半から再開される試合なので出場選手にはいろいろと縛りがあって、基本的には試合中断時(=前半終了時)にピッチにいた選手が今試合の後半開始時にピッチへ立つことが義務付けられています。但し、中断している間に負傷等でこの試合に出られない選手がいる場合は代わりの選手を出場させることが出来、その交代は交代枠にはカウントされません。

 そこで浦和は横浜M戦&広島戦を欠場した大久保はちょっとした怪我orコンディション不良ではなく、なんと右膝半月板損傷で全治3ヶ月だった旨が試合前に公表され、代わって松尾が「スタメン」入り。空いたベンチにはサンタナが入りました。

 川崎は故障中の脇坂に代わって小林悠が「スタメン」に入り、ジェジエウがベンチ入り。

《前半》はこちら参照。底意地の悪いJリーグに「前半はなかった」ことにはされなかったので備忘録がそのまんま役に立ちました。

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《試合展開-後半》

 共にJ1残留決定済み&ACL圏入りの可能性もないという意味で「完全無欠の消化試合」だった点は同じ。ただ川崎は「とにかく1点取ろう!!」という判りやすい目標があったのに対し、浦和はこの試合の意味を見出し難かったのか、なんとなく試合に入ってしまったのが仇に。その「お気持ち」の差はプレー強度の差、球際に如実に表れたように伺えました。特に関根&石原が左SB三浦にいとも簡単に蹂躙されるのにはホトホト参りました。

 川崎の布陣は脇坂に代えて小林を入れた関係か、中断前の4-2-3-1ではなく4-4-2というか4-2-4にすら見える感じ。さらに川崎は試合時間が45分しかないことを見越して残り燃料を全く考えないかのように強烈な前プレを仕掛けてくるので、ただでさえビルドアップに難を抱えている今の浦和ではどうにもならず。一方浦和も一応積極的に前プレを仕掛けるものの、これが笑えるくらいにハマらない。

 当然ながら立ち上がりから浦和は防戦一方になり、55分川崎好位置でのFKからの流れで三浦クロス→小林ヘッドであっという間に同点に。

 川崎はこの後中3日でACLEアウェー・ブリーラム(タイ)戦を控えているせいか、「同点に追いついてとりあえず目標達成」といわんばかりに56分大島に代えて河原を投入。同点に追いついた川崎のプレス強度は一層鋭さを増し、64分には河原クロス→小林ヘッドと55分と酷似した形で決定機。その後も浦和は何度も川崎のボックス内への侵入を許し、最後の最後で凌ぎ切る場面が目立ちました。

 浦和がようやく反撃らしい反撃を始めたのは65分渡邊がシュートコースを探しに探して放ったシュートが枠内を急襲したところから。79分にはグスタフソンスルーパス→渡邊が右サイドを激走してボックス内でタメを作り、アーク付近で松尾がどフリーでシュートを放つ好機を作りましたが、残念ながらシュートはポストを直撃。そしてこの試合で浦和の見せ場はこれだけ。

 ACLEを控える川崎はサクサクと主力を下げる選手交代を連発。浦和も70分にリンセンに代えてサンタナを入れた上に82分に意図の判然としない3枚替えを敢行するなど、どちらも消化試合らしい「不要不急の交代」が目立ちましたが、最後まで川崎優勢の流れは変わることなくそのまま試合終了。

Kawasaki2411001

《総評》

 川崎は45分仕様のサッカーをしていたが、浦和は90分仕様のサッカーの前半で終わった。それに尽きましょう、この試合は。結果は引き分けですが気持ち的には負け試合。しかも「闘う前から負けている」ような試合でした。

 個人的に今日の浦和はブーイングするほどでもないと感じたのは出来の悪い試合の前半そのもの=よくある光景だったから。「45分しかないんだから、その中でやれることをやれ!!」と期待する向きには当然不満が出ましょうし、それが自然な反応なのかもしれません。

 そして試合後会見でのスコルジャはあからさまに激怒。「本日のパフォーマンスは、我々のスタンダードを下回るものになってしまいました。あらゆる側面でそれが言えると思います。戦術的な規律もそうですし、メンタルの側面でもそうです」「姿勢やモチベーションのところだと思います。そこに改善の余地があると思います」「本日のメンタル面は、十分なレベルにあったとは言えません」とメンタル面の問題を嘆く言葉がズラズラっと並んでいます。「状況を変えようとする強い性格」を持っている選手もいるころはいるが、チーム全体としてはそうなっていないとも。

 「だからGKをキャプテンにするのは嫌やったんや!!!」とスコルジャの喉元まで出かかっていそうな言葉まではさすがにぐっと堪えて飲み込んでいましたが(苦笑)。

 浦和のメンタルの弱さは何もこの試合に限った話ではなく、「先制点を取られるとすぐにしゅんとなってしまう」等々今季随所に見受けられました。ショルツ・岩尾・酒井とキャプテンシーがある選手、チームを鼓舞し、良い影響を与えられる選手が一挙にいなくなった結果こんな脆弱なチームになってしまったのかもしれません。

 前ハメが一向にハマらない主因をメンタル面に求めるとは正直どうかと思いますが、スコルジャはFB本部にキャプテンタイプの選手の補強も要求するでしょうなぁ、この感じでは。

 そしてこの残念な試合を受けてスコルジャは「今までベンチスタートが多かった選手に出場の機会を与えることを、残りの2試合でやっていきたいと思います」と明言。

 それで良いとは思いますが、控え組を数多くスタメン起用すると当然ながら連携に難があったり、能力的にちょっと寂しい点もあるでしょうから、「気持ちが入っているのは判るが少々空回り」になるかもしれません。

 さらに最終節までに新潟の残留が確定していないようなら、J1残留を賭けて全身全霊&一心不乱の境地で冥府魔道の道を行く新潟にホームでボコられる覚悟が必要でしょうなぁ・・・

 最終節終了後恒例のスピーチ。今季特段の非がない浦和社長はなんら非難される謂れはないと思いますが、別途FB本部の挨拶があるとは思えないので赤者的には怒りのやり場がないという展開になりそう・・・そして全てを有耶無耶にする興梠の引退挨拶&スタジアム周回・・・

《選手評等》

・試合中に公表された観客数は35,188人。どう見ても3万人もいない客入りだったので盛大な集計ミスをやらかしたのか??と思ったのですが、後刻クラブから「再開試合の観客数は20,214人」との発表がありました。ただ第28節全体の公式入場者数は中断前の観客数=35,188人になるようです。

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《後半開始時の布陣》

-----リンセン-----
松尾---渡邊---関根
---安居--グスタフ---
大畑-マリウス--井上-石原
-----西川-----

(得点)
23分 渡邊

(交代)
70分 リンセン→サンタナ
83分 関根→中島
83分 大畑→長沼
83分 安居→二田

Kawasaki2411005

---山田--小林---
マルシ-ニョ-------家長
---大島--橘田---
三浦-車屋--佐々木-際
-----ソンリョン-----


(得点)
55分 小林

(交代)
56分 大島→河原
73分 マルシーニョ→遠野
81分 ファンウェルメスケルケン→ジェジエウ
81分 山田→エリソン

 

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2024.11.22

次元@高岡 ~ 黒醤油ラーメン

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 高岡駅の向いに建つバカでかい再開発ビル「ウイングウイング」の1階。先客3,後客5。

 券売機はなく、卓上のメニューを見てこの店の一番のウリらしき「黒醤油ラーメン(850円)」を注文。ランチサービスなし。後払い。

 店内は縦長カウンター5席と小上がりに6人卓×3。卓上には酢、醤油、ラー油、一味、コショウ。

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 「焦がし醤油とチャーシューの煮込みダレを合わせ、塩分を抑えたまろやかなブラックラーメン」というのが店のウリ文句。端的に言って「富山ブラック」のマイルド系だと思いましたが、「塩分控えめ」と思ったのは最初の一口、二口だけでやはりかなりしょっぱめ。ご飯がなくても食べ進められる点では「富山ブラック」よりはマシかな?といった程度。ただ表面の脂が多いのが気になりました。

 麺は並太縮れ麺で、スープに負けないようにデフォルトでもやや硬めの仕上がり。

 丸くて小さめのバラ肉チャーシューはやや崩れやすいタイプ。また刻みネギとメンマが多めに入っているのでご飯をつけてもおかずには困らなさそう。ただ「富山ブラック」だと最初からコショウが多めにかかっている例が目立ちますが、ここはコショウ少な目でした。

 この手のラーメンはとにかく万人受けしないんだよなぁ・・・

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2024.11.21

【短感】24-25年第4節:浦和L 1-1 EL埼玉

 浦和がAWCLに出ていた関係で順延になっていた「埼玉ダービー」。共に前節から中2日、かつ氷雨という悪条件下の試合となりました。

 浦和は次節も中3日でアウェー新潟戦があることを考慮してか、前節から島田→藤﨑、石川→後藤とスタメン2名入れ替え。

 そして浦和は前節同様高橋のポストプレーを多用しながら相手を押し込もうとしましたが、ちふれはボールを奪うと手数をかけずに最前線の#10へ送り、#10に浦和最終ライン裏を狙わせたり、浦和CBとの一対一を仕掛ける作戦を徹底。

 単純極まりない作戦ですが、それでもボールを奪った後の手立てが何もなかった大宮よりははるかに厄介。経験が浅い後藤はもちろん長嶋も「やらかしはまず無い」とは言い難いCBなので、浦和はちふれのこの作戦に結構悩まされました。

 またちふれは「本当の埼玉ダービーをお見せしましょう!!」と言わんばかりに球際でも善戦。そのため意外にも一方的に浦和がちふれを押し込む展開にはなりませんでした。

 それでも浦和は決定機を量産。だが10分伊藤スルーパス→高橋が飛び出してきたGKを交わしてシュートを放つもやや角度が厳しくて枠を捉えきれず。24分藤﨑クロスをボックス内で塩越がキープ→高橋のシュートは枠を捉えきれず、飛び込んだ伊藤にも合わず。32分にアーク付近から藤﨑が放ったミドルシュートは僅かに枠外。38分には遠藤クロス→塩越→高橋と繋いで伊藤が放ったシュートはGKが好セーブと得点は奪えず。

 ちふれのフォーメーションは基本4-4-2でしたが、守備時に綺麗に4-4のブロックを敷くのではなく、押し込まれると最終ラインを5枚、6枚と増やしてとにかくサイドに穴を開けないような守備をしていましたが、これまた浦和には結構面倒でした。

 そしてちふれは37分こぼれ玉を拾った#3からの縦パスがボックス内でどフリーの#10に繋がる決定機がありましたがシュートはバーの上。ちふれはこれが前半最大かつ唯一の決定機。唯一警戒すべき#10をあそこまでどフリーにしてしまう残念すぎる浦和の守備・・・

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 後半になるとちふれの「お気持ち守備」も息切れしてきたのか、浦和がセカンドボールを拾える場面が増えはじめ、ここを勝負所と見た楠瀬監督は57分藤﨑に代えて島田を投入。しかも島田のポジションは前節のような純然たる右SHではなく、高橋との2トップ気味でした。

 そしてこの交代は奏功して64分右サイドに流れた高橋クロス→島田の決定機はGKが辛うじてセーブ。そこで得た角田CK→高橋シュートもGKセーブ。73分栗島ハイクロス→GKがパンチングしたボールが島田の元に転がる好機を得ましたが、島田のシュートはまたまたGKがセーブとちふれGKの奮戦でなかなかゴールは奪えず。

 それでも75分ゴールまでやや距離があるところからの塩越FK→高橋がボールの落ち際を右足で合わせてゴール!!

 後半のちふれは全く攻め手がなく、浦和は80分に伊藤に代えて石川を投入して「CBのやからしリスク」を軽減。5バックではなく、長嶋左SB&栗島左SHの4バックのように伺えましたが、とにもかくにも守備を固めて逃げ切り態勢に入ったのは間違いありません。

 ところが90+1分浦和のクリアボールをどフリーで拾った#5瀬戸口の破れかぶれなミドルシュート=「かいしんのいちげき」が決まってまさかまさかの同点に。浦和は最終ラインにベタベタ人がいるだけで足も止まって瀬戸口に詰める人が全然おらず、メンズならボロクソに言われそうな守備でしたが、レディースであの距離からのシュートはまず入らない、枠にすら飛ばないのが通例なので警戒が緩んだのかも。

 下位チームとの引き分けは優勝を狙うチームなら負けも同然。しかも九分九厘勝利を手中にしていた状況から同点に追いつかれての引き分けなので色々とダメージはデカいでしょう。

 主力を4人も故障で欠いて、さらに清家の後釜は若手起用でなんとかせざるを得ない状況下で中2日、中3日の過密日程をこなすのはやはりしんどく、さらに次節アウェー新潟戦はこの試合と違ってコンディション面での不利を強いられるので一層厳しいものになると予想されますが、なんとか踏ん張って欲しいものです。

 またちふれは前述のように「埼玉ダービー」をバリバリ意識して「これがリアル埼玉だ」と言わんばかりに攻守ともに奮闘。たぶん普段以上の力が出ていたと思います。「さいたまダービー」なんて意識の片隅もなさそうなどこかの残念なアレと違って・・・

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-----高橋-----
伊藤---塩越---藤﨑
---柴田--角田---
栗島-長嶋--後藤-遠藤
-----池田-----

(得点)
75分 高橋
90+1分 瀬戸口(EL埼玉)

(交代)
57分 藤﨑→島田
80分 伊藤→石川(石川右CB、長嶋左SB、栗島左SH)

 氷雨だったのでメイン2F指定席で観戦していましたが、後ろにいた方が現役を退いてまもないっぽい退役軍人だったようで大声がチャントしまくり。そのためこれまで何を言っているのかよく判らなかったチャントの数々が氷解しただけでなく、完全に間違って覚えていたものも少なくないことが判明。

 浦和のチャントの恐ろしい点はなんせ口伝しかないので何が正解なのかよく判らない上に、往々にしてコールリーダーが間違っている(特に音程)ところだからなぁ・・・

 

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2024.11.20

ほろチキ親子重@なか卯

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 「なか卯」で2024年10月23日から期間限定で発売中の「ほろチキ親子重(690円)を試食。「今年も登場」とありますが、残念ながら過去に試食した覚えなし。また往訪時は販売開始からかなり日が経っていたせいか、店内外に「ほろチキ親子重」の広告類は見当たらず。

 「備長炭で表面を香ばしく焼き上げた後、じっくり丁寧に蒸し上げた鶏もも肉は、お箸でほぐせるほどの柔らかな食感が特長。隠し味に鶏油チーユを加えることで、まろやかな甘みをご堪能いただけます。鶏の旨みを存分にご堪能いただけるよう、骨付きでご用意しました。」というのがなか卯のウリ文句。

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 かつてすき家で「ごはんが隠れるほど大きな骨付きチキンがゴロンと横たわる」というあまりにも衝撃なルックスで鮮烈デビューを果たした「ほろほろチキンカレー」をちょっと意識したような一品です。

 作り手の問題なのか、ややつゆだく気味で登場。そのため箸より匙のほうが食べやすいのですが、匙だけだとチキンの骨が邪魔で食べづらいので結局箸を併用せざるを得ず。また丼ではなく重にしたのが災いして重の角っこのほうのご飯は匙では食べづらいので、ここでも箸を併用せざるを得ないというめんどくささ。

 それは些細な難点ですが、やはりつゆだくなのが災いしてか、あるいは「隠し味に鶏油チーユを加える」のが良くないのか、総じて甘めなのが個人的には好みに合わず。「じっくり丁寧に蒸し上げた鶏もも肉は、お箸でほぐせるほどの柔らかな食感」なのは確かですが、その反面表面の香ばしさなんて完全に吹き飛んでしまってます。

 なか卯の親子丼は丼ものチェーン店にしてはハイレベルで、手を変え品を変えながら様々な親子丼を出してきただけに期待値が極めて高いせいか、「ほろチキ親子重」は個人的にはちょっと期待外れでした。

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2024.11.19

【短感】24-25年第9節:浦和L 4-0 大宮V

 浦和のスタメンは前節から高塚→島田の一名入れ替えのみ。前節の高塚の出来は上々と思いましたが、それ以上に後半途中投入の島田を評価したのかも。ただ島田のポジションは高橋との2トップ気味ではなく、純然たる右SHだったのは少々意外でした。

 前節から本格採用した「高橋CF」の使い方もすっかり板についたようで、浦和は立ち上がりから高橋へのロングボールを多用。ハイボールを収めるのはどう見ても島田より高橋のほうが上手く、当然ながら浦和が早々に大宮を自陣に押し込む展開になりましたが、残念ながらただ押し込んでいるだけでシュートを撃てず。

 むしろ大宮が守備ブロックを整え切らないうちに手数をかけずに攻めた場面のほうが決定機になるありさまでしたが、残念ながら塩越が決定機逸3連発。

 しかし焦ることなく大宮を自陣に押し込み続けた甲斐あって、34分右サイド奥深くでのスローインから塩越の折り返しを受けた遠藤がドリブルで運んでボックス内突入→斜めのゴロパスに対して栗島がファーへ突っ込んで先制!! 遠藤のゴロパスに対して中で高橋が複数人惹き付けている間に逆サイドから伊藤&栗島と二人突っ込んでくるというヘグモが見たら泣いて喜びそうな得点シーンでした。

 36分は塩越のスルーパスを受けた遠藤が右サイドで大宮DFをあっさり交わしてボックス内突入。角度のないところからシュートを放つor中の高橋に預けるといった選択肢もある中で、遠藤が鋭いクロスを入れたところ#7がクリアしきれずにオウンゴール。自分の裏には伊藤がいたので慌てたのでしょう。

 浦和は後半頭から長嶋を下げて藤﨑を投入。浦和はACL参戦の影響で中2日で次節ちふれ戦を消化しないといけないので、高橋を半ば休ませる意味合いでCBへ下げたのでしょう。

 そして右SHに投入された藤﨑が早速大仕事。角田の縦パスを受けた藤崎は対面の#37を卓越したスピードでわずかに交わしてボックスに入ろうかというタイミングでいきなりシュート!!これが決まって3点目。ボックス内には塩越や島田も入ろうとしていたのですが、藤﨑のファーストチョイスはとにかくシュート!!シンプルにクロスとかいったん切り返すとか一切考えない、これが何も考えない時の藤﨑の怖さか!!!

 勝利を確信した楠瀬監督は50分に一挙3枚替え。中2日での連戦を考慮して塩越&遠藤と代えが効かないポジションの主力を下げただけでなく、なんと怪我でもないのにGKを代えるという舐めプというか、瀕死の大宮の傷口に塩を刷り込む荒業を敢行!!! 実に良い感じのさいたまダービーになりました。

 72分にはハーフライン付近でボールを拾った角田縦パス→島田がDF二人を惹き付けながらポスト→右サイドからどフリーでボックス内に突入した藤﨑が難なく決めて4点目。大宮は藤﨑を全く見ておらず、集中が完全に切れたようで。

 大宮は下位チームの中では失点は少ないほうですが、如何せん得点力不足でここまでリーグ戦総得点わずか1。ただ後ろに人数をかけて守っているだけで、ボールを奪った後何がしたいのかよく判らず前半はなんとシュートゼロ。浦和が続々と主力を下げた後半もシュートは2本しか撃てずに惨敗。

 浦和は清家離脱の影響がモロに出て今季得点力がガタ落ちになった中で久しぶりに大量得点。しかも早い時間帯で事実上勝負がついたので過密日程の中で主力を早々と下げられた上に若手のテストも出来たのでケチのつけようがないかと。

・個人的には角田が凄かったように見えました。あらゆるところに顔を出してボール奪取。前節柴田とポジションが被りがちだった点も完全に修正され、汚れ仕事は角田に任せて柴田はゲームのコントローラーに徹した感。でも角田はボール奪取後にそのまま運んで攻撃の組み立てまでやっていましたから、その働きぶりには恐れ入りました。

・一方今の島田の出来だと純然たるSHで使うのは気の毒すぎでしょう。もっぱら守備の人になっていました。ただ島田のフォローを受けて遠藤が覚醒。そして遠藤の動きに反応して逆サイドから突っ込んでくる伊藤はめっちゃ怖い!! 昨年清家→伊藤で点を取りまくった場面がちょっと再現された感も。

・なおこの試合はDAZNでおっかけ視聴。WEリーグの解説ってなんか知らんけど浦和嫌い臭い方が多いんで、安田さんクラスなら実況だけの方が安心できます。

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-----高橋-----
伊藤---塩越---島田
---柴田--角田---
栗島-長嶋--石川-遠藤
-----池田-----

(得点)
34分 栗島
36分 オウンゴール(西澤)
48分 藤﨑
72分 藤﨑

(交代)
HT 長嶋→藤崎(藤崎右SH、島田CF、高橋CBへ)
60分 池田→福田
60分 遠藤→西尾
60分 塩越→高塚(高塚左SH、伊藤トップ下へ)
76分 角田→前原(前原&島田の2トップ、伊藤CHへ)

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初めての福島競馬場

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 福島競馬場を初訪問。福島駅からバスで10分程度。福島駅から歩いても30分強くらいのところにあり、概してアクセスが残念な(特に地方都市の)Jリーグのスタジアムと比べるとあまりの立地の良さに感涙を禁じえません。そして1800mのレースなのにメインスタンド前から発走する競馬場の小ささにはびっくり!!

 訪れたのは晩秋のいわゆる「裏開催」。重賞レースもないので馬どころか誰一人として知っている騎手もいないこともあって、馬券の方はお茶を濁す程度。むしろ競馬場での飲食を楽しみにやってきたと言ってもいいくらい。

 到着したのは丁度ランチタイムだったのでフードコートも結構混んでいましたが、それでも客の絶対数がたいしたことはないせいか、府中と比べると客ががっついていないのが幸い。しかも午後のレースが始まると各売店の行列もあらかた解消したので、ゆっくりグルメを堪能できました。

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 最初に訪れたのは「JOYFULL」。本来はカレー屋さんですがカレーを頼んでいる客はほとんどおらず、ほとんどの客が「から揚げ串(400円)」を注文。

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 「37cm!!超ロング串棒」とのウリ文句は誇張でもなんでもなく、とんでもなくデカい!!チキンのクォリティー、特に旨味不足なところに目を瞑れば「安くてとりあえずお腹一杯になる」という意味でのコスパは最強クラス!!ほとんどの客がこれを注文しているのも納得。

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 「から揚げ串」は地方色皆無なので、次は「肉の上杉」の「米沢牛コロッケ(250円)」を賞味。空いてきたせいか、番号札を渡されてしばし待機していると揚げたてを出してくれました。この値段で「米沢牛」を冠して大丈夫なのかどうか些か心配になりますが、揚げたてならそんな雑念は吹き飛んでしまいます。これまた大満足。

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 〆は「鳥ぎん」で「もつ煮(700円)」。フードコートではここが一番人気のようで行列が他より長め。あとで様子を見に来たらメインレースが始まる前に売り切れていました。お腹を満たすには力不足ですが、最後の締めとしては申し分なし!!

 馬券は東京・京都を含めて計5レースで勝負してちょいプラスで終了。これならまぁええか・・・

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2024.11.18

黒部ダムカレー@黒部レストハウス

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 立山黒部アルペンルート最大の見どころ「黒部ダム」。往訪時は天候に恵まれ、ドバドバッと派手に放水する様を上からも下からも堪能できました。

 ダムの傍らにある「黒部レストハウス」のウリが「黒部ダムカレー(1300円)」。黒部ダムカレーはもともと黒部ダムをモチーフに作られた長野県大町市のご当地カレーで、立山黒部アルペンルートの長野県側の拠点である扇沢駅「扇沢レストハウス」で昭和40年代から提供されていた「アーチカレー」がその元祖となっているそうですが、今やトンネルで県境を越えて「黒部レストハウス」でも出しているようです。

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 カレーの中には小さなカツが2つ。そしてご飯の脇に福神漬、らっきょう、マッシュポテト、千切りキャベツといった構成。

 そして一見して判るようにカレーが緑がかっているのが最大の特徴で、ほうれん草のピューレでダム湖の色を再現したとのこと。粘度は高めで辛さはピリ辛程度。バターカレーに合い通じる重さはともかく、妙な癖があって個人的な好みからは外れていました。量的にも物足りませんでしたし・・・

 メニューをよく見ると「アーチダムカレー」というのも。そちらは中辛ビーフカレーを使っているようで、どう考えてもこちらのほうが無難だったなぁと思い返すも時すでに遅し。

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2024.11.17

天然いくら丼@なか卯

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 「なか卯」で2024年11月6日から期間限定で発売中の「天然いくら丼(920円)」を試食。なか卯は並盛の3倍の量のいくらを贅沢に盛り付けた「豪快盛(1990円)」を推していますが、その値段は観光ついでならともかく、フツーの昼飯に出す金額じゃないからなぁ(苦笑)。なお「天然いくら丼」は晩秋~初冬の定番になったようで、昨年12月にも試食済。
 
 なか卯の「天然いくら丼」は、「天然のいくらをたっぷり盛り付けた贅沢な一品です。一口頬張れば、プチプチ食感のいくらから濃厚な旨みがあふれ出し、ごはんが進むこと間違いなしです。」というのがウリ文句。

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 盛り付けが些か雑なのが惜しまれますが、それでもライトを浴びた天然いくらが放つ妖しい光、そしてぷちぷちっとした口当たりが否応なしに食欲を高めます。なか卯ではわさび醤油を垂らすことを想定しているようですが、いくら自体にそれなりに塩気があるのでわさび醤油をかけすぎるとせっかくのいくらの旨味が台無しなので特にかけなくても無問題。並盛だと箸が止まる暇もなくあっという間に完食。
 
 もうコスパ的には最上級。漁港が近い観光地の飲食店で値段の割に残念極まりないいくら丼がままあることを考えれば神レベルとといっても差し支えないくらい。さすが丼ものチェーン店の中では海鮮系の丼ものに強みをもつ「なか卯」ならではといったところでしょうか。

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2024.11.16

ねぎマヨ辣牛めし@松屋

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 松屋が2024年11月12日より期間限定販売中の「ねぎマヨ辣牛めし(580円)」を試食。「マヨキムチ牛めし」も併売。

 共に松屋の看板「牛めし」にマヨネーズを使用した新作で、「ねぎマヨ辣牛めし」は、シャキシャキの青ネギにピリ辛の辣油、まろやかなマヨネーズをたっぷりかけた逸品。「マヨキムチ牛めし」は、ピリッと辛い自社製キムチに海苔の風味が加わった味わい深い丼にマヨネーズでまろやかさをプラスした逸品とのこと。

 牛丼にあれこれトッピングを加えて新商品に仕立て上げるってすき家の十八番ですが、松屋はあまりにも安直な新商品作りに少々気が引けるのか、店内外の広告は非常に控えめでした。

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 それはともかく、「ねぎマヨ辣牛めし」はどっさり乗せられた青ネギのしゃきしゃき感が味も食感も全面支配。一方ラー油やマヨネーズなんてまるで存在感がありません。松屋は「王道の牛めしをいつもよりこってりお楽しみいただける新作の牛めし」と謳っていますが、こってりどころか逆にあっさり目に仕上がっているかと。というか、そもそも青ネギにとってラー油やマヨネーズはベストパートナーとは言い難いのではないか疑惑が沸々と・・・

 もっとも青ネギがベースの牛めしと合ってない訳ではないのでハズレではないのですが、なんかもっとやりようがあったのではないか、これじゃないんだよなぁと思われてならない残念な一杯でした。

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2024.11.15

有吉商店@渡辺通 ~ 博多担々麺 

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 福岡市地下鉄七隈線渡辺通駅から渡辺通り北交差点を東へ。先客1、後客4。

 ここは卓上のQRコードを読み取ってLINEで注文という年寄り殺しシステムを採用しているのが特徴。店のウリである「博多担々麺(890円)」を注文。後払い。

 この手の発注システムの致命的弱点で、他にどのようなメニューがあるのかよく判らず。

 店内は横長カウンター8席のみ。但し2階もあるようでした。卓上にはニンニク、紅生姜、辛味、酢、塩、コショウ、バリ辛、豆板醤。麦茶セルフですが、店奥に給水器が一つあるだけなのが面倒。またエアコンの効きが良くないのも難儀。店主は終始無言でしたが、配膳時や会計時に特に不愉快な印象は受けず。

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 黒マー油でアクセントを添えられたスープは見かけと違ってピリ辛よりやや辛いといった程度。辛さが物足りない向きは卓上の「バリ辛」で調整してくれということなのでしょう。また担々麺にしてはゴマだれより酸味が前に出ているのが特徴的。でも担々麺にしては豚骨の旨みがはっきりわかる辺りが気に入りました。

 麺は並太ストレートタイプ、デフォルトでもやや硬めの仕上がりで、若干ごわつき気味の口当たり。ただ量はやや少な目で後客が悉くチャーハンを付けていたのも納得。個人的には白飯の半ライスを付ければ十分かなと思いましたが。

 ひき肉がたっぷり入っているのでサルベージ用の穴あきれんげ付き。煮玉子半個は濃いめの煮込み加減。他に白髪ねぎ、青菜。

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2024.11.14

三宝@武蔵嵐山 ~ 嵐山辛モツ焼ソバ

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 東武東上線武蔵嵐山駅東口から徒歩5分ほどのところにある「三宝」で「嵐山辛モツ焼ソバ(750円)」を試食。

 屋号に「満腹ラーメン」と付してありますが、店内に数多貼られたメニューを見るとラーメン屋というよりは限りなく町中華のようです。先客ゼロ、後客1。L字型カウンター11席だけのこじんまりとした店です。

 「嵐山辛モツ焼そば」は埼玉県の嵐山町で2011年に誕生したご当地グルメ。誕生来結構長持ちしているようで、他にも「嵐山辛モツ焼そば」の幟を掲げた店を見かけました。

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 中華スープつきで登場。濃い目のソース味で「辛」を冠しているのは伊達ではなく、水を飲みながらじゃないと食べづらいほどではないが、「ピリ辛」という形容は遥かに通り越している程度の辛さ。ネットで得られた情報によるとこの辛さは「17種類のスパイスを使った『ねぎし精肉店』のオリジナルブレンド味噌で作った激辛ホルモン」から来ている模様。

 ただモツの量はさほど多くはなく、一般的な焼きそばの豚肉の代わりにモツが入っている程度。コリコリした食感が楽しめる反面、当然ながら味も臭いもモツらしい癖があるので好き嫌いは分かれそう。

 麺は中細で緩い縮れ入り。コシはほどほどですが、なんか割と短い気がしました。デフォルトでも量多め。具はモツの他にキャベツ、もやし、にら、にんじんと一般的ですが、青海苔をたっぷり振りかけるのが特徴でしょうか。

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 嵐山町は「武士の鑑」として知られる畠山重忠をガチ推し!!

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