2011.12.25

【観戦記】11年天皇杯準々決勝:FC東京 1-0 浦和

 暢久がルーカスと交錯して負傷退場した不運もありましたが、序盤FC東京(以下「瓦斯」)の一方的な攻勢を許して失点。その後浦和は徐々に攻撃の糸口を掴み始めるも、ラストパスやフィニッシュに精度を欠いて完封負け。J2下位相手なら現状でもなんとかなるが、J2優勝チーム相手には歯が立たないという今の浦和の立ち位置がはっきりしたような試合でした。

 瓦斯は立ち上がりから浦和の両CBや啓太が深い位置でボールを持った際に猛プレスをかけてきました。足元不如意な選手がごろごろいる浦和は、この猛プレスでメロメロ。ビルドアップどころではなくなってしまい、瓦斯は浦和のミスに乗じてショートカウンター。羽生、石川と際どいシュートを撃たれ、さらにバイタルエリアでボールを繋がれたあげく、石川に先制点を許してしまいました。

 失点後も試合は瓦斯ペース。瓦斯は浦和にボールを繋がれても慌てずに自陣にブロックを形成し、浦和が無理に縦パスを入れてきたところで本屋を奪ってカウンター発動。それを嫌った浦和はなんとかサイドから瓦斯守備陣をこじ開けようとしてはいましたが、前半は単調なクロスを入れるだけで点が入りそうな気がしませんでした。

 前半の終わりあたりから柏木やマルシオ、さらに梅崎が前線に飛び出してチャンスになりかかりましたが、ラストパスやフィニッシュに精度を欠いて最後まで得点ならず。先制点を得た瓦斯は無理をしなくていいという状況を最大限に生かして、慌てず騒がず浦和の攻撃をいなしきりました。昨年までの瓦斯なら「優勢な時間帯に点が取れず、何かの拍子にポコっと点を取られて、負けた気はしないけれども終わってみれば負けている」というのがお約束という気がしますが、1年のJ2暮らしで随分と勝負強くなった、勝てる試合をきっちり勝つ試合運びができるようになったと感じました。

 原にせよ、高崎にせよ、瓦斯レベルの相手で1トップを務めるのは力不足でしたし、困ったことにこの日は直輝が凡ミス続出。不思議なことに直輝は左SHで起用されましたが、機能しないどころかチームの足を引っ張り続けていただけでした。故障と謹慎による前目のタレント不足ゆえ無理のある布陣を引かざるをえなかったのでしょうが・・・ 

 堀監督は「目先の勝ちだけが大事」というトーナメントには向いていないように見受けられましたが、難局で急遽監督を引き受けていただき、J1残留という最大にして唯一の目標を達成した以上、天皇杯にまで多くを望むのは罰当たりでしょう。わずか2ヶ月ちょっとと与えられた時間は極めて短いものでしたが、荒廃した浦和の復興にご尽力していただき、誠にありがとうございました。

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-----原------
直輝-柏木--丸塩-梅崎
-----啓太-----
暢久-濱田--坪井-平川
-----加藤-----

9分:暢久→野田
67分:原→高崎
88分:柏木→宇賀神

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-----ルーカス-----
谷澤---羽生---石川
---梶山--高橋---
椋原-今野--森重-徳永
-----権田-----

得点:20分 石川

62分:羽生→セザー
73分:石川→田邉
86分:谷澤→鈴木

 

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2011.12.23

【展望】11年天皇杯準々決勝FC東京戦

・天皇杯準々決勝の相手はFC東京(以下「瓦斯」)。会場は4回戦に続いて熊谷。

・浦和は達也に続いてセルも負傷で年内出場できないことが確定。原口は岡本傷害事件後の謹慎明けで全体練習には復帰したものの、結局今シーズンの出場は見合わせることになり(というか、当初の一週間謹慎が軽すぎでしょう・・・)、相変わらず前目はタレント不足。

・4回戦でDFラインを大きくいじったのは意外で、これで準々決勝のスタメン予想は難しくなりました。

・堀監督就任後もスタメンだった永田をベンチからも外したのには驚きました。永田の代わりは濱田でしたが、ビルドアップのミスが多く、ロスタイムにはマークずれまくりで失点に関与とイマイチ。その一方、スピラは相変わらずベンチのまま。今年一杯スピラは我慢なのかなぁ・・・

・暢久の左SBは見せ場もなければ破綻もなしと、まさに淡々とタスクをこなしていただけでしたが、守備は宇賀神はもちろん野田よりも安心感があってこれはこれで使い物になるような・・・

・一方、J2暮らしをわずか1年で抜けてきた瓦斯。序盤もたつき、かつ7敗もしているので、ぶっちぎりのJ2首位通過とはいえかつての広島や柏のような「無双」感は全くありません。

・終盤はほぼメンバー固定だった模様。下図の水戸戦のスタメンほぼそのまんまで終盤を戦っていたようで、石川の代わりに田邉がスタメンに入るくらい。

・J2降格後に大量補強を敢行した割には、結局昨年J1在籍時のメンバーと大差はなく、長友が抜けて谷澤が加わり、長期離脱中の平山の代わりにルーカスが加わっただけみたいな感じ。

・面子が昨年と大差ないなら、驚異的な瓦斯との相性の良さが今回も浦和を手助けしてくれそうなものですが・・・

<4回戦:水戸 0-1 瓦斯>

-----ルーカス-----
谷澤---羽生---石川
---梶山--高橋---
椋原-今野--森重-徳永
-----権田-----

得点:8分 O.G.

57分:羽生→セザー
73分:石川→田邉
90分:谷澤→鈴木

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2011.12.18

【観戦記】11年天皇杯4回戦:愛媛 1-3 浦和

・双方イージーミスが多く、J115位とJ215位の対戦らしい面白味に乏しい試合でしたが、マルシオのFKで先制した浦和が終始落ち着いたゲーム運びでその後も着々と加点。ロスタイムの失点で味噌が付いてしまいましたが、良くない試合内容なりにもしっかり結果を残して準々決勝進出。愛媛とは3度目の対戦でしたが、初めて90分で決着をつけました。

・この試合で極めて大きな意味を持ったのがマルシオFKによる先制点。今シーズンセットプレーでの得点源として期待されながらも不振を極め、リーグ終盤は蹴ろうとすらしなくなってしまったマルシオでしたが、そのキック精度が戻ってきたのがこの試合の最大の収穫。2点目もマルシオのCKからでしたし、後半もFKで見せ場をつくっていました。

・愛媛は浦和がボールを持つと低い位置に5バックを敷いて対応。スペースらしいスペースなんてほとんどなく、しかも原もポストプレーは得意ではないとあって、前半はCFに縦パスが入った場面なんてほとんどなかったような・・・ もっとも浦和が最も避けないといけないのは無理に攻めに出たあげくボールを失ってカウンターを食らうこと。浦和先制の直前にサイドチェンジをカットされてカウンターを食らい、石井に際どいシュートを浴びてしまいましたが、こういうパターンが最悪。浦和が早い時間帯に先制したことで、妙に焦ることなく試合を進めることができました。

・さはさりながら、愛媛の守備ブロックに対して前半はほとんど攻め手を見出せなかったのもまた事実。縦パスを入れられないので、必然的にサイド攻撃主体になっていましたが、流れの中ではマルシオも直輝もいないも同然。またこの日は平川が不調で当たり負けしまくって右サイドは全く機能せず。結局前半流れの中からの浦和のチャンスは暢久のクロスのこぼれ玉に反応した直輝がシュートを放った場面だけ。

・一方前半20分前後には人数をかけて攻めに出てきた愛媛に対して守備が後手に回ってしまい、CKからあわやという場面も。

・1-0で折り返せればまぁええかと思っていた折、今年の浦和には極めて珍しいことにセットプレーで加点。マルシオCKをファーでどフリーで暢久が折り返した時点で半ば勝負あり。こぼれ玉へいち早く反応した原が泥臭く詰めて2点目。

・2点リードで俄然楽になった浦和は後半安全運転。半ば愛媛にボールを持たせてカウンター狙い。原に愛媛最終ラインの裏を狙わせることで、原の良さを引き出した格好に。後方でボールを回している時間帯も結構あるのでスタンドから「前へ前へ」「なんで下げる?」と野次が飛んでいましたが、勝っているチームがボールを安全に回しながら隙を伺っているだけなのに、どこが不満なのか当方には理解不能・・・・これじゃミシャも苦労するでしょうなぁ・・・

・愛媛は人数をかけて攻めに出てきましたが浦和最終ラインを崩すだけの力はなく、齋藤の個人技で放ったシュートが惜しかったくらい。浦和は濱田のミスが多く、それによって愛媛のチャンスになりかかるのですが、愛媛もつまらないミスでチャンスをフイにしてしまうことも多々。愛媛は序盤から前線の選手が浦和の最終ラインに激しくプレスをかけていましたが、あまり効果的とは言いがたく、終盤はばててボールコントロールが覚束なくなってしまったという感じ。

・浦和の3点目は見事、スローインから愛媛バイタルエリアできっちりボールを繋ぎ、足が止まって愛媛DFがボール回しに対応できないでいるうちに、どフリーになった柏木がゴール。

・これで試合を終えていれば面白味に乏しいながらも堅実に勝ちに行った試合として満足できましたが、ロスタイムに中途半端に攻めに出たあげく、パスミスからカウンターを食らって失点。ラストプレーで大勢には全く影響はありませんでしたが、その辺が浦和の甘さなんでしょうなぁ・・・ 愛媛左サイドからのクロスでアシストしたのが今季で引退の三上。ゴールを決めたのが大ベテランの福田。遠来の愛媛サポへのちょっとしたプレゼントになってしまいました。

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-----原------
梅崎-柏木--直輝-丸塩
-----啓太-----
暢久-濱田--坪井-平川
-----山岸-----

得点:9分 マルシオ、38分 原、77分 柏木

69分:梅崎→宇賀神
79分:直輝→小島
83分:平川→野田(野田が左SB、暢久が右SBへ)

・原口が制裁処分でベンチ外。セルも達也も怪我のため、前目は予想通りだった一方、堀監督は最終ラインを大胆にいじってきました。永田がベンチからも外れ、左SBには野田でも宇賀神でもなく、なんと暢久を起用。ベンチも柏戦にはいなかった面子がずらり。

・このクソ寒い中、播戸ばりに半袖で出場していたマルシオ。後悔したのか、後半長袖に着替えたのには苦笑。スタンドも日が翳った後半は寒いの何の・・・

・この試合で最も印象に残ったのは坪井のヘッディングシュートかな。マルシオFKの跳ね返りを拾った柏木のクロスが坪井にどんぴしゃりでしたが、GKに阻まれて得点ならず。あれが堀之内だったら入っているんでしょうが・・・

・低調な試合の中で柏木の動きの良さが際立ちましたが、ミシャを意識したものなのかどうか。

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-----石井-----
-齋藤------大山-
前野-田森--越智--東
-大野--高杉--関根-
-----兼田-----

得点:90+4分 福田

62分:越智→赤井
74分:石井→福田
90+1分:大野→三上

・前目の3人のポジションはかなり流動的でしたが、ワイドに開いた3トップではなく、1トップ2シャドーに近いのかな?齋藤の能力はこの中では図抜けていましたが、小野がいる横浜Mに帰るのが本人にとって良いのかどうか・・・

・チャンスと見れば大山、東に加えてCB関根まで攻撃参加してくるあたりがちょっと広島っぽかったり。

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良く見ると一平と伊予柑太がいます。

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2011.12.16

【展望】11年天皇杯4回戦愛媛戦

・遅まきながら来年の新監督が無事決まり、天皇杯はなんとか結果を残してJ1残留の立役者となった堀監督への餞としたいところ。

・とはいえ、浦和は前目が壊滅状態。原口と岡本が中学生レベルの喧嘩の末に、岡本に3週間の怪我を負わせた原口が1週間の謹慎で天皇杯4回戦は欠場。達也も故障で天皇杯回避。怪我で離脱していたセルが戻らないとなると

-----原------
梅崎-柏木--直輝-丸塩
-----啓太-----
野田-永田--坪井-平川
-----加藤-----

といった布陣くらいしか敷きようがありません。柏戦で全く機能しなかったゼロトップはもうやらんでしょうし。

・後ろの方は来年を見据えて啓太→濱田、永田→スピラくらいの入れ替えがあっても不思議はありませんが。

・天皇杯で愛媛と闘うのはこれで3回目。今回は担架芸で名を馳せた「一平」が熊谷までやってくるとか。毎試合負傷退場するものの、次の試合にはきっちり間に合わせてくる愛媛のメディカルスタッフの優秀さには感嘆しきり。

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2011.12.14

ミハイロ・ペトロビッチ氏、監督就任に思う

・紆余曲折を経て、浦和の次期監督がようやく前広島監督のミハイロ・ペトロビッチ氏(以下、俗称の「熊ペトロ」)に決まりました。

従前のエントリーでは「それなりに実績のある監督には悉く断られたあげく、有名だが実績に乏しい監督が就任するか、それすら叶わずに堀が来年もトップの監督を務める確率がかなり高い」と予想しました。

・従って岡田や西野といったJリーグでタイトル経験があるような監督が来ないところまでは予想通り。

・熊ペトロの実績は微妙で、中位クラスの広島をACL出場にまで導いてはいますがタイトル経験は全くありません。優秀な下部組織をバックに若手の育成には成功しており、しかも個人的には見ていて非常に面白いサッカーをやってはいましたが、チーム熟成の過程で降格を経験しています。

・従って「知名度は高いがこれといった実績もない監督」が就任するという予想よりはだいぶマシというのが当方の感想。失態と裏切りを重ね続けることで悪名高い浦和のフロントにしてはよくやったと思います。よく騙した!といってもいいくらいですが。

・岡田→西野→熊ペトロ(場合によっては長谷川)と、目指す方向性には一貫性が全く感じられません。しかし、そもそも浦和に方向性なんて全くありませんし、過去の悪行が祟ってもはや浦和は監督を選べる立場ではないので、それなりに実績のある方を順に回ってみるというのはそんなに悪いやり方ではないかと。

・問題はここから。かろうじてJ1残留に成功したクラブに過ぎないのに「来年こそは何か一つタイトルを!」なんてことをのたまう夜郎自大も極まりない輩の声に耳をかさず、フロントやファン・サポーターが我慢に我慢を重ねて、監督・スタッフ・選手共々チームを再建に導けるかが問われる期間に入ります。

・浦和は所詮かろうじてJ1残留に成功したクラブにすぎませんし、Jレベルではスペシャルな選手がずらっと揃ったチームでもありません。ただの弱小チームですから再建期間は1年では終わらず、3年、4年と掛かるかもしれません。

・でも私はそれでも全然構いません。昨日より今日、今日より明日がちょっとずつ良くなっていればそれでいい。もちろん事はそう着実には進まず、崖から転がり落ちることもあるでしょう。でも、転がり落ちて止まった時点が、登り始めた時点より上だったらそれでいい。そう思っています。

・思うように勝ち星を伸ばない監督はマスコミや一部のサポーターから不当な批判を浴びせられ、フロントは監督を庇うことすらせずに放置。フィンケ2年目の悲劇が熊ペトロを襲うであろうことは容易に想像できます。そして熊ペトロの発射点はフィンケ初年度よりかなり低く、その分タスクも難しくなっています。

・フィンケの2年すら我慢できなかった人々が、何年かかるか判らない熊ペトロに我慢できるのか? 浦和の無間地獄もようやく終末を迎えることができるのか、あるいはまた次の地獄へと回り続けるだけなのか? 熊ペトロ招聘成功は問題解決の糸口を掴んだにすぎません。

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2011.12.06

来年の浦和について非常に後ろ向きな抱負を語るの巻

・昨年シーズン終盤のドタバタを通じて、浦和フロントは物言わぬ一般のファン・サポーターには何の関心もなく、フロントに強い影響力がある「何か」にしか目が向いていないことが明らかになりました。

・そしてその「何か」様に向けて次々と繰り出された愚行の数々で、今年はこの有様。

・今年の浦和の試合を諦めの境地で見守ってまいりましたが、そのスタンスは来年も継続するつもり。定点観測の意味合いでシーチケは更新しましたが。

・次期監督に岡田だの、西野だのと名前が上がっていますが、フロントが監督をサポートしないどころか後ろから匕首で刺してしまうようなことが日常茶飯事化しているクラブにそれなりに実績がある監督が来る可能性はそもそも非常に低いと思います。岡田のスタイルが嫌いだと、浦和に合わないだの、そんな高尚な議論をしている場合じゃないかと・・・

・従って、それなりに実績のある監督には悉く断られたあげく、有名だが実績に乏しい監督が就任するか、それすら叶わずに堀が来年もトップの監督を務める確率がかなり高いかと。後者だと、せっかくそこそこ実績を積み上げてきたユースまで崩壊してしまい、浦和にとって最悪のシナリオでしょう。

・幸運にも実績のある監督の招聘に成功したとしても、かろうじて残留に成功した程度のクラブが簡単に蘇生するわけはなし。実績の乏しい監督ならなおさら。監督が決まらない以上、補強も出遅れは必至ですから、来年も我慢の一年でしょう。

・橋本社長の去就には全く関心なし。三菱自から送り込まれてくるサッカー素人社長が、なぜか監督の人事権を握っており、しかもその社長を動かしている「何か」様が一般のファン・サポーターには全く見えないという構造が変わらない限り、誰が社長になっても大同小異。

・観客大幅減&スポンサー撤退で、来年の浦和は大幅減収必至。それでも他クラブよりは収入はかなり多いのですから、「強化費がない」という言い訳はまさに噴飯もの。単にチーム強化とは無関係なところに金を回しすぎているだけ。そこにメスを入れる姿勢を見せない限り、もう浦和のレプリカだのカレンダーだの、グッズだのは一切買わないつもり(無残なシーズンを忘れないためにイヤーブックだけは買いますが)。無駄遣いにお付き合いするのはもうこりごりです。

・来年は公私ともいろいろあって、無理に休みをとってアウェーゲームに行ったり、チケット確保に血眼になってまで生観戦に拘ったりすることはないかも。もっともこの辺は来年になってみないと判りませんが・・・

(補)「無間地獄へと続く茨の道-フィンケ退団」:1年前のエントリーですが、我ながら今年の結末をものの見事に予想してますわ・・・(´・ω・‘)

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2011.12.05

浦和2011年のまとめ

・辛く苦しいだけの1年が終わりました。まだ一応天皇杯が残っていますが、気分的にはもうシーズン終了「よくこれでJ1に残留できたものだ」今年の感想はそれに尽きます。

・誰が何を意図して、過去失敗の歴史しかないペトロビッチを監督に招聘したのかは未だに謎。

・そして監督の意向・志向とは何の関係もなく連れてきた新戦力、特に外国人選手は悉くハズレ。どう見ても補強が急務だったボランチはまともな補強がなされず、アタッカーの数だけはやたらいるという強烈にアンバランスなチーム編成。

・ペトロビッチが目指したサッカー、いやサッカーの体をなしていない「ペッカー」は、その指導能力の低さとも相まって、組織性が高いJリーグでは全く通用しないことが早々に明るみに。原口の個人的な活躍でかろうじて勝ち点を積み重ねてはいましたが、行き詰まり感は日に日に強まるばかり。

・おまけに観客減による収支赤字を危惧したフロントが、監督の意向とは無関係にエジミウソンを売却。代わりに連れてきたランコはリーグ戦では全く活躍できず、終盤はベンチにすら入れない始末。監督が無能な上に、フロントのサポートも満足に得られないとあってはチームの成績が低迷するのは道理。

・さらにフロントは何度もあった監督更迭のチャンスをなぜか悉く見送り、おまけに「語る会」で噴出したファン・サポーターの社長・GM・監督への罵声を受けて、監督ではなく、チームを変えるには何の即効力もない柱谷GMを解任。

・そんな斜め上の措置ではチーム状態が好転するはずもなく、リーグ戦は相変わらず低迷。ホームで「さいたまダービー」に敗れてとうとう降格圏に転落した直後のペトロの自爆的言動を受けて、ようやくフロントはペトロを解任。

・しかし、リーグ戦残りはわずか5試合。そんな状態で後任監督が簡単に見つかるはずもなく、ユースの堀監督を無理やりトップに引き上げ。ここまでのフロントの失態の数々を考えれば、サッカーの神様が浦和に「J2降格」という罰を下してもなんら不思議はありませんでした。

・やむにやまれぬ状況下で、まさに火中の栗を拾う格好になった堀監督。残り5試合を2勝2敗1分で勝ち点7を積み上げ、なんとか甲府を交わしてJ1残留に成功。ナビスコ杯決勝ではまざまざと鹿島に力の差を見せつけられ、リーグ戦でも磐田と柏には完敗を喫してしまうなど、トップの監督としては経験不足な面も垣間見られましたが、非常に難しい局面で監督を引き受けていただき、J1残留という唯一かつ最大の目標を達成した堀監督には感謝の言葉しかありません。

・ファン・サポーターへの裏切りにしか見えない愚行を繰り返すフロント、そして全く先の見えない低調な試合内容に嫌気がさしたのでしょうか、観客数は一段と減少。成績不振よりも、フロントへの信頼が大いに損なわれたのが今年の浦和の最大の痛手でしょう。

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2011.12.04

【観戦記】11年第34節:浦和 1-3 柏

・前節で事実上J1残留を決めてプレッシャーから解放された浦和はホームで迎える最終節で、優勝を目前にガチガチになるであろう柏相手に良いところを見せてくれるであろうとの思いを胸にスタジアムにやっては来たものの、その思いは実に無残な形で打ち砕かれました。

・奇しくもスコアは雨の国立で喫したものと全く同じ。実力差が歴然だったのも同じ。ネルシーニョ監督を招聘して2年半、J2での雌伏の時期を経ながらチームを熟成させ、強力な外国人選手の補強にも成功した柏と、何のビジョンもなく迷走を繰り返し、かろうじてJ1残留を果たしたに過ぎない浦和との差がはっきりと表れた試合でした。

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・福岡戦でセルが故障し、その後達也も故障。この状況下で、手駒がなんであっても4-1-4-1に拘る堀監督が選択したのはなんとFW登録不在の正真正銘のゼロトップ。残ったFW陣はどれもこれも1トップには不向きなために取った窮余の一策なのでしょうが、残念ながら全く機能せず、前半はシュートゼロ。チーム力を引き上げるだけの時間がない中で打って出た奇策ですから、もともと成功の目は極めて薄いとは思いましたが、それにしてもお粗末な前半でした。

・浦和の攻撃は全く体をなさず、ただ柏の守備ブロックの周りでパスを回しているだけ。柏は浦和が苦し紛れに縦パスを入れてくるところでボールを奪ってすかさずカウンター。前半はひたすらこれの繰り返しで、しかも柏はカウンターのチャンスを確実にフィニッシュにまで持ってきます。レアンドロの出来は圧巻で、彼がボールを持って前を向くと浦和守備陣はほとんど何もできませんでした。また浦和左サイドの守備はこの試合を通じてズタボロ。

・ただ柏も多少硬さがあるのか、フィニッシュの精度を欠いてチャンスの数の割には点が入らず。従って不出来の前半をスコアレスで折り返せれば、勝たないと優勝を逃す可能性がある柏にも焦りが出て浦和に勝機が生まれると思ったのですが、残念ながら前半29分でついに失点。ジョルジ ワグネルがCKのこぼれ玉に詰めて角度のないところから放ったシュートがGK加藤をぶち抜いて柏先制。

・この日の浦和はセットプレーの守備が終始不安定。柏の2点目もCKのこぼれ玉にいち早く反応した橋本が難しい体勢から決めたものでしたが、1点目のワグネルへの詰めの甘さといい、なんか肝心なところで甘さが出まくった今季の浦和を象徴するような失点でした。

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・堀監督は絶望的な戦局を見て早々とゼロトップを放棄し、直輝に代えて原を投入。原も1トップを任せるに足るほどポストプレーが得意なわけではありませんが、それでも前半よりは多少事態は改善し、浦和はサイドを基点にチャンスメーク。平川のクロスに対し、後方から上手く柏CBの間に飛び込んだ柏木のヘッドが決まってようやく浦和も得点。

・ただ守備の拙さは相変わらずで、中盤のミスでピンチを迎えることも多々。浦和より柏が追加点を上げる可能性が高いだろうなと思いながら見ていましたが、案の定追加点を上げたのは柏。またしてもセットプレーからの流れでの失点で、CKの跳ね返りに対して茨田がだめ元で撃ったようなシュートを加藤がまさかの後逸・・・orz

・この失点で浦和は緊張の意図が切れたような格好になってしまい、まるで試合にならず。もっとも浦和の攻撃はお疲れ気味の梅崎に代えてマゾーラを投入した辺りから再び沈滞しており、浦和が同点に追いつく可能性はほとんどありませんでしたが・・・

・またしても相手チームの優勝セレモニーをホーム埼スタで見送る羽目に。優勝したチームが個人的には何の恨みも因縁もない柏だったのが不幸中の幸い。

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-----直輝-----
原口-柏木--丸塩-梅崎
-----啓太-----
野田-永田--坪井-平川
-----加藤-----

得点:53分 柏木

HT:直輝→原
67分:梅崎→マゾーラ
81分:啓太→濱田

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---田中--工藤---
---ワグ--レア---
---大谷--茨田---
橋本-近藤--増嶋-酒井
-----菅野-----

得点:29分 ジョルジ ワグネル、38分 橋本、76分 茨田

65分:工藤→澤
81分:田中→林

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2011.12.02

【展望】第34節柏戦

・アウェー福岡戦勝利でJ1残留はほぼ確実。翌日甲府も勝ったため両者の勝ち点差は3のままで最終節突入となり、浦和のJ1残留確定には至りませんでしたが、得失点差が14もあるのでJ1残留は間違いないといっていいでしょう。

・最終節の相手柏は首位で優勝を賭けて埼玉スタジアムに乗りこんできます。一昨年には鹿島の優勝を埼スタで見届けたのも記憶に新しく、少なくとも柏が勝って優勝という場面は避けたいところ。名古屋やG大阪が優勝するのも癪。上位3チームが全て負けて、結果的に柏が優勝してしまうというのが個人的には最もマシなシナリオ。

・浦和はU22から直輝と濱田が戻ってきます。濱田不在の間にその穴を埋めた坪井が文句ない働きを見せているので、おそらく濱田はベンチスタートでしょう。

・問題なのは直輝。おそらくマルシオを押しのけてIHに入るのでしょうが、そのマルシオを単純にベンチスタートにするのでしょうか? 代表から戻った原口はここ2試合というか、9月ぐらいからずっと不調ですからスタメンから外して、左SH梅崎・右SHマルシオという布陣でもなんら不思議はないと思いますが・・・

・またセルが故障したので1トップの人選も難儀。おそらく達也がそのままスタメンなのでしょうが、90分は無理で代えが必要と思われるのが辛いところ。達也も無理となると、適任者が全くいなくなってしまいますが、それでも誰かしらを1トップに据えて無理やり4-1-4-1なんでしょうなぁ・・・

・柏もU-22から酒井が復帰。出場停止もこれといった怪我人もおらず、全軍で埼スタに乗り込んできます。

<前節:柏 1-1 C大阪>

---工藤--北嶋---
---ワグ--レア---
---大谷--栗澤---
橋本-近藤--パク-増嶋
-----菅野-----

得点:65分 レアンドロ

HT:増嶋→田中
54分:パク→水野
66分:栗原→茨田

<前回:柏 3-1 浦和>

---田中--北嶋---
---大津--レア---
---大谷--栗澤---
ワグ-近藤--増嶋-酒井
-----菅野-----

得点:1分 北嶋、21分 ワグネル、83分 北嶋

70分:ワグネル→橋本
76分:田中→澤
81分:大津→兵働

・開始1分で早々と失点し、その後は攻守とも全く見所無く、点差以上の惨敗。がっつりと中盤で潰してくる相手にも手も足も出ず、稚拙な攻撃を繰り返してはカウンターをくらいまくり。ペトロの描いていたサッカーがJでは全く通用しないことがはっきりと判った試合で、その後無為無策の浦和は第17節福岡戦までリーグ戦勝ちなしというドロ沼に嵌り込んでしまいました。

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2011.11.27

【観戦記】11年第33節:福岡 1-2 浦和

 最前線の攻撃拠点として良く機能していたセルを負傷で失ってから試合は完全に福岡ペース。案の定福岡に先制点を許してから、前半ロスタイムに柏木のゴールが決まるまでの約20分間。今シーズン浦和が最もJ2に近づいた時間帯でした。

 試合が終わってみれば、福岡の猛プレスは当然のごとく終盤息切れしてしまいましたから浦和がどこかで勝機を見出すのはさほど難しくなかったのかもしれません。但し、それは浦和がノーマルな状態であればこそであって、この試合を落とすと降格の危険性が高まってしまうというとてつもないプレッシャーを受けた浦和が1点ビハインドのまま終盤に入って、相手の足が止まったところを冷静に突けたかどうか甚だ疑問。

 勝敗を決したのは梅崎のPK獲得であり、かつマルシオのPK成功でしたが、この試合でも最も価値があったのは前半終了間際の柏木の同点ゴールでしょう。柏木は窮地に立った浦和を救うべくこの試合もチームの先頭に立って奮戦してくれました。

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 福岡の試合を見るのはホーム福岡戦以来初めてでしたが、監督交代後も芸風は全く変わっていないようで、試合開始と共に全軍が前から前から猛チェース。

 これに対して浦和は中盤でパスを細かく繋ぐことに拘らず、最前線のセルなり、高い位置に張っている梅崎なりにロングボールを入れ、最前線に出来た基点を2列目がフォローする形で対応。セルのボールキープ力に福岡CB陣は苦しめられ、浦和は序盤それなりに攻撃の形を作れていました。

 また守ってはマルシオがやや福岡のボールの奪いどころとして狙われていた感はありましたが、サイドチェンジをカットされてシュートまで持っていかれたのが危なかったくらいで、それ以降は福岡の猛チェースをいなすことに成功。

 従って試合の入り方は悪くないどころか良いくらいだと思いましたが、ロングボールに反応して福岡DFラインの裏に飛び出したセルがGK神山と交錯して負傷し、そのまま退場。選手構成が非常にいびつで、使えない選手がゴロゴロいる反面、代えの効かない選手が何人もいる浦和ですが、よりによってこの重大な試合で代えの効かない1トップを失ってしまいました。降格するチームには往々にして不運が付きまとうもの。正直そんなフレーズが脳裏を過ぎってしまいました。

 突然の出場を命ぜられた達也は全く機能せず、浦和は攻撃の術を失ってボールの支配権は一転して福岡へ。セルを失ってからわずか4分、浦和右サイドで福岡にボールを繋がれたあげく、岡本に先制ゴールを許してしまいました。守備の人数は足りているし、守備網を崩されているわけでもありませんが、岡本にプレッシャーをかけている人は誰もいないというかなり情けない失点・・・

 その後も福岡の攻勢は続き、啓太の右横のスペースに後方から飛び出してきた選手への対応が後手後手になってしまう一幕も。一方浦和の攻撃は依然として体をなしていませんでしたから、福岡1点リードのまま前半終了、あるいは福岡に追加点が入って前半を終えてもなんら不思議はない試合展開。それゆえ、予期せぬところから飛び出した柏木の同点ゴールは極めて貴重でした。

 奇跡的に同点に追いついた浦和は後半再びロングボール主体に攻撃体勢を取り戻し、SH梅崎はもちろん、SB平川も盛んに福岡最終ラインの裏に飛び出させてチャンスメーク。敵陣深くでボールキープに成功すると達也はもちろん、2列目も積極的に飛び出してぶ厚い攻撃を仕掛けました。

 ただ当然ながら攻守のバランスは崩れがちで福岡のカウンターを食らうことも。特に浦和右サイドでどフリーになった松浦にシュートを撃たれた場面は失点を覚悟しましたが、シュートはわずかに枠の外。

 後半立ち上がりはどちらに追加点が入ってもおかしくない試合展開になりましたが、先に追加点を得たのは浦和。ロングボールに反応して福岡最終ライン裏に抜け出た梅崎を愚かにも末吉がエリア内で露骨に倒してしまい、一発退場&PK。PKをマルシオがきっちり決めて浦和逆転。PKは一度マルシオが決めたものの、なぜかやり直しになりましたが、浦和の誰かがエリア内に早く飛び出したのでしょうか?

 もともと前半飛ばしすぎで後半失速する傾向がある福岡は、ボランチの一人を失って中盤が完全に崩壊。パスミスも増えて浦和はカウンターでチャンスの山を築きましたが、シュート精度を欠いたり、クロスが誰にも合わなかったりして追加点ならず。

 とはいえ、相手は一人少ない上に足が止まり気味。じっくりボールを回して1点差を守りきることはさほど難しくないはずですが、柏木が終盤軽率なボールロストでピンチを招くなどどうも最後までピリっとせず。

 監督も監督で、選手交代で守りきるのか追加点を取りに行くのか、方針を明示せず。攻守にわたって何もしていない原口ではなく途中投入の達也に代えて原を入れたのには驚きましたが、暢久投入を最後まで躊躇ったのは何故なんだろう?

 勝っているチームの逃げ切り方があまりにも不細工で、試合内容は所詮15位と17位のチームの試合でしかないのかもしれません。それでも浦和は逆転してからGK加藤がヒヤッとする場面は一度もないまま無事逃げ切り。16位甲府との得失点差を考えれば事実上J1残留確定に漕ぎ着けることに成功。

 良いことは何一つとしてない、辛くて苦しいだけの一年でしたが、「降格」という最大級の罰だけはなんとか受けずに済みそうです。

20111126031

-----セル-----
原口-柏木--丸塩-梅崎
-----啓太-----
野田-永田--坪井-平川
-----加藤-----

得点:45+2分 柏木、63分 マルシオ(PK)

28分:セル→達也
86分:達也→原
90+3分:柏木→暢久

20111126007

---岡本--高橋---
松浦--------成岡
---鈴木--末吉---
金--小原-マコ-田中佑
-----神山-----

得点:32分 岡本

HT:高橋→中町
74分:鈴木→城後
81分:田中佑→山形

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