2020.01.17

牛肉どまん中@米沢・新杵屋(山形駅「おみやげ処やまがた」にて入手)

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 米沢を代表する人気駅弁「牛肉どまん中(1250円)」を11年半ぶりに試食。といっても買ったのは山形駅の「おみやげ処やまがた」駅弁コーナー。山形駅も秋田駅同様、地元の駅弁業者がイマイチなので、他エリアの有名駅弁が幅を利かせています。

 ちょっとハイカラさんなパッケージですが、消費者庁や公取委の逆鱗に触れないように「米沢牛」という言葉は巧みに回避しています(原材料欄に”国産牛”と小さく書かれていますが)。

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 蓋を開けると牛肉!牛肉!牛肉! 牛肉煮を弁当箱一杯に敷き詰め、箸休め代わりにちょっとだけ煮物や漬物を添えただけの、まさに「牛肉どまん中」。うなりを上げて剛速球を投げ込んでくる、故津田恒美投手を髣髴させるネーミングがぴったりの思い切りの良さが光ります。

 牛肉煮だけだとコスト高になるためか2/3くらいが牛肉煮で、上1/3が牛そぼろという感じ。すき焼きにも似たやや甘めの味わいですが、その甘みが牛肉の脂と渾然一体となってご飯の美味さを引き出しています。といっても、その甘さゆえ最後のほうはちょっと飽きてしまいました。手前から食べると奥のそぼろばかり残って食べづらい上に、そぼろのほうが一段と味が濃いので飽きを加速したのかも。

 脇役に里芋煮、にんじん煮、にしんの昆布巻き、玉子焼き、かまぼこ、桜漬け大根。いずれもあんまり箸休めにはならず。

 昔は大好きだった逸品ですが、寄る年並には勝てず、評価は1ノッチダウンといったところ。

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2020.01.14

えび千両ちらし@新潟・新発田三新軒

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 新潟駅・新発田三新軒の人気駅弁「えび千両ちらし(1380円)」を試食。

 「ちらし」と称していますが、鮨飯の表面を覆っているのは錦糸卵ではなく、なんと出汁入りの分厚い厚焼き玉子! その下に薄くととろ昆布が敷いてあり、さらにその下に小さくカットされたいか、海老、こはだ、うなぎが置いてあるという趣向です。従ってちらし寿司というよりは限りなく箱寿司と言ったほうが実態に近いように思います。

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 寿司飯の酢加減は程よい感じ。酢で〆られたこはだや塩いかの一夜干しは上々の出来、そして酢通しの海老も及第点でしたが、うなぎの蒲焼はゴム状で無理がありました。不出来のうなぎを新潟らしい魚に変えるべきでしょう。

 厚焼き玉子の上にほんのり赤く見えるのはむき海老のおぼろ、色合いをわずかに変えているだけで、味わいのうえでは存在感なし。

 とにかく値段の割に厚焼き玉子の存在感が無意味にでかすぎて、期待外れでした。

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2020.01.13

鶏めし弁当@高崎・たかべん

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 高崎駅の「鶏めし弁当(1000円)」を久しぶりに試食。高崎の駅弁としては「だるま弁当」よりこっちのほうが好み。買ったのは早朝でしたが、上州の厳寒に晒されてかご飯はすっかり冷えて固まっていました。それでも美味く食べられるように作ってあるのが駅弁の良いところであると同時に駅弁の限界でもあります(要するに往々にして味が濃すぎる)。

 それはともかく、久しぶりに手にしたらこれが案外ずっしりと重いんですなぁ・・・良くも悪くも昔ながらの、箱の中にご飯が目一杯詰まった「とにかくお腹いっぱいになるための駅弁」であり、ビールのアテには全く向きません。

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 鶏めし弁当なので当たり前なのかもしれませんが、中は茶飯の上に鶏そぼろ、海苔、鶏の照り焼き、鶏肉焼きとまさに鶏だらけ。ハンバーグのように見えるは舞茸入り肉団子。ビジュアルはほぼ茶色一色。茶色王国群馬らしい、全くインスタに向かない一品でもあります。

 照り焼きに鶏の脂が程よくのっていて、照り焼きの甘さと脂が単調になりがちな鶏めしに変化をつけています。それでも量が多いので、最後は飽きます。しかも食べている最中に鶏そぼろをポロポロこぼしてしまう始末で・・・子供か・・・(´・ω・`)ショボーン

 わずかに彩を添えているのが赤こんにゃく煮と黄色い栗甘露煮、かりかり梅、わさび風味野沢菜漬け。舞茸入り肉団子の代わりに野菜類をつけてくれるとありがたいのですが。

 なお群馬の鶏めしといえば「登利平」。駅とサービスエリアに販路が限られている「たかべん」より、群馬県一円で店舗展開している「登利平」のほうが鶏めしとしては有名かもしれませんが、高崎駅内では新幹線改札内「銘品館」でしか売ってないみたいで。駅ビルのモントレー店へ行くならそのまま店で食べたほうが良さげですし。

 

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2020.01.06

いいとこ鶏弁当@岡山・三好野本店

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 岡山の「いいとこ鶏弁当(980円)」。岡山の名物駅弁といえばなんと言っても「桃太郎の祭ずし」。でも「桃太郎の祭ずし」って具が少々派手とはいえ基本的に桃型の容器にちらし寿司が目一杯詰め込まれているだけなので「居酒屋のぞみ」にはあんまり向いていないような・・・ そこでチョイスしたのが「いいとこ鶏弁当」。「桃太郎の祭すし」を製造・販売している三好野本店が手掛けているものです。

 岡山駅新幹線改札口近くの「おみやげ街道」で入手しましたが、まだ15時というのになんと最後の一個。昼前に入荷して以降補充してないのかなぁ? あるいは新幹線改札内コンコースにある駅弁売り場のほうが品揃え&在庫とも充実しているのかぁ?

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 「岡山県=鶏が名産」というイメージは全くありませんが、「いいとこ鶏」の名に違わず、照焼、唐揚、塩焼、蒸し焼と手を変え品を変えながら駅弁に鶏がぎっしり!! しかも鶏は全部岡山県産だそうで。最後の蒸し焼以外は全てビールのアテにもってこい。

 またそのままでは味わいが淡白すぎるであろうササミの蒸し焼には練り梅をのせる工夫も。ただ梅干しがあまり好きではない私としてはねり梅ではなく味噌か何かにしてもらいたかったなぁ・・・

 残念ながら薄く味付けされたご飯はすっかり冷えて硬くなってしまいましたが、強力な鶏の数々の援護を受けて一気に完食。鶏が充実している反面、ご飯の量は少な目かも。

 「桃太郎の祭すし」とは対照的にローカル色は薄いものの、極めて実用性が高い逸品でした。

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2019.11.28

焼漬鮭ほぐし弁当@新発田三新軒(東京駅「駅弁屋 祭」にて入手)

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 新潟の郷土料理「鮭の焼漬」。「切り分けた鮭をじっくりと焼き上げ、アツアツのうちに特製ダレの入った甕に漬け込みます。そのまま一晩寝かせ、伝統の味は完成します」と能書きにある通り、正体不明のタレに漬け込んだため、味わいは単なる焼鮭とは全然違って、照り焼きに相通じる甘みがあるのが特徴です。また食べやすいようにある程度ほぐしてあるのも嬉しい心遣い。濃い目の味付けなので、ご飯のおかずにもビールのアテにもなります。錦糸卵は彩にアクセントとつける程度で、味わいにはほとんど影響なし。

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 おくらと菊なめこの和え物、舞茸の煮物、赤かぶの酢漬け、鉄火豆も付いて、味わいに変化を付けながらビールを進めるもまた良し。おくらの和え物や舞茸の煮物の下にもご飯がしっかり詰まっているので、見た目以上にボリュームがあります。しかし、焼漬鮭もまた案外厚みがあって、うっすらとほぐし身をご飯の上にばらまいているわけではないので、ご飯を平らげてもなお余ってアテに十分。

 ただオクラの和え物や舞茸の煮物は薄味で焼漬鮭の邪魔をしない、箸休め的な役割に徹しているのに、鉄火豆は味噌がついていてメインの焼漬鮭よりさらに味が濃いというのはバランス的にどうかな?

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2019.11.27

あなごめし弁当@宮島口・うえの(広島駅ekie「さい彩」で購入)

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 広島・宮島口の名物「うえの」の「あなごめし」。それを弁当にした「あなごめし弁当」がなんと広島駅で買えるようになったとは!! 買えるのは広島駅「ekie」内の「駅弁 さい彩」。「さい彩」は広島のみならず、近隣各地の駅弁も置いているようですが、「うえの あなごめし(2160円)」は大人気商品だけあって、単独のコーナーが設けられています。

 入荷は午前9時半、午後3時半の2回ありますが、なにせ人気商品なので売切れも早そう。11時頃「さい彩」を訪れ無事「「うえの あなごめし」をゲットしましたが、その前日13時半頃に「さい彩」を覗いた際には「うえの あなごめし」はもう売り切れていました。

 手にしたのはたまたま掛紙にしゃもじが大きく描かれたタイプですが、大鳥居を前面に打ち出したタイプなど掛け紙は何種類もある模様。但し、当然ながら中身は皆同じ。

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 焼きたてのあなごと炊き立ての薄味ご飯を経木の折箱に詰めただけのシンプルな逸品。そりゃいくら美味いと言っても店内でいただくのと比べると「ご飯が硬い」とか「あなごにふっくら感がない」とか、残念な点は多々あります。こればかりは致し方ありません。その辺は駅弁の宿命と諦めれば、改めて類例が多い「あなごめし」の中で出来が頭抜けていることに気が付きます。

 あなご自体はやわやわではなく、むしろ硬めで悪く言えばパサつき加減、よく言えば実に香ばしく仕上がっていて、その香ばしさ、あるいは渋みが何よりいい。甘ったるいタレでごまかそうとしがちな他店の「あなごめし」とはまるで違い、ここのタレはあっさり目で薄味。あくまでもあなごの旨さで押す感じ。

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2019.11.23

こぼれイクラととろサーモンハラス焼き弁当@八戸・吉田屋(東京駅構内「駅弁屋 祭」)で購入

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 「小唄寿司」で知られる八戸の吉田屋が「こぼれイクラととろサーモンハラス焼き弁当(1280円)」というクソ長い名前の駅弁を売り出しているのを東京駅構内の「祭」で見かけたので早速試食。

 鮭&イクラの駅弁は東北や新潟でありがちですが、ここは「とろサーモンハラス焼き」を中央にどーーんと据えて類似駅弁との差別化を図っています。ただ「ハラス焼き」とはそもそも何なのかどこにも書いてありませんでした。帰って調べたら「ハラス」とは魚の腹のことだそうで。

 また商品名は「とろサーモンハラス焼き」ですが、原材料名には「鮭ハラス焼」とあって、どっちやねん?という気も。 

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 で、そのウリものの「とろサーモンハラス焼き」。塩鮭とは全く違ってやや薄味ですが、脂がよくのってトロッとした食感を面白いと評価するか、くどいととるかはちょっと微妙なところ。個人的には辛うじてセーフ。ハラス焼きをでかくのせた代わりに、鮭フレークは少なめ。

 いくら醤油漬け自体はどこの商品も似たようなものですが、「こぼれイクラ」と銘打っただけのことはあって量は多め。

 なおご飯は「はらこ飯」のような鮭のダシで炊かれた薄味の炊き込みご飯ではなく、純然たる白飯です。

 おかずに柴漬けと野沢菜辛子漬け、厚焼き玉子とビールのアテにはちょっと力不足。

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2019.07.26

石狩鮭めし@札幌・札幌駅立売商会

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 当面札幌へ行く予定がないので、その代わりに(?)東京駅の巨大駅弁売り場「祭」で札幌駅立売商会の「石狩鮭めし(1150円)」を購入。なんでも大正12年からのロングセラー駅弁なんだとか。というか「札幌駅立売商会」という社名自体、時代がかっているというか、国鉄臭ムンムンというか。

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 ご飯一面を覆う鮭そぼろが少々パサつき加減な上に、いくら醤油漬の塩気がきついので、思わずビールで流し込みたくなる一品。しかし、それが狙いのアクダマンなのか、これがビールによく合う!!札幌の駅弁なので、サッポロクラシックが一番合うのかもしれんけど(笑)、東京駅には常備してないんだよなぁ。

 ご飯はただの白飯ではなく、昆布入り茶飯らしいけど、鮭そぼろ&いくら醤油漬の濃い味わいにかき消されてよくわからず。彩りを添えるために錦糸卵を少々。

 おかずの鮭昆布巻、ふき煮、大根みそ煮は当然ながらビールのアテに。「鮭入り魚肉練り製品」というのが、カップヌードルの謎肉並みに謎すぎる存在でした。

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2019.07.14

八戸小唄寿司@吉田屋 (東京駅「駅弁屋 祭」にて入手)

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 八戸を代表する名物駅弁「八戸小唄寿司」。東北新幹線がまだ八戸止まりだった頃は、乗換えついでに買いやすかったのですが、今となっては観光地ではない八戸でわざわざ下車することもめっきり少なくなり、すっかりご無沙汰に。だからというわけでもありませんが、東京駅構内「駅弁屋 祭」で久しぶりにゲット。パッケージがものすごく安っぽくなった気がしましたが、いたずらに値上げされるよりは良いでしょう。

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 八戸沖で獲れた新鮮な鯖を敷き詰めただけのシンプルな押し寿司。鯖の切り身一枚一枚はそんなに厚くありませんが、折り重なるように敷き詰められているので全体としては結構なボリューム感があります。また押し寿司を簡単に切り分けられるように三味線のバチのような形をしたナイフが付いてくるのは嬉しい心遣い。

 ただ昔は鮭と紅鮭の押し寿司だったはずで、実際吉田屋のWebサイトを見ても「八戸近海産の鯖と紅鮭を丁寧に押し寿司にしました」と写真付きで紹介されており、いつから鯖のみになったのかなぁ??? もともと酢がかなりきついこともあって、ちょっと単調な一品になってしまったのが残念です。

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2019.07.03

牛すき焼き@富山・源(黒部宇奈月温泉駅にて購入)

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 北陸新幹線の駅の中では安中榛名駅に次いで寂しい気がする黒部宇奈月温泉駅。すぐ横を併走する北陸自動車道からその威容が確認できますが、周囲の開発が全く進まず、巨大な駅しかありません。

 こんな駅に駅弁があるかどうか定かでありませんでしたが、駅内のセブンイレブンで一応駅弁を扱っていました。富山県なのでラインナップは「ますのすし」だらけ(というほど種類はありませんが)。でも「ますのすし」って美味いし、日持ちするのでお土産には最適なものの、車内で食べづらいという致命的な弱点が・・・また高いし・・・

 というわけで、一個だけ残っていた「牛すき焼き(850円)」を購入。製造者はなんと「ますのすし」で有名な源。単なる品ぞろえの一環と思しき一品ながら、あまりにも本業と方向性の異なる商品なので、正直どこかのOEMなんじゃないのか??と訝しくもなりますが、意外や意外、これが美味かった。

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 白飯を牛肉をベースにタマネギやしらたきで覆い、焼豆腐、花麩、椎茸、さらに野沢菜漬とらっきょう赤ワイン漬を添えた一品。七味唐辛子を付けた辺りも心憎い気配り。まぁどこにでもありがちな駅弁と言ってしまえばそれまでですが、食べた時期というか保存状態が良いのか、牛肉は柔らかく、脂も変に固まっていることもなく、美味しくいただけました。ボリュームもあり、おまけに価格も安めと言うことなし。

 冷えても美味しくいただけるように作るのが駅弁の定めとはいえ、やはりコンディションは大切なことを再確認させられた一品でした。冷えてすっかりカチンコチンになった「牛すき焼き」なんて食えたもんじゃないからなぁ・・・

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