2023.08.09

夫婦あなごめし@広島・広島駅弁当(「おみやげ街道新山口店」にて購入)

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 時刻表上では新山口駅から「駅弁マーク」が消えて久しいのですが、これは新山口駅の駅弁屋が廃業したためで、実際は広島の「広島駅弁当」が新山口駅の売店で駅弁を売っています。といっても広島駅と比べると品数は限られ、往訪時はまだ13時だったにも関わらず既に「ふく寿司」と「夫婦あなごめし」しかなかったので、「夫婦あなごめし(1380円)」を購入。

 「夫婦あなごめし」は「二本並んだアナゴが仲の良い夫婦のよう。蓋を開くと箱からはみ出んばかりの大きなアナゴがまず目に飛び込んできます。秘伝のタレでじっくりと煮詰めたアナゴはふっくら柔らかで、タレの甘みが染みた醤油めしとの相性は抜群、風味豊かな一品に仕上がっています。」というのが広島駅弁当のウリ文句。

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 見た目通り非常にシンプルな造りですが、穴子がご飯をすっかり覆い隠すように二本どどーんと並んでいる様はなかなか壮観です。煮穴子なので穴子はふわふわやわやわ。ご飯は白米ではなく醤油飯で、「秘伝のタレ」とのコンビネーションもばっちり。やや甘目ながらも優しくて全く飽きが来ない仕上がりに。
 
 広島菜油炒めでちょっとしたアクセントになる上に、穴子の骨フライはビールのアテに最適。
 
 広島のあなごめしと言えば宮島口「うえの」の「あなごめし弁当」が有名ですが、なにせ人気商品なので広島駅では入荷しても早々に売り切れてしまいがち。また「あなごめし弁当」はそもそも焼きあなごなので、「夫婦あなごめし」の煮穴子とは全く味わいが違います。回転寿司などで煮穴子に慣れてしまった身としては「夫婦あなごめし」のほうが慣れ親しんだ味ということもあり、買いやすさを加味すれば、「夫婦あなごめし」もこれはこれで一興と思います。

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2023.07.07

厚切り黒豚角煮めし@出水・松栄軒(新大阪駅・新幹線改札内で購入)

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 500系こだま試乗の前に、久しぶりに新大阪駅新幹線改札内で駅弁を物色。東京駅構内の「駅弁屋 祭」では売ってなさそうなものということで松栄軒「厚切り黒豚角煮めし(1280円)」をチョイス。

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 最大のウリ「角煮」はサイコロ状ではなく、板状なので見た目はあんまり角煮っぽくありませんが、わざわざ「厚切り」と冠しているは伊達ではなく、ボリューム的にも十分満足が行きます。肉系の駅弁はすき焼き系とか時雨煮系が多い中で「角煮」がウリなのは少々異色かな?
 
 でも甘めかつ濃い味付けなので飽きやすいのが難。角煮の下にはきんぴら笹ごぼう、そして山菜も少々。茹で卵半個は超薄味で意味がないので、個人的には箸休めとなる野菜類が欲しかったところ。

 ご飯(超薄味のとりめし)が少なめなので、角煮をあえて余らせてビールのアテにするのもよさげ。

 小さな紅大福はデザート代わりでしょうが蛇足感は否めず、これまた口直しに漬物のほうがベターかと。なお蓋を開けたら蓋に紅大福がへばりついていたのには参りました(苦笑)。

 細かい難点はあるものの、トータルでは大満足の一品でした。

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2023.07.03

鰊みがき弁当@函館・みかど(東京駅構内「駅弁屋 祭」にて購入)

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 東京駅「祭」で函館の駅弁「鰊みがき弁当」を購入。北海道ってどうしても観光となると現地での飲み食いが最優先になりがちで、駅弁を食べる機会ってあまりありません。しかも函館となると市内やその周辺で観光が完結してしまい、そこから道央へ足を伸ばすこともほとんどない(もちろん新幹線で本州へ戻ることもない)ので、函館の駅弁を食べる機会はなかなかありません。

 「鰊みがき弁当」は鰊甘露煮と味付け数の子を白米の上にゴロゴロ乗せただけ(ある意味親子丼)の割とシンプルな駅弁。弁当のサイズを小さめに抑えたせいか、値段は1000円と今時の駅弁にしては安め。でも白米は弁当箱一杯にぎっしり詰まっているので、量が少ない感じは受けず、コスパは抜群!!

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 鰊甘露煮はいかにも駅弁向けなかなり濃い味付けで、しかも脂がのっていてちょっと重めの味わい。一方味付け数の子はおせちに出てくるものほど塩気はきつくないので、ご飯のおかずの仕事はもっぱら鰊甘露煮に任せ、数の子や副食の茎わかめ醤油煮や大根味噌漬けはほぼビールのアテに転用。

 なお製造者はJR北海道フレッシュキヨスクとなっていて、その後に「函館みかど」とカッコ書きされているのが気になりましたが、函館で駅弁を扱っていた「みかど」は2012年に廃業し、函館駅駅弁販売店をジェイ・アールはこだて開発(現、北海道フレッシュキヨスク)に営業権を譲渡。よってブランド名だけ生き残っているのかな?

 ニシンやカズノコのボリュームの割には安く、コストパフォーマンスに優れた名品だと思いましたが、スペック表をよく見ると「食塩使用量12.7g」とあって一瞬眩暈が・・・もう見なかったことにします(つД`)

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2023.06.26

こぼれいくら!サーモンちらし@釧路・釧祥館(東京駅構内「駅弁屋 祭」にて購入)

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 東京駅構内「駅弁屋 祭」で「こぼれいくら!サーモンちらし(1380円)」を購入。パッケージは「釧祥館」と大書されているので釧路駅の駅弁と思ったのですが、箱に貼り付けられたスペック表を見ると不可解なことに「製造者:旭川駅立売商会」とありました。
 
 調べてみると釧路の駅弁業者だった「釧正館」は1989年4月に営業権を旭川駅立売株式会社(現在の旭川駅立売商会)へ移譲し、翌年社名を「釧祥館」に変更。そして2019年9月には製造部門から撤退し、旭川駅立売商会による製造に移管したという関係のようです。実質的に釧路向けの駅弁のブランド名として「釧祥館」が残っている感じでしょうか。ともあれ、旭川も釧路も現地で駅弁を買う機会なんてまずないので、東京駅で買えるのはありがたいものです。

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 内容はいくら(ますいくら醤油漬け)、サーモン(酢味トラウトサーモン)、サーモンフレークを酢飯に乗せただけのシンプルな一品。見た目だけで大方味の想像がつき、それだけにハズレようがありません。いくらはもちろん、サーモンフレークも濃い目の味付けでご飯が進みます。

 ただサーモンは厚みがなく、その下に玉子焼きが隠れていて嵩上げされているのがチト残念。

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2023.05.31

深川めし@東京・日本ばし大増(大宮駅・新幹線北乗換口改札内)

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 東京の駅弁って種類こそやたらあるものの、絶対的エースが存在しないというか、「これは何度でも食べたい!!」というものは特にないように思います。

 東京駅なら地方の駅弁を揃えた売り場があるのでそれでもなんら困らないのですが、早朝の大宮駅だと駅ナカの「エキュート」すら開いてないので、選択肢は極めて限られます。そこで選んだのが東京の駅弁では老舗になる「深川めし」。毎度お馴染みの日本ばし大増製。980円と今時の駅弁としてはかなり安く感じます。

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 「江戸甘味噌と生姜であっさり仕上げた『あさりの深川煮』と、香り豊かな『牛蒡の炒り煮』をあさりの旨みを炊き込んだ茶飯に盛り込みました」というのがウリ文句。ゆでわけぎを少々散らして、一面茶色の駅弁に僅かに彩りを添えてします。「あっさり」というのがポイントで、佃煮みたいにやたら味を濃くしてないところが個人的にはめっちゃ嬉しい。

 副食に玉子焼、蒲鉾、蕗煮、そして大根醤油煮。

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2023.04.23

伯養軒特製帆立釜めし@仙台・ウェルネス伯養軒(東京駅構内「駅弁屋 祭」にて購入)

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 大昔は東北一円で事業展開していた巨大駅弁業者「伯養軒」。現在は「新宿さぼてん」で有名なフードサービス会社「グリーンハウス」の100%子会社「ウェルネス伯養軒」としてかなり規模を縮小して駅弁事業を継続しています。
 
 今回東京駅構内「駅弁屋 祭」で購入した「伯養軒特製帆立釜めし(1300円)」。パッケージには「青森名物」とありますが、製造は伯養軒の仙台支店。

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 炊き込みご飯の上に帆立がゴロゴロ!! そこに錦糸卵、山くらげ、かにフレーク、椎茸煮、たけのこ、そしてほんのわずかにいくらで味わいにアクセントをつけています。さらに山くらげはコリコリした食感も楽しめます。

 八戸の吉田屋と違って伯養軒は東京に駅弁製造工場を持っておらず、はるばる宮城県から運んでいるみたいなので、炊き込みご飯がちょっとパサつき加減なのは仕方ないかな。

 また全体に茶色っぽいビジュアルの中で燦然と輝くオレンジ色は杏。ただなぜかしそ風味で、個人的には地雷を踏んだ思い。

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2023.04.19

鮭ざんまい@新潟・神尾弁当部(東京駅構内「駅弁屋 祭」にて購入)

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 すっかりコロナ禍以前の賑わい&品揃えに戻った感のある東京駅構内の「駅弁屋 祭」で、全く見覚えのない駅弁「鮭ざんまい(1380円)」を購入。新潟では三新軒グループよりちょっとマイナーな神尾弁当部の手による駅弁です。

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 白米の上に鮭そぼろといくら醤油漬、そして大きめの焼鮭が3切れも鎮座した、文字通り「鮭ざんまい」な一品。鮭以外は錦糸卵、山せり、大根漬が僅かに認められるだけ。しかも焼鮭は醤油味、塩味、味噌味と飽きがこないように味を変える手の混みよう!

 いずれも十分満足できる出来でしたが、あえて言えば塩味はちょっと脂が過剰で、醤油味は若干味が濃すぎ。個人的にはほんのり甘めの味噌味が最も気に入りました。焼鮭は3切れもあるので、一つはお酒のアテに取っておくのも吉。

 なお食塩相当量が2.8gと駅弁にしては破格に低いのにはびっくり!!全然薄味ではないのに!

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2023.04.15

ふく寿司@広島・広島駅弁当(「おみやげ街道新山口店」にて購入)

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 時刻表上では新山口駅から「駅弁マーク」が消えて久しいのですが、これは新山口駅の駅弁屋が廃業したためで、実際は広島の「広島駅弁当」が新山口駅の売店で駅弁を売っています。
 
 当然ながら「夫婦あなごめし」や「もみじ弁当」といった広島駅でも売っている駅弁も並んでいますが、今回はいかにも山口らしい「ふく寿司(1200円)」を購入。

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 この駅弁はもともとは下関の名物駅弁。しかし製造元の下関駅弁当は新山口駅の小郡駅弁当に吸収合併される形で消滅。いったん「ふく寿司」は小郡駅弁当が引き継いだものの、今後は小郡駅弁当が駅弁から撤退したので現在は広島駅弁当が製造販売中という経緯を辿っています。なお「ふぐ」では「ふく」なのは下関での「ふぐ」の呼び名に由来しています。

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 酢飯の上に錦糸卵を敷き、その上にえび酢漬、ふぐ皮酢漬、椎茸煮、いくら醤油漬、茎わかめ醤油漬、生姜酢漬などがゴテゴテと並んでビジュアルは結構賑やか。山陰でありがちな「かに寿司」の類と違って酢飯の酢加減も割と穏やか。
 
 ただ肝心のふぐはどうも唐揚げのようで・・・もともとはこれも酢漬だったはずですが、製造元が2度も変わった過程でレシピが失われたのか、あるいは変に大昔のレシピに拘らず、客の好みの変化に合わせて行った結果なのか・・・ふぐの唐揚げは食感が硬いのが残念ですが、味は「ふぐひれ酒」の「ふぐひれ」に相通じるようなほんのりとした香ばしさが感じられ、他の具材が酢漬だらけで単調になりがちなところを救っています。メインの具なのに箸休めっぽい仕事をしているのは妙な話ですが。
 
 またお酒のアテには不向きな面々の中で異彩を放っているのがうにくらげ。ほんのちょっとしか入っていませんが、これだけはお酒に合う!合う!!

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2021.09.24

鶏めし@大館・花善(秋田駅中央口改札横の売店で購入)

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 大館の有名駅弁「鶏めし」を5年ぶりに賞味。全国的に駅弁業者が衰退する中で「花善」は大館駅前で今なお健在ですが、「鶏めし」は非常に行きづらい大館まで行かなくても秋田の主要駅や秋田空港、新青森駅等でも売っていて非常に入手しやすくなりました。今回購入したのも秋田駅中央口改札脇の売店。コロナ禍でも売れ行きが良いののか、秋田駅地元駅弁業者のものより数を揃えているような。

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 醤油味の鶏肉の煮汁で炊いたご飯を主とするシンプルな駅弁。駅弁は冷えても美味いように味を濃い目に作るのが通例ですが、鶏めし自体は甘味こそ強いもののそれほど味が濃いという感じはせず、乗せものの鶏肉を濃い目に煮込むことで補っている感じ。従ってシンプルな造りの割には飽きが来ないし、しつこくもない。鶏からほんのりにじみ出る脂が鶏めしの旨みを増している気も。

 ただ副食の枝豆入り蒲鉾はまだしも、がんもどきは鶏めしに合わせるにはちょっとしつこいかと。山菜があると良いのですが。また胡瓜漬やしば漬はかなりしょっぱくてこの辺は東北仕様かも。

 花善の公式サイトによると、

「戦後間もない頃、物資不足から大館市により『米・砂糖・醤油・ゴボウ』が配給され、それらをまとめて炊いたことから『鶏めし』のご飯の原型が誕生しました。また、昭和10年代に花善では『きりたんぽ弁当』を売っていましたが、評判が悪くいつも売れ残り、もったいないので残った弁当から鶏肉だけ取り出し、甘く煮付けて従業員の賄い食として食べていました。そのことを思い出し、このご飯と鶏肉で『鶏めし弁当』として売り出そうと、昭和22年に販売をスタートしました(当時の販売価格80銭)」

とあり、しかもその後パッケージや容器等は変遷したものの、頑に味付けだけは守り通しているとのこと。なんかめちゃ原価安そうな気がしますが(苦笑)、有名駅弁なのに今でも1000円未満で頑張れる所以でしょうなぁ。副食は微妙に変わっていて、以前あった鶏のつくねがなくなっていましたが、依然としてコストパフォーマンスから観れば全国トップクラスの駅弁なのは間違いありません。

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2021.06.19

たこめし@三原・浜吉(福山駅改札内・浜吉駅弁売り場にて購入)

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 三原の老舗駅弁屋「浜吉」。「のぞみ」が止まらない小駅で駅弁業者が生き残っているのが不思議ですが、駅弁業者の淘汰が進む中で生き残った業者が販路をぐんぐん拡張し、福山駅や岡山駅でも浜吉の駅弁を売り出しています。福山駅なんて在来線改札内に駅弁専用の売り場を設けているくらい。こういうのはよほど大きな駅じゃないと見かけなくなりつつありますし。

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 早速浜吉を代表する駅弁「たこめし(1030円)」を購入。

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 炊き込みご飯の上にウリもののタコ旨煮がゴロゴロ。当然ながら食感が堅いのが難ですが、その辺は目を瞑りましょう。昔はいかにも駅弁向きに甘目かつ濃い目に煮込まれていたような覚えがありますが、超久しぶりに食べてみると見た目と違ってかなり薄味に変わっていました。もちろん炊き込みご飯も同様で、嗜好の変化に合わせて味を変えたのかも。今や栄養成分表示で駅弁にもがっつり塩分が表記される時代で、「たこめし」は1包装あたり食塩3.6gと駅弁にしては確かに塩分控えめ。

 飽きが来ないようにたけのこ、えび、うずら、椎茸、玉子焼、しば漬けと具を取りそろえていますが、総じて「たこめし」はアテ向きでなく、完全にご飯として楽しむべきもの。一番アテ向きなのはちょっとだけ付いてるしば漬けかも(苦笑)。

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