2014.12.12

浦和2014年総括(4・終)

浦和2014年総括(3)から続く)

 前2稿では「得点力不足」を引き起こした要因についてだらだらと書き連ねてきましたが、それ以外の浦和失速の要因にも言及して、締めくくりとします。但し、一年を通じてのリーグ戦ですから、下記(ウ)のような最後の三試合を左右した要因にやたらスポットを当てても、来年に通じる普遍的な材料は出てこないと思うので、ここは半ば余談として。

(ア)控え層の薄さ=ターンオーバーがとんでもなく下手

 リーグ戦は怪我人でも出ない限りスタメン固定。しかも交代選手もほぼパターン化されていて、原口離脱後はいつものスタメン+梅崎・マルシオ・関根・青木でずっと回していたように思います。ただ今年は幸か不幸かナビスコ杯&天皇杯とも早期に敗退したため、前2年のようにスタメン総員ヘロヘロ状態でリーグ終盤を迎える羽目にはならず、スタメン固定自体は今年の浦和失速の主因ではないと思います。

 しかし、アウェーゴール差で広島に敗れたナビスコ杯はともかく、天皇杯3回戦で群馬に敗れたのはどう考えても大失態と言わざるを得ません。そしてその大失態の主因は「スタメンほぼ全とっかえ」という極端なターンオーバーだと考えます。確かに厳しいスケジュールで、相手を見てメンバーを入れ替えるのは妥当だと思いますが、こんな極端なやり方ではチーム全体が機能するわけがありませんし、久しぶりに出場機会を得た選手も活きようがありません。

 また天皇杯の大失態のみならず、浦和はとにかく過密日程に弱い。週半ばに試合があって7~8日間で3試合あるような場合は下位チーム相手でもしょっちゅ取りこぼす。2試合ともスコアレスドローに終わった甲府戦とか、カカウの一発に沈んだアウェーC大阪戦とか。

 リーグ戦終盤、ナビスコ杯&天皇杯掛け持ちで浦和よりはるかに厳しい日程を強いられたG大阪はこの辺上手くやりくりしており、その結果3冠に手が届こうかという位置にまで上り詰めました。

 ミシャはなんで年間スケジュール全体を睨んで、リーグ戦・カップ戦を問わずちびちびと選手を入れ替えながら選手層を厚くし、過密日程に耐えうるチームを作ろうとしないのでしょうか。

(イ)だだ余りの外国人枠

 これは浦和の財政状況が判らない以上、あんまり文句を言っても仕方がない点だと思いますが、何だかんだと言っても外国人選手の出来不出来に成績が左右されがちなのがJリーグ。

 パトリックを補強したG大阪は攻撃力が劇的に向上し、中断前は降格圏にいたはずなのにリーグ後半一気に勝ち点を伸ばして優勝。パトリックは川崎や甲府では結果が出なかった選手でそれほど年棒が高いとも思えず、まさに組み合わせの妙なんでしょうが、当たりは当たり。

 一方、浦和は原口離脱後も補強に動かず、長期離脱明けのマルシオも全く調子が上がらないままに終わりました。

 今年は無観客試合処分を喰らった以上、ホイホイと金を出せる余裕はなかったのかもしれませんが、正直外国人選手の出来の差で優勝に手が届かなかったようにも思います。

(ウ)ロマン主義と浪速節と

 もともと攻めダルマ志向だったミシャが、今年はその考えを改めて守備にバランスをシフトさせたのは先に述べた通り。また2試合ともスコアレスに終わった甲府戦が典型だったと思いますが、終盤無理に勝ちに行ってすべてを失うよりは無理せず勝ち点1を確保しに行ったように見える試合もあって、この辺はミシャの成長だと思いました。

 ただなんでその現実主義をホームG大阪戦で貫けなかったのか。ミシャの本質であるロマン主義がちょっと顔を覗かせた=色気を出して勝ちに行ったのが仇になった無念極まりない試合でした。

 さらにG大阪戦では骨折したばかりの興梠を途中出場させて骨折を悪化させただけに終わり、最後の名古屋戦では不整脈との診断が下って前2試合ベンチにも入れなかった啓太を途中出場させて、その啓太の失策で敗れてしまうといった、結果論ではなくそもそも論として厳しく問い正されるべき迷采配が目立ちました。

 ミシャは1年間ずっと一緒に闘ってきた主力選手の「なんとかして、少しでもチームの役に立ちたい」という思いに応えたかったのかもしれません。そんな家族的なところ、浪花節的なところがミシャの魅力であり、ミシャをを慕ってわらわら選手が集まってくる所以なのでしょうが、これまたそれが命取りになってしまいました。

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2014.12.11

浦和2014年総括(3)~続・得点力不足に泣く

浦和2014総括(2)から続く)

(2)興梠離脱&控え不在

・浦和不動の1トップ、興梠が最前線でボールをキープすることが大前提となっているに等しい浦和にあって、最も代えが効かない興梠が第30節鹿島戦で骨折して戦線離脱。残り4節で浦和は勝ち点4しか取れず、興梠離脱が終盤の浦和大失速を招いた主因であることは火を見るよりも明らか。メンバー固定の弊害で総員ヘロヘロになった結果失速した昨年とは違い、興梠さえ健在であれば浦和が優勝を逃すことはなかったと思います。

 ただサッカー選手に多かれ少なかれ怪我は付き物。そのバックアップの不備は責められて然るべきで、ここでも興梠に万が一のことがあった場合の控えとして期待されたかもしれない李の不振が響きました。

 しかし、ただそもそもポストプレーが上手くない李に興梠の代わりをやらせること自体に無理があって、サイドからのボールに合わせるのが上手く、シュート意識が極めて高い李の特性に合った戦術があってもよさそうなもの。この辺の問題は「(4)硬直化した戦術の限界」に絡んできます。

(3)サイドアタックの弱体化

 もともと浦和の両WBのクロス精度がしょぼい上、それを補っていた槙野なり森脇なりの攻撃参加を控えめにしたために、サイドからの攻撃力が一段と低下。その結果往々にして「浦和にサイド奥深くにボールを運ばれても中へ跳ね返せば十分」と相手に割り切られてしまうことに。

 ここはミキッチがいる広島との決定的な違い。広島はサイドからのボールにちょこんと合わせるのが非常に上手い寿人がいるので、なおさらサイド攻撃を重視している嫌いがあります。

(4)硬直化した戦術の限界

 ここは上手く説明できないのですが、もともと4バックの相手を崩す策として編み出されたはずのミシャスタイルなのに、すっかり相手に研究されて逆に4バックの相手に全然勝てなくなってしまったのも今季失速の遠因として挙げて良いでしょう。そしてこれが最も根深い問題かもしれません。

 戦術のバリエーションに乏しく、相手の出方の変化に応じた対応、あるいは手駒の制約に応じた対応が取れず、ほぼ単一の戦術(4-1-5/5-0-5の変化があるくらい)、いつも通りのスタイルに固執。おまけに選手交代も紋切型。

 (1)とだぶりますが、こういう硬直的なスタイルとは次元の違うところにいた原口はその硬直性を打破する極めて大きな役割を担っていたのかもしれません。

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2014.12.10

浦和2014年総括(2)~得点力不足に泣く

浦和2014年総括(1)から続く)

・昨年終盤に大決壊した浦和の守備。もともと守備への関心が薄いと言われるミシャもあまりにも凄まじい大決壊は堪えたのか、今年は攻守のバランスを重視するようになって失点は激減。

・失点減の主因はGK西川の補強でしょう。守備範囲の広さ&セービング能力の高さ、そして周囲に安心感ももたらす落ち着いた態度もさることながら、足元が上手いのが失点減に繋がったと思います。浦和の最終ラインにプレッシャーをかけられても西川を使って簡単にはぐらかせられる。これが実に大きかったかと。

・西川を失った広島が林を補強したものの、林の足元がさほど上手くないことが祟ってか失点が増えたのを見ると、ミシャスタイルにおけるGKの重要性を改めて実感します。

・また相手にボールを奪われてからの守りへの切り替えも目に見えて速くなったように思いますし、CB、特に槙野がむやみに攻め上がることがなくなったというかむしろ自重気味のスタンスを取っていたのも失点減に大きく関与したと思います。

・ただ守備側に重心を移した結果、得点は減少。攻守のバランスを変えた結果なので得点減はある程度やむを得ないのですが、今年は数多くあった好機に点が取れなかったのが災いして引き分けに終わった試合が目立ちました。また相手に上手く守られて手詰まりのままスコアレスに終わってしまう試合もありました。浦和の引き分け8は上位チームでは柏(9)に次ぐ多さ。

・得点力不足。最後の最後でG大阪に優勝をさらわれた原因はこれに尽きると思います。

・得点力不足に陥った要因は(1)原口離脱&補強の失敗、(2)興梠離脱&控え不在、(3)サイドアタックの弱体化、(4)硬直化した戦術の限界 の4点で説明できるでしょう。そしてこの4点の中では(1)の寄与度がもっとも大きいように思います。

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(1)原口離脱&補強の失敗

 W杯開催に伴うリーグ戦中断と同時に原口がヘルタ・ベルリンへ移籍。今季中の原口移籍はフロントも予想していて、その備えとして李を獲得したところまでは良かったのですが残念ながら原口の穴を埋めることができませんでした。原口とは全くタイプが違う上に、李自身のコンディションも良くなく、原口離脱以前から最終節に至るまでがらミシャがずっと李を使い続けたものの、これといった結果は残せずじまい。

 一時原口同様ドリブルを武器とする梅崎が原口の代わりになるかと思われたのですが、梅崎の好調も長くは続かず。

 パスを多用しての崩しを志向するミシャのスタイルの中ではドリブルで強引に仕掛ける原口は極めて異質な存在でした。しかし、あの強引な仕掛けが相手の強固なディフェンスに風穴を開けて、時には自らゴールをぶち抜き、時には仲間の得点を呼び込んでいたのも事実。

 原口離脱後は強引に点を取りに行くことは難しくなり(というかやろうとする選手もおらず)ミシャスタイルを突き詰めることで点を取るしかできなくなりましたが、相手の対策が進んで、それも次第に手詰まりに。

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2014.12.09

浦和2014年総括(1)~総論

12年:3位 勝点55 得点47 失点42
13年:6位 勝点58 得点66 失点56
14年:2位 勝点62 得点52 失点32

・惜しくもリーグ優勝には届きませんでしたが、ミシャ3年目も前年より勝ち点は伸び、しかも失点が激減したため得失点差も大幅に改善。この成績を見ればミシャに4年目を託すことを早々に決めたのは至極当然です。

・ただ3年連続して終盤に失速。失速の原因は一昨年&昨年とは異なるように思いますが、あまりにも悲劇的、かつあまりにもお粗末な失速ぶりゆえミシャ及びフロントに対して批判の声が高まるのも無理からぬところ。

・監督の求めに応じてそれなりに補強をした(質的に充分だったのかはともかく)にも関わらず、今年もタイトルに手が届かなかったことが批判を増幅させているようにも思います。また外部補強を進める一方で、浦和生え抜きの選手が次々チームを去ることになったのもミシャ及びフロントに対して批判が強まる一因になっているようにも伺えます。

・最後の3試合があんまりな結果、あんまりな内容だったためにこの1年全体の印象が滅茶苦茶悪くなりがちですが、どこからどう見ても一昨年、昨年よりマシだった年なのは数字を見れば明らか。一昨年は土台固めに明け暮れてかろうじて3位に滑り込んだだけ、昨年は優勝争いはしたけれども一度も首位には立てなかったことを思えば、今年は優勝が現実的な地位を長く保っており、壮絶な最期にも関わらず「感動をありがとう!!!」といっても良いくらいの出来。

・例えて言えば「頂上に手が届きそうなところにまで来ていながら、最後に滑落して9合目くらいまで転がり落ちてしまったようなもの」で、私はまた来年新しい装備を揃え、新しいスタッフも雇って9合目から頂上を目指せば良いように思います。言い換えれば、最後の滑落だけを声高に取り上げて再度麓から登りなおそうとする赤者がわらわら出てくるのが不思議でなりません。

・ただ滑落したのは運不運の問題ではなく、なるべくしてなった可能性は十二分にあります。滑落の原因を突き止め、しかもそれはミシャの手ではどうやら解決できそうにない=ミシャでは頂上に辿り着けそうにないことがはっきりすればミシャに別れを告げるのはやむを得ないと思います。そして来年はその見極めの年になるでしょう。

・もっとも難儀なことに浦和のフロントの能力ではミシャよりマシな登山家を連れてくる可能性は小さいでしょう。下手をすると「浦和生え抜きの新米監督」を連れてきかねません。そして5合目どころか、3合目あたりで遭難を繰り返す浦和へ逆戻り。その愚を避けるためにもなんとかして来年はタイトルを確保したいものです。

※以後、浦和滑落の原因について考えるところを稿を改めて徒然なるままに書き連ねてゆきます。

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2014.12.07

【観戦記】14年第34節:浦和 1-2 名古屋

・最初のCKを槙野が決めて早々と先制したものの、その後は全く良いところがなく逆転負け。

・G大阪戦で敗れ、鳥栖戦では試合終了直前に追いつかれてドローに終わって2位に転落したことで選手達は心理的にダメージを受けたであろうことは想像に難くありませんが、そのダメージを全く克服することができなかったのか、実に低調な試合内容で敗れたのが何より残念でした。

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・確かに優勝する可能性は低くなった。でも全く望みがないわけではない。そのわずかな望みに賭けて必死にあがき、なりふり構わず闘いに闘ったけれども、惜しくも優勝に届かなかったのなら仕方がない。勝負事だから負けること自体は受け入れられる。でも、この試合はなんだ??? ハナから優勝を諦めているかのような、何とも気が抜けたプレーの連続。これではG大阪が徳島相手にドローで終わるという僥倖に恵まれたのに、その運を掴めないのは当然も当然。

・言っちゃなんだが、もはやメンタル的にズタボロの柏木はスタメンどころかベンチにすらおいてはいかんレベルでした。あれじゃ周りに悪影響を及ぼすばかり。セットプレーで同点に追いつかれ、ミシャがマルシオを用意した際にてっきり柏木を下げるものと思ったのですが、下げたのは青木という型どおりの采配。戦術も選手起用も硬直的なミシャには歯車が狂ったチームを短期間に立て直すだけの手腕はありませんでした。

20141206007

・同点に追いつかれて前がかりになった浦和は名古屋のカウンターの格好の餌食に。そして不整脈の診断を受けてここ2試合ベンチからも外れていた啓太をなぜか3人目に投入し、その啓太が永井にプレゼントパスをして逆転負け。責任を感じたのか、啓太は試合後号泣したまま場内一周というなんとも気の毒な姿になってしまいましたが、ここはどう考えても試合ができるのかどうかすら怪しい啓太を投入した監督が責められてしかるべき。

・G大阪戦では骨折が完治していない興梠を投入し、最終戦では不整脈の診断が下っている啓太を投入して、共に敗戦。そんなに他の選手に信用がおけないのでしょうか??? 確かに天皇杯やナビスコ杯で出てきた控えメンバーの出来は芳しくありませんでした。でもこんな選手起用を繰り返しているようでは控えメンバーのモチベーションはだだ下がりになるでしょうし、チームの一体感が失われかねないと思います。

・3年連続して終盤に大失速。失速の主因はそれぞれに異なると思いますが、一度崩れだすとどうにもならないこのチームのひ弱さは真に嘆かわしい。しかも若いチームならともかく、どちらかといえばベテランが多いチームにも関わらず。

20141206004

-----李------
--梅崎----柏木--
宇賀神-阿部-青木-平川
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:2分 槙野

65分 宇賀神→関根(負傷による交代?)
74分 青木→マルシオ
86分 平川→啓太

20141206001

-----川又-----
永井---矢田---小川
--ダニルソン--田口---
本多-闘莉王-牟田-矢野
-----楢崎-----

得点:72分 牟田、89分 永井

52分 闘莉王→田鍋(負傷による交代)
68分 小川→松田
90+2分 川又→中村

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2014.12.05

【展望】14年第34節名古屋戦

・衝撃的な形で幕を閉じた鳥栖戦。なかなか気持ちを切り替えるのは難しいのが正直なところですが、否応なしに最終節がやってきます。

・今年名古屋には2戦2勝。リーグ戦で対戦した時の名古屋は最終ラインに怪我人続出で不憫でしたが、面子がそこそこ揃ったナビスコ杯での対戦時でも名古屋の守備が崩壊。今年の名古屋は残留争い行きかと案じられましたが、結局その頃が最悪期だった模様。

・8月半ばくらいから守備が安定し始めて、第20節以降リーグ戦ではわずか2敗しかしていません。

・怪我人多発で苦し紛れに採用したはずの右SB矢野がそれなりに様になりはじめ、本多-闘莉王-牟田-矢野で最終ラインの面子が固まった上、永井や途中加入のFW川又が前からしきりに圧力をかけまくってくれるのが名古屋の失点が激減した原因なのかも。ただまだまだ連携に難があるのか、サイドから闘莉王の頭を超えるクロスを入れると案外ボロを出してしまいがちみたいで。かつての名古屋には考えられなかったやられ方ですが。

・傍目からは的外れの補強としか思えなかったレアンドロ・ドミンゲスは第26節にイエロー2枚で退場処分を喰らった後、さらに故障してしまったようでその後出場なし。加入後目先の勝ち点を拾うのには貢献していたので結果的には全くのハズレではなかったのでしょうが、もはやいなくなってもチームは何の問題もない感じに。

・既に今季限りでの退団が報じられているケネディ、玉田と中村は最近はほとんど出場なし。小川も若手が台頭したためか出番を失ってしまいました。最終ラインの劇的なリストラが祟って名古屋の成績はさっぱりだったものの、世代交代が一気に進んだ点だけは評価できる年だったのでしょう。

・チームとしては一応ポゼッションを志向しているものの、パスを細かく繋いで相手を崩せるほどには成熟しておらず、ボールを持っていてもグダグダ感が強まるばかり。田口から縦パス一発での永井の裏抜けとか、サイドから川又への放り込みとか結果的にシンプルな攻撃が目立ちます。というか名古屋がボールを持っている場合よりも永井頼みのカウンターのほうが遥かに面倒。

・久しぶりに埼スタへやってくる闘莉王。攻撃参加は西野監督によって特に制約されていない模様ですが、前監督時代と違ってのべつ幕なしに上がってくるわけでもないので、埼スタで闘莉王大作戦が見られるかどうか。

・浦和はとにかく勝って天命を待つしかありません。しかもやれることはいつも通りしかありません。残念な結果に終わった鳥栖戦もチャンスは何度も出来ていました。比較的相性が良い名古屋相手にひたすらこれまで積み上げてきたものをぶつけ続ければ自ずから道は開けると思います。

・骨折で離脱した興梠、そして不整脈の診断が下った啓太も出場意欲を見せてくれるのは嬉しいのですが、ここで無理して来季のスタートに差しさわりが出てしまうとそれこそ一大事。ここは仲間を信じて自重してもらいたいものです。

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<前節:名古屋 2-1 大宮>

---玉田--川又---
永井--------田鍋
---矢田--田口---
ダニル-闘莉王-牟田-矢野
-----楢崎-----

得点:6分 永井、90+3分 小川 

HT:田鍋→磯村
65分:玉田→松田
90+2分:松田→小川

・左SB本多が出場停止。代わりはなんとダニルソン。大宮に狙い撃ちされて失点の一因に。

・3か月ぶりの玉田スタメンは餞別代りかな?

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2014.11.30

【観戦記】14年第33節:鳥栖 1-1 浦和

・前節に続いて試合の終わらせ方に失敗。ラストプレーで負けに等しいドローゲームになってしまいました。前節と違ってミシャは逃げ切りの趣旨を選手交代で命じしており、同点に追いつかれたのは終盤数的優位にも関わらずなぜかドタバタ劇を演じてしまった選手の側に責任大。ベテランが多く、かつ他クラブで優勝経験がある選手がそこそこいるにも関わらずなんでこうなってしまうのか不思議でなりませんが、それが浦和の伝統なのでしょうか???

・試合そのものは前節同様悪くはなく、シーズン序盤ないし中盤であれば悲劇的結末にも関わらず十分に受け入れられたでしょう。しかし、シーズンも大詰めになった、結果だけがモノをいうこの時期でのこういう負け方(いや負けてはいないのだが)は実に辛い。悔しくて悔しくて、あのラストプレーは当分脳裏から離れそうにありません。

・ただ繰り返しになりますが試合自体は悪くはなく、現有戦力でやれることはしっかりやった印象。しょーもない試合をして負けたわけではないので極めて残念、極めて悔しいけれども、腸が煮えくりかえる気持ちは全くありません。勝ち点でG大阪に並ばれ、得失点差でとうとう2位に転落してしまいましたが、最終戦に向けてなんとか気持ちを切り替えてゆきたいと思います。

Img_3017

・前半の浦和はやはり慎重な試合運び。それほど風が強かったわけではありませんが、浦和はわざわざサイドを代えて風上を選択しましたが、日射しをモロに浴びた西川が眩しそうで逆効果だったかも。

・それはともかく、試合開始早々にロングボールの李が落としたところを宇賀神が拾い、シュートがバーを直撃する惜しい場面が見られました。その後しばらく浦和の攻撃は沈黙してしまいますが、終わって見ればこの単純極まりない攻撃がこの試合のポイントに。李は遅まきながら李なりの1トップとしてのコツを掴んできたのか、斜めに走って裏抜けを図ったり、マークを外してポストプレーをこなしたりと今季一番と思えるプレーを見せてくれました。

・鳥栖は守備時にはほぼ4-4-2の格好でリトリート主体。あまり前から追ってきませんでしたが、浦和も鳥栖のロングボール攻撃、サイドからの放り込み攻撃に忙殺されて李が孤立気味になり、これといった攻め手を繰り出せず。李が奮戦する一方、2シャドーの出来が低調だったのがこの試合を勝ちきれなかった一因か。ただ攻撃がイマイチだった一方、セカンドボール、ルーズボールへの反応は早く、鳥栖得意のドサクサ紛れの連続攻撃をなんとか凌げていたのも彼らの奮闘があってこそ。

・前半もう一つのビッグチャンスは鳥栖のCKからのカウンター。李がGKと一対一になりかかりましたが、背後のDFを振り切れずにシュートは枠外。その前に宇賀神がエリア内で倒されたが笛は吹かれず。扇谷主審は前節の吉田主審とは対照的にやたら笛を吹く裁きっぷりでしたが、ここはなぜかノーファウル。

・後半開始早々に森脇が右サイドを深く抉って決定機を演出。この試合を通じて槙野の攻撃参加は控えめだった一方、森脇が目立ちましたが、柏木も李もこれを決められず。

・その後鳥栖のCKやロングスローが延々と続く苦しい時間帯がありましたが、鳥栖に決定的なシュートを許さず。逆に宇賀神のスルーパスで最終ライン裏に抜け出した李がPK獲得&菊地一発退場。阿部が決めて浦和先制。浦和らしくない単純な攻撃がここでも威力発揮。

・数的優位に立った浦和はマルシオがエリア内でDFを交わし、森脇が立て続けにシュートを放つ絶好機がありましたが、GK林の好セーブで得点ならず。さらにカウンターの好機もありましたまたまた決められず、これが結果的に命取りに。

・とはいえ、ミシャは宇賀神→永田で鳥栖の放り込みに対して万全を期し、あとは数的優位を活かしてゆるゆるだらだらとボールを回しまくって時間を潰すだけでよかったはずですが、なんで鳥栖にセットプレーのチャンスを与えるのか??? 森脇のクリアが、いやそれ以前にハーフライン付近まで出てきた林に全然プレッシャーをかけに行かなかったのが悔やまれますが、そういうワンプレーが問題というよりもやはり試合の終わらせ方がいかにも稚拙だったような気がしてなりません。

Img_3027

-----李------
--梅崎----柏木--
宇賀神-阿部-青木-平川
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:69分 阿部(PK)

65分 梅崎→マルシオ
65分 平川→関根
83分 宇賀神→永田

・ミシャの選手交代はいつもの定番通りですが、面白かったのは関根を左WBに配して宇賀神を右に転用したこと。鳥栖は民友&安田の左サイドが圧倒的に強いので、ここに関根を置くと守備が決壊すると判断したのかもしれません。ただ宇賀神を右に回した直後に決定的な李へのスルーパスが産まれ、ミシャにしては珍しい好采配でした。

・攻撃参加控えめの槙野はやたら豊田とマッチアップしていたような気がしました(豊田がわざわざ槙野を狙ったポジションを採ったせい?)が、それなりに奮戦。

・相手のエースに好きなようにやらせなかったのも前節同様なのですが、途中で出てきた伏兵にやられてしまうところも前節同様。

Img_3021

-----豊田-----
民友---池田---水沼
---岡本--藤田---
安田-菊地-ミンヒョク--丹羽
-----林------

得点:90+4分 小林
 
31分 岡本→高橋(負傷による交代)
69分 池田→小林
81分 高橋→谷口

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2014.11.28

【展望】14年第33節鳥栖戦

・前節G大阪との直接対決に敗れたものの、依然勝ち点差2で首位。自力で優勝を決められる立場にいることに変わりありませんが、前節は引き分けでも何ら問題がなかったのに対し、今節は引き分けだとG大阪に勝ち点で並ばれ、得失点差で首位から陥落してしまう可能性があります。

・しかも相手は苦手の鳥栖。アウェーではPSMやナビスコ杯を含めてもほとんど勝ったことがないどころか引き分けすらない鬼門中の鬼門。3年連続で鳥栖のホーム最終戦の相手として御指名を頂き、今年もベアスタDJの「ゴルゴルゴルゴル・・・・」っちゅー連呼を聞く羽目になるのかと思うと憂鬱でなりません。極めて厄介な相手ですが、今年はホーム開幕戦でも敗れているだけになんとか雪辱を果たしたいところ。

・今年の鳥栖の出来事といえば、何といっても傍目には不可解極まりない監督解任劇。8月7日付でユン・ジョンファン監督が解任され、吉田コーチが第19節から指揮を取っていますが、ユン監督解任時点で鳥栖は首位。しかも前年の大宮解任劇のように、足元大失速しているわけでもありません。

・戦績面からは解任される理由は全くないので、解任直後は来季以降の契約更改交渉の過程で金銭・待遇面でフロントと対立したとか、そもそも鳥栖の財政上ユン監督との契約更新が難しかったとか、様々な憶測が飛び交いました。ユン監督が他のクラブへぶっこ抜かれたわけでもなさそうなので、今もって真相は不明。

・この解任劇によるチームへの悪影響は避けがたかったようで、鳥栖はじりじりと順位を下げて現在4位。人件費が財政を圧迫しているためかオフで豊田、金民友、安田など主力選手の流出話も浮上している中、不可解な監督解任劇を演じた鳥栖フロントが本気でACLを目指しているとは思えないのですが、だからといって勝てるとは限らないのが実に面倒。

・後任の吉田監督は前監督の下でずっとコーチをやっていたものの、トップチームでの監督経験はありません。やっているサッカーも前監督のベースとさほど変わっているようには見えず、相変わらずのフィジカル重視=昔の韓国っぽいサッカー。でも、これがどうにも苦手なのが浦和。

・各選手が連動してボールホルダーに圧力をかけ、奪ったボールをガンガン豊田に放り込んでくるのが鳥栖の基本戦術。浦和は中盤のプレス網をすっ飛ばされ、いきなり脆弱なCB陣を脅かされるのが鳥栖を苦手とする主因でしょう。豊田が最前線でキープしてサイドへ叩き、民友&安田で左サイドを崩され、クロスを再び豊田に叩き込まれる。あるいは豊田が落としたところを後方から飛び込んできた選手にぶち込まれるというのがありがちなやられパターン。そして「ゴルゴルゴルゴル・・・・」の連呼。

・また藤田のロングスロー攻撃など鳥栖がセットプレーに強いのも非常に難儀なところ。

・鳥栖の主力は開幕当初からほとんど変化がありません。昨年の主力CBヨ・ソンヘが大卒新人のキム・ミンヒョクにポジションを奪われたのと、今年の補強の目玉だった谷口が早々にポジションを失って、今は終盤に短時間起用されるだけに留まっているのが目立つくらい。途中から早坂を投入するのが定番。

・前節引き分けでも十分な試合を下手に勝ちに行って大失態を演じた浦和。興梠不在で点が取れない状況には変わりないので、守備重視の試合運びになるだろうと思いますが、今節こそ横浜M戦のようにどこかでリスクをかけて勝ちに行かないといけません。またそれがミシャの芸風に合っており、前節よりも若干苦しい立場に追い込まれたことがミシャや選手達の思い切りの良さを引き出す契機になればと思います。

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<前節:徳島 0-1 鳥栖>

-----豊田-----
民友---池田---水沼
---藤田--岡本---
安田-ミンヒョク--菊地-丹羽
-----林------

得点:83分 安田

66分  池田→清武
90+2分 清武→谷口
90+5分 金民友→早坂

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2014.11.23

【観戦記】14年第32節:浦和 0-2 G大阪

・引き分けなら勝ったも同然だった浦和。その狙い通りに試合を進めながらも最後の最後で詰めを誤って、最悪の結果に終わってしまいました。

・浦和守備陣が奮戦してパトリックにも宇佐美にもこれといった仕事はさせず、G大阪の決定機は後半遠藤→阿部の1回だけ。宇佐美どころかパトリックまでベンチに下がった時点で浦和の負けはないと思ったのですが、FKのチャンス(?)からカウンターを喰らってまさかの失点。

・ここまで相手のカウンターにも上手く対処していたのに、なんであそこだけヘマこいだんだろう? しかも頭数だけはそれなりに戻っているのに誰も佐藤を掴まえていないというマヌケっぷり。わずかながら浦和が押し気味に試合を進め、ひょっとすると勝てるのでは?という色気を出したのが良くなかったのかどうか。試合そのものは「引き分けでも問題ない」という観点からすれば上々の出来だっただけに、何とも残念な結末でした。

Img_2770

・勝たないといけないG大阪はやはりナビスコ決勝後半のフォーメーション4-4-2を採用。前半しきりにパトリックを槙野の裏に走らせようとしていましたが、槙野が奮戦してほとんど攻撃の形を作れず。チャンスらしいチャンスは前半終了間際の宇佐美縦パス→パトリックヘッドのみ。

・浦和は4-4-2のの相手に対して定石通り高い位置にいる両WBを軸にサイド攻撃。槙野や森脇もそれなりに攻撃参加してサイドに厚みを加えてはいましたが、引いて中央を固めるG大阪にことごとく跳ね返されて前半は決定機なし。

・G大阪の出来、特に中盤の出来は良いとは言い難く、浦和はG大阪のミスに乗じて高い位置でボールを奪う好機がありましたが、なんとも不可解なことにフィニッシュまで持ってゆけず。この試合を通じて「そこで撃たないのかぁぁぁ???」と悶絶してしまう場面が多々。シュートコースの有無なんてさっぱり判らないので、無責任極まりない悶絶で恐縮ですが、「譲り合う 心が通う ゴール前」は精神衛生上良くない。強引にゴールにねじ込んでくる原口の穴を痛切に感じます。

・後半になるとG大阪はパトリック頼みを止め、一転して人数をかけてショートパス主体の攻撃に切り替えてきましたが、これまた全く奏功せず。逆に最終ラインで凌いだ浦和がカウンターでチャンスを掴みかかる場面が増えましたが、こちらもフィニッシュには至らず。

・マルシオ&関根の投入後、青木に好機があったくらいで双方なんとももどかしい展開のまま試合は終盤へ。浦和は柏木→宇賀神がエリア内左からシュートを放つもやや角度がなくて東口セーブ。逆にG大阪も遠藤→阿部の決定機がありましたが西川がセーブ。これで均衡した試合、緊迫感あふれる試合は事実上の浦和勝利で終わると思ったんですがねぇ・・・

・交代枠が1つ余っていたので、例えば関口を入れて是が非でも勝ちに行くのか、永田を入れて引き分けで終わらせるのか、選手交代ではっきりとしたメッセージを送るべきだったかもしれませんが、それも結果論でしかないか。

Img_2768

-----李------
--梅崎----柏木--
宇賀神-阿部-青木-平川
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

56分 梅崎→マルシオ
64分 平川→関根
89分 宇賀神→興梠

・啓太がベンチにもいないのには驚きましたが、コンディション不良かな? しかし青木はその持ち味を生かした働きを見せて啓太不在の影響はそれほど感じられず。

・李は吉田主審が一貫して少々の接触ではほとんどファウルを取らないことに恵まれてか、G大阪の最終ラインとガツガツやりながら相当頑張っていたと思います。時に高い位置で相手のボールロストを誘発してチャンスを掴みかかることも。フィニッシュにほとんど絡んでいないことだけは残念ですが。

・骨折が完治していない興梠をベンチに入れるのにも呆れましたが、ベンチ入りで相手をびびらせるのが狙いならともかく、1点取られてから興梠を本当に出すか、フツー・・・。そして案の定怪我を悪化させる最悪コースに。この選手起用だけは強く責められて然るべきでしょう。

20141122004_2

--宇佐美--パトリック--
大森--------阿部
---今野--遠藤---
呉--丹羽--岩下-米倉
-----東口-----

得点:88分 佐藤、90+3分 倉田 秋
 
71分 宇佐美→リンス
74分 大森→倉田
82分 パトリック→佐藤

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2014.11.21

【展望】14年第32節G大阪戦

・勝てば優勝が決まる大一番。相手は中断明け以降無類の強さを誇り、ナビスコ杯優勝を決めたばかりのG大阪。実に倒し甲斐のある相手です。

・リーグ序盤は宇佐美の故障離脱&新外国人FWリンスが外れだったこともあって勝ち点が伸びず、なんと降格圏内で中断期間を迎えるテイタラク。

・今年も残留争い行きかと思われましたが、宇佐美の復帰に加え新たに獲得したパトリックが大当たりだったのが相まって攻撃力が爆発。またようやくまともなGKを補強した効果もてきめんでかつてのG大阪らしいザルっぷりもすっかり消え失せ、順調に勝ち点を積み上げて順位を上げに上げ、首位浦和に勝ち点差5まで肉薄するに至りました。

・ナビスコ杯決勝で最も印象に残ったのはパトリック。強靭なフィジカルを有する長身FWですが、どちからといえば最前線で体を張りまくるタイプではなく、右に流れてボールを引き出すのが得意なタイプ。パトリックが流れて空いたスペースに後方から阿部なり、大森なりが突っ込んできます。

・他の選手を活かすだけではなく、パトリック自身にもそれなりに得点能力があるのが厄介。スピードもそれなりにあるので裏へ抜けられるとそのままフィニッシュまで持っていかれますし、フィジカルが強いのでマークを吹き飛ばしてゴールをねじ込むことも多々。

・パトリックは2013年に川崎及び甲府にそれぞれ半年在籍。必要以上に細かくパスを回す風間戦術に合わなかったのは判らないでもないのですが、城福がなんでパトリックを使いこなせなかったのかが今となっては非常に不可思議。2013年に甲府と対戦した時はパトリックへの放り込みを延々と続け、パトリックもポストプレーをこなせなくはないのですが一人でなんとかしてくれるほどの実力はなく、それが城福には不足だったのかもしれません。でも、絶対後悔しとるだろうなぁ、城福。

・G大阪の面倒なのは得点源が複数ある点。宇佐美はなにぶん運動量がなくて消えている時間が非常に長く、G大阪は事実上10人で試合をしているように見えるのですが、ほとんどの時間で寝ていてもここぞというところで点を取ってしまう、あるいは決定的なパスが出せる選手なので守備側は全く気を休めることができません。

・宇佐美以上に厄介と思われるのが2列目の阿部と大森。阿部には2012年に大敗を喫した際にもやられましたが、FWと入れ替わって最前線に躍り出てくる2列目の選手を浦和は掴まえるのに苦労すると思います。遠藤にプレッシャーがかからず、阿部もフリーというのが最悪かつ浦和がやられがちなパターン。

・今のG大阪は西野時代とは芸風が随分変わっていて、ボールポゼッションに必要以上に拘るわけではなく、ともすれば相手にボールを持たせてカウンターを狙っている風にすら見える場合すらあります。もちろん相手を押し込んでボールを回そうとすれば回せるだけの力は持っているので、G大阪の出方の変化についてゆけずに失点してしまう恐れもあります。

・G大阪は勝利が必須なのに対し、浦和は引き分けでも良い大一番。ナビスコ杯決勝ではG大阪はいつもの4-2-2-2ではなく、今年広島戦で2勝した際に採用した4-3-1-2で試合に臨んできました。手堅く守ってカウンターを狙う意図だったのかもしれませんが、広島もそれなりに対策を練ってきたためか、G大阪の布陣はどう見ても機能しているようには見えず、広島に両サイドから攻撃の形を作られてしまいました。

・後半にいつもの4-2-2-2に戻してからは広島を圧倒して当然のように逆転勝ち。とにかく勝たなければ先がないG大阪はその勢いのままに4-2-2-2の布陣で浦和に挑んでくるでしょう。

・興梠を欠く浦和は大量得点は望めないでしょうから撃ち合いになると不利。前節横浜M戦同様、耐えに耐えて1点勝負に持ち込むしかないと思います。ただ攻撃力が貧弱な横浜Mと違って相手のシュートミスに助けられることはあまりないでしょうから、単に守り倒そうとしても守り切れないかと。

・前がかりになるであろうG大阪に対し、どれだけ効果的にカウンターを繰り出せるか。李が相手の最終ライン裏を脅かし続けることができれば浦和はずっと楽になると思うのですが。寿人の動きを見て、李が何かを掴みとってくれるといいのですが。G大阪の両サイドの守備はそれほど強くないので、そこも狙い目。

・G大阪を倒して優勝が決まれば最良ですが、浦和としては引き分けで終わっても何ら問題はありません。最初から引き分けを狙いに行けるような相手ではなく、また浦和に狙って引き分けに持ち込める能力があるかどうかも怪しいのですが、無理に勝ちに行ってカウンターを喰らう愚だけは避けたいところ。

・もっともそんなヘマを犯してしまいがちなのは選手ではなく、勝ちを焦る観客だろうと思いますが。

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<ナビスコ杯決勝:広島 2-3 G大阪>

--宇佐美--パトリック--
-----遠藤-----
-今野--明神--阿部-
呉--丹羽--岩下-米倉
-----東口-----

得点:38分 パトリック、54分 パトリック、71分 大森

HT:明神→大森
84分:宇佐美→リンス
90+3分:阿部→倉田

<第31節:G大阪 1-1 仙台>

--宇佐美--パトリック--
大森--------阿部
---今野--遠藤---
呉--丹羽--岩下-米倉
-----東口-----

得点:46分 大森

77分:宇佐美→倉田
88分:パトリック→佐藤
90+4分:大森→リンス

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