2016.01.02

【TV観戦記】15年天皇杯決勝:浦和 1-2 G大阪

・またしてもカップ戦は決勝敗退。CSも含め、ここ一番では全く勝てず。

・おまけにこの1年はG大阪に1勝4敗。ここまで負けるといくら年間勝ち点差でG大阪を大きく上回っていようとも浦和の実力はG大阪に遠く及ばず、名実とも所詮リーグ3位でしかないことを認めざるを得ない気がします。

・広島にしてもG大阪にしても守備が実に強い。こういうチーム相手には浦和がスーペルなCFでも獲得しない限りそうそう点は取れない。逆に先制点を取られようものならそれで試合が終わってしまう可能性が高い。だから浦和が今の陣容で実にしょーもない失点を繰り返しているうちはタイトルに手が届かないのも無理はないと思います。

・この試合も前半2度右サイドをあっさりぶち破られてパトリックに決定機を許し、さらにカウンターでパトリックの裏への抜け出しを許してとうとう失点。宇佐美にいとも簡単に抜け出されたり、パトリックに慌てて飛び込んでしまったりと森脇のお粗末な対応には参りました。もっともそれ以前に梅崎のボールロストでカウンターを浴びた際の浦和の守備が全く持ってなっていないのですが。

・興梠のゴールで早めに同点に追いついた後の試合内容は上々でしたが、後半早々にCKで失点。パトリックには槙野が付いていたはずですが、今野が上手く阿部と槙野を抑え込んでパトリックがどフリーでゴール。相手がセットプレーを熱心に研究するのに対して浦和は実に無為無策でしょっちゅうサインプレーで失点を喫している気も。セットプレーに無関心なのはミシャの重大な欠陥でしょう。

・攻撃は柏木不在の割にはよくやったと思います。最終ラインからいきなり大きく、あるいは引いてきた興梠に当ててあまり手数をかけずに高い位置にいるWBへ展開してからのサイド攻撃は思いの外機能し、その一つが梅崎→李→興梠のゴールに結実。

・ただG大阪が2点目を取った直後に4-4-2に布陣を変更し、自陣深い位置にブロックを形成した後は浦和のサイド攻撃も沈滞気味に。ビハインドに陥った際のミシャの悪癖=特攻指令がまたしても顔を覗かせて宇賀神→高木という博打をうったものの、高木→李の決定機を作っただけで、それ以外は惜しい止まりで東口をびびらせるには至らず。それどころかカウンターで絶体絶命の大ピンチを2度作られてしまいました(いずれも遠藤のシュートが枠外で命拾い)。

・高木左WBなんて実戦ではほとんどやったことがないはず。高木はクロスマシーンとしてはそれなりに機能していましたが、同サイドの興梠なり槙野なりとの連携が取れるはずもなく、コンビネーションプレーによる打開をミシャが捨ててしまったようにも見えて甚だ残念でした。

・またたとえ放り込み一辺倒に堕しようとも点が取れれば何の問題もないのですが、この日もズラタンが不振でクロスのターゲットとしてもフィニッシャーとしても機能せず。武藤の出来も良くなかったのでズラタンを入れたこと自体は間違いではないと思いますが、ズラタンは武藤以上に不出来でした。この日キレキレだったパトリックとの出来の差が勝敗を分けたといってもいいでしょう。

・さらにこの日切り札としてベンチスタートにした関根は中2日の試合の連続が響いてか、柏戦のようなキレを失っていて切り札にはなり得ず。一度藤春を交わしてエリア内に突入した見せ場があっただけでしょうか。

・ミシャの選手交代下手をまたしても実感したのは関根投入時に梅崎を下げたこと。柏木がいないのでセットプレーは全部梅崎が蹴っていましたが、その梅崎を下げてしまったので浦和はプレースキッカー不在に。これじゃG大阪はファウルで止めても何の問題なので実に気楽。宇賀神→高木の大博打はプレースキッカー不在に気づいたミシャの弥縫策だったのかも。

・試合終了間際にエリア内で金のまさかのクリアミスで槙野にボールが渡る一幕がありましたが、ここも東口が防いで試合終了。

・ここ一番で勝てないだけでなく、同じような負け方を繰り返しているのは全く持っていただけない。コンスタントに上位に食い込むだけの実力はあるが、細かいところで頂点に立つチームとの差がついてしまう。なんともモヤモヤする年の始まりになってしまいました。

-----興梠-----
--武藤-----李--
宇賀神-阿部-柏木-梅崎
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:36分 興梠

57分 梅崎→関根
57分 武藤→ズラタン
69分 宇賀神→高木

----パトリック-----
宇佐美--倉田---阿部
---遠藤--今野---
藤春-丹羽--金--米倉
-----東口-----

32分 パトリック
53分 パトリック

12分 米倉→井手口(故障による交代。今野が右SBへ)
76分 宇佐美→内田(遠藤がFWへ)
88分 パトリック→長沢

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2015.12.30

【TV観戦記】15年天皇杯準決勝:浦和 1-0 柏

・序盤から浦和が優勢に試合を進めるものの柏の堅陣を破れずに決定機らしい決定機は僅少。スタメンに抜擢されたズラタンが機能しない上に、悪いことに全くと言っていいほど替えの効かない柏木が前半半ばすぎに故障して攻撃はほぼサイド一辺倒というか関根頼み。後半になってようやくズラタンに可能性のあるクロスが入り始めるも、ズラタンがそれを決めきれず。

・ただ柏の攻撃もカウンターを散発的に仕掛けるだけ。しかも、危ない場面は槙野が防ぎまくったため柏もこれといった決定機は掴めず。試合内容は正直低調で、第三者が見たら眠い試合だったかもしれません。

・延長に入ると頼みの関根も疲労困憊でどうにもならず、おまけにミシャの選手交代も不発でPK戦やむなしと思いきや、残り3分になったところで途中投入の李が梅崎のクロスを叩き込んで、これが決勝点に。

・柏木不在時の攻撃はいかにもバリエーション不足で手詰まり感が著しかったかと思いますが、それでも柏の攻撃がそれ以上にしょぼく、かつ槙野を筆頭に守備陣の奮戦もあってなんとか勝利を手繰り寄せて決勝進出&ACLストレートイン決定! 内容は良くなくともしっかり勝ちきる、勝ち続けることができれば浦和は久しぶりのタイトルに手が届くでしょう。

・この試合で驚いたのがミシャの采配。まずスタメンで興梠と李に代えてズラタンと梅崎を入れたこと。準々決勝から中2日であることを考慮したものでしょうし、それ以前に準々決勝で大差がついた後半にズラタンと梅崎を早々と試運転したのはこのスタメン抜擢を見据えてのものなのでしょう。

・ただこういうコンディションの良し悪しを見極めてのスタメン変更にミシャはこれまであまり積極的ではなく、それゆえか平日の試合を含む3連戦での取りこぼしが目立ちました。そうかと思えば入れ替える時は極端なまでに入れ替えて、当然のようにコンビネーション不足で惨敗を喫するのが常でしたし。

・しかも負けたら終わりのトーナメントで前の試合で大活躍を見せた興梠と李を外すなんてこれまでのミシャなら絶対に考えられない荒業。残念ながらスタメン起用したズラタンの出来は芳しくなく、縦パスが収まらないのはまだしもクロスのターゲット、あるいはフィニッシャーとしてもイマイチで、負けていたらこのスタメン起用がボロクソに叩かれていたでしょう。

・ただそこは勝てば官軍。続く決勝も中2日なので興梠と李を途中投入に留めたのが効いてくるかもしれません。

・さらに驚いたのは押しながら決め手を欠いたまま時間が経過しているのに、ミシャが延長戦突入まで交代カードを2枚残したこと。いつもなら早め早めにカードを切ってしまうミシャにしてはこれまた異例。

・延長戦があるCSで早めにカードを切り終えたのが仇になって、先に消耗した挙句G大阪のカウンターを喰らったのがよほど堪えたのかもしれません。また柏が準々決勝でPK戦までもつれ込んでいるので、延長戦に入れば柏が先に消耗するとの計算のもとに交代カードを温存したのかもしれません。いずれにしれも先に先にと仕掛けがちなミシャらしくない我慢の采配でした。

・もっとも交代カードを切った後の戦局は必ずしも好転しておらず、この我慢が正解だったかどうかは微妙。前2人を代えたものの、そこまでに至る組み立てがアバウトになっていましたし。それでも投入した李、そしてヘロヘロなのを承知であえて左WBに配転した梅崎が決勝点に絡んだのですからスポーツ紙的には「采配ズバリ!」になるのでしょう。

-----ズラタン-----
--武藤----梅崎--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:117分 李

39分 柏木→青木
91分 ズラタン→興梠
91分 宇賀神→李

・この浦和の攻撃はほぼ関根頼み。関根は対面の輪湖に対して縦に仕掛けて良し、中に斬りこんで良しとまさに獅子奮迅の働き。それだけに前半の関根→武藤は決めてほしかった。延長になるとさすがに動けなくなりましたが、それでも足を攣ることなく走り切ったのですから見事なもの。

・逆に宇賀神の出来が芳しくなく、これも浦和の攻めが手詰まりになった一因。準々決勝で早めに代えてもらい、関根より休んでいるはずですが、肝心なところでワロス。ミシャが延長戦で梅崎ではなく宇賀神を代えたのもやむを得ないでしょう。

・守備陣では槙野の出来が出色。クリスティアーノと競り合う場面が多く、苦戦のあまりについ手を使ってしまう場面も散見されましたが、柏がフィニッシュにいたる寸前で槙野が再三ブロック。後半終了間際に右サイドを破られた大ピンチなど、とにかく危ない場面は槙野が防ぎまくったので枠内シュートを撃たれて西川がヒヤッとする場面はほとんどなかったような気も。

-----工藤-----
武富-大谷--茨田--クリス
-----中谷-----
輪湖-エドゥ--鈴木--金
-----菅野-----

106分 茨田→栗澤
108分 武富→大津
119分 中谷→太田

・柏は中谷が最終ラインに下がって5-4-1で自陣にブロックを形成し、リトリート主体の守備。リーグ戦前回対戦時と全く同じで、輪湖が関根にボコボコにされてはいたものの浦和に決定的には崩されておらず、守備はだいぶマシになっていました。

・ただボールを奪ってからの攻撃に厚みがない。工藤やクリスティアーノが最前線でボールをキープしても後続が薄くて終始孤立気味。最初からクリスティアーノのFK頼みだったのかなぁ??? というか、既に退任が決まっている吉田監督の最後の試合がこんな柏らしくない試合内容で良いのかなぁ、他人事ながら。

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2015.12.27

【TV観戦記】15年天皇杯準々決勝:神戸 0-3 浦和

・リーグ戦最終戦で対戦したばかりとはいえ、浦和は4週間ぶり、神戸に至っては5週間ぶりの試合。しかも共に前回対戦時からメンバーが若干入れ替わったこともあってか立ち上がりは共に堅さが目立ち、かつ手探り状態。

・しかし10分過ぎぐらいからチームの出来の差が明確になって、終わって見れば前回対戦時同様神戸は守備が決壊して立て続けに失点。さらに神戸は愚かすぎる退場者まで出してしまったので反撃もままならず、シュートはわずか2本。浦和は文字通りの完勝で準決勝に駒を進めました。浦和の準決勝進出はなんと優勝した2006年シーズン以来。

・あえて浦和の反省点を挙げれば後半の試合運び。3点リードかつ数的有利なのになんでカウンターを浴びてあわやという場面を作られるのか??? またつまらないパスミスで阿部がイエローをもらう羽目になるのか??? カップ戦なので内容はどうであれ勝てばOKですが、リードした後の試合運びの拙さゆえに勝ち点を落としまくったのが広島との差になってしまったことを思えば、細かいこと、些細なことにも徹底的に拘ってもらいたいと思います。

・神戸はいつもの対浦和仕様の3-4-2-1で、守備は5-4-1のリトリート主体。立ち上がりは浦和の縦パスを完全に封じ、浦和の攻撃はサイドオンリー。それでも浦和は10分過ぎに関根が相馬を交わしてエリア内に侵入したのを皮切りに両サイドから攻撃の形を作り始め、次第に試合は浦和ペースに。

・先制点はサイドではなく中央突破。武藤、宇賀神、李、興梠でパスを回し、最後は李→興梠が最終ライン裏へ抜け出してゴール。ネルシーニョが嘆く通り、後ろ向きで縦パスを受ける興梠に神戸DF陣が強く当たれず、浦和の前三人が好きなようにパスを回して興梠が仕上げ。

・浦和の2点目に至っては神戸は中盤も最終ラインも全く機能しておらず。浦和の前三人どころか宇賀神や柏木にも全く付いてゆけずに守備が後手後手に回った挙句、どフリーの李がシュート。

・柏時代のネルシーニョは実に粘り強く、劣勢の試合でも選手を代えたりフォーメーションを変えたりしながら粘り強く反撃の機会を窺っていた印象がありました。しかし、どうも前回対戦といい、この試合といい、その粘りが全く感じられず、それどころか立て続けに失点してしまうのが不思議。

・前回対戦時では1トップの李を掴まえられない北本を早い時間帯に見切ってチョンウヨンをCB中央に入れて遅まきながら止血に成功しました。ところがこの試合ではそのチョンウヨンがコンディション不良で不在。これが神戸の守備決壊の主因でしょうし、ネルシーニョも手の打ちようがなかったのかもしれません。

・さらに悪いことに右CB三原が判りやすすぎるファウルを繰り返して32分に早々とイエロー2枚で退場。1枚もらった後、1回は扇谷主審に注意で済ませてもらったのにまた軽率なファウルでとうとう退場ってネルシーニョ激怒だろうなぁ、これ。三原はCBが本職ではないと思いますが、ちょっと酷すぎました。

・数的不利になった神戸は4-4-1で反撃を試みましたが、終始レアンドロが最前線で孤立気味でシュートどころか攻撃の形すら作れず。

・浦和は前半終了間際に右から左へボールを回してどフリーの宇賀神がコントロールショットで3点目。ピッチをワイドに使い、4バックの相手が空きがちになるスペースを利用しての浦和らしい得点でした。

・前半の浦和にはケチのつけようがなかった反面、後半はかなり消化不良気味。数的優位かつ3点リードともなると、いくらリードした後の試合運びに難がある浦和といえども安全圏とは思いましたが、試合内容が竜頭蛇尾だったのは紛れもない事実。

・神戸は頭から峻希&ブエノを投入して5-3-1に陣形を再変更。浦和は数的優位を活かしてパスを回しまくるなり、あるいは前がかりにならざるをえない相手にカウンターを狙いまくるなり、状況の変化に応じた試合運びが出来るといいのですが、相変わらず同じようなペース、同じようなスタイルで攻めてしまいます。そしてカウンターを喰らって渡邉に決定機を与えたり、峻希のクロス→森脇がどんぴしゃりのヘッドでバーを直撃したりとなんだかなぁな場面がちらほら。

・また攻めたなりにチャンスを量産できれば良いのですが、ラストパスなりクロスなりの精度が今一つでフィニッシュに至る場面が実に少ない。途中で出て来た梅崎やズラタンは張り切っている一方、スタメン組は意識が流しモードっぽくなってて、そういう思惑のズレが肝心なところでの合わない一因になっていた気も。

-----興梠-----
--武藤-----李--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:22分 興梠、25分 李、44分 宇賀神

62分 武藤→ズラタン(興梠がシャドーへ)
68分 那須→青木(阿部がCB中央へ)
68分 宇賀神→梅崎

・相変わらず那須はコンディションが万全ではないようで、今週の練習ではスタメンが濃厚でしたが、その永田が前日故障してしまう不運。やむなく那須をスタメン起用しましたが、前半はパス回しに危さが垣間見られました。後半半ばで那須を下げたのはコンディションの問題でしょう。

・武藤&宇賀神を早めに下げたのは準決勝が中2日で控えていることと、ズラタン&梅崎の試運転以上の意味を持たないかと。早々に3枚交代枠を使ったので、終盤阿部が峻希と交錯して傷んだ時はヒヤッとしましたが。

・李は相変わらず好調で1ゴール2アシスト&1退場者誘発。今年もいよいよ大詰めという段になって突如覚醒するのが実に摩訶不思議。

・関根は対面の相馬を文字通りチンチンに。NHKのアナは頻りにU22代表アピール云々を繰り返していましたが、この出来でもストレートで選ばれないほど他の選手がよほど凄いんでしょうなぁ(苦笑)。

-----レアンドロ----
--渡邉----石津--
相馬-森岡--田中-藤谷
-高橋祥-岩波--三原-
-----徳重-----

HT 藤谷→峻希
HT 石津→ブエノ

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2015.11.29

【観戦記】15年CS準決勝:浦和 1-3 G大阪 ~ 凄まじい喪失感が漂う敗戦だが、不運で片づけていては前へ進めない。

・負けたら終わりという一発勝負のためか、118分に藤春のゴールが決まるまでは緊張感漂う文句なしの好ゲーム。もっとも好ゲームと言い切ってしまえるのはおそらく勝ったG大阪サポと単なる第三者であり、敗れた浦和サイドは喪失感が凄まじすぎて試合内容を褒めたたえる余裕なんてない方がほとんどだと思います。

・今年の年間チャンピオンはどこから見ても広島であることは明々白々。浦和もACL出場は決まっており、CSに勝てば賞金は増え、ACLストレートインも確定するけれどもそれ以上のものがあるとは思えない。多くの人にそんな思いが去来するせいか、スタジアムの熱量は終始低いまま。スケジュールに無理がありすぎることも手伝って、観客数も4万ちょっととビッグマッチにしては低調。そういうのも微妙に選手達に伝染しちゃったかなぁ・・・

・勝って得られるものは少ないけれども、いざ負けたとなると年間勝ち点で9も下のチームに年間順位で抜かれてしまう、この一年はなんだったのかという喪失感は思いの外凄まじかった。よって、冷静にこの試合を振り返るのは難しいのだけれども、この敗戦は運で片づけられない、浦和が今後も繰り返してしまうであろう要素が見え隠れしていたのは間違いないと思います。

・120分を通じて浦和が仕掛け、G大阪がカウンターを狙うというお馴染みの構図。負けたら終わりなので浦和は必要以上にリスクをかけることなく、かといって万博での一戦のようにリスクコントロールとは名ばかりの腰が引けた闘いぶりでもなく、がっぷり四つのまま前半終了。今年のホームゲームとよく似た、終盤までスコアレスのままもつれそうな試合展開、試合内容でした。

・ゆえに、こういう試合はよりしょーもないミス、より致命的なミスをしたほうが負け。後半開始早々、那須→森脇の縦パスを大森にカットされてからのカウンターで失点してしまいましたが、あんな深い位置でボールを奪われてはひとたまりもありません。そして残念なことに最終ラインでのミスによる失点は浦和で再三見られる光景で、この敗戦を不運で片づけてはいけない主因はここにあると言ってもいいでしょう。

・先制点を奪われるとミシャが早々に選手を代えて反撃を試みるのもよくある光景。リーグ戦なら大きな問題はないのですが、残念ながらこの試合は延長戦がありました。

・選手交代は奏功したといえるかどうか微妙だったけれどもなんとかセットプレーからの流れで追いつき、そのまま勝ち越せれば良かったのですが、ATに2度あったビッグチャンスを決められず、早目に全弾撃ち尽くした浦和は延長戦に入ると余力なし。特に前半ほぼ唯一の攻め手だったと言って差し支えないほど酷使され、ATにも決定機を演出した関根が動けなくなった時点で浦和の勝ち目はPK戦しかなくなったと思います。

・G大阪が「よりしょーもないミス」を犯して敗れ去る目があったのが丹羽のバックパスが東口の頭上を越えてポストを叩いた場面。あれで試合が決まっていたらJリーグ史上に残るお笑い草で、それまでの好ゲームもへったくれもなく、世が世なら「珍プレー集」で繰り返し流されたことでしょう。

・そしてG大阪はポストで掴んだ運をしっかりと活かしきった。東口の素早いフィードからのカウンター。浦和は攻め込まれてカウンターを喰らったわけでもなんでもないはずですが、なすすべなく最前線までボールを運ばれてしまった時点でほぼアウト。そして120分間体力が持った藤春が長い距離を駆けあがって仕上げ。

・浦和の守備は前からのプレッシャーが嵌っている時間帯こそ悪くないものの、時間の経過と共にプレスがかからなくなってカウンターを喰らいがち。最近の試合では川崎戦が典型で、それゆえに先に点を取らないと苦しくなる。この試合は悪いことに先制点を取られてしまいましたから燃料を使い切るのも早く、藤春のゴールの前にもカウンターで決定機を作られてしまいました。

・先制点を取られた後も浦和はそれなりに決定機を作っており、ミシャらしいサッカーを存分に披露。そのスタイルを堅持しつつ後半ATに武藤のヘッドが決まって浦和逆転勝ちという目はあったので「浦和敗戦は必然だった」とまで言い切るのはいくらなんでも結果論すぎるでしょう。しかし、失点場面が今年良く見た光景なのも確かで、浦和の敗戦は決して運がなかったわけではなく、起こりうる有力シナリオの一つが現実化したに過ぎないと思います。

Dsc02927

-----李------
--武藤----梅崎--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:72分 ズラタン

63分 梅崎→ズラタン(李がシャドーへ)
63分 那須→青木(阿部がCB中央へ)
75分 宇賀神→平川

・興梠は首の故障が癒えずにベンチ外。昨年に続いて大事な試合に興梠が故障するあたりは不運なのかもしれません。しかし、代わって出場した李の出来は悪くなく、しかもこの日の浦和の攻撃はほぼサイドからに限られており、クロスのターゲットとしてはズラタンなり李のほうが使いやすいので、興梠の欠場は試合結果に大きな影響はなかったと思います。

・試合結果に影響を与えたとすれば那須が故障明けだったこと。ビハインドになって早い時間帯に交代を命ぜられたのはコンディションが万全でなかったゆえでしょうし、さらにいえば失点を惹起した不用意な縦パスも試合勘がないゆえだったのかもしれません。那須を無理使いせざるを得ないCBのバックアップ要員不足は今シーズン終始悩まされたもの。

・宇賀神アウトも同様。橋本がとうとう最後までフィットせず、大ベテランの平川が90分持たないので消耗が激しいWBの人材難に悩まされたツケが最後の最後で噴出。おまけに梅崎をシャドーでスタメンで使った挙句、早々とベンチに下げてしまいましたから勝ちきりたい時のサイドの駒不足はどうにもなりませんでした。

・投入された側では点を取りたい時の青木の力不足が顕著。この試合では前に出て、あるいは縦パスで勝負に出るどころか致命傷になりかねないボールロストも見受けられました。啓太を失ったボランチのバックアップ不足もこれまた最後までどうにもならず。

・要は前三人の代えはなんとかなるが、WBより後ろはどうにもならないという今年の浦和の問題がものの見事にこの試合に凝縮されたわけで、根本的には選手編成のミス。これこそ不運で片づけてはいけないものだと思います。

Dsc02924

----パトリック-----
大森--宇佐美---阿部
---遠藤--今野---
藤春-丹羽--西野--金
-----東口-----

得点:47分 今野、118分 藤春、120+1分 パトリック

72分 宇佐美→倉田
81分 阿部→米倉
91分 大森→井手口

・G大阪はカウンター狙いを貫徹して見事浦和を粉砕。4-4-2でリトリート主体ながらも、要所要所で浦和の最終ラインにFW&SHで圧力をかけ、そのうちの一つが大森のボール奪取からの先制点に結実。浦和も西川を使ってG大阪の最終ラインへのプレスを楽々交わし、ビルドアップに困っている風ではなかったのですが、前三人への縦パスを封じ、サイド攻撃一辺倒に追い込んだだけでもG大阪の前プレは意味があったのかも。ただそのあおりで宇佐美は守備でへろへろになって何もしないままお役御免。

・とはいえ、前半右サイド偏重だった浦和が後半両サイドを広く使い出してからはG大阪も浦和のサイド攻撃を防ぎきれず、槙野→梅崎、森脇→柏木、関根→ズラタン、そして最後に森脇→武藤と決定機を作られまくったのですが、そこで浦和に立ちはだかったのが東口。MOMは文句なしに東口。いやはや恐れ入りました。

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2015.11.23

【観戦記】15年2nd第17節:浦和 5-2 神戸 ~ 大幅駒落ちで大勝を果たすも、年間勝ち点1位には届かず

・2007年以来全くと言っていいほど良い思い出がない最終節。序盤で早々と3点を奪いながらも途中自ら試合をややこしくしてしまう一幕がありましたが、終わって見れば苦手神戸に久しぶりに大勝。同日広島も勝ったので惜しくも年間勝ち点1位には届きませんでしたが、とりあえず勝って終わったのでどよーんとした重苦しい雰囲気のままに啓太を送り出す羽目にはならず、それどころか啓太の万感胸に迫るスピーチの数々で思い出深い日になりました。

・小破で天皇杯を欠場した那須や森脇、前日練習で首を痛めた興梠はなんとベンチ外。代表遠征明けのズラタンはベンチスタートと、コンディションが万全でない選手を無理使いしないというおよそミシャらしくないスタメン構成で臨んだ一戦。なにかと実績のある選手を無理使いするのがミシャの通癖ですが、さすがにこの試合の勝ち負けよりも次のCSの勝ち負けがはるかに重要であることは判っていたみたいで。

・そして李・高木・永田・加賀と控え組がゾロゾロスタメンに名を連ねましたが、これまた意外にも悪くない働きぶり。特に李はほぼ満点といって差し支えない素晴らしい出来。高木と加賀の出来も悪くはなく、唯一永田が前半の活躍をすべて帳消しにしてなお余りあるくらいの大チョンボをやらかして来年の去就を心配せざるを得ない結果に。

・神戸の出来は実に酷いもの。天皇杯では横浜Mに勝ったのが不思議としか言いようがないくらい前半ズタボロにやられまくりましたが、その酷さは一過性のものではなかったようで、レギュラーをごっそり欠いた浦和に立ち上がりあっという間に3失点。神戸も故障で主力を欠きまくっているので年末天皇杯での対戦時には全然別のチームになっているでしょうが、この大勝で神戸に、そしてネルシーニョ監督に浦和戦のやりにくさを植え付けられたのは慶事かも。

Dsc02898

・ネルシーニョはこれまでの定石通り3-4-2-1の同一フォーメーションで浦和に対峙。当然ながらいたるところで1対1が生じるわけですが、神戸はその勝負でお話にならない選手が続出。安田は鳥栖時代にユンジョンファンにこってり絞られてスリムになったのが嘘のようにまたブクブクに太って関根にズコズコにやられ、北本は1トップが得意とは言い難い李にいいようにやられて懲罰的交代を命ぜられる始末。ユースの藤谷はそもそも浦和レベルの相手にスタメンで出すのが酷なレベルだし。

・神戸は5-4-1の布陣を敷いて守ってはいましたが、ボールを奪ったところで浦和の前から前からのプレッシャーを交わせずにいとも簡単にボールを失うので守備網が安定するわけがなく、浦和のカウンターを浴びて最終ライン裏へ飛び出されたり、あるいはスカスカのバイタルエリアを使われたりと散々。

・浦和の1点目は高橋からボールを奪った阿部→関根が右サイドを突破したところから。クロスに反応した武藤に付いているのがよりによって藤谷でクロスをクリアできずにその後ろにいた武藤に流し込まれる大失態。。

・2点目は神戸FKからのカウンターで高木→李。ここはそもそも神戸の切り替えが遅い上に、関根→高木への縦パスに対応できなかった安田の凡ミス、そしてはるか後方から全速力でゴール前へと走る李を放置する二重三重の大惨事が重なったもの。

・3点目は永田→宇賀神へのロングフィードから。左サイドで李→槙野とパスで繋いで柏木が仕上げって、もうカラーコーン相手に練習しているような得点。

・ネルシーニョはたまらず15分に早々と北本を下げて前田を投入してチョンウヨンをCBに下げる布陣変更。序盤にして3点もリードした浦和はいったん落ち着いて相手の出方を見極めれば良いのに、あまりにも神戸の出来が酷いせいか同じようなリズムで攻め続けてしまった挙句神戸の逆襲を許すことになったのがこの試合の反省点。

・関根の裏を安田に突かれてからの渡邉のシュートこそ西川がかろうじてセーブしましたが、その直後に石津に単騎ドリブルでスルスルとバイタルエリアまで運ばれてしまって失点。本来槙野が付くべき選手ですが、代表疲れなのか、いやその前から槙野の出来は良くないんだよなぁ・・・それ以前に武藤・柏木・永田とあっさり交わされ、前目でボールが奪えない時の浦和の守備の脆さが浮き彫りになった場面でもあり。もっともこの日神戸で一人気を吐いていた石津を褒めるべきかもしれませんが。

Dsc02909

・後半になると前がかりになった神戸に押し込まれる時間帯が長く続きました。深い位置でボールを奪い返してもパスミス、フィードミスでボールを簡単に奪い返され、なんとか攻撃に転じてもシュートで終われずにまた攻められるの繰り返し。なんで2点リードしているチームがそんなに慌てるのか、実に不可解。

・そして後半パスミスを繰り返していた永田がとうとう「毎試合1回はやらかさずにいられない何か」、いわゆる自爆ボタンをついにぽちっとな。森岡に絡まれながらも西川を使って楽々交わせそうなところ、何をとち狂ったのか、何をぼんやりしていたのか、実に摩訶不思議な格好でボールを失って失点。

・ミシャはとかくボールを失いがちな高木に代えて、ボールが持てるズラタンを満を持して投入。永田のやらかしの後に武藤→青木で逃げ切りを図りましたが、悪いことは続くものでさらに加賀が故障。この時点で3-0をひっくり返される(しかもホームで!)悪夢が脳裏にチラチラし出したのが正直なところ。

・ただ浦和がフラフラしているにも関わらず、神戸がそれほど決定機を掴めなかったのも事実(永田の自爆以外は後半立ち上がりに石津のシュートが西川にセーブされたくらい?)。結果的にはズラタン投入が終盤効いて最前線でボールキープ。そこにシャドーに下がった李が絡んでカウンターを連発し、青木&梅崎のゴールで神戸を突き放して、終わって見れば実力差通りのスコアに。

・3点リードしてからの試合運び、そしてどうにもならない守備の不安定感と多少ケチはつきましたが、小破レギュラー陣を温存しながら苦手神戸を下せたのは何よりでした。

Dsc02896

-----李------
--武藤----高木--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--永田--加賀-
-----西川-----

得点:2分 武藤、9分 李、13分 柏木、77分 青木、84分 梅崎

59分 高木→ズラタン(李がシャドーへ下がる)
71分 武藤→青木(柏木がシャドーへ)
75分 加賀→梅崎(阿部が右CBへ、柏木がボランチへ下がる)

・繰り返しになりますが、この日の李はほぼ満点の出来。半身でボールを受けて裏抜けを狙いながらボールを叩きながら苦手の1トップをそれなりにこなし、シャドーに下がっては変に我を出すことなく好位置にいる味方を使って2アシスト。後ろからガツンと当たられると簡単にボールを失いがちな上に、長くキープはできないので1トップとしてズラタンを超えるほどではないと思いますが。

・加賀は早々の大量リードに助けられて攻撃への関与をさほど要求されなかったこともあって無難な出来。ただ残念ながら90分持たず。またクロス以前にトラップがイマイチでフィードを受けても一発で前を向けないようで、控えメンバーとして岡本を抜けないのも判るような。

・加賀が故障してもCBの控えがおらず、突然出番が回ってきた梅崎。最初はシャドー、そして関根が足を攣って動けなくなってから右WBに回るというスクランブルにも程がある起用でしたが、最後の最後でご褒美ともいえるゴール。今シーズン終盤になってズラタンが活躍しだして梅崎はベンチスタートが多くなり、しかも調子も下降気味でしたが、IH&SHと潰しが効く梅崎の復調はCSに向けて好材料。

・代表組では西川が良くありませんでした。最終ライン裏へ抜け出したボールに飛び出してはみたもののクリアできずに渡邉を倒してイエローをもらい(一発レッドでも不思議はなかったかと)、またフィードが直接相手に渡ってしまうこともありました。もちろん1点ものを防いだ好セーブもありましたが、代表レギュラーになって疲労が溜まり勝ちの西川を「出れる試合は全部使う」というのもさすがにきつくなったみたいで、来年は大谷の奮起が望まれます。

・逆に柏木は代表での活躍で自信をつけて帰ってきたみたいで、神戸の中盤のあんまりな出来にも助けられて終始いきいき。もともとメンタルの浮き沈みが激しい選手なので、自信をつけたことによるプラスが遠征疲れのマイナスを大きく上回ったのでしょう。

Dsc02885

-----渡邉-----
---森岡--石津---
安田-チョンウヨン-田中-藤谷
-高橋祥-北本--岩波-
-----徳重-----

得点:26分 石津、65分 森岡

15分 北本→前田(チョンウヨンがCB中央へ下がる)
59分 藤谷→奥井
63分 安田→相馬

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2015.11.21

【展望】15年2nd第17節神戸戦

【前回対戦】

・浦和が運動量で勝っていた前半のうちに先制。後半運動量が落ちてから神戸に押し込まれる時間が長くなり、さらに75分に宇賀神が退場してからは防戦一方になってしまいましたが、なんとか1失点に抑えてなんとか勝ち点1を獲得し、1試合を残して1stステージ優勝。

・但し試合内容はなんとも微妙。優勢な時間帯に追加点が取れていれば勝ちきれたでしょうが、逆に神戸が前半3度あった決定機を一つでも決めていれば結果は全然違うものになっていたかもしれません。

【神戸の現状】

・1st13位、2nd11位、年間12位と全くいいところなく下位に低迷。潤沢な資金を背景に戦力はそれなりに充実していたクラブが実績文句なしのネルシーニョ監督を招聘して一気にブレイクすると開幕時には予想する向きも少なくなかっただけに、この低迷は意外でした。

・ただ神戸低迷の主因は明確。とにかく怪我人が多くてフルメンバーで戦えた試合なんてほとんどなく、名将ネルシーニョをもってしてもどうにもならなかった模様。

・おまけに夏に柏からレアンドロをぶっこ抜いて2ndステージは大暴れすると思いきや、それまで主力だったマルキーニョスが監督に反旗を翻す始末。ネルシーニョがそれを許すはずもなくマルキーニョスは完全に干されてしまいましたが、こういうボタンの掛け違いも成績低迷と無縁ではないでしょう。

【戦力】

・主力ではレアンドロ、小川、峻希、三原、増川、山本が故障欠場中。ペドロジュニオールは長期離脱から戻ってきましたがコンディションはまだまだなのか、直近の天皇杯では良いところなし。怪我人が前目に集中していて、渡邉・石津・森岡の3人でなんとかせざるを得ない状況に追い込まれています。

・さらにネルシーニョはユース卒3年目の前田、高卒新人の増山、さらにはユース在籍中の藤谷までもスタメン起用。苦しい台所事情ゆえやむを得ずなのか、タイトルにはほど遠いが降格の可能性も低いという気楽さゆえ、来年を見据えての起用なのかは判りませんが。

【試合予想】

・成績を見れば強いとは言い難いチームなのになぜか浦和戦だけは豹変するのが神戸。降格寸前に追い込まれながら最終節埼スタで浦和に勝ち、かろうじて残留を果たした試合が強く印象に残っています。

・ネルシーニョは相変わらず3バック・4バックを併用し、相手の出方に応じて使い分けている模様。前回対戦時には浦和と同じ3-4-2-1で対峙し、試合内容も悪くはなかっただけに今回も同じ出方でくると思われます。

・前線のタレント不足が響いてか、今の神戸は従前のようなハイプレス&カウンターという色彩は随分薄れて、ポゼッションを高め人数をかけてネチネチと攻める感じ。浦和は川崎戦同様前からのプレスが嵌っている間は何の問題もないでしょうが、守備が後手に回りだすとボールキープが上手い森岡に大仕事をやられかねません。

・守備はメンバーが固定しない、特にチョンウヨンの相方が一定しないのが響いてか中盤が非常に弱い印象。そのためか上位チーム相手には複数失点が目立ちます。前節は終始前がかりの松本に何度も決定機を許し、韓国代表招集でチョンウヨンを欠いた天皇杯4回戦では前半横浜Mのハイプレスを受けてボコボコにされ、無失点で切り抜けたのが不思議なくらい。

・浦和は西川・槙野・柏木・ズラタンが代表帰り。中でもズラタンは長距離移動込みでコンディションは万全に程遠いでしょうからスタメン出場は難しいかもしれません。また那須と森脇が小破して天皇杯にはベンチ入りすらしませんでしたが、その回復具合も気がかり。

・何事もなければ、コンディションの良し悪しはともかく久しぶりにフルメンバーで試合に臨めます。年間1位を確保するには最終節で広島が負けて浦和が勝つしかない厳しい状況ですが、コンディションは万全だが実績に乏しい選手より、コンディションに不安はあるが実績十分な選手をただでさえミシャは重用しがちで、チャンピオンシップに焦点を合わせて最終節は故障明けの選手に無理をさせないなんてことはやらないだろうなぁ・・・

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<前節:神戸 2-1 松本>

---渡邉--石津---
-----森岡-----
安田-チョンウヨン-田中-藤谷
-高橋祥-北本--岩波-
-----徳重-----

得点:85分 森岡 90+3分 ペドロ

54分 藤谷→ペドロ(安田が左SBに下がって4バックに変更)
71分 チョンウヨン→前田

<前回:神戸 1-1 浦和>

----マルキーニョス-----
--小川----ペドロ--
安田-チョンウヨン-森岡-峻希
-高橋祥-増川--ブエノ-
-----山本-----

得点:84分 渡邉
 
60分 ペドロ→渡邉
60分 安田→相馬
74分 小川→石津

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2015.11.12

【TV観戦記】15年天皇杯4回戦:町田 1-7 浦和 ~ NHK及び全国の他サポの何がしかの期待を裏切ってごめんねー

・相手は2つもカテゴリーが下、NHKはなぜかこの試合をBS生中継に選択、ミシャはよせばいいのにまたしてもカップ戦で大幅な入れ替えを断行、おまけに主審は相性が極めて悪い飯田と「やらかし」の要素はてんこ盛り。しかしNHK及び全国の他サポの期待(苦笑)も虚しく、浦和は珍しく天皇杯でカテゴリー下位相手に快勝。ミシャの「天皇杯やらかし伝説」もなんとか大団

・大勝の要因は明白で、町田が浦和のサイド攻撃にあまりにも無為無策なまま終始4-4-2の布陣で真っ向勝負を挑んでくれたから。また浦和同様、町田も相当メンバーを落として来たようで、町田もそれなりにコンビネーションに難があったのかもしれません。

・J1だと浦和の最終ラインなりボランチなりに前から圧力をかけてボールの出所を潰したり、守備ブロックを素早くスライドさせてサイド攻撃を潰したり、あるいはサイドをある程度捨てて中央で跳ね返しまくったりと4-4-2の布陣のままで浦和の攻撃に対峙するチームはゴロゴロしています。

・しかし町田は立ち上がりこそ最終ラインを極力高く押し上げての前からのプレッシャーが効いて浦和の攻撃を封じていましたが、それも15分と持たなかったかと。浦和は柏木不在が響いて終始最終ラインからの細かいビルドアップに難儀していましたが、その反面高精度のロングフィードを繰り出せる永田がいるのが効いて両WBを盛んに縦に走らせて町田の高い最終ライン裏を狙うことで徐々に試合の主導権を奪回。

・セットプレーで先制した後は、町田には申し訳ないが浦和のサイド攻撃の練習みたいな感じに。町田守備陣は関根のドリブル突進を全く止められず、興梠投入後は中央にも基点を作られ、関根に対応すべくそのサイドに人数をかければ逆サイドに大きく展開されて平川なり加賀なりがどフリー。大ベテランの平川は何度も縦に走らされて最後はヘロヘロになってしまいましたが、何度も何度も同じようなパターンでビッグチャンスができてしまうのだから致し方ありません。

・点が入る時は何をやっても入るもの。前半こそGKの好守に阻まれて先制点を奪うのに時間がかかりましたが、後半はセットプレーのこぼれ玉を阿部や関根が距離のあるところからぶちこんでゴール! 町田の寄せが甘いといってしまえばそれまでですが、普段はああいうのが枠にすら飛ばないからなぁ。

・大差がついたので終盤には満を持して長期離脱明けの石原を試運転。石原に点を取らせようという親心(?)が周囲の選手に見え隠れする中で試合終了。7点も入ったのに複数得点者が関根だけというのはいかにもミシャスタイル。

・町田の無為無策も手伝って攻撃はほぼ満点といって差し支えない出来でしたが、守備はややお粗末。唯一の失点はここしかないところに撃ったMF平を褒めるべきだだろうと思います(青木はちゃんと寄せてたし)が、それ以外にも前後半で決定的に崩されて1度ずつヒヤリする場面が。どうも関根の裏というか、橋本と永田の間がやられがち。永田はロングフィードで見せ場を作りまくった反面、肝心の守備が軽すぎたような。

-----李------
--高木----梅崎--
関根-阿部--青木-平川
-橋本--永田--加賀-
-----大谷-----

得点:30分 橋本、32分 李、45+2分 関根、65分 阿部、69分 高木、75分 興梠、90+2分 関根

61分 梅崎→興梠
70分 高木→武藤
77分 李→石原

・代表招集で西川・槙野・柏木・ズラタン、怪我で森脇・那須を欠く中で、ミシャは加賀を右CB、橋本を左CBに置く布陣を試行。宇賀神、武藤、興梠もベンチスタートでレギュラー級のスタメンはなんと阿部、関根と梅崎だけ。そもそもレギュラーが全員いない後ろは仕方ないけど、次戦まで間隔があるから前までごっそり代える必要なんて全くないはずですが・・・ まぁ今回はボロが出ずに済みましたが。

・ヘッドで先制&直後に左サイドからのクロスで李のゴールをアシストした橋本が試合終了後にヒーローインタビュー。今季ほとんど出番がなく、かつての恩師ネルシーニョからラブコールが来ていると報じられるのもむべなるかなとは思いますが、あのクロス精度を見ると「ミシャに合いませんでした。お疲れ様でした。」とばかり簡単に切り捨ててしまうのはいかにも惜しい。ミシャスタイルの下ではWBよりCB向きで、槙野不在時の選択肢になって然るべきだと思いますが。

・むしろしんどいのは加賀のほう。一応アシストを記録しましたがどうもトラップ技術なりクロス精度なりに難があるようで、川崎戦で活躍した岡本を超えるのは至難の業ではないかと。

・攻撃陣で唯一不振だったのが梅崎。川崎戦でも途中投入で戦局を好転させられずじまいでしたが、梅崎はいったん不調に陥ると長いからなぁ・・・

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2015.11.08

【観戦記】15年2nd第16節:浦和 1-1 川崎 ~ 勝てた試合でもあり、負けなくてよかった試合でもあり。

・前半は浦和が川崎を圧倒。後半は一転して川崎の攻勢を許し、まさに竜頭蛇尾と言って差し支えない試合内容。試合終了後のスタジアムにはブーイングもなければ拍手もなく、ただただなんともいえないどんよりとした空気が漂っていました。

・慎重を通り越して消極的な試合の入りで惨敗したG大阪戦が相当こたえたのか、強打の川崎相手に前回対戦時のカウンター狙いから一転して果敢に撃ち合いの道を選んだミシャ。試合内容は前回対戦時よりも格段に良かったと思いますが、奇しくもスコアは前回対戦時と全く同じ。

・圧倒的に優勢だった前半のうちにもう1点取っていれば浦和が勝てた試合だったような気がしてなりません。しかし、実際は追加点を取るどころか森谷のゴラッソで同点に追いつかれ、終盤は川崎に最終ラインの裏を取られまくって西川の好守&川崎のシュートミスに助けられてなんとかドローで凌ぐという形に。

・同日広島がG大阪を下したので浦和が年間1位を掴む可能性は最終節で浦和が神戸に勝ち、広島が湘南に負けるというパターンだけに絞られてしまいました。文字通り首の皮一枚の可能性を残すだけになってしまいましたが、大久保を欠き、途中で小林をも故障で失った川崎相手に勝てない、いやそれどころか豊田がいない鳥栖と引き分け、パトリック&倉田がいないG大阪に負けるようでは広島の後塵を拝するのもやむを得ないでしょう。

・前半は見応え十分。川崎は5-2-3みたいな格好で随分と高い位置にコンパクトな守備ブロックを敷いて見た目こそ整備されていますが、お世辞にも機能しているとはいえず、当然ながら高い位置でボールを奪ってカウンターに移る機会も僅少。概して玉際で浦和が優勢で、攻守の切り替えの早さでも浦和が川崎を凌駕していたためでしょう。

・いかにも脆弱な川崎の守備陣に対して浦和は序盤から前に人数を割いて前三人に縦パス入れまくり。ズラタンと2シャドー、特に興梠との連携は劇的に改善し、早い時間帯にその3人の連携で武藤に決定機(シュートはGKがセーブ)。

・柏木がかなり前目にポジションを取り、槙野も再三攻撃参加。それどころか珍しく那須が前方に出る場面もあって、攻守のバランスとしてはどうかと思える局面もありましたが大過はなし。

・中央に縦パスを入れて相手を中へ寄せてからサイドを使う攻撃も頻出。ただクロスが惜しくもズタランなり武藤なりに合わず、そのためか前半はチャンスを作っている割にはシュートで終われない印象が強く残りました。またシュートで終わっても著しく精度を欠いて枠に飛ばず。柏木→武藤→宇賀神がほぼフリーでシュートを放つ絶好機も大きく枠の外。

・浦和の先制点は意外な形から。西川ゴールキック→ズラタン頭で競り勝ち→落としたところを興梠が拾ってループシュートという誠にあっけないゴールで、こぼれ玉に対するCB谷口の反応の鈍さに半ば助けられたようなもの。綺麗に崩したゴールでなくても1点は1点ですが、この日の得点がその1点に留まってしまったが勝ちきれない主因に。

・前半は浦和が鋭い出足で高い位置で川崎の攻撃の芽を摘みまくり。従って前半のピンチらしいピンチは車屋に最終ライン裏へ飛び出された場面だけ(シュートは角度がなくて枠外)で終わると思いきや、前半終了間際にバイタルエリアで森谷の反転シュートを浴びて同点に追いつかれてしまいました。あっさりと剥がされた槙野もどうかと思いますが、それ以上に森谷が上手かったかと。

・後半も立ち上がりに絶好機が2回。関根→ズラタンは惜しくも枠外。さらに川崎CKからのカウンターでは武藤が決められず。そしてこの決定機逸を最後に試合はほぼ一方的な川崎ペースになってしまいました。

・ミシャは岡本→青木、関根→梅崎と早めに動いたがさしたる効果なし。前半カードをもらっただけでなく、後半はドリブルの切れを失ってボールロストが目立ってきた関根の交代はやむを得ないかと思いました(ミシャが記者会見で触れたように、関根は膝を小破していることを考慮したのかもしれません)が、岡本→青木の趣旨は現地では全く判らず。岡本が90分持たないので予定の交代だったとすれば甚だ残念。

・青木投入でいったん阿部が右CBに回りましたが、今度は運悪く那須が小破。途中から那須が右CBに回りましたが、最終ラインの選手がコロコロ変わると碌なことはありません。

・もっとも根源的な問題は最終ライン以前。前半飛ばし過ぎたためか、終盤は目に見えてガス欠が酷くなって高い位置で川崎の攻撃を潰せなくなったところで最終ラインの面子がどうあろうと炎上は必定。いとも簡単にスルスルと川崎のドリブル&パス回しを許した挙句、浦和最終ライン裏への飛び出される大ピンチが2度、3度。いずれも西川の好守と田坂のシュートミスで事なきを得ましたが、川崎の決定機で大久保や小林(後半負傷退場)がいたら間違いなくやられていたような気がしてなりません。

・ミシャは最後にズラタン→高木を繰り出したが、チャンスらしいチャンスは梅崎のシュートがバーをかすめただけ。故障等やむを得ない事情があったのかもしれませんが、選手を代えれば代えるほど戦局が悪くなるというミシャの自爆ボタン連打劇をまたしても披露して試合終了。

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-----ズラタン-----
--武藤----興梠--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--岡本-
-----西川-----

得点:28分 興梠

64分 関根→梅崎
64分 岡本→青木
75分 ズラタン→高木

・出場停止の森脇の代わりは結局岡本に。前半はそもそも最終ラインが脅かされる場面がほとんどなかったこともあって岡本は善戦。それだけに岡本の交代は故障絡みでなければ不可解としか言いようがありません。天皇杯で場数を踏めるといいのですが。

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---船山--小林---
-----中村-----
中野-大島-森谷-エウシーニョ
-車屋--谷口--武岡-
-----新井-----

得点:44分 森谷

HT 船山→田坂
65分 小林→小宮山(負傷による交代。車屋がWB、中野がFWへ上がる)

・中村のポジションが実に珍妙。トップ下のはずの中村が前半はやたら前にいて事実上CFと化していたのが謎でした。2トップが守備に追われて中村だけが前に取り残された結果なのかもしれませんが。小林が負傷退場した辺りから中村の位置が下がって俄然浦和の脅威に。

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2015.11.06

【展望】15年2nd第16節川崎戦

【前回対戦】

・対浦和仕様の3バックで待ち構える川﨑に対して正面攻撃を仕掛け続ける愚をミシャなりに悟ったのか、自陣に引いてのカウンター狙いに戦術転換したものの、その甲斐もなく前半で失点してプランは瓦解。攻撃はサイド一辺倒かつ決定機らしい決定機はほとんど掴めないまま試合を終えようとしていたところ、最後の最後でセットプレーでズラタンヘッドが炸裂して何とかドロー。

【川崎の現状】

・2ndステージは勝ち点23の8位。年間では勝ち点53の6位で、既にステージ優勝や年間3位以内の可能性は消滅。上位をキープしてはいますが年間を通じて優勝争いに加わっていた気配すらなし。2012年からチームを率いているものの未だ無冠という点はミシャと似ていますが、そのパフォーマンスはミシャよりかなり劣ります。

・川崎の勝ち点が伸びない原因は明々白々で、総失点が47と上位チームではダントツに多いこと。総得点60は広島、浦和に次ぐリーグ3位ですが、ザル守備でもリーグ制覇できたのは2005年のG大阪しかいないという歴史的事実が全てを物語っています。

・後述のレナト移籍も成績低迷の一因には違いありませんが、主因かとなるといささか疑問。

・また好不調の波が大きいのか、今年はリーグ戦3連敗を2度記録。そして目下広島・横浜Mに連敗中。

【戦力】

・もう遠い昔の話になってしまったような気もしますが、主力中の主力だったレナトが2nd第1節を最後に突如広州富力へ移籍。川崎は予め高額の移籍金を設定していたものの、広州富力がポンとその金額を払ったので引き留めようがなかったらしく、他人事とは思えない空恐ろしくなる事件でした。

・代わりに急遽ECヴィトーリア(ブラジル)からレンタルでMFアルトゥール マイアを獲得したものの、どうもハズレだったようでスタメンどころか途中出場の機会も限定的。田坂が独ボーフムから3年ぶりに完全移籍で戻って来て一応レナトの穴を埋めていますが得点は3点止まりで1st8得点だったレナトに遠く及ばす。。

・戦術的に合わない選手は徹底的に合わないというのは風間治下の川崎の特徴(この辺はミシャと似ています)で、今年獲得したばかりのCB角田が1stステージ終盤にベンチからも外されたのを契機として清水へレンタル移籍。代わって3バックの一角に小宮山が入っています。って小宮山ってWB/SBのイメージしかないんですが・・・

・サプライズは筑波大卒新人中野の急成長。同じく筑波大同期の車屋が故障したのを機に左WBのポジションを奪取。切れ味鋭いドリブルが武器で、G大阪戦ではお疲れの米倉をボコボコにしていました。

・GK西部の故障を機に今季は長らく新井がスタメン出場していましたが、前々節から西部が正GKに復帰。

【試合予想】

・浦和は森脇、川崎は大久保が出場停止。

・おまけに浦和は那須も右足の張りで別メニュー調整、永田も左ふくらはぎの軽い肉離れで離脱との報もあり、DF陣がズタボロ状態でただでさえ苦手な川崎を迎え撃つ格好に。

・10/31に行われた甲府との練習試合では阿部が中央、そして懸案の右CBにななんと宇賀神が転用されましたが、結果はとにかく得点力に乏しい甲府に4点も取られて敗戦。途中から岡本や加賀も出場したようですが・・・

・CBはそもそも物理的に使える駒が少ないので、一人でもレギュラーが欠けるとやりくりが大変。おまけに久しぶりに巡ってきたチャンスをサブメンバーが生かせないどころか思い切り穴を開けてしまった試合が今年は目につきました(A柏戦とか、H甲府戦とか・・・)。

・もっともFC東京戦の森脇の出来を見ると出場停止で却ってよかったのではないかという気もほんのちょっとだけするのですが、低調な森脇に代わりうるメンバーが見当たらないとは情けない限り。

・ミシャは川崎にやられまくった過去をミシャなりに反省してか前回対戦では「自陣に引いてのカウンター狙い」に転じましたが、なんとかドローに持ち込んだとはいっても試合内容は芳しくありませんでした。今回はただでさえ守備に不安を抱え、特に右サイドの守備はどうにもならないと目される以上、撃ち合いに活路を見出す他ないような気がします。

・前節横浜Mはスペースを消して守り倒して(特に憲剛や大島から出るDFライン裏への縦パスを徹底して遮断)川崎相手にウノゼロの勝利を掴んでいますが、こういう芸当は浦和では無理。

・どちらの監督も組織的な守備構築が不得手というかほとんど関心がなく、守備は「各自奮励努力せよ!」一辺倒で、撃ち合ってこそナンボ。普段だと撃ち合いなら川崎に分があるところ、幸いにも今回は大久保不在。

・川崎は3バックと4バックを併用していますが、相手の出方に応じて使い分けるわけではなく、ここ数試合は一貫して3-4-3を採用。1トップ2シャドーではなく、両WGが高い位置を取る純然たる3トップ。CBもガンガン攻撃参加して終始前のめり。このバランスの悪さが往々にして命取りに。

-------------------------------------
<前節:川崎 0-1 横浜M>

----大久保-----
--田坂----小林--
中野-大島-中村-エウシーニョ
-小宮山-谷口--武岡-
-----西部-----

63分 中野→車屋
77分 小宮山→森谷
85分 田坂→登里

<前回:川崎 1-1 浦和>

--レナト--大久保--
-----森谷-----
車屋-中村-大島-エウシーニョ
-谷口--角田--武岡-
-----西部-----

得点:35分 森谷

86分 森谷→山本

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2015.10.25

【TV観戦記】15年2nd第15節:FC東京 3-4 浦和 ~ 今日は勝ったな、風呂でも入るか・・・あれれ???(一応勝ったけど)

・FC東京(以下「瓦斯」)御自慢の堅守とやらは影も形もなく、序盤から浦和にやられ放題。槙野が4点目を奪った時点で今日は楽勝大勝、広島との得失点差を一気に詰めるボーナスステージ突入と思ったのですが、ミシャがなぜかズラタンを下げて李を入れた途端に戦局が暗転。

・浦和は前がかりになった瓦斯の攻勢を落ち着いてボールを繋いで交わすことができず、それまで全くいいところがなかった太田の躍動を許して1点差に詰め寄られるテイタラク。ATにはPKを取られてもおかしくない一幕もありました。同点に追いつかれようものならこの週末は巷でミシャ解任の嵐が吹き荒れてCSへの悪影響は免れなかったと思います。

・とはいえ、なんとかかんとか逃げ切りに成功して勝ち点3をゲット。リーグ戦も大詰めで勝ち点3が取れれば内容なんてどうでも良く、泥臭かろうが不格好だろうか、あるいは多少胡散臭かろうが勝ち点を取ったもの勝ち。

・利害関係のない全くの第3者にはエキサイティングな試合だったかもしれませんが、当事者としてはTVで見ているだけでへろへろに。現地ならさぞかし生きた心地がしなかったことでしょう。

・また興行的には面白いものの共に守備の拙さが目立ち、昨年の4-4の撃ち合いに続いて今年もJリーグのレベルってどうなのよ??? 共に日本代表のCBが出場していてこれなのか???と思わざるを得ない試合になってしまいました。

・フィッカデンティ監督は前回やり慣れない手を打って自爆したのを反省してか、今回は普段のフォーメーション(4-3-1-2)で浦和に臨んできましたが、どういうわけかこれが全く機能せず。というか、フォーメーション云々以前に基本方針がはっきりしていない上に、森重を筆頭に出来の悪い選手が多すぎるように見えました。

・浦和の最終ラインにプレッシャーをかけるでもなく、柏木を封じ込めるでもなく、徹底してスペースを埋めるわけでもない。コンパクトな陣形の中でボールを絡め獲ろうとしても浦和のパス回しに翻弄され、おまけに出足に鋭さを欠き、セカンドボールへの反応も遅い。普段だと瓦斯の前3人が下がって縦陣形を圧縮し、4+3の2ラインでボールホルダーを追い詰めてボールを取りに行く機能美が発揮されるところですが、そんな場面はほとんどなかったかと。

・フィッカデンティ監督は盛んにフォーメーションを変え、4-2-2-2にしてみたり、高橋を最終ラインに下げて5バック気味にしてみたりと工夫を凝らしていましたが、森重や丸山がポストプレーを簡単にやらせすぎ、太田の守備はどうにもならないといった個人レベルの劣勢、あるいは非常に狭い戦局での攻防での劣勢はフォーメーション変更ではどうにもならない様子。

・柏木の先制点は曽ケ端もびっくりポンなGKのナイスアシスト。関根の得点なんて関根のシュートがこぼれた位置は瓦斯のDF2人のほうがはるかに近かったのですが、二人がお見合いをしているうちに再度関根に拾われる大惨事。これじゃ監督はたまったものではありません。

・浦和にしてみれば無為無策で臨んできた相手と闘っているも同然。瓦斯がサイドでボールを取ろうとスライドしてきたところを逆用し、ワイドに展開して瓦斯の空いているサイドを徹底攻略。

・両WBが不調だとこんな4バック相手の常套手段も行き詰まり勝ちで、それが鳥栖戦やG大阪戦の不振の主因だと思いますが、この日は宇賀神も関根も前節とは見違えるような素晴らしい出来。柏木の先制点はGKが相当アレだったとはいえ、宇賀神が諦めずにボールを追ってクロスを上げてくれたからこそ。関根の得点は最近消え失せていた思い切りの良さが出たからこそ。

・瓦斯は両サイドをやられがちな上に、高橋の周辺というかバイタルエリアを浦和に好き放題に使われ、縦パスは通されるは簡単にカットインを許すわと目も当てられない状態。ルーズボールをどフリーの武藤に狙いすまして撃たれてとか、武藤&ズラタンに簡単にポストプレーを許した挙句に槙野に叩き込まれるとか、瓦斯の堅守とは何なのかと考えさせられる場面が続出。惜しくも絶好機を逃したものの、興梠が裏抜けに成功した場面も。

・一方瓦斯の攻撃は相変わらず単調。シュート精度に難がある東が珍しく西川のニアをぶち抜く素晴らしいゴールを決めて1点返したものの、前半はそれだけ。攻撃はほぼ前田へのロングボール頼みに終始し、那須と勝ったり負けたりを繰り返すものの、勝ったところでフォローがなくてフェードアウト。太田は守備に追われて(といっても何の役にも立っていないのですが)前に出てくることすらままならず。

・後半立ち上がりにロングカウンターで浦和ゴールを脅かし、その後もこの日好調の東が見せ場を作りはしましたが、それも散発的で攻撃に厚みなし。3点差つけば貧弱な瓦斯の攻撃なんて楽々凌げると思ったのですがねぇ・・・

・ミシャが何を思ったのかズラタンを下げて李を入れた途端、楽勝ムードは雲散霧消。太田のクロス→高橋ヘッドで1点返された後に両WBを相次いで代えましたがこれが、火に油を注ぐ結果になり、それまで槙野&森脇に多少胡散臭さはあったものの大過なく過ごして来た浦和の守備が一気に怪しくなってしまいました。

・2点リードしているのだから前がかりになった瓦斯の攻勢をゆったりボールを繋いで交わせばいいものを、むやみにボールを前に蹴りだすばかり。しかもそのボールを最前線で李がキープしてくれれば最終ラインを押し上げて一息つけるはずなのに李が全くボールを収められず。

・というか、李がそういうプレーを苦手なのは判り切っているので怪我明けで不安だとかなんらかの事情でズラタンを下げざるを得なかったのなら梅崎なり青木なりを入れて興梠を1トップに上げる策があったと思うのですが、なんで李だったのか???

・宇賀神が小破して梅崎を入れざるを得なかったのはミシャにとって誤算だと思いますが、その梅崎も攻守ともいいところなし。

・最大の誤算は守備に不安がある関根に代えて、守備だけは計算できる平川を入れたにも関わらず、その平川が太田を封じられずに易々とクロスを上げられまくったこと。もともと平川は間合いを開けすぎるきらいがある選手ですが、これは酷すぎました。西川のミスで1点差に迫られ、ATにはどう見ても槙野がPKを取られてもおかしくない一幕も。

・PKに相当する槙野の度重なるファウルを見逃したことで瓦斯サイドから佐藤主審への批判が強いようですが、逆に瓦斯の3点目は高橋のハンド臭く、さらに言えば森重や前田のラフプレーを流しまくった点で浦和サイドから見ても今日の主審は酷すぎました。

-----ズラタン-----
--武藤----興梠--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:11分 柏木、14分 武藤、27分 関根、62分 槙野
 
71分 ズラタン→李
75分 宇賀神→梅崎
78分 関根→平川

・ここ数試合良いところがなかった宇賀神・関根・武藤が一転して大活躍。瓦斯CBのあんまりな出来でズラタンも1トップとして十二分な働きを見せ、興梠とのコンビネーションすら改善の兆しを見せるなどケチのつけようがなかった攻撃陣に引きかえ、守備陣は実にお粗末でした。勝つには勝ったが実に反省点の多い試合で、次節攻撃力のある川崎相手にまたしても乱打戦を演じそう。

・西川の絶不調は驚き。1失点目は東のクロスを予測していたところにニアをぶち抜かれ、3失点目は飛び出してクリアできず。ATに2本決定的なシュートを防いではくれましたが、そうなる以前になんとかならなかったかと。

・1失点目は西川よりもむしろ東に簡単に裏を取られた槙野のポジショニングのほうが問題あり。手癖の悪さも再発。

・手癖といえば槙野以上に酷いのが森脇。自陣深い位置で再三しょーもないファウルを連発し、とうとうイエローをもらって次節出場停止になってしまいましたが、この出来なら川崎戦は最初からいないほうが良かったかと。

---東---前田---
-----河野-----
-羽生--高橋--米本-
太田-丸山--森重-徳永
-----アブラモフ----

得点:16分 東、74分 高橋、84分 高橋

52分 河野→中島
60分 羽生→松田
82分 徳永→林

・森重の強行出場は完全に裏目。ズラタンに良いようにやられ、コンディション不調で想うように動けないせいか、こちらも悪癖だったラフプレーが再発。

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