2017.05.24

【メモ】済州 2-0 浦和

(スタメン)

・前節清水戦から駒井→森脇、李→ズラタンの変更のみ。

(前半)

・試合の入りはいかにも緩く、浦和左サイドから簡単にクロスを上げられ、その先でも相手がフリーでヘッドという間抜け極まりない形で済州先制。

・済州は基本3-5-2ながら守備時は5-3-2ないし5-4-1。リトリート主体ながら浦和の最終ラインなり柏木なりにはプレッシャーをかけてビルドアップを阻害。浦和はカウンターを喰らうのを嫌ってか縦パスがなかなか入らないが、済州は浦和の両WBにも数的優位を作って守っているので浦和はサイド攻撃がほとんどできず。

・相手を押し込みながら攻めきれずにカウンターを喰らうだけならまだしも、ビルドアップの過程でボールを奪われてカウンターを喰らう始末で、前半は1失点で済んだのが奇跡的と思える悲惨な試合内容。

・サイド攻撃がほとんど成り立たない反面、たまに中央突破が成立しかかる場面はあり、ズラタンに1度だけ決定機あり。

(後半)

・シンプルな攻撃で興梠が2度裏抜けに成功する決定機があったが、共に得点ならず。

・しかし、後半半ばになると済州のプレッシャーは前半より格段に緩くなり、ボールの受け手はともかく、前半よりは出し手はかなり自由に。浦和は中から外、外から中と浦和らしい攻撃を仕掛けられるようになったが、済州も中央を固めて決定機は許さず。浦和は終盤に高木→ズタラン、興梠→李の決定機を作った程度。

・相変わらずカウンターの脅威には晒され続け、相手の精度の低さに助けられてなんとか追加点を許さずに凌いでいたが、試合終了直前に攻めきれずにカウンターを喰らって失点。1点ビハインドならなんとかなりそうなものを2点ビハインドで2ndレグという最悪の展開に。

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2017.05.21

【観戦記】17年第12節:浦和 3-3 清水 ~ 《取扱上のご注意》プラスチック製のザルはとにかく熱に弱い

前節既に死体と化している新潟相手にすら終盤なぜか殴り合いを演じてしまった浦和。そりゃ生きている清水相手に殴り合いになってしまうのは当然でしょう。

・しかも最高気温は30℃に達し、湿度こそ高くなかったものの陽射しが非常にきつい中でのデーゲーム。こんな中で90分間動き回れるはずがなく、だからこそ2点リードした時点での試合運びなり消耗した選手の交代が重要なのにミシャは特段手を打つ様子はなく、逆に小林監督が放ったデューク投入が見事に奏功してあれよあれよという間に3失点。興梠のハットトリックでなんとか同点に追いついたものの、試合終了間際にCKから絶体絶命の大ピンチがあり、結果的には「負けなくて良かった」という展開に。

・前節に続いて森脇が出場停止で、右CBには宇賀神を起用。高さがない宇賀神をテセに徹底的に狙われてやられたのならまだ諦めも付きます。ところが3失点とも宇賀神はほとんど関与していないというのが実に皮肉。また1失点目と3失点目は相手のスーパーゴールを褒めたほうが良いのかもしれませんが、素早いリスタートから喫した2失点目はどうにも許しがたい。しかもその前に一度同じような形でピンチを招いていたにも関わらず、何の反省もない。

・たとえ相手が死んでいても手を抜かずに殴り続けるというミシャのスタンスはそれはそれで結構。しかし、それは「常に総員前がかり」とイコールではないはず。運動量が落ちてきたところで「前に出ざるを得なくなった相手に引いて守って駿足FWのカウンターにすべてを託す」というやり方もあるはずで、現にちょっと前までの広島は終盤5-4-1で引いて守って浅野頼みのカウンターで大量点を取っていました。この日はカウンターに最適なラファエルが故障で欠場していましたが、それでも高木なりズラタンなりカウンターに向いた選手がいます。

・状況に応じて試合運びを変えられない。選手のコンディションが万全ならそのまま押し切れるが、ちょっとコンディションが崩れるとそこを相手に付け込まれてぐだぐだの殴り合いに持ち込まれてしまう。要するに浦和って攻撃パターンは多彩だが、それはあくまでも狭い戦術レベルの話で、もうちょっと広い戦術レベル(戦略レベルとは言わないまでも)では極めて一本調子なのが弱点なのでしょう。

003

・前半の出来はほぼ完璧だったと思います。小林監督は特段浦和対策は立てずに普段の4-4-2でリトリート主体に守っているので、浦和はこれまた4-4-2崩しの基本パターンを繰り出し、両WBを軸にピッチをワイドに使って攻撃を仕掛けました。試合開始早々に関根のクロスを契機に武藤→李→興梠シュートがポストを叩く場面があった後はなかなか決定機を掴めませんでしたが、24分関根シュートのこぼれ玉を興梠がバイシクルで叩き込んで先制。

・浦和の攻撃はサイド偏重というほどでもなく、清水の柏木への対処が甘いことも助けとなって縦パスもそれなりに入っていましたが、残念ながらこの日は中央でのコンビネーションプレーの精度が低くて全て不発に終わりました。また縦ポンで裏狙いも何度か試みましたが、これまたすべて不発。またCKで槙野に2度絶好機がありましたが、共に枠にすら飛ばず。

・押している割には追加点が取れず、さらにずっと日向にいる関根は40分くらいで大消耗して早々に動けなくなってしまいましたが、それでもクソ暑い中で高い位置でのボール奪回はそれなりに出来ており、ひやっとしたのは15分ドリブルで持ち上がろうとした遠藤のボールロストから白崎にミドルシュートを撃たれた場面くらい。

・ところが後半は浦和の運動量がガタ落ちになって高い位置でのボール奪回ができなくなり、清水のサイド攻撃を許す場面が増え始めました。それでも57分駒井クロス→興梠ヘッドで追加点を取り、暑くてしんどいのはお互い様なので浦和の優位は間違いないと思ったのですが、ここからあれよあれよという間に3失点。

・最初の失点はテセが槙野と駒井を交わして角度のないところからミドルシュート。槙野&駒井の対応もどうかと思いますし、西川は撃ってくること自体想定してなかった気もしますが、それ以前に興梠のボールロストが酷い。しかも失ってもすぐに追いかけない。この怠慢プレーをやらかしたのが李だったらボロクソ言われてるでしょうに。

・2失点目はこの日最大の失態。素早いリスタートで最前線でフリーのチアゴアウベスに展開されてしまったのが極めて拙かった。チアゴを監視すべき位置にいた関根はヘロヘロで使い物にならず、チアゴに対峙した槙野はいとも簡単に交わされてチアゴは楽々デュークへパス。デュークのシュートはポストを叩いたものの、こぼれ玉にテセが詰めていました。

・しかも素早いリスタートでやられたのはこれが最初ではありません。59分にも素早いリスタートから枝村にどフリーでクロスを入れられ、宇賀神のクリアで難を逃れる場面がありました。小林監督はFK時の浦和の切り替えが緩慢なのを狙っていたのでしょう。

・3失点目は白崎→チアゴの大きな展開から。この時間帯にはもう前からの守備もへったくれもなくなっており、高精度のロングボールを入れられてしまうのも当然。どフリーでボールを受けたチアゴは槙野も遠藤もいないも同然のごとく、ミドルシュートを巻いてゴールに突き刺しました。こんなゴールなんてACLの中国勢の反則外国人じゃないとなかなかお目にかかれません。ただ前節鳥栖戦を見ていればチアゴはあそこから狙っているのは判るはずで、槙野も遠藤も何をしているのか・・・

・たった7分間でまさかの大逆転を喰らってミシャは錯乱したのか、なぜか疲弊した選手を代えずにポジションを大きく変更して反撃。具体的には阿部を右CB、宇賀神左WB、関根右WB、駒井ボランチと4名ものポジション変更。前半ずっと日向にいて疲弊しきったはずの関根を再び日向に出すかね、フツー・・・

・ただ清水の守備もいい加減なもので、73分には興梠クロス→武藤ヘッドの絶好機(→GK六反セーブ)。さらに74分駒井→興梠スルー→関根→興梠と鮮やかに中央突破が決まって浦和難なく同点。

・小林監督が凄いところはここで無理に勝ちにいくのを諦めたこと。具体的にはテセを下げてドン引きの守備ブロックを作り、六反は露骨に時間稼ぎを始めだしました。さすが残留のプロ。浦和戦で色気を出して勝ちに行って大失敗した吉田監督@甲府とはこの辺が全然違う。しかも無理に勝ちにいかないだけで、浦和の凡ミスにしっかり付け込むだけの刃は残していました。83分にはハイボールでデュークが遠藤に競り勝ったのを契機に北川に決定機。試合終了間際にもCKから北川に決定機。共に西川の好セーブで得点ならず。

・一方ミシャは憔悴した関根をようやく諦めたかと思えば、なぜかズタランを投入して再び駒井を右WBに出して柏木アンカーの3-1-4-2みたいな格好にシフト。さらに柏木を諦めて矢島を投入しましたが、ほとんど機能せず。普段練習してるのかな、この形は???「禁断のパワープレー」然り、ビハインドに陥ると往々にしてやり慣れないことをやって盛大に自爆するのはミシャの悪癖。

・ACLラウンド16済州戦へ向けて選手を温存するどころか派手に消耗を強いられてしまい、中3日で迎える1stレグのスタメン構成が極めて難しくなってしまいましたが、果たしてどうなることやら。スコアレスドロー、あるいはアウェーゴール付きの1点ビハインドくらいは許容範囲だと思いますが。

002

-----興梠-----
--武藤-----李--
関根-阿部--柏木-駒井
-槙野--遠藤-宇賀神-
-----西川-----

(得点)
24分 興梠
57分 興梠
74分 興梠

(交代)
68分 李→高木
80分 関根→ズラタン
84分 柏木→矢島

(最終形)
---興梠--ズラタン--
宇賀神-高木-武藤-駒井
-----矢島-----
-槙野--遠藤--阿部-
-----西川-----

・新潟戦で小破したラファエルに代えて李がリーグ戦久々のスタメン。ところが前述のようにこの日はKLMらしいコンビネーションの良さはほとんど見られずじまい。もっともサイド攻撃を助けるための中央でのパス回しは出来ているので全くダメだったわけではありませんが。

・ミシャはKLMの不出来を見て、1点取られた時点で李に代えて高木を投入。高木のドリブルなりミドルシュートなりに賭けたのかもしれませんが、残念ながら高木の出来がさっぱりで何の役にも立たず。復帰戦となったソウル戦同様、ブレイク以前の高木に戻ってしまったかのよう。ただ高木の出来以前に最初に代えるのは疲弊著しい関根だろうと思いますが、この辺は結果論かも。

・ミシャは90分持たない柏木を諦めて、84分矢島を投入。矢島が投入されるとしたらこんな苦しい局面しかなかろうと思いましたが、矢島は投入直後にズラタンの裏抜けを演出したのが目を惹いただけ。もっとも矢島本人の問題というより、ほとんど見たことがない3-1-4-2の”1”をやらされた難しさに起因する気がしますが。

・出番はありませんでしたが、梅崎がついにベンチに復帰。梅崎不在の間に成果を出せなかった菊池が厳しい立場に。

001

---チョンテセ--アウベス--
白崎--------枝村
---竹内--六平---
松原-二見--角田-鎌田
-----六反-----

(得点)
64分 チョンテセ
69分 チョンテセ
71分 チアゴ アウベス

(交代)
HT 二見→フレイレ(負傷交代)
62分 枝村→デューク
81分 チョンテセ→北川

・ミシャの選手交代が不発だったのに対し、小林監督のデューク投入は見事に奏功。浦和が前からプレッシャーがかけられなくなり、中盤もスカスカになってロングボール蹴り放題になると肉弾戦に強いデュークが効いてくる。デュークは今年リーグ戦では終盤に短時間起用されるだけで、まとまった時間使われたのは浦和戦が初めてですが、まさに適材適所だったのでしょう。

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2017.05.19

【展望】17年第12節清水戦

・「死んだはずだよ清水さん、生きていたとはお釈迦さまでも知らぬ仏の清水さん」という訳ではないのですが、J2降格から意外にもたった1年でJ1に戻ってきた清水が次節の相手。

(成績)

・11節終了時点で勝ち点11(3勝4分4敗)の12位。後述のように再昇格後もたいして補強が進まないどころか主力をぶっこ抜かれたため、今年は残留争い間違いないとの予想が多かっただけに、リーグ戦序盤は善戦といって差し支えないでしょう。特に柏に勝ち、G大阪や川崎に引き分けと上位陣に善戦しているのが目を惹きます。

・ただ不思議なことにホームで2分3敗と全く勝てず。また層の薄さを露呈してか、ルヴァン杯はここまで4戦全敗。

(戦力)

・CB三浦(G大阪)、FW大前(大宮)、MF本田(山形)と昨年の主力が3人も流出。しかも開幕時点ではその穴埋めらしい穴埋めがMF野津田(広島からレンタル)くらいしかおらず、怪我がちのGK西部の穴埋めに六反(仙台)を連れてきたのが目立つ程度。FWウタカを広島から完全移籍で補強したのに、すぐさまFC東京へレンタルしたのは傍目にはなんとも不可解。

・ところが、3月末になって補強したチアゴ・アウベスがどうやら大当たりっぽく、「大前なんか最初から要らんかったんや!!!」になってしまいそうな勢い。第7節に途中投入でデビューし、第10節からスタメンに入りましたが既に3得点。

・また小林監督が昨年若手を我慢して使ったのが奏功したようで、CB犬飼・SB松原・MF白崎・FW金子と一昨年にはJ1レベルになかったような若手が続々清水の主力に成長しています。

・但し、CB犬飼が前節鳥栖戦で故障。SB松原も故障を抱えてながら出場している模様。さらにGK西部は依然長期離脱中。

(戦術)

・基本フォーメーションは4-4-2。

・チアゴ・アウベスが加入するまでの清水の攻撃はとにかくサイドからチョン・テセへの放り込み一辺倒。SHなりSBなり、とにかくサイドからアーリー気味にでもバンバン放り込んできます。あるいはテセを囮にその背後から白崎が飛び込んでくるとか。特に左SB松原からのクロスが得点源になっている模様。

・但し札幌の「都倉戦術」のようなロングボール多用型とは違って、しっかりボールを繋いできます。また当然ながらセットプレーも大きな武器。

・J2で猛威を奮ったテセとはいえ、そんな単純な攻撃がJ1でいつまでも通用するわけがなく、第7節から無得点。ところが「テセ戦術」の限界を埋めて余りある活躍を見せだしたのがチアゴ・アウベス。とにかくミドルシュートが強烈。川崎戦での一発はまぐれ当たりだろうと思ったのですが、鳥栖戦の一発を見るとどうやら本物。しかもかなりボールが持てる。これが最前線でウロウロし出すと、DF陣はテセばかりマークしているわけにもいきません。

・小林監督が率いるチームとの対戦は2014年徳島以来。山形時代には毎度毎度とんでもない塩試合に持ち込まれて苦戦を強いられましたが、ミシャスタイルとの対戦は少なくてその徳島時代のみ。浦和対策らしきものを講じてくるのかどうかは蓋を開けてみないと判りません。

(浦和の対応)

 ・前節に続いて森脇が出場停止。前節はその代役に宇賀神を起用しましたが、高さがないと思われた新潟ですら武蔵に苦杯をなめさせられたのに、今回はJリーグ屈指の電柱型FWチョン・テセが相手。テセが宇賀神のほうに流れて勝負を挑んでくるのは火を見るよりも明らかで、放っておくとパワープレーに屈した昨年天皇杯川崎戦の二の舞になりかねません。

・とはいえ、テセクラスになると右CBに遠藤を充てても苦戦は免れません。よって中盤を制圧することで、テセへ向かってボールを蹴らせないことが清水対策の早道になろうかと思います。札幌戦でも札幌の得意パターン=サイドから都倉へのハイクロスを許す場面はほとんどなく、札幌よりもしっかりボールを繋いでくる清水相手ならなおさら浦和の前からの潰しが効きやすいかと思います。

・ただ新潟戦ではその前からの潰しが効かずに、ボールを奪われて一気にシュートにまで持っていかれる場面が頻発。こうなると大苦戦に陥るのは必至。また明日は30℃近くまで暑くなりそうで、そもそも運動量が求められる守備をやろうにもできない恐れが無きにしも非ず。

・前節ラファエルが小破したので、代わりに李がスタメン入りして久々にKLM化する模様。ラファエル抜きでも攻撃面では何の不安もありませんが、守備が破綻して殴り合いにならなければいいのですが。

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<前節:清水 1-1 鳥栖>

 ---チョンテセ--アウベス--
白崎--------枝村
---竹内--六平---
松原-二見--犬飼-鎌田
-----六反-----

(得点)23分 チアゴ・アウベス

(交代)
71分 犬飼→角田(負傷交代)
76分 チアゴ・アウベス→金子
84分 枝村→野津田

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2017.05.15

【DAZN観戦記】17年第11節:新潟 1-6 浦和 ~ 粗いザル達が夕暮れ さらに粗いザルを叩く

・公式戦ウノゼロで3連敗。試合前日ミシャに「明日のゲームは大宮だ!」と意味が判るようでよく判らないハッパをかけられ、さぞかしがっつり試合に入ってくれるものだろうと思いきや、ふたを開けてみればまるでダメ男。あっという間に先制点を取られ、その後もドタバタ劇を10分ほど継続。相手がもうちょっと強いチームだったら立て続けに失点してそのまま死んでいたような気もします。それくらい浦和の試合の入りは悪かった。

・ところが世の中広いもので、下には下がいる。片渕監督代行は形の上では昨年と同じ浦和対策を施してきたものの全く機能せず。それだけならまだしも、セットプレーでの失態の数々は目に余るものがあり、浦和は取りも取ったり6得点。大谷はセットプレーでお粗末な面もありましたが、それ以上に1対1で何度も攻守を見せてなんとか6失点に留めたといってもいいくらい。

・立ち上がり最悪だろうが、その後立て直して試合前から瀕死状態の相手を何度も蹴り上げて試合終了なら悪くはないのですが、ほぼ死体と化しているはずの相手に終盤何度も殴られてしまうのはさすがにいかがなものか。ミシャが試合内容に不満で、試合後の記者会見もさっさと終わらせてしまったのはチームを引き締める趣旨でも当然だろうと思いますが、ドタバタ劇を再演する羽目になった責任の一端はミシャ自身にもあるでしょうに。

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・繰り返しになりますが、立ち上がりは最悪。試合開始早々ボールを失ってすぐに高い位置で奪回できず、山崎にあれよあれよという間にドリブルでバイタルエリアまでボールを運ばれ、あまつさえシュートまで撃たれる。これがケチのつけ始めで、同時にこの日の浦和の不出来を象徴していた気がしました。

・しかも新潟CKは西川が難なく抑えたものの、ゴールキックからの反撃の過程でいとも簡単にボールを失う大失態。浦和左サイドで加藤にフリーでクロスを上げられ、上げた先では武蔵に遠藤と宇賀神が貼り付いていたはずなのに共に及ばず失点。いやはやこれは酷い。

・ところが酷いのは新潟も同様。柏木CKは誰にも合わずにおしまいと思いきや、新潟が左サイド深い位置でパスミスを犯したのが致命傷に。駒井→槙野→ラファエルと繋がれて、ラファエルのシュートくさいクロスを武藤がファーで合わせて、浦和は早い時間帯に同点に。

・片渕監督代行は前回対戦時同様基本4-4-2ながら、守備時にはSHを一枚下げて5-4-1となる浦和対策を敷いてきました。但し前回はSHから最終ラインに加わったのは小泉だったのに対し、今回は加藤。そして失点はその加藤がいる新潟左サイドから。もっとも加藤を最終ラインに配したのが失敗という選手個人の問題ではなく、組織としてまるで機能しなかったといって差し支えないと思います。

・守備時にMFを一枚下げて5-4-1にシフトする浦和対策はよくありますが、大宮のようなドン引きではなく新潟はそれなりに最終ラインを押し上げてきました。ただこの「それなりに」というのが曲者。最終ラインの押し上げはいかにも中途半端で守備網が著しくコンパクトさを欠いているように伺えました。

・最前線では山崎が必死にボールを追いかけているものの後続がないので当然ボールは奪えずに文字通り無駄走りに終始。しかもなぜか柏木にはほとんどプレッシャーをかけに行かない。これなら強行出場とはいえ柏木も楽チンで、縦パス出し放題、サイドに展開し放題、おまけに裏も狙い放題。大宮戦では縦パスを出しても前3人が収められずに大苦戦しましたが、新潟はバイタルエリアがゆるゆるなのでボールキープも楽々。こうなると中から外、外から中という浦和得意の攻撃も嵌りやすくなります。

・20分バイタルエリアで武藤がフリー→新潟左サイドで宇賀神フリー→ファーで抜け出した興梠もフリーとそりゃやられるわなぁ・・・加藤は関根を監視するだけで手一杯みたいで、上がってきた宇賀神を誰が見るのか全く整理できていない時点で片渕監督代行の浦和対策は崩壊したと思います。

・そして新潟にとって致命傷になったのはセットプレーでの失態の数々。浦和ってセットプレーからの得点が少なく、特に「浦和CKは相手のカウンターの絶好機」という噂すらまことしやかに囁かれるくらいの惨状なのに、浦和にセットプレーで3点も取られるってどんだけ新潟は酷いのか。

・31分柏木→槙野はがGKの前でちょこんと合わせてゴール、43分柏木CK→大谷パンチしきれずオウンゴール誘発、47分柏木CK→遠藤が武蔵に競り勝ってゴール。大谷の好守に阻まれましたが、後半には高木FKに対して槙野と興梠がどフリーで飛び込む場面もありました。

・前半ATにはチアゴのしょーもないボールロストから浦和のロングカウンターが炸裂。あっという間に新潟DF陣と3対3を作り、関根→興梠→関根がゴール。

・5点もリードしたので、ミシャは59分無理使いした柏木に代えて青木を投入。さらに68分使い詰めの宇賀神を下げるところまでは合理的と思いましたが、宇賀神に代えて入れたのはなんと李。阿部を右CB、武藤をボランチへとそれぞれ一列下げるという、負けている場面の「ぽちっとな」みたいな布陣変更をここでやるかね、フツー・・・どう考えても宇賀神→那須の一択だろうに。

・この交代辺りから立ち上がり同様浦和の中盤の守備がおかしくなり、大差が付いている試合なのになぜか殴り合いモードに突入。浦和は体力的な問題で高い位置でのボール奪回が出来なくなったのなら、いったん引いて守備ブロックを固める「ミシャVer1.0」に立ち戻ってもなんら問題ないのに、なぜか中盤スカスカのまま殴り合いに入ってしまいました。誰か試合を落ち着かせられる奴はおらんのか??? そういう意味では鹿島戦終盤の「バカとアホウの絡み合い」は起こるべくして起こった、そんな気もします。

・殴り合いの過程でカウンターから李や高木にGKと一対一の絶好機もあれば、チアゴや堀米に決定機を許してしまう一幕もあり、おまけに大差が付いている試合なのにビジター席からなぜかPOUが流れてくるという不可解の相乗効果まで発生する中で試合終了。

・なんだかんだとここまで生観戦しなかったアウェーゲームでは悉くテレビ中継があったので、DAZNでの浦和戦観戦は初めて。PC画面に齧りつきながらの観戦でしたが、うちの環境だとDAZN名物「くるくる」は一切なく至って快適。画質の悪さは如何ともしようがありませんが、見辛い陸上兼用スタジアムで不愉快な野次や的外れな指示ラーに悩まされながら観戦するよりは格段にマシなのは確か。おまけにめちゃ安いし(苦笑)。

-----ラファエル-----
--興梠----武藤--
関根-阿部--柏木-駒井
-槙野--遠藤-宇賀神-
-----西川-----

(得点)
6分  武藤
20分 興梠
31分 槙野
43分 OWN GOAL(ロメロ)
45+1分 関根
47分 遠藤

(交代)
34分 ラファエル→高木(興梠が1トップに)
59分 柏木→青木
68分 宇賀神→李(阿部が右CB、武藤がボランチに)

・出場停止の森脇に代えて右CBに入ったのは宇賀神。鹿島戦・ソウル戦と那須の出来が芳しくなくてミシャの心証を害したのかもしれませんが、ここでいきなり宇賀神をスクランブル発進させるとは! 失点場面はもうちょっとなんとかならんかという気もしますが、2点目のアシスト時みたいな動きが田村には出来ないから宇賀神を使わざるを得ないんでしょうなぁ。

・柏木の無理使いは結果オーライ。90分出来ないのを覚悟のうえで使って、柏木が使えるうちに大量リードに成功。そこで矢島の出番があると思ったのですが、ミシャの選択は青木。ミシャはビハインドなのに柏木を諦めざるを得なかった際のスクランブル要員として矢島を入れたのかも。

・ラファエルは34分で早々に負傷交代。DAZNでは何時どこを怪我したのか全く判らず。

---鈴木--山崎---
加藤------ガジャルド
---フランク--小泉---
ソン-大野--富澤-川口
-----大谷-----

(得点)
2分 鈴木

(交代)
55分 ロメロ フランク→堀米(堀米が左WB、加藤がボランチで完全に5-4-1化)
64分 鈴木→ホニ
76分 チアゴ ガリャルド→成岡

・新潟は監督が代わった効果なのか大野がスタメンに復帰。さらにU20W杯で不在の原に代えてソンがSBに回ったのが目を惹きましたが、実質的にはSBというよりずっと3CBの5バックみたいなもの。

・前節負傷で欠場したホニが途中から出場。「スピードはあるが悲しいほど決定力はない”強化版岡野”」という見立て通りでした。

・スタジアムでは呂比須次期監督が観戦。ハーフタイムにはさすがに苦悩、苦悶の表情を浮かべていましたが、どうするんやろ、これ・・・

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2017.05.13

【展望】17年第11節新潟戦

・浦和の状態がどんなに悪かろうと必ず勝ち点をくれる、FC東京と双璧をなす「勝ち点配給マシーン」=新潟が次節の対戦相手です。

(成績)

・勝ち点5(1勝2分7敗)で17位。点は取れないが、失点は多いという「降格すべくして降格してしまうクラブ」の典型的症状を発症しており、厳しい状況です。2年連続で15位と大宮に代わって「最終ラインのコントローラー」のポジションを手中にした感がある新潟ですが、今年も好位置でスタート。カップ戦も4試合消化して勝ち点わずか1に留まっています。

・ポゼッション志向で誰もが新潟には合わないだろうと大方の外野に予想され、案の定失敗した吉田監督をシーズン大詰めになって諦め、片渕コーチが内部昇格してぎりぎりで残留に成功。ゆえに今年も片渕コーチが続投するものと思いきや、昨年J3長野の監督だった三浦文丈氏を招聘。

・三浦は少なくとも監督経験が全くない「S級素人」ではないし、かつて新潟のコーチの経験もあるので内部事情にもそれなりに通じているので、新潟フロントは悪くない選択と思ったのかもしれませんが、シーズン序盤の結果は吉田を下回る悲惨なものに。やっぱり監督を安く済ませようとするとろくなことがないようで。

・リーグ戦序盤の成績不振を受け、新潟には珍しく早期の監督交代を決断。しかし新たに招聘した監督がなんと呂比須。呂比須は既にG大阪で大失敗しただけでなく、ブラジルに戻ってからも短期間でクラブを転々としており、経歴から見れば監督としてとても成功しているとは言えません。しかも新潟には縁もゆかりもない呂比須をなんでわざわざ招聘したのか、傍目には実に不可解。

・しかも三浦はいったん休養扱いになったはずなのに、その後結局辞任に追い込まれて違約金を値切られてしまいました。これは結構えぐい・・・

・浦和戦には呂比須新監督は間に合わないので、片渕コーチが監督代行。

(戦力)

・経験豊富とは言い難い三浦監督が気の毒だったのは、昨オフに新潟は主力を身ぐるみはがされ、半ば以上選手が入れ替わった状態からチーム再建を余儀なくされていること。

・具体的にはFWラファエル・シルバ(浦和)、MFレオシルバ(鹿島)、CB舞行龍(川﨑)、SB松原(横浜M)、MF小林裕(名古屋)とものの見事に主力をぶっこ抜かれ、さらにSBコルテースがレンタル契約満了。開幕してからFW指宿(千葉)が移籍したのは謎ですが。

・そこでやむを得ずブラジル人を3人獲得した他、CB富澤(千葉)、SB矢野(名古屋)、SB堀米(札幌)、GK大谷(浦和)らを獲得し、さらにレンタルバックCBソン・ジュフン(水戸)、MFロメロ・フランク(水戸)らをかき集めてなんとかチームの体裁を整えました。

・ブラジル人トリオで完全にハズレっぽいのがMFジャン・パトリックでここまでリーグ戦出場なし。一方FWホニとMFガリャルドは主力中の主力として活躍。ホニはどうも「強化版岡野」っぽく卓越したスピードが売り物だが悲しいほどに決定力はなく、ガリャルドは典型的なゲームメーカータイプでそもそも点取り屋ではないというのがいやはやなんとも。

・最終ラインは昨年の主力がことごとくいなくなったので新戦力がずらり。昨年の主力で唯一生き残ったCB大野がスタメンから外されたり、左SBに札幌から獲得した堀米ではなく高卒新人の原を起用しているのは傍目には謎。もっとも原は浦和戦ではU20W杯で不在なので、ルヴァン杯で左SBに起用された堀米が出てくるものと目されます。

・もともと苦しい面子な上に、前節川崎戦でFWホニが故障してベンチ外。さらに試合中SB矢野が故障する不運も。ホニは新潟の攻め手の根幹そのものだし、矢野はセットプレーのターゲットとして役に立っているだけに痛手。さらに直近のルヴァン杯で成岡が小破して前半で交代。

・達也は開幕から立て続けに2ゴールを上げて元気なところを見せていましたが、ここ2節はなぜかベンチ外。ルヴァン杯でもベンチ入りすらしていませんから故障なのかも。

(戦術)

・監督が代わってしまったのであまり役に立たないかもしれませんが、三浦時代の印象を一応メモ書き。基本フォーメーションは新潟の伝統を引き継いで4-4-2。前から前からプレッシャーをかけて、あわよくばショートカウンターを狙ってくる場面も見受けられますが、ヤンツー時代ほど極端ではなく、むしろいったん引いてから自陣で一気に寄せてボールを奪い取るスタイルに移行。少なくとも絶えず最終ラインを高く保つような意図は伺えず、それなりにメリハリをつけているように見えます。

・ボールを奪ったら手数を掛けずにロングボールでホニを縦に走らせ、ホニが自らシュート、あるいは前でキープしている間に山崎なり2列目がなだれ込むというシンプルな攻撃が基本。もっともこんな単純極まりない攻撃で点が取れるほどJ1は甘くないようで。そして先制されてボールを持たされたら全く手も足も出ないのが現状。

・悪い内容ではないのに点がなかなか取れない、あるいはセットプレー等で先に点を取られてしまう試合展開が多く、しかも前半から守備にかなり足を使い、後半足が止まりちになったとこでさらに失点を重ねるというのが典型的な新潟の試合。いったん守備が後手に回りだすと守備陣の個の弱さがモロに浮き彫りに。ファウル・イエロー共非常に多いのがそれを傍証しています。

・浦和は昨年のリーグ終盤に片渕監督代行と対戦して大苦戦。その際新潟は基本4-4-2ながら、守備時には右SH小泉が最終ラインに下がって5-3-2、さらには成岡も2列目に下がって5-4-1の守備ブロックを作る浦和対策を採り、しかも最初は最終ラインはかなり高めで、それなりに前からプレッシャーをかけてきました。

・監督代行初戦となったルヴァン杯C大阪戦でも最終ラインを押し上げて前からプレッシャーをかけるスタンスで臨んではいましたが、ロングパスを出せる選手へのプレッシャーが甘くて縦パス一本で最終ラインの裏を取られかかる場面が散見されました。昨年の浦和戦でも立ち上がりに興梠に裏を取られて失点していますから、今回の対戦では修正を試みるでしょう。

・ただ守備はなんとかなっても攻撃は全くの手探り状態。

(浦和の対応)

・リーグ戦&ACLと3連敗、しかも全部ウノゼロ。さらに鹿島戦で森脇がくそくだらない言い争いの過程で相手を侮辱したとやらで2試合の出場停止を喰らい、まさに泣きっ面にハチのチーム状態。

・アウェーソウル戦から中3日の試合になりますが、ソウル戦はレギュラー陣は槙野と宇賀神が出場しただけで、それ以外は帯同すらせずにごっそり休みましたから、日程面ではやや楽。ちなみに新潟もルヴァン杯から中3日で、こちらも主力はほとんど出ていませんでした。

・ただでさえCBの層が薄いのに森脇が出場停止になってしまったので、その穴埋めが見もの。普通に考えれば槙野・那須・遠藤のセットになるはずですが、小破して鹿島戦を回避した遠藤が引き続き出られないようだと事態は一気に深刻になります。ソウル戦の出来を見る限り、ソウル戦でスタメンだった田村よりも、田村に代わって右CBに配転された宇賀神をスタメンにしたほうが良策でしょう。幸い矢野が故障中なので、新潟には高さがありませんし。

・また同じく小破で鹿島戦を回避した柏木の状態も心配。鹿島戦では柏木に代わって青木が出場したものの、青木の出来が芳しくありませんでした。青木の不振はソウル戦でも垣間見られ、この感じだと駒井のボランチ起用を余儀なくされるかもしれません。ただ新潟が5バックで守ってくる可能性が高く、サイドでの一対一でのぶち抜きが新潟守備陣攻略の鍵となると、縦パスが入らないのには目を瞑って青木をボランチに配し、駒井を右WBに起用するのもありでしょう。

・成績不振で早々に監督の首が飛んで後任がまだ着任しておらず、さらに主力が故障と新潟を取り巻く芳しくありませんが、浦和は新潟同様大不振に陥っている大宮に不覚を喫したのを契機にあれよあれよという間に公式戦3連敗。故障&出場停止で人繰りも難儀なため、苦しい試合を強いられると思いますが、ウノゼロでも何でもいいのでなんとか勝ってチーム状況好転のきっかけをつかんでほしいものです。

----------------------------------
<前節:川崎 3-0 新潟>

---鈴木--山崎---
ガジャルド------加藤
---フランク--小泉---
原--ソン--富澤-矢野
-----大谷-----

(交代)
28分 矢野→川口(負傷交代)
63分 ロメロ・フランク→成岡
73分 小泉→森

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2017.05.11

【TV観戦記】ACL2017・F組第6節:ソウル 1-0 浦和 ~ 負けて優勝、負けて首位突破。これが浦和スタイル(苦笑)

・既にグループリーグ突破は決定済み。しかも主力に疲労が蓄積して直近のリーグ戦で連敗したためか、ACL最終節アウェーソウル戦にはレギュラー組はほとんど帯同すらせず、ミシャは久しぶりに大胆にターンオーバーを仕掛けました。といっても完全に新戦力のテストと割り切ったわけでもなく、ズラタン・李・駒井・青木とACLには何度も出ている面子を活用し、これまで出場機会がなかった面子でスタメンに起用されたのはGK榎本とCB田村、怪我明けのMF高木のみ。

・いわば新戦力をテストしながら、グループリーグ首位突破をもそこそこ意識したようなスタメン構成で試合に臨んだ模様。一方ソウルに若手主体の構成だったようで、正直双方ぐだぐだの試合だったと思いますが、前半よりしょっぱかった浦和にパスミスが多発して案の定カウンターを喰らって失点。後半幾分盛り返したもののやはり決定機は遠く、それどころかカウンターで追加点を取られてもおかしくない場面が2、3度あって内容では点差以上の完敗。

・しかし同日WSWが上海上港を終盤突き放して勝ったため、浦和のF組首位通過が決定!!! いやはや、これでこそ浦和(苦笑)。

・ということで、結果的には何も問題もありませんでしたが、ミシャの「大胆なターンオーバー」はだいたい碌なことがないことを今回またしても実証。もっともかつては天皇杯でJ2クラブ相手にコロコロ負けたり、ナビスコ杯で本来お得意様のはずの新潟に虐殺されたりしたことを思えば、ACLでウノゼロの負けならめっちゃ進歩したような気もしますが(自嘲)。

・とにかく前半はパスが繋がらなかった。これだけパスが繋がらず、パスの精度も悪ければ意図も噛み合わず、しかも渡ったと思えばいとも簡単にボールロストしているようでは試合になりません。縦パスが入らないとか、大きなサイドチェンジができないとか、そういう戦術以前の問題。ボールの奪われ方が良くないのは守備にも波及して、自陣で随分FKを与えてしまいました。

・ところがソウルもソウルでミスが多くて流れの中からはなかなか決定機を掴めませんでしたが、38分高木のパスミスに乗じたカウンターでついに先制。浦和は前半終了間際にズラタン→菊池→李で惜しい場面を作ったのみ。

・先制したソウルが後半5-4-1の陣形で引いたことも相まってか、浦和はボール支配率こそ上がりましたが依然として決定機は掴めず。50分にはエリア内での壁パスで崩されてヒヤッとするもGK榎本がセーブ。

・そこでミシャは菊池に代えて矢島を投入し、矢島をボランチ、駒井を右WBに配するという勝負手を放ちました。これは一定の効果があり、特に矢島が入ったことで浦和らしいピッチを広く使った攻撃が見られるようになると同時に右サイド攻撃が一段と活性化。しかもソウルの運動量が落ちて球際で浦和が優勢になりセカンドボールも拾えるようになりしましたが、それでも決定機は遠かったかと。槙野や矢島のミドルシュートはいずれも枠外。高木のループシュートが惜しかったくらいか。

・ミシャは終盤に梅崎、さらにATになってオナイウを投入したものの、ほとんど効果なし。

・押してはいるけれども決定機が掴めない浦和に対して、ソウルはカウンターの決定機が2、3度ありましたが浦和DF陣の奮戦、さらに信じがたいシュートミスもあって追加点ならず。双方消化試合らしい、最後まで締まらない内容で試合終了。

・浦和はF組を首位通過したため、ラウンド16はH組2位の済州との対戦が決定。済州はG大阪をボコボコにしただけでなく、Kリーグでも現在首位と好調。H組1位とはいえ中国リーグで不振の江蘇のほうが組みやすかったのでは?との意見も散見されますが、ACLはやってみないと判りませんからなぁ・・・

-----ズラタン-----
--高木-----李--
宇賀神-青木-駒井-菊池
-槙野--那須--田村-
-----榎本-----

(得点)38分 ユン スンウォン

(交代)
56分 菊池→矢島(矢島がボランチ、駒井が右WBへ)
78分 田村→梅崎(梅崎が左WB、宇賀神が右CBへ)
90+1分 青木→オナイウ

・結果は出なかったけれども新戦力に収穫があったなら結構ですが、残念ながらこれといった収穫はなし。普段ベンチ外のメンバーがベンチに入れるだけの材料をミシャに見せられませんでした。これでは天皇杯まで出番は来ないと思います。

・怪我明けの高木をいきなりスタメン、しかも90分使ったのは驚きで、それだけミシャの期待も大きいのでしょうが、残念ながら収穫は90分できたということだけ。出来は昨年ルヴァン杯を機にブレイクする以前の姿に戻ってしまったかのよう。同じく怪我明けの梅崎も終盤投入されましたが、こちらはまさしく出ただけ。

・森脇がくだらない言い争いの末にリーグ戦2試合出場停止となったので、その代役として田村の出来を注視したものの、正直ベンチ入りはかなり遠い、加賀よりさらに遠いと思われる出来に終始。パスなりクロスなりに多くを期待できないだけならまだしも、失点場面の対応が稚拙で背後に大穴を開けてしまったのはいかにも辛い。

・終盤やむを得ず宇賀神が右CBに配転されましたが、その宇賀神のほうが田村よりはるかにミシャスタイルっぽい右CBの動きをしていて、しかも駒井とそれなりに連携が取れていたのが驚き。おそらくこれがこの試合最大の収穫でしょう。

・榎本はソウルに露骨にプレッシャーをかけられ、致命傷になりかねないパスミスもありました。もっとも榎本の足元不安以上に周囲との連携が悪くて、プレッシャーをかけられた榎本のパスコースを作ってやるような動きが出来ていないほうが痛いのかも。

・菊池はWSW戦で大差が付いた状況で途中投入されたにも関わらず消極的なプレーぶりに終始してがっかりさせられましたが、この日は積極的な縦への仕掛けが何度か見られ、前半唯一と言っても良い光明を放っていました。

・菊池に代わって投入された矢島。広範囲にパスを散らせるので、ミシャスタイルで使いどころがないわけではないのですが、ただそれだけといった印象。悪くいえば「走らない柏木」状態。途中投入された若手が1点ビハインドで攻守に走り回るわけではなく、特に守備に緩い場面が散見されたのはいただけません。ミシャがベンチ入り機会が増えてきた長澤ではなくベンチ入りもままならない矢島を選択したのが不思議ですが。

・駒井ボランチは正直失敗。駒井はパサーではなく、ドリブルである程度前に持ち上がれるのが持ち味。駒井を経由しなくてもボールが回せる状態なら、あと一押しという趣旨で駒井ボランチはありなのですが、この日のようにボールが満足に回らない状態で、ボール回しのハブみたいな柏木っぽい役回りを駒井に求めるのは酷に過ぎました。もっともそれ以上に相方の青木が大不振に陥ってしまい、終盤カウンターを誘発しまくったのには参りましたが。

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2017.05.05

【観戦記】17年第10節:浦和 0-1 鹿島 ~ コレオに勝ち点が付かないのはおかしいだろう!(虚しい)

・完敗も完敗、ぐぅの音も出ない完敗。鹿島は浦和のちょっとした隙を突いて先制した後は、カウンターをちらつかせながら浦和にほとんど何もさせることなく逃げ切り勝ち。浦和が多少惜しかった場面といえば79分槙野のシュートがポストを掠めた場面と、あとせいぜい51分関根→武藤→ラファエルの好機くらいしか思い当たるところはなく、逆に鹿島は後半カウンターから金崎やレオシルバに絶好機があり、このどちらかが決まっていたら埼スタは大荒れになっていたかと。

・大型連休中の鹿島戦ということもあって埼スタは57,447人もの大入り。初めて、あるいは久しぶりに浦和の試合を見に来た方も少なくなかったであろうにも関わらず、浦和は全くいいところなく完敗。昨年もCS第2戦を筆頭に大入りになったホームゲームはしょっちゅう敗れており(勝ったのはホーム扱いではないナビスコ決勝だけ)、これじゃ浦和の営業も頭が痛かろうに。この日は負けたこと以上に、何の見せ場もなかったのがとにかくきつい。

・しかも鹿島は浦和戦向けに特殊な戦術を敷いたわけではなく、いたってノーマルな対応。普通に4-4-2で構え、浦和に容易にビルドアップさせないように2トップが浦和最終ラインにしっかりプレッシャーをかけ続けるというもの。浦和のWB&CBにはSB&SHで対応。普段の浦和ならそのプレッシャーを掻い潜って、ピッチをワイドに使って相手守備ブロックを左右に振り回せるはずなのに、それがほとんど出来なかった。その原因は端的にいえば柏木と遠藤航の欠場でしょう。

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・それなりに強力な両CBの前にレオシルバと小笠原が待ちかまえるエリアに縦パスを打ち込むのはかなり勇気がいる選択。先の大宮戦のように相手の対策が嵌って縦パスがあまり入らない試合というのはそんなに珍しいものはない。ただサイド攻撃も不発に終わってしまう試合というのはなかなかない。浦和はピッチを広く使えず、同サイドで同じようなテンポでショートパスを繋ぐだけの単調な攻撃に終始。これでは鹿島の守備ブロックを崩せるはずがない。よって序盤から槙野が無理に攻撃参加。

・柏木に代わって青木、遠藤航に代わって那須と机上論では何の問題もないはずなのに、両者とも非常に低調な出来に終始して浦和らしいワイドな展開はほとんど見られずじまい。攻撃に貢献できないどころかカウンターの基点だけにはしっかりなってしまう。今年はついに「誰が出てもそれなりに」の域に到達したと思っていたら、相手が強いとやはりボロが出てしまうようで。

・もっとも出来が良くなかったのは何も青木や那須に限った話ではありません。興梠は完全に消されて何も出来ず、終盤は守備に奔走しているだけ。もう古巣相手に妙な気負いが出るような歳でもないはずですが・・・明らかに妙な気負いが出たのはラファエルで、レオシルバ相手に良いところを見せようとして独善的なプレーに走ってはあちこちで盛大に自爆。この辺はラファエルの若さが悪いほうに出たとしかいいようがありません。

・終盤には自陣コーナー付近でもめ事。遠くて何があったのか良く判りませんでしたが、あれは時間を空費するだけでなく、試合をぐだぐだにするのが狙いの鹿島の狡猾な常套手段。そんなものにまんまと嵌ってしまう森脇がアホすぎました。しかもその過程で興梠にイエロー。

・とはいえ、今日みたいな全く良いところがない完敗だと特定の選手がやり玉にあげられることもないでしょうから、ある意味清々しいかと。

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・強いて言えば、立場上監督が血祭りにあげられやすいかなぁ・・・柏木欠場は元はと言えば大宮戦での無理使いが祟ったもの。選手交代も不発で前三人で相対的にマシな武藤を真っ先に下げたと思えば3人目の交代枠をなかなか使わず、どうにもならない興梠を試合終了間際まで放置。

・謎だったのは青木→駒井の交代。ドリブルで持ち上がれる駒井をボランチに置く、今年何回か試行済みの勝負手を思いきや、駒井の位置はどう見ても右WB。関根のほうが中へ入った位置におり、といってもボランチでもないという珍妙な配置。関根&駒井で無理やり右サイドをこじ開けようとしたように見えましたが、そんな力技でどうにか出来るような相手ではなく、当然ながら中盤にはぽっかり穴が開いてカウンターを誘発。

・練習でいろんな攻撃パターンを仕込んで、それを試合で再現するのがミシャの持ち味。大宮戦のパワープレー紛いも然り、ミシャがやり慣れないことをやった時ってだいたい碌なことがない。

・失点場面はバイタルエリアでの金崎への対応がいかにも緩かった。森脇が金崎についてはいましたが、あっさり反転されて勝負あり。ただシュートが那須に当たって角度が変わる不運も。

・かなり細かくファウルを取る松尾主審にも参った。とにかく流しまくる大宮戦の西村主審とは好対照。浦和に良いFKが蹴れる選手がいないことを見越してか、鹿島はファウル連発で浦和の攻撃を寸断。こういう主審の癖の見極めと、その利用法に関してはいつまでたっても浦和は鹿島に追いつけない。

・ここまでクソミソに負けると、昼酒&ふて寝の繰り返しで大型連休が終わりそう(´・ω・`)ショボーン

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-----ラファエル-----
--興梠----武藤--
宇賀神-阿部-青木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

(交代)
61分 青木→駒井
66分 武藤→李
90+4分 興梠→ズラタン

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---金崎--ペドロ---
土居--------遠藤
---シルバ--小笠原--
西--昌子--植田-伊東
-----クォンスンテ----

(得点)
24分 金崎

(交代)
70分 遠藤→永木
74分 ペドロ→鈴木
87分 小笠原→三竿健

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2017.05.03

【展望】17年第10節鹿島戦

・埼スタチケット完売が報じられた鹿島戦。対戦相手がなんであれ大入りが見込まれるGW中の試合に、どんな時期の対戦であれ大入りが見込まれる鹿島戦を充てるって、どんだけJリーグは営業下手やねん・・・

(成績)

・リーグ戦は勝ち点18(6勝3敗)で首位浦和と勝ち点差1の3位。但し、ここまでACL組とは一つも対戦がなく、FC東京・C大阪といった上位チームとの対戦で共に負けているのが気になります。また浦和やG大阪ほど得点力がなく、得失点差が小さいのも後々響きそう。もっとも決定機自体は多く、撃っても撃っても決まらずに点が取れない感じ。昨年もそんな感じでしたが。

・さらに3敗はいずれもホームというのも「内弁慶」で知られる鹿島にしては珍妙。

・ACLでは相変わらずの内弁慶ぶりをしっかり発揮してムアントン&ブリスベンにアウェーで敗れたものの、なにせ中国勢がいないという楽なグループ。他3試合で勝ち点9を積み上げ、1試合を残してグループリーグ突破決定。最終節のホームゲームでムアントンと1位突破をかけて争う格好。

(戦力)

・昨冬のストーブリーグではFC東京と並んで大物補強に積極的と評され、「昨年世界2位」の実績と相まって優勝候補に祀り上げた方も多かったかと思います。

・具体的にはMFレオシルバ(新潟)、FWペドロ・ジュニオール(神戸)といったビッグネームに加え、長年弱点のままなぜか放置され続けたGKにクォン・スンテ(全北現代)を補強。さらにMFレアンドロ(パルメイラス)、SB三竿雄、FW金森(福岡)といったところを加えてACLに備えました。

・一方放出は少なく、MF柴崎が紆余曲折の末半ば語学留学に出かけている(苦笑)他、使い道のないGK櫛引とFW赤崎をレンタルに出した程度。ただCBファン・ソッコが契約満了となり、見合いのCBを採っていないのでCBの層だけ酷く薄くなっています。代えがいないため昌子&植田の疲労は著しいのか、特に植田は信じがたいミスをやらかしがちになっているようで。C大阪戦で山村を見失ってしまったのがその象徴。

・しかも補強した選手で期待通り働いているのはレオシルバとクォン・スンテのみ。ペドロ・ジュニオールはリーグ戦こそコンスタントにスタメン出場していますが、9節を終えて得点わずか1。神戸ではレアンドロと抜群の相性を見せて得点を量産しましたが、G大阪時代に西野監督と揉めたことに象徴されるように案外扱いづらい選手で、何かと制約が多いチーム、コレクティブなサッカーを志向するチームには向かないのかも。決定機で撃てども撃てども入らない。

・またレアンドロ別人は最近の鹿島の傾向通りまたしてもハズレくじだったようで、ほとんど出番なし。三竿雄や金森は単にJ1では実力不足なのか、これまたほとんど出番なし。

・というわけで、「大型補強」を敢行した割には選手層は大して厚くなっておらず、ターンオーバーを試みた試合で負ける試合が目立ちます。具体的にはC大阪戦と磐田戦はレオシルバがベンチスタート。ムアントン戦では土居&遠藤がベンチ、ブリスベン戦では金崎もPJも不在という結構な手抜き仕様でしっかり敗戦。リーグ戦、ACLとも結構負けていて滅茶苦茶強い印象は受けませんが、それでも悪くない順位につけている辺りが鹿島ならでは。

・これといった怪我人はいませんが、鹿島は中3日の蔚山戦&鳥栖戦と全く同じスタメンだったので続く浦和戦は若干スタメンの変更があるかもしれません。具体的には鳥栖戦出番のなかった小笠原と出番の少なかった鈴木が永木やPJに代わってスタメン出場するかも。

(戦術)

・フォーメーションは4-4-2で一貫。相変わらずボールを持って良し、持たせて良し。前目のポジションは流動的で、SBが盛んに攻撃参加してサイド攻撃を仕掛けてきますし、不用意にバイタルエリアを空けるとレオシルバがスルスルっと上がって来てミドルシュート。もっとも新潟時代はこのレオシルバの攻撃参加が仇となってカウンターを喰らう場面が頻発しましたが。

・浦和戦では鹿島は徹底してカウンター狙い。2トップ&両SHが前から積極的にプレッシャーをかけて浦和のビルドアップを制約しながら、あわよくばショートカウンターを狙い、前でボールが奪えなければしっかり引いて守備ブロックを形成(時にボランチの一方が下がって5バック気味に)。

(浦和の対応)

・大宮戦で負傷交代を余儀なくされた柏木の出場可否が最大のポイント。さらに遠藤も大宮戦で小破したとの話も。ただ共に青木&那須のスタメン起用で特段問題はないはずで、ここで無理使いした挙句数試合の離脱を余儀なくされるような愚を犯してはならないかと。

・それ以外は興梠→李の入れ替えがあるかどうか。

・昨年久しぶりに鹿島に負けただけでなく、ビッグマッチで逆転負けを喰らったため、かつての苦手イメージがまたぞろ顔を覗かせてきた感がありあり。また数年負けてなかったとはいえ内容ではボロ負けで、怪しい判定や曽ケ端の好アシストで勝ち点を拾った試合もあり、決して得意な相手ではありません。

・前からプレッシャーをかけて浦和のビルドアップを制約→無理に縦パスを入れてきたところをレオシルバがカット→すかさずPJに縦ポンという非常に判りやすく、かつ非常に効果的なカウンターを有しているだけに、焦りは禁物。仙台戦をピークに浦和の調子は下降線を辿っており、最下位に低迷する大宮にまさかの完封負けを喫した直後だけに、最悪スコアレスドローでも構わないくらいという心づもりで我慢に我慢を重ね、終盤勝負にかけるべきでしょう。

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<前節:鹿島 2-1 鳥栖>

---金崎--ペドロ---
土居--------遠藤
---シルバ--永木---
山本-昌子--植田--西
-----クォンスンテ----

(得点)28分 金崎(PK)、41分 昌子(CKからヘッド)

69分 遠藤→レアンドロ
85分 金崎→三竿健
90+2分 土居→鈴木

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2017.05.01

【TV観戦記】17年第9節:大宮 1-0 浦和 ~ 他サポの皆さん、喜んでいただけましたか?(稲川淳二風)

・首位vs最下位。ダントツの得点力vs柏木一人にすら及ばない得点力。GGRなんて大宮戦をすっ飛ばして鹿島戦の煽りPVを作る始末。置かれている状況が違い過ぎて、大宮に負けることはまず考えられない。誰もがそう思っていたであろう今年の「さいたまダービー」ですが、やはり「ダービー」は魔物でした。

・どんなに大宮がしょっぱい状況に置かれていようが、なぜかダービーだけは豹変する。悪く言えば負けてもともと、負けたところでなんら失うものがない立場の大宮。そんな大宮が日頃の不振もなんのその、ダービーだけは必勝の信念をもって全力を振り絞って挑んでくるのに対し、浦和は勝って当たり前で、たかが年間34試合のうちの1試合と考えているような選手が少なからずいる。そんな気魄の差が往々にして浦和の凡ミスを誘発し、「ウノゼロ」という典型的なアップセットスコアを招いてしまう。

・気魄という精神的要因で片づけてしまうのはどうかと思われるかもしれませんが、具体的には球際の競り合いで浦和の劣勢は顕著でした。後半頭から投入された大山なんて同年代の関根をなぎ倒してましたし。正直西村主審は大宮のラフプレーと思えるような場面でもほとんど笛を吹かずに流し気味だったので大宮はやりたい放題。こういう手合いには浦和はACLで慣れているはずですが、連戦の疲労のためか、あるいは夏日という気象条件が祟ってか、球際での劣勢は最後までどうにもなりませんでした。

・また浦和の気魄不足は前半から顕著。ドン引きの相手に一方的にボールを支配するものの、立ち上がりに槙野→興梠の決定機を作った以降は40分近くまでシュートらしいシュートすら撃てず、腰の引けた闘いぶりに終始。大宮はビルドアップに難があるので、浦和はボールロスト時にいつものように攻守を素早く切り替えてショートカウンターを狙っても良さそうなものですが、そんな様子はあまり感じられず。

・あろうことかエリア内で遠藤が瀬川に交わされ、西川の好セーブで難を逃れた場面に象徴されるように、大宮にしっかり繋がれてごく限られたチャンスでエリア内からシュートを撃たれる始末。前からガーっと行かない割には守備ブロックをしっかり作るわけでないという、いかにも中途半端な守り。

・とはいえ疲労なり気象条件なりを考慮して前半は安全運転、終盤勝負と割り切ってしまうのも一手だろうと思いながら見ていましたが、なんとミシャは後半頭から柏木→青木、さらに53分に武藤→李とまるで選手を急かすような矢継ぎ早の交代。これじゃ前半の安全運転風はなんだったのか???

・しかも後半頭からの柏木→青木という不可解な交代は、試合後柏木小破のためと判明。試合後の監督会見によると「前半の途中から、前の試合(=WSW戦)で打撲を受けた影響があったのか、そういう中で交代させてほしいと申し出てきた」とのことで、要するにミシャが柏木を無理使いして、案の定途中交代を余儀なくされたという失態。

・こんなところで柏木を無理使いして、より重要な鹿島戦の出場が怪しくなるとはミシャも懲りないなぁ・・・ 横浜Mとの開幕戦でも柏木を無理使いした挙句、その後3試合休養を余儀なくされましたが、その失敗をまたしても繰り返すとは。こうなると謎の選手交代以前にスタメン選考自体が敗因の一つになってしまいます。

・「懲りない」といえば終盤のパワープレー紛い。嫌でもCS第2戦を思い起こさせる、何の可能性もないパワープレー紛いをまたしても見る羽目になるとは!!最後までしつこく、粘り強くサイド攻撃を仕掛け続けた挙句1点も取れずに試合終了なら相手があることだからまだ納得できます。ところが、浦和のストロングポイントでもなんでもないところになけなしのチップを叩いて勝負だ!で案の定負けて帰るって、どんだけ博打下手やねん・・・

・興梠は金澤にマークされて前を向かせてもらえないどころか失点に直結する凡ミス。武藤は完全に調子落ち。駒井のシュート精度にはもともと多くを期待できない。そして頼みのラファエルですら好機にミートしきれない、あるいはシュートをふかしてしまっては1点も取れないのは道理。

・そんな試合でもスコアレスドローで終えればまだしも隙を突かれて失点し、そのまま敗戦。しかもその隙はわずかどころか何回もあって、大宮の攻撃力がしょぼくて1点で済んだようにも窺えました。甚だ後講釈にはなりますが、振り返ってみれば敗因はてんこ盛りで、「起こるべくして起こったアップセット」なのかも。

-----ラファエル-----
--興梠----武藤--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----

HT 柏木→青木
53分 武藤→李
66分 宇賀神→駒井(駒井が右WB、関根が左WBへ)

・大宮は基本4-4-2ですが、守備時というかほとんどの時間帯で金澤が最終ラインに下がって5-3-2で自陣に引きこもり。昨年のダービーでは2戦とも4-4-2のままで対峙し、しかもそんなに悪い内容ではなかったので、ここで浦和戦スペシャルを使うのは意外でした。

・もっとも浦和から見れば守備時5-3-2という相手は珍しくとも何ともなく、今年も甲府や神戸と対戦済。ただその両者と比べると大宮は一段と引き気味で攻略がより難しかったのかも。

・浦和はべったりマークが付いた前3人に縦パスを入れられないので、両WBはもとより両ストッパーを盛んに攻撃参加させて専らサイド攻撃。疲労&暑さのためか浦和の動きは芳しくなく、立ち上がりに槙野→興梠ヘッドの決定機があってからしばらく決定機を作れませんでしたが、40分頃になってから槙野→武藤、関根→武藤→宇賀神と良い形が生まれましたが得点ならず。

・頭から柏木→青木、さらに早い時間帯に武藤→李と代えたが共に何の効果もなし。ほぼ自爆のような格好で先制点を取られた後にミシャは駒井を投入し、サイドからいくつも決定機を作りましたが、シュートはことごとく枠外。駒井が好機に打ち上げてしまうのはともかくラファエルすらシュートが枠に飛ばないのには参りました。

・最後は性懲りもなくパワープレーとは名ばかりの単なる放り込みに終始し、当然ながら淡々と跳ね返されて試合終了。

・失点は自陣でフリック失敗という、リターンに見合わないリスクを冒して下手こいだ興梠がもっとも責められるべきだと思いますが、それでもカウンターを喰らった時点でなお浦和守備陣は数的優位。にも関わらず、江坂に3人も寄せてしまって茨田がフリーという失態。さらにニアを抜かれてしまう西川もなんだかなぁ・・・

---江坂--瀬川---
長谷川-------茨田
---岩上--金澤---
和田-河本--山越-渡部
-----塩田-----

(得点)63分 茨田

(交代)
HT 長谷川→大山
72分 瀬川→清水
87分 江坂→高山(高山が最終ラインに入り、金澤がボランチに上がって本格的な5-4-1へシフト)

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2017.04.29

【展望】17年第9節大宮戦

・大宮がビジター席の割り当てを削ったためにチケットは一層入手困難に。まぁビジターに対してホスピタリティーの欠片もないスタジアムに足を運ぶ気にはなれないので、ハナからTV観戦を決め込んでいましたが、今年はなんとテレ玉での中継が実現。スカパーのくびきから解放されたからこそ実現したものでしょうし、JリーグがDAZNに乗り換えたのは今のところ大正解だったかと。

(成績)

・8節を終えて勝ち点わずか1。総得点2(リーグ最悪)、総失点17(仙台に次いで最悪)という非の打つ所しかないパフォーマンス。 特に総得点2というのは次点広島の6と比べてもかなり低く、興梠どころか柏木一人の得点にも及ばないという惨事。

・神戸、鳥栖と並ぶJ1三大金満クラブなので、親会社の剛腕で夏の移籍期間中に超大物外国人を補強する可能性は十分にありますが、移籍ウインドウが開くまでの勝ち点が一桁に留まれば残留にはもはや手遅れという気も。

・ルヴァン杯も振るわず、現在2試合消化して2引分けのA組6位。こちらも未勝利、かつ得点わずか2。

(戦力)

・昨年勝ち点56の5位でフィニッシュしたチームが、監督が代わっていないのにここまで転落した主因はどう考えても補強の失敗でしょう。

・具体的には家長(川﨑)と泉澤(G大阪)の流出があまりにも痛かった。昨年の大宮は5位でフィニッシュしたとはいえ得点力は低く、堅い守備をベースに僅差の試合を競り勝つ、あるいは引き分けで勝ち点1を拾い続けて勝ち点を伸ばしてきたチーム。得点パターンといえば泉澤が左サイドを突破してムルジャへクロス、あるいはそこらじゅうでウロウロしている家長からムルジャ、ないしサイドに流れたムルジャから家長というのが典型。

・その得点パターンの根幹をなしていた家長と泉澤が共に抜けてしまうと得点が激減するのは道理。

・その二人が抜けた代わりに大前(清水)を連れてきましたが、大前はWGタイプでとても家長の代わりにはならず。また泉澤よりは明らかにフィニッシャー寄りで、いずれにせよ「使う選手ではなく使われる選手」。「家長&泉澤→大前」ほど質・量とも釣り合わない補強はなかなかお目にかかれません。

・それ以外は昨年出番が減った横山を札幌へレンタル。代わりに茨田(柏)、長谷川ア(湘南)、瀬川(群馬)らを補強しましたが、いずれもスタメンには定着できず。

・また怪我人も多くムルジャ、ペチュニク、マテウスと外国人選手が揃って故障離脱中な他、GK加藤が故障中。CB菊地もベンチ外が続いているところを見ると故障中と目されます。

・大宮はルヴァン杯で札幌遠征帰りの中3日ですが、ルヴァン杯では惨敗したG大阪戦からなんとスタメンを8人も入れ替え、大前や岩上、和田、清水といったところはは帯同すらしていません。もっとも今年の大宮は基本スタメンがはっきりしておらず、そもそも誰が主力なのか良く判りません。

(戦術)

・基本フォーメーション4-4-2は昨年から全く変わっていませんが、怪我人が多いことも相まってかスタメンは流動的。しかも前述のように補強大失敗が祟り、渋谷監督も試行錯誤を重ねているものの大駒離脱を埋められるだけの策は見いだせず、攻守ともなんらいいところがありません。

・大敗したG大阪戦を見ると、大宮はとにかくボールを前に進められない。最終ラインは相手に前からプレッシャーをかけられるとしょっちゅうパスミス。それが怖くて苦し紛れにボールをポーンと蹴りがちになり、蹴ったところで前線にボールを収められる選手がいない(ムルジャがいたら多少マシになりますが)ので、すかさず相手に回収されるの繰り返し。中盤は中盤で概して球際の競り合いに弱く、随所でボールロスト。

・昨年なら家長にボールを預けておけば、なんだかんだと家長が鬼キープしてくれるので、その間に全体を押し上げられたのでしょうけど、そうやって楽していた反動がモロに来ているみたいで。

・相手のプレッシャーが緩んで多少なりともボールが前に進むようになると、サイドからのクロス→江坂が典型的な攻め手で、一発がある江坂だけが大宮の希望の灯。大前は現状何の役にも立っていません。

・ビルドアップが稚拙なので自陣での不用意なボールロストが多い上に、しかも往々にしてバイタルエリアをぽっかり空けがち。G大阪戦ではGK塩田の失態も目立ちましたが、それ以前にバイタルエリアで相手を自由にさせ過ぎて余裕をもってミドルシュートを撃たれているほうがよほど問題ではないかと。

・もともとセットプレーが得意だったはずで、岩上も相変わらずロングスローを放り込んできますが、今やこれもさっぱり。

・前回の浦和戦では大宮は普段通り4-4-2のフォーメーション。高めの位置に守備ブロックを作って浦和の縦パスを引っかけて縦に早いサイド攻撃が主眼。また浦和のサイド攻撃には守備ブロックのスライドで対応し、クロスは中央を固めて弾き返すみたいな狙い。前回は夏場の対戦だったので前からのプレッシャーはさほど強くありませんでしたが、今回は浦和のビルドアップを制約すべく、しっかりプレッシャーをかけてくるものと予想します。

(浦和の対応)

・大宮同様中3日での対戦。WSW戦では阿部と宇賀神が完全休養。遠藤はベンチ入りしたが出番なし。柏木と関根を早めに下げたところまで予定通りで、ラファエルの投入を余儀なくされたところだけは想定外だったでしょうが、おそらくミシャは札幌戦と同じスタメンでさいたまダービーに臨むものと予想します。

・大宮の状態が状態なので、よほどの大チョンボさえ犯さなければ浦和が勝ちそうなものですが、大宮の状態がどんなに悪かろうがダービーとなると突然覚醒するのも過去よくあったこと。昨年の対戦ではは大宮は家長・菊地・和田が故障で不在。ムルジャは戦線復帰したものの本調子には程遠い状態。おまけに試合中に奥井まで故障していわば半壊状態。浦和はヘロヘロとはいえフルメンバーだったにも関わらず試合内容は互角で、しかも2度リードしたにも関わらずその都度追いつかれてのドローという情けない結果に終わりました。

・浦和の懸念材料は多少ターンオーバーしているとはいえ、コンディションの低下は否めないこと。札幌戦でもWSW戦でも後半の試合内容は芳しくなく、ロースコアのまま終盤に突入すると一波乱があるかも。特に疲労が顕著な槙野がやらかしてしまう可能性がなきにしもあらず。

・G大阪戦を見ると今の大宮はとにかく前からプレッシャーをかけてくる相手にはとことん弱く、今の浦和のスタイルもおそらく苦手。元気な前半のうちにショートカウンターでボコボコにしてしまえればいいのですが。

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<前節:G大阪 6-0 大宮>

---大前--清水---
黒川--------江坂
---茨田--岩上---
和田-河本--山越-渡部
-----塩田-----

HT 茨田→横谷
HT 黒川→大山
81分 大前→長谷川

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