2017.02.26

【TV観戦記】17年第1節:横浜M 3-2 浦和 ~ くりかえすミシャイズム あの光景が甦るの

・一時は逆転に成功しながらも終盤に2点取られての再逆転負け。浦和が追加点を取るチャンスを生かしていれば難なく試合を終えられた可能性もあったので惨敗とは思いませんが、逆に横浜M(以下「鞠」)が浦和を徹底的に叩きのめせるだけのチャンスもあり、結果は内容相応でしょう。

結果云々以前に負け方が悪い。同じやられ方の繰り返し。試合開始直後のバブンスキーのシュートから、ATの前田のゴールに至るまで判で押したように同じ形でやられ続け、なんら修正が施されない。森脇が斎藤にドリブルで仕掛けられ、やむなく遠藤が加勢にいき、その穴を埋めるべく阿部が釣り出されたところを斎藤に中央に折り返され、がら空きのバイタルエリアからズドン。何度同じ光景を見たことやら。

・不用意に森脇飛び込む水の音。森脇が極端に斎藤を苦手としているのは戦前から明らかで、シドニー帰りのターンオーバー含みで遠藤を右&那須を中央に回す手もあったでしょう。この辺は結果論になってしまいますが。

・また遠藤が森脇の加勢に出ていき、阿部がスライドするのはやむを得ないとしても、他の連中までなぜか斎藤ばかり注視してバイタルエリアに侵入してきた鞠の選手を見ていない。数的優位なのに肝心の相手を掴まえていないのでやられてしまう。これが実に腹立たしい。これでは森脇を代えても代えなくても大勢に影響はなかったと断じざるを得ません。

・また広い意味ではXEROX杯で繰り返された光景(=浦和の極端に高い最終ラインの裏をカウンターで浦和右サイドから崩す)の再現だったともいえるでしょう。そういう意味でも何の反省もなく、修正も施されず、ただただ同じように殴られ続けたはなはだ情けない試合。

・奇しくもスコアはXEROX杯と同じ。このままだと今年の浦和はスコアの出入りの多い2013年型のチームになってしまうのは必定。ハーフコートゲームなんてクソくだらない理想なんてかなぐり捨てて、昨年のような攻守のバランスを考えた試合運びに再転換しないと傷口は広がるばかりでしょう。

・新加入のラファエルが2得点を上げ、、浦和に久しくなかった「無理やりねじ込める」ストライカーがちょっと夢を見させてくれたのがこの試合の唯一の救いでしょうか。

------------------------------

・鞠は攻撃時4-2-3-1ながら、守備時は4-4-2っぽい布陣でリトリート主体の守備。但し、要所要所で浦和最終ラインなりボランチなりに高精度のロングボールを蹴らせないようにプレッシャーをかけてきました。そしてボールを奪ったら素早く前残りの斎藤へ展開。この辺もXEROX杯の鹿島の戦い方がヒントになっているのでしょう。モンバエルツ監督は試合後「もう少し自分たちがボールをうまく持つことができなかったことは残念です。」と語っていますが、鞠からボールを持つ意図なんて微塵も感じられず、たぶんフランス流の冗談でしょう。

・そして鞠の狙いはズバリと嵌り、開始3分にして阿部のボールロストからバブンスキー→斎藤→バブンスキーでいきなり決定機。これはなんとか西川がセーブしましたが、13分に金井→斎藤→バブンスキーで失点。一瞬にして斎藤に振り切られる森脇にも困ったものですが、その後の浦和守備陣の対応の拙さが序盤で明々白々に。18分には素早いリスタートから斎藤のカットイン&シュートを許す一幕も。

・一方前半の浦和の攻撃はほぼ宇賀神頼み。故障明けの柏木が大不振で右サイドが全く機能せず、中央突破もままならず、ひたすらロングボールで宇賀神を縦に走らせるだけに攻撃に終始しました。それでもマルティノス&松原の連携に難があるせいか、あるいは単に松原の個人能力に問題があるのか、この単純極まりない攻撃でもチャンスになり、5分に青木→宇賀神→青木ヘッドの決定機。38分にも遠藤→宇賀神→興梠空振り→柏木で決定機。

・後半になって浦和は2トップ気味に布陣を変えたせいか攻撃の左右のバランスがぐっと良くなり、ラファエルが裏に抜け出す場面が増え始めました。50分には宇賀神が松原を振り切ったところから興梠→ラファエルの絶好機もシュートはポストをコツン。そして63分に途中投入の関根クロス→中澤のクリアし損ねをラファエルが拾ってゴール!さらに65分には柏木縦パス一本で最終ライン裏に飛び出したラファエルがヘッドで追加点!

・69分には柏木→関根→森脇→興梠が落ち着いて胸でボールをコントロールしながら決められない場面があり、個人的にはここで鞠を突き放せなかったのが痛かったと思います。ミシャはATの関根の決定機逸を嘆いているようですが、ああいう双方どつき合いになってしまう時間帯=偶然が発生しやすい時間帯での運不運を嘆く以前に勝敗の別れ目はあったでしょうに。

・ここで試合を決めきれなかったせいか、ミシャは柏木に那須を投入。守備固めの意図は明白で、かつ柏木が故障明けなのを考慮しての交代なのでしょうが、わざわざ那須を入れたのに86分にセットプレーで失点してしまったのは大誤算。CKの守備でニアにいた那須の頭を越され、小さい駒井がウーゴと競る羽目になるってどうなのよ? 高さ対策なら予めズラタンを入れておく手があったはずですが・・・

・AT突入直前に駒井縦パス→裏に抜けた関根の絶好機がありましたが、シュートはほぼGK直撃。その直後に天野→斎藤→ウーゴというお約束の形で決定機を作られ、これはなんとか西川が防ぎましたが、90+2分に全く同じ形を作られ、前田のフィニッシュでとうとう決壊。ここまで同じ形でやられたら関根の決定機逸なんて些細な問題でしょうに。それどころかラファエルの同点ゴールの前に金井の縦パス一本から斎藤の抜け出しを許す決定機があり、ここで試合が終わっていても何の不思議もなかったかと。

・1本のシュートミスで試合が決まってしまうほんのわずかな僅差の試合というものは確かにあります。しかしこの試合はその類ではなく、同じようなやられ方をし続けたチームが当然のように負けただけの試合で、僅差の敗戦でもなんでもないでしょう。中2日で迎えるFCソウル戦に向けてミシャがどう立て直してくるのか、生暖かい目で楽しみにしています。

-----ラファエル-----
--興梠----柏木--
宇賀神-阿部-青木-駒井
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----

(得点)
63分 ラファエル シルバ
65分 ラファエル シルバ

(交代)
61分 青木→関根(関根が右WB、駒井がボランチへ)
73分 柏木→那須(那須がボランチへ、駒井がトップ下に上がる?)
90+3分 森脇→ズラタン

・WSW戦から李→ラファエル、武藤→柏木、関根→駒井と3人入れ替え。WSW戦で真っ先に下げた武藤がベンチ外になったのには驚きましたが、故障明けの柏木をボランチではなくシャドーで起用したのにも驚きました。どうやら柏木は負傷の影響で長いボールを強く蹴れないようで、CKも回避。従って柏木をボランチに置きたくても置けなかったのでしょう。そしてその柏木は前半大不振。スタメン起用はどうやら時期尚早だったようで。

・61分には喜田と交錯した青木が負傷退場する不運。ここで青木に代えて長澤ではなく、関根を入れて駒井をボランチに入れたのが謎。那須投入後は柏木に代わって駒井がトップ下に上がったように見受けられましたが、現状駒井がそこまで使い回しが効くほどミシャスタイルに馴染んでいるとは思えないのですが。

-----富樫-----
齋藤--バブンスキ--マルティノス
---天野--喜田---
金井-デゲネク-中澤-松原
-----飯倉-----

(得点)
13分 バブンスキー
86分 ヴィエイラ
90+2分 前田

(交代)
71分 富樫→ヴィエイラ
81分 バブンスキー→前田

・鞠の新外国人はCBデゲネクが裏を取られがちなのが気になったくらいで、前目の2人はいずれもハズレではなさそう。カイケが極端なハズレだっただけで、アデミウソンといいマルティノスといい、CFGの御眼鏡はそんなに狂いはないということかな? 外国人に関して言えば眼鏡どころか目があるのかどうかすら怪しい浦和からすれば羨ましい限り。

・強引な世代交代が失敗に終われば一気にチーム崩壊に突き進みかねないと思いましたが、この試合を見る限りどうやらその懸念は杞憂に終わりそう。

| | トラックバック (0)

2017.02.24

【展望】17年第1節横浜M戦

・待ちに待ったリーグ開幕戦。といっても開幕のワクワク感があるのはおそらく横浜M(以下「鞠」)だけで浦和は既に公式戦を2試合こなしており、しかも長距離移動を伴うWSWとのアウェーゲームから中3日。早くも過密日程との闘いを強いられています。

(戦力)

・鞠は今オフベテラン勢に大ナタを振るい、榎本・小林・中村・兵藤をばっさり。残留した中沢や栗原も大幅減俸を喰らったと噂され、「ベテランの処遇が極めて悪い」という鞠の伝統はCFG主導になってもしっかり継承されている模様。おまけに昨年中沢の相方となるケースが多かったファビオも流出してしまいました。札付きの不良外国人カイケの処分に成功したのは朗報なのでしょうが(苦笑)。

・代わりに外国人選手を3人補強した他、扇原(名古屋)・山中(柏)・松原(新潟)とJ1でそれなりに実績がある選手を補強。外国人選手も含めてかなり若い陣容で新シーズンに臨むことになりました。

・ベテランをばっさり斬ったことで、名古屋共々オフの間にスポーツ紙の良いおもちゃになっていたように見受けられましたが、意外にも昨年の主力で代わりが見当たらないのは右SB小林だけ。榎本には飯倉、ファビオには栗原と一応計算できる代わりの選手がおり、中村と兵藤は昨年から出番が減っていて主力とは言い難い状況でしたから、大騒ぎになった割には意外に目先のダメージは小さいと思われます。

・ただ「ベテランの処遇が極めて悪い」という鞠のイメージはもはや拭いようがなく、ベテランに差し掛かった主力選手がホイホイ出てゆく等先々ロクなことがないような気がしますが。

・新外国人選手はいずれもJリーグ経験がないので、その出来は蓋を開けてみないと皆目判りません。ここ数年鞠はCFがとにかく人材難で、山ほどチャンスを作っても点が入らずに得点力不足に泣き続けてきましたから、レッドスターから来たFWウーゴ・ヴィエイラの出来不出来が鞠の浮沈を大きく左右する気がします。またCBデゲネクは一応豪代表。

(戦術)

・鞠とは昨年最終節で対戦したばかり。戦力が多少入れ替わったとはいえ監督は代わっていないので、対浦和戦で特に変わったことはやってこないと予想します。端的に言って「塩試合上等」の徹底したカウンター狙いで浦和戦に臨んでくるものと思われます。一応戦える陣容を維持しているとはいえ、強引に世代交代を進め、かつ外国人を3人も入れ替えたとなるとチーム作りにはそれなりに時間を要するものと思われ、難しいことはやりようがないかと。

・具体的には浦和に簡単にロングボールを蹴らせないように前からプレッシャーをかけてきてはいましたが積極的にショートカウンターを狙うほどではなく、基本的にはリトリート主体に守備。浦和が無理に攻めに出たところで斎藤なりマルティノス頼みのロングカウンター炸裂みたいな。

・PSMで今期の鞠の様子を見る機会が全くなかったので、布陣やスタメンは予想困難。下記は「こんなん出ました」といった程度。

-----ヴィエイラ----
齋藤--バブンスキ-マルティノス
---仲町--喜田---
金井-デゲネク-中澤-松原
-----飯倉-----

(浦和の対応)

・浦和は長距離遠征を挟んでの中3日なので、当然多少スタメンを入れ替えてくるでしょう。具体的には両WB(宇賀神→菊池、関根→駒井)の入れ替えは確実。前目ではWSW戦で唯一90分起用された李に代わってラファエルがスタメンに抜擢される可能性があると思います。もちろん豪州遠征に帯同しなかったズラタンを使う可能性もありますが、XEROX杯でズラタンが不振を極めた一方、WSW戦でラファエルがいきなり結果を出したのが序列の入れ替えに直結する気がしてなりませんが。

・小破でXEROX杯も豪州遠征も見送った柏木は一応練習に復帰したようですが、早々無理もさせられないでしょうし、鞠戦は引き続き青木が頑張らざるを得ないかと。いきなり長澤を使う勇気がミシャにあるとも思えないですし。

・カウンター狙いの鞠に対して、とにかく浦和は焦らないことが肝要。快足SHがWBの裏を狙ってくるのが明らかなので、ハーフコートゲームに色気を出して妙に前がかりになるなんて自殺行為だと思います。昨年最終節は鞠の攻撃が全く成り立っていなかったのに、槙野の謎対応でマルティノスにまさかの抜け出しを許してしまいましたが、あれが今回も想定しうる典型的なやられパターンでしょう。

| | トラックバック (0)

2017.02.22

【TV観戦記】ACL2017・F組第1節:ウェスタン・シドニー 0-4 浦和

・大量得点・無失点・イエローなし・怪我なし。さらに途中投入の新戦力がいきなり結果を出すという全くケチのつけようがない形でACLは白星発進。長距離移動を伴うアウェーゲームな上に、相手はシーズン真っ盛りでこちらは開幕したばかりなのでコンディション面で浦和はかなり不利と目され、勝ち点1を持ち帰れば御の字と思っていただけに、完膚なきまでに相手を叩き潰しての勝ち点3は実に大きいかと。

・ただ、ウェスタン・シドニー(以下「WSW」)はシドニーダービーを終えてからの中2日で、スタメンを6人も入れ替えざるを得なかったのが殊の外響いたのかもしれません。そのため浦和が出足で出遅れたり、球際で競り負けたり、さらに先にバテてしまったりといったコンディションの差を感じさせる場面は全くありませんでした。

・またWSWは細かくボールを繋ぐチームで、ロングボールやハイクロスを多用するチームではなかったのも浦和に幸いしました。XEROX杯では縦パス一本で浦和両WBの裏を執拗に狙う鹿島のカウンター攻撃が見事に奏功しましたが、WSWがそのような攻撃を見せる場面はあまりありませんでした。

・しかも細かく繋ぐチームの割にはビルドアップは上手いとは言い難く、浦和の積極的な守備(=素早く攻守を入れ替えての高い位置からのボール奪回)の前にほとんど何もできませんでした。浦和のプレッシャーが緩んだ前半半ばから前半終了までWSWが多少ボールを保持する時間帯もありましたが、その時間帯ですら浦和左サイドを少々脅かした程度で決定機は作れず。

・さらに浦和はカウンターを喰らいまくったXEROX杯を教訓にしたのか、あるいは劣悪なピッチ状態にアジャストした結果なのか、中央への縦パス&フリックみたいないかにも不用意なボールロスト&カウンターを誘発しやすいような攻撃を控えていたように見受けられました。

・WSWは攻撃時4-2-3-1。守備時4-4-2で、高い位置に守備ブロックを敷いていましたが、浦和の最終ラインには無理にプレッシャーはかけてきませんでした。またWSWの両SBが中へ絞り気味で、サイドに守備ブロックをスライドさせて来ません。

・従って前半の浦和はCBからの縦パスないし、サイドチェンジ一発でWBに展開してからの攻撃がほとんど。サイド奥深くまではいとも簡単にボールを運べますが、中を固めている相手にクロス精度がイマイチでことごとく跳ね返され、決定機らしい決定機は10分過ぎに森脇→宇賀神と大きく振って武藤シュートがあったくらい。

・関根が右サイドで何度も一対一になるものの、ドリブルに切れがなくてエリア内に切り込めず、さらにクロス精度が劣悪で全くチャンスに繋がりませんでした。これがこの試合数少ない懸念事項。

・WSWは後半になって幾分前からの圧力を強め、宇賀神の裏を狙う攻撃を見せたがやはり決定機には至らず、逆に守備ブロックが緩んだのが仇になってカウンターを浴びる羽目に。李がスルスルっとスカスカの中盤をドリブルで駆け上がったのが効いて、11分に興梠が先制。サイド攻撃を見せ続けた上で後半最初の中央突破が奏功した格好。

・2点目は浦和の高い位置でのボール回収が実ったもの。3点目は最近の浦和には極めて珍しいCKからの得点。浦和が失速したかもしれない時間帯が訪れるまでに3点も取れたので、その後の試合運びはぐっと楽になりました。ミシャは余裕をかまして新戦力テスト&中3日での横浜M戦を見据えての選手交代。

・4点目は宇賀神→矢島→ラファエルという超シンプルなロングカウンターが嵌ったもの。新戦力が共にいきなり結果を出しただけでなく、浦和に久しくなかった「一人で出来た!」系のシンプルな攻撃がバリエーションに加わったのも嬉しい限り。

・青島麦酒は1ゴール1アシストの李。興梠の先制点も李のドリブルでの持ち上がり&バイタルエリアでの溜めがあってこそなので、妥当でしょう。

-----興梠-----
--武藤-----李--
宇賀神-阿部-青木-関根
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----

(得点)
56分 興梠:李のドリブル進出&タメ→後方から駆けあがる興梠にスルーパス
58分 李:青木が高い位置でボール回収→興梠→最終ラインに抜けた李がボレー
68分 槙野:武藤CK→相手DFがちょっと触った後で槙野が足で
86分 ラファエル:ロングカウンターで宇賀神→矢島→ラファエルがニアをぶち抜く

(交代)
70分 武藤→ラファエル
79分 青木→那須
85分 興梠→矢島

・浦和はXEROX杯から3人入れ替え(ズラタン→興梠、駒井→関根、菊池→槙野)。ズラタンと駒井は帯同すらしていないので予定の入れ替えでしょう。またコンディション不良が噂された槙野のスタメン起用はややリスキーでしたが、攻撃参加を自重したせいか、結果は大過なし。

・小破した柏木も帯同しませんでしたが、最終ラインからいきなりWBへ展開する攻撃を多用したので柏木不在はほとんど感じられず。強いて言えば縦パス一本での単純な裏狙いが全く奏功しなかったところに影響があったくらいでしょうか。

・青木→那須の交代で遠藤がボランチに上がるものと思ったのですが、那須はなんとボランチに。ミシャは何の問題もない最終ラインを無理やり弄る愚を犯しませんでした。単に相手セットプレー時の高さ対策という意味合いに加え、柏木が横浜M戦にも間に合わない可能性を見越して青木を下げたのでしょう。

・WSWは浦和の最終ラインにたいしてプレッシャーをかけ来なかった反面、西川にだけは鋭く詰め寄ってきました。西川のキック精度は前半ちょっと怪しげで、後半は危なげなしといった感じでしたが、横浜M戦では榎本の抜擢があるかもしれません。

| | トラックバック (0)

2017.02.19

【TV観戦記】FUJI XEROX SUPER CUP 2017:鹿島 3-2 浦和 ~ ちょいと調整のつもりで飲んで、いつの間にやら大惨事

・共に中2日でACL初戦を控え、特に浦和はすぐさま豪州へ長距離移動を強いられるという条件下でのプレシーズンマッチ。その条件を勘案して浦和は主力を一部休ませた一方、鹿島は左SB以外はベストメンバーと目される面子で試合に臨んできました。

・浦和は2点ビハインドからいったん同点に追いついての1点差負けなのでスコア上は一応形になりましたが試合内容はお粗末極まりなく、西川の好守がなかったら前半のうちに大量失点を喫していてもなんら不思議はありませんでした。

・しかも温存したかったはずの興梠を後半頭から投入する羽目になり、次いで関根も投入。さらに柏木は完全休養かと思えば小破していたことが判明。槙野に至ってはオフの芸能活動が祟ってかコンディション不良に悩まされる始末で、ACL初戦へ向けての主力温存という目的すら未達に終わってしまいました。

・鹿島は浦和にボールを持たせてカウンターを狙い続ける構図。前半の浦和は前3人、特にズラタンが全くボールを収められないのでほとんど攻撃が成り立たず、いとも簡単にボールを失っては鹿島のカウンターを喰らい、極端に高い最終ラインの裏を突かれ続けました。前でボールが収まらないのに性懲りもなく縦パスを送り続けては失敗し、単純にクロスを入れては跳ね返され、いずれもカウンターの基点に。

点の取られ方というか、決定機の作られ方が偶発的ではなく、何度も起こりうる性格のものだっただけに始末が悪い。左CBに槙野ではなく、昨年天皇杯川崎戦でボコボコにやられた宇賀神を起用したのが目を惹きましたが、失点は宇賀神の強度不足でやられたわけではなく、槙野だろうが阿部だろうがやられていたであろうと思われるだけに問題は根深い。

・そして先制点を取られたら、なぜか極端に前がかりになってさらに傷口を広げる。カウンターを喰らった時のリスクコントロールが全くなってない。ミシャ2年目に何度も見た光景。

・失点こそしませんでしたが、左右にボールを振られてファーへクロス→ボールウォッチャーになっている森脇の背後からフリーでヘッドなんて何度も見た失点場面そのもの。全く修正できていない。

・さらに航と西川の連携ミスが決勝点に直結という負けっぷりの悪さ。このミスも一回こっきりではなく、それ以前にもあわやという場面がこの試合で2度ありましたから簡単に修正できるのかどうか。

・もっとも楽勝で試合を終えられたはずの鹿島もレオシルバをベンチに下げた辺りから運動量が落ちて浦和に簡単にビルドアップを許すようになって、あれよあれよという間に同点に追いつかれるテイタラク。またスタメンに抜擢された三竿は使い物にならず。浦和の凡ミス絡みとはいえ結果だけはしっかり手にする辺りが鹿島らしいものの、こちらも順風満帆の船出とは言い難い試合内容だったかと。もっとも苦悩のレベルは浦和よりははるかに軽いのでしょうが。

・誰の差し金か、この試合はなぜか共にセカンドユニフォーム=蛍光色同士の対戦。まるで教科書に線引き過ぎてどこが重要なのかさっぱり判らない出来の悪い学生みたいな感じで、テレビで見ていて目がチカチカして参りました。背番号が見辛いので、長澤のように見慣れない選手がどこにいるのか判りづらいのなんの・・・

-----ズラタン-----
--武藤-----李--
菊池-阿部--青木-駒井
-宇賀神-遠藤--森脇-
-----西川-----

(得点)
74分 興梠(PK):エリア内に侵入した興梠を小笠原が引っかける
75分 武藤:関根クロス→ズラタンヘッドの跳ね返りに武藤が詰める

(交代)
HT 李→興梠
64分 菊池→関根(宇賀神が左WB、関根が右WBへ)
64分 駒井→長澤(阿部が左CB、長澤がボランチへ)

・怪我明けのラファエルはベンチ外、興梠はベンチスタートとなり、この日はズラタンが1トップに入りましたが、前半の出来は目を覆いたくなる惨状でボールを全く収められず。昨年終盤の不振をそのまんま引きずっているかのよう。後半投入の興梠のところで多少ボールが収まるようになってズラタンの出来も改善傾向に向かいましたが、今度は好機でシュートが枠外。武藤の得点場面も本来はズラタンが一発で決めないと。

・駒井は序盤対面の三竿をチンチンにしていましたがさほど長続きせず、逆に森脇の背後を簡単に攻略されてしまい、バランスの悪さが顕わに。菊地は攻守ともいいところなし。先制点を取られた契機=航が西を倒してファウルを取られた場面は、元はといえば菊池が簡単に西に裏を取られたところから。

・後半途中からボランチに投入された長澤が意外にも捌き役としてそれなりに機能。これがこの試合の数少ない収穫。柏木の小破で長澤の出番が増え、長澤が経験を積んで柏木のスタメンの座を脅かすという予想外の好循環になると良いのですが。

---ペドロ---金崎--
土居--------遠藤
--小笠原--レオ---
三竿-昌子--植田--西
-----クォン------

(得点)
39分 遠藤:西が航に倒されて得た直接FKから
43分 遠藤:カウンターの好機→金崎シュートの跳ね返りを蹴りこむ
83分 鈴木:航と西川の連携ミスを突いて航からボール奪取

(交代)
65分 金崎→鈴木
69分 レオシルバ→永木
82分 三竿→山本

・湘南では左CBが主戦場だった三竿を左SBに起用しましたが結果は散々。序盤は駒井にいいようにやられ、途中から関根に対峙して完全に決壊し、同点に追いつかれる主因に。石井監督はたまらず故障明けの山本を投入。

・レオシルバのボール奪取力&展開の速さはさすがとしか言いようがありません。ただ詰まらないイエローをもらうだけでなく、おやっというところでボールを失うこともあり、案外「諸刃の剣」なのかも。浦和が獲得を見送ったのはそれなりに理由がありそう。

・PJは個人能力は高いものの誰とも噛み合わないダヴィコースになるかも。現状では金崎のほうがはるかに面倒。

| | トラックバック (0)

2017.02.13

【観戦記】17年さいたまシティカップ:浦和 1-1 FCソウル

・昨年ACLで死闘を繰り広げたFCソウルを迎えて開催された「第10回さいたまシティカップ」。開幕前にACL出場レベルの相手とひと叩きしておくこと自体は悪くありません。

・ただ、間が悪いことに今年のACLはソウルと同組になってしまいました。しかも同組になるのが決まったのは天皇杯決勝の結果を受けてなので、対戦相手の変更等今更どうにもならず。浦和が主催した試合ではないとはいえ、この「間の悪さ」がいかにも浦和。2週間後に再戦するのが判っているのでお互いやりづらく、ハーフタイムで浦和は全員、ソウルも大半の面子を入れ替えて、まるで練習試合モード。

・また浦和は前日沖縄キャンプから戻ったばかりで、およそ試合ができるコンディションではなかったのかもしれません。ソウルに出足で負け、球際の競り合いで負け、パスミスは頻発と全く良いところなく、非常にしょっぱい試合になってしまいました。失点は森脇が自陣深い位置でボールをコントロールしきれずに掻っ攫われたところから。さらにフィニッシャーに対する宇賀神の寄せの甘さのおまけ付き。まぁ起こりうべくして起こった失点でしょう。

・後半はソウルもぐだぐだになり、終盤長澤のゴラッソでなんとか同点に追いついて、親善試合に相応しい結果で試合終了。

・21日のACL初戦(アウェーWSW戦)までにコンディションを上げれば十分なので、この試合の塩加減を云々してもあまり意味はないかと。ただ結果度外視&調整途上のPSMなのにチケット代がリーグ戦並み、いやさらに割高っちゅーのはないわ。特に割高なバック1F中央はガラガラでテレビ的に非常に見栄えが悪くなる始末。間が悪いだけでなく、勘違い感ムンムンの「第10回さいたまシティカップ」でした。

MOMに相応しいのは長澤ではなく、三菱重工のCMでしょうなぁ、どう見ても(苦笑)

Dscn6353

<前半>

-----興梠-----
--武藤-----李--
菊池-阿部--柏木-関根
-宇賀神-遠藤--森脇-
-----榎本-----

得点:38分 イ サンホ

・菊池と榎本が入っただけで、それ以外は昨年の基本スタメンがずらり。その割りにお粗末な試合内容で、浦和のチャンスらしいチャンスは36分に一回あっただけ。しかもその好機に武藤のシュートは弱い上に枠外という惨状。

・ソウルは4-1-4-1の布陣で前から厳しくプレッシャーをかけてきましたが、浦和はビルドアップに四苦八苦しつづけて前半終了。強風のせいかサイドチェンジが全くと言っていいほど通らないのには参りました。またボランチの片方が最終ラインに下がらず、ほとんどの時間帯で3バックのままでボール回ししていたように見受けられましたが、どういう意図だったのかな?

・菊池は前半唯一の決定機に絡んだ一方、ワロスあり、簡単に裏を取られる場面ありと、まぁそんなもんなかという印象。もっとも左サイドは菊池出来云々以前の問題としてコンビネーションに難を抱えていましたが。

・西川を見慣れると榎本の足元はちょっと怪しげ。もっともこれは榎本自身の問題というより、最終ラインとのコンビネーションの問題のほうが大きいのかもしれません。

Dscn6355

<後半>

-----ズラタン-----
--矢島----オナイウ--
駒井-長澤--青木-平川
-槙野--那須--田村-
-----岩舘-----

得点:83分 長澤

・ミシャは予告通りハーフタイムで全員入れ替え(ベンチ入りベンバーで伊藤だけ出場機会がありませんでしたが、怪我で沖縄キャンプでも練習試合に出てなかった以上已む無しか)。動き自体は前半の面子よりは多少マシかなと思いましたが、当然ながらコンビネーションが壊滅的。ただソウルの出来も浦和に合わせて(?)馬なりっぽくなり、相対的に後半のほうが個々人の出来不出来が良く判るようになりました。

・ゴラッソを決めた長澤。ボランチにしてはポジションが前目で、積極的に好機に絡んでくるというのは千葉での役割そのもので、後半立ち上がりにもドリブルで自ら持ち上がってオナイウの決定機を演出する一幕も。その反面後方で広範囲にパスを捌く仕事は苦手そうで柏木の代わりにはならないけれども、ドン引き相手のあと一押しには使えるかもしれません。

・両シャドーは共に不出来。矢島はほとんど何もできないまま。オナイウは全力で空回りという印象。

・田村はなぜか右サイドに張りっぱなし。青木が下がって槙野・青木・那須の3バックでボールを回していた時間が長く、田村は後方からのビルドアップにあまり関与していないように見受けられました。また攻撃参加も少なく、妙なポジションにいるストッパーという印象でした。ミシャスタイルの習熟はまだまだこれからなのかなぁ?

・コンディションが上がらないと噂された槙野ですが、45分だけなら何の問題もなさげでこの面子だとダントツの出来。単に90分出来ないということなのかも(それはそれで非常に困りものですが)。

・故障明けの駒井を45分使ったのにはびっくりしましたが、駒井はボールが足に付かないのか、槙野の絶妙な縦パスを受けて好機になりかかりながら転倒すること2度、3度。守っては対面の相手に抉られかかる場面もあり、コンディション回復には時間がかかりそう。もっともそれは駒井に限ったことではないのですが、ポジション柄悪目立ちしてしまいました。

| | トラックバック (0)

2017.01.14

【雑感】浦和2017年補強

新加入選手会見&背番号発表も済み、どうやら浦和の今オフの補強は打ち止め臭いので、それに関する雑感をまとめておきます。ポイントは

(1)昨オフに続き今オフも世代交代を強く意識した補強

(2)目先の戦力底上げとしては力不足

(3)DF補強が薄いのは謎

の3点。

(1)昨オフに続き今オフも世代交代を強く意識した補強

・今オフ獲得した選手はGK榎本を唯一の例外として、いずれも20代前半~半ばの選手。昨年遠藤・駒井・福島を獲得した流れと軌を一にしています。浦和の主力選手は20代後半から30代に偏在しており、その後はポーンと高木&関根まで飛んでしまうため、スムーズな世代交代を企図して20代前半~半ばの選手を続々獲得しているものと目されます。しかも、その補強方針にブレがない点は高く評価していいと思います。

・強いて難癖を付ければ、早晩世代交代の時がやってくるであろうキャプテン阿部の後継者がはっきりしないこと。駒井、矢島、長澤、菊池と前所属チームで必要に応じてボランチをやっていた選手こそ何人もいますが全員攻撃的で、阿部とはプレースタイルが違いすぎます。青木が当面後継者扱いなんだろうと思いますが。

(2)目先の戦力底上げとしてはいかにも力不足

・今季の補強選手の顔触れを見ると、J1で文句のない実績があるのは榎本とラファエル・シルバのみ。しかも、その両名をもってしても現在のレギュラー陣からポジションを奪えるかとなると疑問符が付きます。少なくとも昨オフの遠藤のように加入後即レギュラー入りが期待される補強はなかったと思います。言い換えれば、今オフの補強はベンチメンバーの入れ替えに留まったと評さざるを得ません。

・もっとも今オフで浦和を去った、あるいたレンタル移籍となった選手はいずれも昨年浦和でほとんど出番がなく、主力の流出といえるような移籍は全くありませんでした。従って今オフのIN&OUTで戦力がダウンしたとは思いません。

・また、2015年加入の武藤のように前所属チームではイマイチでも浦和で大化けして早くからレギュラー陣に加わる例があり、高木や駒井のようにやや時間がかかりながらもレギュラーを脅かす存在になる例もあります。これまでの選手補強に関するミシャの慧眼を見れば、新加入選手の中から何人かが「予想外の活躍」を見せてくれるのかもしれず、今オフの選手補強を「小粒」と断じてしまうのはどうかと思います。

・とはいえ、新加入選手がミシャ流にフィットするにはある程度時間がかかります。遠藤のようにあっという間に馴染む選手もいれば、橋本のように全く馴染めないまま終わる選手もいます。新加入選手が戦力化するスピードより、浦和のレギュラー陣が老朽化するスピードが速ければ、浦和は思わぬ低迷期に突入するかもしれません。

・30代の選手が多くなってきたとはいえ老朽化にはまだ時間があると判断して、あえて即効性のある補強をしなかったのでしょう。また即効性のある補強をしたくても、浦和には損失補てんができるスポンサーがおらず財政的に無理が出来ないので、たまたま「移籍金0円」案件が転がっていないそのような補強は案外難しいのかもしれません。

(3)DF補強が薄いのは謎

・永田&加賀とDFの控えを2枚放出したのに、補強したのは田村の1枚のみ(しかもレンタル)。てっきり岡本を湘南からレンタルバックするものだと思っていたら、なんと岡本はレンタル延長。

・永田も加賀も昨年ほとんど試合に出ていないので実質的な戦力ダウンではありませんが、現在最終ラインで信頼できる駒は槙野・遠藤・森脇・那須の4枚のみ。緊急時は宇賀神ないし阿部をCBに下げる手しかなく、ACLがあることを思えば控えの層が薄いのは明々白々。

・福森@札幌の獲得に失敗したのが響いているのかもしれませんが、J1で全く実績がない福森に多くを期待するのも珍妙な話。ひょっとすると昨年怪我がちでベンチ入りすらままならなかったイリッチの「かいしんのいちげき」的な確変に賭けているのか(;゚Д゚)

・日本人CBに目ぼしい選手がいないのであれば、アジア枠でCBを採っても良さそうなのですが、ここは人脈が全くないからのか、スピラノビッチがミシャに合わずに退団して以降全く動きがありません。この点はCB補強に限ったことではなく、人的リソースをわざわざ限定しているようにも思えて残念です。

| | トラックバック (0)