2018.08.16

【観戦記】18年第22節:浦和 4-0 磐田 ~ ファブリシオ!ファブリシオ!よー、来たのぅ!!

・興梠が立ち上がりの決定機を決められず、その後は引いて守る相手に一方的にボールを支配しながらなかなか決定機は掴めず。点が入らないどころか30分にはカウンターからポスト直撃のシュートを浴び、長崎戦・鳥栖戦と似た、決して良いとは言い難い流れで前半終了。しかし、後半になってファブリシオが磐田ゴールをこじ開けた途端、一気にカウンター得意の浦和ペースとなり、終盤は磐田の集中も切れて怒涛の4得点&ファブリシオハットトリックのおまけつき。ついに引いた相手から勝ち点3をもぎ取った点で意義深い試合となりました。

・マウリシオ出場停止の穴は阿部、そして疲労困憊の橋岡に代えて森脇とベテラン2名が久しぶりにスタメンに名を連ねましたが、共にブランクを感じさせない上々の出来。しかもオリヴェイラ監督は先制後これまで出番が少なかった選手を積極的に起用するという「親心」すら見せました。もちろん過密日程を考慮しての試運転の意味合いもあったでしょうが、これまた荻原がいきなりアシストを記録するなど上手く嵌りました。中断明け後交代選手も含めて固定メンバーでやってきて、ともすれば淀みがちなチームを上手く再活性化できた点でも有意義な試合だったと思います。

・今春の対戦では誰が見ても「このチームはとうとうぶっ壊れた」と判る醜態を晒したにも拘らず、そこからたった4ヶ月で浦和のチーム状態は磐田に圧勝するまでに回復。そう考えると感慨深い勝利だったともいえるでしょう。春の時点では2点取られてはっきりと戦意を喪失したのが浦和だったのに、夏になると2点取られて集中を切らせてしまったのは磐田のほう。3点目、いとも簡単に槙野を見失ってしまったのがよりによってキャプテンだというのがいやはやなんとも・・・

007

・この試合の磐田の基本フォーメーションは3-4-2-1。名波監督は相手に応じて割と頻繁にフォーメーションを弄るタイプのようで、前節の4-1-4-1から一変させて来ましたが、名波監督の性向は広く知られていてサプライズはなし。ただレギュラーCB新里の故障離脱に伴い、今季ほとんど試合に出ていない森下を左ストッパーに起用せざるを得なかったのは痛手。わざわざミラーゲームに持ち込んだのに、両サイド、特に森下のいる磐田左サイドが終始劣勢に陥ってしまっては磐田の苦戦は免れませんでした。

・また磐田はハナからドン引きというわけではなく、最初は高めの位置に5-3-2っぽい構えを敷いていましたが、長崎のように前から積極的にプレッシャーをかけてくるわけでもないので、浦和に簡単にボールを繋がれて結果的に押し込まれて深い位置で5-4-1で耐えざるを得なかった風。磐田の立ち上がりは良くなかっただけに開始5分のカウンター(柏木縦ポン→興梠が大井を交わしてシュート)は是非とも決めて欲しかったのですが・・・

・14分の決定機は森脇をWBに起用した効果がてきめんに表れたもの。槙野→森脇と大きく振って、武藤がサイド進出&森脇が中へ入ることで磐田のマークを簡単に剥がし、森脇から逆サイドでフリーの宇賀神に振るところまでは完璧な崩し。ただ決定機で宇賀神がある意味宇賀神らしくH2Bロケットをドッカーン!!

・24分には阿部の縦パスを柏木が相手の食いつきを逆用してスルーでファブリシオに繋ぐという、これまであまり見られなかった妙技を披露。

・しかし最初の決定機を外したのが祟って、次第に浦和はただボールを支配しているだけというここ2戦と同じような形になってしまいました。今の浦和は柏木の位置がかなり前目で基本3-4-2-1というより、3-3-3-1、あるいは3-1-4-2に近い形。引いた相手に対して柏木が積極的に前に出て、時には最前線に飛び出していますが、その代償として青木の周りがスカスカになりがちで実に気持ち悪く、その弊害が前半顕著だったように思います。広範囲をカバーせざるを得ない青木は当然ながら早々にヘロヘロに。

・30分には川又のポストプレーから小川大のクロスこそ阿部がクリアしたものの、そのこぼれ玉を山田に拾われてポスト直撃のシュートを浴びる大ピンチ。続く33分には縦パスを受けた松浦にバイタルエリアで簡単に前を向かれてシュートに持ち込まれてしまいました。試合後オリヴェイラ監督が「私たちが行った修正は、中盤の枚数を増やす、ということでした。」と語っているのはその弊害を修正したものでしょう。

002

・決して良いとは言い難い流れを一変させたのが55分のファブリシオのゴール。青木のミドルシュートをカミンスキーが辛うじて弾き、そのこぼれ玉をファブリシオが叩き込んだものですが、これがボールの落ち際を冷静に見定めてボレーで叩き込むという絶品もの!

・ただこのゴールも元はといえば森脇→興梠と斜めにパスを入れたところから始まっていて地味に森脇効果。そのせいかどうかは知りませんが、ゴール後はファブリシオを差し置いて森脇が強引にカメラにフレームイン(笑)

・先制さえしてしまえば、あとはカウンター得意の浦和ペース。オリヴェイラ監督は先制直後、前半イエローをもらい、かつ脚の状態も万全ではなく、またおそらく連戦をも考慮して柏木を下げて故障明けの長澤を投入。長澤は柏木とは役どころが全く違い、青木とほぼ同一平面上の位置取りで相手の中盤にしつこく絡んで守備を引き締めるのに一役。

・61分の追加点は青木→武藤が森下を交わしてバイタルエリアで前を向いたところで半ば勝負ありと言っても良いでしょうが、非常に不可解なのは磐田最終ライン上でファブリシオがどフリーだったこと。森下が釣りだされた穴を上手く突かれたと言ってしまえばそれまでですが、わざわざミラーゲームに持ち込んだ名波監督の企図がこのゴールで完全に崩壊。

・ゲームプランが土崩瓦解した磐田は66分一気に2枚替え。これまで攻撃は川又頼みだったように見受けられたのに、そのキーマンを代えて大久保を入れたのは傍目には不可思議でしたが、大久保は悪い意味で大久保らしさを存分に発揮。すぐに苛立ちを露にして中盤まで下がってボールを貰いたがり、しかもボールを貰ったところで何が起こるわけでもなく、果てはファウルを受けたのなんの猿芝居を披露する始末。これじゃ「大久保厄寄せ大師」としか言いようがありません。後半の磐田の決定機は68分CK→田口ヘッドだけかな?

・浦和も73分足を攣った森脇に代えて菊池を投入したものの、磐田に合わせるかのようにミスが相次いでしばし双方グダグダに。しかし「大久保厄寄せ大師」の霊験あらたか、磐田の運動量の落ちよう、そして集中力の切れようはハンパなく、85分武藤CK→槙野ヘッドでダメ押しの3点目。槙野には大井が付いていたはずですが、槙野が動き出すと同時にボールしか見ていない大井が簡単に槙野を放してしまったのには大笑い。

・オリヴェイラ監督はさらに86分興梠に代えて荻原を投入。そしてその荻原が90分カウンターの好機で長い距離を走ってファブリシオのゴールを見事アシスト!

・浦和は、というかミシャが鋭利なカウンターを有する磐田をやや苦手としていたためか、ホーム埼スタで磐田に勝ったのはなんと2013年以来(もっとも2014~15年は磐田がJ2降格)。言い換えれば名波監督就任以降ホーム初勝利。

・「浦和相手なら楽勝だろう!」と意気込んでか、お暑い中ビジターが大勢押しかけて来ましたが、結果は彼らが思ってもみなかったであろう惨敗。勝ち点3に加えてチケットお買い上げ誠にありがとうございました。

・また平日開催とはいえお盆休みを取っている方が多いためか、埼スタは子供連れが目立ち、先述のようにビジターが多かったことも相まって観客は平日開催にしてはかなり多めの34000人弱。勝ち味は少々遅くなりましたが、浦和のゴールがこれだけてんこ盛りなら子供たちも「また埼スタに来たい!」と思ってくれたかな??

004

-----興梠-----
-ファブリシオ----武藤--
宇賀神-青木-柏木-森脇
-槙野--阿部--岩波-
-----西川-----

(得点)
55分 ファブリシオ
61分 ファブリシオ
85分 槙野
90分 ファブリシオ

(交代)
59分 柏木→長澤
73分 森脇→菊池
86分 興梠→荻原(ファブリシオが1トップへ)

・MOMは文句なくハットトリックのファブリシオ。ファブリシオ本人は典型的なストライカーではなくて、どちらかといえばセカンドタイプっぽいのですが、シュート精度というかシュートを撃つ瞬間の落ち着きはJリーグレベルから突き抜けていました。1点目のボレーもさることながら、2点目は小さくフェイントを入れてGKをコケさしてますし、3点目はAT突入直前のしんどい時間帯なのに狭いシュートコースを正確にぶち抜いて見せました。

・影の主役は森脇。今年は怪我勝ちでコンディションがなかなか上がらず、残念ながら90分持ちませんでしたが、やはり攻撃能力は橋岡と段違い。森脇が独力でサイドを突破こそしないものの、クロスあり、縦パスあり、カットインあり、そして武藤と森脇がポジションを相互に入れ替られるのが何よりでかい。特に武藤がサイドに出て、森脇が中へ入って縦に走るのがめっちゃ効きました。相手がサイドに寄せてきたら、一気に逆サイドの宇賀神へ展開。ああ、なんてミシャっぽい攻撃!!CBが上がってこないので「それなりにリスクコントロールされているミシャ式」という夢物語が現実に!!

・2アシストの武藤。今年は武藤が点を取る形になっておらず、それどころかファブリシオの守備負担まで武藤が背負っている恰好だから「がってん寿司」はちょっとがっかりかもし・・・・数字にはなりにくいが、武藤が攻守にわたってめっちゃ活躍しているのは一目瞭然です。

・監督の親心でほんのちょっとだけ出場時間もらって、その短い出場時間の中で一発でほぼ100点満点の結果を出した荻原。若手、しかも、前目の選手に必要な何かを間違いなく荻原は持っています。荻原本人はやっぱり自分で撃ちたかったようですが、DF二人に寄せられていましたから、どフリーのファブリシオに出すのが正解。武藤同様、自分の得点ではなくてもいい仕事をしたことは万人が認めているはず。

003

-----川又-----
--山田----松浦--
小川大-田口-山本-櫻内
-森下--大井--高橋-
-----カミンスキー----

(交代)
66分 山本→上原
66分 川又→大久保
81分 小川大→荒木

・今年の磐田はとにかく主力に怪我人が続出。アダイウトン、ムサエフ、中村と主力が長期離脱中な上に、新里、宮崎、小川航も故障。特にアダイウトンを失った影響がでかいのか、かつてのよな怒涛の前プレ&ショートカウンターの切れ味がすっかり失われてしまったように見受けられました。

| | トラックバック (0)

2018.08.15

【メモ】浦和 4-0 磐田

(スタメン)

出場停止のマウリシオに代えて阿部、さらに疲労困憊の橋岡に代えて森脇がスタメンに。長澤がついにベンチ入り。

磐田は怪我人が多く、大久保がベンチスタートなくらいでサプライズはなし。スタメンからは基本フォーメーションは判りにくい。

(前半)

磐田は浦和に合わせて基本3421。守備時はハナからリトリートではなく、高めの位置で523っぽく構えているが、プレッシャーに鋭さはなく、浦和に簡単にボールを繋がれて541でドン引きになってしまう。

浦和は鳥栖戦同様引いた相手にそれなりに攻撃の形を作ってはいるが、前半は得点ならず。押してはいるが、長崎戦、鳥栖戦と同じ流れで良いとは言い難い。

5分柏木縦ポン→興梠がGKと一対一を決められなかったのは痛かった。

また高い位置にいるWBへのワイドなてんかいも目立ち、14分には槙野→森脇→宇賀神の決定機(但し宇宙開発)。

ただ柏木が頻繁に前に出るのでカウンターを食らった時は中盤がスカスカになりがち。

磐田は川又頼みの縦に早いカウンターを狙っており、30分にはシュートがポスト直撃。

(後半)

後半も押しながらシュートで終われないもどかしい時間が続いたが、55分青木のミドルシュートの跳ね返りをファブリシオが叩き込んでついに浦和先制。

こうなると完全にカウンター得意の浦和ペース。61分には武藤→ファブリシオで鮮やかに中央を突破して追加点。

先制した時点で織部は足の状態が良くなく、前半にイエローをもらった柏木を下げて長澤、さらに足をつった森脇に代えて72分菊池を投入。

その後双方試合運びが雑になってグダグダになってしまったが、磐田は集中まで切れてしまったのか、85分武藤CK→槙野ドフリーでヘッドで決定的な3点目。

さらに90分には途中投入の荻原→ファブリシオの鮮やかなカウンターがきまって4点目。

磐田は怪我人だらけで控えがショボく、しかも唯一頼りになりそうな大久保はいつものイライラを発症して、チーム状態をさらに悪くさせるだけに(笑)

| | トラックバック (0)

2018.08.12

【DAZN観戦記】18年第21節:鳥栖 1-0 浦和 ~ またしても引いた相手を崩せず、判定にも恵まれず

・前日の試合でFC東京が敗れ、また昼間の試合で札幌vsC大阪が引き分けに終わって上位陣が足踏みしていたので、ここで降格圏を彷徨う鳥栖を叩けば上位進出の目が広がるはずでしたが、残念ながら前節長崎戦に続いて引いた相手を崩しきれず、それどころか鳥栖のセットプレー一発に沈んでウノゼロの敗戦。しかも川崎戦・長崎戦に続いてこの試合も審判団が怪しく、88分柏木CKから李のゴールがなぜかファウルと判定される一幕もあって後味が悪い敗戦になってしまいました。

・ファウルの基準は前後半で激変するわ、肩に手をかけて橋岡を押さえつけている高橋秀はファウルを取られずにゴールが認められるわと判定に疑問符つきまくりの試合でしたが、内容的に勝てた試合とは言えないのが辛いところで、引き分けが精一杯でしょう。とにかくボールを持たされると打開策に乏しい。長崎戦よりは決定機を数多く作れていた点を前向きに捉えるべきなのかもしれませんが、それも単に鳥栖の守備が長崎よりはるかに緩いことの裏返しかもしれませんし。

・中断期間が長かったとはいえフィジカル強化に大半を費やしたのでオリヴェイラ監督がやれることにも限度があり、セットプレーでしぶとく点を取り、また強い相手をカウンターで仕留めることは出来ても、引いた相手を崩すところまでは手が回らなかった。8月一杯は連戦また連戦ゆえリカバリーが精一杯でまとまった練習時間も取れず、相手にボールを持たせるタイプ相手には当面苦しむことになるでしょう。ただ長崎・鳥栖と下位チームから勝ち点を一つしか上げられなかったので、プレーオフ圏よりも残留ラインのほうが近くなってしまったのは残念です。

-------------------

・浦和のスタメンはいつもの面々。オリヴェイラ監督なりに選手のコンディションを見極めた結果なのでしょうから外野がとやかく言っても虚しい限りですが、橋岡や青木は些か疲労の色が濃いように見受けられました。橋岡は高橋秀のファウル臭いとはいえ、結果的に競り負けて失点に関与していますし、前半は吉田に裏を取られてあわやPKという場面も(その後吉田ともつれあった結果、吉田がゴールポストに激突して負傷)。また青木も60分自陣深い位置でフェルナンド・トーレスの引き倒しというワールドクラスの技を食らってボールを失い、大ピンチに。

・鳥栖もスタメン固定気味のようで、前節出場停止の小野がスタメンに復帰して高橋義がサブに戻っただけで、こちらもサプライズなし。小野・トーレス・金崎の3トップで浦和の3バックに対峙させるという観測もあったようですが、ふたを開けてみると基本小野がトップ下の4-3-1-2でした。

・ただ守備時は右SH福田が最終ラインに下がって5-3-2ないし5-4-1に。長崎と違ってほとんど前からは追ってきませんが、リトリート主体ながら浦和が縦パスを入れてきた際にはいかにも鳥栖らしくファウルを恐れず厳しく当たりに来ました。概して荒っぽく、福田など繰り返しの反則でイエローを出されても不思議はないプレーもありましたが、結局鳥栖のイエローは一枚どまり。

・浦和は長崎戦と違ってビルドアップには難儀しませんでしたが、ボールを支配している割には鳥栖の守備ブロックをなかなか崩せないというお馴染みの形に。先制される前で最も惜しかったのは38分エリア内に飛び込んだ柏木が潰れて、こぼれ玉をファブリシオがキープ→武藤のシュートがバーを叩いた場面。あとは19分ファブリシオのミドルが枠を捉えた場面くらいでしょうか。鳥栖の決定機も少なく、27分金崎のシュートでヒヤリとしたくらい。

・後半も浦和がボールを支配するも何も起こらないまま。逆に53分鳥栖が原川CK→高橋秀ヘッドで先制。

・先制された浦和はドン引きの鳥栖に手も足も出なかったわけではなく、55分右サイドを深くえぐった武藤→柏木、59分ファブリシオ→武藤ドリブルで中央進出→左からエリア内侵入の宇賀神と決定機を作ったが共に決められず。

・オリヴェイラ監督は65分橋岡・青木を代えて森脇・阿部を投入。戦術的な意味合いではなく、単に疲労の色が濃い選手を代えただけのように見受けられましたが、この交代もパターン化していてだんだん効き目もなくなっており、負けてしまうとなんだかなぁという気が。

・さらにオリヴェイラ監督は75分興梠に代えて李を投入。87分柏木スルーパス→武藤の決定機は前に出た権田が防いで得点ならず。そしてそこで得たCKからの李のゴールは謎のファウル判定で認められず。

・また前半鳥栖のラフプレーに一枚しかイエローを出さなかったことに象徴されるように、上田主審は前半少々の競り合いには寛容に見受けられましたが、どういうわけか鳥栖が先制した辺りから急にやたらファウルを取り出して浦和の焦りを加速させる結果に。浦和が食らった3枚のイエローはいずれも妥当ですが、前半のお裁きっぷりからすれば著しく均衡を逸しているような気が。

・イエロー累積で次節はマウリシオが出場停止。遠藤移籍後もCB自体は橋岡・森脇・阿部と控えがいますが3バックの中央が出来そうな人材となると途端に心細くなります。ここまでスタメン固定で凌いできたオリヴェイラ監督のやり繰りや如何に。

-----興梠-----
-ファブリシオ----武藤--
宇賀神-青木-柏木-橋岡
-槙野--マウリシオ--岩波-
-----西川-----

(交代)
65分 青木→阿部
65分 橋岡→森脇
75分 興梠→李

---トーレス--金崎---
-----小野-----
-原川--高橋秀-福田-
吉田-高橋祐-ミンヒョク-小林
-----権田-----

(得点)
53分 高橋秀

(交代)
38分 吉田→安在(負傷交代)
90分 トーレス→豊田

・空中戦では槙野にしょっちゅう競り負け、地上戦でもさしてボールも収められず、見せ場といえば青木の引き倒しくらいで得点どころかシュートゼロに終わったフェルナンド・トーレス。物凄ーーーい、不良債権臭がプンプンしてますなぁ、これは・・・・ でも大人の事情でふっかちゃんはこれを使わざるを得ないのでしょうなぁ・・・それが降格の引き金になったとしても。

| | トラックバック (0)

2018.08.06

【観戦記】18年第20節:浦和 0-0 長崎 ~ あーあーあー、長崎は今日も引き分けだった

・第3節のアウェーゲームに続いて長崎戦はまたしても引き分け。決定機の数は似たようなものですが、前回対戦時同様「FW鈴木武蔵がもうちょっとマシなら間違いなく負けていた」印象が強い「負けないで良かった」という試合内容での引き分け。GK徳重が早い時間帯から時間稼ぎをしていたことに象徴されるように長崎は基本引き分け狙いで、あわよくば勝ち点3というもので、その目論見通りの試合になってしまったといっても良いでしょう。広島戦・川崎戦と強豪を連破した勢いで下位に沈む長崎をも屠って3連勝との目算は崩れてしまいました。

・オリヴェイラ監督は戦前「状況、気温、雰囲気が全く異なる試合になるだろうと伝えています。そうした特徴の異なる試合になる」と語っていましたが、これはお世辞でも謙遜でもなんでもありません。中断期間明けから名古屋・C大阪・広島・川崎と基本的に「相手がボールを持ちたがるor持つことを厭わない」チームとの対戦が続きましたが、長崎はチームの性格が真逆の「相手にボールを持たせる」チームの典型。

・オリヴェイラ監督は中断期間を利用して選手のフィジカルを徹底的に鍛え、中断明け後は強敵との対戦を重ねる中でカウンターの精度を高めるところまでは成功しましたが、中3日の連戦続きでボールを持たせられる羽目に陥った際の打開策を練るだけの時間はなかった。試合後監督が「私たちにとって準備の部分が、やはり足りなかったかな」と語った通りと思います。

・またこの試合で難儀だったのは今村主審のあんまりな捌きっぷり。とにかくやたら笛を吹きまくる。流れの中から点が取れそうになくてもなんとかセットプレーで一発と誰もが望んだことでしょうが、CKでの競り合いでいとも簡単に攻撃側のファウルを取ってしまうので、CKが全く決定機に繋がらない(これはおそらく長崎サイドも不満)。また長崎のカウンター時の橋頭保となるCFファンマはただでさえ厄介な選手なのに、ファンマがこけると今村主審がすぐにファウルを取る(それどころかマウリシオには早々にイエロー)ため、浦和CB陣は非常に苦労させられました。

・妙な判定、特に胡散臭いPKが決勝点になる試合にならなくて本当に良かったと思います。試合終了間際の宇賀神クロスが飯尾の開いた腕に当たっている場面はハンド=PKでもおかしくないと思いますが・・・

003

・浦和のゲームの入りは悪くはなく、5分ファブリシオ→興梠裏抜けで決定機、さらにそこで得たCKの跳ね返りを宇賀神がミドルで狙う決定機を得ましたが、前半はそこから長い沈黙を強いられました。長崎は「相手にボールを持たせる」といってもドン引きでもなんでもなく、5-2-3気味に構えながらも最終ラインを積極的に押し上げてショートカウンターを狙いに行くスタイル。

・浦和は疲労に猛暑が相まってか前半はビルドアップがままならず、それどころかパスミスから長崎の注文通りにショートカウンターを浴びる始末。15分は宇賀神の縦パスをカットされたところから澤田→ファンマ、34分には岩波の縦パスをカットされたところからファンマの裏抜け(但しオフサイド)、36分には澤田ファーへのクロスのこぼれ玉から武蔵のシュートを浴びてヒヤリ。40分には押し込んで攻めきれずにカウンターを浴びてスピードだけはある武蔵を鈍足の柏木が追走する絶望的な場面を作られてしまいました(柏木がイエローで阻止)。

・ビルドアップに苦しむ浦和の攻め手は最終ラインないし引いた位置にいる柏木からの縦ポンによる裏狙い、あるいは強引なミドルシュートだけという塩梅で前半を終えようとしていたところ、ATになって長崎を押し込んだ状態から右サイドに出た柏木→エリア内で武藤ポスト→ファブリシオの決定機。結局これが長崎の守備ブロックを崩しかかったという点ではこの試合唯一無二の決定機となってしまいました。

・前半の終わりごろから長崎を自陣に押し込む時間帯こそ長くなりましたが、前半ATの決定機以降流れの中からはほとんど決定機を掴めず、66分柏木FKが惜しかったくらい。それどころか63分には深い位置からの縦パス一本で武蔵の裏抜けを許した挙句、シュートがポストを叩く大ピンチも。71分には左サイドに流れたファンマからのパスがわずかに武蔵に合わなかったものの、これまたヒヤリ。

・オリヴェイラ監督は前半から体が重そうで精彩を欠いていた青木を早い時間帯に阿部に代えて以降はどういうわけか長考に沈んでしまいました。森脇を用意していたのになぜか投入を見送り、しかも81分になってようやく投入したのは森脇ではなく李。立て続けに森脇も投入されましたが、共にさしたる効果なし。

・昇格組相手に2引き分けと考えるとちょっとがっかりな気もしますが、浦和も中断期間前までは残留争いに飲み込まれそうな立ち位置だったことを思い起こせば高望みはできません。浦和は上位を立て続けに破ったことで残留争いから大きく抜け出してトップハーフにまで浮上してきましたが、そのまま一気に上位を伺うにはまだまだ力不足であることを痛感させられる試合でした。

002

-----興梠-----
-ファブリシオ----武藤--
宇賀神-青木-柏木-橋岡
-槙野--マウリシオ--岩波-
-----西川-----

(交代)
59分 青木→阿部
81分 武藤→李
84分 橋岡→森脇

001

-----ファンマ-----
--鈴木----澤田--
翁長-島田--黒木-飯尾
-高杉--バイス--徳永-
-----徳重-----

(交代)
67分 澤田→米田
73分 島田→磯村
87分 徳永→田上

・前節欠場していたファンマがスタメン、しかもフル出場したのがビッグサプライズ。前節欠場はなんだったのか・・・

| | トラックバック (0)

2018.08.02

【観戦記】18年第19節:浦和 2-0 川崎 ~ 「川崎を勝たせたい何か」もなんのその、シーズンダブル達成!

・シュート数6対16というスタッツが示す通り、試合内容は川崎が優勢。しかも前半に2回、後半に1回小林悠に絶好機があり、少なくとも川崎が負ける試合ではなかったような気もします。しかし勝ったのは多くはない決定機を確実に決め、絶体絶命の大ピンチはGKのビッグセーブで凌いだ浦和。前節台風の影響で試合が流れた川崎が休養十分なのに対し、酷暑下で中3日の連戦を強いられている浦和の出来は芳しくなく、「橋岡誤射事件」を筆頭にあり得ないミスが目立ちましたが、オリヴェイラ監督の好采配も相まって難しい試合を勝ち切りました。

・スタメン固定である程度ゲーム作って、7回阿部、8回森脇、9回李の豪華リレーで完封勝ちって野球かよ!! それにしても選手交代が全部当たる監督って個人的には浦和で初めて見たような気がします(苦笑)

・またシュート数で圧倒したとはいえ、川崎はボールを支配している割にはエリア内に侵入してシュートに持ち込む回数は案外少なかったという意味では川崎らしい試合ではなかったという見方もできるでしょう。一方浦和は終始手数をかけない、縦に速いロングカウンター狙いで、それが嵌って見事2点を奪取。どちらのゲームプランがより嵌っていたかという観点では浦和に分があり、ゆえに浦和の勝利はフロックではありません。

Img_1888

・7分の先制点はこの試合の浦和のゲームプランを象徴する形。岩波のロングフィードで武藤が川崎最終ラインの裏に抜け出し、武藤のクロスを興梠がGKチョン・ソンリョンの鼻先であざ笑うかのように軽くシュート。手数をかけない見事なゴールでした。

・しかし15分くらいから川崎にボールを支配され、浦和は自陣に押し込まれて試合は川崎ペースに。浦和も高い位置を取る川崎SBの裏狙いで時折縦に速いシンプルなカウンターを試みるものの、中3日でお疲れのせいかパスミスないしトラップミスが非常に多くてほとんどシュートに持って行けず、逆に30分大島→中村→小林のカウンターを許す場面も(シュートは枠外)。

・また浦和は自陣に押し込まれても5-3-2の守備ブロックで中央だけはしっかり固めていましたが、37分奈良の縦パスから小林の裏抜けを許す場面も(シュートは西川がセーブ)。さらにATには中村CK→小林ヘッドがバーを直撃。

・浦和の反撃が形になったのは前半終了間際に橋岡クロス→槙野ヘッド、57分岩波大きく振って宇賀神→後方から柏木くらい。守っては58分家長、61分ショートCKから大島に際どいミドルシュートを放たれ、さらに既に疲労困憊の橋岡が66分緩いバックパスを小林に拾われる大失態をやらかしてしまいましたが、またしても西川がビッグセーブ!!

Img_1886

・この大失態にはさすがのオリヴェイラ監督も肝を冷やしたか、67分武藤→阿部、70分橋岡→森脇と矢継ぎ早に代え、さらにファブリシオ1トップ、興梠左SHの5-4-1気味になって必死に防戦。この時間帯に投入される阿部の運動量は敵味方ともヘロヘロヨレヨレの選手だらけの中で圧倒的で、この選手交代が効いて川崎の攻勢は尻すぼみに。

・鬼木監督も57分長谷川→鈴木、70分中村→知念、79分エウシーニョ→齋藤と相次いで選手を代えるものの、こちらはどいつもこいつもクソの役にも立たず。この辺はACLを無気力試合の連続で終えてしまったがゆえの選手層の薄さの表れなのかも。特にもはや無理が効かない中村をビハインドで下げざるを得ないの痛手でした。なんだかんだと中村を下げてしまうと攻撃の迫力はガタ落ちで、終盤の川崎の決定機は84分の奈良縦パス→小林ヘッドだけか?

・一方オリヴェイラ監督は80分前目の運動量維持&カウンター狙いの意図で興梠に代えて李を投入。終盤にはコンディション面で優位に立っていたはずの川崎の足もすっかり止まって86分に森脇、ATには李と立て続けに裏抜けを許す始末で、李が見事PKを奪取。ファブリシオがきっちり決めてダメ押し。

・これで今季は川崎戦でダブル達成。しかも奇しくも2試合とも2-0と強打川崎を完封してのダブルで、ケチのつけようがない結果に。川崎戦のダブルはなんと2011年以来。あの年の地獄を思えば、なんでそんな年にダブルを達成しているのか不思議でなりません。またその後の空白はいかにミシャが川崎に弱かったかということでもあり。

Img_1882

-----興梠-----
-ファブリシオ----武藤--
宇賀神-青木-柏木-橋岡
-槙野--マウリシオ--岩波-
-----西川-----

(得点)
7分 興梠
90+3分 ファブリシオ(PK)

(交代)
67分 武藤→阿部(柏木がシャドーに上がる)
70分 橋岡→森脇
80分 興梠→李

・個人的なMOMは文句なく西川。インタビューには先制ゴールの興梠が呼ばれましたが、あれは放送終了が迫っていたので、既にベンチにいた興梠が呼ばれやすかっただけだと思います。

・フィールドプレーヤーのMOMは個人的には柏木。武藤が下がった後は攻守に一人で走り回ってました。モドリッチ並みとはさすがに言いませんが、上手い選手がめっちゃ走っているのは実に絵になります。おまけに全員疲れているので柏木の鈍足っぷりも目立ちませんし(苦笑)

・今日のファブリシオはとにかくボールロストが多くて合格点は上げられませんが、HTにオリヴェイラ監督with元組長から「守備だけはしっかりやらんかい、このクソボケが!!」と締め上げられたのか、後半守備だけは必死に奔走していたと思いました。ファブリシオは欧州で1シーズンやってオフ無し。しかも来日後中断期間中ずっとコンディション調整で、きついキャンプのメニューはやってないから、中3日の連戦は他の面子と比べるときついのかもしれません。

・広島戦、川崎戦と武藤本来の持ち味=献身性・利他性が戻ってきたようで実にいい感じ。無理に自分で点を取りに行かなくてもいい、そうこうしているうちに自分にもチャンスが巡ってくるって。

・今日の試合で岩波は自信ついたんじゃないかな? もともとフィード能力は高いんだし、あとは守備のポカさえなければ。

・橋岡二等兵誤射事件。味方に死傷者は出ず、西川軍曹が必死にフォローしましたが、ありゃ橋岡本人は寝られんかもしれんなぁ・・・気にせず寝てしまうのは暢久くらいでしょうに。

Img_1884

-----小林-----
長谷川--中村---家長
---守田--大島---
車屋-谷口-奈良-エウシーニョ
-----ソンリョン-----

(交代)
57分 長谷川→鈴木(鈴木が右SH、家長が左SHへ)
70分 中村→知念(小林&知念の2トップによる4-4-2へ)
79分 エウシーニョ→齋藤(齋藤が左SH、家長右SH、鈴木が右SBへ)

・荒木主審がなぜか極端にビジター寄りなのには参りました。主審が川崎のラフプレーに妙に寛容なのをいいことに、浦和に傷む選手が続出。ファブリシオが傷んでいる際に川崎が試合を止めないのは良いとしても、槙野がわざわざボールを蹴りだしたのに、川崎がボールを返さないとはさすがJリーグチャンピオン様。やることの格が違いますねぇ・・・

・李のPK奪取の場面。大島が李からボールを奪回しそうだったのに李に弾き飛ばされたようで。大島らしい軽さ炸裂で、これじゃ海外進出は無理でしょう。その前の奈良、PKを取られた鈴木のプレーは見苦しい限り。これではさすがの荒木主審もいたたまれずにPKを宣告(苦笑)

| | トラックバック (0)

2018.07.30

【観戦記】18年第18節:広島 1-4 浦和 ~ 思わぬ台風来襲、思わぬ大差

・東から西へ移動するという異例のコースを辿る台風12号が週末日本列島を直撃。帰りの足がなくなることを案じて広島遠征を断念する赤者が続出する一方、無事に帰れるがどうかわからないのに、やれ飛行機だ、やれ新幹線だと広島にやってくる赤者のなんと多いことか!!(森田美由紀アナ風)。しかし、結局台風12号は広島での試合開催にほとんど影響はなく、とにかく不意の雨が多いことで知られるビッグアーチですら雨が降らないという予想外の展開に。

・一方試合結果も首位を独走する広島を浦和が大差で下すという、これまた予想外の展開に。ただシュート数浦和9、広島8という数値が如実に示すように点差ほど両チームの出来に差があったわけではありません。広島が後半立ち上がりの好機を一つでも決めていれば、そのまま広島が押し切ってしまったかもしれません。とはいえ、結果はもちろん試合内容から見ても、首位を独走しているといっても広島が圧倒的に強いというわけではなく、何かの拍子で転びに転ぶ可能性は十分にあると感じました。

・前節C大阪戦同様、現時点での順位の差、勝ち点差ほど両チームの実力に差はない。浦和は強くなったと言い切るのはまだ躊躇われるけれども、少なくとも弱いチームではなくなっている。手強い相手にもなんとか勝ち負けに持ち込めるところまでは実力が上がってきたようです。

・引き分けに終わった前節C大阪戦の「良かった探し」で

 ☆最悪の立ち上がりで複数失点を喫しても不思議はなかったのに、ハーフタイムを待たずに修正できたこと
 ☆新戦力ファブリシオが当たりっぽいこと
 ☆キャンプでのフィジカル強化が実ってか、ユン・ジョンファン監督に鍛えられたチームに対して走り負けないどころか後半は優勢に立ったこと
 ☆粘り強く闘って、セットプレーに活路を見出す、夏のゲームプランがまたしても嵌ったこと
 ☆カウンター主体ながら流れの中からも得点の気配が漂いだしたこと

の5点を挙げましたが、この試合では

 ☆後半最悪の状況に追い込まれながら、選手交代で見事に修正できたこと
 ☆新戦力ファブリシオがどう見ても当たりだったこと
 ☆キャンプでのフィジカル強化が実ってか、前半体力温存気味だった相手に後半も特に走り負けなかったこと
 ☆カウンター主体ながら流れの中からついに得点が取れたこと

と、PKこそあれセットプレーで点が取れなかったことを除けば、C大阪戦の「良かった点」を見事に継続しているどころか、「良かった点」の内容を前進させていることがよく判ります。歩みはちびちびだが、オリヴェイラ監督は確実に浦和を強くしていることを実感できる試合だったと言い換えてもいいでしょう。

004

・どちらもボールを持たされると持ち味の出ない者同士の一戦ゆえか、序盤は実にまったり。どちらかと言えばよりボールを持たされたのは浦和のほうで、4-4-2で自陣にしっかり守備ブロックを作る広島に対して文字通り手も足も出ず。ただ浦和も無理には攻めないので広島のカウンターの機会もなく、左SH柏のドリブルによる仕掛けが効く分、広島のほうが若干有利な程度かな?と思いながら観戦していましたが、意外にも先制したのは浦和でした。25分ファブリシオ→武藤と共に相手選手に囲まれながら巧みにボールを繋いだのが効いて興梠が裏抜けに成功。前3人の連携による得点っていつ以来なん???

・浦和はパトリックを主に槙野が厳しくマークして広島に攻撃の基点を作らせないことには成功していましたが、極めて厄介だったのは柏。37分右にポジションを移していた柏のカットインへの対応が遅れた青木が柏の足を引っかけてしまいイエローカード。柴崎FKをファーで千葉に叩き込まれて早い時間帯に同点に追いつかれてしまいました。青木は8分にも自陣深い位置で柏を倒してFKを与えており、早くもヨレヨレの様相。千葉への対応が遅れた岩波にもがっかり。

・前半体力温存気味だった広島は53分槙野のクリアミスを拾ったパトリックが際どいシュートを放ったのを皮切りに一転して猛攻。55分柏が浦和守備陣中央へ向けてドリブルで仕掛ける→やむなく橋岡が中へ絞る→左SB佐々木がどフリーでクロス→中でパトリックヘッドの決定機。さらに57分には全く同じ形で今後はティーラシンがヘッドの決定機を作り、このどちらかが決まっていれば広島が攻撃力に乏しい浦和に対してそのまま押し切り勝ちした可能性も高かったと思いますが、パトリックのヘッドはバーの上、ティーラインのヘッドは西川に阻まれて得点ならず。

・全く同じ形で立て続けに決定機を許したためか、オリヴェイラ監督は早めに動いて58分武藤に代えて阿部を投入。阿部をボランチに据えたのは判りましたが、いつものようなはっきりとした3ボランチではなく、柏木をやや前に出した3-4-1-2っぽい形に見えましたが、この交代&ポジション修正が見事に奏功。広島はあれだけ有効だった左サイドからの攻め手を失っただけでなく、攻撃の核だった柏すらこれ以降沈黙。逆に序盤からヨレヨレだった青木が生き返り、二重三重に有益な選手交代でした。

・浦和は60分左へ流れたファブリシオのクロス→中へ飛び込んだ柏木で反撃開始。この柏木飛び込みへの広島の対応が甘いのが伏線になっているのか、70分宇賀神のクロスに飛び込んだ柏木を佐々木が背後から倒してPK与。興梠がいつもの助走をあまり取らず、かつフェイク入りという見ている方の心臓に悪いフォームでPKを決めて浦和が劣勢から巻き返しに成功しました。

022

・城福監督は何を思ったのか、2点目を取られる直前に特に悪くはないティーラシンに代えて新外国人FWベリーシャを投入。さらに2点目を取られた直後に柴﨑→川辺と代えましたが、この交代が共にクソの役にも立たずにただバランスを崩しただけに終わり、半ば自分で自分の首を絞める格好に。逆転されて以降の広島の決定機は74分CK→佐々木どフリーでヘッドだけだったかと。

・逆に76分センターサークル手前でボールを奪った浦和のカウンターが炸裂。ファブリシオがドリブルで運んで狭いところを通して、どフリーの柏木へパス。全速力で走る亀の右足(!)のクロスがファーでどフリーの宇賀神に通り、宇賀神がこれまたふかすことなく冷静にゴールマウスをブチ抜いて試合を決定づける3点目をゲット。

・この場面ファブリシオが中へ走りこんで2人釣ったことで宇賀神をフリーにするのに寄与していますし、さらにニアへは橋岡が飛び込んでおり、カウンターの形としてはこれ以上ない完璧なもの。名古屋戦で何度もあったカウンターのチャンスで選手たちは右往左往するだけでとうとう1点も取れなかったことも思えば、まさに破格の進歩。

・オリヴェイラ監督は80分お疲れの興梠に代えて李、さらに84分柏木→森脇ではっきりとした3ボランチに構えて逃げ切り態勢。相変わらず何の意味もない選手交代を繰り出す城福監督をあざ笑うように、浦和は自陣深くに守備ブロックを作って広島の単調なクロス攻撃を淡々と跳ね返し、時折カウンターをちらつかせながら時間を潰してそのまま試合終了とおそらく誰しもが思っていたであろうところ、試合終了間際のカウンターチャンスでファブリシオが突如広島ゴールを急襲。

・ファブリシオは「(どフリーでボールを要求する森脇を見なかったことにして)とりあえずシュートで終わろう!」と思っていただけかもしれませんが、ファブリシオのミドルシュートの威力&精度が高いのは前節C大阪戦で実証済み。心が折れているのか広島ボランチの対応も至っておざなりでファブリシオにあっさり交わされたのには笑いましたが、GK林もあそこから撃たれるとは予想してなかったのかな?とにかくファブリシオが浦和加入後わずか2試合目にして初ゴールを決め、自らケーキにイチゴを載せて試合終了。

・冒頭記したように点差ほど内容に差があったわけではありませんが、首位独走中の広島をアウェーで大差で撃破したことで浦和はキャンプでやってきたことにさぞかし自信が付いたでしょう。次節川崎は台風で試合が流れてしまった関係で休養十分な一方、浦和は中3日での連戦とコンディションにハンデがありますが、これなら好勝負が期待できそうです。

021

-----興梠-----
-ファブリシオ----武藤--
宇賀神-青木-柏木-橋岡
-槙野--マウリシオ--岩波-
-----西川-----

(得点)
25分 興梠
71分 興梠(PK)
76分 宇賀神
90+5分 ファブリシオ

(交代)
58分 武藤→阿部
80分 興梠→李
84分 柏木→森脇

・半ば想定内だったとはいえ、遠藤の急な退団を受けてのオリヴェイラ監督の対応が見ものでしたが、結局遠藤に代えて岩波を入れただけで基本フォーメーション3-4-2-はそのまま継続。となると、オリヴェイラ監督はもはや今季中は無理に4バックベースへ転換するつもりはないのでしょう。

・この試合を見ると、広島が首位を独走している主因は「FWパトリックと互角に戦えるCBを有するチームが少ない」ことに尽きると思います。柏にサイドを抉られようが、和田にクロスを上げられようが、パトリックさえ封じてしまえば広島の攻撃にさほど怖くはありませんが、そのパトリックを封じること自体が容易ではない。この試合では槙野がよく頑張りました。

019

--ティーラシン--パトリック--
柏---------柴崎
---青山--稲垣---
佐々木-水本-千葉-和田
------林-----

(得点)
38分 千葉

(交代)
68分 ティーラシン→ベリーシャ
72分 柴﨑→川辺
80分 稲垣→松本

・城福監督はパトリックの相方に悩んでいるのか、この日は工藤に代えてティーラシンをスタメンに。ティーラシン自体は可もなく不可もない出来でしたが概してパトリックほどの怖さはなく、しかも57分の決定機を決められずにお役御免。ただその代わりに入った新外国人ベリーシャが全く何の働きも見せず、敗因の一つに。

| | トラックバック (0)

2018.07.28

【メモ】広島 1-4 浦和

(スタメン)

浦和は退団した遠藤の代わりに岩波が入っただけ。森脇がベンチに復帰。

広島は工藤に代えてティーラシンがスタメンなだけか?

(前半)

どちらもボールを持たされると持ち味が出ないタイプのせいか、まったりした序盤。ボールを持たされると浦和は文字通り何もないのに対して、広島は柏の強引な仕掛けが効く分広島有利と思われたが、先制したのは意外にも浦和。25分押し込んだ状態からファブリシオ→武藤→興梠が裏抜けに成功してゴール。

広島の攻撃は要するにパトリックと柏で、パトリックへの縦パスには厳しく対応しているが、柏が序盤から甚だ面倒。

途中から右に回っていた柏を青木が自陣深くで引っ掛けてしまい、38分柴咲FKからヘッドを千葉に叩き込まれる。

浦和もファブリシオが絡んで惜しい形も作っているが、基本安全運転でやはり終盤勝負なのだろう。

(後半)

立ち上がりは防戦一方。パスミスを拾われてパトリックに際どい一発を許したのを皮切りに、50分、52分と柏→佐々木クロス→パトリックと全く同じ形で決定機を許してしまう。

しかし、織部はすかさず武藤→阿部の交代で532としてサイドに蓋をしてなんとか鎮火。

このままでは得点の形がなかなか作れないのは道理だが、宇賀神のクロスに飛び込んだ柏木がエリア内で倒されてPKゲット。71分興梠が決めて2点目。

さらに76分ファブリシオ→柏木→宇賀神の鮮やかなカウンターが決まって3点目。

あとは広島のしょぼい反撃を凌いで逃げ切りと思っていたら、終了間際にカウンターからファブリシオが強烈なミドルを突き刺して駄目押し。

広島のサイド攻撃は面倒だったが、柏のいないほうのサイド攻撃は概してしょぼく、浦和に中央でことごとく弾き返されるか、西川が楽に処理できる範囲内。選手交代も全部不発。

広島が独走しているのは要はパトリックに五分五分で競えるCBを有しているクラブが少ないだけなのかも。浦和はマウリシオや槙野の奮戦でなんとか凌ぎ切った。

| | トラックバック (0)

2018.07.24

【観戦記】18年第17節:C大阪 1-1 浦和 ~ 内容に前進が感じられた価値あるドロー

・例年だと大阪特有の蒸し暑さに苦しめられる時節ですが、幸か不幸か今年はどこへ行ってもクソ暑くて、多少なりとも風が吹く長居スタジアムは比較的マシと思えるほど。共に前節から中3日の試合ゆえ当然ながら選手達はヘロヘロで、ATはノーガードのどつき合いも同然という心臓に悪い展開となり、一歩間違えれば勝ち点ゼロに終わってもおかしくはありませんでした。しかし、90分を通じてみれば今後に期待が持てる試合内容で、価値あるドローゲームと評して差しつかえないと思います。現時点での勝ち点の差、順位の差ほど両チームに実力差はないのが判ったと言い換えても良いでしょう。

・良かった探しをすれば

 ☆最悪の立ち上がりで複数失点を喫しても不思議はなかったのに、ハーフタイムを待たずに修正できたこと
 ☆新戦力ファブリシオが当たりっぽいこと
 ☆キャンプでのフィジカル強化が実ってか、ユン・ジョンファン監督に鍛えられたチームに対して走り負けないどころか後半は優勢に立ったこと
 ☆粘り強く闘って、セットプレーに活路を見出す、オリヴェイラ監督の夏のゲームプランがまたしても嵌ったこと
 ☆カウンター主体ながら流れの中からも得点の気配が漂いだしたこと

といったところでしょうか。

008

・とはいえ、これだけ「良かった」があったのに勝てなかった主因はやはり「あんまりな試合の入り」に求めざるを得ません。宇賀神がファーストタッチでいきなり豪快な空振りを見せた時点で嫌な予感がしましたが、開始1分でいきなり福満→エリア内で山口クロス→杉本ヘッドという決定機を作られてしまいました(ヘッドはバーの上)。さらに4分ソウザ、7分杉本とバイタルエリアから鋭いシュートを放たれ、8分にCKからとうとう失点。

・失点場面は西川のパンチングが青木に当たってしまい、そのこぼれ玉をよりによって高木に蹴りこまれるというトホホなもの。まぁパンチングを相手選手に当ててゴールされるよりはマシだと思いますが・・・古巣相手の得点時には喜びも控えめという例も少なくないのですが、高木にとって浦和時代はなかったもの同然なのか、目一杯喜びを露にされてどうもありがとうございました。

・その後もしばらく浦和は大苦戦。16分にはロングボールを胸で納めた山村がいきなり反転&遠藤を手玉にとってエリア内侵入からシュートに持ち込まれる場面も。この場面見ると遠藤はやっぱCBとしては残念やなという気が

・浦和苦戦の主因は右サイドの守備。浦和はどうも守備時5-3-2っぽい感じですが、C大阪のSH高木&SB丸橋をWB橋岡が一人で見る羽目になる場面が頻発。慌ててサイドをケアしに行くと今後はバイタルエリアががら空きになる悪循環に陥っているように見受けられました。そこで前半半ばから守備時は5-4-1っぽい形になり、武藤が下がって丸橋を見ることによってなんとか鎮火に成功。「最悪の立ち上がりで複数失点を喫しても不思議はなかったのに、ハーフタイムを待たずに修正できた」と思えたのはこの点。

・そして23分ついに浦和が反撃開始。右サイド深い位置でのボール奪取から柏木縦パス→ファブリシオ→興梠と縦に速い攻めを仕掛けましたが、ここはGKキム・ジンヒョンがセーブ。32分には槙野縦ポン→宇賀神裏抜け&シュート、34分マウリシオ縦ポン→柏木裏抜け&ヘッド、36分ファブリシオがバイタルエリアから鋭い枠内シュートとシンプルな攻めを仕掛けるもいずれも実らず。

005

・後半も立ち上がりに大ピンチ。攻めきれずにロングカウンターを食らい、高木→福満と大きく振られ、右SB松田クロス→ファーの杉本と絵に描いたような「浦和殺し」を繰り出されたものの、ここはGK西川がビッグセーブ。そしてC大阪の攻勢はこれを最後にATまで沙汰止みとなり、試合はほぼ浦和ペースで進みました。

・といっても相手に守備ブロックをしっかり作られてしまうと全く点が入る気がしないのは相変わらずでボール支配はせいぜい相手の体力を削るくらいの意味しかなく(それはそれで夏場は重要ですが)、浦和のチャンスはもっぱらシンプルな形から。66分に柏木縦パスを受けた橋岡がエリア内に突入する決定機があったものの、ハーフライン付近から激走した後だったためか橋岡のシュートは大きく逸れてしまいました。

・ここが勝負どころと見たのか、オリヴェイラ監督は67分宇賀神→荻原、70分柏木→阿部と相次いで投入。さらに武藤→マルティノスの交代を用意していた矢先、78分伝家の宝刀セットプレーがついに炸裂。武藤CK→ファブリシオがファーで折り返し→興梠振り向きざまシュートという形でしたが、ゾーンで守るC大阪の守備ブロックの外でファブリシオが構えていましたから、これも計算された形=練習の賜物なんでしょう。

003

・同点に追いついたためオリヴェイラ監督はいったん武藤→マルティノスの交代を取り消すと思ったのですが、なんとそのまま交代と100%勝ちに行く姿勢。マルティノスは左シャドーに入り、守備時は何の役にも立たないのはやむを得ないとしても攻撃時にたいして役に立たないどころか往々にしてC大阪のカウンターの基点になってしまうのは困ったもの。単純なかけっこで蛍を振り切れないのも意外でした。

・マルティノス投入の大失敗が響いてか、その後の浦和は急激に消耗してATにはCKからヨニッチヘッドがバー直撃、こぼれ玉を杉本シュートは西川が辛うじてセーブと冷や汗をかく羽目になり、なんとか敵地でドロー。

・後半浦和が押していたのはともかく、オリヴェイラ監督が試合後「後半は完全に支配することができ、もっと得点すべき内容だったと思います。押し込んでたくさんの決定機をつくりましたけれど、不運なことにそれが得点につながることはありませんでした」と残念がるほど浦和に決定機が山のようにあったとは思えず、ドローは妥当な結果でしょう。

C028

-----興梠-----
-ファブリシオ----武藤--
宇賀神-青木-柏木-橋岡
-槙野--マウリシオ--遠藤-
-----西川-----

(得点)
78分 興梠

(交代)
67分 宇賀神→荻原
70分 柏木→阿部(故障による交代?)
78分 武藤→マルティノス

・新戦力ファブリシオがついに登場。序盤こそポジションは興梠と並ぶ2トップ、あるいは興梠と入れ替わって1トップ気味でしたが、結局シャドーっぽい位置に収まっていました。ボールキープは巧みでDFに寄せられても容易には倒れず、相手を交わしてある程度ドリブルで自分で前に運べ、鋭いミドルシュートも有している。キャンプではコンディション調整に終始したせいか、連携に難があるのは致し方ありませんが、それでも周りはちゃんと見えている様子で、少々猪突猛進系のナバウトとは好対照。連携が深まる今後が楽しみ。

・このクソ暑い中でも攻守に走り回る武藤の献身性には頭が下がりますが、なぜか好機に球離れが悪くなって強引に自分で撃ちに行こうというする場面が目立つのが気になります。今季僅か1得点止まりなのを気に病んでいるのかもしれませんが。

・前半途中から武藤がCKを蹴っていたので、柏木の交代は小破によるものでしょう。柏木不在でもセットプレーで点が取れたのも「良かった探し」に入れていいかも。

・荻原は名古屋戦に続いて1番手で途中投入。宇賀神と違って荻原は積極的に仕掛けられるので、相手DFが体力的に厳しくなる終盤での投入は理にかなっています。ただこの日の荻原は肝心なところでボールコントロールが乱れ、好機でクロスを上げられず、シュートも撃てずと「もうちょっとで最高!」どまり。それでも荻原投入に一定の効果はあり、引き続き起用が見込まれます。

・突如ベルギーのクラブへ移籍が決まった遠藤はこれが浦和でのラストゲーム。この件については稿を改めます。

C029

---杉本--山村---
高木--------福満
---ソウザ--山口---
丸橋-木本--ヨニッチ-松田
-----ジンヒョン----

(得点)
8分 高木

(交代)
88分 福満→水沼
90+2分 木本→山下

・C大阪は鹿島のACL出場の影響で25日(水)にも試合があり、中3日&中2日の連戦。そのためか前節清水戦からスタメンを山下→木本、オスマル→ソウザ、清武→高木、水沼→福満、ヤンドンヒョン→山村と5人入れ替えを余儀なくされました。もっとも前節清水相手に0-3というまさかの大敗を喫した影響があるかもしれませんが。

・後半立ち上がりの決定機を逃した後、ずっと浦和に主導権を握られているにも拘らず選手をなかなか代えなかったのは謎。

| | トラックバック (0)

2018.07.19

たっぷり野菜玉子とじかつ定食@松のや

002

 「松のや」が2018年7月18日より期間限定で新発売の「たっぷり野菜玉子とじかつ定食(650円)」を試食。後で「ロースかつとささみかつのうち、お好きなかつをお選びいただけます。」ということに気づきましたが、暑さにやられてなーーんも考えないまま券売機先頭のボタンを押したので、たぶん「ロースかつ」のほう。また前回もらったサービス券でポテトサラダをつけてもらいました。定食にはデフォルトでキャベツの千切りも付いてくるので、卓上はホンマ野菜だらけ。

001

 「たっぷり野菜玉子とじかつ定食」は、「サクサクジューシーな熟成チルドポークに、たっぷりのキャベツと人参の玉子とじをかけた、ご飯のすすむ逸品です。1日に必要な野菜の量の2分の1が摂れるほど、野菜をふんだんに使用しており、キャベツは嬬恋産のキャベツを100%使用しております。」というのが松のやのウリ文句ですが、配膳されたものを見ると、なんか外見はほぼお好み焼きというかなんというか・・・

 確かに野菜たっぷりですが、残念ながらその主軸をなすキャベツは芯に近い堅い部分だらけ。千切りキャベツに使いづらい部分を上手く転用しただけじゃないのかという気が・・・そして何より難儀なのはロースかつと野菜にあまり一体感なり相乗効果なりが感じられないこと。「玉子とじかつ」は既に単体で完成されている料理なので、そこに無理やり閉じるものを増やしても蛇足なだけ。むしろ別皿で温野菜をつけたほうがマシなのでは?

 「松のや」の商品開発力はライバル「かつや」に遠く及ばないような気がします。

| | トラックバック (0)

【観戦記】18年第16節:浦和 3-1 名古屋 ~ 横断歩道わたる、手を挙げて!!

・ロシアW杯による約2ヶ月間の中断を挟んでようやく再開されたJリーグ。さいたま市は酷暑に見舞われ、公式記録では気温30.8度、湿度63%とこの日の試合会場の中で最も過酷な環境下だったようで両チームとも動きたくとも動けず、総走行距離は共に90km台前半、スプリント回数は共に100回前後という悪い意味でとんでもない数値を叩き出す一戦となってしまいました。

・そんな環境下でモノを言うのはセットプレー。浦和は全得点が「柏木CK→CBのヘッド」というチーム史上あまり類例がなさそうな形で3得点を挙げて、最下位を独走する名古屋からきっちり勝ち点3を確保。総勝ち点20で順位を11位にまで上げ、16位G大阪との勝ち点差を5に広げて、溺れている者たちの中でちょっと水面上に頭を出して息継ぎするのに成功しました。

・オリヴェイラ監督就任後、リーグ戦ではわずか1勝。しかもほとんど点が取れないという惨状で中断期間に突入し、中断期間明け後もぶっちぎりの最下位相手に勝てないとなると否が応でも不協和音が響きだしたでしょうから、この1勝の意味は非常に大きいと思います。もちろん残留争いに巻き込まれないという意味でも大きな1勝です。

Img_1639

・スタメン&基本フォーメーションと言い、得点の経緯と言い、マルティノスを引き続きシャドーで起用したことと言い、途中の荻原&阿部投入と言い、名古屋戦の勝利は1週間前の天皇杯松本戦が相当下敷きになっているような気も。松本戦自体は「勝てばよかろう」としか言いようがないしょっぱい試合でしたが、それも来たるリーグ戦に向けての予行演習を兼ねたものだったと思えばその塩加減からもほんのり甘みが。特にマルティノスの動き&周囲との連携が見違えるようによくなったのは、事前のひと叩きが効いたものと目されます。

・また「セットプレーだけはめっちゃ練習積んできました!!」という松本戦で得た感想はこの試合でも変わらず。オリヴェイラ監督は中断期間中の練習のほとんどをフィジカル強化、そして代表組が合流してからは大半をセットプレーの練習に費やしたのではないかと訝しくなるほど。真夏の連戦はしぶとく守ってロースコアの状態でセットプレー一発に賭けるのが良策とオリヴェイラ監督は割り切っているのかもしれません。とにかく柏木のCK精度も秀逸なら、その先で3CB&専らニアで潰れ役の橋岡が織りなす動きも見事。その結果、長身とは言い難い遠藤に2度もあっさり置き去りにされたアーリアには哀れを誘いました。

Img_1642

・その一方、3点目を取った後にアホほどカウンターチャンスを掴みながら1点も入らなかった(しかもその過程での選手の右往左往ぶりが凄まじい!)ところを見ると、カウンター攻撃の練習はあまりしてなかったのかなぁ・・・ でもマルティノスの出来は悪くはなかったことを含めて、流れの中から点が入る予兆があっただけこの試合は良しとすべきなのかも。もっともザルの目すらない「枠守備」の名古屋相手だったので、もうちょっと見てみないと何とも言えませんが。

・守備もまずまず。シャビエルに許した1発こそ「柏木どっか行った!→バイタルエリアがら空き」というお粗末なものでしたが、それ以外はボールを支配する名古屋に5-4-1のリトリート守備(しかもサイド捨て気味に中央を固める)で粘り強く対応して、ほとんどエリア内への侵入を許さず。名古屋のシュートはたった7本で、CKはゼロ。シュートも崩しきれずにミドルを狙うものが多く、崩したといえるのは後半開始早々玉田クロス→ファーの和泉が橋岡の裏を取った場面だけかな?頻繁に下がるシャビエルやサイドに流れるジョーにCBが変に食いつきすぎて守備網に大穴を開ける愚はあまり見受けられませんでした。

Img_1631

-----興梠-----
-マルティノス----武藤--
宇賀神-青木-柏木-橋岡
-槙野--マウリシオ--遠藤-
-----西川-----

(得点)
40分 遠藤
70分 槙野
78分 遠藤

(交代)
59分 マルティノス→荻原
68分 宇賀神→阿部(荻原が左WB、興梠・武藤2トップ&3ボランチ気味に)
90+2分 興梠→森脇(柏木がFWへ上がり、森脇がボランチの一角に入る)

・繰り返しになりますが、松本戦に引き続きシャドーで起用されたマルティノスの連携難が明らかに解消に向かっているのには目を瞠りました。おまけに悪癖「コロコロ」も全く見られませんでしたし。そして15分興梠→マル、18分マル→興梠、32分宇賀神→興梠→マルとちょろちょろ決定機に関与。もっともボールを受けてからの判断が遅かったり、攻守の切り替えに難があったりと悪い点も相応にあるので、マルティノスのシャドー起用はカウンターに脆い名古屋用の特殊オプションに留まるのかもしれませんし、長澤の故障を受けた窮余の一策or新戦力ファブリシオがフィットするまでの繋ぎに留まるのかもしれませんが。

・マルティノスの電池切れでシャドーに投入されたのはなんと荻原。荻原はリーグ戦でまとまった時間をもらったのはこれが初めてで、しかも交代の一番手での出場ですからめっちゃ嬉しかったでしょう。しかもいつものWBではなくシャドーに投入されたのには心底驚きました。もっともすぐに阿部も投入されてシャドーでの出番は10分にも満ちませんでしたが。

・冒頭に記したように、暑さのあまり両チームとも動きに乏しい一戦でしたが、終盤になって俄然前目の選手、特に武藤が名古屋CBに猛プレッシャー。名古屋の最終ラインからのビルドアップが怪しいとのスカウティングを受けてのものかもしれませんが、実際猛プレッシャーが効いてやる気喪失気味の名古屋からショートカウンターの好機を何度も掴みました。しかし、どれ一つものにできず。特に83分柏木スルーパス→武藤クロス→興梠合わせるだけの絶好機を外したのにはさすがにずっこけました。

Img_1629

---ジョー--シャビエル--
児玉--------玉田
---小林--長谷川--
和泉-櫛引--新井-宮原
-----ランゲラック----

(得点)
45+1分 シャビエル

(交代)
76分 和泉→内田
80分 玉田→八反田
80分 児玉→佐藤

・名古屋は中断期間中CHエドゥアルド・ネット(川崎)、CB中谷(柏)、CB丸山(瓦斯)を補強したものの、ウインドーが開くのが7/20からなので浦和戦には間に合わず。一方ワシントンを契約解除。外国人枠の関係かもしれませんが、もともとJ1で通用しない実力だったからなぁ・・・・

・名古屋は一方的にボールを支配するもののただそれだけで、ジョーにたいして縦パスが入らないのでエリア内にはほとんど侵入できず、結局シャビエルの一発に頼るしかない。得意のセットプレーも7分FKからの流れでジョーが決定機を掴んだだけ。守っては全く同じ形で3失点と傍目には何も良いところがなかった試合のように見受けられましたが、風間監督は「今日、自分たちは戻ってきた。全体として悪いゲームではなかったと思います。」とどこ吹く風。まぁ、自己満足に浸ったままズブズブ沈んでくれたほうがこちらには好都合ですけれど・・・

・それにしてもしっかり人につくわけではなく、しっかり持ち場を守るわけでもない、あのCKの守備はなんなんやろう???

・すっかり負け癖がついているのか、単に体力面の問題なのか、3点目を取られた後の名古屋の選手たちの心の折れっぷりもハンパなかったかと。

| | トラックバック (0)

より以前の記事一覧