伸二、ボーフム移籍決定
公式発表ではありませんが、伸二のボーフム移籍が決まったようです。
依然足首痛が完治していない伸二を、残留争いに巻き込まれていて即戦力が必要なボーフムが慌てて採ることはあるまいとタカをくくっていたのですが、意外や意外、とんとん拍子に話が進んでしまいました。ボーフム、浦和とも何かビジネス上の判断が加わった気が無きにしも非ずのような・・・
浦和としてもポンテがしばらく戻ってこれず、一応トップ下が出来る長谷部もいなくなってしまったというこのタイミングで伸二が抜けてしまうのは痛手。
ただ昨年の伸二はオジェックとの確執を取り沙汰され、また相変わらず故障にも悩まされてか、CWCの終いにはベンチにも入れない有様。果たして今季のオジェックの戦力構想に入っているのかどうか、やや怪しいところがありました。浦和が引き止める様子がないところからすれば、もともと戦力外だった可能性はきわめて強いと思います。
またやや長い目で見ても伸二のパフォーマンスが「移籍金250万ユーロ 3年契約 年棒1億8000万円」と言われた巨額投資に見合ったものではなかったのも確か(まして固定給とは驚きました!)。06年に浦和へ復帰しましたが、フェイエノールト在籍時と同様に怪我に悩まされ、また運動量が少ないポンテと伸二を2列目に併用すると、これまた運動量が少ないワシントンの孤立傾向が高まってしまうという戦術的な問題もあって、伸二の活躍の場は次第に狭められていったように思います。思えば伸二が輝いた試合は必ずといっていいほどポンテがいなかったような気もします(06年天皇杯磐田戦@埼スタ、07年磐田戦@エコパとか)
従って目先は打撃だけれども移籍金が取れる契約期間中に伸二を移籍させたほうが中期的には得策と浦和が判断しても不思議ではありません。いや得策どころではなく、今年大型補強を敢行したため、高年棒の伸二放出が資金面で必須だった可能性すらあります(昨年の阿部獲得やその前のマルケス獲得見送りの経緯からすれば、浦和は金を持っているようで意外に慎重です)。
浦和に帰ってきたときには予想だにしなかった、やや残念な別れになってしまいました。しかし、思うような仕事ができず、傍目にもやや苛立ちを隠せないように見える伸二にとって環境を変えるのは悪くないことかもしれません。伸二にとって良い移籍であって欲しいものです。
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浦和MF小野伸二(28)が、ドイツ・ブンデスリーガ1部13位のボーフムに移籍することが24日、決まった。小野は沖縄で第2次自主トレを行っており、28日にも渡欧して正式契約を結ぶ予定だ。
ボーフムから、2度目の完全移籍のオファーがこの日朝、浦和に届いた。浦和の中村修三GMは「条件面は前回より向上した。レッズに絶対必要な存在だが、伸二本来の輝きを取り戻すために無理に引き留めるわけにいかない」と説明した。
関係者によると、14日の初回オファーから浦和側の要望で条件が引き上げられ、大筋合意に至った移籍金は2回払いで総額50万ユーロ(7750万円)。複数年契約となるが、異例なのが年俸だ。
基本部分は推定60万ユーロ(9300万円)で、浦和での日本人最高年俸の1億8000万円から半減となるが、出場給などのプレミアムを合算すると「現在の年俸を当然超えます」とボーフム関係者は証言。浦和では完全固定給で、1試合90万円の勝利給などは対象外だったが、今回はパフォーマンス次第で大幅昇給を勝ち得る契約となる。
小野は4日に一度渡独し、施設見学とメディカルチェックを済ませている。ボーフムのシュテファン・クンツ強化部長は、練習参加をわずか1時間で切り上げることになった古傷の左足首の回復状況を確認することを求めていたが、2度にわたる沖縄自主トレで順調に回復。小野と契約する秋山祐輔代理人も「足首は何も問題ない」と語った。浦和の2年間では負傷の連続に苦しんだが、3年ぶりの欧州リーグでは天才完全復活と待望の日本代表復帰を目指す。
(2008年1月25日06時03分 スポーツ報知)
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