2008.05.11

【観戦記】川崎 0-1 浦和

 派手な撃ち合いを期待した向きには甚だがっかりさせられる試合内容でしょうが、こういう展開で勝つのは浦和のお家芸。同点ゴールがオフサイドと判定されたのは川崎にとって不運かなと思いましたが川崎はそれ以外得点機がなく(浦和に至ってはPK以外得点機絶無!)、浦和の堅守を最後まで崩せず。怪我人続出の浦和はこんな興業性皆無の闘い方で勝ち点を拾うしかなかったのでしょうが、そこでしっかり勝ってしまうのが浦和。

 「展望」で「ただ純粋なトップ下がいなくなった分、高速ドリブルを交えながらの前3人のパス交換による崩しといったものは影を潜め、攻めは縦パスで縦に急ぎすぎるきらいがあるかなぁという気も。従ってベタ引きの相手には苦労しそう。」と書きましたが、浦和はベタ引きとは言わないまでもかなり守備的に闘い、川崎はそれを崩す術がなかったように見受けられました。チョン・テセと中村憲の存在感がほとんどなかった、言い換えれば浦和がその存在をものの見事に消したあたりにゲルトの研究の成果が見てとれます。前線の選手が守備に奔走して中村憲を消したのがその最たるものかと。

 中村からWBへのワイドな展開&谷口の飛び出しという川崎の必殺パターンが見出されたのは後にも先にも幻の同点ゴールの1回だけ。従って川崎が勝つ可能性は限りなく低かったと思います。浦和が勝つ可能性はそれ以上に低かったかもしれませんが。

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-----エジ-----
--高原----梅崎--
相馬--------暢久
--闘莉王---細貝--
--堤--阿部-堀之内-
-----都築-----

69分:梅崎→永井
89分:エジミウソン→エスクデロ

---鄭---ジュニーニョ--
山岸--------村上
--谷口-菊地-中村--
-伊藤--寺田--井川-
-----川島-----

76分:鄭→黒津
76分:菊地→大橋
89分:村上→久木野

 右肩じん帯損傷の闘莉王は誰もが予想した通り強行出場。川崎は通称MQNこと森が練習で怪我でもしたのか欠場して代わりに村上が出場。

 試合はマリノス戦と見紛うばかりの守り合い。いや川崎は守っているわけではなく、浦和の攻撃があんまりなだけかもしれませんが、ともかく共に決定機が全くないまま前半終了。雨で滑るのか、ボールが伸びるのか、両軍つまらないミスが目立ちました。

 闘莉王は試合前の練習時から右腕が全く上がらず。試合中も接触プレーを極力避けて相手に競りかけることもなければジャンプもせず、後方での球捌きに終始。この状態の選手を試合に出すかなぁと思いました(負けていればゲルトの温情?起用がボロクソに叩かれたでしょう)が、PKゲットに繋がったのは闘莉王のヒールパスからなんでいやはや何とも・・・ ただ闘莉王は役割期待が限定的だった反面、その役割を絶妙のポジショニングでなんとかこなし、ボロを出すには至りませんでしたからまぁいいでしょう。

 浦和はしきりに川崎DFの裏を狙ってましたが、梅崎が右から飛び出してチャンスになりかかったのが1度あったくらいで全くと言っていいほど川崎に脅威を与えられず。エメルソンやジュニーニョならともかく、卓越したスピードがあるわけではないエジ&高原にその攻撃を繰り返してもあまり意味がないような・・・ しかも他のプレーヤーは相馬や細貝が時々攻撃に絡むくらいで、事実上前の3人にお任せ状態。暢久は対面の山岸を警戒してか全く攻撃参加せず。どう見ても守備的な闘いぶりです、ハイ。

 ただこの闘いぶりが川崎によく嵌るんですな。川崎は前線でボールが収まらないため谷口や中村も飛び出しようがなく、結局ジュニーニョを走らせるぐらいしか手がありません。鄭がボールをキープできれば攻撃の形も作りようがあったのでしょうが、この日の鄭は全く存在感なし。森がいないのでサイド攻撃は左の山岸頼みになりがちですが、その山岸も暢久に消されてしまいました。

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 さはさりながら全く得点の臭いがしない浦和よりは多少前でボールが繋がっている川崎のほうがマシかなと思いましたが、後半早い時間帯に幸運にも高原がPKゲット。高原に裏を取られた井川がエリア内で足を振り上げているので、それをPKと取ったのでしょう。PKをエジミウソンが難なく決めて浦和先制。GK川島はPKが苦手との噂もチラホラ。

 先制した浦和は両WBを下げて5バック気味にして逃げ切り体制。川崎に適当にボールを持たせてカウンター狙い。しかもそのカウンターですら無理はしないあっぱれな勝負への拘りっぷり。追加点を狙うのか守りきるのか意思が徹底されず、先制しながら同点に追いつかれた神戸戦の反省点をしっかり生かしてきました。梅崎に代わって投入された永井も明らかに守備重視の構え。

 川崎は同点ゴールが幻に終わった後は浦和の鉄壁?の守備陣の前に手も足も出ず、谷口のミドルシュートが際どかったくらい。2人同時交代で前目の選手を増やしましたが何の効果もなし。川崎は終始浦和の人垣の中(永井や高原までが守備に加わってますから凄まじい人垣です・・・)でもがいていました。最後はエジ&永井がコーナーで時間を潰して逃げ切り成功。スペースを消されると打開策がない川崎の弱点は他のチームも突いてくることでしょう。

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 浦和はポンテ・三都主復帰が間近ですし、川崎は外国人枠が2名も余っていますから、7月の埼スタでは川崎戦らしいどつき合いを期待します。

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2008.05.09

【展望】08年第12節川崎戦

・居ながらにしてKリーグ気分が味わえる川崎戦がやって来ました。昨年は1分1敗と勝っていない相手です。

・フッキの復帰による超攻撃的3トップが猛威を振るうものと予想されましたが、フッキの制御に失敗して突如フッキが退団を表明。大枚を叩いて獲得した左WBの山岸はフィットに時間がかかり、しかも関塚監督が病魔に倒れて退任を余儀なくされるという数々の厄難に見舞われた川崎。

・当然ながらスタートは大きく躓いたわけですが、なんと監督交代後怒涛の4連勝で現在3位。しかも名古屋、鹿島と上位チームを破っての4連勝ですから価値があります。

・鹿島戦を録画で見ましたが、3トップ構想瓦解=マギヌンに代わるトップ下不在問題(大橋では力不足)の解決法を早々と見出した感じがしました。

・中盤の底に大卒新人の菊地(浦和も獲りに行って失敗した、っちゅーか、細貝が大きく成長し、その次の世代に山田直が控える今となってはこのレベルの選手はいらんわなぁ・・・)を抜擢したのがポイント。フィジカルが強い菊地が守備専門のボランチとして後ろに控えることによって中村憲や谷口の攻撃力を引き出すのに成功した感じ。

・中村憲は後方から高精度のパスを繰り出してくるので、縦パス一発でDFが快速FWに裏を取られる可能性もありますし、高い位置に張ったWBへパスを出して事実上3トップの一角のように機能させることも可能。鹿島戦の2点目、3点目を見るとようやく山岸もフィットしてきたようです。

・谷口は前方への飛び出し&高精度のミドルシュートが魅力。中村や谷口が積極的に前に出ることで事実上トップ下不在の穴を埋めているように見受けられました。

・川崎は06年、07年と中村&谷口の2ボランチでやってきましたが、どちらも攻撃的な選手で点は取れるが失点も多いきらいがありました。守備的なボランチを置くことで初めて攻守のバランスが良くなったかも。

・ただ純粋なトップ下がいなくなった分、高速ドリブルを交えながらの前3人のパス交換による崩しといったものは影を潜め、攻めは縦パスで縦に急ぎすぎるきらいがあるかなぁという気も。従ってベタ引きの相手には苦労しそう。

・また4連勝中とはいえ毎試合失点しています。鹿島戦ではロングスローから食らった1失点目はお粗末でした。

・浦和としては中村憲に好き勝手やられるとどうしようもないでしょうなぁ・・・ 「散歩人闘莉王」は前節千葉戦で肩を負傷してしまい出場は微妙とのことですが(といっても本人の性格からして出てくるでしょうが)、ユルユル、ヌルヌルの中盤が大崩壊しないことを生暖かく見守るのみ。細貝がんがれ、超がんがれ!

・堤はおそらくこれまで経験した中では最強のFWと対峙することになります。ジュニーニョにスピードでやられるよりも、チョン・テセに薙ぎなおされてファウルを取ってもらえずにそのままあわわというシナリオのほうが現実的かも。堤がんがれ、超がんがれ!

・両サイドは例によって先手を取ったもの勝ち。山岸と対峙する右はどう考えても暢久を戻す以外選択肢はないでしょう。

・なんの計らいだか現在首位の浦和。90分間ぼこられているが何とか耐え切って終わってみたら勝っているという試合になるかもしれませんし、単なるどつき合いになっているかもしれません。またついに「散歩人闘莉王」がボロを出して中盤が崩壊し、大虐殺を食らっているかもしれません。

・勝負は時の運とよく言いますが、フィジカルの強さに任せたプレーとは名ばかりの単なるラフプレーによる怪我だけは勘弁・・・

・あと、最近の等々力は滑るそうなので、赤サポ各位におかれましたはクラブにご迷惑をかけないように注意しましょう。滑るなよ、絶対滑るなよ(謎)

【前節 磐田 1-4 川崎】

---鄭---ジュニーニョ--
山岸---------森
--谷口-菊地-中村--
-伊藤--寺田--井川-
-----川島-----

65分:森→村上
74分:ジュニーニョ→黒津
82分:菊池→横山

*得点:23分 谷口 47分 寺田 59分、61分 ジュニーニョ

【前々節 川崎 3-2 鹿島】

---鄭---ジュニーニョ--
山岸---------森
--谷口-菊地-中村--
-伊藤--寺田--井川-
-----川島-----

79分:鄭→黒津
82分:森→村上
88分:菊池→横山

*得点:25分 谷口 56分 鄭 57分 中村

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2008.05.07

【観戦記】浦和 3-0 千葉

 早い時間帯に実力差が歴然としていることが明白になり、圧倒的にボールを支配して何度となく良い形を作りながらなかなかフィニッシュが決まらず。そのため偶発的な失点を食らってそのままズルズルと敗戦という嫌なシナリオが脳裏に浮かびかけたのですが、後半からの闘莉王大作戦が奏功してようやく先制。その後は覇気に乏しい千葉を尻目に着々と追加点。

 堤の高精度クロスあり、ファンデルサールを震撼させたのはまぐれではないことを再確認させた内舘のミドルシュートあり、後半からの出場で精力が有り余っているのか「俺にも一発やらせろ!」と言わんばかりな細貝の果敢な攻撃参加あり、久しぶりのセルのリーグ戦出場あり、最後は5万人余の前で「鳥かご」を敢行して千葉の傷口に塩を塗って、最後の20分くらいはGW最終日を飾るに相応しい興業色溢れる内容だったかと思います。

 千葉は攻守とも全く良いところがなく、なんだか終始浮き足立っている様子。玉際で浦和に負けまくり、浦和にちょっとプレスを掛けられるとミス続出。かつての千葉の特色だった「豊富な運動量&高度な連動性」といったものはきれいさっぱりなくなり、下手糞な選手達が何の方向性も与えられず、しかも闘う気力もなく、ちんたらとプレーしているだけ。怪我人だらけの浦和の連携を深める練習相手としてはちょうどいいかなといった感じの試合でした。

20080506chiba1

--高原----エジ--
-----梅崎-----
相馬--------永井
--闘莉王---暢久--
--堤--阿部-堀之内-
-----都築-----

HT:永井→細貝
77分:高原→セル
77分:闘莉王→内舘

--苔口---レイナウド--
-ミルコ--工藤--下村-
-----中島-----
青木良-池田-ボスナー-斉藤
-----立石-----

53分:中島→米倉
59分:フルコビッチ→伊藤
74分:池田→新居

*千葉の中盤の構成は自信なし(^^;

 平川が故障して攻撃的なタレントがまた一人いなくなったところで、ゲルトは平川に代えて左WBに相馬を置くのは当然として、右WBには神戸戦後半同様永井を起用。トップ下には梅崎。そして散歩人闘莉王の相方にはなんと暢久を指名。闘莉王のお守りで疲労困憊の細貝を休ませたのでしょうか。

 千葉は「レイナウド1トップの下に苔口と青木孝太の快足FWコンビを配す」との新聞報道もありましたが、蓋を開けてみるとレイナウド&苔口の単なる2トップ。浦和の3バックは3トップ気味の相手が苦手なのを見て攻撃的な布陣を敷いてくるのかと思いましたが、攻撃的でも守備的でもないニュートラルな布陣に。

また莫大な移籍金収入をつぎ込んで連れ戻したはずの坂本はなぜかベンチスタートで両SBに本職CBを据えたのも謎。坂本同様、今季補強した谷澤もベンチで、馬場に至ってはベンチにも入っていません。

 このなんとも中途半端かつ不可解な千葉の姿勢に助けられて試合は前半から浦和が支配。千葉は永井の応対があんまりで右サイドから際どいシュートを一本撃たれましたが、危なかったのはそれだけ。千葉の選手はスキルがない上に、お互いを助け合うような連動性にも乏しいので、緩いとの定評がある(!)浦和のプレスの前に随所でミスを繰り返し、浦和は中盤で楽々ボール奪取。千葉は次第に引き気味になり、中盤はあってないようなものなので「散歩人闘莉王」の弱点は露呈することなく、逆にその攻撃力が引き出される結果に。

梅崎&永井による右サイド攻撃、あるいは縦パス一本でDFラインの裏を取る等々チャンスは何度も作りましたがフィニッシュが決まらない、あるいはラストパスが雑。前半無得点に終わったのは千葉の守備が良かったのではなく、単に浦和の完成度の低さから来るものでしょう。

20080506chiba2

 早い時間に永井と梅崎がポジションチェンジしましたがその意図は不明。梅崎って右WBなんてやったことないでしょうに・・・ 永井は明らかにキレがなく、かなり疲労が溜まっているのでしょう。梅崎も機能したとは言いがたい状況(終盤はバテバテになっていましたが、それを突く意欲が千葉になかったのは幸い・・・)。永井はハーフタイムに早々と交代を命ぜられ、闘莉王をトップ下にあげる「闘莉王大作戦」。神戸戦の時にも書きましたが、今の面子で後先を考えずに目先の勝ち点を取りに行くなら「闘莉王大作戦」は上策だと思います。全く後には何も残りませんが。

 先制点を取るのに時間が掛かりましたが、左サイドに進出した堤からクロスを闘莉王が決めてようやく先制(その前で高原が良い潰れ役になっていました)! さらに相馬のクロスをファーサイドでキープした闘莉王の折り返しをエリア内に突っ込んできた相馬が決めて追加点。千葉はこれで完全に戦意喪失。最後は中盤でボールを拾った細貝がそのままエリア内に突進してエジが仕上げ。千葉の選手が誰も細貝を止めようとしないのを見て大笑い。

 クゼ監督は先制されてから新居を投入するなど、采配もちぐはぐ。しかも新居を入れた直後に2点目を取られて、もはや新居までボール来なくなっているしw 後半のチャンスはレイナウドが浦和DFラインの裏を取って都築と1対1になった1回きりでした。レイナウドを最前線の拠点として他のFW陣にボールを拾わせるくらいのことを仕掛けてくるのかと思いましたが、そのようなプレーはほとんど見られず。しかも肝心のレイナウドはズルズル中盤まで下がってくるし。

 ここまで弱い相手なら早い時間帯に得点して6-0くらいの差をつけないといかんでしょうし、どうせなら阿部がゴールを決めて成仏させてやればいいのにと思いましたが、阿部は心優しいのか絶好の位置でのFKはバーの遥か上。ここで心を鬼にしないと欧州に行っても成功しないんじゃないかなぁ・・・

  3バックは前節に続いて阿部が中央。この入れ替えは当たりでした。この日はピンチらしいピンチが2回しかなかったのでその真価を問われるのは次節川崎戦になるでしょうが、阿部はフツーにDFラインを押し上げてくれますし、カバーリングも難なくこなします。何よりホリが前からプレスを掛けられてオロオロという場面がなくなりました。またこの日は阿部が攻撃参加する場面は見られませんでしたが、代わりに堤が攻撃参加。左からの高精度のクロスは武器になりそう。っちゅーか、相馬は何をやってるんだ( ゚Д゚)ゴルァ !

試合終了後は千葉名物の「サポーターによる選手への説教」が久々に見られるかと思ったのですが、なんと拍手で送り出し。大宮に引き分けた後「ファン」にボロクソに言われて激怒した闘莉王には千葉が羨ましく思えたかもしれません。

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2008.05.05

【展望】08年第11節千葉戦

 降格していないにも関わらず、羽生・水野・山岸・佐藤勇・水野水本と主力5人を一挙に失った千葉。代わりにたんまりと移籍金が手に入ったはずですが、それをほとんど坂本の買戻しに費やしてしまったのか、大物外国人補強はなし。

 10節を終えて2分8敗と勝っていないどころか勝ち点わずか2。失点22はリーグ最多。得点8はブービー(最小は新潟の7)。「結果は出ていないが内容は悪くない」という話も聞こえて来ず。故障から復帰したレイナウドを投入した柏戦後半は前線でボールをキープできるようになってそこそこチャンスが作れたとの話ですが・・・

 4-4-2を基本としてきたクゼ監督ですが、前々節横浜M戦で突如3ボランチの3-6-1を採用。しかしそれも前半で放棄。さらに続く柏戦ではまた4-4-2と迷走を始めた模様。巻は膝の故障を押して柏戦に強行出場しましたが、何もできないまま後半早い時間に交代を命ぜられました。

 浦和戦では「1トップの下に苔口卓也(23)と青木孝太(21)の快足FWコンビを配し、浦和DF陣を切り裂く。 」とまたまた路線変更。1トップにはレイナウドを起用するとのこと。

 浦和は首位、千葉は最下位。しかも千葉に明るい話がないといえども、浦和も褒められるような試合内容を披露しているわけではありません。中盤に散歩人がいるために、細貝の守備負担が極めて大きく、ここまでリーグ最少失点とはいえいつ堤防が決壊しても不思議ではありません。神戸戦ではポストやバーに随分助けられましたが、どこが相手でもどつき合いになる可能性を秘めています。

 2トップは点火したりしなかったり。ポンテ不在、達也は復帰目処立たず、梅崎は90分使えるかどうか不安。従ってエジ&高原を我慢して使わざるを得ないのかもしれませんが、GWの過密日程&この日のあんまりなパフォーマンスを考慮すれば次節どちらかを休ませるべきではないかと思います。

 神戸戦で平川が負傷。第三腰つい横突起骨折で全治約1か月、5月一杯出場不能とのこと。平川のパフォーマンスもイマイチですが、それ以上に調子が上がらない暢久に奮起してもらわないといけない状況に追い込まれました。

 達也、ポンテ、三都主、啓太、平川が戦線離脱。永井、阿部が怪我持ちと万全ではない選手のラインナップのほうが現スタメンよりも豪華な按配で、中断期間に入るまでは試合内容云々ではなく、泥臭くても勝ち点を拾い続けるしかないでしょう。

【前節:千葉 0-1 柏】

----巻--新居---
ミルコ-------谷澤
---下村--工藤---
青木良-池田-ボスナー-斉藤
-----岡本-----

HT:ボスナー→坂本
51分:新居→レイナウド
70分:巻→苔口

【前々節:横浜M 3-0 千葉】

-----新居-----
-----谷澤-----
青木良-------坂本
-米倉--下村--中島-
-池田--ボスナー--斉藤-
-----岡本-----

34分:米倉→馬場
61分:青木良→工藤
78分:谷澤→青木孝

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2008.05.04

【観戦記】神戸 1-1 浦和

 ゲルトは後半途中から永井を右WBに回すという大博打を打ちましたが、その後1得点1失点と成功とはいえないが失敗ともいえない微妙な結果に。

 攻撃面では暢久と高原に全くいいところがなく、およそ流れの中で点が入りそうになかったので、セットプレーで1点をもぎ取るしかないだろうと思い、事実その通りになったのですが、永井を右に回した副作用が顕著で立て続けに右サイドから決定機を作られ、そのうちの一つを決められてしまいました。

 浦和はサイドの守備は大博打を打つまでそこそこ出来ていたのですが、攻撃面ではサイドで1対1を作れず、常に数的不利での闘いを強いられました。2トップの出来もあんまりでしたが、浦和はそもそも攻めの形自体が大して出来ておらず、試合は実質的に神戸が支配していたと思います。

 ゲルトは残り5分で高原を諦めて闘莉王大作戦を敢行。後先を考えず目先の勝ち点3を取りに行くなら、CB北本を欠いている神戸DFを高さで潰すべく早い時間帯から闘莉王を最前線に出すのが早道だろうと思いましたが、ゲルトは実に辛抱強く高原を引っ張りました。しかし残念ながらその結果は凶と出ました。

20080503_kobe1

--高原----エジ--
-----永井-----
平川--------暢久
---細貝--闘莉王--
--堤--阿部-堀之内-
-----都築-----

49分:平川→相馬
65分:暢久→梅崎
87分:高原→内舘

--大久保--馬場---
-古賀------田中-
---ボッティ---金南一-
鈴木-柳川--北本-石櫃
-----榎本馬----

52分:馬場→松岡
72分:田中→吉田
77分:古賀→松橋

 この日の浦和で面白かったのは阿部が3バックの中央に、そしてこれまで右のストッパーを務めていた堤を左に、右に堀之内を配したこと。神戸がどんどんDFの裏にボールを入れてくるので、それに対応したものかもしれませんが、前半は大久保の個人技で一発危ない場面があっただけで非常に良い出来だったと思います。神戸のSHの飛び出しも浦和のWBがきっちり対応。

 また懸案の立ち上がりも浦和にすれば良かったほうでしょう。神戸の中盤のプレス網を掻い潜って両サイドに展開。一応やりたいことははっきりしているのですが、今日はここからがいけませんでした。サイドチェンジ等で良い形でWBがボールを受けるものの常に孤立状態。たちまち神戸に数的優位で守られてしまいます。左の平川は縦に突破して一応クロスを入れるのでまだマシなのですが、問題は暢久。あっさりバックパスという最悪状態は脱しているのですが、何度もボールをもらいながら中途半端に仕掛けて何度チャンスを潰したことでしょう。

 この日の浦和の布陣ははっきりした2トップ。故障で前節札幌戦を休んだ永井がトップ下として復帰しましたが、両WBへのサポートが遅いのもサイド攻撃が上手くいかなかった一因。梅崎との2シャドーだと2シャドーのどちらかがWBに加勢しやすいため、4-4-2の布陣に対してサイド数的同数を作りやすいのですが、京都戦で嵌ったエジ&高原の2トップがこの日は裏目に出たような感も。

 前半半ばあたりから浦和は神戸のプレス網を潜れなくなり、かといって神戸にも攻撃の形を作られず、試合は膠着状態。

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 後半開始早々、相手ゴール前に迫った平川が負傷して相馬と交代。一方、神戸は何の役にも立っていないFW馬場を下げて松岡を入れ、ボッティを前線に上げて4-4-1-1っぽい形に(もともとSHは高めの位置にいるので4-2-3-1といっていいかもしれません)。単にFW同士を代えないところが松田監督の策士たるところ。

 これで一気に試合が動き出しましたが、最初に流れを掴んだのは神戸。石櫃の攻め上がりが活発になりはじめ、浦和の左サイドがボヤ状態に。

 流れを取り戻したいゲルトはここで殴り合いの道-不振の暢久に代えて梅崎を投入し、梅崎トップ下&永井右WBという超攻撃的フォーメーションを選択しました。これは一定の効果があり、浦和の右サイド攻撃が活性化。流れの中から得点はならなかったものの、CKを阿部がバイスクルシュートで叩き込んで先制に成功しました。

 しかし運動量の多い永井とはいえ、トップ下で酷使した後にWBに回って守備でやれというのはあまりにも無理があり、いったん前に出ると戻れなくなっているのは誰の目にも明らか。神戸は前線と両サイドを代えて両サイドから猛攻。浦和は永井が戻れない上に、中盤に散歩人を一人抱えていますから細貝がいくら一人奮戦しようともサイドを守りきれるはずがありません。バーやポストの助けも空しく、最後はがら空きの右サイドを突かれて途中出場の吉田に同点弾を浴びてしまいました。どう見ても浦和は必敗の展開でしたが、幸いにも鹿島国から戻って中2日の神戸は同点に追いつくのが精一杯だった模様。

 守れないのが明白な浦和は攻め合いにでるしかなくなりましたが、残念ながらこの日は2トップ、特に高原の出来が最悪で、終盤は双方中盤がスカスカになってカウンターの掛け合いになりながらも決定機を作れず。平川に代えて投入された相馬も大宮戦で見せた消極的な姿勢が払拭されていない模様。残り5分ほどになってゲルトはようやく高原を諦めて闘莉王大作戦を敢行し、またまたセットプレーから梅崎や闘莉王が決定的なシュートを放ちましたが、惜しくもバーに嫌われてジ・エンド。

 時折ダイレクトパスが前、中盤でパンパンと繋がり、攻撃は他人任せ・個人能力任せでフリーランニングに乏しい浦和の悪癖は徐々に解消されつつあるようにも見えましたが、大宮や神戸といった中盤の守備がタイトな相手には今後も苦労させられそうです。

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2008.05.02

【展望】08年第10節神戸戦

ナビスコ予選第1節以来の対戦(前回の展望はこちら)。前回は監督交代劇があった直後の一戦でしたが、立ち上がりにレアンドロに一発を食らい、後半猛反撃を見せたものの1点が取れずに敗戦。試合終了後にはゴール裏にフロント、GMを糾弾するダンマクが翻りました。

・神戸はレアンドロが負傷離脱してから急減速。大久保の相方は須藤→馬場と試行錯誤中。

・序盤は左SBに内山が入っていましたが、最近はF東京から移籍の鈴木が起用されています。F東京でも左SBで起用されて強烈なミドルシュートを放ったかと思えば、守備で大穴を開けていたようにも記憶していますが、レアンドロ離脱による攻撃力低下を補う狙いでしょうか?

・CB北本の相方は当初河本が務めていましたが、第3節から柳川に交代。河本は故障でしょうか?

・しかも北本はG大阪戦で負傷して全治4週間。レギュラーCBが2枚ともいないので闘莉王乱入が効果的かもしれません。

・大黒柱を欠いて決定力不足に苦しんでいるとはいえ、DFラインを押し上げ、中盤でのタイトなプレスでボールを奪ってサイドからの速攻を得意とするチームなので、今の浦和には非常に相性が悪いことは確か。

・G大阪戦を見るとボールを奪うと一気にDFラインの裏へ放り込んできます。前線にポストプレーヤーがいないので、スペースへボールを出してFWや高い位置に張っているSHを走らせる感じ。両SBも積極的に上がってきます。従って浦和は3バックの両サイドを徹底的にやられる可能性大。

・また攻守の切り替えがやたら早いので浦和のFK,CK後のカウンターには万全の注意が必要。

・膝の故障を押して出場している大久保はただいま絶好調。G大阪戦の2点目は深い位置からボッティ→大久保だけで取ってしまいました。まぁ中澤の対応がお粗末過ぎでもありましたが。鹿島戦でも相手DFの失態を突いて1得点。

<参考>

【前節 鹿島 2-2 神戸】

--大久保--馬場---
-古賀------栗原-
---ボッティ---松岡--
鈴木-柳川--小林-石櫃
-----榎本馬----

※キムナミルは出場停止

61分:栗原→吉田
70分:馬場→田中雄

*得点:70分 吉田  87分 大久保

【前々節 神戸 2-1 G大阪】

--大久保--馬場---
-古賀------栗原-
---ボッティ---金南一-
鈴木-柳川--北本-石櫃
-----榎本馬----

66分:馬場→松岡
86分:金→田中
89分:大久保→須藤

*得点 39分 大久保、57分 大久保

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2008.04.30

【観戦記】浦和 4-2 札幌

 またまたぼんやりした立ち上がりで早々と失点を喫し、阿部のゴールでなんとか追いつくも今後はセットプレーで失点。2度に渡って札幌にリードを許し、ベタ引きで守る三浦大作戦の罠に危うく嵌りかけるところでしたが、浦和にとって幸いだったのは札幌の守備が旧大宮と比べて遥かに脆弱だったこと。後半難なく逆転し、終盤にダメ押し点も取って終わってみれば実力差通りの結果になりましたが、最後まで中盤の不安定さは如何ともしがたく、勝ったとはいえモヤモヤ感の強い試合でした。札幌サポには申し訳ないが、「相手が弱くて助かっただけ」の内容に乏しい試合といってもいいでしょう。

 ここ3試合無失点、かつリーグ最少失点で済んでいるのが不思議なほど、中盤に散歩人を置く浦和のシステムは著しく不安定でいつ大量失点を喫しもおかしくない状態。勝ちつづけることで微妙な均衡をかろうじて保っているだけで、いつ歯車が逆回転して大量失点を繰り返すようになるかとハラハラしながら見ております。

従ってFWダヴィを欠く札幌に2失点を食らったところで異常でもなんでもないわけですが、鹿島・大宮・京都を完封して札幌に点を取られるというのはなんか先の3チームに申し訳ない感じも。

 勝った試合で良かった探しというのも変ですが、暢久→エジ→梅崎→エジの3点目は良かったですね。流れるようなプレーの連続。なんか今まで踏ん張らないと、思いっきり気張らないと出なかったのに、ようやく流れるようにどばどばどばっと出て、ああスッキリという感じ。長らくこういうプレーを待ち望んでおりました。

 エジのダメ押し点もまた良かった。この得点は9割9分諦めずにDFへ前からプレッシャーをかけた高原のおかげで、ああいう献身的なプレーに赤サポは弱い。長らく結果が出なかった高原もちょっとずつ「浦和の子」になって来たような気がします。

20080429sapporo

-----エジ-----
--高原----梅崎--
平川--------暢久
---細貝--闘莉王--
-阿部-堀之内--堤--
-----都築-----

87分:高原→セル
87分:梅崎→相馬
89分:エジミウソン→高崎

---西---暗豚---
------------
西谷-芳賀--マーカス-砂川
------------
坪内-吉弘--柴田-池内
-----高木-----

64分:西谷→岡本
81分:砂川→石井

 繰り返しますが前半の2失点はいずれもお粗末そのもの。最初の失点は前に出た闘莉王がボールを取られて、ものの見事にカウンターを食らったもの。この形を札幌は狙っていたのでしょう。実に効率的なカウンターでした。2失点目はセットプレー。人数はいるのにマークが外れているという、これまた情けないもの。

 ただ2度のリードを守りきれないのが札幌の実力。堅守が売り物との話でしたが、この試合からはそのような印象は全く受けず。前節神戸戦でも1失点で済んだのが不思議なほど後半タコ殴りに遭っていましたが、この日もそれを再現した感じ。J2で通用した守備がJ1では通用せず、守りきれない上に点も取れないという昨年の横浜Cと同じ轍を踏んでいる感も。

 阿部の得点は甚だラッキー。GKのセービングミス以外の何物でもありません。GK高木はミスキックを連発し、正面のシュートをこぼす等J1でやって行くには厳しいレベル。

 また札幌のDFは引いて守っていますが、時間が経つにつれてボランチとの間にスペースが空きがち。これでは守備にも何にもなっていません。この日は珍しく浦和のサイド攻撃が活発だったのはその辺に助けられているのかも。後半梅崎の動きが目に見えて良くなったのも同じ理由でしょう。

 さらにいえば札幌のCBは高さにあまり強くない模様。高原のゴールが謎のオフサイドで取り消された場面でその弱点が早々と露呈したように伺えましたが、散歩人を脱してゴール前に乱入してくる闘莉王には終始苦戦気味で、その状態でラインを上げられずにサイド攻撃を浴びまくると守りきれんでしょう。

 逆転してからの浦和は連戦を考慮しての流しモードで2トップ頼みのカウンター狙いだったのでしょうか。時折中盤で細貝や散歩人がボールを失ってあわやという場面を作られ、とても守り切れそうにないので追加点を取りに行くかと思ったのですが・・・ ゲルトの不思議なのは1点を守りたい局面でも散歩人を中盤に放置していること。阿部をボランチに出して、散歩人をCBに戻してもいいはずですが、散歩人を最後尾に置くとラインが下がってしまうのを嫌っているのか・・・ するとポンテが戻った暁には散歩人はどこへ行くのか・・・

 札幌にダヴィがいたら4-3とか4-4とかの大味なゲームになりかねない、なんだかなぁの試合でしたが、夜の試合で名古屋が負けて暫定首位。

「こんな首位ですいません」(太宰治風)

あとは雑感を箇条書き風に。

・スタメン濃厚と思われた達也がベンチからも外れたのは意外でしたが、原因不明の左足痛のこと。再び長期離脱の観測も。

・気温が上がるとエジミウソンの調子が上がるという噂は本当でした。

・元祖気温連動男の暢久も、ぼんやりミスもあったけれども京都戦よりは良かったかなと。ちょっと攻撃的な姿勢を取り戻しつつある様子。

・梅崎はやはりトップ下向きじゃないですね。本質的にアタッカーで、ファーストチョイスがシュート! 撃てないと見てようやく出しどころを探す感じで、高原の動き出しに合いません。ただファーストチョイスがバックパスの選手よりは格段マシですが(自虐)。エジの3点目のアシストは見事でしたが、エジがポストで梅崎が突っ込むほうがおそらくあるべき姿でしょう。

・リーグ戦初出場の高崎。でも投入時間が遅すぎて一回もボールに触れなかったのには大笑いしました。

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2008.04.28

【展望】08年第9節札幌戦

【前々節:神戸 1-1 札幌】

---荼毘--暗豚---
------------
西-芳賀---マーカス-砂川
------------
坪内-吉弘--柴田-平岡
-----高木-----

67分:砂川→西谷
78分:西→池内
83分:平岡→岡本

得点:46分 ダヴィ

*前節新潟戦も同一スタメン、フォーメーション。

・久しぶりにJ1に上がってきた札幌。00~01年にかけて札幌は浦和最大のライバルでした(遠い目)。

・あまりにも久しぶりなので知っている選手が少ないのが困り者。神戸戦を録画観戦した雑感を書き散らしておきます。

・新外国人FWノナトは使い物にならなかったのか今季ほとんど出場せず。またFW中山も負傷してFWの頭数が足りず、もともとボランチのクライトンを無理やりFW起用している苦しい布陣。

・引いて守ってカウンターでキープ力のあるクライトンが前線でチャンスメーク → その後は万事ダヴィ任せ。神戸戦を見た限り、札幌の攻撃はこれに尽きます。クライトンは自分で撃ちにきません。

・ダヴィはイライラしやすいタイプの模様。従って退場に追い込むのは吉。
→見立て通り、前節新潟戦で自爆一発退場www

・フラットな中盤での4-4-2。終始引き気味ながらも極力陣形をコンパクトにして中盤で挟み込む。なにせ三浦監督なんで旧大宮のコピーといって差し支えない感じですが、旧大宮よりFWは強力だがDFがしょぼい、そんな感じでしょうか。

・ただ連動性の高い神戸の中盤には歯が立たず、再三決定機を作られてしまいました。中盤で神戸の選手を掴まえられず、簡単に前を向かれてDFライン裏へのスルーパスを許す、あるいはサイドを崩されてフリーでクロスを上げられるみたいな。

・三浦監督が自ら認めるように、札幌は「残留争いをして残留する」ことを明確に指向したサッカーをしています。浦和が苦手なスタイルなので、まかり間違って先制点を許すとそのままズルズルになりまねません。

・札幌は頼みの綱であったダヴィが出場停止なので、一層ベタ引きに磨きがかかる試合展開が予想されますが、今の中盤スカスカの浦和にとっては前に出てこない相手のほうが却ってやりやすいかも。中盤の散歩人が攻撃に専念できますから。

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2008.04.27

【観戦記】京都 0-4 浦和

 「点差ほどチームの力に差はない」といって差し支えない試合でしょう。大宮戦の続きを見ているかのような立ち上がりから20分までの間に先制点を取られていれば、そのままズルズルと行ってしまった可能性が高かったと思います。

 しかし京都は圧倒的に優勢だった時間帯に点が取れず、後半開始早々のカウンターからのビッグチャンスも決められず、そしてこともあろうに言い訳の効かない一発退場が飛び出しては、いくらなんでも勝利の女神は逃げてしまいます。

 浦和は1トップ2シャドーを放棄して2トップを採用することでついに高原が覚醒したこと、そして今季全く得点の臭いがしなかったセットプレーで2点も取ったこと(京都の集中力が切れ気味だったのと、シジクレイ不在を割り引かないといけませんが)が収穫だったと思いますが、あんまりな立ち上がりをどう考えるか難しいところです。

--高原----エジ--
-----永井-----
平川--------暢久
---細貝--闘莉王--
-阿部-堀之内--堤--
-----都築-----

68分:永井→梅崎
71分:細貝→内舘
80分:闘莉王→直輝

--田原----柳沢--
-----徳重-----
渡邊--------平島
---佐藤--中山---
-手島--森岡--角田-
-----平井-----

70分:徳重→斉藤
79分:中山→林

20080426kyoto1

 立ち上がりからしばらくは大宮戦、特にその後半の続きを見ているようなものでした。あんまりな内容だったとはいえ、A代表&U23代表の合宿でごっそり選手を抜かれて、全体練習が出来たのは24日の一日だけとあっては大した修正ができるはずはなく、ゲルトは相馬に代えて暢久を入れただけ(U23との練習試合で相馬はイマイチだったのか?)で、他のメンバーはいじらず。性懲りもなく闘莉王をボランチ起用。

 しかも先発起用された暢久はやはり火の玉どころか燃えかす状態で、いきなり駒場での失態を思い起こさせるようなバックパスを相手に掻っ攫われる凡ミスを犯し、やむなく後ろから止めに入った細貝がイエローを貰う始末。闘莉王は相変わらず中盤で散歩。従って京都は中盤で浦和からボールを簡単に奪い取って幾度となく速攻。何度かサイド攻撃を仕掛けたり、浦和のスカスカの中盤を利用してノープレッシャーで際どいミドルシュートを撃ったりとやりたい放題。

 一方浦和の攻めといえば中盤に全くといっていいほどボールが収まらないため、DFラインからいきなりエジミウソン目掛けての縦ポンのみ。エジミウソンが前線でキープしてくれればまだいいのですが、サポートが遅いため簡単にボールを奪い返されてジ・エンド。立ち上がりから20分くらいはそれはそれは絶望的な時間帯で、主力3人が抜けていることを感じさせない京都の出来を見れば半ば敗戦を覚悟しておりました。

 しかし終わってみればここで点が取れなかったのが京都の敗因に。浦和は最初はこれまで通り1トップ2シャドーだと思いましたが、運動量の多い永井が中盤に下がってボールを受け、逆に高原が前に出て2トップにシフトしたことで徐々にリズムを掴み始め、セットプレー中心ながら徐々に反撃。中盤でボールが収まりだしたことから闘莉王が盛んに前線に顔を出し始め、細貝はおろか阿部までもが攻撃参加と順回転。

20080426kyoto2

 後半は完全にエジ&高原の2トップ+永井トップ下になって立ち上がりから攻勢。カウンターを食らってあわやの場面もありましたが、柳沢が自分で撃たずにパスを選択したのが浦和にとって天の助け。さらに運が良いことに田原が阿部のファウルに対して報復の蹴りをかましてしまって一発退場。京都はこれだけ自殺行為を繰り返しては勝てるものも勝てません。

 田原退場直後に永井のスルーパスでDFラインの裏に抜け出した高原が飛び出したGKを交わして浦和での初ゴール。角度がなかったのですが、DFが2人くらいゴールマウスにいてもそこをきっちり決められるのはさすが高原。ゴール後にゴール裏にやって来て「待たせてスマン」とばかりに頭を垂れた高原の姿が印象的でした。

 数的有利の状態で先制点さえ奪ってしまえば、後は俄然浦和ペース。受けに回ると何の役にも立たないボランチ闘莉王ですが、いったん先手を取るとこれが実に強力。右サイドに流れたエジミウソンのクロスをいとも簡単に京都のDFに競り勝ってゴール隅に叩き込んでしまうのには恐れ入りました。

 これで京都の集中が切れたのか、永井のCKをこれまた簡単に闘莉王が叩き込んで3点目。勝利を確信したゲルトは腰痛持ちの永井を早々と休ませて梅崎投入。永井に比べるとパスによる局面打開能力に劣る梅崎はやはりサイドアタッカーが最適任でトップ下はしんどい感じでしたが、その梅崎のCKを高原が押し込んで、というか京都の集中が切れてこぼれてきたボールが高原に当たったような状態で得点。どんな形でもいいからFWは点を取ることが重要。

 余裕をかましまくるゲルトは細貝→内舘、闘莉王→直輝と休ませるべき選手を休ませて、これまで出場機会のなかった大ベテランと期待の新戦力をテスト。直輝は致命傷になりかねないバックパスを一回やってしまいましたが、トップ初出場とは思えない落ち着きぶりで大物感プンプン。他の選手が流しモードに入ってしまったため、前線に顔を出すところまでには至りませんでしたが、攻撃的なボランチは人材を甚だ欠いているところだけに今後も出場機会があることでしょう。

20080426_kyoto3

 ボロボロだった立ち上がりと、90分を通じて両WBが何の仕事もしていないのは気になりましたが、高原覚醒はそれを補って余りある収穫でしょう。高原は敵ゴール近くにいてナンボ。ようやく1トップ2シャドーを放棄してエジ&高原の正しい使い方が判ったのがこの試合の最大の成果かと。

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2008.04.25

【展望】08年第8節京都戦

・リーグ開幕から2ヶ月も経っていないのに早くも3度目の対戦。正直「またお前らか!」とげんなりします。ある程度やむを得ないこととはいえ、ナビスコ予選を名古屋とは1試合も消化していない一方、京都とは早々と2試合とも消化したために起こった事態。日程くんにはもう一ひねり欲しいところです。

・気の毒なことに、京都は前節新潟戦でこともあろうにシジクレイ、アタリバ、増嶋と3選手が退場。おまけにカトQも退席処分。主に右SHを務めるアタリバはともかく、フォアリベロないしCBとして守備の要を担っているシジクレイとロングスローだけは一人前の増嶋、さらに試合途中でのフォーメーション変更による局面打開が得意なカトQがいないのは大打撃。従って新潟戦の模様は次節の参考にならないので録画観戦は省略。

・さらに悪いことにU-23代表合宿に召集されていたMF中山が故障で合宿不参加。

・そして極め付きは23日にパウリーニョが左アキレス腱を断裂してブラジルへ帰国

・捻挫で新潟戦を欠場した柳沢は浦和戦で復帰の模様。また故障等で戦列を離れていた角田・手島も復帰との観測も。シジクレイの代役は森岡との観測。

・京都の主力が大量欠場とはいっても、浦和は啓太が発熱、高原が膝の故障でA代表合宿を辞退。坪井も故障。しかも怪我人云々以前にあんまりな試合内容で大宮にスコアレスドローで、チーム状態はゲルト就任以前に戻った感じ。

・要するに闘莉王をCBに置くと現在の陣容では中盤が組み立てられず、かといって闘莉王を中盤に置くとその運動量が少なさからくる諸問題が大きすぎて中盤がタイトな相手には通用せず、どうにもこうにもならなくなった感じ。磐田戦の観戦記で”なんとなく「闘莉王頼みの糞サッカー」的”と書きましたが、残念ながらそれでリーグを勝ち抜けるほど甘くはなかったということなのでしょう。

・中断期間後にポンテが戻ってくると劇的に事態が改善する可能性はあります。しかし、やはりそれは個人頼みのサッカーの延長・延命に過ぎません。

・浦和と比べてはるかにタレントに乏しいのに、共通の理解・意識・意図のもとに各選手が連携と取りながら動き、浦和と互角、あるいは浦和をはるかに凌駕するパフォーマンスを見せているクラブが次第に増えているのが現状。浦和はなぜこれが出来ない?

・ゲルト就任以降リーグ戦4勝1分けと一応勝ち点を稼いだ以上、奇策・奇手で目先の勝ちを拾いに行くのはそろそろお終いにしてもいいのでは? 今年、そして来年以降の浦和はどういうサッカーを目指すのか。そしてそれを実現するためにどういうプランで練習に、そして試合に臨むのか。GWの連戦前に代表合宿で大量に選手を抜かれてチームの立て直しは容易ではないと思いますが、中断期間明け後くらいには「今後の展望」というものを見せていただきたいものです。

・言葉尻を捉えるようで恐縮ですが、ゲルト監督が就任時に発せられた「オフェンス的なサッカー、積極的なサッカー、情熱的なサッカー」というのは大宮戦にはそのかけらも見受けられませんでした。そこにあったのはボールの出しどころを探しあぐねてDFライン間でボールをぐるぐる回すだけの「ディフェンシブで、消極的で、退屈なサッカー」でした。

・これからの闘いは今後の浦和の行く先を決める闘いだと思います。

・なお、ユースの山田直輝が2種登録され、京都戦に帯同するとの朗報も。

<参考>

【前節:新潟 1-0 京都】

---パウ---田原---
-林-------当り場
---佐藤--中山---
中谷-シジ--増嶋-渡邊
-----平井-----

44分:パウリーニョ→森岡(シジ退場によるもの)
HT:林→平島
76分:中山→徳重

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2008.04.21

【観戦記】浦和 0-0 大宮

 浦和は最後まで中盤が作れず、監督は謎采配を繰り出し、最後はコンディションの差が出て先に足が止まる。これで勝てたらそれこそ奇跡。大宮のほうが決定機は多く、その意味で負けなくて良かった試合でした。06~07年の浦和はこの試合のように内容が皆無に等しくてもポンテ→ワシントンでドッカーン!!!でかろうじて勝ってきましたが、2人ともいなくなるとこんなもんでしょう。

 もっとも大宮も後半はデニスマルケスが好機でこねまくって潰されるの繰り返しでしたから引き分けは妥当なところなのかも。前半はともかく、後半は当事者以外には極めて退屈な試合だったかと思います。

 ただ現時点では浦和の実力が大きく下がった一方、大宮の実力が上がって、実力差がほとんどなくなっている事実は残念ながら認めざるを得ません。

20080420ohmiya1

-----エジ-----
--高原----永井--
相馬--------平川
---細貝--闘莉王--
-阿部-堀之内--堤--
-----都築-----

60分:高原→梅崎
60分:エジミウソン→達也
82分:細貝→暢久

--デニス----吉原--
金沢-------小林大
---斎藤--小林慶--
波戸-富田--レア-村山
-----江角-----

62分:吉原→ペトロジュニオール
87分:斉藤→片岡
89分:デニスマルケス→森田

 先の京都戦で闘莉王なしでは中盤が作れないことを露呈した浦和は予想通り闘莉王をボランチ起用。体調不良で啓太が欠場し、闘莉王の相方には細貝を投入。不振の暢久に代えて右WBにナビスコを休ませた平川を起用したところも予想通り。大宮はナビスコ横浜M戦で負傷した内田が欠場し、左SHには金沢を起用。

 前半の浦和はさほど悪い出来ではなかったかと思います。積極的に前からプレスをかけてくる大宮の中盤を飛び越して、DFからのロングボールないしサイドに基点を作ってからの縦パスでDFの裏を突く狙い。大宮は中盤の守備がタイトで浦和はなかなか中盤を作らせてもらえませんでしたが、前半も終わり近くになると永井が中盤で前を向く場面も見られだしました。

 今季未だのノーゴールの高原。高原の位置はかなり高く、シャドーというよりは2トップの一角といっても良い位置だったと思いますが、エジミウソンと近い位置を保って得点の臭いが漂いまくるパフォーマンスを見せていました。

 守っても浦和従来製品比ではDFラインを高く保ち、細貝が中盤で獅子奮迅の働きを見せて、大宮が得意とする「高い位置でボールを奪っての速攻」を許さず。それでも大宮に高い位置でボールを回されがちになってしまいましたが(闘莉王があれだけ守備をさぼりまくればどうしてもこうなっちゃいます)、遅攻になってしまえば大宮は外国人FWの個人技くらいしか攻め手はないので、ポゼッションで完敗しているとはいっても守備もまずまずの出来といっていいでしょう。

20080420ohmiya2

 セットプレーやカウンターで2度際どい場面がありましたが、まずまずの内容で前半を折り返した浦和。大宮の運動量が落ちると予想される後半に期待がかかりましたが、残念ながら後半の浦和の出来は悲惨そのものでした。

 DFライン裏への放り込み攻撃は大宮が無理やり前からボールを取りに行かずに(単に疲れただけかもしれませんが)ややラインを下げることで簡単に封じられ、ことごとくレアンドロに跳ね返されてジ・エンド。まぁあんな単純な攻撃で敵陣を崩せると思うほうがどうにかしていますが。

 逆に後半の立ち上がりに右サイドを崩されて2度際どい場面を作られ、どうにもこうにも手詰まり感が漂いだした60分。ゲルトが放った手は2トップを共に下げてしまうという驚くべきものでした。

-----永井-----
--梅崎----達也--
相馬--------平川
---細貝--闘莉王--
-阿部-堀之内--堤--
-----都築-----

 何の役にも立っていないエジミウソンを下げるのは当然(っていうか、磐田戦後半に惜しいシュートを一つ放って以来、点取り屋としては全く仕事していませんが・・・)でしょうが、上り調子の高原を下げますかね??? しかもかろうじて前線と守備陣を繋いでいた永井を最前線に上げたため、ただでさえ前後分断気味の浦和はこれで中盤が完全になくなってしまいました。しかも達也は怪我明けで、この3人で練習したことってあるんですかね? なんとか3トップの一人にボールが入ってもボールの出しどころがなくて一人でウロウロしてあぼーんの繰り返しだったような・・・ 

 前線でボールが収まらないので両WBは上がるに上がれず、闘莉王は「不動のボランチ」と化し、闘莉王の看護に疲れ果てた細貝は急速に消耗。従って中盤が全く作れずに前の3人が孤立。しかも前の3人がバラバラに動いている大惨事。DF同士でぐるぐるボールを回して、思い出したように前線へ蹴りだして、当然のように跳ね返されて終わりってなんじゃそれ?

 さらに悪いことに浦和は後半30分辺りから足が止まり気味に。大宮は多くの選手がナビスコを欠場したこともあってコンディションの差が出始め、浦和は中盤で全くボールが取れず、玉際の競り合いでも悉く負けがちに。そのため大宮のカウンター攻撃に晒されてしまう場面が増えましたが、好機でデニスマルケスがこねまくっては浦和守備陣に囲まれてあぼーん。サイドでフリーになっている選手を使われたら浦和は守りきれなかったでしょうが、あのこねこねには助けられました。

 最後の最後で、闘莉王&平川の連携で右サイドを攻め、クロスから永井のヘッドというビッグチャンスを作りましたが、残念ながらクロスバー直撃。前半の高原のシュートと最後の永井だけですね、見せ場は。ゲルトが消耗しきった細貝を暢久に代えて敗戦を防いだのは好采配。

 中盤の支えとなるべく期待された闘莉王ですが、ただでさえ運動量に乏しいのに連戦でほとんど動けず、全く存在感なし。これではわざわざボランチに置く意味がありません。っちゅーか、スタメンで出してはいけないレベルでしょ、ありゃ。ゲルトの奇策「ボランチ闘莉王」は半ば予期された形で崩壊してしまいました。2試合引き分けが続きましたが、ゲルトは天皇杯のような短期決戦には強いけれどもリーグ戦の成績はイマイチというのがなんとなく判ってきたトホホな試合内容でした。

 次節京都戦以降GWの連戦が控えていますが、京都&大宮戦の失敗をゲルトはどう生かしてくるのでしょうか? チーム立て直しには時間がかかりそうですが、こういう時に限ってA代表&U-23の合宿で大量8人が離脱。ゲルトもさぞ頭が痛いことでしょうが、逆にいえばそれだけの選手が揃ってこの試合内容なんですねぇ・・・(´・ω・`)ショボーン

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2008.04.19

【展望】08年第7節大宮戦

・昨年までのイメージだと中盤フラットの4-4-2で引き気味に構え、各選手がバランスを保ちながら自分に与えられたポジションに引きこもってスペースを徹底的に消した結果、守備はいたって堅固なものの全くといっていいほど攻撃の形は作れない。従って試合のスコアは判で押したように1-0か0-0か0-1で、しかも代表に呼ばれるような個人能力に長じた選手がどのカテゴリーにもいないので興業的魅力に乏しく、金を払って見に行く観客がいるのかどうかはなはだ疑わしいサッカーを繰り広げていた、そんな大宮。

・まぁ、そんな大宮に一回も勝てず、「弱いほうのさいたま」「世界3位だがさいたま2位」の座を欲しいままにしている浦和がとやかくいう筋合いはないような気もしますが。

・しかし今年の大宮は明らかに一味違っていますね。京都vs大宮を録画観戦した際、大宮が高い位置から積極的にプレスをかけてきたのが印象に残りました。その代わりDFラインの裏にはぽっかりと大穴が空いています。

・まぁ、その方向転換が吉と出るか凶と出るかは蓋を開けてみないと判りませんが、新潟・千葉といった絶不調チーム相手に良いサッカーをしても、好調の名古屋や京都にはなるべくしてなった逆転負けを食らっている辺りにチームの完成度が伺えるような・・・ 要は90分持たないようです。従って浦和はお決まりの「ぼんやりした立ち上がり」だけは避けたいところ。前半を0-0で凌げば自ずから勝機が見えてきます。

・水曜日のナビスコ横浜M戦はメンバーを大幅に入れ替えて臨んだところ、右SB西村の退場も手伝って4-0の大敗。層の薄さを露呈するだけの結果になったどころか、主力の内田が負傷してしまうオマケ付き。全く参考にならないのでその前のリーグ戦第6節千葉戦の様子だけ掲げておきます。

【第6節:千葉  2-4  大宮】

--デニス----吉原--
内田-------小林大
---斎藤--小林慶--
波戸-富田--レア-村山
-----江角-----

*レア=レアンドロ

60分:小林大→金澤
76分:吉原→片岡
86分:デニスマルケス→ペトロジュニオール

(得点)
21分 デニス マルケス
31分 デニス マルケス
88分 片岡 洋介
89分 ペドロ ジュニオール

・この試合も高い位置からプレスを掛けてくる大宮の積極姿勢が目に付きました。大宮のキーマンは左SHの内田。横浜Cから今年移籍してきた選手ですが、実に運動量豊富で攻守に効いています。小林大のようなテクニックはあるけれどもそれほど運動量があるわけではない選手よりは今のスタイルに合っている模様。

・高い位置でボールを奪取すると、手数を掛けずにサイドの選手→FWとボールを運んで一気にフィニッシュへ。この日は千葉CBの応対があんまりでデニスマルケスの個人技で早々と2点取りましたが、それ以外にも大宮が前半に数々の決定機を作っています。

・ボランチも後方から支援にやってきますので攻撃はそこそこ厚みがありますが、中盤でタメてSBの攻撃参加をも促す感じではなさそう。この辺は同じ4-4-2でも鹿島や名古屋とはかなり違うかなと。

・しかし、千葉が選手交代で中盤を立て直す(左WBで何の役にも立っていなかったフルコビッチをボランチに据えた)といきなり形勢逆転。大宮は70分あたりから運動量が激減して中盤でボールが取れなくなり、右サイドからDFラインを再三ぶち破られて何度か決定機を与えてしまいました。試合そのものは終盤に2点取って千葉を突き放しましたが、後半急激に失速するという弱点はどうにもならない様子。

・ペトロジュニオール、デニス・マルケスの両FWは個人技が高いので少々やっかい。但しこれまで両者を併用した例はほとんどありません。どちらも「オレがオレが」になりやすいタイプなためなんでしょう。

・桜井、藤本、橋本が故障離脱中(動けない藤本はこのチームに合わないような・・・)。これらの影響はほとんど感じられませんが、内田が負傷欠場するとかなりラッキー。

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2008.04.17

【観戦記】浦和 1-1 京都

 勝った楽しさ、良い試合が見れた喜びもなければ、負けた哀しさ、凡ミスだらけの試合を見てしまった怒りもない。久しぶりに駒場のバックスタンドに座ってぼんやり90分を過ごした。そんな良くも悪くも感想の持ちようがないつまらない試合でした。

 フレッシュな選手を何人か起用しましたが、やはり中2日では鹿島との激闘の疲労は抜けないのか全般に動きが鈍く、敵ゴールへと向かう縦の推進力に乏しいまま90分が過ぎてしまいました。そしてお決まりの早い時間帯での失点。一人気を吐いていた梅崎が1点返したものの、後半半ばから京都の猛攻を浴び、あわやという場面を作られたことを思えば負けなくて良かった試合と評していいかと思います。

 リーグ戦4連勝とはいえここ3戦は際どい試合の連続。とても地力がついたと確信をもって言える状態ではなく、早晩己の未熟さを噛み締める場が来るのは当然。それがカップ戦だったのはある意味幸いでした。

 観客16,000弱。見せ場の少ない試合でファン・サポーターも終始沈黙気味。駒場ってもはや聖地でもなければ実家でもない。駒場だから特別に盛り上がることもない。埼スタよりは若干アクセスが良い、ただのこじんまりしたスタジアムになってしまった。なぜだか判りませんが、この試合でちょっとそんな感じがしました。それは試合内容ゆえではないような気がしてなりませんが・・・

20080416kyoto1

<スタメン>

-----エジ-----
--梅崎----高原--
相馬--------暢久
---細貝--啓太---
-阿部-闘莉王--坪井-
-----山岸-----

60分:暢久→岡野
69分:高原→永井
82分:梅崎→堀之内

---田原---林---
-----中山-----
渡邊--------平島
---佐藤--森岡---
--中谷-シジ-増嶋--
-----平井-----

HT:平島→パウリーニョ
HT:佐藤→斉藤
74分:林→柳沢

 鹿島戦出場メンバーのうち、都築・堤・堀之内・平川を温存し、山岸・坪井・相馬・梅崎を投入。代表組を一人も休ませなかったのは非常に意外だった他、胃腸炎明けでコンディションが整っていないと伝えられた相馬が先発したのも意外でした。

 ゲルトは闘莉王大作戦2.0を放棄して本来の位置に。闘莉王をボランチに据えなかったのは細貝・啓太のコンビが気に入ったのでしょうか?

 浦和の立ち上がりはそれほど悪くなかったのですが、暢久の不用意なバックパスを林に掻っ攫われて早々と失点。これが祟って浦和はいきなり大苦戦に。

 京都は浦和のサイド攻撃を警戒して徹底してサイドのスペースを潰してきました。本来はシジクレイを中心とする3-5-2のはずですが、中盤の選手が下がって5バックにすら見える徹底ぶり。浦和の両WBは完全に手詰まり(病み上がりの相馬に多くは期待できないとしても暢久の消極姿勢には参りました・・・)になり、梅崎が左サイドを抉ってチャンスを作るのが精一杯。

また浦和がボールを下げると京都はラインを上げて前線から厳しくプレスを掛けてくるので、浦和がスルーパスやパス交換で京都DFラインをぶち破るのも難渋。闘莉王が盛んに徘徊するもののさしたる効果はなし。浦和の中盤にパスセンスに長けた選手がいないのは非常に辛い感じ。

 もっとも戦術面以前に京都に運動量で負け、攻守の切り替え速度で負けているのでお話になりません。それでも梅崎が個人技で左サイドから斬りこんで直接ぶち込んで同点に追いついたのですから、まぁ浦和も捨てたものではないのかも。

 同点に追いつかれた京都は後半頭からパウリーニョと斉藤を投入して3トップに(たぶん4-3-3)。投入当初はこれが機能せず、むしろ中盤の薄さが仇となって浦和がやや巻き返し、梅崎が2度ビッグチャンスを演出。ゲルトは好機と見て良いところのない暢久に代えて岡野を投入しましたが、発想は十二分に理解できるものの残念ながら結果的にこれが大失敗。岡野はゲームの流れに乗れずに好機を潰してしまうだけではなく、右サイドに穴を開ける結果に。

 この交代以降京都の3トップが威力を発揮しはじめ、なぜかFWのマークが外れてしまう場面が散見しだしてどフリーの田原に絶体絶命の一発を浴びた他(阿部がかろうじてライン上で掻き出しましたが・・・)、右サイド中心に猛攻を浴びてしまいました。3トップの相手に対して殴り合いに持ち込もうとしたら一方的に殴られた感じ。

 お決まりの高原→永井の交代で挽回を図るも梅崎の消耗と共に攻撃の形が作れなくなり、永井が際どいミドルを一本撃ったくらい。梅崎→堀之内で闘莉王を前線に上げるもそもそも闘莉王にボールが渡らない上に闘莉王がほとんど動けない状態でさして得点の臭いがしないまま試合終了。

20080416kyoto2

あとは試合内容同様、とりとめのない雑感をば。

・闘莉王の位置を元に戻したら、試合内容も手詰まり感漂う元の姿に戻ってしまったことを確認できた一戦。梅崎が動き回るだけでは局面打開にはいかにも力不足。細貝・啓太の組み合わせではいかにも中盤の構成力に乏しく(とりわけ細貝の出来が芳しくなかったのが響きました)、局面を打開するパスやドリブルもできなければ、左右への大きな展開もできません。前半闘莉王が盛んに攻撃参加してきましたが、京都の陣形が乱れていない状態で闘莉王が上がってきてもあまり有効でないどころか、かえってカウンターの餌食になるだけ。

・残念ながらポンテが戻ってくるまで闘莉王を中盤に置くしかなく、それによって生じる中盤の広大な穴は啓太ないし細貝に死んでもらうしかない感じ。攻守のバランスの悪さから生じる試合内容の不安定さはポンテが戻ってくるまでおそらく解消しないかと。

・高原の動きは確実に良くなっています。エジミウソンとの連携ももうちょっと。後半ライン際でGKからボールを奪い取ったり、シジクレイをぶっちぎってエリア近くまで突進したりと拍手もののプレーも散見。ただやっぱり高原はゴールの近くにいてナンボの選手で純粋な2トップの一角で他の選手にお膳立てしてもらわないと真価が発揮できないような・・・ 従って高原大爆発はポンテ復帰後になるでしょうな・・・

・久しぶりに出場した坪井。1回パウリーニョに振り切られたが、自信なさげなおっかなびっくりなプレーは影を潜めていた。これならGWの連戦時に堤とターンオーバーを構成しても不思議ではなさそう。

・暢久を今後スタメンで使うのは厳しくなってきました。守備固め要員としてベンチに置いておくしかないような・・・ 岡野のほうは達也が戻ればベンチに入れない可能性大かと・・・

・山岸も試合感のなさを随所で露呈していました。これは半ば仕方ないですが・・・

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2008.04.16

【展望】08年ナ杯第3戦京都戦

・リーグ戦上位チームだらけの「死のグループ」と化したAグループ。チーム状態は名古屋が頭一つ抜けているので、浦和は京都・神戸から勝ち点3を稼いでおかないとグループリーグ勝ち抜けが難しくなります。

・闘莉王大作戦2.0は崩壊寸前のところでかろうじて結果を残しましたが、このままだといつ大敗、しかも大敗の連敗に陥ってもなんら不思議ではありません。そしてその連敗の始まりが駒場だったり、大宮戦だったりしたら最悪ですわ・・・・ 闘莉王の1.5列目起用はゲーム終盤の奥の手ということでお願いします。

・長谷部移籍 & ポンテ不在で中盤にボールの預けどころがなくなったため苦肉の策として採用されたに違いないボランチ闘莉王。これも単に浦和の中盤が一人足りないように見える時間帯が長いような・・・ 浦和が攻勢に出て前線にボールが収まっている場合であれば闘莉王自身の攻撃力や展開力が如何なく発揮されるので全く機能していないわけではないのですが、バランスが良くないのは一目瞭然。でもボランチ闘莉王のほうはポンテが帰ってくるまでは仕方ないでしょうな。多少の失点、失態には目をつぶるしかないかと。

・腰痛をおして出場を続けている永井はさすがにナビスコはお休みでしょう。怪我明けの達也や病気明けの相馬にも多くは期待できず、ナビスコ京都戦は浦和加入後全くいいところがない高原に奮起してもらうしかないのですが・・・ 3-6-1のフォーメーションは変えないとすれば、エジミウソンとポジションを入れ替えたほうがまだマシなような・・・今の高原の動けなさ加減からすればシャドーは不向きなんじゃ・・・

・DFの面子は闘莉王復帰後不動ですが、ぼちぼち阿部を休ませて坪井起用があってもおかしくないところ。

・西京極では後半京都の3トップ(田原・柳沢・徳重)にボコボコにされましたが、試合中に盛んにフォーメーションを変えてくるカトQの奇策にどう対処するのかも見所。

・また高さのない浦和DFにとって田原はやっかいな存在。西京極では田原のポストプレーが効いていました。策士エンゲルスが無為無策で臨むとは思えませんが・・・

<京都まめ知識>

・アタリバが出場停止
・パウリーニョは第4節以降出場なし(右足痛) → 浦和戦で復帰の模様
・手島は第5節で負傷し、第6節はベンチ外。
・徳重、角田が14日(月)の練習を体調不良で休む

【前節(J第6節):京都 2-1 神戸】

---田原--柳沢---
-----徳重-----
-佐藤------アタリバ
-----シジ-----
渡邊-角田--増嶋-平島
-----平井-----

HT:角田→中山
57分:徳重→林
86分:柳沢→森岡

・田原が2得点。1得点目はGK榎本のスローが直接田原に渡ってしまうという、つい最近どこかで見覚えのあるものだったので論外としても、目を惹いたのは2点目。柳沢がDF北本を引き連れたまま最前線でキープ→後方から田原がズドン! 得点能力以外は絶品と評せられて久しい柳沢らしい働きと田原の相性のよさが確認できたひとコマでした。

・試合そのものはFW全滅の神戸の状態が悪すぎて(ボッティをFWに上げる等苦肉の策を打ってはいますが、チームバランスが崩れてどうにもなりません)、途中で録画を見るのと止めてしまいました。

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2008.04.14

【観戦記】浦和 2-0 鹿島

 宿敵鹿島相手に埼スタでスコアこそ2-0ながら文字通りの辛勝。

 眼を覆わんばかりのお粗末な試合内容ながら浦和が数少ない決定機を決め、守っては都築のビッグセーブ連発に助けられて鹿島の猛攻を凌ぎきりました。もはや闘莉王大作戦2.0が破綻しているのは誰の眼にも明らかで、この日の勝利は鹿島らしくない決定力の無さに救われただけ。今後に大きな課題を残した試合でしたが、それでも鹿島に勝ったのは嬉しい限り。

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 まぁこんな奴らに負けてられんわなぁ(・∀・)ニヤニヤ

 "F○CK なんとか REDS”を描こうとしてものの見事に失敗。鹿島の選手・監督は賞賛に値すると思いますが、この辺はいやはや何ともwww 勝っても勝っても客足が伸びない原因はどう見てもこれですわw

 っちゅーか、こんなの手伝わされている一般の鹿サポが可哀想w

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<スタメン>

-----エジ-----
--闘莉王---高原--
平川--------暢久
---細貝--啓太---
-阿部-堀之内--堤--
-----都築-----

HT:高原→永井
70分:細貝→梅崎
88分:エジミウソン→坪井

--田代---マルキ--
--ダニーロ-----本山-
---青木--小笠原--
新井場-大岩-岩政-伊野
-----曽ヶ端----

76分:本山→増田
86分:伊野波→興梠
89分:新井場→中後

 相馬が胃腸炎で急遽戦線離脱。暢久が右WBに入って平川が左に回るのは想定内でしたが、ゲルトはなんと試合開始から闘莉王を1.5列目に起用する「闘莉王大作戦2.0」を発動。同じく1.5列目には磐田戦同様高原がスタメン。

 久しぶりにしゃきっとした立ち上がりで中盤の出足も鋭く、鹿島を押し込んで珍しく啓太も最前線に顔を出しましたが、それもちょっとの間だけ。「闘莉王大作戦2.0」の付け焼刃加減がたちまち馬脚を表してしまいました。前3人の連携はメロメロ。単純な壁パスですらミスが相次ぐ惨状でしたからトリッキーな崩しが決まろうはずがなく、前半のシュートはわずかに2本。

 前線にボールが収まらないので両WBやボランチは上がるに上がれず、しかも前の3人は守備をしないので前3人と後7人との間にぽっかりと大きな穴が。当然ながら鹿島に良いようにパスを回され、サイド、特に右サイドを徹底的に崩されました。永井・梅崎が2シャドーを構成する場合は両者がある程度サイドの守備をやるのでここまでボロボロにはならないのですが、闘莉王・高原だと4-4-2の相手に対して浦和のサイドの脆弱性が顕になってしまいます。前半を無失点で凌いだのは僥倖としかいいようがありません。

 この日もわずかにシュート1本に終わった高原をゲルトは早々と諦めて後半頭から永井を投入。前3人の連携が悪すぎるので高原だけに責めを帰しても仕方ないと思いますが、残念ながら今の高原には腰痛持ちで90分使えない永井を出すまでの時間稼ぎ以外の価値を見出せません。

 永井投入の霊験あらたか、浦和は中盤が勢いを取り戻して暢久→啓太と繋いで啓太のふわりと浮かしたボールで闘莉王が鹿島のDFラインの裏に飛び出した時点で勝負あり。闘莉王の低いクロスを永井が難なく蹴りこんで先制。浦和が最初のビッグチャンスをいきなり決めました。

 先制を許した鹿島はさらに攻勢を強めて猛反撃。腰痛持ちの永井は好調時よりも運動量が少ないためか、またしても前3人と後7人が分断される惨状に陥ってしまいました。ゲルトが細貝→梅崎で闘莉王をボランチに下げて火消しにかかったのは至極当然、というか遅すぎたくらい。

浦和は最終ラインで凌ぎまくって何度かカウンターのチャンスを掴みかかるのですが、今度はエジミウソンが大ブレーキ。寒いと調子が出ないのかボールは収まらず、キレもなし。しょっちゅうボールを失うので最終ラインは上げるに上げられず。最終ラインがなんとか蹴りだしたボールは悉く鹿島に拾われて波状攻撃を浴びるテイタラク。幾度と無く危険な位置でファウルを犯し、小笠原の高精度FKを許してしまいました。

 しかしズタボロ状態の浦和を救ったのが都築。際どいシュートを次々と猫パンチ。名古屋戦で大失態を犯して一時はスタメン落ちも已む無しと思いましたが、大一番で良い仕事をしてくれました。

 1-0で逃げ切れれば御の字な展開。しかし最後の最後で大岩の凡ミス(=緩いバックパスを永井が掻っ攫ったもの)を突いて永井が追加点。鹿島は前半自陣で何度か時折致命傷になりかねないミスを犯しており、浦和が勝つとすればそれを突くしかないだろうと見ていましたが、追加点はまさしくその通りの展開。

 都築が守り、永井が攻め、圧倒的な実力差をひっくり返してのホーム埼スタでの辛勝。「闘莉王大作戦2.0」が無残な結果に終わりながらも辛うじて掴んだこの勝利をゲルトがどう捉えているのか、次節が非常に気になります。

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2008.04.12

【展望】08年第6