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2021.10.03

【DAZN観戦記】21年第31節:神戸 5-1 浦和 ~ こ、これが札束の力なのか・・・

 勝ち点54で並ぶ両チームがACL圏入りを賭けて争うビッグマッチでしたが、結果は思わぬ大差に。浦和は攻守ともいいところなく、まだまだ力不足なことを実感させられる羽目に。

《スタメン》

・神戸は未消化だった第28節川崎戦を水曜日に消化しての中2日。浦和は週央に試合がなかったのでコンディション面では浦和がかなり有利な一戦。そして浦和はまたまた「勝っているチームは弄らない」とばかりにスタメン・サブとも鉄板メンバーを揃えてその一戦に臨みました。

・神戸は前節から大崎→サンペール、櫻井→郷家、初瀬→山川、中坂→佐々木と中2日を考慮してかスタメンを4名入れ替え。なお山口は依然故障離脱中。

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《試合展開》

・神戸の選手起用でやや意外だったのは右SBに本職CBの山川を配し、酒井高を左SBに転じたこと。そしてそれ以上に意外だったのはフォーメーションがいつもの4-2-3-1ではなく、明らかに前が大迫&武藤の2トップ、サンペールがアンカーの中盤ダイヤモンド型(4-3-1-2)だったこと。神戸とは今年既に3回闘っており、三浦監督はその度に闘い方を変えてきましたが、3試合目で試行した4-3-1-2に相当手応えを得たのでしょう。

・リカも試合前の会見でわざわざ「試合が始まれば何かを変えてきたかどうかというところは観察しなければいけない点だと思います。三浦監督はこれまで対戦した3試合全てで形を変えてきました」と語っているので、神戸の出方に完全に意表を突かれた訳ではないのでしょうが、残念ながら立ち上がりは散々なものになってしまいました。

・神戸は中2日のハンデをものともせずに前からがんがんプレッシャーをかけてきて浦和はいきなり自陣に押し込まれる試合展開に。逆に浦和の前プレは全くハマらず、GK飯倉を巧く使う神戸にあっさり交わされた末、8分サンペール→左サイドから酒井高がスルーパス→大迫でいきなり失点。大迫にはショルツが寄せていたものの、シュートがわずかにショルツに当たったのが大迫に幸いしてちょっとループ気味に西川を越えた格好に。

・失点後浦和はなんとかボールを持てるようにはなりましたが、神戸の最終ラインを脅かすには至らず。神戸が酒井高を左サイドに配したのが攻守両面で大当たりで、酒井宏が良い形でボールを受けても対面の酒井高を突破できないのがこの試合を通じて一番痛かったかな?この辺りは前節FC東京戦と好対照。

・浦和がボールを支配してもこれといった攻めを繰り出せず、逆に神戸のカウンターを浴びがちに。

・そして21分イニエスタに直接FKをぶちこまれてまた失点。西川はイニエスタとの駆け引きの末に虚を突かれたのか、壁が割れているところをイニエスタに狙われ、しかもボールが小泉にわずかに当たって軌道が変わるという不運も重なって一歩も動けずにゴールにぶち込まれてしまいました。

・ただこの失点はFKに対する西川の対応以前に、FKを与えるきっかけとなった自陣での窮屈すぎたビルドアップ(逆に言えば神戸の前プレがそれだけ厳しかったということですが)のほうがより反省すべき事項かも。そして最後は平野がアーク付近で武藤を不用意に倒したのが仇に。総じて柴戸&平野のコンビだと個人能力が強烈すぎる神戸相手ではチト中盤のフィルター役としては辛いものがあったかも。

・給水タイムを挟んで28分平野→小泉→江坂と中央で縦パスが繋がって初めて決定機らしい決定機を掴みましたが、シュートは飯倉が難なくセープ。

・しかし、その反撃ムードを断ち切るかのように31分イニエスタFK→大外にフェルマーレンが飛び込んで3失点目!! かと思われましたが、これはVARの結果オフサイドに。ただ神戸の前プレは相変わらず厳しく、34分西川→小泉への縦パスが雑かつ緩すぎたところをサンペールに絡まれてボールを失ってショートカウンターを浴び、大迫の横パスを受けたイニエスタのミドルシュートが柴戸に当たって軌道が変わってそのままゴールへ。

・前半のうちに浦和が1点返せればまだまだ予断を許さない試合展開になったでしょうが、45分CKからの流れで小泉クロス→明本ヘッドはポストを直撃して得点ならず。

・さらに45+4分には江坂CKをファーでショルツが頭で折り返し→ゴール前の酒井宏が頭で押し込んだかと思われましたが、木村主審はGK飯倉へのファウルがあったとの判断でゴールは認められず。確かに飯倉を柴戸が腕で倒したように見えますが、そもそも柴戸が倒したのは郷家が押したからであって、あれをファウルにするかなぁ??

・あんまりな試合内容、あんまりな試合展開を受けてリカは「怒りの3枚替え」でも繰り出すかと思いきや、意外にもハーフタイムでの交代は汰木→ユンカーの1枚のみ(関根が左SH、江坂が右SHへ)。神戸は佐々木→中坂と左SHを変更。

・そして49分センターサークル付近でボールを奪うと、江坂縦パス→アーク付近で受けたユンカーが左へ展開→関根折り返し→ゴール前に走り込んだ小泉が押し込む浦和らしい形で浦和が遅まきながらようやく反撃開始。

・しかし、わずかに残っていた試合への興味をばっさり断ち切ったのが53分の失点。西川→平野への縦パスがズレてよりによってイニエスタに拾われたところからボックス付近でぐるぐるボールを回された挙句、最後はイニエスタのクロスに武藤ヘッドで飛び込まれて致命的な4失点目を食らい、反撃ムードをばっさり断たれてしまいました。

・大量リードを奪った神戸は中2日を考慮して70分郷家→リンコン、サンペール→大﨑、75分 イニエスタ→ボージャンと早め早めに選手交代。一方リカは70分平野→敦樹、81分酒井→西、小泉→達也と得意の選手交代も常に後手に回る形となり、しかも交代策は特に奏功することなく時間が徒過。

・そのまま試合終了かと思いきや、84分敦樹が自陣深い位置でボージャンに絡まれてボールロスト。ボージャンはそのままミドルをゴールに突き刺して5点目。

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《総評》

・ACL圏入りへ向けて勝ち点54で並ぶ4位神戸と5位浦和との直接対決。この試合を含めて残り8試合で、神戸に勝てば浦和はACL圏へぐっと近づけたはずですが、結果は思わぬ惨敗に。

・川崎戦の0-5の大敗はそもそもチームを作り上げ始めたばかりの時期の話ですし、最初の失点を喫するまでは川崎に何もさせなかったという良い面もありましたから、結果は大敗でもポジティブな受け止め方が出来ました。しかしこの試合の大敗はそれから半年経ってチームもそれなりに熟成し、リカ流に合った面子も揃ってきた中での大敗ですから、その衝撃は比べ物になりません。

・神戸のシュートがディフレクトしたのが幸いして西川はどうにもならなかったものもありましたし、不可解な判定でゴールを取り消される不運もありましたが、4点差が3点差ないし2点差で済んだであろうという類の話に過ぎず、負けは負け。リカが試合後「我々はどの局面でも相手を上回ることができなかった」と総括した通りだと思います。

・戦前リカが警戒していたように、三浦監督は浦和戦の度に出方を変えてきたという経緯がありました。今回は3度目の対戦で手応えを得た策(中盤ダイヤモンド型の4-3-1-2)を踏襲し、そこに前回対戦ではいなかった大迫&武藤を前線に据えたのが見事に奏功したということなのでしょう。中2日という厳しい日程にも関わらず強度の高い前プレを敢行出来たのはこの2トップの貢献度が極めて高いと思います。

・三浦監督が毎度繰り出す策はいつもそれなりに効果はあって途中までは明らかに神戸が優勢。ところがリカが得意の修正を施してしまうと三浦監督には二の矢がなくて負けてしまうのがここまでの3試合だったと総括できましょう。しかし、4試合目はリカが修正を施す前に神戸が試合を事実上決めてしまいました。2点差での折り返しならリカの修正力に大いに期待できたでしょうが、前半終了間際の謎のゴール取り消し、さらに情けない4失点目でその期待も雲散霧消。

・ビッチ状態が非常に悪いので浦和のパス回しもどこかおっかなびっくり。でもあれだけ自陣でビルドアップでミスを連発していてはお話になりません。またリカも指摘するように「球際の部分で相手に負けていた」のも気になりました。ビッグネームがズラズラ並ぶ相手でアウェーで闘うとJ1経験の浅い選手、ACLなんて出たことがない選手はどうしても腰が引けてしまうのかなぁ・・・

・試合後西野TDがこの結果を受けてブログで反省。

 「少しうまくいき始めてたから、偉くなったか、強いチームになった気でいたんとちゃうか?」

 「どんなチームに対しても、勝つことが出来るチームにはなってきてる。一方で、まだどんなチームに対しても負けるもろさもあるという現状認識もせなあかん。」「

 「自信をもつこと 謙虚でいること 両方必要で、そのバランスが大切。」

 「今年が終わるとき、来年が終わるとき、今日の試合が、チームにとっての大きなターニングポイントになっていたら、それで良いと思う。」

この結果を過度に悲観せず、これまでの成果は成果として評価し、至らざるところは率直に受け止める、実にバランスが取れた言葉が並んでいます。

・浦和はこの大敗でACL圏入りの可能性がなくなった訳ではなく、ほぼ他力本願ながらもACL圏入りの可能性は十分残っています。しかし、他力本願で幸い来年ACLに出たとしてもロクなことにはならないことが伺えそうな大敗だったのもまた事実でしょう。

・この大敗を受けてリカは固定気味だった選手起用を見直すでしょうし、西野TDも個の力、札束の力で殴り倒された結果を受けて何がしか思うところがあるでしょう。いろんな意味で浦和はまだまだ修業が足りない。ここからまた一歩ずつ、前へ。

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《選手評等》

・この試合の唯一の収穫はユンカーが目に見えて復調していることかな。

・リカは試合後「選手たちもフレッシュな状態でしたが、試合になってみたらなかなか重そうな感じも見受けられました。」と語っているので、中3日で迎えるルヴァン杯にはそれなりの選手入れ替えがあることでしょう。

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-----江坂-----
汰木---小泉---関根
---柴戸--平野---
明本-ショルツ--岩波-酒井
-----西川-----

(得点)
49分 小泉

(交代)
HT 汰木→ユンカー(関根が左SH、江坂が右SHへ)
70分 平野→伊藤
81分 酒井→西
81分 小泉→田中(江坂がトップ下、田中が右SHへ)
87分 関根→大久保

---大迫--武藤---
-----イニエスタ-----
-佐々木-サンペール-郷家-
酒井-フェルマ--菊池-山川
-----飯倉-----

(得点)
8分 大迫
21分 イニエスタ
34分 イニエスタ
53分 武藤
84分 ボージャン

(交代)
HT 佐々木→中坂
70分 郷家→リンコン(リンコンがFW、武藤が右SHへ)
70分 サンペール→大﨑
75分 イニエスタ→ボージャン
87分 武藤→小林

※写真は試合とは全く関係ありません

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