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2023.10.05

【観戦記】ACL2023/24 GS MD2:浦和 6-0 ハノイ ~ VARが的確に機能しているACLが眩しすぎる!!

 消化不良に終始した横浜C戦からスタメンをたいして代えなかったのには心底驚きましたが、早々と大量点をとって事実上勝ちを決めて主力を早々に下げるだけでなく新戦力のテストまで出来て、終わってみればスコルジャの目論見通りの試合でした。

《スタメン》

 浦和は横浜C戦から中4日&ホームでの連戦。スタメンは横浜C戦からリンセン→カンテ、伊藤→関根、早川→髙橋と3枚入れ替え。

 横浜C戦は戦力枯渇から来る疲労困憊で痛恨の引き分けに終わっただけに、このグループ最弱と目されるハノイ相手にはかなり面子を入れ替えてくると予想しましたが、スコルジャの判断は意外にもスタメンほぼ固定でした。
 
 これは次のルヴァン杯準決勝第1戦まで1週間あることを考慮したのかもしれませんし(たった1週間でリフレッシュできるとも思えないのですが)、現時点ではACLグループリーグ突破が最優先と考えてのスタメン選考だったのかもしれません。
 
 ACLのサブには12人も入れるので、大久保・明本・中島・リンセン・シャルク・安部といった怪我人以外全員連れてきた感じ(知念もいつの間にか故障から復帰)。ただそんな中で唯一ベンチ外の宮本の立場・・・

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《試合展開》

 ハノイの基本布陣は3-4-2-1。ただ前からプレスをかけてくる過程で2トップ気味に見える時間帯も結構ありました、浦和も前プレで応戦し、立ち上がりはボールが全く落ち着かない展開に。
 
 そんな中9分浦和が最初に得たCKで、岩尾→ファーに流れてどフリーのカンテが決めて浦和先制。いかにも事前に仕込んだ臭いサインプレーが見事に決まりました。なお公式記録はオウンゴールになっていますが、カンテのシュートはきっちり枠を捉えており、それを相手DFがクリアできなかっただけなのでオウンゴール扱いはカンテにとって気の毒だと思います。

 12分にも左サイドから関根→カンテの決定機を作りましたが、ここは得点ならず。

 その後浦和がボールを支配する時間が長くなったところで、16分ボックス内で相手にプレスをかけに行った髙橋が転倒。当然PKだろうと思っていたところなんとびっくりシミュレーションで髙橋にイエロー。相手の足が髙橋に引っかかっているのは明白なので、簡単に倒れすぎ=PKにはならないかもしれませんが、シミュレーションは無かろうに・・・
 
 ところがここでちゃんとVARが介入するのがACLの素晴らしいところで、しかも主審もいたずらに自分の判断に固執せずにVARの進言に耳を傾け、OFRまでやって結果PKに。いやはやどこかの3流リーグと違ってVARの運用が実にこなれています。19分ショルツがPKを決めて浦和2点目。

 その後はハノイがボールを握る時間帯も長くなったものの、4-4-2ないし4-5-1気味に構える浦和守備ブロックの前でボールを回しているだけで手も足も出ず。

 浦和は途中から小泉を右SHに回してカンテ、髙橋の2トップ気味に布陣を変え、37分カンテの敵陣でのボール奪取を契機に、関根→小泉→髙橋と繋ぎ、ボックス内での深い切り返しで対面のDFを交わした髙橋の左足シュートが火を噴いて3点目。

 その後40分ハノイ右サイドからのクロスをタグウ(#95)が酒井に競り勝ってヘッド、43分には左サイドからのクロスをタグウがマリウスを背負いながら反転シュートと決定機を作りましたが、いずれも西川の好守でゴールならず。ただこの形がハノイの本来やりたいことなのでしょう。

 3点リードで折り返しに成功したところで、スコルジャは後半頭から岩尾に替えて柴戸を投入し、布陣も再度小泉トップ下&髙橋右SHに。
 
 前半の最後になってようやくリズムを掴みかかったように見えたハノイでしたが、後半は全くいいところなし。浦和の厳しいプレスに対して球際で競り負ける場面があまりにも多く、なんとかボールを奪って反撃に転じようとしたところでボールを奪い返されて消耗を強いられる場面が目立ちました。62分関根が高い位置でボールを奪ってスルーパス→アーク付近から小泉ミドルシュートはバーの上でしたがこんなパターンが後半頻出しました。
 
 63分には酒井→大畑、小泉→早川とスコルジャの目論見通りに早々と主力を下げるモードに突入。そして65分投入したばかりの早川CK→関根ヘッドで4点目。CKはマリウスに合わせたように見えましたが、マリウスの前で関根がズドン。背は低いのになぜかたまにCK、しかもヘッドで点を取るのが関根。
 
 69分には自陣からのスローインからのカウンターのチャンスで関根がボックス内でシウバ(#77)に露骨に倒されてPKに。70分カンテのPKは一旦GKが防いだものの、こぼれ玉を自ら蹴り込んで5点目。

 73分にはカンテ→興梠、髙橋→エニカットと代え、85分ボックス手前でボールを奪い返した大畑がそのままボックス内に突入してシュート。これはGKに弾かれたものの、こぼれ玉に反応したエニカットが落ち着いて流し込んで6点目。エカニットはこれが浦和加入後初出場&初ゴール。

 後半のハノイは全く良いところなく、90分にミドルシュートがバーを叩いたのが唯一の見せ場でした。

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《総評》

 前半は正直点差ほど浦和がハノイを圧倒していた訳ではないように伺えましたが、後半はまさに点差通りに力の差を存分に相手に見せつけての大勝でした。
 
 ハノイが後半全く良いところなしに終わった一因をスコルジャが試合後のコメントでちょっと触れていて「前半20分を過ぎたあたりから、相手がレッズ陣内でかなりフリーにプレーしてしまった状況がありましたので、それを避けようとしました。つまり、よりアグレッシブなプレスをかけるということでしたが、いい仕事をしてくれたと思います。」とのこと。先の文中でも触れたように、浦和がプレス強度を上げたことでハノイの球際の弱さが浮き彫りになったようです。
 
 またハノイはACL初出場。しかもベトナムリーグは今季から秋春制へ移行したばかりで、国内のリーグ戦は始まっておらず、今季初戦がACLグループステージ第1節浦項戦だったとのこと。新外国人を新たに3人も獲得して計6人(うち一人はアジア枠)の体制でACLに臨んだものの、如何せん加入したばかり。チーム作りはまさに緒に就いたばかりで、経験の無さ&連携不足が時間の経過と共に粗が増える一因になったのかも。
 
 ただ12月のグループリーグ最終節で再戦する際にはその辺の問題はかなり解消されてるでしょうし、タイ同様東南アジアのチームはホームとアウェーで全然別物になりがちなので、今回の試合内容はたいして参考にならないかも。
 
 横浜C戦が甚だ低調な内容&残念過ぎる結果に終わったにも拘らず、スコルジャがこの試合たいしてスタメンを代えなかった理由はかなり謎ですが、蓋を開けてみれば早々と大量得点を上げて事実上試合を終わらせると同時に主力を引っ込める余裕が出来(伊藤にいたっては使わずに済んだ!)、おまけに最後は新戦力=エカニットをテストする余禄まで付いて100点満点の120点くらいの結果に。
 
 これで浦和はアウェーで引き分け、ホームで勝利というACLグループリーグ勝ち抜けの鉄板コースに。とはいえ、ACLは総得失点差はあまり関係がない=このグループで最弱と目されるハノイから何点取ってもそんなに意味はなく、次の浦項との連戦にグループリーグ突破がかかっていると言っても過言ではないでしょう。ここを1勝1分で凌げるかどうかが全てです。

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《選手評等》

・前目の選手はとにかく数字として残る結果を出すのが大切。その点浦和デビュー戦でいきなりゴールのエカニットは言うことなし。外国人選手で浦和デビュー戦でいきなりゴールと言えばポンテとモーベルグを思い出しますが、エカニットも大活躍するとええなぁ。狭い局面でちょこちょこ動き、スピードも結構ある点でいかにもタイ出身らしいMFだと思いました。スコルジャも「ゲームの読みが非常に良いですし、良いラストパスを持っています。そしてそれだけではなく、今日もお見せしたように良いフィニッシュも持っています」とベタ褒め。

・ただエカニット自身が試合後「今はチームの戦術を理解しきれていない部分もまだある」と語っている辺り(=たぶん、CFと連動してのプレスのかけ方が怪しい)がリーグ戦でベンチ入り出来ていない主因なのでしょし、またただ強度マシマシ系の相手と対戦して初めて真価が問われることにもなりましょう。ハノイは如何せん緩すぎました。

・興梠は自分で撃つそぶりは全くなくて最前線での鬼キープに専念。でも短時間だったせいか、横浜C戦の残念さよりは格段に良い出来。今後もこんな使い方になるのかな?まるで前目の鹿取。

・そして試合後興梠は「入る前におまえ決めてこいって言っていた。(ボールが来たら)全部おまえを見るからって。」と露骨にエカニットに点を取らせようとしていたことを吐露。ただ「アシストしたかったですけど、全部あいつを探していたら自分がミスしちゃった」のも事実。でも興梠のミスを大畑がカバーしてシュート。それが結果的にエカニットのゴールに繋がったんだから結果オーライというかなんというか(苦笑)。

・また興梠は昨年札幌でスパチョークと一緒にプレーしていたのが、タイ出身MFにありがちな特徴・特性だとかメンタルだとかが多少参考になっているのかも。

・カンテのPKはショルツ不在時の予行演習なのかな?試合後の弁によればカンテが勝手に蹴った訳ではなく、2個目のPKはカンテの役割とのこと。GKはいったん弾いたのに、そこからカンテの「ゼロ距離射撃」を食らう理不尽さ・・・

・ACLのMDPは各国のサッカー事情やアウェーの様子が満載で読み応え十分。ベトナムは強豪クラブがハノイに集中してて、サッカー熱も北部の方が高いのは意外でした。ベトナム最大の都市=ホーチミン市はどうしたん???

・自分の判定に固執しない。VARの進言に率直に耳を傾ける。これが出来ないJリーグの主審のなんと多いことか!(森田美由紀アナ風)

・この試合の観客数は1万をちょっと超えた程度。ACLが平日の試合なのはいつものことですが、いつものACLグループステージと違ってシーチケ対象外。かつグループ最弱と目される相手で無理して観戦に出かけるだけのモチベーションは上がらず、さらに悪いことに朝から雨模様で当日券が売れる要素もなし。個人的にはシーチケ対象外の平日の試合は国立開催でも良いと思っていますが、あんまりな客入りの悪さを受けて浦和フロントはどうするかなぁ・・・

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-----カンテ----
関根---小泉---髙橋
---岩尾--安居---
荻原-マリウス--ショルツ-酒井
-----西川-----

(得点)
10分 OWN GOAL
19分 ショルツ
37分 髙橋
66分 関根
70分 カンテ
85分 エカニット

(交代)
HT 岩尾→柴戸
63分 酒井→大畑(大畑左SB、荻原右SBへ)
63分 小泉→早川
73分 髙橋→エカニット(エカニットトップ下、早川右SHへ)
73分 カンテ→興梠

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