【短感】CWC3位決定戦:浦和 2-4 アルアハリ ~ ついに燃え尽き、灰になったか・・・
浦和はマンチェスター・シティー戦から中2日。対するアルアハリは中3日とコンディション面で不利な上に、疲労やマンチェスター・シティーとガチンコ対戦したことによる「燃え尽き感」からスタメンを大幅に入れ替えても特に不思議はなかったのですが、浦和のスタメンはなんと大久保→酒井の入れ替えのみ!!
試合後スコルジャ監督が明らかにしたように大久保はどうも小破してそもそも使える状態ではなかったようですが、その代わりが手術明けの酒井とは!!酒井をレオン戦で短時間起用しただけでも驚きだったのに、ここでまさかスタメンで使うとは!!
ともあれ、浦和はいきなり関根が相手最終ライン裏へ飛び出したり、右サイドに流れた敦樹の横パスを受けて安居がシュートを放ったり(前半シュートゼロだったシティー戦とは対照的!)、7分CKからカンテがフリーでシュートを放ったりと試合の入り自体は上々でしたが、良かったのは最初の10分くらいだけ。
その後は早くも電池切れの様相を呈し、アルアハリのいかにも4-1-2-3らしいピッチをワイドに使う攻撃に守備ブロックが振り回され続けました。また浦和のビルドアップが下手なのはアルアハリにバレバレだったようで、その前プレにも苦しんでショートカウンターの脅威に晒され続ける羽目に。
最初の失点は19分CKの流れから。#10タウの強烈なミドルシュートをGK西川が弾き切れずに#6イブラヒムに詰められてしまいました。難しいボールだったのかもしれませんが、いつもの西川らしくない残念さ。西川はその前にもビルドアップで怪しいプレーを披露しており、西川もお疲れかなあ・・・
25分の2失点目は噴飯もの。ショルツのパスを受けた伊藤が自陣深い位置で前を向こうとして相手にボールを奪われてしまう大失態からタウが豪快に一発!! 故障明けの伊藤を無理やり使っているので仕方ないと言ってしまえばそれまでですが、こんな状態で欧州移籍とは実に片腹痛いというかなんというか。伊藤は終盤にも意図不明の緩い横パスを相手に奪われる失態も。
カンテや安居が必死に前プレを仕掛けても後ろは全然付いてこられず、早くもボロ負けの雰囲気が漂う中でやはり頼りになったのはカンテ。43分小泉が左サイドからクロス→ファーで酒井がヘッドで折り返し→ボックス内で伊藤が競り合ったこぼれ玉をカンテが左足でダイレクトボレー!!こんな難易度の高いシュートを決められる選手が引退するのか!!!でもありがとう、カンテ!!!
前半のうちに1点返し、試合の先行きに希望が持てるようになったところでスコルジャは後半頭から関根→リンセン、岩尾→中島と交代。アルアハリのビルドアップも結構怪しいと思っていたら案の定、46分に浦和の前プレがハマって高い位置で細かくパスを繋ぎながら最後はボックス内でリンセンがシュートを放つ決定機を作りましたが、これをリンセンが決められず。ボックス内でのフィニッシュというリンセン唯一の得意なお仕事すら出来ないとは・・・
しかし、52分伊藤が低めの位置から上げたクロスをリンセンがヘディングで合わせたところ、ボックス内で相手の広げた腕を直撃。やや間があった後にVARが介入し、OFRの末にPKの判定。54分PK職人ショルツがど真ん中に蹴り込んで同点に!!
これで浦和が勢いづけば良かったのですが、シティー戦に続いて今大会の浦和には運がありませんでした。60分#21マールルのシュートは強烈ながらも明後日の方向へ飛んでいたにも関わらず、ブロックに入った小泉に当たってディフレクト。シュートはスピードがあったので西川も反応しきれず。
64分にはFKから#36コカにヘッドを決められて決定的な4点目を取られた!!と思いましたが、ここはオフサイドに救われた格好に。
スコルジャは65分酒井→荻原、小泉→シャルクと代えたものの戦況は好転せず、72分には裏を取られた荻原がボックス内で#28ファドを倒してしまうというハノイ戦の再現みたいなお粗末なファウルでPKを与えてしまいましたが、西川はマールルのシュートコースを完全に読みきってキャッチ!!
スコルジャはさらに80分に伊藤に代わって興梠を投入してアタッカー祭りで戦況打開を試みましたが、86分CK→ショルツの決定機をGKエルシェナウィに防がれて同点ならず。
ATは9分もありましたが、90+8分直接FKをマールルに決められて万事休す。FKセーブ後の反撃に全てを賭けたのか壁が3枚しかない上に、そのうちの1枚が小さい安居で、安居の上を狙われたのではどうしようもありません。
60試合にも及んだ2023年浦和の闘いを勝って締めくくることは出来ず、CWCは4位で終わってしまいました。守備に持ち味があるチームが4失点では話になりません。そして最後の最後までカンテとPKでしか点が入らないことを実証して今年の全日程を終了するとは(苦笑)。
試合後スコルジャは「私自身も、たくさんのミスを犯した試合だったと思います。選手の疲労の読みで、間違った部分があったと思います。準備の日数が相手より1日少ない中で、中2日でも十分回復できると思っていましたが、そうではありませんでした。」「ハーフタイムで何人かの選手を交代するというゲームプランはありましたが、前半はもってくれるだろうと思っていました。しかしクラブ・レオン戦で見せた強度を、前半を通じて保つことができませんでした。」と敗因を選手の疲労に求め、しかもその読み違いを自分の責任だとはっきり認めています。
それにしても記者会見の場でボロ負けの責任の一因として自分のミスを認める監督ってなかなかいないでしょう。大抵は保身目的で審判のせいにしたり、酷い奴になると選手のせいにしたりします。でもスコルジャが自らの非を認めたからと言って「この監督はクソや!」と思う人もまずいません。圧倒的な信頼と実績。スコルジャがまた浦和に戻って来れれば。
しかし、後半投入された選手達がいずれもノーインパクトで終わったことを考えれば、スタメンを適切に入れ替えていればもうちょっとマシな試合になったとも言い難いかと。スコルジャが補足的に「今日の問題は、攻撃での強度の高さが出なかったことです。たとえばランニング、裏抜けなどです。ボールを持って前に出せる状況なのに、走っている選手がいないことがありました。」とも語っていますが、ベンチ組はそれが足りないから既にヘロヘロのレギュラー組を追い越せなかった訳で。
またもうちょっと視野を広げると、浦和は疲労困憊でそもそも11月以降ほとんど勝ってないんだから、この試合だけ責めてもあまり意味はないかと。まさに兵站が尽きた末期戦。補給がない戦いの末路。そして補給に失敗したのは別に今夏に限った話ではないという恐ろしさ。来季はリーグ優勝が唯一無二の目標ですが、またしてもCFの補強が開幕に間に合わないという大失態だけは繰り返さないように願いたいものです。
なおこの試合で最も感心したのは審判団。ペンソ主審は女性でしたが、選手と違って審判はフィジカルコンタクトがないから、走力さえ十分なら男女差は選手ほど大きくないのでしょう。それにしてもホンマ良い主審でJリーグレベルからは突き抜けた見事なお裁きでした。VARとの連携も完璧でやたら時間をかけないし、VARも無暗に介入しない。VARは適切に使えば納得感は上がるし、無駄に時間を食うこともないのがよくわかる試合でした。OFR後の「親方説明システム」も好印象。そしてJリーグの審判のレベルの低さがこんなところで明るみに。言い換えればVARをJリーグに導入するのは早すぎたのかも。
-----カンテ----
小泉---安居---関根
---岩尾--伊藤---
明本-マリウス--ショルツ-酒井
-----西川-----
(得点)
19分 イブラヒム(AHL)
25分 タウ(AHL)
43分 カンテ
54分 ショルツ(PK)
60分 オウンゴール(AHL:小泉)
90+8分 マールルA(AHL)
(交代)
HT 関根→リンセン(リンセン左SH、小泉右SH)
HT 岩尾→中島(中島トップ下、安居CHへ)
65分 酒井→荻原
65分 小泉→シャルク
80分 伊藤→興梠
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