荻原拓也選手 GNKディナモ・ザグレブへ期限付き移籍
先日(1/12)荻原拓也選手のGNKディナモ・ザグレブ(クロアチア1部)への期限付き移籍が公表されました。期限付き移籍期間は、2025年1月20日までのほぼ1年間です。
荻原の移籍話は昨年大晦日にスポニチから降って沸いたもの。第一報では「荻原拓也を獲得することが30日、有力となった。買取オプション付きの期限付き移籍で正式オファーを提示。交渉は最終局面を迎えている」という控えめな書きぶりでした。
しかし、「1月2日、クロアチア入りした。3日にもクロアチア1部ディナモ・ザグレブのメディカルチェックを受ける。」「左SBの荻原拓也がメディカルチェックに合格。木曜日にディナモと契約を結んだ」「すでに現地クロアチア入りし、1部ディナモ・ザグレブの練習場で別メニュー調整を続けている」とクロアチアの現地紙では話がどんどん進み、あとは正式決定を待つばかりという状況に。
外堀が完全に埋まっているにも拘らず正式決定が1/12まで遅れたのは、期限付き移籍期間をを当初言われていた半年ではなく2025年1月までの1年間に伸ばそうとしたところ、日本の移籍マーケットの日程がなぜかまだ正式に設定されていないのでFIFAに荻原の選手登録ができないという、日本サイドのマヌケっぷりから来ていたとのこと。遅ればせながら日本サイドの移籍マーケットの日程が確定したのを受けて正式発表の運びになったようです。
ディナモ・ザグレブは左SBが補強ポイントに上がっていて、ヤキロヴィッチ監督はクラブ・ワールドカップのマンチェスター・シティ戦でのプレーを見てとても気に入ったそうです。またディナモ・ザグレブは札幌から期限付き移籍中の金子が活躍していて「二匹目のどじょう」を狙ったのかもしれません。
荻原は2018年加入の浦和ユース育ち。2021年にレンタル先を新潟から京都に変更したところ、キジェ流がよほど荻原の気性にあっていたのか左SBを主戦場に40試合2858分出場、しかも38試合がスタメンというバリバリの主力選手にのし上がりました。荻原が左サイドをドリブルで切り裂いてからのウタカ目掛けてのクロス攻撃はこの年の京都の十八番でしたし。2022年も荻原自ら望んで京都へのレンタルを継続し、2023年に2年半に及ぶレンタル修行を経て浦和に戻ってきたという経緯があります。
荻原はドリブルに強烈なストロングポイントを持っている反面、往々にして相手に食いつきすぎる「狂犬型」の選手で、かつての浦和在籍時には気性難で空回り気味というか、競馬で言う「かかり気味」で終わってしまう試合が目立ちました。キジェ式の「根性で走れ!!」的なサッカーでその悪癖がさらに酷くなっているかも?と心配しましたが、浦和に復帰した荻原は意外にも攻守のバランスはかなり改善されていて、かつてほど豪快に裏を取られる場面は少なくなりました。一方得意のドリブルからのクロスはターゲットの人材不足から不発に終わった感も。もっとも相性が良いリンセンは如何せん出場機会が少なくて・・・荻原本人も決定機逸が目立ちましたし。
そんな荻原へのスコルジャの評価も悪くはなかったようで、大畑を抜いて左SBの控え一番手に。酒井が故障がちで明本を右SBへ転用せざるを得ない試合が多かったこともあって、左SBでスタメン出場する試合も増え、さらに明本も故障して右SBで出場する試合もあって荻原は昨年リーグ戦28試合(うち15試合)1512分出場と準レギュラー格の戦力となり、浦和のレンタルバック組としては珍しい成功例にもなりました。
ただシーズン終盤は疲労困憊も相まってか元来の欠点=守備不安を露呈。簡単に裏を取られてボックス内で思わず手を出して相手を倒してPKを取られる試合が続きました。CWCのアル・アハリ戦で荻原の失態が繰り広げられたのに、なんでディナモ・ザグレブが荻原を気に入ったのか良く判りませんが・・・
またディナモ・ザグレブが荻原の何を評価したのかはともかく、浦和にとっても2年半もレンタルに出して、ようやく浦和で使い物になるレベルになったユース卒の選手がたった一年で他所へ行ってしまうのはたまったものではありません。しかも完全移籍で大金を残してゆくのならともかく、ローン手数料は20万ユーロ(約3000万円)、買い取りオプションが行使された場合は50万ユーロ(約8000万円)でしかないしょっぱい契約内容で。これじゃまるで安売り王ロヂャーズ。埼大通りのアレかっちゅーねん。
同期の橋岡に欧州進出で大幅に後れを取ってしまったので、荻原はしょっぱい契約内容なのに千載一遇のチャンスとばかりに飛びついてしまったのかもしれませんが、橋岡は橋岡でシントトロへ完全移籍して浦和にそれなりに移籍金を残したもののそこからステップアップ出来ずに「回転寿司でぐるぐる回り続ける干からびたバッテラ状態」。うーーん、浦和の下部組織出身者がそれで良いのか??という思いがありますね、今回の移籍話には少なからず。
ディナモ・ザグレブやシントトロのような欧州5大国へのショーウィンドウ的なクラブへ、しかも買取オプション付き期限付き移籍というしょぼい形ではなく、CLに出るようなクラブに完全移籍でドーーンとお買い上げしてもらえるのはいつになることや。安売り王ロヂャーズのままではクラブの発展はなかなか望めませんなぁ・・・
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