【観戦記】24年第5節:浦和 2-1 福岡 ~ 嬉しい今季ホーム初勝利!!
浦和は中断期間中不在だったグスタフソンの使い方というか頼り方がなぜか上手くなっていて、攻撃面はヘグモのやりたいことがだいぶ表現できるようになってきたかな?とにもかくにも目出度いホームゲーム初勝利でした。
《スタメン》
代表ウィークによる中断を経てほぼ2週間ぶりのリーグ戦。浦和は興梠→サンタナ、小泉→岩尾、関根→大久保とスタメン3枚入れ替え。石原が今季初めてベンチ入りし、関根とパンヤがベンチ外に。
グスタフソンはスウェーデン代表に招集されて長距離移動を余儀なくされたのでベンチスタートになるとの予想も少なくありませんでしたが、元気にスタメン出場。
中断期間中の仕込みを経て、開幕来ほとんど機能していない両IHをどうするのかが見ものでしたが、これまで後半途中からの投入で意外にもIHもそつなくこなせることが判明した岩尾がスタメンに抜擢され、小泉がベンチスタートに。
スタメン落ちした関根がいきなりベンチ外になったのには驚きましたが、試合後の監督会見によると「関根は火曜日に怪我をしまして、今日の試合に間に合いませんでした」とのこと。しかも「松尾も怪我をして、そこから戻ってきているという状況」なので、故障明けの大久保をいきなりスタメン起用したのは窮余の一策に近かったのかも。
福岡はウエリントン→ザヘディ、金森→岩崎、重見→松岡、小田→湯澤、井上→宮とスタメンを5枚も入れ替え。しかもザヘディ、松岡、宮は今季初のスタメン。福岡はここまでスタメンほぼ固定で4試合をこなしていましたが、ここで大きくスタメンを弄ったのは前節FC東京戦での大量失点を踏まえたものなのかどうか?
《試合展開》
浦和の試合の入りは上々で、5分左サイドから渡邊が深い切り返しからクロス→サンタナどフリーでヘッドの絶好機を作りましたが、サンタナのヘッドはなぜか枠すら捉えられず。7分センターサークル付近でボールを収めたサンタナが独りで福岡守備陣を剥がしまくってのミドルはGKがセーブ。
福岡の基本布陣はいつもの3-4-2-1ながら、守備時は両シャドーが浦和の両CBやGKへ強くプレスをかけ、CFザヘディは専らグスタフソンを監視するように役回り。この両シャドーの強度マシマシ系のプレスをにマリウスや西川は再三苦労させられ、ヒヤヒヤの連続になってしまいましたが、それでも前半半ばからようやく浦和が福岡を自陣に押し込む展開に。
しかし、28分湯澤の縦パスを渡邊がカットしきれず、運悪くボールがザベティのもとへ。ザヘディがかなり距離のあるところからいきなり放ったシュートが決まって福岡先制。ザヘディはそれまで何もしてなかったのに最初のお仕事でいきなり決めるとは!!でも西川はザヘディがいきなり撃ってくるとは全く予想していなかったのかなぁ???あの距離からニアをぶち抜かれるとは・・・
その後の浦和が福岡を自陣に押し込む展開に変わりはなかったものの、42分グスタスソンが複数人に囲まれた挙句に岩崎にボールを奪われるまさかの事態が発生!! 数的不利すぎる絶望的なカウンターを食らってしまいましたが、なぜか紺野のシュートが緩くて難を逃れました。
福岡を押し込む浦和も何も出来なかった訳ではなく、43分右サイドから酒井クロスのこぼれ玉を大久保が反転シュートを放つもブロックされ、その流れからアーク手前からグスタスソンがミドルシュートを放ちましたが、ディフレクトしたシュートにGK永石が良く反応してゴールならず。さらに前半終了間際に渡邊がボックス内に突入してシュートを放つも枠を捉えきれず。
後半に入って依然浦和が福岡を自陣に押し込み続けるもののこれといった決定機が作れないまま時間が徒過したところで、ヘグモは59分大久保に代えて大畑を投入。この交代が効いて62分サンタナのポストプレーから渡邊の決定機はGKの好セーブに阻まれたものの、65分右サイドから酒井クロス→ファーで渡邊がGKのニアをぶち抜いて同点に。GK永石はここまで好セーブを連発していたものの、酒井のクロスに対して中途半端に前に出たのが仇になった格好。
さらに69分福岡の前プレを逆手に取ったような形で佐藤→岩尾→前田と素早くボールを前に進め、カットインした前田のシュートが途中投入のCB井上のハンドを誘発。OFRの結果ハンド=PKが認定され、73分サンタナがPKを決めて浦和がついに逆転。
ヘグモは伊藤に代えて77分中島を投入した後は4-2-3-1ないし4-4-2気味にフォーメーション変更。ボールキープが巧みな中島は疲労困憊した福岡にはかなり厄介な存在だったようで、福岡は負けているので懸命にボールを奪いにゆくものの全然ボールを奪えないのでさらに疲れてしまう悪循環に。
81分岩尾FK→マリウスヘッドはバー直撃。その流れで右サイドから中島クロスに酒井が飛び込むもヘディングシュートはわずかに枠外。さらに88分にはサンタナに代えてこれまたボールキープが巧い興梠を入れ、89分には大畑の緩い横パスをボックス内で岩尾が受け、岩尾→中島の決定機が生まれましたが、ここは永石がまたまた好セーブ。
福岡は後半投入のウエリントンがとにかくハイボールには強い浦和両CBには全く通用せず、ウェリントン目掛けてのハイボール、俗称「ウェリボール」でしかボールを前進させられない福岡はたちまち手詰まりに。そして序盤から走り回っていた紺野が消耗して75分に交代を余儀なくされた時点で半ば詰み。終了間際に後半途中投入の重見のシュートが岩尾に当たってディフィレトしたのが後半唯一の見せ場で、そこは西川がなんとか凌いで試合終了。
《総評》
ボールをロクに前に進められず、CFサンタナが終始孤立。何もしない、何もできないまま交代を告げられたサンタナがブチ切れてベンチを殴りつけていた東京V戦の惨状を思えば長足の進歩。GK永石の奮戦もあって2点しか入りませんでしたが決定機は山のように作れていましたし、その決定機もヘグモ流らしいサイド攻撃からが多かったので十分満足が行く試合でした。
ヘグモが試合後「攻め続けて3点目、4点目を取りにいかなければいけないと思います」と語っていることからすれば、ヘグモは「勝っている試合をそのまま寝かせてリスク最小限で勝ち切ってしまう」ロティーナ風の哲学とは真逆の持ち主のようで、試合が必要以上にオープンになってしまう=赤者大好きな、悪く言えば「頭が悪そうな」試合になりがちかもしれません。でもそうなったらそうなった時。今は試合内容が改善したことを率直に喜びたいと思います。
また湘南戦では浦和の球際の弱さが非常に気になりましたが、この試合ではその辺が劇的に改善されていました。ここは中断期間中に意図的に強化したのかも。
この試合で最も興味深かったのが、中断期間中スウェーデン代表に招集されてチームを離れていたグスタフソンの使い方がなぜか非常に上手くなっているように見えたこと。ついつい「グスタフソンに頼ってしまう」のが今のところ良いほうに転んでいるように感じました。
前述のようにグスタフソンはザヘディにマンマーク気味に付かれているので、そのままではグスタフソンにいきなりパスを出すのは極めて危険。そこでグスタフソンを助け、ボールの前進に大きく寄与したのが岩尾。前半岩尾とグスタフソンは頻繁にポジションを代え、岩尾がアンカーになっているように見える時間帯が結構ありました。岩尾をIHでスタメン起用した効能がここに集約されているといっても良いでしょう。
そして岩尾の助けを得たグスタフソンは実に生き生きと広範囲にボールを配給。古めかしい言い方、語弊がありそうな言い方をすれば「中盤の王様」としてピッチに君臨し続けました。
一方不振から抜け出せないのが敦樹。サカつく的にいえば、グスタフソンと岩尾の間はぶっとい赤い線で結ばれていますが、敦樹は誰とも繋がってない状態。そんなのが中盤3人の一角にいたら、そりゃなかなか上手くボールが回らないでしょうなぁ・・・特に右サイドで。幸か不幸か福岡戦の後は中3日でFC東京戦・鳥栖戦と続くのでローテーション的な意味合いを含めて敦樹のスタメン落ちも十分ありえましょう。
また後方からのビルドアップがどうにも不安定なのは引き続きの課題。福岡の両シャドーは西川やマリウスがボールを持って詰まると「ここぞ!!」とばかりに露骨にプレス強度を上げてくるのでヒヤヒヤの連続でした。
さらにヘグモが試合後会見で「ローディフェンスが得意なチームだったのを、よりダイナミックにハイプレスをかけるようにしたいというところで、大きなステップを踏んでいるところです。」と語っている部分はまだまだこれからという印象を受けました。まぁ何もかもいっぺんに良くなることはない(サッカーは攻守一体なので攻撃だけ良くなることはあり得ないとしても)ので、長い目で、暖かい目で見続けたいと思います。
《選手評等》
・渡邊は浦和加入後初ゴール。前目の選手で浦和に加入してもろくに試合に出られず、一点も取れずに浦和を去る選手も少なくないのに、幼少期からガチすぎる浦和サポが遠回りしながらようやく浦和に入ってリーグ戦で、しかもホームで点取るって感無量でしょうなぁ・・・また試合中にチャントを口ずさんでいる選手って生粋のユース育ちでもおらんかったでしょうに(苦笑)ホンマ浦和に来てよかったなぁ・・・ 渡邊おめでとう!!そして佐藤共々オヤジは90分間感涙しながら試合見てるかもなぁ・・・
・PKながらもこれまた浦和加入後ようやく初ゴールを決めたサンタナ。どんな形であれ、ゴールはゴール。でも最初の決定機を外した時にはさすがにズッコケました。試合後のインタビューでも特に喜んでいる様子はなく、ひょっとしてサンタナってマルシオ・リシャルデス以来の「悩みやすいブラジル人選手」なのかも???
・サッカー選手としてのキャリア上は浦和無縁の前田ですら、浦和育ちの血が騒ぐのかすぐに浦和に馴染んでサポを煽る煽る!! 普段斜に構えている風の松尾すら点とったらユース出身の血は隠せないのかゴール裏を煽る。なんか監督云々と関係なく、浦和への向き不向きってめっちゃあるなぁ・・・
・故障明けの大久保は安全運転に終始してほとんど良いところなし。ただ関根や松尾の故障を受けて無理を承知でスタメン起用したようなので仕方ないでしょう。試合後大久保本人も認めるように、まだまだコンディションを上げる途上なのかと。
・もともとビルドアップは上手くない上にロングキックは頻繁に直接タッチを割りがちになり、おまけにシュートストップすら残念になってしまった西川。どうやら正GK交代が現実味を帯びてきましたが、ミレッGKコーチやヘグモの判断や如何に? そしてしょーもない失点が激増中の今シーズンは枠内シュートを止めただけで「ナイスセーブ」出さないと、文化シャッター様の出る幕はないかも・・・
大久保--サンタナ---前田
--岩尾----伊藤--
-----グスタフ-----
渡邊-マリウス--佐藤-酒井
-----西川-----
(得点)
65分 渡邊
73分 サンタナ(PK)
(交代)
59分 大久保→大畑(大畑左SB、渡邊左WGへ)
77分 伊藤→中島
88分 サンタナ→興梠
-----ザヘディ----
--岩崎----紺野--
前嶋-前---松岡-湯澤
--宮--奈良-田代--
-----永石-----
(得点)
28分 ザヘディ
(交代)
59分 ザヘディ→ウェリントン
59分 宮→井上
75分 湯澤→小田
75分 紺野→金森
88分 奈良→重見(脳震盪による交代)
88分 松岡→鶴野
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