【観戦記】24年第10節:浦和 2-1 名古屋 ~ 暴力団に勝つのは大変でした
「どちらもあまり上手く行っていないチーム同士の試合」という意味ではG大阪戦と同じ感じでしたが、構成員稲垣のアシスト連発で辛勝。そして試合そのものより荒木主審のクソっぷりが一番印象に残るとはなぁ・・・
《スタメン》
ルヴァン杯鳥取戦から中3日の浦和は鳥取戦から牲川→西川、佐藤→ショルツ、武田→安居とスタメン三枚入れ替え。G大阪戦で傷んで自ら交代を申し出たショルツのスタメン復帰は慶事。また懸案のIHに安居が抜擢されたのも目を惹きましたが、大久保は故障が再発したのかいきなりベンチ外に。
リーグ戦でエカニット、堀内、武田がベンチ入りし、小泉がベンチ外になったのはルヴァン杯での出来を評価されたものなのかどうか。
名古屋はルヴァン杯を4/17に消化しているので日程面では浦和より有利にも関わらず、前節C大阪戦からからハ・チャンレ→野上、吉田→河面、内田→中山、山中→倍井とスタメンを4枚も入れ替え。ハ・チャンレは出場停止、山中はC大阪戦で負傷したので致し方ありませんが、ただでさえ脆弱と思しき最終ラインを弄りまくったのは謎。
なお名古屋はユンカー、山岸、酒井とCFに怪我人が続出して前目の面子が残念な感じに。
《試合展開》
序盤の浦和の出来は控えめに言っても壊滅的。
名古屋は森島がグスタフソンを監視し、倍井と永井が浦和両CBに圧力をかける等、マンツーマン気味に前からガンガンプレスをかけてきましたが、浦和はそのプレスを交わせずにビルドアップはままならず。逆に浦和の前プレは全くはまらず、自陣に押し込まれる時間帯だらけになってしまいました。
しかも名古屋の狙いは非常にシンプルで、ボールを奪ったら右WB中山に渡邊の裏を突かせる作戦を連発。浦和の前プレが全然ハマらないので、サイドチェンジ一発で中山は渡邊と簡単に一対一に。中山が渡邊をぶち抜ければもちろん、ぶち抜けなくても渡邊をピン止めしておけば渡邊とマリウスの間を後方から走り抜ける選手を使って攻撃可能。序盤はそんな場面の連続で9分には倍井、19分には和泉に際どいミドルシュートを浴びてヒヤリ。
散々だった時間帯をなんとか凌いだ浦和はサンタナへのロングボール攻撃を多用して反撃開始。サンタナのポストプレーって「一応できる」程度と思っていましたが、名古屋最終ラインがしょぼすぎるのか、サンタナがポストプレーで鬼キープを披露するという珍しい場面が頻出。
これで戦況を若干立て直した浦和は24分珍しく浦和の前プレがハマり、和泉のヘッドでの折り返しを稲垣が蹴り損ね、高く上がったボールをサンタナが拾って繋いだボールを再度稲垣がクリアし損ね、こぼれ玉に安居が詰めてここまで劣勢だった浦和がまさかの先制点。稲垣様々の得点ですが、浦和の前プレが稲垣の凡ミス連発を誘発したと前向きに評価することもできましょう。
その後は4月とは思えない猛暑もあってか名古屋の前プレ強度も落ちて試合は五分五分に。40分渡邊ロングフィード→最前線でサンタナがヘッドで落としてグスタフソンの決定機が生まれましたがシュートはGK正面。跳ね返りをグスタフソンが拾って伊藤に繋ぐも、伊藤のヘッドは力なくこれまたGKの正面へ。
逆に41分三國の縦パス一本で渡邊が豪快に裏を取られ、永井にシュートを撃たれましたが、シュートに勢いがなくてショルツが難なくブロック。その後も浦和の左サイドは相変わらず脆弱で、50分には自陣に押し込まれた挙句に、森島のスルーパスで稲垣が渡邊の裏を取り、稲垣の折り返しに和泉シュートという典型的な「浦和殺し2024」の形を作られてしまいましたが、和泉のシュートはわずかに枠外。
そしてどういう訳か終わってみれば名古屋が良かったのはここまで。その後も名古屋はそこそこシュートを撃ってはいましたが、浦和最終ラインがシュートコースを上手く制限しているのか、シュートは悉く力なく西川の正面へ。まさにシュートを撃たされている状態に。
一方浦和は徐々に名古屋の前プレを剥がし始めて、59分ハーフライン付近でルーズボールを拾った渡邊から左サイドでボールを繋ぎ、サンタナ→前田→中島のミドルシュートはわずかに枠外。66分グスタフソンCK→ショルツヘッドはGK正面。
そして68分グスタフソン→伊藤→前田と右サイドで運んで前田がボックス内に突入したところで稲垣が前田の足を引っかけてしまってPKに。70分サンタナがPKを決めて浦和待望の追加点。
追加点を取られた名古屋は71分野上→内田、米本→椎橋、倍井→パトリックと三枚替えを敢行しましたが全くの不発。遅まきながら浦和の前プレがハマりはじめて名古屋はビルドアップに詰まりがちになり、なんとかボールを前に運んでも両サイドから単調なクロスを入れるだけに。そうなると浦和両CBが鉄壁ぶりを発揮。老いたパトリックではマリウスには全く太刀打ちできないみたいで。マリウスは飛んできたボールをひたすらはじき返すという古典的なCBの仕事に専念させたらやっぱその実力はJリーグでは群を抜いています!!
そのまま何事もなく試合終了と思いきや、誤審くさいCK(名古屋FKがパトリックに当たってゴールラインを割っているように見えますが、マリウスに当たったと判断???)を取られて浦和守備陣は集中が切れたのか森島CK→三國ヘッドは西川がいったんセーブしたものの、こぼれ玉を和泉に叩き込まれて一点差に。
しかし最後は中島と途中投入の興梠が敵陣深い位置で鬼キープを発揮してなんとか逃げ切り勝ち。
《総評》
「どちらもあまり上手く行っていないチーム同士の試合」という意味ではG大阪戦と同じ印象。結果的にG大阪戦はワンチャンスを決められて負け、名古屋戦では稲垣のアシスト連発でなんとか勝ちましたが、G大阪戦に勝って名古屋戦には負けていてもなんら不思議はないでしょう。浦和が勝ち点を詰めていないのは道理として、G大阪も名古屋もなんでここまでそこそこ勝ち点を積んでいるのが不可解な内容で、超団子レースになっている今年のJ1を象徴したような2試合でした。
「渡邊は穴」「渡邊の裏を狙え」というのはもうバレバレで、浦和はそこを徹底的に突かれて序盤から危ない場面の連続。50分には典型的な「浦和殺し2024」の形まで許してしまいました。ゆえに長谷川監督が試合後「やろうとしていることをやれた」「今日はサイドからの攻撃などを見せることができました」「今日のゲームは展開的には悪い感じではなく、良い感じでいきました」と語るのもあながち負け惜しみではないと思います。
ただせっかく良い形を作りまくっても名古屋のシュートはほとんど枠に飛ばず。DAZNのスタッツではシュート13本のうち枠内6だったようですが、枠内はへなちょこシュートだらけで可能性があったのは19分和泉だけだったかも。あっ、最後のインチキCKからの三國&和泉もか(苦笑)。
そして名古屋が「浦和殺し2024」の形を作れたのは50分まで。その後はなぜか浦和左サイドに穴が開かなくなり、手詰まりに陥った名古屋が何の可能性も感じられないクロス攻撃に頼る羽目に。この辺の修正メカニズムについては識者に委ねます。
この試合で面白かったのはショルツが戻ってきたためか、低い位置で守備ブロックを構えるスコルジャ流守備が安定しだしたように見えたこと。もちろんヘグモも「低い位置での守備ブロック形成」を全否定している訳ではありませんが、ヘグモがしきりに言っている「ハイプレスの文化」=「前のめりな守備」が鳥取相手にすら機能せず、ボール保持には持ち味を持っていない名古屋相手ですら前プレが機能はじめるには時間を要しました。24分のまさかの先制点は前プレがハマった場面なので全然ダメだった訳ではありませんが、ヘグモのやりたいことと結果が出ていることにズレがあるような気が少々。
攻撃面ではそのズレが一層顕著。WGに怪我人が続出してWGタイプでは全くない、中へ中へと入りたがってほぼトップ下になってしまいがちな中島を仕方なく左WGで起用したら、中島が昨年の不振が嘘のように輝きを放ち始めました。キャラ的に中島に「浦和の漢」っぽさは全くありませんし、ヘグモサッカーの申し子でもなんでもないのですが、そんな中島が徐々に格の違いをみせるようになるとは!!
そして自由人中島をヘグモサッカーの申し子=グスタフソンが高く評価しているのですから、もう何がなんやら。
自由人中島を重用しだしてから、エポック社のサッカー盤みたいなポジション固定のヘグモ流からどんどん逸脱。この試合ではビルドアップに困った挙句、サンタナへのロングボールを多用して戦況を打開。試合後ヘグモは「立ち上がりはボールを動かすことが大事になってきます。相手を走らせて疲れさせる、ということです。ビルドアップでつなぐこととロングボールを使って背後を狙うことを組み合わせて、それが時間の経過とともにより良い形になっていったと思います。」と語っていますが、どこまで作戦通りだったのかどうか。
ヘグモは試合後「シーズンの始まりのところでは選手たちを固定して使っていましたが、そこから発展させていっています。たとえばサイドバックがより内側や外側にいる、という変化もつけていますし、翔哉には内側に入っていく自由を与えています。」とも語っていて、よく言えば「序破急」でいう「序」の段階(=エポック社サッカー盤時代)は終わって「破」の段階に入ったようなニュアンスを滲ませています。でも個人的にはその言葉を額面通りには受け取れず、予想以上に柔軟性がある監督なのか、単に怪我人続出の中で勝ち点を取りに行った結果なのか、まだまだ試合を重ねないと評価しかねるというのが正直なところです。
《選手評等》
この試合はもう荒木主審のクソっぷりで印象最悪。2分こぼれ玉を拾ってドリブルで前進しようとした安居を稲垣が後方から手を使って止めようとしたプレーにイエローを出さなかったのがケチのつけ始め。
相手を怪我させかねない激しい当たりにイエローが出ないのは遺憾ながらよくあることなので許容するしかない(それにしても米本のラフプレー三昧は目に余るものがあり、なんでイエロー2枚で退場しなかったのか謎)と思っていますが、後方から手を使って止めようとするプレーに全然イエローが出ない糞っぷりには参りました。
そして最後はCKの誤審で名古屋を懸命にアシスト。まぁCKの誤審はこれまた遺憾ながらよくあることなので、あれで集中を切らせてしまう浦和もどうかと思いますが・・・
DAZN解説はあの方。浦和が勝ったので高笑いもできず、スンとしてたのかな?(苦笑)それにしても上記の稲垣の糞ファウルを「広い守備範囲でボールを狩り取って」と褒めていて解説者として終わっとるなぁ・・・どんだけ浦和が嫌いなんや・・・
名古屋戦のMDP。大畑はやっぱかなり変な奴っぽい(笑) また浦和創成期からある「後援会」が30年を経て立ち位置に変化というか迷いが生じている話も面白かった。
ゴールデンウィークに突入したせいもあって「今日10:00時点でチケット総発券は4万7135枚」。しかも好天だったにも拘らず出来上がりはそれより5000人も少ないのはシーチケ組のノーショーの多さゆえでしょう。長年のシーチケホルダー=高齢者があまり来てないのかも。
中島---サンタナ---前田
--安居----伊藤--
-----グスタフ-----
渡邊-マリウス--ショルツ-石原
-----西川-----
(得点)
24分 安居
70分 サンタナ(PK)
(交代)
73分 前田→松尾
89分 安居→エカニット
90+1分 サンタナ→興梠
-----永井-----
--倍井----森島--
和泉-米本--稲垣-山中
-河面--三國--野上-
-----ランゲラック----
(得点)
90+2分 和泉
(交代)
71分 野上→内田
71分 米本→椎橋
71分 倍井→パトリック
81分 稲垣→榊原
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