【観戦記】24年第17節:浦和 1-1 神戸 ~ 蛇頭竜尾すぎるわ!!
何も出来なかった前半と神戸に何もやらせなかった後半。駒が揃ってきた浦和の恐ろしいまでの強さが垣間見えて未来はぐっと明るくなりましたが、前半が酷すぎたので結果は妥当でしょう。
《スタメン》
浦和のスタメンは前節と全く同じ。前節途中出場だったグスタフソンはまだフル出場は無理なようでベンチスタートに。但し故障等で離脱していた中島、大久保、大畑がベンチに戻ってきたのは朗報。代わってエカニット、武田、興梠がベンチ外に。
試合後の監督会見によれば「翔哉は離脱していた時期もありまして、本日の試合では最長で45分という考え方でメンバー入り」とのことでした。
神戸のスタメンは前節から広瀬→佐々木、宮代→井出、本多→初瀬と左サイドばかり3人とも入れ替えてきました。
《試合展開》
立ち上がりは完全に神戸ペース。1分初瀬CKをファーで武藤がヘッドで折り返し、中で大迫が頭から飛び込む決定機を作りましたが、西川がビッグセーブ。7分好位置で大迫FKが枠内を急襲するもここも西川がセーブ。
10分くらいからようやく浦和がボールを持ち出したと思いきや、15分神戸右サイドからの酒井クロスをボックス内で武藤&大迫に繋がれて、最後はどフリーの井出がゴール。クロス攻撃からのどさくさ紛れにはとにかく強い、実に実に神戸らしい攻撃でした。悪く言えば質の高い選手を集めた町田みたいなサッカーですが(苦笑)。
神戸は浦和が前プレをかけてくると大迫や武藤にポンポン蹴り、かといって浦和が前から行かないとちゃんと繋いでくる実に厄介な相手。浦和は前ハメが全然効かないので自然苦手なリトリート守備を余儀なくされ、36分には神戸左サイドから初瀬クロス→大迫ヘッドでヒヤリ。いやぁ、引いて守っている時の浦和は実に弱い。弱すぎる。
また神戸は早い時間帯に先制したせいか、4-4-2の守備ブロックを高めの位置に作るリトリート主体の守備に切り替えたせいもあって、先制された浦和がボールを保持している時間こそ長めなものの、ビルドアップに四苦八苦。なんとか神戸のファーストディフェンスを剥がしたところで岩尾、さらには岩尾に代わってアンカーに入った安居へのプレスがきつくてボールが前に進まず。町田相手には善戦したアンカー岩尾は神戸相手だと全く通用しませんでした。
やむなくロングボールで神戸最終ライン裏を狙うもこれまた上手く行かず。結局前半の浦和のチャンスらしいチャンスは32分前田のクロス→ファーでソルバッケンが飛び込むも合わせきれなかった場面だけ。その結果DAZNの前半の浦和のゴール期待値は0.06と前代未聞レベルの低調な数値を叩き出しました(神戸は1.02)。
そこでヘグモは後半頭から岩尾→グスタフソン、前田→中島と2枚替えで中島左WG、ソルバッケン右WGへ。そしてこの交代は絶大な効果があり、浦和はいきなり神戸を自陣に押し込んで猛攻開始。
52分左サイドから渡邊クロス→ファーでサンタナヘッドで折り返して安居シュートは山口にブロックされ、55分石原クロス→伊藤ボックス内で反転シュートは山川が寄せていたので枠を捉えきれなかったものの、61分神戸の前プレを交わしてのカウンターのチャンスで右サイドからソルバッケンのカットイン→アーク付近からの中島ミドルが炸裂して浦和同点に。
同点に追いつかれた神戸は前プレ強度を増してきたものの、それは浦和にはむしろ好都合で戦況は依然浦和が優勢でしたが、69分安居に代えて大久保を投入した辺りから浦和の攻勢も尻すぼみに。78分ソルバッケン→大畑と代えて渡邊を右WGに上げた交代も奏功せず、サンタナや大久保のシュートはGKの正面を突くばかり。
神戸の選手交代はほとんど効果がなく、後半の神戸のチャンスらしいチャンスは86分左サイドからのクロスを途中投入のCB菊地がボックス内に収めて、その折り返しに大迫シュートくらい。
浦和は5分もあったATにも攻めに攻めましたが最後の中島クロス→ファーで渡邊シュートも枠外。あと一押しが足りませんでした。
《総評》
前半と後半の試合内容が違いすぎてクラクラしましたが、中島&グスタフソンが投入された後半の浦和の強さは圧倒的。神戸に全く何もやらせず。しかも中島もグスタフソンも、そしてソルバッケンも大久保も故障明けでコンディションは万全ではなく、さらに松尾・関根・小泉・安部が故障離脱中ともう伸びしろしかない状態であの強さ!!! 残り試合全勝もあるんじゃね、これは!!!と誇大妄想に陥りそうになるくらい夢を見させてくれた45分でした。
それにしても後半の浦和は圧巻でした。町田戦では「アタッキングサードに入ってからの残念さは相変わらずだが、ビルドアップは格段に上手くなっており」という感想を抱きましたが、さすがに神戸相手ではビルドアップに四苦八苦。ヘグモは「7、8回としっかり判断していけばチャンスになるな、というところでロストがありました。」と言っています、要するに神戸相手では選手の質が足りなかったということなのでしょう。
そこでハーフタイムにヘグモは「選手たちに映像も見せながら『相手のプレスを1枚はがせれば大きなチャンスがある』と話しました。そして、ボールを持ったときのクオリティーも非常に大事だと思います」と話したとのこと。相手のプレスを一枚剥がせるかどうか、さらにはボールを持った時の質の違いを出せるかどうかはやはり選手個々人の力量にかかってきます。そしてその両面に置いて中島やグスタフソンの力量は群を抜いていました。
神戸のプレスをグスタフソンが軽々と交わし、中島が自由すぎる挙動で神戸の堅固な守備ブロックに穴を開ける。こうなると本来右サイドのほうが得意なソルバッケンの輝きまで増し始め、その助力を得た伊藤や石原まで敵陣に殺到。61分の同点ゴールは浦和の良さがフルに発揮された場面でした。
ただ残念ながらもう一点が取れず。大久保は故障明けで多くを期待できず、というか完調であっても途中投入で決定的な仕事が出来る選手ではありませんし、依然WGは人材不足で終盤は既に疲労困憊の渡邊をWGへ転用するしか打つ手がなく、結局交代枠を一つ余らせて試合終了。神戸をコテンパンにするにはやはり使えるWGの頭数が揃わないと無理だったということでしょうか。
それにしても浦和の面子が揃ってくれば神戸相手に互角以上にやれることが判ったのは大収穫。でも前半がしょぼすぎたのでドローは仕方ないでしょう。とにかく怪我人の復帰&コンディション向上が期待できる中断明け後に大いに希望が持てる試合でした。
ソルバッケンが今月限り、残り3試合でいなくなってしまう可能性が強いのはさておき・・・
《選手評等》
・ソルバッケンはモーベルグや前田みたいなドリブルでゴリゴリやるWGではなく、主戦場はサイドだけど回りを上手く使いながら自分も活きるタイプなのかな。まだまだ連携はイマイチでしたが、これで最大出力の60%くらいでの運転なら空恐ろしいと思いました。でも多分あと3試合か・・・
・ヘグモ監督の下でチームレベルではビルドアップが格段に上手くなっていますが、個人レベルでも上手くなっている選手がチラホラ。その筆頭がマリウス。「前にスペースがあれば運ぶ。相手を引きつけてからパスを出す」という苦手だった仕事が目に見えて改善傾向。この試合でもマリウス改の頑張りは顕著でした!!一回前に運びすぎてカウンター食らったけどなw
・ショルツは早くも4枚目のイエローで次節出場停止。ハイラインかつ終始前がかり気味、かつショルツはスピードがないのでがっつり前で潰さざるをえない。そりゃイエローも増えるわなぁ。これは仕方ありません。次節は佐藤頑張れ、超頑張れ!!
・「最後のあいさつは、足が気になるところがあり治療の関係でまわれなかったのですが、それだけは書いておいてください。サボったわけじゃないので」と中島が赤者の反応を気にかけるコメントをするなんて、全く中島らしくないのですが、自由人中島もちょっとずつ「浦和の漢」になりつつあるということでしょうか。一方「浦和の責任」を背負いすぎてドツボにハマった感のある前田。守備をサボりがちな割に攻撃面で違いを出せないとしんどいなぁ・・・
・北ゴール裏から「ここが踏ん張り時 ブレずに突き進もうぜ」とのダンマク。オフにかなり補強したにも関わらず故障者続出が祟り、シーズンも半分弱を消化してもはや優勝どころかACL圏もかすみそうな戦績しか上げられていませんが、そこで北ゴール裏は監督やFB本部を糾弾するのではなく、浦和がやっていることを前向きに捉え、支持していることをはっきりと表明したのには感動しました。
・随分時間はかかり、ここまで勝ち点を落としまくりましたが、試合を重ねるごとに浦和が進歩している、強くなっているのは誰の目にも明らか。今年はもう無理かもしれないけれど、来年花が咲く予感はムンムン。SRが混むのが嫌なのでサクサク帰りましたが、ドローゲームにも関わらず試合後のスタジアムの反応は暖かかったとの噂。それも納得。
・そして今の浦和って何だかんだと点は入るし、点が入った後の良い時間帯=スタジアムが沸きかえる時間帯も長いので初めて埼スタに来た、あるいはたまに見に来る方の満足度は結構高いかも。また勝ち点差なんて気にせずに単なるエンタメと割り切ってみる層には悪くないかも。この試合は『GoGoReds!デー』と銘打って小中高生のチケット料金を550円の格安に設定して集客に努めた甲斐あって46000人弱も入りましたが、「また浦和の試合を見に来たい!」と思わせる内容だったと思います。
・欧州はシーズンオフに入ったので埼スタに明本や荻原が観戦していたそうですが、なんとエヴェルトンも来訪。エヴェルトン在籍時の浦和はまさにドン底であまり良い思い出はなかったろうに、それでも浦和を気にかけてくれるのは嬉しいなぁ。
ソルバッケン--サンタナ---前田
--安居----伊藤--
-----岩尾-----
渡邊-マリウス--ショルツ-石原
-----西川-----
(得点)
61分 中島
(交代)
HT 岩尾→グスタフソン
HT 前田→中島(中島左WG、ソルバッケン右WGへ)
69分 安居→大久保
78分 ソルバッケン→大畑(大畑左SB、渡邊右WGへ)
佐々木--大迫---武藤
--井出---ー山口--
-----扇原-----
初瀬-トゥレル--山川-酒井
-----前川-----
(得点)
15分 井出
(交代)
58分 井出→宮代
67分 佐々木→広瀬
81分 山川→菊池
81分 初瀬→パトリッキ(パトリッキ左WG、広瀬左SBへ)
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