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2024.10.06

【観戦記】24年第33節:浦和 0-1 C大阪 ~ 浦和絶望工場

 スコルジャ→ヘグモの継承も、ヘグモ→スコルジャの継承もどちらも失敗。しかもスコルジャは選手が代わりすぎていて前回の再現も出来ないという大惨事。これが浦和絶望工場か・・・ 

《スタメン》

 浦和のスタメンは前節神戸戦で佐々木に頭部を蹴られて負傷(右眼窩壁骨折、鼻骨骨折で全治4週間)したマリウスに代わって佐藤が入った他、長沼に代えて松尾を起用。

 前田がベンチ入りしたのはともかく、グスタフソンがベンチ外だったのには心底驚きましたが、試合後の会見によれば「先週から膝に少し問題を抱えていて、2日前にメディカルからストップがかかり、この試合に起用することはできませんでした」とのこと。

 浦和は週央に試合がなかった一方、C大阪は天候不順のために延期されていた「大阪ダービー」を水曜日にこなしてからの中2日だったにも関わらず、スタメンは全く変わらず。

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《試合展開》

 浦和の布陣はいつもの4-2-3-1でしたが、なんと原口がトップ下で渡邊がCHに落ちる配置だったのには驚きました。グスタフソンにドクターストップがかかったのが試合の2日前だったのでグスタフソンがいない前提での練習なんてロクにしていないでしょうけど、この配置はどう見ても失敗でした。

 C大阪は小菊監督就任来一貫して採用していた4-4-2を最近放棄したらしく、守備時は非常にはっきりした5-2-3。ただガンガン前からプレスをかけてくるスタイルは依然と変わらず。

 これに対して浦和はビルドアップに四苦八苦。いかにも試合勘なさげな佐藤は仕方ないと思いましたが、井上があんなにおっかなびっくりとはなぁ。そして西川に戻したところで往々にしてボールを投げ捨てるかのように前に蹴るだけ。渡邊に預けたところで渡邊は小さなスペースでくるっと前を向いてボールを散らせるタイプではないし・・・というか渡邊は全くCH向きではないというのは町田戦で実証済だったのではという疑惑が沸々と・・・そしてなんとかボールを前方へ運んだところで、今後は相手の5-4-1の守備ブロックに手も足も出ず。

 C大阪も守備は完璧でしたが攻撃のしょぼさは浦和と大差なく、浦和の前プレに対してビルドアップに苦労。大外をWBがえぐる形が垣間見られるだけ浦和よりマシといった感じでした。

 何事も起こりそうにないまま試合は進んでいましたが、先制したのはC大阪。17分フェルナンデスCK→ファーでどフリーの為田の右足ボレーが炸裂!!ゾーンの外にいる選手にやられるのはいかにもCK時のゾーン守備の典型的なやられ方ですが、神戸戦ではニア、C大阪戦はファーと原理的には同じやられ方でがっかり。しかも神戸戦ではサンタナが一応武藤に競ろうとはしていましたが、この試合では為田が完全にどフリーと症状はより悪化。

 今の浦和はとにかくもうメンタル弱々で先制されるとすぐに動揺してしまうのはFC東京戦と全く同じ。ビルドアップが一層不安定になり、22分には西川のキックが直接フェルナンデスに渡る大失態。そこから生じたレオセアラのシュートは西川がセーブして事なきを得ましたが、その後の流れで佐藤がレオセアラを後方から引っかけているような場面があって場内騒然。上田主審はVARと交信の末にノーファウルと判定しましたが、あのPKを取られていたらその時点で事実上試合終了でした。

 24分には西川・佐藤・井上の「黒ひげ爆弾三勇士」が織りなすビビりまくりのビルドアップが無理やり渡邊へボールを預けたところで渡邊のトラップが流れてフェルナンデスに取られそうになり、渡邊はやむなくフェルナンデスを削って当然イエローカード。何一つ良いところがなかったこの試合の中でも最も闇が深かったのはこの時間帯でしょう。あまりにも攻撃が成り立たなさすぎて、最前線で孤立しているサンタナは苛立ちを隠しきれず。

 前半のあんまりな酷さを受けてスコルジャは原口をCHに下げただけでなく、布陣を4-4-2気味に変更。渡邊を左SH、松尾をFWへと配置換え。しかも試合後のスコルジャ弁によると「ウイングのポジションの取り方も少し変えました。前半はサイドに張っていましたが、後半はより内側のハーフスペースを使うように指示しました。」とのこと。

 この一連の修正は多少効果があってボールがゴールへ向かって進むようになりCKや好位置でのFKも取れるようになりましたが、依然シュートは撃てず。

 63分大久保→前田、76分原口→小泉、松尾→中島と代えては見ましたが、C大阪も中2日を考慮して同じタイミングで前目の選手を交代して運動量確保に努めたのが奏功してか、浦和はC大阪を自陣に押し込み続けているだけで決定機は作れず。

 それでもC大阪最終ラインの裏へ抜ける形が何度も見られるようになり、82分前田→渡邊ミドルが枠内を強襲するもここはキム・ジンヒョンが難なくセーブ。さらに85分前田縦パス→インナーラップしてボックス内に突入した関根が折り返し→小泉が合わせるもCB進藤が辛うじてブロックしてゴールならず。

 ATは浦和陣内深い位置で時間稼ぎのボールキープを図るC大阪からボールを奪えず、なんとかスローインを得たと思ったら前に運べないという、観客に「笛が鳴る前に帰ってもええで」と言わんばかりの残念さを見せつけて何事もなく試合終了。

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《総評》

 攻撃がほとんど体をなさず、とにかく先制点を取られるとどうにもならないのが現状。神戸はともかく、どう見てもたいして強そうには見えないFC東京やC大阪に対してホームで完封負けするとはなぁ・・・スコルジャは最初の4試合でなりふり構わず勝ち点を稼いで、その後は来年へ向けてのチーム作りに充てる算段でしたが、そのプランは完全崩壊。もはや目先のこと=J1残留だけで精一杯になってしまいました。

 スコルジャ→ヘグモの継承も、ヘグモ→スコルジャの継承もどちらも失敗。しかもスコルジャは選手が代わりすぎていて前回の再現も出来ないという大惨事。これが浦和絶望工場か・・・

 シーズン途中、しかも夏の移籍ウィンドウが閉まった後という妙なタイミングで監督を代えたのがこうも祟るとは!! スコルジャは「チームのベストなセットアップ、ベストな形を見つけていきたいと思っています。4試合プレーしたところでデータも蓄積してきていますので、スタッフ全員でしっかりと分析しながら、今後の2週間で準備していきたいと思います」と語っていましたが、たった9ヶ月浦和を離れていた間に主力選手が大量に流出してしまったために昨年の経験をほとんど活かせず、チームの現状把握から始めている模様。

 「選手たちも、いろいろな特長の選手たちがいますので、どの選手が今起用できるのか、というところも一つのポイントになってきます。」と語っているのも同じ趣旨でしょう。

 次節東京V戦まで代表ウィークで2週間空きますが、スコルジャは重点強化ポイントとしてビルドアップを挙げています。まぁこんな試合を見た後だとそうなるのも道理でしょうが、ヘグモの数少ない遺産だった「ビルドアップの巧さ」がこうも簡単に雲散霧消するとはなぁ・・・

 守備は「守備のシステムが崩壊しての失点はなかったと思います。個人のミスなどが原因でした」と総括していますが、セットプレーで構造的にそっくりなやられ方(ゾーンの外にいる選手にやられる)をしている=浦和の弱点として相手にバレバレなところの修正はどうなっているのか気になります。

 なおこの試合でビルドアップに苦労し、82分まで攻撃に見るべきものがなかったのは間違いなくグスタフソンの欠場が主因でしょう。岩尾と敦樹が移籍したにも関わらず、夏にCHを取らなかったのがここで痛手になるとは!!そして既に過剰気味のサイドアタッカーにまたしてもロクにベンチ入りも出来ない状態の選手を取ってくるというFB本部の残念さ。「FB本部の残念さ」なんて試合評の中で語っても仕方ない、一年を通じての評価として語るべき話でしょうが・・・

 FB本部を作って社長は経営に専念させるという仕組みづくりは間違っていないし。実際浦和の経営面はめっちゃ良くなっていますが、2020年に発足したFB本部がとにかく人材難でこの5年間たいして機能してないのは明白。

 初年度は「謎すぎる大槻監督続投」で始まって案の定1年間を棒に振り、リカ~スコルジャの3年間はコロナ禍による経営難という不運もあって補強の大半を「J2オールスターズ」でお茶を濁したのは仕方ないとしても、2年続いて「ロクなFWがいないまま開幕を迎える」大失態。そしてスコルジャの夏は補強に失敗。

 ショルツや酒井、マリウスといった大当たりの補強もあるのでまるでダメだった訳ではありませんが、総じて西野氏がいる時期からFB本部のパフォーマンスは結構怪しげで、今季西野トンズラ後さらに酷くなった感じがします。

 FB本部が「こんなサッカーをやりたい」という大方針を立て、その方針に沿った監督を選び、その方針に沿った選手を揃えて監督に頑張ってもらう。その理想は崇高ですが、実際は「やりたいサッカー」は結構ブレているように思え、監督はコロコロ代わり、しかも補強はうまく行かずに監督のニーズとはズレた選手がゴロゴロするありさま。

 これってコロコロ代わる監督のニーズに合わせて選手を揃えた結果「不揃いの林檎たち」になってしまった「ミシャ後」と結果的に大差ないような・・・

 良い仕組みを作っても、それが機能するかどうかは所詮人の問題で、もうここは浦和OBに拘るのなんか止めて外部人材登用をしないと無理じゃないかなぁ?もっともそんな決断を浦和が出来るとも思えないですが・・・

《選手評等》

・こんなに双方に見どころがない試合もなかなかない。DAZN解説水沼もさぞかし言葉に詰まったことでしょう。もっとも解説があの方だと浦和へのダメ出しと愚痴で楽しそうに90分持ったかもしれませんが(苦笑)。

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-----サンタナ-----
松尾---原口--大久保
---安居--渡邊---
大畑-井上--佐藤-関根
-----西川-----

(交代)
63分 大久保→前田
76分 原口→小泉(小泉左SH、渡邊CHへ)
76分 松尾→中島
86分 渡邊→二田(二田FW、中島左SH、小泉CHへ)
86分 関根→石原

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-----レオセアラ-----
-フェルナンデス---北野--
為田-喜田--奥埜-阪田
-西尾--田中--進藤-
-----ジンヒョン----

(得点)
17分 為田

(交代)
64分 フェルナンデス→カピシャーバ
64分 北野→上門
76分 レオ セアラ→山﨑
89分 為田→鳥海
89分 阪田→奥田

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