【DAZN観戦記】25年第2節:京都 1-1 浦和 ~ 負けなくてよかったドローゲーム
結果は前節と同じ引き分けでしたが内容は正反対。渡邊の負傷退場が祟って攻守とも良いところなく、渡邊不在のゲームプランが未成熟なことを伺わせる残念な試合でした。
《スタメン》
浦和のスタメンは前節神戸戦と全く同じ。前節の結果は引き分けとはいえ内容は良かったのであえてスタメンを弄る理由は全くないでしょう。サブもほぼ同じでしたが、唯一石原に代わって松尾が入ったのが目を惹きました。
松尾は昨年末(12/4)に腰椎椎間板ヘルニアの手術をして全治まで約10週間と公表されていたので当然ながら沖縄キャンプも途中から合流したばかり。故障明けの松尾がこんなに早くベンチに戻ってきたのは意外でした。松尾は左SHだけでなく裏抜け系CFとしても使えるのがサブに入れやすい理由かと思われます。
一方前節は同じく故障明けの荻原が90分できるかどうか怪しかったせいか、石原&長沼とSBが二枚もベンチ入りしましたが、荻原が90分やれる目処か立ったのでSBのサブは左右できる長沼がいれば十分。石原がアウトとなったのでしょう。、
京都は契約上浦和戦に出場できない宮本に代えて右SBに須貝が入った他、ジョアン・ペドロに代わって福岡がスタメン入り。奇しくも前節岡山戦で後半頭から交代を命ぜられた二人がスタメン落ちに。
なお京都は正GKク・ソンユンが昨年末に左膝外側半月板損傷で手術しているので当面不在。また金子・豊川・三竿と昨年終盤出番を減らしていた準主力が軒並み移籍したので、見覚えがない選手が随分増えました。
《試合展開》
試合開始早々サヴィオが荻原へ展開→荻原クロスから最後は松本のフィニッシュで終わる良い形を作りましたが、序盤浦和は良かったのはこれだけ。
その直後に西川のキックミスでしょーもないCKを与え、4分平戸CKからエリアスに決定的なヘッドを撃たれましたがここは西川がセーブ。
そして8分渡邊が後方からエリアスに足を蹴られて傷んでしまい、その後もしばらくプレーを続行するも結局無理で15分にグスタフソンとの交代を余儀なくされるアクシデントが発生。試合後の会見でスコルジャも明言していますが、渡邊の存在を前提に立てていたゲームプランがこれで突如崩壊。渡邊とは全くプレースタイルが異なるグスタフソンを入れてゲームプランの立て直しを試みましたが、結局それが上手く行かずに90分を終えた印象を受けました。
浦和は前から前からマンツーマンでハメてくる京都を交わしきれず、仕方なくサンタナへロングボールを蹴る場面が目立ちました。しかし当然ながらサンタナはボールを全く収められないお馴染みの光景が延々と続いて、浦和は攻撃の形ができず。それどころかショートカウンターを食らいかかる場面も。
しかも岡部主審が京都の繰り出すラフプレーに全くイエローを出さないので、京都はファウルし放題。浦和は概して球際で劣勢で、しかも渡邊不在が如実に響いてセカンドボールへの反応も遅れ気味で、神戸戦の序盤のような「ロングボールを両SHへ蹴り、そのセカンドボールを拾って前進&相手最終ラインを下げる」といった形もほとんど見られませんでした。
さらに浦和の前プレは全くハマらないので京都の縦に手数をかけない、ロングボール主体の攻撃を食らいがちに。そして何度もクロス攻撃の形を作られてしまい、クロスこそ浦和守備陣が粘って中で弾き返してはいたものの、27分には原の際どいシュートも。
そんな浦和もその直後くらいから曲がりなりにもボールが持てるようになり、30分CKからの流れで金子が右サイドから京都守備陣をドリブルで強引にぶち抜いてシュートを放つ見せ場を作りましたが、カバーリングに入ったエリアスがゴールライン付近でクリア。
45+2分にはFKからの流れで左サイドから平戸クロス→トゥーリオヘッドで京都が先制したと思われましたが、トゥーリオが荻原を手で押していたのがOFRで咎められてノーゴールに。この場面はVARで難を逃れましたが、荻原は対面のトゥーリオに対して終始劣勢で浦和苦戦の一因になってしまいました。
後半になっても京都優位の流れは変わらず。57分平戸ミドルが枠内を急襲したのを契機に京都が浦和を自陣に押し込みつづけ、60分福岡の右サイドからのクロスをエリアスが頭で合わせてついに京都が先制。
ビハインドに陥った浦和は63分松本に代えて原口を投入。この時間帯くらいから京都の前プレもハマらなくなり、68分関根のロングフィードで京都最終ライン裏を狙った攻撃が実ってサヴィオクロス→原口の決定機を作りましたが、原口のシュートはGK太田がセーブ。
しかし、73分エリアスの緩すぎるバックパスをサンタナが掻っ攫い、そのままGKすら交わしてゴール。サンタナは試合後「後半は向かい風でしたので、相手がバックパスをしようとしたときに、ゴールキーパーに届かないかなと予想していました。」と語っていましたが、相手の高い最終ライン裏狙いの意識と相まって生まれたゴールだと思います。
終盤浦和は金子→松尾、サンタナ→長倉、京都はトゥーリオ→長沢、原→中野と選手を代えましたが、この選手交代は京都の方が有効で、89分には福岡クロス→長沢ヘッドの決定機を作りましたが、ここは西川がなんとかセーブ。
浦和は最後に投入された長倉&松尾を活かせず、原口は消えてしまう始末でATに松尾や荻原が単騎仕掛けてシュートを放つのが精一杯でした。
《総評》
試合序盤でのエリアスのラフプレーによる渡邊の負傷退場。これに尽きます、この試合を決したのは。
試合後スコルジャが「渡邊凌磨が裏に抜けていくことを戦術の一部にしていました」とまで明言していた渡邊をあんな形で失い(しかも相手にはイエローすら出ないという不条理さ)、渡邊とはプレースタイルが全く異なるグスタフソンを入れてはみたものの、おそらくグスタフソンを入れた時のビルドアップの仕方も守り方も未成熟なのでしょう。
その結果スコルジャの言葉を借りれば「少しナーバスになって、相手の背後に空いていたスペースをいい形で使うことができず、我々のゾーン1・ゾーン2でボールを失うことが多かった」「セカンドボールを多く回収することができませんでした」「前線がボールを受けるタイミングも、2列目がセカンドボールを回収するタイミングもあまりよくありませんでした」と攻守とも良いところなく試合を終えてしまったことを認めざるを得ないようです。
特に神戸戦、特にその前半で非常に有効だった「セカンドボールの回収で優位に立つ」ことを前提としたサッカーなんて渡邊OUT&グスタフソンINでは全く成り立たないでしょう。グスタフソンが入った場合は「(グスタフソンが)センターバックの間に下りて、そこからダイアゴナルボールを出すという形」等ビルドアップの形を変えることに打開策の一端を見出しているようですが・・・
現時点では渡邊の負傷の程度は全く判りませんがとにかく軽傷であることを祈るばかり。そして中3日で迎えるアウェー湘南戦で渡邊を欠く場合スコルジャはどんな手を打つのか。グスタフソンオプションの熟成を図るのか、あるいはグスタフソンよりは多少なりとも渡邊の代用になりうる松本をCHへ転用するのか。こんな形でスコルジャが早くも正念場を迎えるとはなぁ・・・
また相手の最終ライン裏を上手く突けなかったことについては、スコルジャは両CBの判断の遅さも一因に挙げています。マリウスはそもそもその手のプレーがあまり得意ではありませんが、ボザもそんなに得意ではないのかなぁ???
神戸相手に大善戦して鼻息を荒くしていたら、肝心要の渡邊をラフプレーでぶっ壊されただけで一気にしぼんでしまったひよわなチーム。それが今の浦和。今年も苦難の年になりそうです。
《選手評等》
・松尾のベンチ入りは個人的にはかなりのサプライズ。もっとも合流が遅いと思われた柴戸さえ部分合流して故障離脱中の選手がほとんどいない中で、故障明けの選手を無理使いする必要なんて全くないはず。言い換えれば、左SHとして本間がベンチ入りするのは相当先ということでしょうなぁ・・・
・次節アウェー湘南戦まで中3日。渡邊不在時のオプションもさることながら、それ以外の選手の入れ替えも見どころ。トゥーリオにやられまくった荻原は次節スタメン落ちでも不思議ありませんし、関根も最後足を攣っていたので石原と交代でも不思議なし。
・原口は最初の決定機に絡んだ後は消えたも同然に。儲けもののようなゴールを奪って、喜んでゴール裏にかけよるサンタナの首根っこを掴まえて惹き戻しリスタートに備えようとする辺りに原口に滾る熱いものを感じましたが、悪く言えば今の原口に出来るのはそれくらいなのかも。原口が入るとなぜかサヴィオが窮屈そうになるのが非常に謎。
・とにかく何をやってもイエローが出ないのでファウルで相手を止めるのが常習化する → 傷む選手が続出してやたら試合が止まる → アクチュアルなんとかは必然的に短くなる、という「何をやってるんだかJリーグ」という感じの試合でした。これに金払うのはバカバカしく思えて仕方ありません、個人的には。
・試合前から亀岡は激しい雪に見舞われたため、頭からカラーボールを使用したゲームに。雪はその後も降ったり止んだりでしたが、DAZNで見る限り視界が悪くなる酷い降雪ではなかった感じでしたが、現地はどうだったのかな?
-----サンタナ-----
サヴィオ---松本---金子
---安居--渡邊---
荻原-マリウス--ボザ-関根
-----西川-----
(得点)
73分 サンタナ
(交代)
15分 渡邊→グスタフソン
63分 松本→原口(原口左SH、サヴィオトップ下)
85分 金子→松尾(松尾左SH、原口トップ下、サヴィオ右SH)
85分 サンタナ→長倉
原----エリアス---トゥーリオ
--平戸----川﨑--
-----福岡-----
佐藤-鈴木-ウィリアム--須貝
-----太田-----
(得点)
60分 エリアス
(交代)
75分 エリアス→奥川(奥川左WG、原CFへ)
75分 川﨑→米本
81分 平戸→アピアタウィア
87分 トゥーリオ→長沢
87分 原→中野
※写真は試合とは全く関係ありません。
| 固定リンク




